JP2904607B2 - 積層雨樋及びその製造方法 - Google Patents

積層雨樋及びその製造方法

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JP2904607B2
JP2904607B2 JP3097444A JP9744491A JP2904607B2 JP 2904607 B2 JP2904607 B2 JP 2904607B2 JP 3097444 A JP3097444 A JP 3097444A JP 9744491 A JP9744491 A JP 9744491A JP 2904607 B2 JP2904607 B2 JP 2904607B2
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孝一 刈茅
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、積層雨樋及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般に雨樋は押出成形せられた硬
質塩化ビニル製であるが、硬質塩化ビニルは線膨張係数
が7.0×10-5(1/℃)と大きいために熱伸縮が大
きい。したがって、硬質塩化ビニル製雨樋を継手と共に
建物に取付けると、四季の気温の変化や昼夜の温度差に
より、雨樋が熱伸縮して継手から抜けたり、熱変形が生
じ、その結果ひび割れしたりして雨樋としての機能を果
たし得なくなるおそれがあった。
【0003】そこで、上記欠点を補なった雨樋として、
(イ)金属板製芯材の両面に熱可塑性樹脂を押出成形に
より被覆したもの(特開昭57−33660号公報参
照)や、(ロ)繊維質基材にゴム、合成樹脂等が含浸さ
れた芯材の内外両面に熱可塑性樹脂を押出成形により被
覆したもの(実公昭62−42019号公報参照)が提
案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記(イ)の雨樋の場
合、金属板製芯材と内外被覆合成樹脂の各界面に、温度
変化による応力集中等で剥離が生じたり、蓄熱による変
形を生じるという問題があるし、切断面からの雨水の界
面への侵入による腐食や層間剥離等の問題をも有してい
る。
【0005】また上記(ロ)の雨樋の場合、熱伸縮性を
低減させるために繊維量を増加させると、芯材がもろく
なり、衝撃による芯材の割れや層間剥離等が発生する。
【0006】本発明の目的は、層間剥離や腐食の問題が
なくかつ熱伸縮性が少なくて耐熱性及び剛性が大きい積
層雨樋及びその連続的製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明による積
層雨樋は、樋状芯材と、芯材の内外両面に積層せられた
架橋塩化ビニル樹脂層とよりなることを特徴とするもの
である。
【0008】請求項2の発明による積層雨樋の製造方法
は、シート状芯材を樋状に賦形して樋状芯材となし、樋
状芯材の内外両面に反応性モノマーを含有する塩化ビニ
ル樹脂を積層し、サイジング装置で冷却固化した後活性
エネルギー線を照射してモノマーを高分子化させること
を特徴とするものである。
【0009】芯材には、繊維強化合成樹脂よりなるもの
の外、金属板、紙等補強効果がありかつ積層可能なもの
であればよい。
【0010】反応性モノマーとしては、アクリル系、メ
タアクリル系のモノマーやオリゴマー等塩化ビニル樹脂
との相溶性があるものが好ましい。また、モノマーが高
分子化するさいに、架橋構造となるためには、多官能モ
ノマーを用いることが望ましい。
【0011】反応性モノマーには、単官能性として、メ
チルメタクリレート、アクリル酸等があり、多官能性と
して、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリ
メチロールプロパントリメタクリレート、テトラエチレ
ングリコールジメタクリレート、n−ペンチルグリコー
ルジメタクリレート等がある。塩化ビニル樹脂100重
量部に対する反応性モノマーの添加量は、通常、1〜1
00重量部、好ましくは、5〜50重量部である。
【0012】樋状芯材に積層せられる塩化ビニル樹脂に
は、必要に応じて、安定剤、滑剤、強化剤、ゲル化促進
剤等が添加される。また重合度600以上が、物性、耐
候性の面で好ましい。
【0013】活性エネルギー線には、紫外線や電離性放
射線があり、電離性放射線には、γ線、電子線等があ
る。照射量は、雨樋の肉厚、モノマー含有量に応じて適
宜選択されるが、塩化ビニル樹脂を分解させないよう、
0.1〜50Mradの範囲で調整される。
【0014】
【作用】本発明による積層雨樋は、樋状芯材の内外両面
に積層せられた層が架橋塩化ビニル樹脂であるから、熱
伸縮性が少なくて、熱変形温度、ガラス転移温度が高
く、耐熱性に優れており、しかも剛性が大である。
【0015】本発明による積層雨樋の製造方法は、樋状
芯材の内外両面に反応性モノマーを含有する塩化ビニル
樹脂を積層被覆し、サイジング装置で冷却固化した後活
性エネルギー線を照射してモノマーを高分子化させるも
のであるから、樋状芯材とこれに積層せられる塩化ビニ
ル樹脂との接着性がよい。
【0016】
【実施例】本発明の実施例を、以下図面を参照して説明
する。
【0017】図1に示す本発明による積層雨樋(1) は、
樋状芯材(2) と、芯材(2) の内外両面に積層せられた架
橋塩化ビニル樹脂層(3) とよりなるものである。
【0018】上記積層雨樋の製造方法の実施例をつぎに
説明する。
【0019】実施例1 図2に示すように、多数のボビ
ン(4) から連続した多数の強化繊維(5) を複数のガイド
・ロール(6) により流動床装置(7) に案内し、粉体状塩
化ビニル樹脂の流動床(8) 中を通過させ、各強化繊維
(5) に粉体状塩化ビニル樹脂を付着させた後一対の加熱
加圧ロール(9) により加熱加圧してプリプレグ・シート
(10)を形成し、これを一対の巻取ロール(11)により巻取
機(12)に巻取る。
【0020】強化繊維(5) としては、ガラス・ロービン
グを用い、流動床装置(7) に導入する前に開繊する。
【0021】プリプレグ・シート(10)の厚みは0.5m
m、幅は400mm、ガラス含有率は30容量%であっ
た。
【0022】図3に示すように、プリプレグ・シート(1
0)を繰出機(13)に移し、これより繰出されたプリプレグ
・シート(10)を80℃の賦形装置(14)により加熱して樋
状に賦形し、樋状芯材(2) となす。なお、プリプレグ・
シート(10)はこれを繰出機(13)に移すことなく、直接賦
形装置(14)に導いてもよい。つぎに、樋状芯材(2) を押
出機(15)に接続されクロスヘッド・ダイ(16)に引込んで
押出圧力の下で反応性モノマーを含有する溶融塩化ビニ
ル樹脂を芯材(2) の両面に積層した後、サイジング装置
(17)を通過させて冷却固化した後、電離性放射線照射装
置(18)で10Mrad電離性放射線を照射することによ
り、図1に示されているような芯材(2)の内外両面に架
橋塩化ビニル樹脂層(3) が積層被覆せられた厚み1.5
mmの雨樋(1) を連続的に得、これを引取機(19)により引
取る。反応性モノマーとしては、TD−1500(DI
C)を用い、これを塩化ビニル樹脂100重量部に対し
て30重量部添加した。クロスヘッド・ダイ(16)は全長
200mmで、図4に示されているように、芯材通路(20)
を介して一方に配された樹脂流路(21)と、同他方に配さ
れた樹脂流路(22)とが、芯材通路(20)と直交する同一線
上に位置せしめられているが、ランド部(23)の長さは塩
化ビニル樹脂の溶融合着性及び脱泡性に応じて定められ
る。金型温度は185℃、成形速度は3m/min とし
た。
【0023】実施例2 芯材として厚み0.2mmのアク
リル系プライマーを塗布した鋼板を用いたこと以外は、
実施例1と同様にして雨樋を製造した。
【0024】実施例1及び2につき、つぎの比較例1及
び2と、線膨張係数、耐熱変形性及び横方向曲げ弾性率
を対比した。
【0025】比較例1 樋状芯材に積層せられる塩化ビ
ニル樹脂に反応性モノマーが含んでおらず、したがっ
て、電離性放射線照射が行なわれていないこと以外は、
実施例1と同様にして雨樋を製造した。
【0026】比較例2 芯材が実施例2で用いられた鋼
板であること以外は、比較例1と同様にして雨樋を製造
した。
【0027】得られたサンプルを長さ4mに裁断し、以
下のように評価した。
【0028】1) 線膨張係数の測定 得られたサンプルを恒温温室に入れ、20℃での寸法を
測っておき、つぎに60℃に温度をあげて寸法変化量を
測定することにより線膨張係数を算出した。
【0029】2) 熱変形の評価 得られたサンプルを20cmの長さに切断し、80℃のオ
ーブン中に30分放置後、変形を観察した。
【0030】3) 曲げ弾性率の測定 得られたサンプルを25×150m の大きさに切断し、
JIS K6911に従って60℃での曲げ弾性率を測
定した。
【0031】
【表1】
【0032】なお、芯材の塩化ビニル樹脂が架橋してい
ることは、以下のようにして確認した。
【0033】塩化ビニル樹脂の架橋度 樋の芯材被覆層の塩化ビニル樹脂成分のみを取り出し、
アセトン中に浸漬し(30℃、2時間)、浸漬後の重量
変化を測定することで、ゲル分率、膨潤比を測定した。
【0034】初期重量をW1 、膨潤重量をW2 、乾燥後
重量をW3 とすると、 ゲル分率=W1 /W3 ×100(%) 膨潤比=W2 /W3 で算出される。結果は次の通りであった。
【0035】
【表2】
【0036】上記結果より明らかなように、本発明の製
造方法で得られた積層雨樋の線膨張係数は、理論値によ
く一致するとともに、耐熱性、剛性に優れている。
【0037】
【発明の効果】本発明の積層雨樋によれば、熱伸縮性が
少なくて耐熱性及び剛性が大であるから、雨樋としての
耐久性が大である。
【0038】さらに本発明の製造方法によれば、上記の
優れた雨樋を連続的に製造することができるので生産性
が高いし、樋状芯材とこれに積層せられる塩化ビニル樹
脂とがその含有モノマーの高分子化により接着性がよく
なるから、層間剥離を生じないし、腐食の問題もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による積層雨樋の部分斜視断面図であ
る。
【図2】実施例1において、プリプレグ・シートの製造
工程を示す側面略図であり、流動床装置のみ垂直断面が
示されている。
【図3】実施例1において、プリプレグ・シートから雨
樋を製造するまでの工程を示す側面略図である。
【図4】クロスヘッド・ダイにより芯材に反応性モノマ
ーを含有する塩化ビニル樹脂を積層する状態の拡大断面
図である。
【符号の説明】
(1) 雨樋 (2) 樋状芯材 (3) 塩化ビニル樹脂層 (5) 強化繊維 (8) 流動床 (10) プリプレグ・シート (16) クロスヘッド・ダイ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29K 105:10 B29L 31:10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樋状芯材と、芯材の内外両面に積層せら
    れた架橋塩化ビニル樹脂層とよりなることを特徴とする
    積層雨樋。
  2. 【請求項2】 シート状芯材を樋状に賦形して樋状芯材
    となし、樋状芯材の内外両面に反応性モノマーを含有す
    る塩化ビニル樹脂を積層し、サイジング装置で冷却固化
    した後活性エネルギー線を照射してモノマーを高分子化
    させることを特徴とする積層雨樋の製造方法。
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WO1995018279A1 (fr) * 1993-12-24 1995-07-06 Sekisui Chemical Co., Ltd. Gouttiere en resine thermoplastique contenant des fibres

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