JP2903166B2 - 健康飲用水の製造方法及びその製造装置 - Google Patents

健康飲用水の製造方法及びその製造装置

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は健康飲用水の製造に係り、特に原水の電気分
解と炭酸カルシウム充填塔通水とを採用する健康飲用水
の製造方法及び製造装置に関するものである。
[従来の技術及び発明が解決しようとする課題] 近年、水源の汚染にともない水道水に悪臭味が付く
等、飲用水の水質劣化が問題となっており、この対策の
ため各種家庭用浄水器が普及している。
しかしそれら浄水器には下記のごとき問題点があって
良質な飲用水の供給ができない。すなわち、 市販の殆どの浄水器が、活性炭を用いて上記の悪臭
味物質を取り除くことに主眼をおいており、健康の観点
から飲用水のミネラルのバランスに着目した浄水器は見
当たらない。
茶やコーヒーの味をよくするという趣旨で、水の硬
度物質(カルシウムやマグネシウム)を除去する浄水器
が市販されている。ところが、これはイオン交換により
健康に有益なCaを除去し、健康に有害なNaを増加させる
ものであり、健康上好ましくない。
水に最初にCaを含む薬品を添加し、電気分解した
後、アルカリ性水を飲用水とする浄水器も見られる。と
ころが、水道水はそのpHが7付近の中性であり、このpH
値では、炭酸カルシウムは殆ど溶解しないため、乳酸カ
ルシウムやグリセロリン酸カルシウムといった高価な薬
品を用いる必要がある。また、電気分解により生じた水
のうち飲用に用いるのはアルカリ性水のみであり、酸性
水は飲用に適さず、よって健康飲用水の製造の効率が悪
い。
そこで、飲料水を単に悪臭味を除去したものとするの
みでなく、適当なpH値を有し、かつ必要ミネラル成分を
含み、かつ製造効率の高い健康飲料水の製造方法の提供
が期待されている。
ところで、健康飲用水の水質において、溶存する各種
イオンが人間の健康に与える影響については多くの研究
者により研究されてきた。その中でも重要なイオンは、
CaとNaである。
寿命と飲用水中のアルカリイオンとの関係についてみ
れば、短命はナトリウム量が多く、カリウムイオン量が
少ない場合に分布し、長寿はカルシウム量が多く、ナト
リウム量が少ない場合に分布している。
以上に関して健康な水の指標をKindexとし、 Kindex=Ca+−0.87Na+≧5.2 (但し、Ca、Naの単位はmg/) が健康な水であるとする報告(橋本奨他:「ミネラルバ
ランスからみた飲料水の水質評価に関する研究、“水処
理技術"Vol.29、No.1、1988」)がある。すなわち、Ca
は健康に有益に作用し、Naは有害となる、というもので
ある。
1985年度における全国の脳血管疾患と心疾患による死
亡率調査の結果は、沖縄県が最低死亡率であった。沖縄
県の13地区の水道水分析報告によれば、CaイオンとNaイ
オンの含有量は、それぞれ76.5mg/、25.7mg/であ
り、このCaイオン濃度は一般の水道水(=5〜15mg/
)に比べて高い値である。
また、これらの値から前記Kindexを求めると、Kindex
=54.1≧5.2となり、特に「健康な水」であることが解
る。このことから、沖縄県における脳血管疾患や心疾患
による死亡率が低い原因の一つとして、水道水中のCaイ
オン濃度がNaイオン濃度に比べて著しく高いことが考え
られる。
また硫酸イオン(SO4 --)も健康に有害であることが
試摘されている。
全国の河川の水質調査の結果からの研究報告によれ
ば、硫酸による酸性傾向の指標としてのSO4/CO3の比率
分布状態は、秋田県、岩手県、青森県、宮城県、山形県
など脳卒中死亡率の高い県にはその比率が高く、反対に
脳卒中死亡率の低いといわれる西日本の各県の河川では
その比率が低い河川が多いことを明らかにしている。
また、各種飲料水の官能試験結果から「おいしい水」
の指標をOindexとし、下記式が提案されている。
Oindex=(Ca+K+SiO2)/(MgO+SO4)≧2.0 (単位はmg/) この式から、健康に有用なCa濃度が高いほど、また健
康に有害なSO4濃度が低いほど「おいしい水」となるこ
とが解る。
従来、健康飲用水としてカルシウムイオンを多く含む
アルカリ性飲用水や極微量の放射性物質を含む飲用水な
どが提案されてきた。
このカルシウムイオンを多く含むアルカリ性飲用水の
製造方式の1つとして、電気分解を利用する方式があ
り、該方式は、多孔質隔壁を間に介して陽−陰2つの電
解室を対峙させ、各電解室に原水を流通させると同時
に、各電解室に設けた陽−陰電極間に直流電圧を印加し
て、原水を電気分解することによって、陰極室からカル
シウム、ナトリウム、カリウム等を多く含むアルカリイ
オン水を得るものである。なお、陽極室より得られる酸
性水は飲用には不適であって、廃棄するか浴用、洗顔用
等として用いられる。
また、イオン交換法により硬水のCa、MgイオンをNaイ
オンと交換して軟水を供給するものがある。
しかしながら、上記電気分解方式のものでは製造水の
Kindexが大であるから健康では有効であるが、硬度が高
すぎて、茶、コーヒー等には不向きであり、またpHが10
以上に達しアルカリが強すぎる。(我が国の飲料水基
準:pH5.8〜8.6) 前記通常のイオン交換法(通常に用いられているCa→
Na交換型のいわゆる軟水製造装置を使用するもの)によ
る場合は、硬度を低くさせ、茶、コーヒー等をおいしく
する効果はあるが、Caイオンを減じ、かつNaイオンを増
大させるため健康面で不向きである。
[課題を解決するための手段] 本発明者は上記に鑑み鋭意研究の結果、健康面とおい
しさ面の双方を満足した健康飲用水を高製造効率で供給
できる方法及び製造装置を開発した。
すなわち、本発明は(1)原水を電気分解してアルカ
リ性水と酸性水を得る第1工程と、該第1工程で得られ
た酸性水を炭酸カルシウムを充填した充填塔に通水する
第2工程と、第2工程で炭酸カルシウム充填塔から導出
された富カルシウムイオン含有水に第1工程で得られた
アルカリ性水を混合して健康飲用水を得る第3工程とよ
りなることを特徴とする健康飲用水の製造方法、及び
(2)原水導入口、陰極室、陽極室、多孔質隔壁、酸性
水導出口及びアルカリ性水導出口を有する電気分解槽
と、酸性水導入口及び富カルシウムイオン含有水導出口
と炭酸カルシウム充填層を有する炭酸カルシウム充填塔
と、前記充填塔から導出された富カルシウムイオン含有
水に前記電気分解槽から導出された酸性水を混合する混
合装置とからなることを特徴とする健康飲用水の製造装
置である。
[実施例] 以下に本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明す
る。
まず、本発明の方法をフローシートで表すと以下のご
とくである。
次に第1図に発明実施例の健康飲用水の製造装置の概
説図を示す。
図中、1は電気分解槽であって、原水導入口11、陰極
室12、陽極室13、酸性水導出口14及びアルカリ水導出口
15とからなり、2は炭酸カルシウム充填塔であって酸性
水導入口21、炭酸カルシウム充填層22及び富カルシウム
イオン含有水導出口23とからなる。
3は混合装置であって、アルカリ性水導入口31と富カ
ルシウムイオン含有水導入口32と混合処理水導出口34
と、さらに攪拌器33とが設けられている。
なお、16は陰電極、17は陽電極、18は多孔質隔壁、
P1、P2及びP3はポンプである。
次に本実施例装置における水処理の状態を説明する。
まず原水(水道水)を電気分解槽1内で電気分解する
と、陽極質13からは酸性水(水質は、Na:減、Ca:減)が
導出され、陰極室12からはアルカリ性水(水質は、Na:
増、Ca:増)が導出される。
次いで得られた酸性水を炭酸カルシウム充填塔2に導
入する。
ここでは、導入水が酸性であるため、炭酸カルシウム
が溶解され易く、導出水は富カルシウムイオン水とな
る。
すなわち、該炭酸カルシウム充填塔2から導出される
水は、多量のカルシウムイオンを含有されたものとな
る。
そして、混合装置3において、電気分解槽1のアルカ
リ性水導出口15より導出されたアルカリ性水をアルカリ
性水導入口31から、また炭酸カルシウム充填塔2の富カ
ルシウムイオン水導出口23より導出された富カルシウム
イオン含有水を富カルシウムイオン含有水導入口32か
ら、流入させ、該混合装置3内の混合水を攪拌器33で均
質に混合させた後、底部に設置されたポンプP3によって
揚水し、混合処理水導出口34から外部へ導出する。
その結果、混合装置3の導出口34から導出された混合
処理水は飲用に適した健康でおいしい水(健康飲用水)
となる。
そしてこの場合は、電気分解処理して導出された酸性
水とアルカリ性水の双方ともが、健康飲料水の製造に供
されるため、無駄がなく多量の健康飲料水が製造でき
る。
本実施例で用いられた原水の水質及び最終的に得られ
た混合処理水の水質は第1表記載のとおりであった。
なお、本実施例装置における電気分解槽は電解ユニッ
トの大きさが0.73mW×0.8mH×0.46mDであり、炭酸カル
シウム充填塔は容量が0.25m3(処理水量25/min)、滞
留時間が10minであり、また混合装置の容量は0.25m3
滞留時間が5分間で、処理水導出量は50/minであっ
た。
上記第3表の結果から明らかなように、原水のKindex
(Ca−0.87Na)−4.9でこれは<5.2(Kindex基準)で
「不健康」水であり、Oindex{(Ca+K+SiO2)/(Mg
O+SO4)}=1.64でこれは<2で味は「まずい」もので
あったのに対して、製造された処理水のKindex=19でこ
れは>5.2で「健康な水」であり、かつOindex=2.3でこ
れは>2.0で味は「おいしい」ものであった。また、PH
も8.4であり、飲用水の基準を満足していた。
[発明の効果] 上記のごとく本発明においては、電気分解処理により
得られる酸性水を炭酸カルシウム充填塔に導入するた
め、炭酸カルシウムが溶解し易く、その結果カルシウム
イオン濃度の高い水が導出されると共に、酸性水が中和
され飲用に適した値のものとなる。
すなわち、電気分解槽から導出されるアルカリ性水ば
かりでなく、酸性水も廃棄することなく健康飲料水とし
て利用できる。
また、本発明においては富カルシウムイオン含有水を
製造する際に、単に電気分解槽から導出された酸性水を
炭酸カルシウム充填塔に導入するだけでよいのため、装
置的にもきわめて簡単なものとなる。
よって、本発明の健康飲用水の製造方法及び製造装置
によれば、健康指標値及びおいしさ指標値が共に高く優
れた健康飲用水を高製造高率で容易に供給できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明実施例の健康飲用水の製造装置の概説図
を示す。 図中、 1:電気分解槽 11:原水導入口、12:陰極室、 13:陽極室、14:酸性水導出口、 15:アルカリ性水導出口、 16:陰電極、17:陽電極、 18:多孔質隔壁、 2:炭酸カルシウム充填塔、21:酸性水導入口、 22:炭酸カルシウム充填層、 23:富カルシウムイオン含有水導出口、 3:混合装置、31:アルカリ性水導入口、 32:富カルシウムイオン含有水導入口、 33:攪拌器、34:混合処理水導出口

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原水を電気分解してアルカリ性水と酸性水
    を得る第1工程と、該第1工程で得られた酸性水を炭酸
    カルシウムを充填した充填塔に通水する第2工程と、第
    2工程で炭酸カルシウム充填塔から導出された富カルシ
    ウムイオン含有水に第1工程で得られたアルカリ性水を
    混合して健康飲用水を得る第3工程とよりなることを特
    徴とする健康飲用水の製造方法。
  2. 【請求項2】原水導入口、陰極室、陽極室、多孔質隔
    壁、酸性水導出口及びアルカリ性水導出口を有する電気
    分解槽と、酸性水導入口及び富カルシウムイオン含有水
    導出口と炭酸カルシウム充填層を有する炭酸カルシウム
    充填塔と、前記充填塔から導出された富カルシウムイオ
    ン含有水に前記電気分解槽から導出された酸性水を混合
    する混合装置とからなることを特徴とする健康飲用水の
    製造装置。
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