JP2901320B2 - 三次元形状の形成方法 - Google Patents

三次元形状の形成方法

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JP2901320B2 JP19324790A JP19324790A JP2901320B2 JP 2901320 B2 JP2901320 B2 JP 2901320B2 JP 19324790 A JP19324790 A JP 19324790A JP 19324790 A JP19324790 A JP 19324790A JP 2901320 B2 JP2901320 B2 JP 2901320B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、三次元形状の形成方法に関し、詳しく
は、光の照射によって硬化する光硬化性樹脂を用いて、
立体的な三次元形状を有する物品を製造する方法に関す
るものである。
〔従来の技術〕
光硬化性樹脂を用いて三次元形状を形成する方法は、
光の照射をレーザー光照射装置やコンピュータ等を用い
て精密に制御することにより、従来の機械的な加工方法
等では実現不可能な微細かつ正確な三次元形状を容易に
形成することが可能になる方法として研究開発が進めら
れており、具体的には、特開昭62−35966号公報、特開
昭61−114817号公報に開示された方法等が知られてい
る。
第17図は、従来における三次元形状の形成方法の一例
を示しており、光硬化性樹脂液2を溜めた貯液漕1内
で、液面直下に昇降自在な成形台3を沈めておき、レー
ザ照射装置から照射されたレーザビーム4を液面に照射
することにより、液面と成形台3の間に存在する一定厚
みの樹脂液2を光硬化させて光硬化層5を形成させる。
レーザビーム4を平面方向に走査することにより、光硬
化層5の形状パターンを自由に描くことができる。1層
の光硬化層5が形成されると、成形台3をさらに深く沈
めて、光硬化層5の上を新たな一定厚みの樹脂液2で覆
った後、前記同様にレーザビーム4を照射する。この方
法では、レーザビーム4は、常に同じ液面位置すなわち
基準液面L0に照射される。ある段階で形成される光硬化
層5の厚みtは、直前の段階で下降させた成形台3の下
降距離ΔXで決まる。このような工程を繰り返すことに
より、複数層の光硬化層5が成形台3上に積み重ねられ
て所望の三次元形状が形成されることになる。この方法
で作製される三次元形状の寸法精度や形状精度を向上さ
せるには、各段階における光硬化層5の厚みtを出来る
だけ薄くかつ正確に形成する必要がある。
なお、上記で説明した方法では、貯液漕1の中で成形
台3を段階的に沈めることによって、先に形成された光
硬化層5の上に一定厚みの樹脂液2を供給するようにし
ているが、成形台3は固定したままで、貯液漕1に新た
な樹脂液2を追加供給することによって、光硬化層5の
上に一定厚みの樹脂液2を供給する方法もある。この場
合、レーザービーム4を照射する基準液面L0が段階的に
高くなっていくので、レーザービーム4の焦点位置も段
階的に変更する必要がある。但し、レーザービーム4の
焦点位置を変える代わりに、貯液漕1全体を段階的に下
降させて、基準液面L0が変わらないようにする方法もあ
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、上記した従来における三次元形状の形成方
法では、各段暗で形成する光硬化層の厚みが正確に設定
出来ないという問題があった。光硬化層の厚みに誤差や
バラツキが生じると、当然、複数層の光硬化層を積み重
ねて形成される三次元形状の形状精度や寸法精度に直接
影響を与えることになる。
従来の方法で光硬化層の厚みが正確に設定出来ない原
因の一つに、光硬化性樹脂液2の液面位置の誤差もしく
は変動の問題がある。貯液漕1に光硬化性樹脂液2を溜
めておく場合、その貯液量もしくは供給量に誤差やバラ
ツキが生じるために、液面位置が予め設定された基準液
面に正確に設定されないのである。
例えば、第17図において、第1層目の光硬化層5を形
成する際には、まず、成形台3の表面を基準液面L0とし
て、これに光硬化性樹脂液2の液面を一致させた後、形
成しようとする光硬化層5′の設定厚みtに相当する距
離ΔXだけ成形台3を下降させる。成形台3の移動は機
械的に精密に制御できるので、ΔXの値はほぼ正確に設
定できる。ところが、このとき、第18図の左側図に示す
ように、成形台3の表面位置すなわち基準液面L0よりも
実際の液面Lが高いと、右側図のように、成形台3をΔ
Xだけ下降させたときに、成形台3と液面Lとの間の距
離はΔXよりも大きくなってしまい、この状態で光を照
射すると、形成される光硬化層5の厚みt1は、予定され
た厚みtよりも分厚くなってしまう。また、第19図のよ
うに、成形台3の表面位置すなわち基準液面L0よりも実
際の液面Lが低い場合には、形成される光硬化層5の厚
みt2は、予定された厚みtよりも薄くなってしまう。
成形台3を昇降させるというような機械的な作動の精
度を向上させるのはそれほど困難ではないが、液体を取
り扱う必要のある貯液槽1への樹脂液2の供給量や液面
位置を管理するのは技術的に極めて困難であるため、ど
うしても液面位置に誤差やバラツキが生じ、その結果、
光硬化層5の厚み、すなわち三次元形状の寸法精度が低
下してしまうことになるのである。
さらに、貯液槽1の液面を前記基準液面L0に正確に合
わせていても、樹脂液2の厚みに誤差が生じる。すなわ
ち、第20図の左側図に示すように、樹脂液2の液面Lと
成形台3の表面すなわち基準液面L0を合致させた状態
で、右側図に示すように、形成しようとする光硬化層5
の厚みtに相当する距離ΔXだけ成形台3を樹脂液2中
に沈めると、成形台3と液面Lとの間の距離t3は、前記
tよりも大きくなってしまうのである。これは、成形台
3を樹脂液2中に沈める前(左側図)と沈めた後(右側
図)で、成形台3の腕部分3aのうち、樹脂液2に挿入さ
れている部分の長さに差が出来るためである。すなわ
ち、成形台3を樹脂液2中に沈める際には、腕部分3aで
押し除けられた樹脂液2の体積分だけ液面Lが上昇する
ことになる。樹脂液2に挿入された腕部分3aの長さが変
われば液面Lの上昇量も変わる。したがって、成形台3
を沈めて腕部分3aの挿入長さが増えれば、前記第18図の
場合と同様に、成形台3上の樹脂液2の厚みt3が分厚く
なってしまうのである。
上記のように、液面位置に誤差や変勤が生じると、レ
ーザビーム4を照射した際のスポット径が変わってしま
い、光硬化層5の平面形状にも誤差が生じてしまう。例
えば、第21図に示すように、樹脂液2の液面Lが基準液
面L0よりも高い状態で、レーザビーム4を照射すると、
レーザビーム4は基準液面L0の位置に焦点を合わせるよ
うに照射されるので、実際の液面Lにおけるレーザビー
ム4のスポット径が大きくなってしまう。レーザビーム
4のスポット径が大きくなれば、当然、レーザビーム4
の走査によって描かれる光硬化層5の描画軌跡も太くな
り、微細な凹凸形状を形成することが出来なくなった
り、形成される光硬化層5の輪郭形状が変わったりして
しまう。第22図に示すように、樹脂液2の液面Lが基準
液面L0よりも低い場合にも、同様に、レーザビーム4の
焦点位置が液面Lから離れるので、やはり液面Lにおけ
るレーザビーム4のスポット径が大きくなってしまう。
このような樹脂液2の液面位置の誤差や変動に伴う問
題は、貯液槽1に一定量の樹脂液2を溜めた状態で三次
元形状の形成を行う前記方法だけでなく、樹脂液2を段
階的に追加して液面の高さを段階的に変えながら光の照
射を行って光硬化層5を形成していく方法の場合にも起
こることである。
なお、従来における三次元形状の形成方法では、光硬
化性樹脂液の液面を一定にするために、特開平1−2288
27号に開示されているような方法が提案されている。こ
の方法は、第23図に示すように、貯液槽1の壁面に液面
高さを規制するための排液口1aを設けておくものであ
り、排液口1aを超える高さまで樹脂液2を供給しても、
余分の樹脂液2は排液口1aから流れ出てしまうので、貯
液槽1における樹脂液2の液面L0は常に一定に保たれる
というものである。
ところが、この方法でも、液面を一定に保てなくなる
場合がある。これは、従来における三次元形状の形成方
法においては、成形台3の移動時に、成形台3を一旦所
定の下降距離ΔXよりも深く樹脂液2中に沈めた後、成
形台3を上昇させて所定の下降距離ΔXまで戻すような
操作が行われるためである。上記のように成形台3を作
動させるのは、成形台3を樹脂液2中に一旦深く沈める
ことにより、光硬化層5の上方に樹脂液2が流れ込み易
くして、光硬化層5の上に十分な厚みの樹脂液2が迅速
に供給されるようにするためである。
そこで、第24図に示すように、成形台3を、光硬化層
5の厚みtに相当する距離ΔXよりも少し深くまで、す
なわち距離ΔX+αだけ下降させると、成形台3の腕部
分3aが樹脂液2に挿入されて樹脂液2を押し除けただ
け、液面Lが高くなってしまうので、上昇した液面Lと
元の液面L0との間に存在する樹脂液2は全て排液口1aか
ら流れ出てしまう。その後、第25図に示すように、成形
台3を上昇させて、基準液面L0すなわち排液口1aの下端
からΔXの距離に位置させると、成形台3の腕部分3aが
一部、樹脂液2から引き出されることになり、前記第24
図の状態に比べて、樹脂液2に挿入されている腕部分3a
の体積、すなわち腕部分3aで押し除けていた樹脂液2の
量が少なくなる。そうすると、腕部分3aで押し除けられ
ている樹脂液2の量が少なくなっただけ、樹脂液2の液
面が下がり、排液口1aの位置に棺当する基準液面L0より
も実際の液面Lが下がってしまうのである。この液面L
と基準液面L0との差ΔLは、第26図に示す成形台3の腕
部分3aの断面積S1と、この断面積S1を除いた樹脂液2の
液面の体積S2とから、下式で求められる。
ΔL=α・(S1/S1) …(1) S1がS2に比べて無視できるほど小さければ、ΔLの値
も無視できるが、実際には、ΔLはかなり大きく、光硬
化層5の厚みや三次元形状の寸法精度に大きな影響を与
える。特に、高精度な三次元形状を作製しようとすると
きは、重大な誤差となる。
さらに、従来における三次元形状の形成方法では、成
形台3もしくは光硬化層5の上に樹脂液2を供給したと
きに、樹脂液2の液面に凹みが生じたり、逆に盛り上が
りが生じて平坦にならないという問題もあった。
これは、光硬化層5の上に供給する樹脂液2は、極め
て薄い薄層であるから、光硬化層5の表面と周囲の液面
との間の極めてわずかな落差によって樹脂液2が光硬化
層5の外周から中央までの表面全体に流れ込む必要があ
る。しかし、通常の光硬化性樹脂液2は、比較的粘性が
あって流動性の低いものであるため、光硬化層5の表面
全体に一様に拡がることができず、表面張力によって外
周から遠い中央部分に凹みが生じたままになり易いので
ある。
また、前記したように、成形台3を一旦樹脂液2中に
深く沈めた後、所定の深さまで上昇させる方法を採用し
た場合は、成形台3を上昇させたときに、光硬化層5の
上方の樹脂液2が周辺に逃げ切れず分厚く残ったままに
なるので、樹脂液2の液面が部分的に盛り上がった状態
になってしまう。
樹脂液2の表面の凹みや盛り上がりを無くす方法とし
て、樹脂液2全体の温度を上げて、粘性を低下させる方
法があるが、樹脂液2全体の温度を上げたままで長時間
置いておくと、樹脂の劣化やゲル化が生じる可能性があ
り、照射光による光硬化がうまく行えなくなったり、形
成される光硬化層5の品質性能が低下する心配がある。
また、樹脂液2の表面を板片(ブレード)等で擦って平
坦に均らす方法もあるが、このような機械的な方法で
は、波面を十分に平坦化させることが難しく、所定の液
面高さに板片を正確にセットするのも難しいという問題
がある。
以上に説明したように、従来における三次元形状の形
成方法では、光を照射して硬化させる樹脂液の厚みすな
わち光硬化層の厚みを正確に設定するのが難しく、光硬
化層の厚みに誤差や変動が生じるので、作製される三次
元形状の寸法精度、形状精度が悪くなるという問題があ
った。
そこで、この発明の課題は、上記のような従来技術の
問題点を解消して、光硬化層の厚みを正確に設定するこ
とのできる三次元形状の形成方法を提供することにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決する、この発明にかかる三次元形状の
形成方法は、光硬化性樹脂液の液面に光を照射して光硬
化層を形成する段階と、光硬化層の上に光硬化性樹脂液
を供給する段階とを繰り返し、光硬化層を複数層積み重
ねて所望の三次元形状を形成する方法であり、液面位置
を液面検知手段で検知する。
光硬化性樹脂液に光を照射する方法や、光硬化層の上
に光硬化性樹脂液を供給する方法は、通常の三次元形状
の形成方法と同様の方法が採用できる。光硬化層の上に
光硬化性樹脂液を供給するには、成形台を段階的に貯液
漕に沈めていく方法を採用する。
この発明では、光硬化性樹脂液の液面位置を検知でき
る液面検知手段を設けておく。液面検知手段としては、
各種のセンサが利用できる。センサには、光や電波ある
いは音波等を液面に照射して非接触式に液面位置を検知
するものや、液面と接触して機械的に位置を検知するも
の、液面の変化に伴う磁気的あるいは電気的特性の変化
を捉えて検知するものなどがあり、使用する光硬化性樹
脂の特性や目的に応じて、超音波センサ、光センサ、渦
電流センサその他任意のセンサが採用できる。
また、光や音波等で液面位置を検知する場合、液面に
直接に光や音波を照射する方法のほか、液面に浮かせる
ことによって液面と連動して昇降するフロート等の被検
知部材を用い、この被検知部材に光や音波を照射して、
被検知部材を介して間接的に液面位置を検知することも
できる。
液面検知手段で検知された液面位置の情報、すなわち
検知信号は、通常、電気信号の形で、光硬化性樹脂液の
厚みを制御する手段に伝えられる。光硬化性樹脂液の厚
みを制御する手段としては、例えば、前記したように、
貯液槽内を昇降する成形台およびその昇降機構、あるい
は、貯液槽に光硬化性樹脂液を供給する液体供給機構、
貯液槽の液面高さを規制する堰や排出口の高さを制御す
る機構等、通常の三次元形状の形成方法または装置で採
用されていて、光を照射して硬化させる樹脂液の厚みす
なわち光硬化層の厚みを制御できる機構であれば、任意
の手段が適用できる。
つぎに、この発明では、前記検知信号で光硬化性樹脂
液の液面に照射するレーザビーム等の照射光の集光位置
を制御し、液面におけるビームスポット径を調整する。
レーザビームを用いる方法は、微細な形状を有する光
硬化層を迅速に形成することのできる方法であるが、通
常の各種光エネルギーをビーム状に照射することもでき
る。ビーム光は、レンズミラーや、プリズム等の光学系
を通して、光硬化性樹脂液の液面、または液面近傍に焦
点を結ぶように照射される。このビーム光が最も集中す
る位置を集光位置と呼ぶ。このとき、液面における照射
光のビームスポット径は、液面に焦点が合致していると
き、すなわち集光位置が液面に設定されている場合が最
も小さくなる。ビームスポット径が小さいほど、照射さ
れる光エネルギーの密度が高くなり、光硬化性樹脂液の
硬化は促進される。また、ビームスポット径が小さいほ
ど、同時に硬化する光硬化性樹脂液の面積は小さくな
り、微細なパターンが形成できる。このようなことを勘
案して、液面におけるビームスポット径が適切な状態に
なるように、照射光の焦点すなわち集光位置を設定す
る。具体的にビームスポット径を変えるには、前記した
光学系のうち、レンズやミラーの位置を変える方法が簡
単で正確に行えるが、各種の光学系における焦点位置の
変更手段やビームスポット径の変更手段が採用できる。
レンズやミラーの位置を変える手段は、通常のレーザ照
射装置その他における光学系に採用されているのと同様
の機構や装置が用いられる。
この発明では、液面検知手段の検知信号にもとづい
て、照射光の集光位置と前記成形台の位置制御による光
硬化性樹脂液の厚みの制御との両方を行う。
〔作用〕
この発明によれば、光硬化性樹脂液の液面位置の誤差
や変動を検知して、実際の液面における照射光の集光位
置を制御することにより、液面位置の誤差や変動があっ
ても、常に最適なビームスポット径で樹脂液に光を照射
することが可能になる。その結果、高密度な光エネルギ
ーを目的とする領域に正確に照射できることになり、形
成される光硬化層の形状が微細かつ正確になり、樹脂の
硬化状態も良好になる。
また、光硬化性樹脂液の液面位置の誤差や変動を検知
して、実際の液面位置に合わせて成形台を移動させて、
光を照射して硬化させる樹脂液の厚み、すなわち形成さ
れる光硬化層の厚みを制御するので、光硬化層の厚みに
は液面位置の誤差や変動による影響が含まれず、極めて
正確で精度の高いものとなる。
特に、この発明では、液面検知手段の検知信号にもと
づいて、照射光の集光位置と前記成形台の位置制御によ
る光硬化性樹脂液の厚みの制御との両方を行うので、よ
り正確な形状の光硬化層が形成でき、作製される三次元
形状の精度を向上させることができる。
〔実 施 例〕
ついで、この発明の実施例を図面を参照しながら以下
に詳しく説明する。
第1図は、三次元形状の形成装置の全体構造を示して
おり、貯液槽10には光硬化性樹脂液20が収容され、この
樹脂液20の中に成形台30が沈められている。成形台30の
上面に複数層の光硬化層50が積み重ねられる。成形台30
は、腕部32を介して、貯液槽10の外部に設置された駆動
部34に連結されており、駆動部34は、ボールネジ軸36等
の上下動機構により昇降するようになっている。駆動部
34の作動は、電子回路等からなる制御装置60によって電
気的に制御される。
貯液槽10の上方には、走査機構となるミラー42や集光
レンズ43、スポット径を調整するビームエキスパンダー
を構成するレンズ群44,45等からなる光学系を備えたレ
ーザビーム照射装置が設置されており、貯液槽10の液面
にレーザビーム40を照射する。ビームエキスパンダーを
構成するレンズ群44,45のうち、ひとつのレンズ45には
前進後退可能な駆動機構46を備えており、この駆動機構
46でレンズ45を前後に移動させることにより、レーザビ
ーム40の焦点位置が変化する。駆動機構46も前記制御装
置60で電気的に制御される。
貯液槽10のうち、成形台30の配置部分と仕切り壁12で
仕切られた部分に、フロート14を浮かべている。フロー
ト14の上端は樹脂液20を液面上に突出しており、このフ
ロート14と対向する上方位置に光センサ16を備えてい
る。光センサ16から照射された光がフロート14で反射し
て再び光センサ16で捉えられることによって、フロート
14の高さ位置、すなわち液面位置が検知される。光セン
サ16も制御装置60と電気的に接続されており、光センサ
16で検知された液面位置の情報すなわち検知信号を制御
装置60に送り込み、それにもとづいて、制御装置60で成
形台30の昇降やビームエキスパンダーの駆動機構46等を
制御する。
上記装置の使用方法のうち、基本的な作動、例えば、
成形台30の段階的な下降工程、レーザビームの照射工程
等は、前記した従来例その他の通常の三次元形状の形成
装置および方法と同じであり、詳しい説明は省略する。
第2図〜第4図は、樹脂液20の液面の誤差や変動から
成形台30の移動量やレーザビームのスポット径を修正す
る方法を示している。
第2図に示すように、液面位置をフロート14を介して
検知している光センサ16の検知信号が、基準レベルとな
る液面位置L0であれば、成形台30は目的とする光硬化層
50の厚みにtに相当する深さΔX(=t)だけ樹脂液20
に沈めればよい。また、レーザビーム40の焦点すなわち
集光位置Fは液面位置に合わせておけばよい。したがっ
てビームスポット径も予め設定された通りである。
ところが、第3図に示すように、液面位置Lが基準液
面L0よりも低いことをセンサ16で検知したときは、この
液面位置Lから目的とする光硬化層50の厚みtに棺当す
る深さ位置まで成形台30を沈めるように制御する。すな
わち、基準液面L0からの成形台30の下降量ΔXは、ΔX
=t+αになる。また、レーザビーム40の集光位置Fが
基準液面L0のままでは、液面におけるビームスポット径
が大きくなってしまうので、ビームエキスパンダーの駆
動機構46を作動させて、レーザビーム40の集光位置Fを
検知された液面位置Lまで下げて、液面におけるビーム
スポット径が設定通りになるように調整する。
つぎに、第4図に示すように、液面位置Lが基準レベ
ルL0よりも高くなった場合には、前記とは逆に、成形台
30の下降量ΔXを、ΔX=t−αに設定し、レーザビー
ム40の集光位置Fを液面Lまで上げることになる。上記
のような、成形台30の下降量ΔXおよびレーザビーム40
の集光位置Fの調整は、成形台30の上に1層目の光硬化
層50を形成する前に一度行うだけでも、それ以後に液面
が変動しなければ問題はない。但し、樹脂液20の減少や
前記した成形台30の腕部32の挿入深さの増加等、液面が
変動する要因がある場合には、各層の光硬化層50を形成
する前毎に、前記調整を行えば、より正確に光硬化層50
の厚みやビームスポット径の調整が行える。成形台30の
下降量ΔXとレーザビーム40の集光位置Fの調整は、何
れか一方を単独で行っても前記したようなそれぞれの作
用効果が達成されるが、両方を併用することによって、
より正確で良好な光硬化層50を形成できる。
つぎに、第5図には、液面規制手段を用いる別の実施
例を示している。貯液槽10、貯液槽10に収容された光硬
化性樹脂液20、成形台30、光学系の一部を構成するレン
ズ41等の基本的な構成は、前記した実施例等、通常の三
次元形状の形成装置と同じである。
この実施例では、液面規制手段として、貯液槽10の一
方の壁面に排液口18が設けられている。排液口18の外面
は弁板70で塞がれており、この弁板70はシリンダ等の駆
動機構72で昇降するようになっている。この弁板70の昇
降に伴って、排液口18が開放されたり閉鎖されたりす
る。
上記のような装置の作動について説明する。まず、第
6図に示すように、弁板70で排液口18を閉鎖した状態
で、成形台30を下降させる。成形台30の下降量ΔXは、
次に形成しようとする光硬化層50の厚みtに相当する深
さよりも少し大きく設定する。すなわち、下降量ΔX=
t+αとなる。そうすると、樹脂液20の液面は、成形台
30の腕部32が挿入されて押し除けられただけ上昇する。
但し、排液口18が閉鎖されているので、樹脂液20が排出
されることはなく、基準液面L0よりも高い液面Lのまま
で維持される。
つぎに、成形台30を上昇させて、基準レベルL0から光
硬化層50の厚みtに相当する深さに配置する。このと
き、成形台30の上昇に伴って、腕部32は樹脂液20を上方
に引き上げられ、樹脂液20を押し除けている腕部32の体
積が小さくなり、その結果、液面が少し下降する。但
し、この段階でも、基準液面L0よりも高い位置に液面L
が存在する。成形台30の移動が終了した後、弁板70を開
けて排液口18を開放すると、基準液面L0よりも高い位置
に存在する樹脂液20は全て排液口18から排出されるの
で、液面は確実に基準液面L0に一致する。
その後、第5図に示すように、樹脂液20の液面にレー
ザビーム40を照射すれば、レーザビーム40は基準液面L0
である液面に良好に照射され、形成される光硬化層50の
厚みも正確に設定される。上記実施例では、排液口18と
弁板70で、液面規制手段を構成しているが、基準液面L0
とそれより高い位置の2段階に液面を調整できれば、各
種構造の堰や仕切り板、弁機構、その他の液面制御機構
に変更することができる。
つぎに、第8図〜第16図に示す実施例は、光硬化性樹
脂液20の液面近くを加温する場合を示している。貯液漕
10、貯液槽10に収容された光硬化性樹脂液20、成形台3
0、レーザビーム40の照射機構等の基本的な構成は、前
記した実施例等、通常の三次元形状の形成装置と同じで
ある。
この実施例では、液面に沿って移動自在な加温手段80
を備えている。第12図に加温手段80の具体的構造を示し
ており、樹脂液20の液面に沿って移動自在に設けられた
加温ノズル82は、ヒータや送風機等からなる熱風供給装
置(図示せす)と配管やホースで連結されており、加温
ノズル82の先端に開口する送風口84から、樹脂液20の液
面に熱風が吹き付けられる。加温ノズル82および送風口
84の形状は、第12図に示すように、先端中心が尖った加
温ノズル82に対して中心の両側に送風口84が開口してい
るものや、第16図に示すように、尖端が平坦な加温ノズ
ル82に幅の全体に送風口84が開口しているもの等、必要
に応じて自由な形状で実施できる。また、第12図のよう
に、加温ノズル82の先端が液面と接触するように配置さ
れる場合や、第16図のように、加温ノズル82の先端と液
面との間にわずかな隙間gをあけて配置される場合があ
る。
上記のような加温ノズル82で液面に熱風を吹き付ける
ことによって、液面近くの樹脂液20が加温されて液温が
上昇する。加温ノズル82の構造は、環状もしくはスポッ
ト状の送風口84から熱風を吹き出す棒状のものや、幅の
あるスリット状の送風口84から熱風を吹き出すブレード
状のもの等、任意の形状および構造で実施できる。加温
ノズル82は、熱風を吹き出す構造のもののほか、赤外線
等の光エネルギを液面に照射して樹脂液20を加温する構
造のものでもよい。
上記のような装置の作動について説明する。まず、第
8図に示すように、レーザビーム40を照射して光硬化層
50が形成された後、第13図に示すように、光硬化層50の
上方に次に光を照射する樹脂液20を供給するために、次
層の光硬化層の厚みに相当する深さtだけ成形台30を沈
めると、樹脂液20の粘性等により、樹脂液20が光硬化層
50の上面全体に一様に供給されず、中央部分に凹み22が
残る。
第15図に示すように、加温ノズル82の送風口84から熱
風を吹き出しながら、加温ノズル82を液面に沿って移動
させると、熱風を吹きつけられた樹脂液20の液面近くの
液温が上昇して、粘性が低くなったり、流動性が高まっ
たりする。その結果、第14図に示すように、凹み22に周
囲から樹脂液20が供給されて、液面全体が一様な高さで
平坦化されることになる。その後、通常の方法でレーザ
ビーム40を照射すれば、場所による凹凸のない平坦な表
面を備えた光硬化層50が形成されることになる。
上記工程において、加温ノズル82の先端が液面に接触
しながら移動するようにしておくと、加温ノズル82の先
端で機械的に液面を均らす作用も発揮され、液面の平坦
化が促進される。
つぎに、第9図に示すように、成形台30の下降量ΔX
を、形成しようとする光硬化層の厚みtよりも大きくし
た後、成形台30を上昇させて所定の深さtに設定する場
合は、成形台30を大きく下降させた段階では、光硬化層
50と液面との間に大きな間隔があくので、周囲の樹脂液
20が流れ込み易くなり、前記したような凹み22は生じ
ず、液面は平坦になる。しかし、つづいて、第10図に示
すように、成形台30を深さtの位置まで上昇させると、
光硬化層50の上に存在する余分の樹脂液20が周囲に移動
できず、光硬化層50の中央に残って、液面に盛り上がり
部24が形成されてしまう。
ここで、第12図に示すように、前記同様に、加温ノズ
ル80の送風口84から熱風を吹き出しながら液面を移動さ
せると、液面近くの樹脂液20の液温が上昇して、粘性が
低くなったり、流動性が高まる。その結果、第11図に示
すように、盛り上がり部24の樹脂液20が周囲に流れて、
液面全体が一様に平坦化される。その後、レーザビーム
40を照射するのは前記同様である。
上記実施例において、加温ノズル80による液面近くの
樹脂液20の加温は、凹み22や盛り上がり部24の液面が平
坦になるように表層部分の樹脂液20が移動可能な程度ま
で粘性や流動性が高まれば十分であり、盛り上がり部24
や凹み22よりも深い部分の樹脂液20まで加温する必要は
ない。
この加温ノズル80による樹脂液20表面の平坦化は、前
記した各実施例の方法と併用することができる。すなわ
ち、各実施例の方法で、光硬化層50の上方に樹脂液20を
供給した後、加温ノズル80で樹脂液20表面を平坦化させ
れば、形成される光硬化層50の平均的な厚みが正確に設
定されるだけでなく、光硬化層50の場所による厚みの違
いも解消できるのである。また、逆に、加温ノズル80で
樹脂液20の表面を平坦化させた後、液面検知手段で液面
位置を検知して、その液面位置にもとづいて光硬化性樹
脂液の厚みやレーザビームの集光位置を調整するように
してもよい。
〔発明の効果〕
以上に述べた、この発明にかかる三次元形状の形成方
法では、液面位置に合わせて、照射光の集光位置を正確
に制御することにより、液面における照射光のビームス
ポット径を極めて正確に設定することが可能になる。そ
の結果、限定された領域の樹脂液のみに適切な強さの光
エネルギーを照射することが可能になり、樹脂液の硬化
が良好に行われるとともに、微細で正確な形状の光硬化
層を形成することが可能になる。
さらに、液面位置の検知情報にもとづいて、成形台の
下降量を正確に設定して、光硬化層の厚みを制御するこ
とにより、光硬化層の厚みを正確に制御することが可能
になる。個々の光硬化層の厚みが正確に設定できれば、
三次元形状の厚み方向の寸法精度や形状精度も向上し、
高精度な三次元形状を能率的に製造することが可能にな
る。
液面近くの樹脂液を加温すれば、液面に形成された凹
みや盛り上がりを解消することができる結果、形成され
る光硬化層の表面が平坦になって場所による厚みの違い
が無くなり、光硬化層の形状が正確になって、三次元形
状の寸法精度、形状精度も向上することになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例に用いる装置の全体構造図、第
2図〜第4図は作動状態を示す要部断面図、第5図〜第
7図は別の実施例の作動状態を段階的に示す断面図、第
8図〜第11図は別の実施例の作動状態を段階的に示す断
面図、第12図は加温手段の構造を示す要部断面図、第13
図および第14図は別の作動状態を段階的に示す断面図、
第15図は第13図の要部を示す断面図、第16図は加温手段
の別の実施例を示す要部断面図、第17図は従来例の構造
図、第18図〜第22図はそれぞれ作動状態を示す概略断面
図、第23図〜第25図は別の従来例を作動段階毎に示す断
面図、第26図は概略水平断面図である。 10……貯液槽、14……フロート(被検知部材)、16……
センサ、18……排液口 20……光硬化性樹脂液、22……凹み、24……盛り上がり
部、30……成形台 32……腕部、40……レーザビーム、50……光硬化層、60
……制御装置 70……弁板、80……加温手段、82……加温ノズル、84…
…送風口 L0……基準液面、L……液面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−35966(JP,A) 特開 平2−175134(JP,A) 特開 平2−24121(JP,A) 特開 平2−14133(JP,A) 国際公開90/3255(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 67/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光硬化性樹脂液の貯液槽内で成形台を段階
    的に沈めていくとともに、各段階で液面に光を照射して
    光硬化層を形成し、成形台上に光硬化層を複数層積み重
    ねて所望の三次元形状を形成する方法において、 液面位置を液面検知手段で検知し、その検知信号にもと
    づいて、液面と成形台との間に配置され光硬化層を形成
    する光硬化性樹脂液層の厚みが一定になるように成形台
    の位置を制御するとともに照射光の集光位置を制御する
    三次元形状の形成方法。
  2. 【請求項2】液面検知手段が、光硬化性樹脂液の液面と
    連動して昇降する被検知部材と、この検知部材を検知す
    るセンサとからなり、被検知部材を介して間接的に液面
    位置を検知する請求項1に記載の三次元形状の形成方
    法。
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