JP2899396B2 - 模型シミュレーション装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本発明は、住宅設計において、キッチンや居室や通路
等の配置を考える場合に、住宅購入者が図面ではなく、
模型の空間と家具パーツを利用することにより、実際に
住んだ場合と同様の感覚を得ることが出来るように構成
したものである。

（ロ）従来技術 従来、戸建て住宅を設計構築する場合には、購入者は
住宅展示場に足を運び、色々のタイプの既設の住宅を見
ることにより、自分に適したキッチンは居室のイメージ
を得て、それに従い住宅メーカーの技術者に平面図を描
かせ、これによりインテリア模型を１戸毎に作っていた
のである。

該インテリア模型の製作には時間が掛かり、また製作
費用が嵩み、簡単な変更が出来ないという不具合があっ
たのである。

また、インテリア模型を作らない場合には、図面のみ
を見ながら、不具合い点を見出して、再度設計しなおし
たり、修正したりしていたのである。

（ハ）発明が解決しようとする問題点 しかし、住宅メーカーの技術者が描く平面図は、一般
の住宅購入者、特に主婦が見た場合に、平面的に書かれ
た図面からのみで、その立体感を把握することができな
いのである。

特にキッチンの如く、上下にシンクと戸棚が配置され
る場合には、そのイメージを確実に把握することができ
ず、出来上がった後に要望したものとは相違するとのク
レームの発生となって表れるのである。

本発明は、特に空間のイメージを３次元的な、通常の
作業空間として把握することが出来るように、模型によ
るシミュレーションを可能としたものである。

更に、模型により作った模型キッチン空間は、そのま
まではやはりサイズが通常ではないので、見る人が自分
の頭の中で、普通サイズにスケールアップしてイメージ
を作る必要があり、やはり実際のキッチン空間とは相違
するのである。

本発明においては、頭の中でイメージによりスケール
アップするという操作を、アイカメラと受像機構により
可能とし、受像装置の画面を見るだけでは、通常のキッ
チン内を見ていると同じような状態で、見ることが出来
るように構成したものである。

また、模型キッチン空間ではスケールが小さいので、
上から天井板を置いてしまうと内部の状態を見ることが
出来ず、天井板の下面に設ける照明装置のシミュレーシ
ョンを行うことが出来ないのであるが、本発明は、アイ
カメラを用いて、天井板の下方からの映像を得ることが
出来るので、天井板を載置することが可能であり、該天
井板に模型照明を配置し交換することにより、照明シミ
ュレーションを可能としたものである。

（ニ）問題を解決するための手段 本発明の解決すべき課題は以上の如くであり、次に該
課題を解決する手段を説明する。

請求項（１）においては、模型床１と模型壁2,3等に
より構成した模型キッチン空間Ｋに、各模型パーツを配
置し、該模型キッチン空間Ｋをテーブル12の上に載置
し、キッチンの状態をシミュレーションする模型シミュ
レーション装置において、各模型パーツを配置した状態
の模型キッチン空間Ｋ内に挿入するアイカメラＣを配置
し、該アイカメラＣは、付設したカメラ操作杆40により
操作しながら、模型キッチン空間Ｋの側方から内部の奥
の方まで挿入可能とし、該アイカメラＣよりの映像信号
を、録画機構Ｖまたは受像機構Ｔにより受信すべく構成
したものである。

請求項（２）においては、模型床１と模型壁2,3等に
より構成した模型キッチン空間Ｋに、各模型パーツを配
置し、該模型キッチン空間Ｋをテーブル12の上に載置
し、キッチンの状態をシミュレーションする模型シミュ
レーション装置において、各模型パーツを配置した状態
の模型キッチン空間Ｋ内に挿入するアイカメラＣを配置
し、該アイカメラＣは、付設したカメラ操作杆40により
操作しながら、模型キッチン空間Ｋの側方から内部の奥
の方まで挿入可能とし、各模型パーツを配置した状態の
模型キッチン空間Ｋに、天井板Ｇを嵌装可能とし、該天
井板Ｇに模型証明Ｌを装着し、模型キッチン空間Ｋの模
型シミュレーションを可能としたものである。

（ホ）実施例 本発明の解決すべき課題及び解決する手段は以上の如
くであり、次に添付の図面に示した実施例の構成を説明
する。

第１図は模型キッチン空間Ｋ内にアイカメラＣを挿入
し、録画機構Ｖと受像機構Ｔにより映像を得る状態を示
す斜視図、第２は天井板Ｇと模型証明Ｌを装着して照明
シミュレーションを行っている状態の斜視図、第３図は
各種の模型パーツを配置する状態においてアイカメラＣ
を挿入している斜視図、第４図はハイ天井溝７に天井板
Ｇを載置した状態の側面断面図、第５図はロー天井溝６
に天井板Ｇを嵌装した状態の側面断面図、第６図は模型
シミュレーション装置の全体斜視図、第７図は同じく平
面図である。

第６図、第７図において全体構成から説明する。

半円弧状の模型パーツ載置テーブル４が２組配置され
ており、該模型パーツ載置テーブル４の外周部には模型
パーツ粘着壁５が立設されている。

模型パーツ載置テーブル４を円形とし、その内部に模
型キッチン空間Ｋが載置される半円状のテーブル12が配
置されている。

該模型キッチン空間Ｋと半円状のテーブル12と模型パ
ーツ載置テーブル４と模型パーツ粘着壁５を２組設ける
ことにより、２組の家族がシミュレーションを行うこと
が出来るのである。

また、模型パーツ載置テーブル４を円弧状とし、その
内部に半円状のテーブル12を配置したので、模型パーツ
を模型キッチン空間Ｋに載置する操作を、椅子11に座っ
た状態で、周囲を見回すことにより、模型パーツを全て
取り出す作業を行うことが出来るのである。

また、模型パーツ載置テーブル４が円弧状でなるの
で、模型パーツ粘着壁５の壁面も円弧状となる筈である
が、円弧状では模型パーツの貼設がし難いので、段部24
を設けた平面壁に構成している。

模型キッチン空間Ｋは模型床１と模型壁2,3を具備し
た３面より構成されており、模型床１には、一定間隔の
格子状に線が描かれている。これは住宅のモジュールに
合わせた線に構成している。

次に、第３図において説明する。

模型パーツとしては、次のようなパーツが用意されて
いる。

窓パーツ13、吊戸棚パーツ14,16、換気フードパーツ2
1,23、カウンターパーツ20、ダイニングテーブルパーツ
18、調理台パーツ17、シンクパーツ30、レンジパーツ3
1、冷蔵庫パーツ33、キャビネットパーツ34、仕切壁パ
ーツ19等である。

そして、換気フードパーツ21,23や吊戸棚パーツ14,16
は、天井に接当する位置に付設されるので、住宅毎に天
井高さがハイ天井とロー天井の場合があるので、どちら
にも対応出来るように、模型壁2,3に、ロー天井溝６と
ハイ天井溝７が刻設されている。

ロー天井溝６とハイ天井溝７とで、吊戸棚パーツ14,1
6等の上端取付位置を変更するのである。

そして、全ての模型パーツは、それぞれ幾種類かの模
型パーツが用意されており、購入者が好みに応じて、サ
イズと形状の相違するものを模型キッチン空間Ｋの内部
に持ち込んで、配置していくことが出来る。

この多種類の模型パーツを、各パーツ毎に整然と配置
することが出来るように、模型パーツ粘着壁５と模型パ
ーツ載置テーブル４の上に模型パーツの取付位置凹部が
構成されている。

また、該１個毎の模型パーツには整理番号が付されて
おり、同じ番号が、模型パーツ粘着壁５と模型パーツ載
置テーブル４の整理番号付設位置にも設けられており、
使用後にはこの位置に返却すべく構成している。

以上の如く構成した、各模型パーツを模型キッチン空
間Ｋの模型床１や模型壁2,3に固定するのであるが、模
型パーツの模型キッチン空間Ｋに対する固定は、糊や釘
により行うのではなくて、各模型パーツに貼設されたマ
グネットシートを、模型床１や模型壁2,3に埋め込んだ
鉄箔に付着することにより取け付けている。

同様に、模型壁2,3も鉄箔を介装させている。

また、模型パーツ粘着壁５と模型パーツ載置テーブル
４も同様に、間に鉄箔が介装された断面構造としてお
り、取り外した模型パーツを取付可能としている。

また第３図に示す如く、女性模型Ｗと男性模型Ｍを用
意しており、これらを各模型パーツの間に配置して、人
間の大きさと各パーツの大きなを比較確認可能としてい
る。該女性模型Ｗと男性模型Ｍの足の部分にもマグネッ
トシートを付設している。

また、模型キッチン空間Ｋの上のシミュレーションキ
ッチンは、人間の目で模型を並べたものであるので、そ
れぞれのパーツの間の空間が、通常の空間よりも広過ぎ
たり、狭過ぎたりするという不具合があるのである。

この点をチェックする為に、二人用測定ゲージ９や一
人用測定ゲージ10と、ゲージ操作杆８とは別に構成して
おり、マグネットシート22,15を互いの装着面に貼設し
ており、ゲージ操作杆８を外して二人用測定ゲージ９と
一人用測定ゲージ10に付け替え可能としている。

次に、第２図、第４図、第５図において説明する。

模型キッチン空間Ｋは小さいものであるので、各種の
模型パーツを並べた状態で、更に照明シミュレーション
を行おうとすると、天井板Ｇと載置せざるを得ず、上方
からは見ることが出来ないので、側面の開口から覗き込
んで照明状態を見ることとなっていたのである。

本発明においては、このような不具合を解消する為
に、天井板Ｇを載置した状態で、カメラ操作杆40により
操作しながら、アイカメラ５を側方から模型キッチン空
間Ｋの内部まで挿入し、奥の方まで模型証明Ｌのシミュ
レーションを可能としたものである。

該天井板Ｇに模型証明Ｌが取付可能としており、該模
型証明Ｌは各種のものが用意されている。そして各照明
光度は、模型サイズにスケールダウンされているのであ
る。

第４図、第５図において、ロー天井とハイ天井の場合
とで、天井板Ｇの位置を変更した状態でシミュレーショ
ン可能としている。

そして、該アイカメラＣにより得た映像信号は、その
まま録画機構Ｖに入力し、ビデオテープに録画すること
が出来るので、購入者は後に自宅において、自分のキッ
チンのイメージを再生して見ることが出来るのである。

更に、受像機構Ｔも別室に用意しているので、模型キ
ッチン空間Ｋから離れた状態で、該模型キッチン空間Ｋ
の状態にとらわれず、アイカメラＣの映像として、スケ
ールアップした状態の模型キッチン空間Ｋを見ることが
出来るのである。

そして、該画面を見ながら、模型パーツの位置を指示
して直しながら、空間設計を行うことが出来るのであ
る。

（ヘ）発明の効果 本発明は以上の如く構成したので、次のような効果を
奏するものである。

請求項（１）の如く構成したので、模型キッチン空間
Ｋをテーブル12の上に載置されているので、側方からの
模型の挿入配置が容易であり、またカメラ操作杆40を装
着した状態のアイカメラＣを、側方から奥の方まで挿入
することが出来るのである。

また、模型キッチン空間Ｋをテーブル12の上に載置し
ているので、模型のスケールの状態でも、視線の位置
を、模型キッチン空間Ｋの真横に位置させることがで
き、アイカメラＣの位置を変更する操作が容易に出来る
のである。

また、アイカメラＣはカメラ操作杆40により、側方か
ら内部まで挿入することが出来るので、主婦が模型キッ
チン空間Ｋの内部で動いた状態の臨場感溢れる映像を得
ることができ、模型のキッチンと実物のキッチンとの間
のシミュレーションが確実に出来るのである。

また、模型キッチン空間Ｋに載置した状態のスケール
ダウンした空間と家具を、自分の頭の中でスケールアッ
プしてイメージする必要がなく、アイカメラＣと録画機
構Ｖと受像機構Ｔにより、自動的にスケールアップさせ
ることが出来るのである。

故に、住宅購入者はこのスケールアップした映像を見
ながら、設計中のキッチンのイメージを確実に得ること
が出来るのである。

また、録画機構Ｖによりビデオテープに取ることが出
来るので、自宅に戻ってから再度見ることが出来るので
ある。

また、受像機構Ｔを見ながら、スケールアップした映
像により、不具合を点を探し、直ぐに模型パーツを移動
して、最良の配置を得ることも出来るのである。

請求項（２）の如く構成したので、アイカメラＣによ
り映像を得るので、模型キッチン空間Ｋの上面を天井板
Ｇにより蓋をすることができ、該天井板Ｇにより蓋をし
た状態の下面に、光度をスケールダウンした好みの模型
証明Ｌを装着して、照明状態のシミュレーションを行う
ことが出来るのである。

この照明シミュレーションをアイカメラＣにより映像
として得ることにより、略実際に近い空間の状態の照明
を得られるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は模型キッチン空間Ｋ内にアイカメラＣを挿入
し、録画機構Ｖと受像機構Ｔにより映像を得る状態を示
す斜視図、第２図は天井板Ｇと模型証明Ｌを装着して照
明シミュレーションを行っている状態の斜視図、第３図
は各種の模型パーツを配置する状態においてアイカメラ
Ｃを挿入している斜視図、第４図はハイ天井溝７に天井
板Ｇを載置した状態の側面断面図、第５図はロー天井溝
６に天井板Ｇを嵌装した状態の側面断面図、第６図は模
型シミュレーション装置の全体斜視図、第７図は同じく
平面図である。 Ｋ……模型キッチン空間 １……模型床 2,3……模型壁 ４……模型パーツ載置テーブル ５……模型パーツ粘着壁 ８……ゲージ操作杆 ９……二人用測定ゲージ 10……一人用測定ゲージ 14,16……吊戸棚パーツ 17……調理台パーツ 30……シンクパーツ

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】模型床１と模型壁2,3等により構成した模
   型キッチン空間Ｋに、各模型パーツを配置し、該模型キ
   ッチン空間Ｋをテーブル12の上に載置し、キッチンの状
   態をシミュレーションする模型シミュレーション装置に
   おいて、各模型パーツを配置した状態の模型キッチン空
   間Ｋ内に挿入するアイカメラＣを配置し、該アイカメラ
   Ｃは、付設したカメラ操作杆40により操作しながら、模
   型キッチン空間Ｋの側方から内部の奥の方まで挿入可能
   とし、該アイカメラＣよりの映像信号を、録画機構Ｖま
   たは受像機構Ｔにより受信すべく構成したことを特徴と
   する模型シミュレーション装置。
2. 【請求項２】模型床１と模型壁2,3等により構成した模
   型キッチン空間Ｋに、各模型パーツを配置し、該模型キ
   ッチン空間Ｋをテーブル12の上に載置し、キッチンの状
   態をシミュレーションする模型シミュレーション装置に
   おいて、各模型パーツを配置した状態の模型キッチン空
   間Ｋ内に挿入するアイカメラＣを配置し、該アイカメラ
   Ｃは、付設したカメラ操作杆40により操作しながら、模
   型キッチン空間Ｋの側方から内部の奥の方まで挿入可能
   とし、各模型パーツを配置した状態の模型キッチン空間
   Ｋに、天井板Ｇを嵌装可能とし、該天井板Ｇに模型証明
   Ｌを装着し、模型キッチン空間Ｋの模型シミュレーショ
   ンを可能としたことを特徴とする模型シミュレーション
   装置。