JP2898565B2 - 石炭灰を含有する固化物の製造方法 - Google Patents
石炭灰を含有する固化物の製造方法Info
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B28/00—Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
- C04B28/18—Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing mixtures of the silica-lime type
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
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- C04B2111/00—Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
- C04B2111/56—Compositions suited for fabrication of pipes, e.g. by centrifugal casting, or for coating concrete pipes
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、石炭灰を主要成分とす
る固化物である石炭灰を含有する固化物の製造方法に関
し、特にポール、パイル、パイプ、杭のような円筒状及
び円柱状製品の製造方法を提供するものである。
る固化物である石炭灰を含有する固化物の製造方法に関
し、特にポール、パイル、パイプ、杭のような円筒状及
び円柱状製品の製造方法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】エネルギー源として石炭を利用している
火力発電所や各種の工場では、フライアッシュ等の石炭
灰が大量に産出されている(約400万トン/年)。こ
のうち、有効利用されるものは約40%にすぎず、残り
の約60%は埋め立て処分されているのが現状である。
しかしながら、石炭灰の埋め立て処分場を確保すること
は必ずしも容易ではなく、漁業権の保証やリサイクル法
の制定により埋め立て処分場の確保がますます困難にな
ってきている。従って、今後さらに増大するであろう石
炭灰の有効利用が緊急の課題となっている。
火力発電所や各種の工場では、フライアッシュ等の石炭
灰が大量に産出されている(約400万トン/年)。こ
のうち、有効利用されるものは約40%にすぎず、残り
の約60%は埋め立て処分されているのが現状である。
しかしながら、石炭灰の埋め立て処分場を確保すること
は必ずしも容易ではなく、漁業権の保証やリサイクル法
の制定により埋め立て処分場の確保がますます困難にな
ってきている。従って、今後さらに増大するであろう石
炭灰の有効利用が緊急の課題となっている。
【0003】現在のところでは、石炭灰は特開昭63−
17247号公報および特開平4−305044号公報
に示されているように無機質系の建築材料の一原料とし
て提案され、または特開平3−16176号公報に示さ
れているように多孔質の濾過助剤の一原料として提案さ
れている。また、特殊な例としては刊行物「日本工業新
聞:人工海底山脈を石炭灰で構築(平成5年2月26日
発行)」に示されているように、人工魚礁の一原料とし
ても提案されている。これらの提案のうち建築材料、土
木材料として利用する場合、特にポール、パイル、パイ
プ、杭などに利用する場合には石炭灰の大量の利用が期
待できる。
17247号公報および特開平4−305044号公報
に示されているように無機質系の建築材料の一原料とし
て提案され、または特開平3−16176号公報に示さ
れているように多孔質の濾過助剤の一原料として提案さ
れている。また、特殊な例としては刊行物「日本工業新
聞:人工海底山脈を石炭灰で構築(平成5年2月26日
発行)」に示されているように、人工魚礁の一原料とし
ても提案されている。これらの提案のうち建築材料、土
木材料として利用する場合、特にポール、パイル、パイ
プ、杭などに利用する場合には石炭灰の大量の利用が期
待できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した石
炭灰を前記円筒状及び円柱状製品として利用する場合に
は、いずれもセメントと混合して使用されるが、一般に
セメントの水和反応を利用するため、その混合比率は必
ずしも高くなく、また石炭灰の混合比率を高めようとす
る場合には、固化物の強度が低下するという問題があ
り、石炭灰の利用は多くとも40重量%であった。ま
た、この場合にはセメントを多く使用しているため水に
対する寸法安定性も悪いという問題もあった。石炭灰
は、セメントクリンカー中のエーライト(3CaO・S
iO2 )およびビーライト(2CaO・SiO2 )等と
の水和反応によりカルシウム シリケート ハイドレー
トゲル(C−S−H)と水酸化カルシウムを生成する。
しかし、水和反応の速度が遅いため、固化物中に未反応
のエーライトおよびビーライト等が多量に残存し、これ
らが水に対する寸法安定性の悪化を引き起こすと考えら
れる。また、水和反応により生成する水酸化カルシウム
も水に対する寸法安定性の悪化の一因と考えられる。こ
こで、水に対する寸法安定性が悪いとは、固化物の湿度
による体積変化が大きいことをいう。
炭灰を前記円筒状及び円柱状製品として利用する場合に
は、いずれもセメントと混合して使用されるが、一般に
セメントの水和反応を利用するため、その混合比率は必
ずしも高くなく、また石炭灰の混合比率を高めようとす
る場合には、固化物の強度が低下するという問題があ
り、石炭灰の利用は多くとも40重量%であった。ま
た、この場合にはセメントを多く使用しているため水に
対する寸法安定性も悪いという問題もあった。石炭灰
は、セメントクリンカー中のエーライト(3CaO・S
iO2 )およびビーライト(2CaO・SiO2 )等と
の水和反応によりカルシウム シリケート ハイドレー
トゲル(C−S−H)と水酸化カルシウムを生成する。
しかし、水和反応の速度が遅いため、固化物中に未反応
のエーライトおよびビーライト等が多量に残存し、これ
らが水に対する寸法安定性の悪化を引き起こすと考えら
れる。また、水和反応により生成する水酸化カルシウム
も水に対する寸法安定性の悪化の一因と考えられる。こ
こで、水に対する寸法安定性が悪いとは、固化物の湿度
による体積変化が大きいことをいう。
【0005】石炭灰とセメントとの組成物をオートクレ
ーブ養生する方法も考えられるが、石炭灰を40重量%
以上混合した場合には、オートクレーブ養生でも固化物
の強度が十分に発現されないという問題がある。本発明
はこのような従来の問題点を解決して、石炭灰の混合比
率が高く、かつ高強度で、強度のばらつきが小さく、水
に対する寸法安定性が良好な円筒状及び円柱状固化物を
提供することを目的としている。
ーブ養生する方法も考えられるが、石炭灰を40重量%
以上混合した場合には、オートクレーブ養生でも固化物
の強度が十分に発現されないという問題がある。本発明
はこのような従来の問題点を解決して、石炭灰の混合比
率が高く、かつ高強度で、強度のばらつきが小さく、水
に対する寸法安定性が良好な円筒状及び円柱状固化物を
提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明者が鋭意研究を重ねた結果、石炭灰の品質
管理(嵩密度、平均粒径、及びアルミニウム含有量)、
石炭灰とカルシウム化合物との混合比率、遠心力による
成形及び水熱処理により、従来のものに比べ格段に優れ
ている固化物となることを見いだした。すなわち、本発
明の石炭灰を含有する固化物の製造方法は、嵩密度が小
さくとも0.8g/cm3、平均粒径が5〜40μm
で、アルミニウム量がAl2O3換算で多くとも35重量
%の石炭灰と、カルシウム化合物とを重量比で40:6
0〜95:5に混合する工程と、遠心力により成形する
工程と、30〜100℃で養生する工程と、120℃以
上の温度及び高圧下で水熱処理する工程とを含むことを
特徴とするものである。
めに、本発明者が鋭意研究を重ねた結果、石炭灰の品質
管理(嵩密度、平均粒径、及びアルミニウム含有量)、
石炭灰とカルシウム化合物との混合比率、遠心力による
成形及び水熱処理により、従来のものに比べ格段に優れ
ている固化物となることを見いだした。すなわち、本発
明の石炭灰を含有する固化物の製造方法は、嵩密度が小
さくとも0.8g/cm3、平均粒径が5〜40μm
で、アルミニウム量がAl2O3換算で多くとも35重量
%の石炭灰と、カルシウム化合物とを重量比で40:6
0〜95:5に混合する工程と、遠心力により成形する
工程と、30〜100℃で養生する工程と、120℃以
上の温度及び高圧下で水熱処理する工程とを含むことを
特徴とするものである。
【0007】また、前記カルシウム化合物が、酸化カル
シウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、およびケ
イ酸カルシウムの少なくとも1種類以上のカルシウム化
合物が好適である。
シウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、およびケ
イ酸カルシウムの少なくとも1種類以上のカルシウム化
合物が好適である。
【0008】
【0009】前記嵩密度の測定は、JIS Z 250
4 の測定方法に準拠した。
4 の測定方法に準拠した。
【0010】
【作用】石炭灰は、嵩密度が0.8g/cm3 以上、好
ましくは1.0g/cm3 以上のものを用いることが望
ましい。嵩密度が0.8g/cm3 未満の場合は、固化
物の強度が十分発現されず、また、強度のばらつきも大
きくなるからである。また、石炭灰の平均粒径は、5〜
40μm,好ましくは10〜30μmのものを用いるこ
とが望ましい。平均粒径が5μm未満の場合は固化物の
強度が十分発現されず、また、平均粒径が40μmを越
える場合には固化物の強度が低下するとともに強度のば
らつきが大きくなるからである。これらの理由は定かで
はないが固化物の強度に、石炭灰が骨材として関与して
いるものと推測される。したがって、嵩密度の小さい石
炭灰は粒子は中空状のものが多くなり、強度の低下及び
強度のばらつきの増大をもたらすものと考えられる。ま
た、平均粒径が5μm未満の石炭灰は、水熱処理である
オートクレーブ養生後では、石炭灰粒子としては残存し
にくくなり、石炭灰が骨材として関与しないため、強度
向上効果をもたらさないものと考えられる。一方、平均
粒径が40μmを越える石炭灰は、オートクレーブ養生
後でも石炭灰粒子としては残存するものの、粒径が大き
すぎて逆に欠陥として作用するものと考えられる。な
お、石炭灰の粒度分布については、強度向上及び強度の
ばらつき低減の点で平均粒径の1/4〜4倍に60%以
上の粒子が入る分布が好ましい。用いる石炭灰は強度の
点でフライアッシュが好ましいが、ボトムアッシュでも
粉砕処理することにより使用できる。
ましくは1.0g/cm3 以上のものを用いることが望
ましい。嵩密度が0.8g/cm3 未満の場合は、固化
物の強度が十分発現されず、また、強度のばらつきも大
きくなるからである。また、石炭灰の平均粒径は、5〜
40μm,好ましくは10〜30μmのものを用いるこ
とが望ましい。平均粒径が5μm未満の場合は固化物の
強度が十分発現されず、また、平均粒径が40μmを越
える場合には固化物の強度が低下するとともに強度のば
らつきが大きくなるからである。これらの理由は定かで
はないが固化物の強度に、石炭灰が骨材として関与して
いるものと推測される。したがって、嵩密度の小さい石
炭灰は粒子は中空状のものが多くなり、強度の低下及び
強度のばらつきの増大をもたらすものと考えられる。ま
た、平均粒径が5μm未満の石炭灰は、水熱処理である
オートクレーブ養生後では、石炭灰粒子としては残存し
にくくなり、石炭灰が骨材として関与しないため、強度
向上効果をもたらさないものと考えられる。一方、平均
粒径が40μmを越える石炭灰は、オートクレーブ養生
後でも石炭灰粒子としては残存するものの、粒径が大き
すぎて逆に欠陥として作用するものと考えられる。な
お、石炭灰の粒度分布については、強度向上及び強度の
ばらつき低減の点で平均粒径の1/4〜4倍に60%以
上の粒子が入る分布が好ましい。用いる石炭灰は強度の
点でフライアッシュが好ましいが、ボトムアッシュでも
粉砕処理することにより使用できる。
【0011】また、石炭灰の組成に関しては、アルミニ
ウム量がAl2O3 換算で35重量%以下、好ましくは30
重量%以下である。アルミニウム量がAl2O3 換算で35
重量%を越える場合は、固化物の強度の低下及び強度の
ばらつき増大をもたらす。これは、オートクレーブ養生
により固化物中にハイドロガーネットが生成しやすくな
り、これが欠陥として作用するものと考えられる。石炭
灰中のその他の成分については、SiがSiO2に換算して
30〜80重量%、FeがFe2O3 に換算して15重量%
以下であることが強度特性上好ましく、未燃炭素量が5
重量%以上であっても何等問題はない。なお、石炭灰と
しては一般に発生する微粉炭石炭灰のみならず、常圧な
いし加圧流動床燃焼発電システムより発生する石炭灰を
使用してもよい。
ウム量がAl2O3 換算で35重量%以下、好ましくは30
重量%以下である。アルミニウム量がAl2O3 換算で35
重量%を越える場合は、固化物の強度の低下及び強度の
ばらつき増大をもたらす。これは、オートクレーブ養生
により固化物中にハイドロガーネットが生成しやすくな
り、これが欠陥として作用するものと考えられる。石炭
灰中のその他の成分については、SiがSiO2に換算して
30〜80重量%、FeがFe2O3 に換算して15重量%
以下であることが強度特性上好ましく、未燃炭素量が5
重量%以上であっても何等問題はない。なお、石炭灰と
しては一般に発生する微粉炭石炭灰のみならず、常圧な
いし加圧流動床燃焼発電システムより発生する石炭灰を
使用してもよい。
【0012】また、石炭灰の混合比率が40重量%未満
の場合には固化物の強度及び寸法安定性が低く、95重
量%を越えると固化しにくく固化物としての強固な形態
を保持しえない。したがって、石炭灰の混合比は、40
〜95重量%、好ましくは70〜90重量%である。
の場合には固化物の強度及び寸法安定性が低く、95重
量%を越えると固化しにくく固化物としての強固な形態
を保持しえない。したがって、石炭灰の混合比は、40
〜95重量%、好ましくは70〜90重量%である。
【0013】しかして、本発明において採用できるカル
シウム化合物としては、酸化カルシウム、水酸化カルシ
ウム、ケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム等を挙げるこ
とができる。使用に際してはこれらの各化合物を単独
で、または2種以上併用することができる。強度特性
上、平均粒径500μm以下の粉体として使用すること
が好ましい。ここで、ケイ酸カルシウムはエーライト、
ビーライト等を挙げることができ、これらを含む普通ポ
ルトランドセメント等の各種ポルトランドセメントも用
いることができる。これらの各化合物のうちでは、作用
効果の点からいえば、特に酸化カルシウム、水酸化カル
シウム、ケイ酸カルシウムが好適である。なお、貝の焼
却灰は酸化カルシウムを含むため本発明に使用すること
ができる。また、石膏等の硫酸カルシウムは、トバモラ
イト以外の生成物ができるため本発明に適さない。
シウム化合物としては、酸化カルシウム、水酸化カルシ
ウム、ケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム等を挙げるこ
とができる。使用に際してはこれらの各化合物を単独
で、または2種以上併用することができる。強度特性
上、平均粒径500μm以下の粉体として使用すること
が好ましい。ここで、ケイ酸カルシウムはエーライト、
ビーライト等を挙げることができ、これらを含む普通ポ
ルトランドセメント等の各種ポルトランドセメントも用
いることができる。これらの各化合物のうちでは、作用
効果の点からいえば、特に酸化カルシウム、水酸化カル
シウム、ケイ酸カルシウムが好適である。なお、貝の焼
却灰は酸化カルシウムを含むため本発明に使用すること
ができる。また、石膏等の硫酸カルシウムは、トバモラ
イト以外の生成物ができるため本発明に適さない。
【0014】石炭灰とカルシウム化合物の石炭灰質原料
を混合する際には、同原料に水を所定量添加することが
強度向上の上で好ましい。添加水分量は固形分に対し
て、15〜40重量%であることが好ましい。この場
合、バインダー、減水剤、保水剤、防水剤、流動化剤、
収縮低減剤等の混和剤を添加してもよく、また固化物の
強度の向上、比重の調整、コストの低減などのために、
珪砂、火成岩、高炉スラグ、パーライト、ALCの屑、
グラスファイバー、繊維、パルプ等を添加することもで
きる。バインダーとしては、メチルセルロース、エチル
セルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシ
エチルセルロース、ポリビニルアルコール等が挙げられ
る。混和剤としては、アルキルアリルスルホン酸、ナフ
タリンスルホン酸ホルマリン高縮合物、ナフタリンスル
ホン酸とリグニンスルホン酸の共縮合物、アルキルアリ
ルスルホネートポリマー、アルキルアリルスルホネー
ト、ジエチルナフタリンのホルマリン縮合物、オレフィ
ン/無水マレイン酸共縮合物、ポリカルボン酸塩、変性
メチロールメラミン縮合物等を用いることができる。
を混合する際には、同原料に水を所定量添加することが
強度向上の上で好ましい。添加水分量は固形分に対し
て、15〜40重量%であることが好ましい。この場
合、バインダー、減水剤、保水剤、防水剤、流動化剤、
収縮低減剤等の混和剤を添加してもよく、また固化物の
強度の向上、比重の調整、コストの低減などのために、
珪砂、火成岩、高炉スラグ、パーライト、ALCの屑、
グラスファイバー、繊維、パルプ等を添加することもで
きる。バインダーとしては、メチルセルロース、エチル
セルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシ
エチルセルロース、ポリビニルアルコール等が挙げられ
る。混和剤としては、アルキルアリルスルホン酸、ナフ
タリンスルホン酸ホルマリン高縮合物、ナフタリンスル
ホン酸とリグニンスルホン酸の共縮合物、アルキルアリ
ルスルホネートポリマー、アルキルアリルスルホネー
ト、ジエチルナフタリンのホルマリン縮合物、オレフィ
ン/無水マレイン酸共縮合物、ポリカルボン酸塩、変性
メチロールメラミン縮合物等を用いることができる。
【0015】このように調製された原料を使用して、遠
心力により所定の形状に成形する。遠心力による成形は
型枠の中に調整された原料を入れ、回転等により発生す
る遠心力により成形するものであり、一般に、中空状の
構造物が得られるが、原料を追加補充することにより、
中実状の構造物も可能である。強度上は中空円筒の構造
物が好ましい。この成形により得られた固化物は、他の
流し込み成形等と比較して高強度となる。これは、原料
の各微粒子が遠心力成形により互いに密に充填した状態
になり、後の水熱処理で気孔の少ない緻密な固化物にな
るためと考えられる。この成形には、遠心力締め固め成
形、遠心力流し込み成形等あるが固化物の強度及び水に
対する寸法安定性の点で遠心力締め固め成形が好まし
い。なお、回転数は毎秒1回転以上、回転時間は30分
以上であることが強度上好ましい。遠心力による成形
は、温度30〜100℃、好ましくは40〜90℃に保
持した状態で行うと脱型が可能になるとともに固化物の
強度向上の上で好ましい。また、この成形の際、型枠に
鉄筋等の補強材をいれた状態で成形することも可能であ
る。
心力により所定の形状に成形する。遠心力による成形は
型枠の中に調整された原料を入れ、回転等により発生す
る遠心力により成形するものであり、一般に、中空状の
構造物が得られるが、原料を追加補充することにより、
中実状の構造物も可能である。強度上は中空円筒の構造
物が好ましい。この成形により得られた固化物は、他の
流し込み成形等と比較して高強度となる。これは、原料
の各微粒子が遠心力成形により互いに密に充填した状態
になり、後の水熱処理で気孔の少ない緻密な固化物にな
るためと考えられる。この成形には、遠心力締め固め成
形、遠心力流し込み成形等あるが固化物の強度及び水に
対する寸法安定性の点で遠心力締め固め成形が好まし
い。なお、回転数は毎秒1回転以上、回転時間は30分
以上であることが強度上好ましい。遠心力による成形
は、温度30〜100℃、好ましくは40〜90℃に保
持した状態で行うと脱型が可能になるとともに固化物の
強度向上の上で好ましい。また、この成形の際、型枠に
鉄筋等の補強材をいれた状態で成形することも可能であ
る。
【0016】また、オートクレーブ養生温度は120℃
以上、好ましくは130〜250℃、養生時間は2時間
以上であることが好ましい。なお、飽和蒸気温度120
℃のときの絶対圧力は、約2Kg/cm2 である。オー
トクレーブ養生温度が120℃未満では、固化物の強度
が十分発現されず、また、水に対する寸法安定性も悪化
する。これは、強度向上効果のあるトバモライトの生成
が少なく、また、寸法安定性に悪影響を及ぼす水酸化カ
ルシウム、ケイ酸カルシウムが多く残存するためと考え
られる。なお、寸法安定性の悪化については、C−S−
Hゲルも影響を及ぼしていると考えられる。つまり、1
20℃未満のオートクレーブ養生では、トバモライトの
生成が不十分であるため、C−S−Hゲルの残存量が多
くなる。C−S−Hゲルの水は、乾燥−湿潤状態により
大きく変化するため、固化物の体積は、この水の出入り
に伴い大きく変化し、寸法安定性が悪化するものと推察
される。石炭灰の混合比が40重量%未満の場合でも寸
法安定性が悪化する傾向があるのは水酸化カルシウム、
ケイ酸カルシウム、C−S−Hゲルが固化物中に多く残
存していることによるものと考えられる。なお、水中に
浸漬した状態でのオートクレーブ養生は好ましくない。
以上、好ましくは130〜250℃、養生時間は2時間
以上であることが好ましい。なお、飽和蒸気温度120
℃のときの絶対圧力は、約2Kg/cm2 である。オー
トクレーブ養生温度が120℃未満では、固化物の強度
が十分発現されず、また、水に対する寸法安定性も悪化
する。これは、強度向上効果のあるトバモライトの生成
が少なく、また、寸法安定性に悪影響を及ぼす水酸化カ
ルシウム、ケイ酸カルシウムが多く残存するためと考え
られる。なお、寸法安定性の悪化については、C−S−
Hゲルも影響を及ぼしていると考えられる。つまり、1
20℃未満のオートクレーブ養生では、トバモライトの
生成が不十分であるため、C−S−Hゲルの残存量が多
くなる。C−S−Hゲルの水は、乾燥−湿潤状態により
大きく変化するため、固化物の体積は、この水の出入り
に伴い大きく変化し、寸法安定性が悪化するものと推察
される。石炭灰の混合比が40重量%未満の場合でも寸
法安定性が悪化する傾向があるのは水酸化カルシウム、
ケイ酸カルシウム、C−S−Hゲルが固化物中に多く残
存していることによるものと考えられる。なお、水中に
浸漬した状態でのオートクレーブ養生は好ましくない。
【0017】また、本発明では、得られた成形物を、オ
ートクレーブ養生に先立って、養生温度30〜100
℃、好ましくは40〜90℃で、養生時間2時間以上、
好ましくは5時間以上養生する。こうすることにより、
脱型が可能となり、また、固化物の強度が向上し、好ま
しい。養生には、湿潤養生、湛水養生、散水養生、被膜
養生等が挙げられるが、湿潤養生、湛水養生を行うこと
がより好ましい。
ートクレーブ養生に先立って、養生温度30〜100
℃、好ましくは40〜90℃で、養生時間2時間以上、
好ましくは5時間以上養生する。こうすることにより、
脱型が可能となり、また、固化物の強度が向上し、好ま
しい。養生には、湿潤養生、湛水養生、散水養生、被膜
養生等が挙げられるが、湿潤養生、湛水養生を行うこと
がより好ましい。
【0018】また、得られた成形物をオートクレーブ養
生する際、特にカルシウム化合物として炭酸カルシウム
を使用した場合、アルカリを包含させた状態でオートク
レーブ養生を行うと耐凍結融解性が良好になる。この理
由は定かではないが、アルカリの存在により石炭灰とカ
ルシウム化合物の反応が助長され、固化物中の気孔が一
層減少するとともに、反応生成物が強固に固着した状態
になることによるものと推測される。アルカリとしては
アルカリ金属の水酸化物(NaOH、KOH等)、アル
カリ金属炭酸塩(Na2 CO3 等)、およびアンモニア
等を挙げることができる。これらの各化合物のうちで
は、作用効果の点からいえばアルカリ金属の水酸化物、
アンモニア、アルカリ金属炭酸塩の順であり、これらの
うちアルカリ金属の水酸化物が好ましく、中でも水酸化
ナトリウムがより好ましい。成形物中のアルカリの含有
量については、成形物中の石炭灰に対して重量比で0.
001〜20%の範囲であることが好ましく、0.1〜
10%の範囲であることがより好ましい。アルカリ含有
量をこの範囲内とすることにより、強度、寸法安定性お
よび耐凍結融解性の良好な固化物を得ることができる。
アルカリを成形物中に包含させる手段としては、アルカ
リを石炭灰およびカルシウム化合物の混合物である石炭
灰質原料中に粉末または水溶液の状態で添加する手段、
成形物に水溶液の状態で含浸させる手段等があり、特に
アルカリを水溶液の状態で包含させる手段が好ましい。
生する際、特にカルシウム化合物として炭酸カルシウム
を使用した場合、アルカリを包含させた状態でオートク
レーブ養生を行うと耐凍結融解性が良好になる。この理
由は定かではないが、アルカリの存在により石炭灰とカ
ルシウム化合物の反応が助長され、固化物中の気孔が一
層減少するとともに、反応生成物が強固に固着した状態
になることによるものと推測される。アルカリとしては
アルカリ金属の水酸化物(NaOH、KOH等)、アル
カリ金属炭酸塩(Na2 CO3 等)、およびアンモニア
等を挙げることができる。これらの各化合物のうちで
は、作用効果の点からいえばアルカリ金属の水酸化物、
アンモニア、アルカリ金属炭酸塩の順であり、これらの
うちアルカリ金属の水酸化物が好ましく、中でも水酸化
ナトリウムがより好ましい。成形物中のアルカリの含有
量については、成形物中の石炭灰に対して重量比で0.
001〜20%の範囲であることが好ましく、0.1〜
10%の範囲であることがより好ましい。アルカリ含有
量をこの範囲内とすることにより、強度、寸法安定性お
よび耐凍結融解性の良好な固化物を得ることができる。
アルカリを成形物中に包含させる手段としては、アルカ
リを石炭灰およびカルシウム化合物の混合物である石炭
灰質原料中に粉末または水溶液の状態で添加する手段、
成形物に水溶液の状態で含浸させる手段等があり、特に
アルカリを水溶液の状態で包含させる手段が好ましい。
【0019】なお、プレストレスをかけた固化物を製造
する場合には、遠心力成形の際に鉄筋等の補強材に応力
(一般に引っ張り応力)をかけた状態で成形し、前記3
0〜100℃の養生を実施する。その後、補強材の応力
を開放し、前記オ−トクレ−ブ養生を実施する。以上の
工程を経ることによりさらに高強度な固化物が得られ
る。
する場合には、遠心力成形の際に鉄筋等の補強材に応力
(一般に引っ張り応力)をかけた状態で成形し、前記3
0〜100℃の養生を実施する。その後、補強材の応力
を開放し、前記オ−トクレ−ブ養生を実施する。以上の
工程を経ることによりさらに高強度な固化物が得られ
る。
【0020】本発明に係る製造方法によれば、水を含ん
だ石炭灰とカルシウム化合物との混合物は回転等の遠心
力を利用し成形される。この成形により、原料成分の各
微粒子が互いに密に充填した状態を呈し、C−S−Hゲ
ルが各微粒子間及び微粒子表面に生成し、固化する。加
熱した場合にはC−S−Hゲルの生成が更に促進され
る。その後のオ−トクレ−ブ養生により、この生成した
C−S−Hゲルが残留した石炭灰粒子と反応して結晶質
のトバモライト(5CaO・6SiO2 ・5H2O)を
生成し、これにより高強度化されると考えられる。最終
的にはトバモライトを主成分とし、石炭灰粒子及びC−
S−Hゲルを含み、互いに強固に固着した状態で気孔率
の小さい、高強度で、強度のばらつきの小さい、水に対
する寸法安定性に優れた固化物を得ることができる。
だ石炭灰とカルシウム化合物との混合物は回転等の遠心
力を利用し成形される。この成形により、原料成分の各
微粒子が互いに密に充填した状態を呈し、C−S−Hゲ
ルが各微粒子間及び微粒子表面に生成し、固化する。加
熱した場合にはC−S−Hゲルの生成が更に促進され
る。その後のオ−トクレ−ブ養生により、この生成した
C−S−Hゲルが残留した石炭灰粒子と反応して結晶質
のトバモライト(5CaO・6SiO2 ・5H2O)を
生成し、これにより高強度化されると考えられる。最終
的にはトバモライトを主成分とし、石炭灰粒子及びC−
S−Hゲルを含み、互いに強固に固着した状態で気孔率
の小さい、高強度で、強度のばらつきの小さい、水に対
する寸法安定性に優れた固化物を得ることができる。
【0021】したがって、得られる石炭灰を含有する固
化物は、圧縮強度が例えば400kg/cm2 以上とい
う高強度で強度のばらつきも小さいものとなり、ポー
ル、パイル、パイプ、杭の高強度のコンクリート製品へ
の適用が可能であるとともに、水に対する寸法安定性が
良好なため水場での使用が可能である。このため、本発
明の製造方法で製造された石炭灰を含有する固化物は、
広い分野で大量に利用することができるとともに、当該
石炭灰を含有する固化物の原料中の石炭灰の混合比が高
いことから、石炭灰の大量利用が可能となる。
化物は、圧縮強度が例えば400kg/cm2 以上とい
う高強度で強度のばらつきも小さいものとなり、ポー
ル、パイル、パイプ、杭の高強度のコンクリート製品へ
の適用が可能であるとともに、水に対する寸法安定性が
良好なため水場での使用が可能である。このため、本発
明の製造方法で製造された石炭灰を含有する固化物は、
広い分野で大量に利用することができるとともに、当該
石炭灰を含有する固化物の原料中の石炭灰の混合比が高
いことから、石炭灰の大量利用が可能となる。
【0022】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づき説明する。 (実施例)石炭灰として嵩密度0.8〜1.4g/cm
3 、平均粒子径5〜40μmのフライアッシュ(成分:
SiO2 30〜80重量%、Al2O3 18〜35重量%、Fe
2O3 15重量%以下)を使用するとともに、カルシウム
化合物として、平均粒径1〜100μmの酸化カルシウ
ム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、普通ポルトラ
ンドセメントの4種類を使用し,これらを適宜の重量混
合するとともに、15〜40重量%の水と、減水剤を添
加して混合し,各種の石炭灰質原料を調製した。成形条
件は、60℃で、回転の半径10cm、回転速度10r
ps、で成形し、60℃20時間湿潤状態で養生を行
い、中空円筒形の固化物素地(外形300mm、内径2
00mm、長さ2000mm)を得た。このようにして
得た固化物素地を120〜270℃の温度条件で20時
間オ─トクレ─ブ養生を行った。
3 、平均粒子径5〜40μmのフライアッシュ(成分:
SiO2 30〜80重量%、Al2O3 18〜35重量%、Fe
2O3 15重量%以下)を使用するとともに、カルシウム
化合物として、平均粒径1〜100μmの酸化カルシウ
ム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、普通ポルトラ
ンドセメントの4種類を使用し,これらを適宜の重量混
合するとともに、15〜40重量%の水と、減水剤を添
加して混合し,各種の石炭灰質原料を調製した。成形条
件は、60℃で、回転の半径10cm、回転速度10r
ps、で成形し、60℃20時間湿潤状態で養生を行
い、中空円筒形の固化物素地(外形300mm、内径2
00mm、長さ2000mm)を得た。このようにして
得た固化物素地を120〜270℃の温度条件で20時
間オ─トクレ─ブ養生を行った。
【0023】次に、表1に基づき実施例について詳細に
説明する。比較例1は、嵩密度1.1g/cm3、平均
粒径13μm、アルミニウム量がAl2O3換算で21重
量%の石炭灰95重量%と酸化カルシウム2重量%と水
酸化カルシウム3重量%の石炭灰質原料を用い、オート
クレーブ養生に先立つ養生を行わず、160℃でオート
クレーブ養生した。実施例2は、嵩密度1.3g/cm
3、平均粒径22μm、アルミニウム量がAl2O3換算
で30重量%の石炭灰90重量%と酸化カルシウム10
重量%の石炭灰質原料を用い、180℃でオートクレー
ブ養生した。以下表1の通りである。
説明する。比較例1は、嵩密度1.1g/cm3、平均
粒径13μm、アルミニウム量がAl2O3換算で21重
量%の石炭灰95重量%と酸化カルシウム2重量%と水
酸化カルシウム3重量%の石炭灰質原料を用い、オート
クレーブ養生に先立つ養生を行わず、160℃でオート
クレーブ養生した。実施例2は、嵩密度1.3g/cm
3、平均粒径22μm、アルミニウム量がAl2O3換算
で30重量%の石炭灰90重量%と酸化カルシウム10
重量%の石炭灰質原料を用い、180℃でオートクレー
ブ養生した。以下表1の通りである。
【0024】こうして得られた固化物について外観を観
察するとともに,圧縮強度及び水に対する寸法安定性を
測定して,これらの結果を表1に示す。ただし,固化物
の外観の観察では固化物における亀裂などの損傷の有
無,形態保持性の強弱を判定し,良好なものを○印,不
良なものを×印で表示している。また,圧縮強度の測定
については,JIS A 1108 に従った。即ち、
試料の上下面に直径50mmの金属板をのせ、オートグ
ラフを用いこれに圧力をかけ、10個の試料の平均を圧
縮強度とし、その標準偏差をばらつきとした。寸法安定
性の測定は、JIS A 5418の測定方法にしたが
った。即ち、試料を乾燥器に入れ60℃24時間乾燥し
た。その後、デシケータで常温まで冷却し、常温の水中
に24時間浸漬した後の寸法変化率を百分率で表した。
なお、圧縮強度の測定及び寸法安定性の測定は、得られ
た固化物を切り出し、40×50×100mmの測定用
試料を作製して行った。
察するとともに,圧縮強度及び水に対する寸法安定性を
測定して,これらの結果を表1に示す。ただし,固化物
の外観の観察では固化物における亀裂などの損傷の有
無,形態保持性の強弱を判定し,良好なものを○印,不
良なものを×印で表示している。また,圧縮強度の測定
については,JIS A 1108 に従った。即ち、
試料の上下面に直径50mmの金属板をのせ、オートグ
ラフを用いこれに圧力をかけ、10個の試料の平均を圧
縮強度とし、その標準偏差をばらつきとした。寸法安定
性の測定は、JIS A 5418の測定方法にしたが
った。即ち、試料を乾燥器に入れ60℃24時間乾燥し
た。その後、デシケータで常温まで冷却し、常温の水中
に24時間浸漬した後の寸法変化率を百分率で表した。
なお、圧縮強度の測定及び寸法安定性の測定は、得られ
た固化物を切り出し、40×50×100mmの測定用
試料を作製して行った。
【0025】(比較例)表2に示す通り、石炭灰として
嵩密度0.5〜1.2g/cm3 、平均粒子径1〜60
μmのフライアッシュ(成分: SiO2 30〜80重量
%、Al2O3 18〜40重量%、Fe2O3 15重量%以下)
を使用するとともに、カルシウム化合物として、平均粒
径1〜100μmの酸化カルシウム、水酸化カルシウ
ム、普通ポルトランドセメント、石膏の4種類を使用し
た。その他は、実施例と同様とした。なお、比較例24
は、オ─トクレ─ブ養生せずに、60℃20時間蒸気養
生した。
嵩密度0.5〜1.2g/cm3 、平均粒子径1〜60
μmのフライアッシュ(成分: SiO2 30〜80重量
%、Al2O3 18〜40重量%、Fe2O3 15重量%以下)
を使用するとともに、カルシウム化合物として、平均粒
径1〜100μmの酸化カルシウム、水酸化カルシウ
ム、普通ポルトランドセメント、石膏の4種類を使用し
た。その他は、実施例と同様とした。なお、比較例24
は、オ─トクレ─ブ養生せずに、60℃20時間蒸気養
生した。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
【発明の効果】以上説明からも明らかなように、本発明
によると石炭灰混合比率が高く、高強度で、強度ばらつ
きが小さく、水に対する寸法安定性の良好な固化物が得
られ、ポール、パイル、パイプ、杭のような円筒状及び
円柱状の製品等広い分野に適用できるため、従来から苦
慮していた産業廃棄物である石炭灰を有効に大量利用が
実現でき、本発明の効果は極めて多大である。
によると石炭灰混合比率が高く、高強度で、強度ばらつ
きが小さく、水に対する寸法安定性の良好な固化物が得
られ、ポール、パイル、パイプ、杭のような円筒状及び
円柱状の製品等広い分野に適用できるため、従来から苦
慮していた産業廃棄物である石炭灰を有効に大量利用が
実現でき、本発明の効果は極めて多大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−122037(JP,A) 特開 平2−167847(JP,A) 特開 平6−321602(JP,A) 特開 平6−115997(JP,A) 特開 平5−85800(JP,A) 特開 平4−362055(JP,A) 特開 平4−305044(JP,A) 特開 平2−252644(JP,A) 特開 昭58−84169(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 28/18 B28B 21/30 C04B 40/02
Claims (2)
- 【請求項1】 嵩密度が小さくとも0.8g/cm3、
平均粒径が5〜40μmで、アルミニウム量がAl2O3
換算で多くとも35重量%の石炭灰と、カルシウム化合
物とを重量比で40:60〜95:5に混合する工程
と、 遠心力により成形する工程と、30〜100℃で養生する工程と、 120℃以上の温度及び高圧下で水熱処理する工程とを
含むことを特徴とする石炭灰を含有する固化物の製造方
法。 - 【請求項2】 前記カルシウム化合物が、酸化カルシウ
ム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、及びケイ酸カ
ルシウムの少なくとも1種類以上のカルシウム化合物で
ある請求項1に記載の石炭灰を含有する固化物の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3801595A JP2898565B2 (ja) | 1995-02-27 | 1995-02-27 | 石炭灰を含有する固化物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3801595A JP2898565B2 (ja) | 1995-02-27 | 1995-02-27 | 石炭灰を含有する固化物の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08231260A JPH08231260A (ja) | 1996-09-10 |
JP2898565B2 true JP2898565B2 (ja) | 1999-06-02 |
Family
ID=12513759
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3801595A Expired - Fee Related JP2898565B2 (ja) | 1995-02-27 | 1995-02-27 | 石炭灰を含有する固化物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2898565B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6381397B2 (ja) * | 2014-10-03 | 2018-08-29 | 一般財団法人電力中央研究所 | ゼオライト含有硬化体の製造条件決定方法及びゼオライト含有硬化体の製造方法 |
-
1995
- 1995-02-27 JP JP3801595A patent/JP2898565B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08231260A (ja) | 1996-09-10 |
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---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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