JP2898325B2

JP2898325B2 - 充填装置

Info

Publication number: JP2898325B2
Application number: JP51114789A
Authority: JP
Inventors: シルマッハー，マンフレート
Original assignee: MANFUREETO SHIRUMATSUHAA
Current assignee: MANFUREETO SHIRUMATSUHAA
Priority date: 1988-10-26
Filing date: 1989-09-26
Publication date: 1999-05-31
Anticipated expiration: 2014-05-31
Also published as: US5186224A; ATE85593T1; DE58903522D1; EP0366215B1; US5279341A; JPH04501399A; EP0366215A1; WO1990004566A1; DE3836365A1; EP0441820A1

Description

【発明の詳細な説明】本発明は請求の範囲第１項上位概念部分に記載の充填
装置に関する。

運搬可能な容器に充填する充填装置は種々の形態のも
のが公知である。これらの充填装置は、たとえばフレキ
シブルな接続導管を介して定置の供給管に接続され、手
操作が可能である。その時々の流体充填物の種類、特に
この充填物による環境汚染の危険や有害な作用の程度に
応じて、特別な安全措置やその他の措置によって、導管
から環境へ充填物が監視されずに排出されるのを防止
し、充填過程で生じるあらゆる環境破壊を防止する必要
がある。このことは、たとえば、容器充填時に発生する
排気ないし排ガスを監視しながら排出することにより達
せられる。この排出は、たとえば、常時一定の負圧の支
配するガス処理装置を介して行う。環境へ監視なしで充
填物が放出される事態は、様々な形で、誤操作の結果生
じるが、充填装置と容器との結合が不都合な状態になっ
ていることからも生じることがある。従来の公知充填装
置の多くは、作動の確実性の点で不十分であり、操作員
の誤操作によるリスクを排除するのに適していない。加
えて、自体公知の過剰充填防止装置の場合のように、環
境を汚染する流体の取扱い時、特に、運搬可能な容器の
充填時に生じる安全の問題の一部分が考慮されているに
すぎない。

米国特許第234878号明細書から定置のタンク容器用の
流体ガスの充填装置が公知であり、該装置はタンク容器
壁内に取付けられた、充填に使用される管接続部と協働
するためのものであり、これは同時にタンク容器への充
填時にこれから追出される蒸気を導出するための導管を
有している。この充填装置は前記の管接続部へねじ付け
可能であり、かつ蒸気導管についても流体導管について
も互いに分離された、ねじ付け運動によって自動的に操
作可能である弁が設けられており、弁の開放状態は正し
いねじ付け状態の達成後に初めて得られる。前記の蒸気
導管および流体導管は同軸的に内外に延びており、かつ
それぞれ対を成した弁組が一方でフレキシブルな接続導
管内に、他方で管接続部内に形成されており、弁（プラ
ンジャを介して操作される）は接続導管と管接続部とを
ねじ付けるさいに戻しばねの力に抗して開かれる。この
ばねによって弁対の両方の弁はさもなければ閉鎖状態に
保持される。フレキシブルな接続導管はタンク車両と協
働するように構成されており、かつ後者側の端部に比較
可能な弁対を有しており、そのために流体ガスが定置の
タンク容器内へ充填されるさいにタンク車両のタンクが
定置のタンク容器から追出された蒸気を受容する。した
がってこの公知の充填装置は専ら相応に装備したタンク
車両と協働するためのものである。充填装置は前記の弁
対のために構造的に比較的複雑である。

米国特許第1911987号明細書から、自動車のタンクと
協働するための燃料用の充填装置が公知である。充填装
置は燃料流に影響を与える弁を有しており、タンク容器
壁と接続された充填接続部内へ正しく挿入されると弁が
開かれる。この場合挿入位置における充填装置は電気機
械的に操作されるロックレバー、スライダ等によって形
状結合的に確保される。その操作が充填レベルセンサの
位置に依存する電気スイッチを介して前記のスライダ、
ロックレバー等はロック解除位置へ移動せしめられ、こ
れによって充填装置はばね力の作用下に管接続部から押
出され、前記の弁は閉じられる。この公知の充填装置で
は排気導管は設けられていない。前記のスイッチは単に
充填レベルおよび充填装置の正しい挿入を配慮する電流
回路内で働き、かつ上位の制御の仕事は行わない。

最後に自動車のタンク容器用の充填装置がもう１例、
米国特許第3880214号明細書から公知であり、この装置
はタンク容器の充填接続部内へ正しく挿入された場合に
ばね負荷された、燃料流を開放する弁を備えている。タ
ンク容器の最大充填レベルに到達すると排気導管を介し
て自体公知の形式でこの後の燃料流が遮断される。前記
の排気導管は充填装置内に自動的に操作可能な弁を有し
ていない。燃料弁の操作に必要な切換え運動はねじ付け
運動からではなく、そのために設けられた受容部内への
錠形式の部材の純粋な差込み運動から派生せしめられ
る。

本発明の課題は、冒頭に述べた種類の充填装置を次の
ように構成することにある。すなわち、簡単かつ経済的
に、確実な、特に操作時に生じうる誤操作を防止可能に
操作しうるようにするのである。この課題は、本発明に
より、請求の範囲第１項記載の特徴を有する手段によっ
て解決された。

したがって、本発明の出発点は、充填管を閉じる弁
が、容器、たとえばタンクへの充填装置の取付け状態に
応じて操作できる点である。更に本発明の出発点は、排
気弁も有した充填装置であり、この排気弁が同様に前記
の容器への充填装置の取付け状態に応じて操作され、そ
の場合弁の操作に必要な切換え運動はタンク容器の充填
管接続部への充填装置のねじ付け運動から派生せしめら
れる。このため、充填装置が、入口管又はその他のタン
ク器具と十分に結合されていない場合は、前記の弁が強
制的に閉じられるため、充填物流は流入できない。充填
装置は、この場合、たとえばフレキシブルな導管、たと
えばホースの端部部分をなしている。このホースは定置
の充填設備に接続され、この設備の終点個所には、計
器、遮断弁その他が配置されている。前記の弁は、同時
に、タンクから外された充填装置のフレキシブルな導管
から、残った液体が監視されずに漏れ出るのを防止す
る。本発明による充填装置の場合、係員が、充填過程を
開始する結果となる誤操作をしても、何等有害な影響は
生じない。そのために前記の充填物弁は、充填装置とタ
ンク容器との確実な連結の後に初めて開かれる。排気弁
もこの確実な連結に関係し、この排気弁もこの連結が行
われた後に初めて開かれる。このことは、配管網が常時
負圧に支配されている、排ガスないし排気の処理装置の
場合、極めて重要である。タンクとの結合が完了してか
ら初めて排気弁が開くことにより、漏れ空気を不必要に
吸い込むことが防止される。この結果、廃棄処理される
排ガス量は、その時々のタンクから充填過程の結果とし
て実際に排除されるガス量に限定される。排気弁のこの
形式の起動により、排ガス処理設備の経済的な運転が著
しく助成される。このように、本発明の充填装置は、排
気処理設備を含む自動運転式の大型充填設備の経済的な
運転に特に適している。作業のさいの外部空気の侵入な
いしガスの漏出も、同様に最低限に抑えられる。

本発明によれば、前記弁及びスイッチの操作に必要な
切換え運動は、同軸的に入れ子式に案内される２つのス
リーブ部分の軸方向相対運動によって導き出される。こ
れらスリーブ部分の一方は充填管と固定結合されてい
る。スリーブ部分の変位運動は、たとえば、２つのスリ
ーブ部分の一方を外側から包むユニオンナットによるね
じ運動により生ぜしめられる。このユニオンナットは、
タンクの注ぎ口の管接続部にねじ込まれる。このため、
一定のねじ運動に応じた、スリーブ部分相互の軸方向変
位により切換え運動が得られる。したがって本発明によ
る充填装置では構造的に特に簡単で確実に、充填物弁も
排気弁もタンク容器への充填装置の正しい取付け状態に
応じて開かれ、これにより誤操作は防止され、同時に排
ガス処理設備の経済的な運転に寄与する。

請求項２に記載の特徴によれば、同じく、充填装置の
取付け状態により操作されるもう一つのスイッチが備え
られている。このスイッチは、原則として電気的な出力
信号を発するが、この信号は空気式その他の信号でもよ
い。この信号は、充填装置の取付け状態を表示し、充填
設備内部に必要とされる内部、外部の制御過程や遮断に
利用される。たとえば、このようにして、タンクへの取
付け具が完全に取付けられていない場合、フレキシブル
な接続導管内に圧力が生じるのが阻止される。このスイ
ッチは、しかし、任意の形式で、より複雑な監視システ
ム内に統合しておいてもよい。このシステムの作動に
は、充填装置の取付け状態を示す信号を用いるのがよ
い。

請求項３の特徴によればスイッチの操作に必要な切換
え運動はきわめて有利には同様に本発明によるスリーブ
部分のねじ付け運動から派生される。

請求項４及び５記載の特徴により、排気弁は、構造的
に前記スリーブ部分と一緒に形成されており、このため
構造が特に簡単になっている。これらスリーブ部分は、
ばね部材を介してその軸方向位置が相互に弾性的に固定
されており、そのタンク側端部が開放されている。これ
らスリーブ部分を貫通している充填管には、スリーブ部
分横断面の一部が必要になるだけである。それぞれ外側
スリーブ部分の穴に接続する排気管片には、フレキシブ
ルな導管、たとえばホースを接続できる。このホース
は、排ガス処理設備を含む自動作動式充填設備への連結
部品をなしている。

請求項６の特徴により、スリーブ部分の切換え運動
は、充填管出口の弁の操作運動に簡単な構成により変換
できる。この場合に設けられている操作ロッドは、機械
的にきわめて簡単かつ頑丈な構成部材で、前記切換え運
動を伝達するものである。

請求項７によるスイッチの操作は、特に簡単に操作ピ
ンを介して行われる。この場合、スイッチ本体は、ピン
がスリーブ部分の相対運動を伝達するように配置されて
いる。前記管接続部と充填装置が確実にねじ付けされた
場合、前記伝達により、スイッチは、この作動状態を示
す切換え位置へ導かれる。しかし原則として、他の切換
え原理、たとえば弁、機械スイッチ、非接触式スイッチ
なども用いることができる。重要な点は、ねじ付け状態
がはっきり検知でき、この検知が切換え技術により変換
できることである。

最後に、請求項８記載の特徴により、充填レベルセン
サも充填装置に構成部品として結合することができる。
充填装置の出力側から発せられ、その時々のタンクの充
填レベルを示す信号は、また任意の形式で、上位の測定
・監視システムに利用できる。

以下に本発明の図示の実施例につき説明する。

図１は、本発明の充填装置の拡大図、図２は、図１の充填装置の第１適用例を示した図、図３は、同じく第２適用例の図、図４は、充填レベルセンサと、導管状態の監視装置と
を有する充填装置の適用例、図５は、タンクに配属された秤と接続された充填装置
の適用例、図６は一体構造のピストン形注入管の形式により操作
される充填装置の適用例である。

図１には符号１で充填装置の全体図が示してある。充
填装置は、図では、他の部分は図示されていないタンク
の注ぎ口３の管接続部２にねじはめられている。充填装
置は、流体状媒体を案内する管状基体ないし充填管４を
有し、この充填管が、その一端をタンク内へ突入させ、
他端には、全体を符号５で示した接続取付け具が備えら
れている。この取付け具は、連結用のホースや管などの
絶縁（図４）接続に役立っている。

充填管４はスリーブ部分６に差し込まれている。スリ
ーブ部分６は、管接続部２側の端部に、半径方向で外に
延びる環状フランジ７を有し、このフランジが管接続部
２に載るようになっている。スリーブ部分６は、環状フ
ランジ７とは反対側の端部が底部８により閉じられてい
る。底部８には充填管４が貫通している。底部８は平ら
な円板として構成されている。

符号９で別のスリーブ部分を示してある。このスリー
ブ部分は、スリーブ部分６を同軸的に取囲み、スリーブ
部分６に対してスライド可能に配置されている。スリー
ブ部分９は、その注ぎ口３側の端部に環状フランジ10を
有し、他端が底部により閉じられている。この底部内に
は充填管４がシールされて巻き込まれている。

符号12は、スリーブ部分９を外側から取囲んで、スリ
ーブ部分９に密接している補強リングである。このリン
グは、排ガス管13の取付けに役立っている。すなわちこ
の補強リング12は、スリーブ部分９の壁内の複数の穴14
と重なる位置に開口を有し、この開口内に排ガス管端部
が挿入され、結合されている補強リング12の開口のこの
位置により、以下で説明されるスリーブ部分９の穴14と
スリーブ部分６の穴22とが同心的に整列した際に排ガス
管13とスリーブ部分とが連通される。排ガス管13は、ま
た、絶縁接続取付け具15を備えている。これら取付け具
15は、図４のフレキシブルな導管、ホース、管路を絶縁
連結するのに役立っている。図２、図３、図５、図６に
示した適用例では、これらの取付け具15は、電気的な導
管監視を行わない場合には不用となる。

符号15はウエブ板を示している。このウエブ板16は、
排ガス管13の位置安定化に役立ち、排ガス管13及び補強
リング12と溶接により接合されている。

スリーブ部分９の外側を取囲むユニオンナット17は、
その一端に、半径方向で内方に突出し環状フランジ10に
かぶさるフランジ18を有し、管接続部２の外ねじ山19に
ねじはめられている。手で操作しやすいように、ユニオ
ンナット17には、複数の取っ手68又は類似物が設けてあ
る。これらの取っ手は、ユニオンナットの外側に付加溶
接されている。

符号21はコイルばねであり、このばねは、充填管４の
外側を取囲み、一端がスリーブ部分６の底部８に、他端
がスリーブ部分９の底部11に支えられている。このばね
21により、環状フランジ10は、機械的な予圧を受けて弾
性的にフランジ18に押し付けられる。したがって、ユニ
オンナット17を締めたり弛めたりすることで、ばね21は
圧縮されたり、弛められたりする。

符号22は穴を示し、これらの穴はスリーブ部分６の側
壁に設けられ、底部８の近くに位置している。穴22は、
その寸法が穴14に合致し、穴14に対し次のように配置さ
れている。すなわち、スリーブ部分６に対しスリーブ部
分９を軸方向に変位させることにより、穴14と穴22が互
いに同心的に整列できるように配置されている。穴14,2
2は、スリーブ部分6,9の相応の部分と連携して排気弁20
を形成している。これについては後述する。

充填管４は、タンク側端部に拡大部23を有し、この拡
大部23のタンク側端部は弁24により閉じられている。

弁24は、球形の遮断体25を有し、この遮断体25が流出
口26を閉じている。また、遮断体25には操作ロッド27が
取付けられている。操作ロッド27は、基体４の縦軸線と
ほぼ平行に延び、端部がスリーブ部分９の底部８内に固
定されている。これから分かることは、ユニオンナット
17を締めたり弛めたりすることにより、矢印28方向にス
リーブ部分９とスリーブ部分６との相対運動が生ぜしめ
られ、これにより遮断体25の相応の運動によって流出口
26が開閉する。

符号29は操作ピンであり、このピン29は、底部８の、
注ぎ口３とは反対の側に設けられており、スイッチ30と
協働する。この協働により、底部８とピン29の運動によ
ってスイッチ30の方向へピン29により切り換え作用が及
ぼされる。この切換え作用によるピン29の変位距離は次
のように決められる。すなわち、ユニオンナット17を十
分に締付けることにより、タンクへの充填装置の確実な
ねじ付けが完了したときに初めて、この切換え作用が触
発されるように決められる。この切換え作用の意味につ
いても、あとで触れることにする。スイッチ30は、した
がって、タンクへ充填装置が申し分なく、特に確実に作
業可能に連結された旨の信号を発し、この目的のために
信号導体を備えている。図１には、しかし、この信号導
体は、図面を簡略にしたため、示されていない。符号31
は、底部11内へシールされて、ねじ込まれている充填レ
ベルセンサであり、このセンサ31は、原則として任意の
機能原理に、たとえば電気式又は空気式の機能原理にも
とづくものでよい。この充填レベルセンサ31の頭部32に
は、相応の信号導体が備えられているが、図１には、同
じく示されていない。電気式の監視の場合には、絶縁ユ
ニオンナット62,63、シール64、付加溶接された取付け
用目穴６を有する金属接続部65、すなわち信号導体が用
いられる。

以上の説明から次の点が明らかであろう。すなわち、
本発明による充填装置は、一連の特別な安全措置を特徴
とし、これらの安全措置により、誤操作その他の誤行動
の結果生じる有害な影響が大幅に防止できる点である。
矢印32′の方向で充填装置に入る流体は、ユニオンナッ
ト17により確実なねじ付けが完了しないうちは、充填装
置から出ることはできない。確実なねじ付けが完了する
と、弁24が流出口26を開き、流体が矢印33方向にタンク
内へ流入する。他方、穴14,22により形成される既述の
排気弁20も、確実なねじ付けが完了しなければ、開かれ
ない。最後に、ねじ付け完了の別の信号は、スイッチ30
を介して外部の制御装置へ送ることができる。ねじ付け
が不十分であれば、したがって、スイッチ30により検知
され、制御技術により既に充填設備内で流体の阻止に利
用することができる。充填装置１は、たとえば、フレキ
シブルな金属ホースの端部部材をなしている。この金属
ホースには、また、計器や遮断弁を配属することができ
る。言いかえると、充填管４の内部スペースは、注ぎ口
の管接続部にねじ付ける前に、流体で充たしておくこと
ができる。しかし、充填管からの流体の、制御されない
流出は弁24により防止される。タンク内の最大許容レベ
ルに達した旨の信号が充填レベルセンサ31から発せられ
たのち、充填装置を取外す場合にも、類似のことが言え
る。その場合、ユニオンナット17を弛めると、直ちに弁
24が閉じられるので、充填管内や、接続取付け具５に続
く金属ホース内に残る流体量が、制御されずに漏出する
危険はない。

以下に、図２から図６について説明する。これらの図
には、本発明の充填装置１が、流体を安全に取扱うのに
役立つその他の機能部品と協働する形式が示してある。
図１の機能部品と同じ部品には同じ符号を付してあるの
で、同じ部品については繰返し説明はない。

図２は、タンク34の管接続部２にねじはめられた充填
装置１を示したものである。フレキシブルな導管35から
充填管４の接続取付け具５と、たとえば定置の供給管36
とを連結している。供給管36の端部には、計器37や急速
閉鎖弁38又は、計器37により操作可能のその他の遮断部
品が配置されている。計器37と弁38又はその他の遮断部
品との作用接続は破線39で示してある。

計器37は、原則として次のように構成されている。す
なわち、この計器により一定量の流体が調節でき、その
量が通過したのちは、自動的に急速閉鎖弁38が操作され
るようにするのである。

符号40は別のフレキシブルな導体である。この導体
は、一端が排ガス管13の接続取付け具15に接続され、他
端は、たとえば定置の排ガス処理設備41に接続されてい
る。この処理設備41は、通常の構成を有しているので、
導管40内には一定の負圧が支配している。

タンク34の充填過程を開始するさいは、導管40,35を
介して供給管36と排ガス処理設備41とに接続された充填
装置１を管接続部２にはめ込み、ユニオンナット17を介
してねじ付ける。ねじ付けが完全になされると直ちにそ
のことが、内側スリーブ部分６に対するスリーブ部分９
の相応の変位により信号が発せられ、弁24と、排ガス管
13に配属された既述の排気弁とが開放される。続いて、
計器37のところで所望の流体量を調節し、急速閉鎖弁38
を開くことで、充填過程が開始される。計器37で調節さ
れた充填量に達すると、直ちに充填過程は終了する。引
き続きユニオンナット17を弛めることにより弁24と排気
弁とが自動的に閉じられる。したがって、導管35及び充
填管内に残る流体量が、制御されずに漏出することはな
い。排気管が閉じられることにより、排ガス処理設備
は、余計に空気を吸入することがなく、処理される排気
量は強制的に必要最小限に制限される。

図３に示した実施例は、図２に示した実施例と実質的
に次の点で異なっている。すなわち、急速閉鎖弁38が、
信号導体67を介してスイッチ30と作用接続され、これに
より、急速閉鎖弁38の開放による充填過程の起動が、計
器37に取付けられた操作装置により、充填装置の、管接
続部２とのねじ結合が完全に終わるまで阻止される点で
ある。このようにすることにより、充填装置の接続が不
完全な場合に導管35内に圧力が生じることが防止され
る。急速閉鎖弁38は、計器37で調節した流体量に達した
のち計器37により自動的に閉鎖される。弁24と排気弁の
作用形式は、図２の場合と同じである。

図４に示した実施例の場合、充填装置に充填レベルセ
ンサ31が備えられ、別の設備に統合されている。この別
の設備には、静電発生の場合及び、万一導管35,40が破
損した場合に対する特別な防護措置が付加的になされて
いる。

導管35は、両端が、電気絶縁ねじ・フランジ結合部4
2,43を介して、それぞれ充填管４と供給管36に結合され
ている。導管40は、別の電気絶縁ねじ・フランジ結合部
44,45を介して、一端が排ガス管13に、他端が排ガス処
理設備41に、それぞれ接続されている。導管35も導管40
も、自体公知の形式で導電的に構成されている。

符号46は抵抗器であり、この抵抗器によりフランジ結
合部42,45は電気的にブリッジされるので、局部的な静
電気の発生が防止される。

符号47は制御装置であり、この制御装置は、後述する
形式で監視装置48、表示器49、急速閉鎖弁38、その他の
遮断装置などと作用接続されている。

符号50は、監視装置と接続された操作装置である。

監視装置48からは電気導体51が出ており、この導体51
は非常スイッチ52、導管35、電気導体53、充填レベルセ
ンサ31、電気導体54、スイッチ、別の電気導体、導管4
0、導体56を経て、再び監視装置48へ戻っており、これ
によってこの電流回路が閉じられている。

符号57は、監視装置48が接続されている電源網接続部
である。

充填レベルセンサ31は、この場合、測定フィーラとし
て、自体公知のコールド・コンダクタを有している。こ
れの機能原理は、低温の流体内に浸漬すると抵抗値が変
化することにもとづいている。充填レベルの監視のさ
い、したがって前記の電流回路には一定の電圧がかけら
れる。そのさい、電流回路の抵抗ないし導電率に応じて
一定の電流に調節され、その電流の測定により故障が検
出される。

図４により充填装置１を使用する場合には、充填装置
１は、まず、既述のようにユニオンナット17を介してタ
ンク34の管接続部２にねじ付けられ、弁24と、排気管13
に配属された排気弁が開かれる。ねじ付けと同時に、ス
イッチ30も閉じられる。操作装置50を介して開始される
充填過程のさい、監視装置46により既述の電流回路を通
じて、連結管の状態やタンク34の充填状態がチェックさ
れる。この目的のために、一定時間間隔の間に前記電流
回路内の導電率ないし抵抗が測定される。たとえば導管
35,40の片方が故障し、たとえば破断又は損傷が生じた
場合には、抵抗測定により即時に検出される。また、た
とえば未だねじ付けが不完全な場合には、そのことは、
スイッチ30が未だ開いていることで同じく直ちに検知さ
れる。あるいは又、充填装置を誤って、既に充填済みの
タンク34にねじ付けた場合、しかも、充填レベルセンサ
のコールド・コンダクタ測定フィーラを流体内へ差込ん
だ場合、これも監視装置により直ちに検知される。こう
したあらゆる故障のケースで相応の信号が制御装置47に
送られるので、充填過程が開始されても、操作装置50を
介して急速閉鎖弁38の開放が中止される。このため、充
填過程の開始前に、充填装置とタンク34との結合状態や
部品間の導体の状態の安全チェックが行われる。そのさ
い、前述の故障ケースすべての場合には、導管35内で圧
力発生が防止される。たとえばEDP装置のモニタである
表示器49は、図４に示した設備の故障や接続の状態を表
示するのに役立っている。

以上の説明から本発明による充填装置１は、複合的な
安全システムないし監視システムに統合して、環境に危
険な流体、たとえば水質汚染性で可燃性の流体混合物、
酸、溶剤等の処理するのに特に好適であることが分か
る。これらの物質の、導管システムから漏出は防止する
必要があるからである。

図５に示した実施例の場合、充填装置１に統合したス
イッチ30を介して弁が操作される。この弁により空気式
手段により制御装置58に対し、ユニオンナット17のねじ
付け状態を示す信号が伝えられる。スイッチ30と制御装
置58との連絡は、しかし、原則として他の信号手段を介
しても行うことができる。

タンク34は計量器59の上に載せられている。この計量
器59の制御ユニット60は、タンクへの充填量の目標値を
調節可能である。この目標値に達すると、導体61を介し
て相応の信号が制御装置58に送られる。したがって、図
５の実施例の場合、重力測定法により予め設定された充
填をタンク34又はその他の容器へ行うことができる。充
填過程は、制御装置58を介して導入され、そのさい、急
速閉鎖弁38ないしこの弁に配置された遮断部材が操作さ
れるには、ユニオンナット17の確実な締付けが完了する
ことが必要である。ねじ付けが完了すると弁24と排気管
13に配属された排気弁が開放される。しかし、この開放
は、調節された目標値に達していたり、その他の限界値
に接近していることが導体61を介して信号されない場合
にのみ行われる。

最後の図６に示した実施例は、前出の各実施例に相応
する弁24が、ピストル形注入管として構成されている充
填装置の実施例である。この場合、操作ピン29による操
作は、直接機械式に、又はスイッチ30を介して注入栓に
作用する。ユニオンナットが完全に締付けられていない
場合は、したがって、注入栓の操作は無効である。ユニ
オンナットの運動とピストル形注入栓の操作メカニズム
との機能上の連携は、任意に構成してよい。

ピストル形注入管には、更に充填レベルセンサが備え
られている。このセンサにより、流体レベルが確実に最
大値に達すると、直ちに充填過程が停止せしめられる。
ここに示したピストル形注入管は、充填装置１に統合さ
れており、また、前出の各実施例の場合同様、供給管36
のみでなく、排ガス処理設備にも接続されている。この
ため、この変化形の場合も、処理を要する排ガス量は最
低限に抑えられている。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】タンク（34）又はその他の容器の閉じ口と
協働するように構成された、手操作用の充填装置（１）
であって、充填管（４）と、充填管に取付けられた排ガ
ス管（13）と、有利にはフレキシブルな、供給管用の接
続部少なくとも一つと、充填装置をタンク（34）の閉じ
口、特にタンクに取付けられた管接続部（２）にねじ付
ける手段とを備えており、充填管（４）内に弁（24）が
配置されており、排ガス管（13）内に排気弁（20）が配
置されており、充填装置がタンク（34）の管接続部
（２）から分離している状態において弁（24）および排
気弁（20）が閉じられており、かつ充填装置をタンク
（34）の管接続部（２）にねじ付ける際のねじ付け運動
から、少なくとも弁（24）および排気弁（20）のいずれ
かまたは両方を開放操作する切換え運動を派生させるこ
とによって、弁（24）および排気弁（20）がタンク（3
4）の閉じ口の所で操作可能である形式のものにおい
て、前記ねじ付け手段が、充填管（４）をシールしつつ
取囲み、かつ軸方向に固定するスリーブ部分（９）によ
って形成され、このスリーブ部分（９）が、急速閉鎖部
材またはユニオンナット（17）と協働して管接続部
（２）へのねじ付けに用いられるようにされ、更にこの
スリーブ部分（９）が、この部分（９）と同軸的に充填
管（４）を取囲んだスリーブ部分（６）を取囲んでお
り、そのスリーブ部分（６）が管接続部（２）上に載る
ようにされており、更にまたこれらスリーブ部分（6,
9）の軸方向相対運動から、前記切換え運動が派生せし
められることを特徴とする充填装置。
【請求項２】スイッチ（30）が備えられており、充填装
置をタンク（34）の管接続部（２）にねじ付ける際のね
じ付け運動から切換え運動が派生せしめられることによ
ってスイッチ（30）がタンク（34）の閉じ口の所で切換
え操作可能であることを特徴とする請求項１記載の充填
装置。
【請求項３】スリーブ部分（6,9）のねじ付け運動、特
に相対運動からスイッチ（30）の切換え運動が派生せし
められることを特徴とする、請求項２記載の充填装置。
【請求項４】スリーブ部分（6,9）が実質的にシールし
つつ互いに入れ子状に滑動可能に操作され、これらスリ
ーブ部分（6,9）の間にはばね部材が配置され、このば
ね部材が、軸方向に作用し、スリーブ部分（6,9）の位
置を予圧により維持しており、更にスリーブ部分（６）
は、管接続部（２）側の端部の方向に向かって開いてい
るように構成されており、更にまた排気弁（20）が、そ
れぞれスリーブ部分（6,9）の側壁に設けられた複数の
穴（14,22）により形成され、これらの穴（14,22）が、
ねじ付け運動の結果として互いに同心的に整列可能であ
ることを特徴とする、請求項１から３までのいずれか１
項記載の充填装置。
【請求項５】スリーブ部分（９）の穴（14）に排ガス管
（13）が接続されており、この排ガス管にまた、有利に
はフレキシブルな導管（40）が接続可能であることを特
徴とする、請求項４記載の充填装置。
【請求項６】弁（24）が充填管（４）の外端部のところ
に配置され、弁（24）の遮断体（25）が操作ロッド（2
7）を介してスリーブ部分（６）と結合されておりこの
結果、弁（24）が、充填管（４）を保持するスリーブ部
分（９）の、スリーブ部分（６）に対する変位により操
作されうることを特徴とする、請求項１から５までのい
ずれか１項記載の充填装置。
【請求項７】スイッチ（30）が、有利にはスリーブ部分
（９）の外に配置され、操作ピン（29）と協働し、この
操作ピン（29）が、スイッチ（30）に対して、スリーブ
部分（6,9）の間の相対運動に応じて運動可能であるこ
とを特徴とする、請求項２から６までのいずれか１項記
載の充填装置。
【請求項８】充填レベルセンサ（31）が備えられてお
り、充填レベルセンサ（31）が充填すべき容器に対面し
た充填装置の部材に取付けられていることを特徴とす
る、請求項１から７までのいずれか１項記載の充填装
置。
【請求項９】ピストル形注入管が構成部品として統合さ
れていることを特徴とする、請求項１から８までのいず
れか１項記載の充填装置。