JP2893336B1 - 個体識別方法 - Google Patents

個体識別方法

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JP2893336B1
JP2893336B1 JP4678698A JP4678698A JP2893336B1 JP 2893336 B1 JP2893336 B1 JP 2893336B1 JP 4678698 A JP4678698 A JP 4678698A JP 4678698 A JP4678698 A JP 4678698A JP 2893336 B1 JP2893336 B1 JP 2893336B1
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庸生 宮田
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Abstract

【要約】 【課題】 識別の信頼性が高くかつ識別コストの低い樹
脂構造体の個体識別方法を提供する。 【解決手段】 樹脂構造体11の流動配向性に基づく配
向パターンを撮像部18で読取り、読み取ったデータか
らA/D変換部19及び特徴抽出部20を介して識別に
用いるための画像データを得る。一方前もって登録管理
装置25の記憶部27に登録された画像データを読出部
28を介して読出し、これらの画像データを比較部29
において比較する。この比較によって画像データが一致
した時、樹脂構造体11は前もって読み取られた樹脂構
造体であると識別される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は個体識別方法に関
し、特に、射出成形等による樹脂構造体に対して個体と
して識別するための個体識別方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の射出成形等による樹脂構造体にあ
っては、樹脂の充填、冷却、固化される過程において樹
脂表面に金型刻印等を転写することにより樹脂構造体の
識別を行っている。これにより、製造者、製造期間等を
判断でき、製品の管理に寄与している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような識別方法
では、金型のキャビティー番号や成形ロット等を識別す
ることができても樹脂構造体個々を個体として識別する
ことはできない。そこで、個体毎の識別をするためにバ
ーコード、識別タグ等の識別素子を製品に取付けること
が考えられる。しかしこのような識別素子を取付けた場
合、識別素子の取り替えが容易であるため真正品を管理
するという観点では安全性は低い。また、製品とは別の
識別素子を準備することが必要となるため、製品として
のコストを上昇させる。
【0004】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、識別の信頼性を高めかつコスト的
に有利な樹脂構造体の個体識別方法を提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明は、流動配向性を有した樹脂構造
体の個体識別方法であって、樹脂構造体の流動配向性に
基づく配向パターンを検出する検出工程と、検出された
配向パターンと前もって登録された配向パターンとを照
合する照合工程と、照合工程による配向パターンの一致
又は不一致によって、樹脂構造体を識別する識別工程と
を備えたものである。
【0006】流動配向性に基づく配向パターンは、製造
された樹脂構造体毎に異なるものである。従って、上記
のようにして前もって登録された配向パターンと照合す
ることで、樹脂構造体を個体として識別することができ
る。なお、配向パターンには読み取った画像データや画
像データに対応する画像コードを含む。
【0007】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、製造された樹脂構造体の各々の配向パター
ンを検出し、検出された配向パターンを樹脂構造体の各
々に対応させて登録する登録工程をさらに備え、識別工
程において配向パターンの一致によって、対象となった
樹脂構造体が製造された構造体のいずれかを特定するも
のである。
【0008】このように製造時に各樹脂構造体の配向パ
ターンを個々に登録することで、各樹脂構造体を識別し
得る管理情報を得ることができる。請求項3記載の発明
は、請求項1記載の発明の構成において、製造された樹
脂製造体の各々の配向パターンを検出し、検出された配
向パターンを樹脂構造体の各々に対応させて登録する登
録工程をさらに備え、識別工程において配向パターンの
不一致によって、対象となった樹脂構造体が製造された
樹脂構造体以外のものと判定するものである。
【0009】このようにして、製造時に各樹脂構造体の
配向パターンを個々に登録することで、真正品でない樹
脂構造体を判定する管理情報を得ることができる。請求
項4記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかの
発明の構成において、配向パターンが射出成形による製
造時に生じる樹脂の流動配向に基づくパターンを含むも
のである。
【0010】射出成形によると樹脂の流動配向特性がよ
り顕著に現れる。請求項5記載の発明は、請求項4記載
の発明の構成において、樹脂に光学的に識別し得る繊維
素が複数含まれるものである。光学的に識別し得る繊維
素は、射出成形によって生じる流動配向によってランダ
ムに配向される。
【0011】請求項6記載の発明は、請求項1から請求
項5記載の発明のいずれかの構成において、配向パター
ンが同一形状の樹脂構造体の特定エリアに対して検出さ
れるものである。このように構成することによって、配
向パターンの情報量を所望の範囲内に納めることができ
る。
【0012】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明は、樹脂構造体の製造時に生じる配向パターンを利用
することで、樹脂構造体の個々の個体としての識別管理
が容易にできる。請求項2記載の発明は、請求項1記載
の発明の効果に加えて、識別の対象となった樹脂構造体
がどの製造品であるかを容易に把握できるため、樹脂構
造体の保守管理が容易となる。
【0013】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明の効果に加えて、識別の対象となった樹脂構造体が真
正品であるか否かを容易に判断できるため、樹脂構造体
の保守管理が容易となる。請求項4記載の発明は、請求
項1から請求項3のいずれかに記載の発明の効果に加え
て、射出成形による樹脂の流動配向特性はより顕著とな
るため、配向パターンによる個体の識別がより容易にな
る。
【0014】請求項5記載の発明は、請求項4記載の発
明の効果に加えて、対象となる樹脂構造体を光学的に読
み取ると、個々の配向パターンの相違が繊維素の存在に
よってより顕著に現れるため、識別がより容易となる。
請求項6記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれ
かに記載の発明の効果に加えて、照合すべき情報量を所
定の範囲内に納めることができるため、短時間でかつ正
確な照合が可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、この発明の第1の実施の
形態による樹脂構造体の一面を表した平面図である。図
を参照して、樹脂構造体11は溶融樹脂に繊維素を混練
した溶融樹脂を射出成形することによって製造されるも
のである。従って、樹脂構造体11の表面には、透明又
は半透明の樹脂12の中に、射出成形時の流動配向性に
よってランダムに配向された繊維素13が多数溶け込ん
だ状態となる。なおこの繊維素13の配向は、流動配向
によって生じるものであるため、同一時期の同一金型に
よって射出成形されたものであっても、同一形状に配向
されるものではない。従って、樹脂12中に含有された
繊維素13の配向パターンを光学的に読み取ることによ
って、樹脂構造体11を個体として識別することが可能
となる。
【0016】図2は、図1に示されている繊維素による
配向パターンから、所定エリアを抽出した図である。上
述のように、樹脂構造体11の各々において繊維素13
の配向パターンは異なるが、これを光学的に読み取る場
合には、特定エリアを設定してこのエリアの配向パター
ンを読み取るのが、データ量の制限と照合精度の向上と
の点から好ましい。そこで、この実施の形態において
は、図1に示すように、樹脂構造体11の一面の右下隅
の角を原点Oとし、そこから横方向にAの距離をとりか
つ縦方向にBの距離をとった点を中心Xとしてそこから
所定範囲のエリアを抽出エリア15としている。従っ
て、抽出エリア15における繊維素13の配向パターン
は図2に示された状態となっている。そこで抽出エリア
15内に現れている繊維素13の配向パターンを光学的
に読み取り、これを二値化処理することによって個体を
識別するための画像データを得ることができる。
【0017】図3は、図1に示されている樹脂構造体を
個体識別するための読取装置と登録管理装置の構成を概
略的に示したブロック図である。図を参照して、読取装
置17はCPU22によって全体的に制御されており、
具体的には、樹脂構造体11の抽出エリア15を光学的
に読み取りアナログデータを得るための撮像部18と、
撮像部18で得られたアナログデータを二値化してデジ
タルデータとするためのA/D変換部19と、A/D変
換部19によって変換されたデジタルデータから樹脂構
造体11の抽出エリア15に対応する画像データを抽出
するための特徴抽出部20と、樹脂構造体11に対する
撮像部18の位置合わせ時や特徴抽出部20によって抽
出された画像データ等を表示するための表示部21とか
ら構成される。
【0018】一方、登録管理装置25は、CPU31に
よって全体的に制御され、具体的には読取装置17の特
徴抽出部20によって抽出された、樹脂構造体11を個
体として識別するための配向パターンとしての画像デー
タを格納するための記憶部27と、記憶部27に画像デ
ータを書き込むための書込部26と、記憶部27から画
像データを読み出すための読出部28と、読出部28に
よって記憶部27から読み出された画像データと特徴抽
出部20によって抽出された画像データとを比較照合す
るための比較部29と、比較部29による比較結果を表
示するための表示部30とから構成される。
【0019】図4は、図3に示された読取装置及び登録
管理装置の処理内容を示したフローチャートである。図
を参照して、樹脂構造体の登録処理及び照合処理につい
て説明する。まずステップS50において、樹脂構造体
11に対してCCDカメラ等からなる撮像部18によっ
て、樹脂構造体11の表面に現れた繊維素の配向による
配向パターンが撮影される。このようにして得られた配
向パターンのアナログデータは、A/D変換部19にお
いて二値化処理され、デジタルデータに変換される(S
51)。次に特徴抽出部20において、二値化されたデ
ジタルデータに対して抽出すべきエリアを設定して(S
52)、抽出エリア内に含まれる画像データを樹脂構造
体11の特徴データとして抽出する(S53)。
【0020】次にステップS54において、抽出された
画像データを登録処理するか否かが判別される。登録処
理される場合には(ステップS54でYES)、抽出さ
れた画像データは、登録管理装置25の書込部26を介
して記憶部27に識別情報として登録される(S5
5)。このようにして、製造された樹脂構造体11毎に
その特徴データを読み取り、読み取った画像データを登
録管理装置25の記憶部27に記録することによって登
録処理が完了する。
【0021】次に識別データとしての画像データが全て
登録された後、識別すべき樹脂構造体11が既に登録さ
れた樹脂構造体と合致するか否かの照合処理について説
明する。この場合、ステップS50からS53までの処
理は登録処理におけるものと同一である。ここで照合処
理が求められる場合は、ステップS54でNOとなり、
フローはステップS56以降に移る。そして、ステップ
S57で、登録管理装置25の記憶部27に格納されて
いる画像データが順次読出部28によって読み出され、
読み取られた樹脂構造体11から抽出された画像データ
と比較部29において照合される(S58)。そして、
記憶部27に格納されている画像データのいずれかと特
徴抽出部20によって抽出された樹脂構造体11の画像
データとが合致した場合、樹脂構造体11は既に読み取
られ登録処理が完了されたものの1つと判断できるた
め、その樹脂構造体11は本物と判断される(S5
9)。
【0022】一方、記憶部27に格納されている画像デ
ータのいずれとも特徴抽出部20において抽出された画
像データとが合致しない場合は、樹脂構造体11は以前
に画像データが読み取られかつそのデータが登録処理さ
れたもののいずれでもないことから、偽物と判断される
(S60)。このようにして識別すべき樹脂構造体11
が、以前に製造されたものの中のいずれかか、あるいは
以前に製造されたもの以外のものであるかがその樹脂構
造体11の表面に現れる配向パターンによって判断さ
れ、さらに以前に製造されたものの内どのものであるか
まで判別することができる。
【0023】なお、上記の実施の形態では、配向パター
ンを明確にするために、透明又は半透明樹脂に不透明な
繊維を混入したものを用いているが、繊維素以外に例え
ば金属粉末等を樹脂に混入して成形したものでもよい。
また繊維素は光学的に識別し得る以外にも、例えば磁気
的に変化を与える磁歪効果を有する繊維素を混入させて
磁気的に読取ってもよい。
【0024】さらに、繊維素等を混入させる代わりに色
相の異なる樹脂を混入してこれらの色相の変化パターン
を読み取って配向パターンとしての画像データを得ても
よい。さらに、上記の実施の形態においては、樹脂構造
体は射出成形による成形品としているが、これに代えて
押し出し成形やブロー成形によって形成されるものであ
っても、識別できる流動配向パターンを得られるような
樹脂構造体であればよいことは言うまでもない。
【0025】図5は、この発明の第2の実施の形態によ
るICカードの一面を示した図である。図を参照して、
ICカード33は先の第1の実施の形態における樹脂構
造体と同様の繊維素13がランダムに配向された樹脂1
2によってその外面が被覆されている。そしてICカー
ド33にはカード情報として種々の情報が格納されてい
るICチップ34がその内部に埋め込まれ、外部から非
接触状態又は接触状態においてその情報が読出しされか
つ書込みされる。
【0026】なおこのICカード33は、カード全体が
繊維素13がランダムに配向された樹脂12によって覆
われているため、先の第1の実施の形態におけるように
抽出エリア15を設定して、そのエリア内の繊維素13
の配向パターンを画像データとして読み取ることができ
る。これによってICカード33を個々に識別するため
の配向パターンを得ることができる。
【0027】図6はこの発明の第2の実施の形態による
ICカードの変形例を示した図である。図を参照して、
このICカード33は、カード全体を繊維素がランダム
に配向された樹脂で覆うものではなく、図5の抽出エリ
ア15に対応する位置に繊維素がランダムに配向された
樹脂を識別素子35としてカードの構造部材36に埋め
込んだものが示されている。このようにICカード33
を構成すると、カード全体を繊維素を配向した樹脂で覆
うときに繊維素の使用制限等によって十分な配向パター
ンが得られない場合に有効である。即ち、図6の例にお
いては、カード全体としての構造部材36に対して繊維
素の配向に制限がある場合でも、そのような制限を受け
ない繊維素が配向された樹脂を識別素子35として用い
ることができるため、ICカード33を識別すべき十分
な配向パターンを得ることができるからである。
【0028】図7は、この発明の第2の実施の形態によ
るICカードを読み取りかつ登録管理するための読取装
置と登録管理装置との概略構成を示したブロック図であ
る。図を参照して、読取装置17は全体的にはCPU2
2によって制御され、具体的には、ICカード33に埋
設されたICチップ34の格納データを読み取ったりあ
るいはICチップ34にデータを書き込んだりするため
の読取・書込部40と、ICカード33の表面に現れた
配向パターンを読み取りアナログデータを得るための撮
像部18と、撮像部18によって得られたアナログデー
タを二値化してデジタルデータに変換するためのA/D
変換部19と、二値化されたデジタルデータのうち抽出
エリア内のデータを画像データとして抽出するための特
徴抽出部20と、ICカード33に対して所定の情報を
入出力するための入出力部43と、特徴抽出部20によ
って抽出された画像データと入出力部43から入力され
た情報とに基づいてランダムな情報を作成するための情
報変換部41と、撮像部18によって撮像されたアナロ
グデータや、特徴抽出部20によって抽出された画像デ
ータを表示するための表示部21とから構成される。
【0029】一方、登録管理装置25は、全体的にはC
PU31によって制御され、具体的には、読取装置17
の特徴抽出部20によって抽出された画像データを書き
込んだり、情報変換部41によって生成されたランダム
データ等を書き込むための書込部26と、書込部26に
よって各種データが書き込まれるための記憶部27と、
記憶部27のデータを読み出すための読出部28と、読
出部28によって読み出されたランダムデータを所望の
情報に変換するための情報変換部42と、読取装置17
の特徴抽出部20によって抽出された画像データとこれ
に対応する記憶部27から読み出された画像データ等を
比較したり、読取装置17の情報変換部41によって変
換された情報と、これに対応する、記憶部27から読出
部28を介して読み出されたデータを情報変換部41に
よって変換したものとを比較するための比較部29と、
比較部29の比較結果を表示するための表示部30とか
ら構成される。
【0030】図8は、図7における読取装置と登録管理
装置とによって行われる登録処理及び照合処理の具体的
内容を示したフローチャートである。まずICカードを
対象とした登録処理について説明する。ICカードが製
造されると、使用者に手渡される前に以下に述べる登録
処理が行われる。まずICカード33を個体として識別
するために撮像部18によってICカード33の抽出エ
リア15を含む周辺エリアまで撮影される。これによっ
て得られたアナログデータである撮像データは、A/D
変換部19において二値化処理されデジタルデータに変
換される(S62)。そしてステップS63において、
設定されたエリア内の画像データが取り出され(S6
3)、識別すべき配向パターンとしての画像データが抽
出される(S64)。
【0031】登録処理と判断されると(ステップS65
でYES)、情報変換部41においてランダムデータが
生成される。このランダムデータの生成については以下
具体例に基づいて説明する。例えば、抽出された画像デ
ータに基づいて画像コード”1446”を設定したもの
とする。即ち、この画像コードが、ICカードの配向パ
ターンに基づくものであり、ICカードの各々によって
異なった数値を示すものとなる。一方、ICカード33
のICチップ34に書き込むための初期書込情報とし
て”0000”,”0100”,”0010”,”01
01”,”1001”がICカードの初期値として入出
力部43を介して入力されたものとする。ランダムデー
タはこの画像コードと入力情報とに基づいて生成される
データを意味するものである。
【0032】具体的には図9の(1)に示されているよ
うに、このランダムデータは、アドレス0番地から順次
増える番地のメモリエリア44に書き込まれることを想
定したデータと考える。この場合、画像コードが”14
46”であるため、このコードの1桁目の”1”に基づ
いて斜線で示すようにアドレス1番地に”1000”が
配分される。次に、画像コードの2桁目と3桁目との
値、即ち”4”の値によってアドレス4番地のエリア
に”0110”が配分され、同様にアドレス6番地に”
0001”が配分される。そして斜線以外のメモリエリ
ア44のエリア、即ち画像コードに基づいて指定されて
いないエリアとしてアドレス0,2,3,5及び7番地
に書込情報45の各々が書き込まれることになる。この
ようにしてアドレス0番地から7番地までのランダムデ
ータが生成されることになる。
【0033】一方、図9の(2)は得られた画像データ
に基づいた画像コードが”1037”であり、書込み情
報が図9の(1)と同一の場合のランダムデータの内容
を示した図である。図9の(2)においては斜線で示さ
れたメモリエリア44が画像コードによって指定される
エリアであり、そのためにアドレス2,4,5,6,8
番地に対して書込情報45が配分されることになる。
【0034】図9の(1)のランダムデータと図9の
(2)のランダムデータとを比較してみると、図におい
て矢印で示されているような番地の関係、即ち図9の
(1)のアドレスとして0,2,3,5,7番地が図9
の(2)のアドレスとして2,4,5,6,8番地が各
々対応していることになる。これは即ち書込み情報が書
込まれている番地が、固有の画像コードによって暗号化
されていると言え、逆に言えば、この画像コードが判明
しなければ、書込み情報を取り出すことができないと言
える。このようにして、ランダムデータの秘密保全性を
高めることができる。
【0035】次に、ステップS67において、ICカー
ド毎の番号がコード番号として設定され、ステップS6
8において、特徴抽出部20で抽出された画像データ
と、情報変換部41によって生成されたランダムデータ
と、入出力部43によって入力されたコード番号とが読
取・書込部40を介して識別素子35のICチップ34
に書込まれる。続いて同様のデータが、登録管理装置2
5の書込部26を介して記憶部27に書込まれて登録が
完了する(S69)。
【0036】次に、使用が開始されたようなICカード
の照合処理について説明する。照合すべきICカードに
対して、上記の登録処理で行ったステップS61からス
テップS64までの処理と同一の処理が行われる。これ
によって、照合すべきICカードの配向パターンに基づ
いて抽出された画像コードを得ることができる。具体的
な照合処理に入ると(ステップS70でYES)、ステ
ップS71において、ICカード33のICチップ34
に格納されている情報が、読取・書込部40によって読
出される。この読出された情報の中には、上記の登録処
理において格納されたランダムデータが含まれる。次
に、ICチップ34から読出されたランダムデータから
画像コードが取り出される(S72)。具体的には、識
別すべきICカード33の配向パターンを読取ることに
よって、画像コードを得ることができるので、この画像
コードに基づいて対応するアドレスの番地のデータを読
出し、このデータによって、ランダムデータに格納され
た画像コードを取り出すことができる。
【0037】同様に登録管理装置25の記憶部27に格
納されたデータが読出され(S73)、この読出された
データに含まれるランダムデータから同様に画像コード
が取り出される(S74)。次にステップS75におい
て、ICカード33のICチップ34から読出された画
像コードと登録管理装置25の記憶部27から順次読出
された画像コードとの照合が行われる。照合の結果画像
コードが合致する場合には、ICカード33は本物とし
てステップS77に進むが、画像コードが一致しない場
合には、ステップS78において識別対象となったIC
カード33は偽物と判断され処理は終了する。
【0038】一方、読出された画像コードの一致によっ
て本物と判定された場合、ステップS77において、I
Cカード33のICチップ34に格納されたランダムデ
ータから取り出された画像コードと登録管理装置25の
記憶部27に格納されたランダムデータから取り出され
た画像コードとが照合される(S77)。照合された画
像コードが一致した場合には(ステップS79において
YES)、識別対象となったICカード33は本物であ
り、かつICカード33のICチップ34に格納された
書込み情報の改ざんは無いと判断され処理は終了する
(S80)。
【0039】一方、取り出された画像コードが一致しな
い場合は、識別対象となったICカード33は本物では
あるがICチップ34に格納された書込み情報に対して
改ざんが行われたものと判断して処理は終了される(S
81)。ここで改ざんの有無とランダムデータから取り
出された画像データとの関係について説明する。図9に
示したように、格納されたランダムデータにおいては、
どのアドレスデータが画像コードに対応したデータ(図
では斜線において示されているデータ)か第三者には判
別できない。従って、画像コードに対応したデータ以外
の書込み情報の内容のみを改ざんしようとすることは困
難となる。そこで、不用意な改ざんを行うと、画像コー
ドに対応したデータまで改ざんすることになる。そのた
め改ざんされたランダムデータから画像コードを取り出
すと、本来の画像コードとは異なった画像コードとなり
改ざんが判明する。
【0040】一方、読取装置17を通して正規に書込み
情報が変更されたICカード33についてはそのランダ
ムデータから取り出される画像コードは不変となるた
め、画像コードは常に正規の画像コードと一致し改ざん
が無いと判断される。なお、上記のような改ざんの有無
は、ICカード33の配向パターンから得られる画像コ
ードとICカード33のICチップ34に格納されたラ
ンダムデータから取り出される画像コードとの比較によ
っても可能である。しかし、ICカード33のICチッ
プ34に格納される画像コードの改ざんの可能性を考慮
すると、上記の実施の形態のように登録管理装置25の
記憶部27に格納されたランダムデータから取り出され
た画像コードを照合対象とする方がより信頼性が向上す
る。
【0041】また上記の第2の実施の形態では、画像コ
ードを直接ICカード33のICチップ34と登録管理
装置25の記憶部27とに格納しているが、より安全性
を高めるためには、この画像コードも暗号化して各々I
Cチップ34と記憶部27とに格納するようにすればよ
い。さらに上記の第2の実施の形態では、ICカードに
適用しているがカメラのボディ、コンパクトディスク等
の樹脂構造体の識別、管理にも適用できることは言うま
でもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態による樹脂構造体
の一面を示した図である。
【図2】図1の抽出エリア15における配向パターンを
示した図である。
【図3】図1の樹脂構造体に対して読取り及び登録管理
を行うための読取装置と登録管理装置の概略構成を示し
たブロック図である。
【図4】図3に示した読取装置と登録管理装置とによる
登録処理及び照合処理の内容を示したフローチャートで
ある。
【図5】この発明の第2の実施の形態によるICカード
の一面を示した図である。
【図6】この発明の第2の実施の形態によるICカード
の変形例を示した図である。
【図7】図5及び図6のICカードに対する読取り及び
登録管理を行うための読取装置及び登録管理装置の概略
構成を示したブロック図である。
【図8】図7に示した読取装置及び登録管理装置による
登録処理及び照合処理の内容を示したフローチャートで
ある。
【図9】図8のランダムデータ生成ステップにおけるラ
ンダムデータの内容を説明するための図である。
【符号の説明】
11・・・樹脂構造体 12・・・樹脂 13・・・繊維素 15・・・抽出エリア 17・・・読取装置 18・・・撮像部 19・・・A/D変換部 20・・・特徴抽出部 25・・・登録管理装置 26・・・書込部 27・・・記憶部 28・・・読出部 29・・・比較部 尚、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G06K 17/00 G06K 17/00 T 19/077 G06F 15/62 450 19/10 G06K 19/00 R K

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流動配向性を有した樹脂構造体の個体識
    別方法であって、 樹脂構造体の流動配向性に基づく配向パターンを検出す
    る検出工程と、 前記検出された配向パターンと前もって登録された配向
    パターンとを照合する照合工程と、 前記照合工程による配向パターンの一致又は不一致によ
    って、樹脂構造体を識別する識別工程とを備えた、個体
    識別方法。
  2. 【請求項2】 製造された樹脂構造体の各々の配向パタ
    ーンを検出し、前記検出された配向パターンを樹脂構造
    体の各々に対応させて登録する登録工程をさらに備え、 前記識別工程において、配向パターンの一致によって、
    対象となった樹脂構造体が前記製造された樹脂構造体の
    いずれかを特定する、請求項1記載の個体識別方法。
  3. 【請求項3】 製造された樹脂構造体の各々の配向パタ
    ーンを検出し、前記検出された配向パターンを樹脂構造
    体の各々に対応させて登録する登録工程をさらに備え、 前記識別工程において、配向パターンの不一致によっ
    て、対象となった樹脂構造体が前記製造された樹脂構造
    体以外のものと判定する、請求項1記載の個体識別方
    法。
  4. 【請求項4】 前記配向パターンは、射出成形による製
    造時に生じる樹脂の流動配向に基づくパターンを含む、
    請求項1から請求項3のいずれかに記載の個体識別方
    法。
  5. 【請求項5】 前記樹脂には光学的に識別し得る繊維素
    が複数含まれる、請求項4記載の個体識別方法。
  6. 【請求項6】 前記配向パターンは、同一形状の樹脂構
    造体の特定エリアに対して検出される、請求項1から請
    求項5のいずれかに記載の個体識別方法。
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