JP2892618B2 - 飛行体を備える装置 - Google Patents

飛行体を備える装置

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JP2892618B2 JP19810696A JP19810696A JP2892618B2 JP 2892618 B2 JP2892618 B2 JP 2892618B2 JP 19810696 A JP19810696 A JP 19810696A JP 19810696 A JP19810696 A JP 19810696A JP 2892618 B2 JP2892618 B2 JP 2892618B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空に浮かんで飛行
する飛行体を備える装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図15は、従来の飛行体の一例である飛
行船1を示す斜視図である。飛行船1は、袋状の胴体2
の内部空間に、空気の比重よりも小さい比重を有する気
体が充填され、この気体の揚力によって空中に浮かぶ。
胴体2には、プロペラを備える推進装置3が複数設けら
れ、この推進装置3を駆動させることによって空中に浮
かんだ飛行船1は飛行することができる。
【0003】図16は、従来の飛行体の他の例である飛
行機7を示す斜視図である。飛行機7はプロペラ8およ
び主翼9を備え、プロペラ8を回転駆動することによっ
て推進力を得、主翼9によって揚力を得て空中を飛行す
ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図15に示される飛行
船1では、胴体2が損傷するなどして胴体2内の気体が
外部に漏れると揚力が得られなくなり、飛行船1は墜落
してしまうおそれがある。
【0005】また図16に示される飛行機7では、プロ
ペラ8を駆動するエンジンが故障して飛行速度が低下す
ると、主翼9による揚力が低下し、飛行機7は墜落して
しまうおそれがある。
【0006】したがって本発明の目的は、気体が充填さ
れた浮揚体の損傷またはエンジンの故障によって揚力を
失わない飛行体を備える装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、飛行体と浮揚
体とを含み、飛行体の翼および胴体の内部空間に、空気
の比重よりも小さい比重を有するガスを含む複数の浮揚
体が収納され、翼および胴体には、浮揚体よりも小さい
小径を有する複数の透孔42が形成され、この飛行体に
は、翼および胴体の内部空間に連通する開閉可能な管継
手が設けられ、前記浮揚体は、中空の球状のボール体か
ら成り、このボール体内に、前記空気の比重よりも小さ
い比重を有する気体が充填され、かつすべて同じ1〜1
0cm程度の直径を有し、浮揚体供給手段が設けられ、
この浮揚体供給手段は、複数の浮揚体を収容するタンク
と、前記翼および胴体に前記管継手によって着脱自在に
連結される可撓管と、可撓管に接続され、タンク内から
浮揚体を吸引して空気の流れとともに可撓管から翼およ
び胴体の内部空間に送り出し、ならびに、翼および胴体
内の浮揚体を吸引して可撓管を介してタンク内に送り出
す送り出し手段とを備えることを特徴とする飛行体を備
える装置である。
【0008】飛行体は空気の比重よりも小さい比重を有
する気体を含む複数の浮揚体によって揚力を得、これに
よって空中を飛行することができる。このような浮揚体
は複数設けられるので、飛行中に浮揚体の一部が損傷す
るなどして浮揚体内部の気体が外部に漏れたとしても、
他の浮揚体による揚力によって飛行体は揚力を得、容易
に墜落するといったことが防がれ、安全性が向上され
る。また、飛行体が飛行しない場合には、浮揚体を取出
して別途に保管すればよく、管理が容易である。また浮
揚体が損傷した場合には、この損傷した浮揚体のみを交
換すればよく、メンテナンスが容易である。
【0009】前記浮揚体は、前記空気の比重よりも小さ
い比重を有する気体が充填された中空のボール体から成
る。ボール体は、すべて同じ1〜10cm程度の直径を
有する。これによって送り出し手段によるタンクから翼
および胴体の内部空間に送り出すことが容易に可能であ
り、またこの逆に翼および胴体内からタンクに送り出す
ことが容易に可能である。
【0010】浮揚体は前記気体が充填された中空のボー
ル体から成るので、飛行中にボール体の一部が損傷する
などしてボール体内部の気体が外部に漏れたとしても、
他のボール体から成る浮揚体による揚力によって飛行体
は揚力を得、墜落するといったことが可及的に防がれ、
安全性が向上される。また浮揚体は球状のボール体から
成るので、内部空間を有する他の飛行体に収納すること
もできる。また飛行体は、飛行する前に浮揚体を収納
し、着陸後浮揚体を取り出して別途に保管し、再び飛行
する場合には保管した浮揚体を再び使用することができ
るので、飛行毎にボール体に気体を充填する必要がな
く、経済的である。
【0011】浮揚体供給手段は、複数の浮揚体を収容す
るタンクと、前記翼および胴体に着脱自在に連結される
可撓管とを有する。前記浮揚体は、翼および/または胴
体の内部空間に供給される。浮揚体供給手段は、浮揚体
の送り出し手段をさらに備える。管継手は、飛行体に設
けられ、開閉可能である。
【0012】飛行体が飛行するときには、浮揚体供給手
段の可撓管を飛行体に管継手によって連結し、タンクか
ら浮揚体を供給することによって飛行体の内部空間に浮
揚体を収納することができ、飛行準備を迅速に行うこと
ができる。浮揚体の供給後、可撓管を飛行体から離脱さ
せることによって、飛行体は飛行可能状態となる。また
飛行体の着陸後、再び可撓管を飛行体に連結し、飛行体
の内部空間に収納される浮揚体を可撓管を介して再びタ
ンクに収容する。このようにして容易に浮揚体の管理を
行うことができる。
【0013】翼および胴体には、浮揚体よりも小さい径
を有する複数の透孔42が形成され、したがって送り出
し手段による外部からの空気の流れとともに浮揚体を吸
引してタンク内から翼および胴体内に、またはその逆
に、言わば空気輸送することができ、作業性がきわめて
良好である。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態で
ある飛行機11を示す斜視図である。飛行機11は、前
部にプロペラ17を備える剛性の胴体14を有し、この
胴体14の中央部には主翼12が設けられ、後端部には
水平尾翼13および垂直尾翼15が設けられる。胴体1
4の前端部に収納されるエンジンによってプロペラ17
を回転駆動することによって、飛行機11は推進力を
得、主翼12によって揚力を得て、これによって飛行す
ることができる。主翼12は胴体14の上部に設けられ
るので、飛行機11の重心が下に下がり飛行機11の安
定性が向上する。また垂直尾翼15によって直進飛行性
が向上される。これらの主翼12、垂直翼15、水平尾
翼13および胴体14は内部空間を有し、互いに連通し
ている。
【0015】図2は、飛行機11の主翼12の断面図で
ある。主翼12は、軽量で剛性を有する合成樹脂または
アルミニウム合金などの軽金属から成り、内部空間16
を有して形成される。この主翼12の内部空間16に
は、空気の比重よりも小さい比重を有する気体を含む複
数の浮揚体18が収納される。この気体としては、たと
えばヘリウム、ネオンなどの希ガスであってもよく、あ
るいはまた天然ガスなどであってもよい。天然ガスは、
たとえば約80%以上のメタンを含む。また部分的に液
体であってもよい。主翼12は、図2に示されるように
前方(図2の左方)の部分が上方に隆起した翼の形状を
有している。
【0016】これらの複数の浮揚体18は中空の球状の
ボール体から成り、全て同じ直径を有する。直径は1〜
10cm程度に選ばれる。このボール体は可撓性を有す
る合成樹脂またはゴムから成り、内部に空気の比重より
も小さい比重を有する気体が充填され、空気中で浮揚す
ることができる。またこのボール体は剛性を有する合成
樹脂によって形成し、内部に空気の比重よりも小さい比
重を有する気体を充填してもよく、あるいは内部を真空
として、空気中で浮揚するようにしてもよい。
【0017】このように飛行機11は、空気の比重より
も小さい比重を有する気体を含む複数の浮揚体18によ
って揚力を得るので、エンジンの故障などによって推進
力を失ったとしても、浮揚体18の揚力によって飛行機
11が墜落するといったことが可及的に防がれる。ま
た、このような浮揚体18は複数設けられるので、浮揚
体18の一部が損傷し、内部の気体が外部に漏れたとし
ても損傷していない他の浮揚体18によって揚力が得ら
れる。また、飛行機11の修理は、損傷した浮揚体18
のみを交換すればよく、メンテナンスが容易である。
【0018】また胴体14、尾翼13および垂直尾翼1
5の内部空間にも浮揚体18は収納される。
【0019】図3は、飛行機11の飛行準備状態を示す
側面図である。飛行機11の主翼12には、主翼12の
内部空間16に連通し、開閉可能な管継手28が連結さ
れる。この管継手28には浮揚体18を飛行機11に供
給する浮揚体供給手段33の可撓管29が着脱自在に連
結される。
【0020】浮揚体供給手段33は、多数の浮揚体18
を収容するタンク31と、可撓管29と、浮揚体18を
送り出す送り出し手段32とを有する。送り出し手段3
2は、内部にファンなどを備え、タンク31内から浮揚
体18を吸引し、空気の流れとともに可撓管29から主
翼12の内部空間に浮揚体18を送り出すことができ
る。主翼12、胴体14、垂直翼15および水平尾翼1
3には、浮揚体18よりも小さい径を有する複数の透孔
42が形成され、タンク31も同様に浮揚体18よりも
小さい径を有する複数の透孔43が形成される。飛行機
11を飛行させる場合には、浮揚体供給手段33の送り
出し手段32を操作してタンク31内から可撓管29を
介して主翼12内に浮揚体18を空気の流れとともに送
り出す。この際、タンク31の透孔43から外部の空気
が吸引され、この空気とともに浮揚体18は送り出し手
段32に吸引されて可撓管29から送り出され、主翼1
2には複数の透孔42が形成されているので、空気はこ
の透孔42から排出されて浮揚体18のみ主翼12内に
収容される。このようにして主翼12内に浮揚体18が
収納されることによって飛行機11は揚力を得、これに
よって飛行機11の重量が小さくなり、好ましくはほぼ
0となる。この状態で可撓管29を管継手28から離脱
させ、管継手29を閉じる。その後、プロペラ17を回
転させて飛行機11が前進することによって主翼12に
揚力が作用し、飛行機11は浮揚する。このように浮揚
体18によって飛行機11の重量が小さくなるので、飛
行機11をわずかの揚力で浮揚することができるので、
滑走路の長さを短くすることができ、またエンジンが故
障したとしても長時間飛行を継続することができるの
で、安全性が向上される。
【0021】飛行機11が着陸したときには、浮揚体供
給手段33の可撓管29を飛行機11の管継手28に装
着して管継手を開き、送り出し手段32のファンを逆回
転させ、可撓管29を介して主翼12内の浮揚体18を
吸引し、タンク31内に送り出す。浮揚体18が可撓管
29から吸引される際、主翼12に形成される透孔42
から外部の空気が流入し、浮揚体18とともに可撓管2
9から吸引される。タンク31には微細な透孔43が複
数形成されており、空気の流れとともに送り出された浮
揚体18はタンク31内に収容され、空気は前記透孔4
3から外部に排出される。このようにして飛行機11内
の浮揚体18はスムーズにタンク31内に収容される。
【0022】飛行機11の他の飛行方法として、地上に
固定されるワイヤを飛行機11に着脱自在に連結し、こ
の状態で飛行機11が浮揚するまで浮揚体18を浮揚体
供給手段33によって飛行機11に供給し、その後可撓
管29を管継手28から離脱させ、管継手28を閉じ、
その後前記ワイヤを離脱させることによって飛行機11
を浮上させる。飛行機11が地上からたとえば高度10
0m程度まで浮上したとき、プロペラ17を回転させて
飛行させる。このように飛行させることによって、飛行
機11は滑走路がなくても飛行することができる。ま
た、上昇した後、エンジンによってプロペラ17を回転
させるので、地上ではほとんど騒音がしなくなる。この
ようにして飛行する飛行機11を着陸させる場合には、
飛行機11に収納されるいくつかの浮揚体18から内部
の気体を抜くことによって揚力が低下し、地上に安全に
着陸することができる。
【0023】また飛行機11の主翼12の上方に臨む表
面に太陽電池を設け、この太陽電池による電力によっ
て、たとえば飛行機11内の照明などに電力を供給する
ようにしてもよい。
【0024】図4は、本発明の他の形態である飛行船2
0を示す斜視図である。飛行船20は、大略的に回転楕
円体状の中空の胴体24を有し、この胴体24の後部に
は尾翼22が設けられ、側部には複数の推進装置21が
取付けられる。推進装置21は内部にプロペラを有し、
このプロペラを回転駆動することによって飛行船20は
推進力が得られる。胴体24の前方の下部には、飛行船
20を操縦するための操縦室27が設けられる。胴体2
4の後部に設けられる尾翼22によって飛行船20の直
進飛行性が向上される。胴体24の後端部には、内部空
間に連通する管継手28が設けられ、胴体24の内部空
間には、空気の比重よりも小さい比重を有する気体を含
む複数の浮揚体18が収納される。飛行船20はこのよ
うな浮揚体18によって揚力を得、推進装置21によっ
て推進力を得て飛行することができる。
【0025】管継手28からは、飛行船20が浮揚する
のに充分なだけの浮揚体18が供給される。
【0026】図5は、本発明の実施の他の形態である飛
行機30を示す平面図である。飛行機30は、図1〜図
3に示される飛行機11に類似し、対応する構成には同
一の参照符号を付し説明を省略する。飛行機30の主翼
12は、飛行機11の主翼12に比べて幅がほぼ2倍に
形成され、これによって主翼12の内部空間16を大き
くすることができる。したがって、この内部空間に収納
される浮揚体18による揚力を大きくすることができ
る。
【0027】図6は、本発明の実施の他の形態である飛
行機35を示す斜視図である。飛行機35は、図5に示
される飛行機30に類似し、注目すべきは、幅広の主翼
12の上に、垂直な翼36が設けられることである。垂
直な翼36は、大略的に中空の流線形の柱状であり、飛
行機35の進行方向に沿って設けられる。この垂直な翼
36の内部空間には、空気の比重よりも小さい比重を有
する気体を含む複数の浮揚体18が収納される。このよ
うな垂直な翼36によって飛行機35の揚力が増加する
とともに、直進飛行性が向上される。また主翼12にも
前述の飛行機11と同様に浮揚体18が収納される。
【0028】図7は、本発明の実施の他の形態である飛
行機40を示す斜視図である。この飛行機40では、胴
体14に代えて垂直な翼41が設けられ、この垂直な翼
41の前部の下面に浮揚体18を収納する主翼12が取
付けられ、後端部の下面に水平尾翼13が取付けられ
る。この垂直な翼41は軽量で剛性を有する材料から成
り、前部の幅が後部の幅よりも大きい中空の流線形の柱
状に形成される。このような垂直な翼41の内部空間に
は空気の比重よりも小さい比重を有する気体を含む複数
の浮揚体18およびプロペラ17のエンジンが収納され
る。したがって、飛行機40は垂直な翼41を設けるこ
とによって、翼41内に収納される浮揚体18によって
揚力が増すとともに、垂直尾翼を設けることなく直進飛
行性を得ることができる。
【0029】図8は本発明の実施の他の形態である飛行
機45を示す斜視図であり、図9はその側面図であり、
図10はその平面図である。飛行機45は、中央垂直翼
46と、この中央垂直翼46の両側部に並列に配置され
る一対の側部垂直翼47,48を有し、各垂直翼46〜
48の中央部の下端部には主翼12が設けられ、後部の
下端部には水平尾翼13が設けられる。図9に示される
ように各垂直翼46〜48の下端面88、主翼12の下
端面89および水平尾翼13の下端面90は同一平面9
1上に配置される。各垂直翼46〜48はそれぞれ中空
の流線形の柱状に形成される。側部垂直翼47と中央垂
直翼46とは中央部で中空の連結部材74によって連結
され、後部で中空の連結部材76によって連結される。
同様に側部垂直翼48と中央垂直翼47とは中央部で中
空の連結部材73によって連結され後部で中空の連結部
材75によって連結される。各連結部材73〜76はそ
れぞれ薄板状で、各垂直翼46〜48の上端部に水平に
配置される。したがって、飛行機45の飛行時に各連結
部材73〜76によって空気の流れが妨げられるという
ことを可及的に防ぐことができる。
【0030】側部垂直翼47,48の前端と中央垂直翼
46の前端との間の距離L3はプロペラ17の直径D1
のほぼ半分に選ばれ、これによって側部垂直翼47,4
8と中央垂直翼46との間にプロペラ17からの空気が
効率よく送られる。主翼12が配置される各垂直翼46
〜48の中央部で、側部垂直翼47と中央垂直翼46と
の間の距離および中央垂直翼46と側部垂直翼48との
間の距離L2は最も小さくなり、各垂直翼46〜48の
後部付近での各垂直翼間の距離L4は、L2に比べて大
きくなる。したがって、プロペラ17から各垂直翼46
〜48の間に送られる空気は、各垂直翼46〜48の中
央部、すなわち主翼12の上方で最も速くなる。したが
って、主翼12の上部を通過する空気が最も速くなり、
これによって主翼12による揚力が増加される。
【0031】このような各垂直翼46〜48の内部空間
には、空気の比重よりも小さい比重を有する気体を含む
複数の浮揚体18が収納される。これによって飛行機4
5の揚力が増加される。また、浮揚体18の一部が破損
したとしても他の浮揚体18によって飛行機45は揚力
を得ることができる。
【0032】浮揚体18は、管継手28を介して飛行機
45に収納される。この際、各垂直翼46〜48はそれ
ぞれ中空の連結部材73〜76によって連通しているの
で、全ての垂直翼46〜48に浮揚体18を収納するこ
とができる。また、主翼12とも連通させて主翼12の
内部空間にも浮揚体18を収納するようにしてもよい。
【0033】図11は本発明の実施の他の形態である飛
行体110を示す斜視図であり、図12はその正面図で
あり、図13はその平面図であり、図14はその側面図
である。飛行体110の胴体111は、略円筒状の流線
形に形成され、この胴体111の軸線122は飛行方向
Aに向けられる。胴体111には、偏平な略三角形状の
主翼である第1主翼112が胴体111の軸線122に
平行に取付けられる。この第1主翼112の左右両端部
は円く形成され、第1主翼112の下面112aは、胴
体111の軸線122よりも上方に配置される。第1主
翼112の上方には間隔H1をあけて第1主翼112と
ほぼ同じ形の上部主翼である第2主翼113が第1主翼
112に平行に設けられ、この第2主翼113の上方に
は、間隔H2をあけて上部主翼である第3主翼114が
第2主翼113に平行に設けられる。間隔H1と間隔H
2とはほぼ等しく選ばれる。
【0034】第1主翼112と第2主翼113とは、胴
体111の上方に配置される垂直翼116と、この垂直
翼116の左右に配置される一対の垂直翼119とによ
って連結される。同様に第2主翼113と第3主翼11
4とは、垂直翼116の上方に配置される垂直翼117
と、この垂直翼117の左右に配置される一対の垂直翼
120とによって連結される。各垂直翼116,11
7,119,120は軸直角断面が略楕円の筒状に形成
され、それぞれ飛行方向Aに平行に配置されるので、こ
れによって直進飛行性が向上される。
【0035】第3の主翼114の上面には、上部垂直翼
118が設けられる。上部垂直翼118は、第3主翼1
14の前端部から後端部にわたって胴体111の軸線1
22に平行に設けられ、この上部垂直翼118の後部に
は、上方に延びる垂直尾翼124が形成される。垂直尾
翼124の厚みは、垂直翼118の厚みより薄く形成さ
れており、垂直翼118と垂直尾翼124とは滑らかに
一体に形成される。垂直翼118の下端から垂直尾翼1
24の下端までの距離H3と垂直尾翼124の上端から
下端までの距離H4と、第1主翼112と第2主翼11
3との間の距離H1との関係は、距離H1は距離H3よ
り短く、距離H4より長くなっており、好ましくは距離
H3は距離H4の約2倍であり、距離H1は距離H4の
約1.5倍である。このような構成によって飛行中の安
定性が向上される。
【0036】第3主翼114は、左右に一対のジェット
エンジン115が設けられる。上部垂直翼118の前端
部から各ジェットエンジン115の空気取入口115a
に向けて一対の案内部材121が設けられる。案内部材
121の断面は後方に凸の円弧状に形成されるので、飛
行機110の飛行中に、案内部材121の前方の空気を
効果的にジェットエンジン115に案内し、圧縮するこ
とができ、これによってジェットエンジン115の効率
を向上させることができる。案内部材121と上部垂直
翼118と成す角度θは10°以上45°以下に選ば
れ、好ましくは35°に選ばれる。これによって効率よ
く空気を空気取入口115aに案内することができる。
ジェットエンジン115の排気口115bは第3主翼1
14から後方に突出して設けられるので、排気口115
bから排気される高温の排気ガスが、たとえば垂直尾翼
124などの機体の一部に吹付けられるといったことが
防がれる。
【0037】各第1〜第3主翼112〜114および各
垂直翼116〜120は内部空間を有し、この内部空間
にはそれぞれヘリウムなどの空気の比重よりも小さい比
重を有する気体を含む複数の浮揚体18が収納される。
これによって飛行機110は揚力が得られる。各第1〜
第3主翼112〜114および各垂直翼116〜120
は、それぞれ内部で互いに連通しているので、垂直翼1
16に設けられる管継手28から浮揚体18を供給する
ことによって、第1〜第3主翼112〜114および垂
直翼116〜120に浮揚体18が収容される。第1〜
第3主翼112〜114は略三角形状に形成されるの
で、内部空間を可及的に大きくすることができ、揚力を
増すことができる。このような飛行機110でも複数の
浮揚体18が設けられることによって一部の浮揚体18
が損傷したとしても他の浮揚体18によって飛行機11
0は揚力が得られる。主翼は3枚に限らず複数枚設けて
もよい。
【0038】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、飛行体に
は複数の浮揚体が収納されるので、一部の浮揚体が損傷
し、気体が外部に漏れたとしても、他の浮揚体によって
飛行体は揚力を得ることができ、安全性が向上される。
【0039】また本発明によれば、浮揚体は中空のボー
ル体から成るので、この浮揚体が収納される飛行体は1
つに限らず、他の飛行体に収納することもできる。
【0040】また本発明によれば、飛行体が飛行する場
合には浮揚体が浮揚体供給手段によってタンクから供給
され、飛行体が着陸したときには、浮揚体は飛行体から
再びタンクに収容される。このような浮揚体供給手段に
よって容易に浮揚体の管理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である飛行機11を示す
斜視図である。
【図2】主翼12の断面図である。
【図3】飛行機11の飛行準備状態を示す側面図であ
る。
【図4】本発明の実施の他の形態である飛行船20を示
す斜視図である。
【図5】本発明の実施の他の形態である飛行機30を示
す平面図である。
【図6】本発明の実施の他の形態である飛行機35を示
す斜視図である。
【図7】本発明の実施の他の形態である飛行機40を示
す斜視図である。
【図8】本発明の実施の他の形態である飛行機45を示
す斜視図である。
【図9】飛行機45の側面図である。
【図10】飛行機45の平面図である。
【図11】本発明の実施の他の形態である飛行機110
を示す斜視図である。
【図12】飛行機110の正面図である。
【図13】飛行機110の平面図である。
【図14】飛行機110の側面図である。
【図15】従来の飛行船1を示す斜視図である。
【図16】従来の飛行機7を示す斜視図である。
【符号の説明】
11,30,35,40,45,110 飛行機 12 主翼 13 水平尾翼 15 垂直尾翼 16 内部空間 17 プロペラ 18,19 浮揚体 20 飛行船
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B64B 1/20 B64B 1/58 - 1/64 B64C 39/00 B64F 1/36

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 飛行体と浮揚体とを含み、 飛行体の翼および胴体の内部空間に、空気の比重よりも
    小さい比重を有するガスを含む複数の浮揚体が収納さ
    れ、翼および胴体には、浮揚体よりも小さい小径を有す
    る複数の透孔42が形成され、 この飛行体には、翼および胴体の内部空間に連通する開
    閉可能な管継手が設けられ、 前記浮揚体は、中空の球状のボール体から成り、このボ
    ール体内に、前記空気の比重よりも小さい比重を有する
    気体が充填され、かつすべて同じ1〜10cm程度の直
    径を有し、 浮揚体供給手段が設けられ、この浮揚体供給手段は、 複数の浮揚体を収容するタンクと、 前記翼および胴体に前記管継手によって着脱自在に連結
    される可撓管と、 可撓管に接続され、タンク内から浮揚体を吸引して空気
    の流れとともに可撓管から翼および胴体の内部空間に送
    り出し、ならびに、翼および胴体内の浮揚体を吸引して
    可撓管を介してタンク内に送り出す送り出し手段とを備
    えることを特徴とする飛行体を備える装置。
  2. 【請求項2】 前記気体は、ヘリウムであることを特徴
    とする請求項1記載の飛行体を備える装置。
  3. 【請求項3】 前記気体は、約80%以上のメタンを含
    む天然ガスであることを特徴とする請求項1記載の飛行
    体を備える装置。
  4. 【請求項4】 飛行体に、推進手段17,21,115
    が設けられることを特徴とする請求項1〜3のうちの1
    つに記載の飛行体を備える装置。
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