JP2891087B2 - 制御入力装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は電気刺激装置の制御入力
装置に関し、主に脊髄損傷等中枢性神経障害で麻痺した
下肢を電気刺激で再建するリハビリテーション装置の制
御入力装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種リハビリテーション装置
は、中枢性神経障害で麻痺した患者の下股を電気刺激で
再建するため、たとえば起立ができるようにするため、
起立を司る足の筋肉に電極を埋め込み、電気刺激装置に
よって電極に刺激電流を供給して再建するものである。
この場合、制御入力装置は、電気刺激装置を動作させる
ためのスイッチで構成され、患者又は看護婦がスイッチ
をＯＮ，ＯＦＦして刺激電流をＯＮ，ＯＦＦさせてい
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の制御入力装置
は、手指で何か別の動作を行いながらスイッチを操作を
行うことは、考慮されてなく、再建時に手で平行棒等を
握りながら歩行訓練するため、スイッチを入力すること
はできなかった。

【０００４】本発明の目的は、平行棒等を握りながら手
指でスイッチを操作できる制御入力装置を提供すること
にある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の制御入力装置
は、電気刺激装置の電気刺激を制御する信号を発生する
もので、親指で押すことが可能な操作スイッチと、それ
を平行棒等を握りながらでも操作出来るベルトの位置に
配置し、手に巻き付けても物を握ることが可能となるよ
うな伸縮ベルトと、操作スイッチからの信号を電気刺激
を制御する信号として伝達するためのコネクタとを含
む。

【０００６】本発明では、伸縮ベルトに、環状につなぎ
合わせる結合手段を有してもよい。

【０００７】

【実施例】次に本発明の実施例について図面を参照して
詳細に説明する。

【０００８】図１は本発明の実施例を示す斜視図，図２
は図１の制御入力装置の使用状態を示す斜視図，図３は
リハビル装置全体を示すブロック図である。

【０００９】図１において、制御入力装置１０は、樹脂
又はゴムを含む樹脂，あるいはナイロンなどからなる伸
縮ベルト１と、伸縮ベルト１の外側に固定されたスイッ
チ保持部５に固定された薄型押しボタンスイッチ２と、
伸縮ベルト１の両端の長さ５，６ｃｍの部分に形成され
たマジックテープ３と、スイッチ保持部５に一体に固定
され押しボタンスイッチ２のＯＮ，ＯＦＦを電気刺激を
制御する信号として電気的に伝えるためのコネクタ４と
を有する。

【００１０】コネクタ４は図３に示すように電気刺激装
置２０に接続され、電気刺激装置２０は押しボタンスイ
ッチ２のＯＮ，ＯＦＦによって、患者刺激部位に埋め込
まれた電極３０への刺激電流のＯＮ，ＯＦＦを制御す
る。ここで、刺激電流は、患者の再建のための電流で、
この電流が電極３０を介して筋肉に伝わり強制的に運動
させる。患者すなわち、下股を動かせない患者は、リハ
ビリ中、手を平行棒につかまりながら下股を再建する。

【００１１】図４は、リハビリのための動作フローチャ
ートである。最初、図１の制御入力装置１０を図２のよ
うに指のつけ根に巻く。このとき、押しボタンスイッチ
２が人指し指と、親指の間にくるようにする。次に患者
は車椅子で平行棒の間に入る。下肢を起立に適した位置
に置き、両手で平行棒をつかみ、起立の準備体制を整え
る。

【００１２】次に親指で押しボタン本スイッチ２を押
し、その後、両手でしっかりと平行棒を握り、電気刺激
装置２０の刺激開始の合図に合わせて起立する。押しボ
タンスイッチ２を押してから、刺激が開始する時間は電
気刺激装置２０で予め設定できる。着席をするときは起
立と同様に押しボタンスイッチ２を親指を用いて操作す
ることで、同様に着席動作が再建される。

【００１３】本実施例では、伸縮ベルト１を環状につな
ぎ合わせる手段として、マジックテープ３を使用した
が、マジックテープの代わりに他の結合手段を用いても
よい。押しボタンスイッチ３は、クリック感のあるスイ
ッチに限らず、赤外線を感知してＯＮ，ＯＦＦするタッ
チスイッチを用いてもよい。なお、伸縮ベルト１を環状
に結合する手段は、指のつけ根に巻きつけたときに手の
甲の側に位置するのが望ましく、このため押しボタンス
イッチ２あるいはタッチスイッチは結合する手段の近傍
に固定されるのが好ましい。

【００１４】また、伸縮ベルト１は環状のものを一直状
に分離できなくてもよい。

【００１５】

【発明の効果】以上説明したように本発明は、伸縮ベル
トに操作スイッチが付いているため、手に巻き付けても
さらに物を握ることが可能で、また親指で無理なく操作
できる位置にスイッチを装着でき、対麻痺患者が両手で
患者自信の身体を支えながらでもスイッチ操作が可能と
なり、電気刺激装置と組み合わせて使用することで、患
者自身で電気刺激による起立着席再建が制御可能とな
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す斜視図である。

【図２】図１の制御入力装置も装着したときの斜視図で
ある。

【図３】図１の制御入力装置を使用するリハビリテーシ
ョン装置のブロック図である。

【図４】リハビリテーションの動作フローチャートであ
る。

【符号の説明】

１ 伸縮ベルト ２ 押しボタンスイッチ ３ マジックテープ ４ コネクタ

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 生体の麻痺した部分を電気的に刺激し
   て、生体機能の再建をするための電気刺激装置からの電
   気刺激を制御するための信号を出力する制御入力装置に
   おいて、 麻痺患者の手に巻き付けるための環状の伸縮ベルトと、 前記伸縮ベルトの外側面に固定された操作スイッチと、 前記操作スイッチに接続され前記電気刺激装置に前記信
   号を供給するためのコネクタとを含み、前記操作スイッ
   チが、人差し指と親指との間に来るように前記伸縮ベル
   トが使用されることを特徴とする制御入力装置。
2. 【請求項２】 前記伸縮ベルトは環状につなぎ合わせる
   ための結合手段を有する請求項１に記載された制御入力
   装置。
3. 【請求項３】 前記結合手段はマジックテープ（登録商
   標）であることを特徴とする請求項２に記載された制御
   入力装置。
4. 【請求項４】 前記操作スイッチは押しボタンスイッチ
   である請求項２に記載された制御入力装置。