JP2890955B2 - チェーン用スプロケット - Google Patents

チェーン用スプロケット

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JP2890955B2
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chain
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roller
tooth
arc
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、チェーン用スプロケッ
トの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】チェーンがスプロケットと噛合うときに
発生する打音を低減するため、従来例えば実開平2−6
7146号公報に開示されたものでは、スプロケットの
ピッチをチェーンのピッチよりわずかに短く形成し、ス
プロケットのチェーン巻き込み側でチェーンのローラが
歯底部より上方の歯面に係合するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来装置にあっては、スプロケットのピッチとチェ
ーンのピッチが異なるため、チェーンの噛合い状態にお
いて、スプロケットの歯底部に収まったチェーンのロー
ラが安定せず、偏磨耗の原因になる可能性があった。
【0004】本発明は上記の問題点に着目し、チェーン
がスプロケットと噛合うときに発生する打音をスプロケ
ットの歯形を改良することにより低減することを目的と
する。
【0005】
【課題を達成するための手段】本発明は、スプロケット
の歯のピッチをチェーンのピッチと略同一に設定し、歯
の間にチェーンのローラが収まる歯底部を形成したチェ
ーン用スプロケットにおいて、少なくともスプロケット
の進行方向に対して各々の歯形の後ろ側の歯面に、噛み
合うローラの中心点に一致する隣り合う歯底部の中心点
を中心とする円弧形に湾曲する円弧部を形成し、この円
弧部の曲率半径をチェーンのピッチからローラの回転半
径を差し引いた値とする。
【0006】また、円弧部と歯底部とは段差なく滑らか
に連続させる。
【0007】
【作用】スプロケットの回転時、先行するローラが歯底
部に収まるのに伴って、次に噛合うローラが歯底部の中
心点を中心として揺動し、このときローラの揺動半径と
円弧部の曲率半径が一致しているため、ローラは円弧部
に転接しながら歯底部に収まる。ローラを転がり接触さ
せずにいきなり歯底部に衝突させるものに比べて、ロー
ラが円弧部に転接する過程でローラの運動エネルギーが
緩められることにより、ローラが歯底部に収まるときに
生じる衝撃を緩和し、スプロケットとチェーンの間で打
音が発生することを防止する。
【0008】また、円弧部と歯底部とは段差なく滑らか
に連続させることにより、ローラが円弧部から歯底部に
円滑に案内され、振動や衝撃の発生を防げる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。
【0010】図1に示すように、スプロケット1は歯2
がピッチ円に沿って所定のピッチP1で並び、歯2の間
に歯底部3が形成されている。一方、スプロケット1に
噛合うチェーン10はピン結合される各プレート12間
に筒形の各ローラ11を回転自在に備え、このローラ1
1がスプロケット1の歯底部3に収まるようになってい
る。なお、チェーン10のピッチP10とスプロケット1
のピッチP1と同一値で形成される。
【0011】スプロケット1の歯2にはローラ11の軌
跡と同一の円弧で形成される円弧部4が形成され、チェ
ーン10のローラ11が歯底部3に収まる過程でローラ
11がこの円弧部4上を転接するようになっている。
【0012】歯底部3はピッチ円上に位置するとともに
隣り合う歯2間の中央に位置する点Oを中心とし、ロー
ラ11と同一半径Rの円弧に沿って形成される。な
お、歯底部3の断面形は円弧形に限られることなく、歯
底部3に収まったローラ11の軸心がピッチ円上に位置
し、かつ隣り合う歯2間の中央に位置するような凹形状
に形成すれば良い。
【0013】円弧部4は歯底部3の中心点Oを中心と
し、半径R4の円弧形に沿って形成される。この曲率半
径R4はチェーン10のピッチP10からローラ11の回
転半径R3を差し引いた値とする。すなわち、R4=P10
−R3の関係となっている。
【0014】円弧部4はその歯2を挟んで隣りの歯底部
3の中心点Oを中心として角度θの範囲で形成され、円
弧部4と歯底部3は段差なく連続している。すなわち、
円弧部4と歯底部3は互いの交点で同一接線を持ってい
る。
【0015】この実施例では、各々の歯形のスプロケッ
トの進行方向側の歯面である歯裏と進行方向に対して後
ろ側に位置する歯面である歯表は対称的に形成されてい
るが、スプロケット1が常時同一回転方向に回転するな
らば、円弧部4は歯表側のみに形成しても良い。
【0016】また、図2にも示すように、実際には歯2
の先端角部には円弧部4から連続する面取り部5が所定
の曲率半径で形成されている。
【0017】次に、作用について説明する。
【0018】スプロケット1がチェーン10と噛合いな
がら図中反時計回り方向に回転するとき、図1におい
て、先行するローラ11aが歯底部3aに収まるのに伴
って、次に噛合うローラ11bは既に歯底部3aに収ま
ったローラ11aを中心、すなわち歯底部3aの中心点
Oを中心として揺動する。このとき、ローラ11bの揺
動半径と円弧部4の曲率半径は一致しているため、ロー
ラ11bは円弧部4に転接しながら歯底部3に収まる。
つまり、ローラ11bが円弧部4に対して角度θの範囲
にわたり転がり接触する過程でローラ11bの運動エネ
ルギーが緩められることにより、転がり接触せずにいき
なりローラ11が歯底部3に衝突するものに比べ、ロー
ラ11bが歯底部3に収まるときに生じる衝撃を緩和
し、スプロケット1とチェーン10の間で打音が発生す
ることを防止する。
【0019】そして、円弧部4と歯底部3の連続部は同
一接線上にあり、滑らかに連続しているため、ローラ1
1の移動はスムーズに行われ、振動や衝撃の発生を防げ
る。
【0020】また、チェーン10のピッチP10とスプロ
ケット1のピッチP1とは同一値で形成されているた
め、噛合い状態にあるスプロケット1の歯底部3に収ま
ったチェーン10のローラ11が安定し、偏磨耗を防止
する。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、チェーン
用スプロケットにおいて、少なくともスプロケットの進
行方向に対して各々の歯形の後ろ側の歯面に、噛み合う
ローラの中心点に一致する隣り合う歯底部の中心点を中
心とする円弧形に湾曲する円弧部を形成し、この円弧部
の曲率半径をチェーンのピッチからローラの回転半径を
差し引いた値としたため、チェーンの巻き込み時にチェ
ーンのローラがスプロケットの円弧部に転接することに
より、ローラの運動エネルギーを減速し、ローラが歯底
部に衝突する速度を緩和し、チェーンとスプロケットの
間で打音が発生することを防止できる。
【0022】また、円弧部と歯底部とは段差なく滑らか
に連続させることにより、ローラが円弧部から歯底部に
円滑に案内され、振動や衝撃の発生を防げる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す要部正面図である。
【図2】同じく正面図である。
【符号の説明】
1 スプロケット 2 歯 3 歯底部 4 円弧部 10 チェーン 11 ローラ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スプロケットの歯のピッチをチェーンの
    ピッチと略同一に設定し、歯の間にチェーンのローラが
    収まる歯底部を形成したチェーン用スプロケットにおい
    て、少なくともスプロケットの進行方向に対して各々の
    歯形の後ろ側の歯面に、噛み合うローラの中心点に一致
    する隣り合う歯底部の中心点を中心とする円弧形に湾曲
    する円弧部を形成し、この円弧部の曲率半径をチェーン
    のピッチからローラの回転半径を差し引いた値としたこ
    とを特徴とするチェーン用スプロケット。
  2. 【請求項2】 円弧部と歯底部とは段差なく滑らかに連
    続させることを特徴とする請求項1記載のチェーン用ス
    プロケット。
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EP0886085B1 (en) * 1997-06-18 2002-04-03 Morse Tec Europe S.p.A. Sprocket wheel with improved tooth profile for greater silentness
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