JP2889928B2 - 磁気浮揚式連続鋳造装置 - Google Patents
磁気浮揚式連続鋳造装置Info
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- Continuous Casting (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は磁気浮揚式連続鋳造装置の改良に関する。
(従来の技術) たとえばAlやCuなどから成る線材ないし棒材を、連続
的な鋳造手段によって製造することが知られている(特
開昭59-133958号公報など)。すなわち、溶融金属を溶
融金属柱状として、上方の鋳造ないし成形区画へ下側か
ら供給し、交番磁界に曝し鋳造ないし成形区画内を移動
させつつ順次冷却・固化させ、鋳造・成形体を前記鋳造
ないし成形区画の上部から取り出す磁気浮揚式連続鋳造
方法が、工業的に有効な手段として実用に供されてい
る。つまり、前記磁気浮揚式連続鋳造方法によれば、鋳
造ないし成形される溶融金属柱は、前記交番磁界内にお
いて無重力状態を呈するため、鋳造容器(モールド)と
の摩擦力や接着力がなくなり、取り出し操作が軽減する
ばかりでなく、前記交番磁界を通過する段階で溶融金属
柱が内部的に攪拌され高度の均質性を呈するなどの利点
を有するからである。
的な鋳造手段によって製造することが知られている(特
開昭59-133958号公報など)。すなわち、溶融金属を溶
融金属柱状として、上方の鋳造ないし成形区画へ下側か
ら供給し、交番磁界に曝し鋳造ないし成形区画内を移動
させつつ順次冷却・固化させ、鋳造・成形体を前記鋳造
ないし成形区画の上部から取り出す磁気浮揚式連続鋳造
方法が、工業的に有効な手段として実用に供されてい
る。つまり、前記磁気浮揚式連続鋳造方法によれば、鋳
造ないし成形される溶融金属柱は、前記交番磁界内にお
いて無重力状態を呈するため、鋳造容器(モールド)と
の摩擦力や接着力がなくなり、取り出し操作が軽減する
ばかりでなく、前記交番磁界を通過する段階で溶融金属
柱が内部的に攪拌され高度の均質性を呈するなどの利点
を有するからである。
一方、上記磁気浮揚式連続鋳造方法を実施する装置と
して、第2図に要部構成を断面的に示す構成の装置が知
られている。すなわち、溶融金属1を収容,保持する溶
融金属保持炉2と、前記溶融金属1を固化のため溶融金
属柱の形で受容すべく直立の位置に置かれた筒状鋳造容
器3と、前記鋳造容器3へ導入された溶融金属柱を冷却
・固化するため鋳造容器3と組み合せられている熱交換
手段4と、前記鋳造容器3のまわりに全長にわたって配
設され、溶融金属柱を電磁的に上方へ移動させる交番磁
界を発生する複数層のコイルから成る交番磁界発生手段
5と、前記冷却・固化された鋳造品を鋳造容器3の上部
から取り出す手段6と、溶融金属保持炉2から鋳造すべ
き溶融金属1を鋳造容器3内に下側から供給する溶融金
属供給路(ロンダーチューブと呼称される)7、たとえ
ば周壁に高周波加熱手段8を配設した黒鉛製の管と、前
記溶融金属保持炉2内に配設され溶融金属1の液面を調
整する液面調整体(図示せず)とを具備して成る装置が
実用に供されている。
して、第2図に要部構成を断面的に示す構成の装置が知
られている。すなわち、溶融金属1を収容,保持する溶
融金属保持炉2と、前記溶融金属1を固化のため溶融金
属柱の形で受容すべく直立の位置に置かれた筒状鋳造容
器3と、前記鋳造容器3へ導入された溶融金属柱を冷却
・固化するため鋳造容器3と組み合せられている熱交換
手段4と、前記鋳造容器3のまわりに全長にわたって配
設され、溶融金属柱を電磁的に上方へ移動させる交番磁
界を発生する複数層のコイルから成る交番磁界発生手段
5と、前記冷却・固化された鋳造品を鋳造容器3の上部
から取り出す手段6と、溶融金属保持炉2から鋳造すべ
き溶融金属1を鋳造容器3内に下側から供給する溶融金
属供給路(ロンダーチューブと呼称される)7、たとえ
ば周壁に高周波加熱手段8を配設した黒鉛製の管と、前
記溶融金属保持炉2内に配設され溶融金属1の液面を調
整する液面調整体(図示せず)とを具備して成る装置が
実用に供されている。
ところで、上記磁気浮揚式連続鋳造装置においては、
鋳造容器3、熱交換手段4および交番磁界発生手段5は
第3図に要部を拡大して断面的に示すごとく一体的に構
成されている。すなわち、グラファイトライナー等の耐
火材層層3aを内壁面に備えた筒状の鋳造容器3外周面に
は、一体的に冷却媒体の流路(熱交換手段)4が形成さ
れ、さらに前記冷却媒体の流路(熱交換手段)4の外周
面全長にわたり複数層の浮揚コイル(交番磁界発生手
段)5が配設された構成を成している。しかして、この
構成においては、最初の冷却点が熱交換手段4のボトム
プレート4aとなり、また浮揚磁場の強さは交番磁界発生
手段5が、6層のコイル5aで構成されている場合、両端
から2層目の領域で所望の強さを呈している。
鋳造容器3、熱交換手段4および交番磁界発生手段5は
第3図に要部を拡大して断面的に示すごとく一体的に構
成されている。すなわち、グラファイトライナー等の耐
火材層層3aを内壁面に備えた筒状の鋳造容器3外周面に
は、一体的に冷却媒体の流路(熱交換手段)4が形成さ
れ、さらに前記冷却媒体の流路(熱交換手段)4の外周
面全長にわたり複数層の浮揚コイル(交番磁界発生手
段)5が配設された構成を成している。しかして、この
構成においては、最初の冷却点が熱交換手段4のボトム
プレート4aとなり、また浮揚磁場の強さは交番磁界発生
手段5が、6層のコイル5aで構成されている場合、両端
から2層目の領域で所望の強さを呈している。
(発明が解決しようとする課題) しかし、上記構成の磁気浮揚式連続鋳造装置には、次
のような不都合があり、その改善が望まれている。すな
わち、溶融金属保持炉2から溶融金属供給路7を介し、
鋳造すべき溶融金属1は鋳造容器3内に下側から供給さ
れた溶融金属柱を熱交換手段4によって冷却・固化する
一方、前記溶融金属柱を交番磁界発生手段5により電磁
的に上方へ移動させて所要の鋳造品、たとえば線材を連
続的に製造し得るが、断線(ブレークアウト)など発生
することがしばしばある。しかして、前記断線などの発
生は、鋳造容器3内に下側から供給された溶融金属柱の
一部が、下端側第1層のコイル5a1に対応する領域の、
即ち充分な浮揚力及び内向力が得られない領域の浮揚磁
場又はそれより下部で疑固し、鋳造容器3壁面に接し状
態となり、スムースな上方移動を妨げることに起因す
る。こうした点に着目して、前記交番磁界発生手段5の
下端側第1層のコイル5a1および第2層目コイル5a2に対
応する鋳造容器3壁面領域に、セラミックチューブ3bを
配設しかつ、鋳造容器3壁面との間にエアーギャップ具
備させて熱伝導を悪くして、前記断線発生を防止するこ
とも試みたが十分な解決策とはいえない。
のような不都合があり、その改善が望まれている。すな
わち、溶融金属保持炉2から溶融金属供給路7を介し、
鋳造すべき溶融金属1は鋳造容器3内に下側から供給さ
れた溶融金属柱を熱交換手段4によって冷却・固化する
一方、前記溶融金属柱を交番磁界発生手段5により電磁
的に上方へ移動させて所要の鋳造品、たとえば線材を連
続的に製造し得るが、断線(ブレークアウト)など発生
することがしばしばある。しかして、前記断線などの発
生は、鋳造容器3内に下側から供給された溶融金属柱の
一部が、下端側第1層のコイル5a1に対応する領域の、
即ち充分な浮揚力及び内向力が得られない領域の浮揚磁
場又はそれより下部で疑固し、鋳造容器3壁面に接し状
態となり、スムースな上方移動を妨げることに起因す
る。こうした点に着目して、前記交番磁界発生手段5の
下端側第1層のコイル5a1および第2層目コイル5a2に対
応する鋳造容器3壁面領域に、セラミックチューブ3bを
配設しかつ、鋳造容器3壁面との間にエアーギャップ具
備させて熱伝導を悪くして、前記断線発生を防止するこ
とも試みたが十分な解決策とはいえない。
本発明は上記事情に対処してなされたもので、鋳造容
器内へ供給され形成した溶融金属柱が所望の浮揚磁場で
凝固を開始し、断線など生じることなく常に品質良好な
鋳造品を連続的に製造し得る磁気浮揚式連続鋳造装置の
提供を目的とする。
器内へ供給され形成した溶融金属柱が所望の浮揚磁場で
凝固を開始し、断線など生じることなく常に品質良好な
鋳造品を連続的に製造し得る磁気浮揚式連続鋳造装置の
提供を目的とする。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 溶融金属を収容・保持する溶融金属保持炉と、前記溶
融金属を溶融金属柱の形で下側から受容する鋳造容器
と、前記鋳造容器の外周に一体的に配設され、鋳造容器
内に受容された溶融金属柱を電磁的に上方へ移動させる
交番磁界を発生する複数層のコイルから成る交番磁界発
生手段と、前記鋳造容器の外周に一体的に配設され、鋳
造容器内に受容され、前記交番磁界の作用によって上方
へ移動する溶融金属柱を、進行方向に対向させて冷却媒
体を流入させ冷却,固化させる冷却手段と、前記溶融金
属保持炉から鋳造すべき溶融金属を鋳造容器内に下側か
ら供給する筒状の溶融金属供給路と、前記筒状の溶融金
属供給路の周壁に配設された高周波加熱手段とを具備
し、前記進行方向に対向させて冷却媒体を流入させて冷
却,固化させる冷却手段は、前記鋳造容器内に受容され
た溶融金属柱を電磁的に上方へ移動させる交番磁界発生
手段を成す最下端側の第2のコイルに対応する領域、即
ち充分な浮揚力及び内向力が得られる領域内で冷却媒体
が折り返す(反転する)ように構成されていることを特
徴とする。
融金属を溶融金属柱の形で下側から受容する鋳造容器
と、前記鋳造容器の外周に一体的に配設され、鋳造容器
内に受容された溶融金属柱を電磁的に上方へ移動させる
交番磁界を発生する複数層のコイルから成る交番磁界発
生手段と、前記鋳造容器の外周に一体的に配設され、鋳
造容器内に受容され、前記交番磁界の作用によって上方
へ移動する溶融金属柱を、進行方向に対向させて冷却媒
体を流入させ冷却,固化させる冷却手段と、前記溶融金
属保持炉から鋳造すべき溶融金属を鋳造容器内に下側か
ら供給する筒状の溶融金属供給路と、前記筒状の溶融金
属供給路の周壁に配設された高周波加熱手段とを具備
し、前記進行方向に対向させて冷却媒体を流入させて冷
却,固化させる冷却手段は、前記鋳造容器内に受容され
た溶融金属柱を電磁的に上方へ移動させる交番磁界発生
手段を成す最下端側の第2のコイルに対応する領域、即
ち充分な浮揚力及び内向力が得られる領域内で冷却媒体
が折り返す(反転する)ように構成されていることを特
徴とする。
(作用) 本発明によれば、鋳造容器に供給され鋳造される溶融
金属柱は、所望の磁場強さを呈する浮揚磁場に達っした
領域で凝固が開始する。つまり、交番磁界(磁場)によ
る浮揚力及び内向力が十分に得られない領域で、凝固膜
など成長することが全面的に防止される。したがって、
連続的に鋳造される鋳造品たとえば線材などにおいて断
線が生じたり、あるいは鋳造品内部に空隙部や不均質部
が生じたりすることは全面的に解消され、常時高品質の
鋳造品を連続的に製造し得る。
金属柱は、所望の磁場強さを呈する浮揚磁場に達っした
領域で凝固が開始する。つまり、交番磁界(磁場)によ
る浮揚力及び内向力が十分に得られない領域で、凝固膜
など成長することが全面的に防止される。したがって、
連続的に鋳造される鋳造品たとえば線材などにおいて断
線が生じたり、あるいは鋳造品内部に空隙部や不均質部
が生じたりすることは全面的に解消され、常時高品質の
鋳造品を連続的に製造し得る。
(実施例) 以下本発明の実施例を説明する。
本発明に係る磁気浮揚式連続鋳造装置は、前記第2図
に要部構成を断面的に示したように、溶融金属1を収容
・保持する溶融金属保持炉2、前記溶融金属1を溶融金
属柱の形で下側から受容する鋳造容器3と、前記鋳造容
器3の外周に一体的に配設され、鋳造容器3内に受容さ
れた溶融金属柱を電気的に上方へ移動させる交番磁界を
発生する複数層のコイルから成る交番磁界発生手段5
と、前記鋳造容器3の外周に一体的に配設され、鋳造容
器3内に受容されて前記交番磁界発生手段5の作用によ
って上方へ移動する溶融金属柱を、進行方向に対向させ
て冷却媒体を流入させ冷却・固化させる冷却手段4たと
えば冷却水路と、前記溶融金属保持炉2から鋳造すべき
溶融金属1を鋳造容器3内に下側から供給する筒状の溶
融金属供給路7と、前記筒状の溶融金属供給路7の周壁
に配設された高周波加熱手段8とを具備した構成を成し
ており、基本的な構成は従来の場合と同様である。
に要部構成を断面的に示したように、溶融金属1を収容
・保持する溶融金属保持炉2、前記溶融金属1を溶融金
属柱の形で下側から受容する鋳造容器3と、前記鋳造容
器3の外周に一体的に配設され、鋳造容器3内に受容さ
れた溶融金属柱を電気的に上方へ移動させる交番磁界を
発生する複数層のコイルから成る交番磁界発生手段5
と、前記鋳造容器3の外周に一体的に配設され、鋳造容
器3内に受容されて前記交番磁界発生手段5の作用によ
って上方へ移動する溶融金属柱を、進行方向に対向させ
て冷却媒体を流入させ冷却・固化させる冷却手段4たと
えば冷却水路と、前記溶融金属保持炉2から鋳造すべき
溶融金属1を鋳造容器3内に下側から供給する筒状の溶
融金属供給路7と、前記筒状の溶融金属供給路7の周壁
に配設された高周波加熱手段8とを具備した構成を成し
ており、基本的な構成は従来の場合と同様である。
しかして、本発明に係る磁気浮揚式連続鋳造装置にお
いては、前記鋳造容器3に交番磁界発生手段5とともに
一体的に配設・具備せしめてある熱交換手段4の構成を
第1図に拡大して断面的に示すごとくしたことをもって
特徴付けられる。つまり、本発明は、上記磁気浮揚式連
続鋳造装置において、鋳造容器3に一体的に配設・具備
せしめてある熱交換手段4と交番磁界発生手段5との位
置関係およびを熱交換手段4の構成を次のように選択・
設定してある。すなわち、グラファイトライナー等の耐
火材層層3aを内壁面に備えた筒状の鋳造容器3外周面に
一体的に配設した熱交換手段4は、冷却媒体が反転して
(折り変えして)流れる構成とし、さらに交番磁界発生
手段5を前記冷却媒体の流路(熱交換手段)4の外周
面、つまり冷却媒体が反転する部分4aに対応する領域を
超えて第1層の電磁浮揚コイル5a1を延設した状態に両
者の位置関係を設定し、また前記延設して配設された電
磁浮揚コイルの内側に鋳造容器3の一部を成す形の断熱
用のセラミック筒体3bを配設した構成としてある。この
点さらに具体的にいうと、熱交換手段4は、冷却媒体が
反転して流れるように2重管構成とし、またこの熱交換
手段4を流れる冷却媒体が反転する部分4aに、交番磁界
発生手段5を構成する複数層のコイル中下端側第2層目
の電磁浮揚コイル5a2が位置するように両者の位置関係
が設定されている。
いては、前記鋳造容器3に交番磁界発生手段5とともに
一体的に配設・具備せしめてある熱交換手段4の構成を
第1図に拡大して断面的に示すごとくしたことをもって
特徴付けられる。つまり、本発明は、上記磁気浮揚式連
続鋳造装置において、鋳造容器3に一体的に配設・具備
せしめてある熱交換手段4と交番磁界発生手段5との位
置関係およびを熱交換手段4の構成を次のように選択・
設定してある。すなわち、グラファイトライナー等の耐
火材層層3aを内壁面に備えた筒状の鋳造容器3外周面に
一体的に配設した熱交換手段4は、冷却媒体が反転して
(折り変えして)流れる構成とし、さらに交番磁界発生
手段5を前記冷却媒体の流路(熱交換手段)4の外周
面、つまり冷却媒体が反転する部分4aに対応する領域を
超えて第1層の電磁浮揚コイル5a1を延設した状態に両
者の位置関係を設定し、また前記延設して配設された電
磁浮揚コイルの内側に鋳造容器3の一部を成す形の断熱
用のセラミック筒体3bを配設した構成としてある。この
点さらに具体的にいうと、熱交換手段4は、冷却媒体が
反転して流れるように2重管構成とし、またこの熱交換
手段4を流れる冷却媒体が反転する部分4aに、交番磁界
発生手段5を構成する複数層のコイル中下端側第2層目
の電磁浮揚コイル5a2が位置するように両者の位置関係
が設定されている。
本発明に係る磁気浮揚式連続鋳造装置において、筒状
の溶融金属供給路7は黒鉛もしくは導電性の耐火性セラ
ミックで構成されている。しかして、導電性の耐火性セ
ラミックとしては、たとえばTiB2,ZrB2,HfB2,MoB2,CrB2
などのホウ化物系セラミック、TiN,ZrN,NbN,VNなどの窒
化物系セラミックおよびZrC,HfC,VC,TiCなど炭化物系セ
ラミックが挙げられる。
の溶融金属供給路7は黒鉛もしくは導電性の耐火性セラ
ミックで構成されている。しかして、導電性の耐火性セ
ラミックとしては、たとえばTiB2,ZrB2,HfB2,MoB2,CrB2
などのホウ化物系セラミック、TiN,ZrN,NbN,VNなどの窒
化物系セラミックおよびZrC,HfC,VC,TiCなど炭化物系セ
ラミックが挙げられる。
上記構成の本発明に係る磁気浮揚式連続鋳造装置にお
いて、筒状の溶融金属供給路7を黒鉛製チューブで構成
し、Cu線材の連続鋳造を行ったところ断線など生じるこ
となく、また内部に空隙部などの残存が認められない良
質な鋳造品を常に得ることができた。すなわち、鋳造部
における冷却機構(熱交換手段)の構造、この冷却機構
に対する交番磁界発生手段の位置関係を上記のごとく選
択・設定したことにより、溶融金属柱の凝固はその溶融
金属柱に充分な浮揚力及び内向力がかかる領域で始ま
る。換言すると、前記溶融金属柱と鋳造容器(鋳型)と
が無接触ないし無圧接触した状態で溶融金属柱の凝固は
始まることになり、前記溶融金属は浮揚、攪拌された状
態で凝固される。かくして上記構成の磁気浮揚式連続鋳
造装置によれば、連続鋳造工程などにおいても、断線な
ど生じることなく所要の鋳造品を安定した状態で得るこ
とができた。
いて、筒状の溶融金属供給路7を黒鉛製チューブで構成
し、Cu線材の連続鋳造を行ったところ断線など生じるこ
となく、また内部に空隙部などの残存が認められない良
質な鋳造品を常に得ることができた。すなわち、鋳造部
における冷却機構(熱交換手段)の構造、この冷却機構
に対する交番磁界発生手段の位置関係を上記のごとく選
択・設定したことにより、溶融金属柱の凝固はその溶融
金属柱に充分な浮揚力及び内向力がかかる領域で始ま
る。換言すると、前記溶融金属柱と鋳造容器(鋳型)と
が無接触ないし無圧接触した状態で溶融金属柱の凝固は
始まることになり、前記溶融金属は浮揚、攪拌された状
態で凝固される。かくして上記構成の磁気浮揚式連続鋳
造装置によれば、連続鋳造工程などにおいても、断線な
ど生じることなく所要の鋳造品を安定した状態で得るこ
とができた。
なお、上記構成において、鋳造容器3の外周面に一体
的に配設した熱交換手段4に沿って交番磁界発生手段5
を相対的に移動可能に配設しておくと、容易に鋳造品の
種類などに応じた対応をなし得る。
的に配設した熱交換手段4に沿って交番磁界発生手段5
を相対的に移動可能に配設しておくと、容易に鋳造品の
種類などに応じた対応をなし得る。
[発明の効果] 上記のように、本発明に係る磁気浮揚式連続鋳造装置
によれば、溶融金属保持炉から鋳造すべく鋳造容器に供
給された溶融金属柱は充分な浮揚力及び内向力を受け、
鋳造容器に対して無接触ないし無圧接触した状態で凝固
が始まる。つまり、交番磁界(磁場)による浮揚力及び
内向力が十分に得られない領域で、凝固膜など成長する
ことが全面的に防止される。かくして、連続的に鋳造さ
れる鋳造品、たとえば線材などにおいて断線が生じた
り、あるいは鋳造品内部に空隙部や不均質部が生じたり
することは全面的に解消され、常時高品質の鋳造品を連
続的に製造し得る。
によれば、溶融金属保持炉から鋳造すべく鋳造容器に供
給された溶融金属柱は充分な浮揚力及び内向力を受け、
鋳造容器に対して無接触ないし無圧接触した状態で凝固
が始まる。つまり、交番磁界(磁場)による浮揚力及び
内向力が十分に得られない領域で、凝固膜など成長する
ことが全面的に防止される。かくして、連続的に鋳造さ
れる鋳造品、たとえば線材などにおいて断線が生じた
り、あるいは鋳造品内部に空隙部や不均質部が生じたり
することは全面的に解消され、常時高品質の鋳造品を連
続的に製造し得る。
第1図は本発明に係る磁気浮揚式連続鋳造装置の鋳造容
器部の構成例を示す断面図、第2図は従来の磁気浮揚式
連続鋳造装置の要部構成を示す断面図、第3図は従来の
磁気浮揚式連続鋳造装置の鋳造容器部の構成を示す断面
図である。 1……溶融金属 2……溶融金属保持炉 3……鋳造容器 4……熱交換手段(冷却手段) 4a……冷却媒体反転部 5……交番磁界発生手段 5a1……下端側第1層目の浮揚コイル 5b2……下端側第2層目の浮揚コイル 7……溶融金属供給路 8……高周波加熱手段
器部の構成例を示す断面図、第2図は従来の磁気浮揚式
連続鋳造装置の要部構成を示す断面図、第3図は従来の
磁気浮揚式連続鋳造装置の鋳造容器部の構成を示す断面
図である。 1……溶融金属 2……溶融金属保持炉 3……鋳造容器 4……熱交換手段(冷却手段) 4a……冷却媒体反転部 5……交番磁界発生手段 5a1……下端側第1層目の浮揚コイル 5b2……下端側第2層目の浮揚コイル 7……溶融金属供給路 8……高周波加熱手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22D 11/04 111 B22D 11/04 311 B22D 11/04 314
Claims (1)
- 【請求項1】溶融金属を収容・保持する溶融金属保持炉
と、 前記溶融金属を溶融金属柱の形で下側から受容する鋳造
容器と、 前記鋳造容器の外周に一体的に配設され、鋳造容器内に
受容された溶融金属柱を電磁的に上方へ移動させる交番
磁界を発生する複数層のコイルから成る交番磁界発生手
段と、 前記鋳造容器の外周に一体的に配設され、鋳造容器内に
受容され、前記交番磁界の作用によって上方へ移動する
溶融金属柱を、進行方向に対向させて冷却媒体を流入さ
せて冷却,固化させる冷却手段と、 前記溶融金属保持炉から鋳造すべき溶融金属を鋳造容器
内に下側から供給する筒状の溶融金属供給路と、 前記筒状の溶融金属供給路の周壁に配設された高周波加
熱手段とを具備し、 前記進行方向に対向させて冷却媒体を流入させて冷却,
固化させる冷却手段は、前記鋳造容器内に受容された溶
融金属柱を電磁的に上方へ移動させる交番磁界発生手段
を成す最下端側の第2のコイル層に対応する領域内で冷
却媒体が折り返すように構成されていることを特徴とす
る磁気浮揚式連続鋳造装置。
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DE19904038304 DE4038304C2 (de) | 1989-11-30 | 1990-11-30 | Mit elektromagnetischem Hub arbeitende Stranggießeinrichtung |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102319876A (zh) * | 2011-08-31 | 2012-01-18 | 苏州有色金属研究院有限公司 | 汽车用铝合金零部件近终形铸造生产方法 |
CN108746519A (zh) * | 2018-07-11 | 2018-11-06 | 尚成荣 | 一种上引连铸机水压可调冷却水系统 |
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CN1314501C (zh) * | 2005-07-11 | 2007-05-09 | 东北大学 | 铝合金管材电磁半连铸方法及铸造装置 |
-
1989
- 1989-11-30 JP JP31368389A patent/JP2889928B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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