JP2887614B2 - ビーム軌道表示装置 - Google Patents

ビーム軌道表示装置

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、サイクロトロンにおいて入射ビームの状態
を調整する調整用パラメーターを設定する際、入射ビー
ム軌道の包絡線を表示するための表示装置に関する。
(従来の技術) 一般に、サイクロトロンでは、入射ビームを加速面に
入射する入射系、入射ビームを加速面で周回軌道運動さ
せるため加速面に対して垂直に磁場を発生させるための
マグネット系、及び入射ビームを加速するための加速電
界を発生する高周波系、及び、加速ビームを引き出す引
出系が備えられている。
このようなサイクロトロンでは、最適な加速ビームを
引き出すため各系においてビーム電流を観測してこれら
ビーム電流に基づいて各系において調整用パラメーター
を調節するようにしている。
(発明が解決しようとする課題) ところで、従来のサイクロトロンでは、予め各系にお
ける調整用パラメーターを初期設定値として設定してお
き、その後、ビーム電流を観測してビーム電流の変化に
基づいて各調整用パラメーターを変更してビーム電流が
最大となるように、つまり、最適のビーム軌道が得られ
るように調整用パラメーターを設定している。
しかしながら、従来のように調整用パラメーターを変
更する際には、オペレーターが試行錯誤によって初期設
定値近傍において各調整用パラメーターを微調整しなけ
ればならず、調整用パラメーターの調整が極めて面倒で
あるという問題点がある。
本発明の目的はビーム軌道の包絡線を表示することに
よって、調整用パラメーターの設定を支援することので
きるビーム軌道表示装置を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明によれば、入射ビームを加速面に導く入射系を
備え、前記入射系から入射されたビームを周回軌道運動
をさせつつ加速して該加速ビームを取り出すようにした
サイクロトロンに用いられ、前記入射ビームを調整する
ための調整用パラメーターを前記入射系に対して設定す
る設定手段と、前記入射系中で前記入射ビームの進行方
向の所定位置における前記入射ビームのビーム状態を与
えるビーム状態供給手段と、該ビーム状態を六次元位相
空間内に占める超楕円体として表現し、該超楕円体に基
づいて前記ビームの存在領域を示す楕円を求めて、該楕
円から前記入射ビームの拡がり幅を得るビーム拡がり幅
算出手段と、前記入射系内を前記所定の位置を起点とし
て前記入射ビームの進行方向に沿って予め定められた複
数の区間に区分し、前記所定位置における前記ビームの
拡がり幅から順次前記区間毎の伝達マトリクスを用いて
各区間終端におけるビーム拡がり幅を求め、これらビー
ム拡がり幅を連絡して前記ビーム軌道の包絡線を求める
包絡線算出部と、該包絡線を前記ビームの進行方向に沿
って表示する表示手段とを有し、前記設定手段は前記表
示手段から得られるビーム状態を最適ビーム状態に変化
させるためのパラメーター調整手段を含み、前記表示手
段は前記パラメーターを変更する毎に順次変化するビー
ム状態をリアルタイムに表示するようにしたことを特徴
とするビーム軌道表示装置が得られる。
(作用) 本発明では、入射系の所定の位置で入射ビームのビー
ム状態を与え(例えば、検出して)、このビーム状態を
六次元位相空間内に占める超楕円体として表現し、この
超楕円体に基づいてビームの存在領域を示す楕円を求め
て、楕円から入射ビームの拡がり幅を得る。次に、入射
系内を所定の位置を起点として入射ビームの進行方向に
沿って予め定められた複数の区間に区分し、所定位置に
おけるビームの拡がり幅から順次区間毎の伝達マトリク
スを用いて各区間終端におけるビーム拡がり幅を求め、
これらビーム拡がり幅を連絡してビーム軌道の包絡線を
求める。そして、この包絡線を表示するようにしてい
る。
そして、パラメーターを調整する都度、表示手段に順
次変化するビーム状態をリアルタイムに表示するように
したから、つまり、オペレーターは表示された包絡線を
参照しつつ調整用パラメーターを調整して入射ビームを
容易に最適状態とすることができる。
(実施例) 以下本発明について実施例によって説明する。
まず、第1図を参照して、本発明によるビーム軌道表
示装置は後述するビーム状態の設計値を入力するための
キーボード11、ビーム軌道包絡線演算装置(以下単に演
算装置という)12、及びディスプレイー装置13を備えて
いる。演算装置12には入射ビーム状態計測センサー(例
えば、エミッタンス計測装置)14が接続され、入射ビー
ム状態計測センサー14では入射ビームの粒子の位置及び
運動方向が検出される。また、演算装置12にはマウス12
aが接続され、これによって、調整用パラメーターが変
更される。
一般に、サイクロトロンは入射系(図示せず)、主電
磁石を有するマグネット系(図示せず)、高周波系(図
示せず)、及びデフレクタを有する引出系(図示せず)
を備えており、入射系は複数の磁気レンズを有するレン
ズ群とこのレンズ群の後端側に配置されたインフレクタ
とを備えている。
入射ビームは入射系によって加速面に入射され、マグ
ネット系から加速面に垂直に加えられる磁場によって周
回軌道運動を行う。一方、高周波系によって入射ビーム
には高周波加速電界が加えられ、これによって、入射ビ
ームが加速される。そして、引出系から加速ビームが引
き出される。
ここで、第2図を参照して、ここではサイクロトロン
の上部中央から加速面に入射ビームを導く所謂垂直入射
系を有するサイクロトロンを例として説明する。
この入射系は所定の間隔で配置された4個の磁気レン
ズ(グレーサレンズ)16a乃至16dを有しており、これら
磁気レンズ16a乃至16dによってレンズ群が構成されてい
る。レンズ群には図示のように入射ビーム通路16eが形
成されており、レンズ群の後端側にはインフレクタ17が
配置されている。そして、ビーム通路16eを介して入射
された入射ビームはインフレクタ17によって加速面上の
周回軌道に入射される。
この入射系では各磁気レンズ16a乃至16dの焦点処理を
調整してビームを絞り込み、これによって、インフレク
タの開口部(例えば、6mmの開口)を通過させている。
ここで、演算装置12における演算処理について説明す
る。
演算装置12では、入射ビーム状態計測センサー14から
得られるビーム状態に基づいて個々の入射粒子の状態を
三次元空間における粒子の位置と運動方向によって六次
元位相空間内のベクトルX=(x,θ,y,φ,l,δ)Tとし
て定義する。ここで、xは水平方向の位置変位、θは水
平方向の角度、yは垂直方向の位置変位、φは垂直方向
の角度、lは進行方向の位置変位、δは運動量の偏差を
示す。
さらに、粒子の集団であるビームの状態はベクトルX
の各要素の確率的な分布の幅であり、これには六次元位
相空間内に占める超楕円体 (XTσ-1X=1、ここでσは正則対称行列でシグママト
リクスと呼ばれる)として表現される。そして、ビーム
に含まれる全ての粒子の状態はこの超楕円体の内部に属
している。
ところで、垂直入射系においてはビームの進行方向で
の運動は保存され、しかもxy対称の入射ビームである場
合には、磁気レンズの作用はxy方向に等価であるので、
入射ビームはx−θ位相平面上での領域を考えればよい
ことになる。この領域の一例を第3図に示す。
第3図も参照して、上述のように、入射ビームをx−
θ位相平面上で考えた場合、入射ビームの進行方向(z
方向)の任意の位置における入射ビームの拡がりは、ビ
ームの存在領域を表わす楕円のx座標方向の最大値xmax
で決定される。そして、この最大値xmaxはシグママトリ
クスσの(1,1)要素σ11に基づいて√σ11で表わされ
る。
ところで、垂直入射系のビームダクト構造、各磁気レ
ンズの仕様(調整パラメーターに基づく仕様)は予め演
算装置12に与えられており、この結果、所定の区間(以
下、これら区間を順に第1、第2、…第Nの区間とい
う)における伝達マトリクスR1、R2、…、RNが各区間毎
に決定される。
上述の入射ビーム状態計測センサー14は第1の区間の
入側に配置されており、この結果、第1の区間の入側に
おけるシグママトリクスσ(0)を上述のようにして求
めることができる。一方、第1の区間における伝達マト
リクスはR1であるから、第1の区間の出側、つまり、第
2の区間の入側におけるシグママトリクスσ(1)は第
(1)式で表わされる。
σ(1)=R1σ(0)R1 T…(1) このようにして、順次各区間に入側及び出側における
シグママトリクスを求める。つまり、一般に第(2)式
に基づいて各区間のシグママトリクスを求める。
σ(i+1)=Ri+1σ(0)Ri+1 T…(2) ここで、i=0,1,…,N−1である。
このようにして、各区間においてシグママトリクスσ
(0)、σ(1)、…σ(N)を求め、これらシグママ
トリクスから各(1,1)要素の平方根を求める。これに
よって、各区間におけるビームの拡がりを求める。演算
装置12はこのようにして求めたビーム拡がり幅を連結す
ることによってビームの包絡線を求めてディスプレイー
装置13上に表示する。
ここで、第4図(a)及び(b)にビーム軌道包絡線
の表示例を示す。この例では、ディスプレイー装置13上
にビームダクトとともにビーム包絡線が表示される(な
お、第4図(a)は垂直入射系全体を示す図、第4図
(b)はインフレクタ近傍を示す図である)。オペレー
ターはディスプレイー装置13を参照しつつマウス12aを
操作して調整パラメーターを微調整する。この結果、デ
ィスプレイー装置13上に表示されるビーム包絡線が順次
変化することになる。このようにして、オペレーターは
ディスプレイー装置13を参照して調整パラメーターを微
調整し、最適なビーム軌道に調整する。そして、調整パ
ラメーターの微調整が完了すると、例えば、第5図
(a)及び(b)に示すようなビーム包絡線がディスプ
レイー装置13上に表示される(なお、第5図(a)は垂
直入射系全体を示す図、第5図(b)はインフレクタ近
傍を示す図である)。
なお、上述の実施例では、入射ビーム状態計測センサ
ーを用いて入射ビーム状態を計測するようにしたが、入
射系の所定位置に入射ビーム状態計測センサーを設置す
ることが困難な場合には、上述したキーボード11によっ
て予め設計したビーム状態の設計値を入力するようにし
てもよい。さらに、第1図に示すように外部計算機15を
演算装置12に接続してオンラインでビーム状態を入力す
るようにしてもよい。
(発明の効果) 以上説明したように本発明では、表示装置にリアルタ
イムに入射ビーム軌道の包絡線を表示するようにしたか
ら、オペレーターはこの包絡線を参照して調整パラメー
ターを微調整することができ、その結果、入射ビームを
容易に最適状態とすることができるとう効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるビーム軌道表示装置の一実施例を
概略的に示すブロック図、第2図はサイクロトロンの垂
直入射系を示す断面図、第3図は第2図に示す垂直入射
系におけるビーム領域を示す図、第4図は垂直入射系に
おけるビーム包絡線を示す図、第5図は最適な入射ビー
ムの包絡線を示す図である。 11…キーボード、12…演算装置、13…ディスプレイー装
置、14…入射ビーム計測センサー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−21599(JP,A) 特開 平2−21600(JP,A) 特開 平2−28803(JP,A) 特開 平4−58499(JP,A) 特開 平4−58500(JP,A) 日本学術振興会第132委員会編「電 子・イオンビームハンドブック」第2 版、日刊工業新聞社、昭和61年9月25日 発行、p.1〜p.27 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H05H 13/00 - 13/10 G21K 1/00 - 1/16 G21K 5/00 - 7/00 H01J 37/10 - 37/24

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入射ビームを加速面に導く入射系を備え、
    前記入射系から入射されたビームを周回軌道運動をさせ
    つつ加速して該加速ビームを取り出すようにしたサイク
    ロトロンに用いられ、前記入射ビームを調整するための
    調整用パラメーターを前記入射系に対して設定する設定
    手段と、前記入射系中で前記入射ビームの進行方向の所
    定位置における前記入射ビームのビーム状態を与えるビ
    ーム状態供給手段と、該ビーム状態を六次元位相空間内
    に占める超楕円体として表現し、該超楕円体に基づいて
    前記ビームの存在領域を示す楕円を求めて、該楕円から
    前記入射ビームの拡がり幅を得るビーム拡がり幅算出手
    段と、前記入射系内を前記所定の位置を起点として前記
    入射ビームの進行方向に沿って予め定められた複数の区
    間に区分し、前記所定位置における前記ビームの拡がり
    幅から順次前記区間毎の伝達マトリクスを用いて各区間
    終端におけるビーム拡がり幅を求め、これらビーム拡が
    り幅を連絡して前記ビーム軌道の包絡線を求める包絡線
    算出部と、該包絡線を前記ビームの進行方向に沿って表
    示する表示手段とを有し、前記設定手段は前記表示手段
    から得られるビーム状態を最適ビーム状態に変化させる
    ためのパラメーター調整手段を含み、前記表示手段は前
    記パラメーターを変更する毎に順次変化するビーム状態
    をリアルタイムに表示するようにしたことを特徴とする
    ビーム軌道表示装置。
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日本学術振興会第132委員会編「電子・イオンビームハンドブック」第2版、日刊工業新聞社、昭和61年9月25日発行、p.1〜p.27

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