JP2884670B2 - 変圧器のタップ接点交換予知方式 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明は変圧器のタップ接点交換予知方式に関する。

B.発明の概要 本発明は、変圧器のタップ接点交換を予知する方式に
おいて、 要点検までのタップ切換回数から所定期間に発生した
タップ切換回数を引いた値が所定数になったとき接点点
検準備メッセージを出力すると共に、交換を必要とする
タップ切換回数から所定期間のタップ切換回数を引いた
値が所定値になったとき接点交換メッセージを出力させ
ることにより、高信頼性の接点交換予知方式を得る。

C.従来の技術 変圧器の負荷時タップ切換器ではタップ切換が頻繁に
行われるため、タップ接点の寿命を予知し取り替える必
要がある。

しかるに、従来では、人間の記録と勘によってタップ
接点の寿命を推測して接点の取り替えが行われていた。

D.発明が解決しようとする課題 従来は、人間の記録と勘に頼っていたので、適切な接
点の劣化状況を正確に判断できず、また人間が行うこと
である為に忘れるということもあり、信頼性のある接点
の点検が出来なかった。

本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたもので、そ
の目的は、タップ接点の劣化状況を自動的に判断するこ
とにより、変圧器の信頼性の向上が図れ、変圧器の故障
を未然に防止できる変圧器のタップ接点交換予知方式を
提供することである。

E.課題を解決するための手段と作用 本発明は、上述の目的を達成するために、変圧器のタ
ップ切換回数に基づいてタップ切換接点の交換時期を予
知する方式において、タップ切換が行われたときに該タ
ップ切換情報によりタップ切換回数の累積値を保存し、
この累積値が設定された接点点検を要するタップ切換回
数から所定期間内の切換実積回数を引いた切換回数にな
ったとき接点要点検の所定期間前に接点点検準備メッセ
ージを出力し、接点点検後は該接点点検時点からタップ
切換回数を累積し当該累積値が接点点検を要するタップ
切換回数から所定期間内のタップ切換実績回数を引いた
タップ切換回数に達したとき、次の点検の所定期間前に
接点点検準備メッセージを出力すると共に、タップ切換
全数が設定された要接点交換回数から所定期間内の切換
回数を引いた切換回数になったときに接点交換メッセー
ジを出力する。

F.実施例 以下に本発明の実施例を図面を参照しながら説明す
る。

図は本発明の実施例による変圧器のタップ接点交換予
知方式を示す。同図において1a,1b,…,1nは変圧器本
体、2a,2b,…,2nはタップ接点分析器、3a,3b,…,3nはシ
ーケンスコントローラ、４は監視データ処理部（演算処
理部）、５はプリンタである。

図の交換予知方式によれば、接点分析器2a〜2nは、そ
れぞれ、変圧器本体1a〜1nのタップ接点の動作を分析
し、タップ接点のアナログ動作信号をシーケンスコント
ローラ3a〜3nに送信する。シーケンスコントローラ3a〜
3nは接点分析器2a〜2nからのアナログ動作信号をディジ
タル監視データに変換して監視データを処理する演算処
理部４に導く。演算処理部４はシーケンスコントローラ
3a〜3nからの監視データを基に演算処理してプリンタ５
に所定のメッセージを印字させる。

すなわち、変圧器本体1a〜1nのタップ切換が行われた
時に接点分析器2a〜2nはその分析データをシーケンスコ
ントローラ3a〜3nを介して演算処理部４に送信する。演
算処理部４は分析データによりタップ切換回数の累積を
保存（記憶）する。さらに、演算処理部４は、予め設定
された接点点検を要するタップ切換回数（例えば10万
回）から１年間のタップ切換実積回数を引いたタップ切
換回数に達した時点、すなわち要点検の１年前に、プリ
ンタ５に接点点検準備メッセージを印字させると共に、
接点点検後は、その時点からタップ切換回数を累積し、
さらに接点点検を要するタップ切換回数から１年間のタ
ップ切換実積回数を引いたタップ切換回数に達した時点
である要点検の１年前に接点点検準備メッセージを出力
し、これらを繰り返す。これを繰り返し、接点交換を要
するタップ切換回数（例えば80万回）から１年間のタッ
プ切換実回数を引いたタップ切換回数になったときに、
接点交換メッセージを出力する。

以上のように、タップ切換が行われた時に接点分析器
2a〜2nより演算処理部４に情報を送信し、この情報にて
タップ切換回数の累積を保存する。接点の状況判断にあ
たっては（指定された要点検までのタップ切換回数）−
（約１年間に発生するタップ切換回数）の値となった時
に演算処理部４から接点点検準備メッセージを出力し、
これをプリンタ５に印字させる。従ってユーザ側は事前
に約１年後にはメーカに点検を依頼する必要があること
を判断でき、故障等の発生を待たずに点検を非定期に行
うことができる。また、準備メッセージと同様にして、
接点を変換する必要がある（交換が必要となるタップ切
換回数）−（１年間回数）になったとき、約１年前に接
点交換メッセージを出力する。従って、ユーザ側は事前
に接点交換の時期を判断でき予算面で便利である。

G.発明の効果 本発明は、タップ切換器の接点状況を分析し、この分
析データをもとに演算処理部でタップ切換回数の累積値
を保存し、この累積値を基に接点点検準備メッセージを
出力すると共に、接点交換メッセージを出力するように
したから、変圧器のタップ切換器接点の劣化状況を正確
に判断でき、これにより接点の点検と交換予測を的確に
行うことができるので、変圧器の信頼性を向上させるこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の実施例による変圧器のタップ交換予知方式
を示すブロック図である。 1a〜1n……変圧器本体、2a〜2n……接点分析器、3a〜3n
……シーケンスコントローラ、４……演算処理部、５…
…プリンタ。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) H01F 29/00 - 29/04 H02H 7/055

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】変圧器のタップ切換回数に基づいてタップ
   切換接点の交換時期を予知する方式において、 タップ切換が行われたときに該タップ切換情報によりタ
   ップ切換回数の累積値を保存し、この累積値が設定され
   た接点点検を要するタップ切換回数から所定期間内の切
   換実積回数を引いた切換回数になったとき接点要点検の
   所定期間前に接点点検準備メッセージを出力し、接点点
   検後は該接点点検時点からタップ切換回数を累積し当該
   累積値が接点点検を要するタップ切換回数から所定期間
   内のタップ切換実績回数を引いたタップ切換回数に達し
   たとき、次の点検の所定期間前に接点点検準備メッセー
   ジを出力すると共に、タップ切換全数が設定された要接
   点交換回数から所定期間内の切換回数を引いた切換回数
   になったときに接点交換メッセージを出力することを特
   徴とする変圧器のタップ接点交換予知方式。