JP2875549B2 - 動画像符号化装置及び動画像復号化装置 - Google Patents

動画像符号化装置及び動画像復号化装置

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、TV会議やTV電話システム等に利用する動画
像符号化装置及び動画像復号化装置に関する。
従来の技術 第4図は、従来の動画像符号化装置におけるフレーム
間予測を示す説明図であり、aは、伝送される画像を示
し、bは、画像aの直前に伝送された画像を示す。
第4図において、画像a、bを例えば16画素×16画素
の正方形に分割し、画像aの各ブロックが画像bのどの
位置に相当するかを各ブロック内の輝度値の差分が最も
小さくことにより動ベクトルを検出する。
また、この画像a、bの動ベクトルを各ブロック毎に
検出し、符号化して伝送するとともに、上記差分を予測
誤差として符号化し、伝送する。
第5図は、従来の動画像復号化装置の構成を示してい
る。
第5図において、上記動画像符号化装置からの動ベク
トルと予測誤差を伝送制御部51を介して受信すると、予
測誤差復号器52、動ベクトル復号器53はそれぞれ、予測
誤差、動ベクトルを復号化し、フレーム復号装置54は、
この予測誤差、動ベクトルと、フレームメモリ55からの
前のフレームの画像bにより今回のフレームの画像aを
復号化する。
したがって、上記従来例によれば、動き補償フレーム
間予測を行うことにより動画像を符号化して伝送するこ
とができ、また、復号化することができる。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記従来の動画像符号化装置及び動画
像復号化装置では、例えば64Kbpsのように速度が遅い伝
送路を伝送する場合、画像情報を圧縮するために単位時
間当たりに伝送するフレーム数を減少しなければなら
ず、したがって、動きのある画像を伝送して復号化する
と、画像の動きが不連続になって視覚的に不自然となる
という問題点がある。
尚、上記問題点を解決するために、フレーム間で検出
される動ベクトルによりその間の中間フレームを生成し
てフレーム間動き内挿を行うことが知られており、この
場合には、比較的自然な動画像に再生することができ
る。
しかしながら、このフレーム間動き内挿を行うための
動ベクトルは、内挿される画像上の歪みが発生しないも
の、例えば画像が隣接ブロックとの間で不連続となら
ず、視覚的に感じる動きと一致したものでなければなら
ないが、動き補償のための動ベクトルは通常、予測誤差
を最も小さくするものが検出、伝送されるので、精度が
不足するという問題点がある。
また、動画像復号化装置において、再生されたフレー
ム間で高精度の動ベクトルを検出することにより、フレ
ーム間動き内挿を行うことが考えられるが、この場合に
は、再生されたフレームの画像は原画像より画質が劣化
しており、したがって、高精度の動ベクトルを検出する
ことは困難である。
本発明は上記従来の問題点に鑑み、動きが連続して視
覚的に自然な画像を伝送することができる動画像符号化
装置及び動画像復号化装置を提供することを目的とす
る。
課題を解決するための手段 本発明の動画像符号化装置は上記目的を達成するため
に、ブロックに分割された現フレームの画像の各ブロッ
クの頂点の位置が前フレームの画像のどの位置に存在す
るかを示す動ベクトルを算出する動ベクトル検出手段
と、前記動ベクトルに基づき前記現フレームの画像の各
ブロック内の各画素が前記前フレームの画像のどの位置
に対応するかを算出し、この算出結果から前記現フレー
ムに相当する予測画像を前記前フレームから生成するフ
レーム間予測手段と、前記現フレームの画像と前記予測
画像とから予測誤差を算出する手段と、前記予測誤差と
前記予測画像とから次のフレームのための前フレームを
生成する手段と、前記動ベクトルと前記予測誤差とを符
号化する手段とを備えるようにしたものである。
また、本発明の動画像復号化装置は、上記目的を達成
するために、伝送された動ベクトルと伝送された予測誤
差と既に再生された前フレームとから現フレームの再生
画像を生成する再生画像生成手段と、既に再生された前
記前フレームと前記動ベクトルと前記予測誤差とから前
記前フレームの画像と前記現フレームの画像間の中間フ
レームの画像を内挿する画像内挿手段とから構成され、
前記動ベクトルは、ブロックに分割された前記現フレー
ムの画像の各ブロックの頂点の位置が前記前フレームの
画像のどの位置に存在するかを示すものであり、前記予
測誤差は、前記動ベクトルに基づき前記現フレームの画
像の各ブロック内の各画素が前記前フレームの画像のど
の位置に対応するかを算出し、この算出結果から前記現
フレームに相当する予測画像を生成し、この予測画像と
前記現フレームの画像とから生成されるようにしたもの
である。
作用 本発明は上記構成により、各ブロックの頂点毎に動ベ
クトルを検出するので、動ベクトルの精度にかかわら
ず、隣接ブロックとの画像連続性を確保することがで
き、したがって、復号化装置側でフレーム間動き内挿を
行っても、内挿画像における連続性に関する歪みが発生
しない。
また、復号化装置側でフレーム間動き内挿を行うこと
ができるので、伝送されるフレーム数を減少して各画像
の符号量を増加することができ、したがって、復号化装
置側で視覚的に自然な動きの動画像を合成することがで
きる。
実施例 以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。第
1図は、本発明に係る動画像符号化装置の一実施例を示
すブロック図、第2図は、本発明に係る動画像復号化装
置の一実施例を示すブロック図、第3図は、第1図の動
画像符号化装置の動作説明図である。
第1図において、11は、伝送される画像aを記憶する
ためのフレームメモリ、12は、フレームメモリ11からの
画像aと、フレームメモリ13からの前フレームの画像に
より、後述するように動ベクトルを検出する動ベクトル
検出装置、14は、動ベクトル検出装置12により検出され
た動ベクトルと、フレームメモリ13からの前フレームの
画像により、後述するように画像aの予測画像を作成す
るフレーム間予測装置である。
15は、フレームメモリ11からの画像aから、フレーム
間予測装置14により予測された画像cを減算し、予測誤
差を算出する差分器、16は、差分器15により算出された
予測誤差を符号化する予測誤差符号化器、17は、予測誤
差符号化器16からの予測誤差の符号と、動ベクトル検出
装置13により検出された動ベクトルを伝送路に出力する
ための伝送制御器である。
18は、予測誤差符号化器16からの予測誤差の符号を復
号化する予測誤差復号器、19は、予測誤差復号器18によ
り復号化された予測誤差と、フレーム間予測装置14によ
り予測された画像cを加算して画像bを再生し、フレー
ムメモリ13に格納するための加算器である。
第2図において、21は、上記動画像符号化装置からの
予測誤差の符号と動ベクトルを伝送路から受信して分離
するための伝送制御器、22は、伝送制御器21からの予測
誤差の符号を復号化する予測誤差復号器、23は、伝送制
御器21からの動ベクトルを復号化する動ベクトル復号化
器である。
24は、予測誤差復号器22により復号化された予測誤差
と、動ベクトル復号化器23により復号化された動ベクト
ルと、フレームメモリ25に格納された前フレームの画像
bにより画像aを復号化するフレーム復号装置、26は、
予測誤差復号器22により復号化された予測誤差と、動ベ
クトル復号化器23により復号化された動ベクトルと、フ
レームメモリ25に格納された前フレームの画像bによ
り、画像a、bのフレーム間のフレームの画像cを合成
する動き内挿装置、27は、動き内挿装置26により合成さ
れた画像cのフレームを、フレーム復号装置24により復
号化された画像a、bのフレーム間に内挿する出力制御
器である。
次に、第3図を参照して上記実施例の動作を説明す
る。
第1図に示す動ベクトル検出装置12は、第3図に示す
ように、フレームメモリ11からの画像aを例えば16画素
×16画素の正方形に分割し、画素aの各ブロックの頂点
の位置がフレームメモリ13から画像bのどの位置に存在
するかを示す動ベクトルを検出する。
すなわち、第4図に示すような従来例のように、画像
aの各ブロックが画像bのどこから動いてきたかではな
く、本実施例では、どのように変形したかを検出する。
尚、この動ベクトルは、ブロック内の輝度値の差分が最
も小さいことを検出してもよいし、他の検出方法でもよ
い。
また、第1図に示すフレーム間予測装置14は、動ベク
トル検出装置12により検出された動ベクトルにより、画
像aの正方形の各ブロックに対応する、フレームメモリ
13上の前画像bの変形領域を求め、この変形領域から画
像aの正方形の各ブロック内の各画素の予測値を求め、
画像aの予測画像を作成する。
したがって、上記動画像符号化装置によれば、正方形
のブロックの各頂点毎に動ベクトルを検出するので、動
ベクトルの精度にかかわらず、隣接ブロックとの画像の
連続性を確保することができる。
他方、第2図に示すフレーム復号装置24は、上記予測
誤差と前画像bにより画像aを復号化し、また、動き内
挿装置26は、上記予測誤差と動ベクトルと前画像bによ
り内挿画像cを合成する。
ここで、上記動画像符号化装置からの動ベクトルが隣
接ブロックとの画像の連続性を確保することができるの
で、再生画質を向上することができ、また、画像a、b
の間の中間フレームの画像cを内挿するので、視覚的に
自然な動きの動画像を再生することができる。
発明の効果 以上説明したように、本発明は、符号化装置側におい
て、当該フレームの画像と前フレームの画像をそれぞれ
ブロックに分割し、当該フレームの画像の各ブロックの
頂点の位置で前フレームの画像のどの位置に相当するか
により動ベクトルを検出し、この動ベクトルと前フレー
ムの画像により当該フレームの画像を予測し、この予測
した当該フレームの画像と、当該フレームの実際の画像
から予測誤差を算出し、これらの動ベクトルと予測誤差
を符号化し、また、復号化装置側で上記動ベクトルと予
測誤差により各フレーム内部において隣接画素との画像
連続性を確保しつつ、フレーム間動き内挿を行うので、
復号化側での単位時間あたりの発生フレームが各フレー
ム内部の画像連続性を保ったまま増加し、その結果、動
きが連続し視覚的に自然な画像を伝送することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る動画像符号化装置の一実施例を
示すブロック図、第2図は、本発明に係る動画像復号化
装置の一実施例を示すブロック図、第3図は、第1図の
動画像符号化装置の動作説明図、第4図は、従来の動画
像符号化装置の動作説明図、第5図は、従来の動画像復
号化装置を示すブロック図である。 11,13,25……フレームメモリ、12……動ベクトル検出装
置、14……フレーム間予測装置、15……差分器、16……
予測誤差符号化器、17、21……伝送制御器、18,22……
予測誤差復号器、19……加算器、23……動ベクトル復号
化器、24……フレーム復号装置、26……動き内挿装置、
27……出力制御器。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブロックに分割された現フレームの画像の
    各ブロックの頂点の位置が前フレームの画像のどの位置
    に存在するかを示す動ベクトルを算出する動ベクトル検
    出手段と、 前記動ベクトルに基づき前記現フレームの画像の各ブロ
    ック内の各画素が前記前フレームの画像のどの位置に対
    応するかを算出し、この算出結果から前記現フレームに
    相当する予測画像を前記前フレームから生成するフレー
    ム間予測手段と、 前記現フレームの画像と前記予測画像とから予測誤差を
    算出する手段と、 前記予測誤差と前記予測画像とから次のフレームのため
    の前フレームを生成する手段と、 前記動ベクトルと前記予測誤差とを符号化する手段とを
    有する動画像符号化装置。
  2. 【請求項2】伝送された動ベクトルと伝送された予測誤
    差と既に再生された前フレームとから現フレームの再生
    画像を生成する再生画像生成手段と、 既に再生された前記前フレームと前記動ベクトルと前記
    予測誤差とから前記前フレームの画像と前記現フレーム
    の画像間の中間フレームの画像を内挿する画像内挿手段
    とから構成され、 前記動ベクトルは、ブロックに分割された前記現フレー
    ムの画像の各ブロックの頂点の位置が前記前フレームの
    画像のどの位置に存在するかを示すものであり、 前記予測誤差は、前記動ベクトルに基づき前記現フレー
    ムの画像の各ブロック内の各画素が前記前フレームの画
    像のどの位置に対応するかを算出し、この算出結果から
    前記現フレームに相当する予測画像を生成し、この予測
    画像と前記現フレームの画像とから生成されるものであ
    ることを特徴とする動画像復号化装置。
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