JP2872109B2 - 動画像符号化方法および装置 - Google Patents

動画像符号化方法および装置

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JP2872109B2
JP2872109B2 JP13456196A JP13456196A JP2872109B2 JP 2872109 B2 JP2872109 B2 JP 2872109B2 JP 13456196 A JP13456196 A JP 13456196A JP 13456196 A JP13456196 A JP 13456196A JP 2872109 B2 JP2872109 B2 JP 2872109B2
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  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル動画像を
符号化する動画像符号化方法および装置に係り、詳しく
は、デジタル動画像を構成する各画像を複数種類の予測
画像から最適な予測画像を選択して符号化する動画像符
号化方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】文字、図形、音声、映像などの異なる情
報をデジタルデータで表現し、これらのメディアを統合
して一元的に取り扱うマルチメディアが近年注目を浴び
ている。このマルチメディアをより効果的に実現するキ
ー・テクノロジーのひとつとして情報圧縮技術がある。
情報圧縮技術は、情報の冗長性に着目し、冗長な部分の
情報を削減することにより、情報量を少なくする技術で
あり、これにより、大量の情報を効率的に処理し、蓄積
し、伝送することが可能となる。
【0003】各種のメディアの情報量には大きな差があ
り、とりわけ、動画像は膨大な情報量を有するため、大
幅な情報の圧縮が必要となる。情報の圧縮方法には各種
方式があり、これらの方式を組み合わせることにより、
大幅な圧縮を実現している。一般に、これらの圧縮機能
はLSI(Large scale integrated circuit)として提
供されている。
【0004】マルチメディアに対応するオーディオ・ビ
デオ符号化方式として、ISO/IECのMPEG(Mo
ving Picture Experts Group)1およびMPEG2がそ
れぞれ国際標準として認められるようになった。これら
の符号化方式では、まず、動画像を構成する各画像(以
下、ピクチャともいう)が、例えば16画素×16ライ
ンの矩形ブロック(以下、マクロブロックという)に分
割される。次いで、これらのブロック毎に、参照画像の
サーチウィンドウから圧縮される現画像のマクロブロッ
クに類似した同サイズの類似ブロックが特定され、特定
されたブロックとの空間的な距離および方位を表す動き
ベクトルが検出されて動き補償が行なわれる。次いで、
現画像と動き補償が行われた予測画像との差分情報がD
CT変換(Discrete Cosine Transfom;離散コサイン変
換)、量子化および可変長符号化されて圧縮される。こ
のように、差分情報を圧縮すると、原画像そのものを圧
縮するよりもさらに効率良く圧縮することができる。
【0005】図28に示すように、動きベクトルの検出
では、まず、複数のマクロブロックに分割された現画像
10の一つのマクロブロック11に対し、参照画像20
のサーチウィンドウ21内の複数の同一サイズのブロッ
ク(以下、候補ブロックという)から最も類似した一つ
の類似ブロック23が特定され、この類似ブロックとマ
クロブロック11との水平走査方向の変位および垂直走
査方向の変位を表す動きベクトルVが検出される。
【0006】サーチウィンドウ21は、通常、現画像1
0上のマクロブロック11と同じ位置に相当する参照画
像上のブロック22を基準として水平走査方向および垂
直走査方向に拡大した範囲で設定される。類似ブロック
23の特定では、マクロブロック11と各候補ブロック
と間のディストーションがそれぞれ算出され、算出され
た各候補ブロックのディストーションの中から最小値の
ディストーションを検出し、検出された最小値のディス
トーションに対応する候補ブロックが類似ブロック23
として特定される。
【0007】ここで、ディストーションとはマクロブロ
ック11と候補ブロックとの類似性を表すものであり、
マクロブロック内および候補ブロック内の互いに位置的
に対応する画素データ(輝度情報、色差情報)の差分値
を求め、これらの差分値を絶対値演算または二乗演算に
よって正数に変換して総和した値である。ディストーシ
ョンが小さいほどマクロブロックと候補ブロックとの画
像情報の相関度が高いと評価している。
【0008】具体的には、図29に示すように、マクロ
ブロック11がNY画素×NXラインの画素から構成さ
れ、サーチウィンドウがMY画素×MXライン列から構
成されているとすると、マクロブロック11の候補ブロ
ックは、サーチウィンドウ21内に(MY−NY+1)
×(MX−NX+1)個存在する。マクロブロック11
の左上角の画素データをa(0,0)で表すと、サーチ
ウィンドウ21内でこの画素データa(0,0)と位置
的に対応する各候補ブロック24の画素の取り得る範囲
は図中の斜線領域で示される(以下、この斜線領域をサ
ーチエリアという)。
【0009】また、図30に示すように、マクロブロッ
ク11内の画素データa(x,y)と位置的に対応する
各候補ブロック24内の画素データは、サーチウィンド
ウ21内の画素データb(X+x,Y+y)で表され
る。ここで、XおよびYはサーチウィンドウ21内の各
候補ブロック24を特定する値であり、サーチウィンド
ウ21内の画素データb(X,Y)は候補ブロック53
0の左上角の画素データであり、マクロブロック11の
左上角の画素データa(0,0)と位置的に対応する。
【0010】マクロブロック11と各候補ブロック24
とのディストーションをD(X,Y)とすると、D
(X,Y)は以下の式により表される。
【0011】
【数1】
【0012】ここで、‖‖はディストーションを演算す
るノルムを示し、d(x,y)は、 d(x,y)=b(X+x,Y+y)−a(x,y) で表され、互いに位置的に対応するマクロブロック11
の画素データと各候補ブロック24の画素データとの差
分値を表し、局所ディストーションと呼ばれている。ノ
ルム演算は、一般に、絶対値演算および二乗演算が用い
られるが、計算の複雑さと効率の点で絶対値演算が最も
頻繁に用いられる。
【0013】なお、このように現画像と参照画像とをブ
ロック単位で比較する方法は、ブロック・マッチング法
と呼ばれており、さらにサーチウィンドウ内に含まれる
全ての候補ブロックとマクロブロックとを比較する場合
には、フル・サーチ・ブロック・マッチング法(全点探
索法)と呼ばれている。また、MPEGでは、図31に
示すように、Iピクチャ、PピクチャおよびBピクチャ
の3種類のピクチャタイプ(予測符号化画像タイプ)が
規定されている。Iピクチャ(Intra-Picture ;フレー
ム内予測符号化画像)は、ピクチャ内の全てのマクロブ
ロックが他の画像を参照しないイントラ(Intra ;フレ
ーム内符号化)ブロックで構成され、他のピクチャタイ
プを圧縮および再生するために周期的に設けられてい
る。また、Iピクチャは画像のランダムアクセスやエラ
ー回復ポイントとしても利用されている。
【0014】Pピクチャ(Predictive-Picture;前方向
予測符号化画像)は、時間的に前方向(過去)のIピク
チャまたはPピクチャを参照画像として符号化されるも
のである。Pピクチャの場合には、マクロブロック毎に
最適な予測モードが判定され、例えばイントラブロック
が含まれる場合がある。Bピクチャ(Bidirectionally
predictive-Picture;双方向予測符号化画像)は、時間
的に前方向(過去)および後方向(未来)のIピクチャ
またはPピクチャをそれぞれ参照画像として符号化され
るものである。Bピクチャの場合にも、マクロブロック
毎に最適な予測モードが判定され、例えばイントラブロ
ックが含まれる場合がある。ただし、Bピクチャは他の
参照画像としては利用されない。
【0015】IピクチャおよびPピクチャは時間的に原
画像と同じ順序で符号化されるが、BピクチャはIピク
チャおよびPピクチャが符号化された後に間に挿入され
る。例えば、図31(a)では、周期M=2であり、I
ピクチャーに対して、2枚目置きにPピクチャーが生成
され、生成されたPピクチャーまたはIピクチャーおよ
びPピクチャーから1枚のBピクチャーが生成されてい
る。また、図31(b)では、周期M=3であり、Iピ
クチャに対して、3枚目置きにPピクチャが生成され、
生成されたPピクチャーまたはIピクチャーおよびPピ
クチャーから2枚のBピクチャーが生成されている。
【0016】IピクチャおよびBピクチャだけで予測符
号化画像を構成するよりも、Bピクチャを組合わせて予
測符号化画像を構成したほうが、より高い圧縮効率を得
ることができる。なお、PピクチャおよびBピクチャに
おいてマクロブロック毎に判定される予測モードについ
ては後述する。さらに、MPEG1では順次走査方式の
画像のみを符号化の対象としていたのに対し、MPEG
2では通常のテレビジョン信号の符号化を行うことがで
きるよう、インタレース走査方式の画像の符号化方式も
規定されている。インタレース走査方式は、所定の走査
ライン毎に飛び越して垂直走査を行い、飛び越した走査
ラインの本数に対応した走査回数によって1枚の画面を
表すフレーム画像を構成するものである。
【0017】図32に示すように、テレビジョン信号の
場合、フレームを奇数走査ラインからなるフィールドと
偶数走査ラインからなるフィールド画像との2枚のフィ
ールドで構成し、一方のフィールドの走査と他方のフィ
ールドの走査とを交互に繰り返すようになっている。ま
た、フィールド画像の時間間隔はフレーム画像の時間間
隔の半分であり、垂直方向の解像度も半分のライン数に
なっている。
【0018】通常、各フレーム中で早い時間にサンプリ
ングされた方を第1フィールドと呼び、遅い時間にサン
プリングされた方を第2フィールドと呼ぶ。また、各フ
ィールド中で第1ラインがある方のフィールドをトップ
フィールドと呼び、他方のフィールドをボトムフィール
ドと呼ぶ。図32では、フレーム30の奇数走査ライン
からなるフィールド31が第1フィールドかつトップフ
ィールドとなっており、フレーム30の偶数走査ライン
からなるフィールド32が第2フィールドかつボトムフ
ィールドとなっている。
【0019】MPEG2ではインタレース走査方式の画
像の符号化方式として、フレームを符号化の単位とする
フレーム構造とフィールドを符号化の単位とするフィー
ルド構造とが提供され、さらに、予測方式には、フレー
ム予測方式とフィールド予測方式とが提供されている。
ただし、フィールド構造の場合には、フレーム予測方式
は使えない。
【0020】まず、フレーム構造における予測方式を説
明する。図33に示すように、現画像フレーム40が奇
数走査ラインからなる現画像トップフィールドおよび偶
数走査ラインからなる現画像ボトムフィールドから構成
され、参照画像フレーム51が奇数走査ラインからなる
参照画像トップフィールド52および偶数走査ラインか
らなる参照画像ボトムフィールド53から構成されてい
るとする。現画像フレームブロック41は現画像40の
一つのマクロブロックであり、16画素×16ラインの
画素によって構成されている。現画像フレームブロック
41のトップフィールドは16画素×8ラインの現画像
トップフィールドブロック42であり、現画像フレーム
ブロック41のボトムフィールドは16画素×8ライン
の現画像ボトムフィールドブロック43である。
【0021】フレーム構造におけるフレーム予測方式
は、現画像フレームブロック41を参照画像フレーム5
1に基づいて得られた動きベクトルVfrmによって予
測するものである。一方、フレーム構造におけるフィー
ルド予測方式は、現画像トップフィールドブロック42
を参照画像トップフィールド52に基づいて得られた動
きベクトルV11または参照画像ボトムフィールド53
に基づいて得られた動きベクトルV12によって予測す
るとともに、現画像第2フィールドブロック43を参照
画像トップフィールド52に基づいて得られた動きベク
トルV21または参照画像ボトムフィールド53に基づ
いて得られた動きベクトルV22によって予測するもの
である。
【0022】図34に示すように、フレーム構造では、
まず、フレーム予測方式による1本の動きベクトルVf
rmとフィールド予測方式による4本の動きベクトルV
11,V12,V21およびV22とが検出される。次
いで、動きベクトルV11およびV12は、動きベクト
ル検出時に算出されたそれぞれの類似ブロックのディス
トーションが比較され、値の小さいディストーションに
対応する動きベクトルが現画像トップフィールドブロッ
ク42の動きベクトルVfld1として選択される。ま
た、動きベクトルV21およびV22も、動きベクトル
検出時に算出されたそれぞれの類似ブロックのディスト
ーションが比較され、値の小さいディストーションに対
応する動きベクトルが現画像ボトムフィールドブロック
43の動きベクトルVfld2として選択される。
【0023】このように、フレーム構造における予測方
式では、1本のフレーム動きベクトルおよび2本のフィ
ールド動きベクトルが検出され、さらにこれらの動きベ
クトルに基づいて生成された予測画像から最適な予測画
像を選択して動き補償を行うことでさらに圧縮効率を高
めている。次に、フレーム構造の動画像における予測モ
ードについて説明する。MPEGでは、ピクチャタイプ
の違いや走査方式の違いによって求める動きベクトルお
よび動きベクトルに基づいて生成される予測画像の種類
が異なる。
【0024】Iピクチャの場合には、全てのマクロブロ
ックがイントラマクロブロックなので動き補償を行わな
いイントラ予測モードとなる。Pピクチャの場合には、
時間的に過去の参照画像から前方向予測を行うために、
1本のフレーム前方向動きベクトルVfrmFおよび2
本のフィールド前方向動きベクトルVfldF1,Vf
ldF2が検出され、1本のフレーム前方向動きベクト
ルVfrmFに基づいてフレーム前方向予測画像が生成
され、2本のフィールド前方向動きベクトルVfldF
1,VfldF2に基づいてフィールド前方向予測画像
が生成され、2種類の動き補償予測モードが可能とな
る。
【0025】Bピクチャの場合には、時間的に過去の参
照画像から前方向予測を行うために、それぞれ1本のフ
レーム前方向動きベクトルVfrmFおよび2本のフィ
ールド前方向動きベクトルVfldF1,VfldF2
が検出され、フレーム前方向動きベクトルVfrmFに
基づいてフレーム前方向予測画像が生成され、フィール
ド前方向動きベクトルVfldF1,VfldF2に基
づいてフィールド前方向予測画像が生成される。
【0026】また、時間的に未来の参照画像から後方向
予測を行うために、それぞれ1本のフレーム後方向動き
ベクトルVfrmBおよび2本のフィールド後方向動き
ベクトルVfldB1,VfldB2が検出され、フレ
ーム後方向動きベクトルVfrmBに基づいてフレーム
後方向予測画像が生成され、フィールド後方向動きベク
トルVfldB1,VfldB2に基づいてフィールド
後方向予測画像が生成される。
【0027】さらに、フレーム前方向予測画像とフレー
ム後方向予測画像との互いに位置的に対応する画素間で
平均化したフレーム双方向予測画像と、フィールド前方
向予測画像とフィールド後方向予測画像との互いに位置
的に対応する画素間で平均化したフィールド双方向予測
画像とが生成され、合計6種類の動き補償予測モードが
可能となる。
【0028】PピクチャおよびBピクチャの各動き補償
予測モードの予測画像は、さらにイントラ予測モードの
予測画像とも比較され、最適な予測モードが選択され
る。図35は従来の動画像符号化装置の一例を示すブロ
ック図である。同図において、現画像供給ユニット1
は、現画像を記憶した図外の画像メモリから画像信号を
符号化順のピクチャ単位に入力し、入力された画像信号
を16画素×16ラインのマクロブロック単位に分割し
て参照画像記憶ユニット2、動きベクトル検出ユニット
3、予測モード判定ユニット100および差分画像生成
ユニット5に出力する。
【0029】Iピクチャの場合には、イントラ予測モー
ドであるため、現画像供給ユニット1から出力され差分
画像生成ユニット5に入力された画像信号は、そのまま
予測誤差信号として出力され、直交変換/量子化ユニッ
ト6によって空間周波数領域に変換されるとともに目標
ビットレートや視覚特性に合せて量子化され、可変長符
号化ユニット7により低周波成分から順に1次元情報に
変換されるとともに可変長符号に符号化されビットスト
リームとして出力される。
【0030】また、直交変換/量子化ユニット6により
量子化された画像信号は、逆量子化/逆直交変換ユニッ
ト8によって逆量子化および逆DCT変換が行われ、局
部復号画像生成ユニット9によってそのまま局部復号画
像として出力されて参照画像記憶ユニット2に記憶され
る。この局部符号画像は次に符号化すべきピクチャの参
照画像となる。
【0031】Pピクチャの場合には、まず、動きベクト
ル検出ユニット3に現画像供給ユニット1から出力され
た画像信号と参照画像記憶ユニット2に記憶された時間
的に前方向の参照画像の画像信号とが入力され、現画像
のマクロブロックを現画像フレームブロックとして1本
のフレーム前方向動きベクトルVfrmFが検出される
とともに、マクロブロックのトップフィールドを現画像
トップフィールドブロック、マクロブロックのボトムフ
ィールドを現画像ボトムフィールドブロックとして2本
のフレーム前方向動きベクトルVfldF1,Vfld
F2がそれぞれ検出される。
【0032】次いで、予測モード判定ユニット100に
よって、マクロブロック毎に、動きベクトル検出ユニッ
ト3により各動きベクトルに基づいて参照画像記憶ユニ
ット2に記憶された参照画像(局部復号画像)からそれ
ぞれ予測画像が生成され、これらの予測画像の中から最
適な予測モードが判定される。ここで、イントラ符号化
モードと判定されたときには、Iピクチャと同様の処理
によって符号化が行われる。一方、動き補償予測モード
と判定されたときには、差分画像生成ユニット5により
現画像供給ユニット1から出力された画像信号と判定さ
れた予測画像の画像信号との差分情報が予測誤差信号と
して出力され、動きベクトル等の付加情報とともに符号
化が行われる。また、逆量子化/逆直交変換ユニット8
により逆量子化/逆直交変換された信号と予測モード判
定ユニット100によって生成された予測画像信号とが
局部復号画像生成ユニット9によって加算され、局部復
号画像として参照画像記憶ユニット2に記憶される。P
ピクチャの局部復号画像も次に符号化すべきピクチャの
参照画像となる。
【0033】Bピクチャの場合には、動きベクトル検出
ユニット3に時間的に前方向および後方向の参照画像の
画像信号が入力され、それぞれ1本のフレーム動きベク
トルVfrmF,VfrmBおよび2本のフレーム動き
ベクトルVfldF1,VfldF2,VfldB1,
VfldB2が検出される。次いで、予測モード判定ユ
ニット100によって、動きベクトル検出ユニット3に
より検出された各動きベクトルに基づいてそれぞれ対応
する参照画像から前方向予測画像および後方向予測画像
が生成され、さらに双方向予測画像が生成される。そし
て、これらの予測画像から最適な予測モードが判定され
る。以後、Pピクチャと同様な処理により符号化が行わ
れる。ただし、Bピクチャは参照画像とはならないの
で、局部復号は行われない。
【0034】これらの圧縮された情報は、動画像復号装
置によって符号化時と逆の処理が行われ、すなわち可変
長復号、逆量子化、逆DCT直交変換および参照画像と
の加算が行なわれることにより伸長され、動画像として
再生される。図36は予測モード判定ユニット100の
構成を示すブロック図である。ここでは、Bピクチャの
予測モード判定を例にあげて各ユニットについて説明す
る。予測モード判定ユニット100は、予測画像生成ユ
ニット110、画像誤差値算出ユニット120、最小誤
差値判定ユニット130およびイントラ判定ユニット1
40によって構成されている。
【0035】まず、予測画像生成ユニット110のフレ
ーム前方向予測画像生成ユニット111、フレーム後方
向予測画像生成ユニット113、フィールド前方向予測
画像生成ユニット114およびフィールド後方向予測画
像生成ユニット116にそれぞれ入力端子Aを通して動
きベクトル検出ユニット3によって検出された動きベク
トルが入力されるとともに、入力端子Bを通して参照画
像の画像信号が入力され、それぞれフレーム前方向予測
画像、フレーム後方向予測画像、フィールド前方向予測
画像およびフィールド後方向予測画像が生成される。
【0036】次いで、フレーム双方向予測画像生成ユニ
ット112によってフレーム前方向予測画像およびフレ
ーム後方向予測画像からフレーム双方向予測画像が生成
され、フィールド双方向予測画像生成ユニット115に
よってフィールド前方向予測画像およびフィールド後方
向予測画像からフィールド双方向予測画像が生成され
る。各予測画像生成ユニット111〜116によって生
成された予測画像はそれぞれの出力端子Cを通して出力
され、それぞれ画像誤差値算出ユニット120の画像誤
差値算出ユニット121〜126に入力される。
【0037】次いで、画像誤差算出ユニット120のフ
レーム前方向画像誤差算出ユニット121、フレーム双
方向画像誤差算出ユニット122、フレーム後方向画像
誤差算出ユニット123、フィールド前方向画像誤差算
出ユニット124、フィールド双方向画像誤差算出ユニ
ット125およびフレーム後方向画像誤差算出ユニット
126には、それぞれ入力端子Dを通して現画像の画像
信号が入力されるとともに、入力端子Eを通して予測画
像が入力され、互いに位置的に対応する画素間の二乗予
測誤差値が算出される。各画像誤差値算出ユニット12
1〜126によって算出されたそれぞれの誤差値は出力
端子Fを通して出力され、最小誤差値判定ユニット13
0に入力される。
【0038】次いで、最小誤差値判定ユニット130に
よって誤差値が最小となる予測モードが最適な動き補償
予測モードとして選択され、選択された予測モードの誤
差値がイントラ判定ユニット140に出力される。次い
で、イントラ判定ユニット140には、現画像供給ユニ
ット1から現画像の画像信号が入力されるとともに、最
小誤差値判定ユニット130によって選択された予測モ
ードの誤差値が入力され、それぞれの平均画素値からの
分散が比較される。その結果、現画像の分散が誤差値の
分散より小さい場合には、イントラ符号化を行ったほう
が符号化効率が高いと判定され、イントラ符号化モード
となる。一方、現画像の分散が誤差値の分散以上の場合
には、動き補償を行ったほうが符号化効率が高いと判定
され、最小誤差値判定ユニット130により判定された
予測モードの予測画像が差分画像生成ユニット5に出力
される。
【0039】次に、フィールド構造における予測方式を
説明する。フィールド構造における予測方式には、16
×16フィールド予測方式と16×8フィールド予測方
式とがある。図37に示すように、マクロブロックが例
えば16画素×16ラインの画素によって構成された現
画像全体フィールドブロック61からなり、現画像全体
フィールドブロック61の上半分を構成する16画素×
8ラインのブロックを現画像上半分フィールドブロック
62と呼び、現画像全体フィールドブロック61の下半
分を構成する16画素×8ラインのブロックを現画像下
半分フィールドブロック63と呼ぶとする。
【0040】16×16フィールド予測方式は、現画像
全体フィールドブロック61を第1フィールド参照画像
70のサーチウィンドウ71から得られた動きベクトル
Vfld1または第2フィールド参照画像80のサーチ
ウィンドウ81から得られた動きベクトルVfld2に
よって予測するものである。16×8フィールド予測方
式は、現画像上半分フィールドブロック62を第1フィ
ールド参照画像70のサーチウィンドウ72から得られ
た動きベクトルVup1または第2フィールド参照画像
80のサーチウィンドウ82から得られた動きベクトル
Vup2によって予測するとともに、現画像下半分フィ
ールドブロック63を第1フィールド参照画像70のサ
ーチウィンドウ73から得られた動きベクトルVlow
1または第2フィールド参照画像80のサーチウィンド
ウ83から得られた動きベクトルVlow2によって予
測するものである。
【0041】図38に示すように、フィールド構造で
は、まず、16×16フィールド予測方式による2本の
動きベクトルVfld1およびVfld2と16×8フ
ィールド予測方式による4本の動きベクトルVup1,
Vup2,Vlow1およびVlow2とが検出され
る。次いで、動きベクトルVup1およびVup2は、
動きベクトル検出時に算出されたそれぞれの類似ブロッ
クのディストーションが比較され、値の小さいディスト
ーションに対応する動きベクトルが現画像上半分フィー
ルドブロック62の動きベクトルVupとして選択され
る。また、動きベクトルVlow1およびVlow2
も、動きベクトル検出時に算出されたそれぞれの類似ブ
ロックのディストーションが比較され、値の小さいディ
ストーションに対応する動きベクトルが現画像下半分フ
ィールドブロック63の動きベクトルVlowとして選
択される。
【0042】このように、フィールド構造における予測
方式では、1本の16×16フィールド動きベクトルV
fldおよび2本の16×8フィールド動きベクトルV
up,Vlowが検出され、さらにこれらの動きベクト
ルに基づいて生成された予測画像から最適な予測画像を
選択して動き補償を行うことでさらに圧縮効率を高めて
いる。
【0043】次に、フィールド構造の動画像における予
測モードについて説明する。フィールド構造でも、ピク
チャタイプの違いや走査方式の違いによって求める動き
ベクトルおよび動きベクトルに基づいて生成される予測
画像の種類が異なる。Iピクチャの場合には、全てのマ
クロブロックがイントラマクロブロックなので、動き補
償を行わないイントラ予測モードとなる。
【0044】Pピクチャの場合には、時間的に過去の参
照画像から前方向予測を行うために、1本の16×16
フィールド前方向動きベクトルVfldFおよび2本の
16×8フィールド前方向動きベクトルVupF,Vl
owFが検出され、1本の16×16フィールド前方向
動きベクトルVfldFに基づいて16×16フィール
ド前方向予測画像が生成され、2本の16×8フィール
ド前方向動きベクトルVupF,VlowFに基づいて
16×8フィールド前方向予測画像が生成され、2種類
の動き補償予測モードが可能となる。
【0045】Bピクチャの場合には、時間的に過去の参
照画像から前方向予測を行うために、それぞれ1本の1
6×16フィールド前方向動きベクトルVfldFおよ
び2本の16×8フィールド前方向動きベクトルVup
F1,VlowF2が検出され、16×16フィールド
前方向動きベクトルVfldFに基づいて16×16フ
ィールド前方向予測画像が生成され、16×8フィール
ド前方向動きベクトルVupF,VlowFに基づいて
16×8フィールド前方向予測画像が生成される。
【0046】また、時間的に未来の参照画像から後方向
予測を行うために、それぞれ1本の16×16フレーム
後方向動きベクトルVfldBおよび2本の16×8フ
ィールド後方向動きベクトルVupB,VlowBが検
出され、フレーム後方向動きベクトルVfldBに基づ
いて16×16フィールド後方向予測画像が生成され、
16×8フィールド後方向動きベクトルVupB,Vl
owBに基づいて16×8フィールド後方向予測画像が
生成される。
【0047】さらに、16×16フィールド前方向予測
画像と16×16フィールド後方向予測画像との互いに
位置的に対応する画素間で平均化した16×16フィー
ルド双方向予測画像と、16×8フィールド前方向予測
画像と16×8フィールド後方向予測画像との互いに位
置的に対応する画素間で平均化した16×8フィールド
双方向予測画像とが生成され、合計6種類の動き補償予
測モードが可能となる。
【0048】PピクチャおよびBピクチャの各動き補償
予測モードの予測画像は、さらにイントラ予測モードの
予測画像とも比較され、最適な予測モードが選択され
る。図39は従来の動画像符号化装置の他の例を示すブ
ロック図である。この動画像符号化装置は、図35に示
されたフレーム構造の動画像に対応する動きベクトル検
出ユニット3および予測判定モード100をそれぞれフ
ィールド構造の動画像に対応する動きベクトル検出ユニ
ット603および予測モード判定ユニット600に置き
換えたものである。なお、図35に示された各ユニット
と同様なものには同一符号を付して説明する。
【0049】この動画像圧縮装置においても、Iピクチ
ャ、PピクチャおよびBピクチャの各ピクチャタイプの
違いに応じて同様の処理が行われる。すなわち、Iピク
チャの場合には、イントラ予測モードであるため、現画
像供給ユニット1から出力され差分画像生成ユニット5
に入力された画像信号は、そのまま予測誤差信号として
出力され、直交変換/量子化ユニット6により量子化さ
れ、可変長符号化ユニット7により可変長符号に符号化
されビットストリームとして出力される。
【0050】また、直交変換/量子化ユニット6により
量子化された画像信号は、逆量子化/逆直交変換ユニッ
ト8および局部復号画像生成ユニット9によってそのま
ま局部復号画像として出力されて参照画像記憶ユニット
2に記憶される。Pピクチャの場合には、まず、動きベ
クトル検出ユニット603により現画像16×16フィ
ールドブロック61の16×16フィールド前方向動き
ベクトルVfldFが検出されるとともに、現画像上半
分フィールドブロック62および現画像下半分フィール
ドブロック63の2本16×8フィールド前方向動きベ
クトルVupF,VlowFがそれぞれ検出される。次
いで、予測モード判定ユニット600によって、マクロ
ブロック毎に、動きベクトル検出ユニット603により
各動きベクトルに基づいてそれぞれ予測画像が生成さ
れ、これらの予測画像の中から最適な予測モードが判定
される。
【0051】Bピクチャの場合には、動きベクトル検出
ユニット603に時間的に前方向および後方向の1本の
16×16フィールド動きベクトルVfldF,Vfl
dB並びに2本の16×8フィールド動きベクトルVu
pF,VlowF,VupB,VlowBが検出され
る。次いで、予測モード判定ユニット600によって、
動きベクトル検出ユニット603により検出された各動
きベクトルに基づいてそれぞれ対応する参照画像から前
方向予測画像および後方向予測画像が生成され、さらに
双方向予測画像が生成される。そして、これらの予測画
像から最適な予測モードが判定される。
【0052】図40は予測モード判定ユニット600の
構成を示すブロック図である。ここでは、Bピクチャの
予測モード判定を例にあげて各ユニットについて説明す
る。予測モード判定ユニット600は、予測画像生成ユ
ニット610、画像誤差値算出ユニット620、最小誤
差値判定ユニット630およびイントラ判定ユニット6
40によって構成されている。
【0053】まず、予測画像生成ユニット610の16
×16フィールド前方向予測画像生成ユニット611、
16×16フィールド後方向予測画像生成ユニット61
3、16×8フィールド前方向予測画像生成ユニット6
14および16×8フィールド後方向予測画像生成ユニ
ット616にそれぞれ入力端子Aを通して動きベクトル
検出ユニット3によって検出された動きベクトルが入力
されるとともに、入力端子Bを通して参照画像の画像信
号が入力され、それぞれ16×16フィールド前方向予
測画像、16×16フィールド後方向予測画像、16×
8フィールド前方向予測画像および16×8フィールド
後方向予測画像が生成される。
【0054】次いで、16×16フィールド双方向予測
画像生成ユニット612によって16×16フィールド
前方向予測画像および16×16フィールド後方向予測
画像から16×16フィールド双方向予測画像が生成さ
れ、16×8フィールド双方向予測画像生成ユニット6
15によって16×8フィールド前方向予測画像および
16×8フィールド後方向予測画像から16×8フィー
ルド双方向予測画像が生成される。各予測画像生成ユニ
ット611〜616によって生成された予測画像はそれ
ぞれの出力端子Cを通して出力され、それぞれ画像誤差
値算出ユニット620の画像誤差値算出ユニット621
〜626に入力される。
【0055】次いで、画像誤差算出ユニット620の1
6×16フィールド前方向画像誤差算出ユニット62
1、16×16フィールド双方向画像誤差算出ユニット
622、16×16フィールド後方向画像誤差算出ユニ
ット623、16×8フィールド前方向画像誤差算出ユ
ニット624、16×8フィールド双方向画像誤差算出
ユニット625および16×16フィールド後方向画像
誤差算出ユニット626には、それぞれ入力端子Dを通
して現画像の画像信号が入力されるとともに、入力端子
Eを通して予測画像が入力され、互いに位置的に対応す
る画素間の二乗予測誤差値が算出される。各画像誤差値
算出ユニット621〜626によって算出されたそれぞ
れの誤差値は出力端子Fを通して出力され、最小誤差値
判定ユニット630に入力される。
【0056】次いで、最小誤差値判定ユニット630に
よって誤差値が最小となる予測モードが最適な動き補償
予測モードとして選択され、選択された予測モードの誤
差値がイントラ判定ユニット640に出力される。次い
で、イントラ判定ユニット640には、現画像供給ユニ
ット1から現画像の画像信号が入力されるとともに、最
小誤差値判定ユニット630によって選択された予測モ
ードの誤差値が入力され、それぞれの平均画素値からの
分散が比較される。その結果、現画像の分散が誤差値の
分散より小さい場合には、イントラ符号化を行ったほう
が符号化効率が高いと判定され、イントラ符号化モード
となる。一方、現画像の分散が誤差値の分散以上の場合
には、動き補償を行ったほうが符号化効率が高いと判定
され、最小誤差値判定ユニット630により判定された
予測モードの予測画像が差分画像生成ユニット5に出力
される。
【0057】このように、MPEGでは、フレーム構造
においても、フィールド構造においても、それぞれ複数
種類の予測モードから最適な予測モードを判定して符号
化を行うので、画像符号化処理の大部分は積和演算処理
と画像メモリ(現画像メモリおよび参照画像メモリ)へ
のアクセス処理となっており、これらの処理を効率良く
行うことがLSIの処理速度を向上させる決め手となっ
ている。
【0058】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
動画像符号化方法および装置にあっては、フレーム構造
の動画像の場合、マクロブロックの動き補償予測モード
を判定する際、現画像フレームブロック、現画像第1フ
ィールドブロックおよび現画像第2フィールドブロック
のそれぞれの類似ブロックを参照画像メモリからそれぞ
れ独立に読み出してフレーム予測画像およびフィールド
予測画像を生成しており、参照画像メモリへのメモリア
クセス量(バンド幅)が、Pピクチャのときには、前方
向の参照画像からマクロブロック略2個分の画像信号を
読み出すように設定され、Bピクチャのときには、前お
よび後方向の参照画像からマクロブロック略4個分の画
像信号を読み出すように設定されて回路が構成されてい
た。したがって、膨大なメモリアクセス量を設定するた
め、回路規模が大きなるとともに回路が複雑化してしま
う、あるいは処理時間がかかってしまうといった問題が
あった。
【0059】また、フィールド構造の動画像の場合に
も、マクロブロックの動き補償予測モードを判定する
際、現画像全体フィールドブロック、現画像上半分フィ
ールドブロックおよび現画像下半分フィールドブロック
のそれぞれの類似ブロックを参照画像メモリからそれぞ
れ独立に読み出して16×16フィールド予測画像およ
び16×8フィールド予測画像を生成しており、参照画
像メモリへのメモリアクセス量(バンド幅)が、Pピク
チャのときには前方向の参照画像からマクロブロック略
2個分の画像信号を読み出すように設定され、Bピクチ
ャのときには前および後方向の参照画像からマクロブロ
ック略4個分の画像信号を読み出すように設定されて回
路が構成されていたので、同様な問題があった。
【0060】特に、画素数が多いHDTV(high defin
ition TV;高精細度テレビジョン放送)用の動画像を
符号化する場合には、実時間処理に対応するよう高速か
つ効率の良い画像処理が望まれる。そこで、本発明は、
例えばフレーム構造の動画像の場合、マクロブロックの
動き補償予測モードを判定する際、フレーム動きベクト
ルおよびフィールド動きベクトルに基づいてフレーム動
きベクトルおよびフィールド動きベクトルのそれぞれ類
似ブロックの参照画像上の重なり具合を判定し、フレー
ム動きベクトルの類似ブロックおよびフィールド動きベ
クトルの類似ブロックのうち何れか一方または双方を参
照画像メモリから読み出して最適な動き補償予測モード
を判定することで、画質を低下させることなく、参照画
像メモリへのメモリアクセス量を略半減させ、回路を簡
素化して回路規模を小さくするとともに、符号化の処理
速度を向上させることができる動画像符号化方法および
装置を提供することを目的としている。
【0061】また、本発明は、例えばフィールド構造の
動画像の動き補償予測モードを判定する際、16×16
フィールド動きベクトルおよび16×8フィールド動き
ベクトルに基づいて16×16フィールド動きベクトル
および16×8フィールド動きベクトルのそれぞれ類似
ブロックの参照画像上の重なり具合を判定し、16×1
6フィールド動きベクトルの類似ブロックおよび16×
8フィールド動きベクトルの類似ブロックのうち何れか
一方または双方を参照画像メモリから読み出して最適な
動き補償予測モードを判定することで、画質を低下させ
ることなく、参照画像メモリへのメモリアクセス量を略
半減させ、回路を簡素化して回路規模を小さくするとと
もに、符号化の処理速度を向上させることができる動画
像符号化方法および装置を提供することを目的としてい
る。
【0062】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、動画像を部分的に構成する
現画像が複数行複数列の画素からなるマクロブロックを
含み、該マクロブロックが複数行複数列の画素からなる
第1および第2セグメントブロックからなり、前記現画
像を、前記動画像および局部復号された前記動画像を部
分的に構成する参照画像に基づいてマクロブロック単位
に符号化する動画像符号化方法であって、前記現画像の
参照画像を記憶する参照画像記憶手段を準備する工程
と、前記マクロブロック、前記第1セグメントブロック
および前記第2セグメントブロックをそれぞれ現画像ブ
ロックとし、各現画像ブロック毎に、前記参照画像記憶
手段に記憶されたそれぞれの参照画像に基づいて現画像
ブロックと参照画像上の同一サイズの複数の候補ブロッ
クとの間にそれぞれブロック間の類似性を表す相関値を
算出し、算出された相関値を比較して前記複数の候補ブ
ロックの中から現画像ブロックに最も類似した一つの類
似ブロックを特定し、特定された類似ブロックと現画像
ブロックとの水平方向および垂直方向の変位を表す動き
ベクトルを検出する動きベクトル検出工程と、前記動き
ベクトル検出工程によって算出された類似ブロックの相
関値に基づいて、前記マクロブロックと前記第1および
第2セグメントブロックとのうち、何れのブロックの予
測画像を生成するかを判定する予測画像判定工程と、前
記参照画像記憶手段から読み出し可能な画素の最大列数
および最大行数をそれぞれ設定する設定工程と、前記動
きベクトル検出工程によって検出されたマクロブロッ
ク、第1セグメントブロックおよび第2のセグメントブ
ロックの動きベクトルに基づいて、前記動きベクトル検
出工程によって特定されたマクロブロック、第1セグメ
ントブロックおよび第2セグメントブロックの類似ブロ
ックを含む参照画像上の最小のブロックを表す共通ブロ
ックの列数および行数が、それぞれ前記設定工程によっ
て設定された最大列数および最大行数以下であるか否か
を判定する共通ブロック判定工程と、該共通ブロック判
定工程によって前記共通ブロックの列数および行数がそ
れぞれ前記最大列数および最大行数以下であると判定さ
れた場合には、前記共通ブロックを前記参照画像記憶手
段から読み出し、マクロブロックの動きベクトルに基づ
いて動き補償を行ってマクロブロックの予測画像を生成
するとともに、第1および第2セグメントブロックの動
きベクトルに基づいてそれぞれ動き補償を行ってマクロ
ブロックの予測画像を生成し、前記共通ブロック判定工
程によって前記共通ブロックの列数が前記最大列数より
多いと判定された場合および前記共通ブロック判定工程
によって前記共通ブロックの行数が前記最大行数より多
いと判定された場合には、前記予測画像判定工程によっ
て生成される予測画像として判定されたブロックの類似
ブロックを前記参照画像記憶手段から読み出し、読み出
された類似ブロックに対応する動きベクトルに基づいて
動き補償を行ってマクロブロックの予測画像を生成する
予測画像生成工程と、を含むことを特徴とする。
【0063】請求項1記載の発明では、設定工程によっ
て前記参照画像記憶手段から読み出し可能な画素の最大
列数および最大行数をそれぞれ設定しておき、前記現画
像の参照画像を記憶する参照画像記憶手段を準備する。
次いで、動きベクトル検出工程によって、前記マクロブ
ロック、前記第1セグメントブロックおよび前記第2セ
グメントブロックをそれぞれ現画像ブロックとし、各現
画像ブロック毎に、前記参照画像記憶手段に記憶された
それぞれの参照画像に基づいて現画像ブロックと参照画
像上の同一サイズの複数の候補ブロックとの間にそれぞ
れブロック間の類似性を表す相関値が算出され、算出さ
れた相関値を比較して前記複数の候補ブロックの中から
現画像ブロックに最も類似した一つの類似ブロックが特
定され、特定された類似ブロックと現画像ブロックとの
水平方向および垂直方向の変位を表す動きベクトルが検
出される。次いで、予測画像判定工程によって、動きベ
クトル検出時に算出された類似ブロックの相関値に基づ
いて前記マクロブロックと前記第1および第2セグメン
トブロックとのうち何れのブロックの予測画像を生成す
るかが判定される。次いで、共通ブロック判定工程によ
って、前記動きベクトル検出工程により検出されたマク
ロブロック、第1セグメントブロックおよび第2のセグ
メントブロックの動きベクトルに基づいて前記動きベク
トル検出工程によって特定されたマクロブロック、第1
セグメントブロックおよび第2セグメントブロックの類
似ブロックを含む参照画像上の最小のブロックを表す共
通ブロックの列数および行数がそれぞれ前記設定工程に
よって設定された最大列数および最大行数以下であるか
否かが判定される。次いで、予測画像生成工程によっ
て、前記共通ブロック判定工程により前記共通ブロック
の列数および行数がそれぞれ前記最大列数および最大行
数以下であると判定された場合には、前記共通ブロック
を前記参照画像記憶手段から読み出し、マクロブロック
の動きベクトルの動きベクトルに基づいて動き補償を行
ってマクロブロックの予測画像が生成されるとともに、
第1および第2セグメントブロックの動きベクトルに基
づいてそれぞれ動き補償を行ってマクロブロックの予測
画像が生成され、前記共通ブロック判定工程により前記
共通ブロックの列数が前記最大列数より多いと判定され
た場合および前記共通ブロック判定工程によって前記共
通ブロックの行数が前記最大行数より多いと判定された
場合には、前記予測画像判定工程によって生成される予
測画像として判定されたブロックの類似ブロックを前記
参照画像記憶手段から読み出し、読み出された類似ブロ
ックに対応する動きベクトルに基づいて動き補償を行っ
てマクロブロックの予測画像が生成される。
【0064】このため、マクロブロック、第1セグメン
トブロックおよび第2セグメントブロックの類似ブロッ
クを含む参照画像上の共通ブロックの列数および行数が
それぞれ設定工程により設定された列数および行数の範
囲内にある場合には、共通ブロックを1回の読出処理で
参照画像記憶手段から読み出し、マクロブロックの動き
ベクトルにより動き補償が行われた予測画像と第1およ
び第2セグメントブロックの動きベクトルにより動き補
償が行われた予測画像を生成することができるので、設
定工程により最大列数および最大行数を適切に設定する
ことで、参照画像記憶手段へのメモリアクセス量を少な
くし、かつ大部分のマクロブロックに対しマクロブロッ
ク、第1セグメントブロックおよび第2セグメントブロ
ックの類似ブロックを1回の読出処理で参照画像記憶手
段から読み出して最適な動き補償予測モードを判定する
ことができる。また、共通ブロックの列数が設定工程に
より設定された最大列数を超える場合および共通ブロッ
クの行数が設定工程により設定された最大行数を超える
場合には、動きベクトル検出時に算出された相関値に基
づいてマクロブロックと第1および第2セグメントブロ
ックとのうち何れか一方の類似ブロックを読み出して予
測画像を生成することができるので、参照画像記憶手段
へのメモリアクセス量を少なくし、かつ元々2つのブロ
ック間の類似性を表す相関値を有効利用して予測画像を
生成して最適な動き補償モードを判定することができ
る。したがって、画質を低下させることなく、参照画像
記憶手段へのメモリアクセス量を少なくすることができ
るので、回路を簡素化して回路規模を小さくすることが
できるとともに、メモリアクセスの割当時間を少なくし
て符号化の処理速度を向上させることができる。
【0065】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記相関値は、2つのブロック間の互いに
位置的に対応する画素間の差分絶対値または差分ニ乗演
算値を総和したディストーションからなることを特徴と
する。請求項2記載の発明では、前記相関値を、2つの
ブロック間の互いに位置的に対応する画素間の差分絶対
値または差分ニ乗演算値を総和したディストーションと
しているので、コスト性能に優れた動き補償モード判定
が容易にかつ確実に行われる。
【0066】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発
明において、前記予測画像判定工程が、前記第1および
第2セグメントブロックの類似ブロックのディストーシ
ョンを加算するディストーション加算工程と、該ディス
トーション加算工程によって加算されたディストーショ
ンと前記マクロブロックの類似ブロックのディストーシ
ョンとの大小を比較するディストーション比較工程と、
該比較工程によって比較された小さいほうのディストー
ションに対応するブロックを予測画像を生成するブロッ
クとして判定するディストーション判定工程と、を含む
ことを特徴とする。
【0067】請求項3記載の発明では、前記予測画像判
定工程を、ディストーション加算工程によって前記第1
および第2セグメントブロックの類似ブロックのディス
トーションが加算され、次いで、ディストーション比較
工程によって該ディストーション加算工程により加算さ
れたディストーションと前記マクロブロックの類似ブロ
ックのディストーションとの大小が比較され、次いで、
ディストーション判定工程によって、該比較工程により
比較された小さいほうのディストーションに対応するブ
ロックが予測画像を生成するブロックとして判定される
ように構成している。このため、マクロブロックの類似
ブロックおよび第1および第2セグメントブロックの類
似ブロックのうちマクロブロックにより類似する類似ブ
ロックを容易にかつ確実に判定することができる。
【0068】請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何
れかに記載の発明において、前記マクロブロックを時間
的に前方向および後方向の参照画像に基づいて符号化す
る場合、前記動きベクトル検出工程が、前方向および後
方向の参照画像に基づいてそれぞれ前記マクロブロッ
ク、前記第1セグメントブロックおよび第2セグメント
ブロックの動きベクトルを検出し、前記共通ブロック判
定工程が、前方向の参照画像に対応する動きベクトルが
含まれる前記共通ブロックの列数および行数がそれぞれ
前記設定工程によって設定された最大列数および最大行
数以下であるか否かを判定するとともに、後方向の参照
画像に対応する動きベクトルが含まれる前記共通ブロッ
クの列数および行数がそれぞれ前記設定工程によって設
定された最大列数および最大行数以下であるか否かを判
定し、前記予測画像生成工程が、前記共通ブロック判定
工程の判定結果に基づいて前方向の参照画像に対応する
マクロブロックの動きベクトルおよび後方向の参照画像
に対応するマクロブロックの動きベクトルに基づくマク
ロブロックの予測画像をそれぞれ生成したとき、これら
2つの予測画像から双方向予測画像を生成するととも
に、前記共通ブロック判定工程の判定結果に基づいて前
方向の参照画像に対応する第1および第2のセグメント
ブロックの動きベクトルおよび後方向の参照画像に対応
する第1および第2のセグメントブロックの動きベクト
ルに基づくマクロブロックの予測画像をそれぞれ生成し
たとき、これら2つの予測画像から双方向予測画像を生
成することを特徴とする。
【0069】請求項4記載の発明では、前記マクロブロ
ックを時間的に前方向および後方向の参照画像に基づい
て符号化する場合、前記動きベクトル検出工程によっ
て、前方向および後方向の参照画像に基づいてそれぞれ
前記マクロブロック、前記第1セグメントブロックおよ
び第2セグメントブロックの動きベクトルが検出され、
次いで、前記共通ブロック判定工程によって、前方向の
参照画像に対応する動きベクトルが含まれる前記共通ブ
ロックの列数および行数が、それぞれ前記設定工程によ
って設定された最大列数および最大行数以下であるか否
かが判定されるとともに、後方向の参照画像に対応する
動きベクトルが含まれる前記共通ブロックの列数および
行数が、それぞれ前記設定工程によって設定された最大
列数および最大行数以下であるか否かが判定される。次
いで、前記予測画像生成工程によって、前記共通ブロッ
ク判定工程の判定結果に基づいて前方向の参照画像に対
応するマクロブロックの動きベクトルおよび後方向の参
照画像に対応するマクロブロックの動きベクトルに基づ
くマクロブロックの予測画像がそれぞれ生成されたと
き、これら2つの予測画像から双方向予測画像が生成さ
れるとともに、前記共通ブロック判定工程の判定結果に
基づいて前方向の参照画像に対応する第1および第2の
セグメントブロックの動きベクトルおよび後方向の参照
画像に対応する第1および第2のセグメントブロックの
動きベクトルに基づくマクロブロックの予測画像がそれ
ぞれ生成されたとき、これら2つの予測画像から双方向
予測画像が生成される。
【0070】このため、時間的に前方向および後方向の
参照画像に基づいて符号化する場合には、共通ブロック
を判定する最大列数および最大行数を適切に設定するこ
とで、参照画像記憶手段へのメモリアクセス量を少なく
し、かつ大部分のマクロブロックに対し双方向予測画像
を生成して最適な動き補償予測モードを判定することが
できるので、さらに圧縮効率が高い最適な動き補償予測
モードを得ることができる。したがって、画質を低下さ
せることなく、参照画像記憶手段へのメモリアクセス量
を少なくすることができるので、回路を簡素化して回路
規模を小さくすることができるとともに、メモリアクセ
スの割当時間を少なくして符号化の処理速度を向上させ
ることができる。
【0071】請求項5記載の発明は、請求項1〜4の何
れかに記載の発明において、前記現画像および前記参照
画像がそれぞれ2つのフィールドからなるフレームによ
って構成され、前記マクロブロックを構成する前記第1
および第2セグメントブロックがそれぞれ異なるフィー
ルドの画素からなることを特徴とする。請求項5記載の
発明では、前記現画像および前記参照画像がそれぞれ2
つのフィールドからなるフレームによって構成され、前
記マクロブロックを構成する前記第1および第2セグメ
ントブロックがそれぞれ異なるフィールドの画素からな
るので、マクロブロックをフレームブロック、マクロブ
ロックの一方のフィールドをトップフィールドブロッ
ク、マクロブロックのもう一方のフィールドをボトムフ
ィールドブロックと呼ぶとすると、前記動きベクトル検
出工程によってフレームブロックに対応するフレーム動
きベクトルと、トップおよびボトムフィールドブロック
にそれぞれ対応するトップおよびおよびボトムフィール
ド動きベクトルを検出し、前記予測画像生成工程によっ
て前記共通ブロックの判定工程の判定結果に基づいてフ
レーム動きベクトルに基づく予測画像、並びに、トップ
およびボトムフィールド動きベクトルに基づく予測画像
を生成して最適な動き補償予測モードを判定することが
可能となる。したがって、インタレース走査方式の動画
像をフレーム構造予測方式により符号化する際に、画質
を低下させることなく、参照画像記憶手段へのメモリア
クセス量を少なくすることができるので、回路を簡素化
して回路規模を小さくすることができるとともに、メモ
リアクセスの割当時間を少なくして符号化の処理速度を
向上させることができる。
【0072】請求項6記載の発明は、請求項5記載の発
明において、前記予測画像生成工程が、前記動きベクト
ル検出工程によって検出された動きベクトルの水平方向
成分の画素精度が整数画素未満の場合、前記参照画像記
憶手段から読み出されたブロックに基づいて水平方向の
画素精度が整数画素未満の予測画像を生成する水平補間
工程と、前記参照画像記憶手段から読み出されるブロッ
クに前記マクロブロックの類似ブロックが含まれる場
合、かつ前記マクロブロックの動きベクトルの垂直方向
の画素精度が整数画素未満の場合、前記参照画像記憶手
段から読み出されたブロックに基づいて垂直方向の画素
精度が整数画素未満の予測画像を生成するフレーム垂直
補間工程と、前記参照画像記憶手段から読み出されるブ
ロックに前記第1および第2のセグメントブロックの類
似ブロックが含まれる場合、かつ前記第1および第2の
セグメントブロックのうち少なくとも一方の動きベクト
ルの垂直方向成分の画素精度が整数画素未満の場合、前
記参照画像記憶手段から読み出されたブロックに基づい
て垂直方向の画素精度が整数画素未満の予測画像を生成
するフィールド垂直補間工程と、を含むことを特徴とす
る。
【0073】請求項6記載の発明では、前記予測画像生
成工程を、水平補間工程によって、前記動きベクトル検
出工程によって検出された動きベクトルの水平方向成分
の画素精度が整数画素未満の場合、前記参照画像記憶手
段から読み出されたブロックに基づいて水平方向の画素
精度が整数画素未満の予測画像が生成され、次いで、フ
レーム垂直補間工程によって、前記参照画像記憶手段か
ら読み出されるブロックに前記マクロブロックの類似ブ
ロックが含まれる場合、かつ前記マクロブロックの動き
ベクトルの垂直方向の画素精度が整数画素未満の場合、
前記参照画像記憶手段から読み出されたブロックに基づ
いて垂直方向の画素精度が整数画素未満の予測画像が生
成され、フィールド垂直補間工程によって、前記参照画
像記憶手段から読み出されるブロックに前記第1および
第2のセグメントブロックの類似ブロックが含まれる場
合、かつ前記第1および第2のセグメントブロックのう
ち少なくとも一方の動きベクトルの垂直方向成分の画素
精度が整数画素未満の場合、前記参照画像記憶手段から
読み出されたブロックに基づいて垂直方向の画素精度が
整数画素未満の予測画像が生成されるように構成してい
る。
【0074】このため、水平補間工程によってフレーム
動きベクトル、並びに、トップおよびボトムフィールド
動きベクトルに基づいて水平方向の画素精度が整数画素
未満の予測画像をそれぞれ生成することができるので、
フレーム動きベクトルに基づいて水平方向の画素精度が
整数画素未満の予測画像を生成する回路とトップおよび
ボトムフィールド動きベクトルに基づいて水平方向の画
素精度が整数画素未満の予測画像を生成する回路を共通
化することができる。また、2つ以上の動きベクトルの
水平成分の画素精度が整数画素未満の場合には、それぞ
れの動きベクトルに対応する予測画像を同時に生成する
ことができる。したがって、回路を簡素化して回路規模
を小さくすることができるとともに、符号化の処理速度
を向上させることができる。
【0075】請求項7記載の発明は、請求項1〜4の何
れかに記載の発明において、前記現画像および前記参照
画像がそれぞれフィールドによって構成され、前記マク
ロブロックを構成する前記第1および第2セグメントブ
ロックがそれぞれ前記マクロブロックの上半分のブロッ
クを構成する上半分ブロックおよび前記マクロブロック
の下半分のブロックを構成する下半分ブロックからなる
ことを特徴とする。
【0076】請求項7記載の発明では、前記現画像およ
び前記参照画像がそれぞれフィールドによって構成さ
れ、前記マクロブロックを構成する前記第1および第2
セグメントブロックがそれぞれ前記マクロブロックの上
半分のブロックを構成する上半分ブロックおよび前記マ
クロブロックの下半分のブロックを構成する下半分ブロ
ックからなるので、マクロブロックをフィールドブロッ
クと呼ぶとすると、前記動きベクトル検出工程によって
フィールドブロックに対応するフィールド動きベクトル
と、上半分および下半分ブロックにそれぞれ対応する上
半分および下半分動きベクトルを検出し、前記予測画像
生成工程によって前記共通ブロックの判定工程の判定結
果に基づいてフィールド動きベクトルに基づく予測画
像、並びに、上半分および下半分動きベクトルに基づく
予測画像を生成して最適な動き補償予測モードを判定す
ることが可能となる。したがって、インタレース走査方
式の動画像をフィールド構造予測方式により符号化する
際に、画質を低下させることなく、参照画像記憶手段へ
のメモリアクセス量を少なくすることができるので、回
路を簡素化して回路規模を小さくすることができるとと
もに、メモリアクセスの割当時間を少なくして符号化の
処理速度を向上させることができる。
【0077】請求項8記載の発明は、請求項7記載の発
明において、前記予測画像生成工程が、前記動きベクト
ル検出工程によって検出された動きベクトルの水平方向
成分の画素精度が整数画素未満の場合、前記参照画像記
憶手段から読み出されたブロックに基づいて水平方向の
画素精度が整数画素未満の予測画像を生成する水平補間
工程と、前記動きベクトル検出工程によって検出された
動きベクトルの垂直方向成分の画素精度が整数画素未満
の場合、前記参照画像記憶手段から読み出されたブロッ
クに基づいて垂直方向の画素精度が整数画素未満の予測
画像を生成する垂直補間工程と、を有することを特徴と
する。
【0078】請求項8記載の発明では、前記予測画像生
成工程を、水平補間工程によって前記動きベクトル検出
工程により検出された動きベクトルの水平方向成分の画
素精度が整数画素未満の場合、前記参照画像記憶手段か
ら読み出されたブロックに基づいて水平方向の画素精度
が整数画素未満の予測画像が生成され、垂直補間工程に
よって前記動きベクトル検出工程により検出された動き
ベクトルの垂直方向成分の画素精度が整数画素未満の場
合、前記参照画像記憶手段から読み出されたブロックに
基づいて垂直方向の画素精度が整数画素未満の予測画像
が生成されるように構成している。
【0079】このため、水平補間工程によってフィール
ド動きベクトル、並びに、上半分および下半分動きベク
トルに基づいて水平方向の画素精度が整数画素未満の予
測画像をそれぞれ生成するとともに、垂直補間工程によ
ってフィールド動きベクトル、並びに、上半分および下
半分動きベクトルに基づいて垂直方向の画素精度が整数
画素未満の予測画像をそれぞれ生成することができるの
で、フィールド動きベクトルに基づいて画素精度が整数
画素未満の予測画像を生成する回路と上半分および下半
分動きベクトルに基づいて水平方向の画素精度が整数画
素未満の予測画像を生成する回路を共通化することがで
きる。また、2つ以上の動きベクトルの水平成分の画素
精度が整数画素未満の場合には、それぞれの動きベクト
ルに対応する予測画像を同時に生成することができる。
したがって、回路を簡素化して回路規模を小さくするこ
とができるとともに、符号化の処理速度を向上させるこ
とができる。
【0080】請求項9記載の発明は、請求項5〜8の何
れかに記載の発明において、NXおよびNYを整数と
し、前記マクロブロックが(NY×2)行NX列の画素
からなり、前記第1および2のセグメントブロックがそ
れぞれNY行NX列の画素からなるとするとき、前記設
定工程が前記最大列数および前記最大行数をそれぞれ
(NX+1)列、((NY+1)×2)行に設定するこ
とを特徴とする。
【0081】請求項9記載の発明では、前記設定工程に
よって前記最大列数および前記最大行数がそれぞれ(N
X+1)列、((NY+1)×2)行に設定されるの
で、画素精度が整数画素未満の第1および第2セグメン
トブロックの類似ブロックを参照画像記憶手段からそれ
ぞれ独立に読み出すことができるとともに、参照画像記
憶手段へのメモリアクセス量を略半減することができ
る。
【0082】請求項10記載の発明は、請求項5または
7記載の発明において、NXおよびNYを整数とし、前
記マクロブロックが(NY×2)行NX列の画素からな
り、前記第1および2のセグメントブロックがそれぞれ
NY行NX列の画素からなるとするとき、前記設定工程
が前記最大列数および前記最大行数をそれぞれNX列、
(NY×2)行に設定することを特徴とする。
【0083】請求項10記載の発明では、前記設定工程
によって前記最大列数および前記最大行数がそれぞれN
X列、(NY×2)行に設定されるので、画素精度が整
数画素の第1および第2セグメントブロックの類似ブロ
ックを参照画像記憶手段からそれぞれ独立に読み出すこ
とができるとともに、参照画像記憶手段へのメモリアク
セス量を略半減することができる。
【0084】請求項11記載の発明は、動画像を部分的
に構成する現画像が複数行複数列の画素からなるマクロ
ブロックを含み、該マクロブロックが複数行複数列の画
素からなる第1および第2セグメントブロックからな
り、前記現画像を、前記動画像および局部復号された前
記動画像を部分的に構成する参照画像に基づいてマクロ
ブロック単位に符号化する動画像符号化装置において、
前記現画像の参照画像を記憶する参照画像記憶手段と、
前記マクロブロック、前記第1セグメントブロックおよ
び前記第2セグメントブロックをそれぞれ現画像ブロッ
クとし、各現画像ブロック毎に、前記参照画像記憶手段
に記憶されたそれぞれの参照画像に基づいて現画像ブロ
ックと参照画像上の同一サイズの複数の候補ブロックと
の間にそれぞれブロック間の類似性を表す相関値を算出
し、算出された相関値を比較して前記複数の候補ブロッ
クの中から現画像ブロックに最も類似した一つの類似ブ
ロックを特定し、特定された類似ブロックと現画像ブロ
ックとの水平方向および垂直方向の変位を表す動きベク
トルを検出する動きベクトル検出手段と、前記動きベク
トル検出手段によって算出された類似ブロックの相関値
に基づいて、前記マクロブロックと前記第1および第2
セグメントブロックとのうち、何れのブロックの予測画
像を生成するかを判定する予測画像判定手段と、前記参
照画像記憶手段から読み出し可能な画素の最大列数およ
び最大行数をそれぞれ設定する設定手段と、前記動きベ
クトル検出手段によって検出されたマクロブロック、第
1セグメントブロックおよび第2のセグメントブロック
の動きベクトルに基づいて、前記動きベクトル検出手段
によって特定されたマクロブロック、第1セグメントブ
ロックおよび第2セグメントブロックの類似ブロックを
含む参照画像上の最小のブロックを表す共通ブロックの
列数および行数がそれぞれ前記設定手段によって設定さ
れた最大列数および最大行数以下であるか否かを判定す
る共通ブロック判定手段と、該共通ブロック判定手段に
よって前記共通ブロックの列数および行数がそれぞれ前
記最大列数および最大行数以下であると判定された場合
には、前記共通ブロックを前記参照画像記憶手段から読
み出し、マクロブロックの動きベクトルの動きベクトル
に基づいて動き補償を行ってマクロブロックの予測画像
を生成するとともに、第1および第2セグメントブロッ
クの動きベクトルに基づいてそれぞれ動き補償を行って
マクロブロックの予測画像を生成し、前記共通ブロック
判定手段によって前記共通ブロックの列数が前記最大列
数より多いと判定された場合および前記共通ブロック判
定手段によって前記共通ブロックの行数が前記最大行数
より多いと判定された場合には、前記予測画像判定手段
によって生成される予測画像として判定されたブロック
の類似ブロックを前記参照画像記憶手段から読み出し、
読み出された類似ブロックに対応する動きベクトルに基
づいて動き補償を行ってマクロブロックの予測画像を生
成する予測画像生成手段と、を備えたことを特徴とす
る。
【0085】請求項11記載の発明では、前記参照画像
記憶手段に前記現画像の参照画像を記憶するとともに、
設定手段によって前記参照画像記憶手段から読み出し可
能な画素の最大列数および最大行数をそれぞれ設定して
おき、次いで、動きベクトル検出手段によって、前記マ
クロブロック、前記第1セグメントブロックおよび前記
第2セグメントブロックをそれぞれ現画像ブロックと
し、各現画像ブロック毎に、前記参照画像記憶手段に記
憶されたそれぞれの参照画像に基づいて現画像ブロック
と参照画像上の同一サイズの複数の候補ブロックとの間
にそれぞれブロック間の類似性を表す相関値が算出さ
れ、算出された相関値を比較して前記複数の候補ブロッ
クの中から現画像ブロックに最も類似した一つの類似ブ
ロックが特定され、特定された類似ブロックと現画像ブ
ロックとの水平方向および垂直方向の変位を表す動きベ
クトルが検出される。次いで、予測画像判定手段によっ
て、動きベクトル検出時に算出された類似ブロックの相
関値に基づいて前記マクロブロックと前記第1および第
2セグメントブロックとのうち何れのブロックの予測画
像を生成するかが判定される。次いで、共通ブロック判
定手段によって、前記動きベクトル検出手段により検出
されたマクロブロック、第1セグメントブロックおよび
第2のセグメントブロックの動きベクトルに基づいて前
記動きベクトル検出手段によって特定されたマクロブロ
ック、第1セグメントブロックおよび第2セグメントブ
ロックの類似ブロックを含む参照画像上の最小のブロッ
クを表す共通ブロックの列数および行数がそれぞれ前記
設定手段によって設定された最大列数および最大行数以
下であるか否かが判定される。次いで、予測画像生成手
段によって、前記共通ブロック判定手段により前記共通
ブロックの列数および行数がそれぞれ前記最大列数およ
び最大行数以下であると判定された場合には、前記共通
ブロックを前記参照画像記憶手段から読み出し、マクロ
ブロックの動きベクトルに基づいて動き補償を行ってマ
クロブロックの予測画像が生成されるとともに、第1お
よび第2セグメントブロックの動きベクトルに基づいて
それぞれ動き補償を行ってマクロブロックの予測画像が
生成され、前記共通ブロック判定手段により前記共通ブ
ロックの列数が前記最大列数より多いと判定された場合
および前記共通ブロック判定手段によって前記共通ブロ
ックの行数が前記最大行数より多いと判定された場合に
は、前記予測画像判定手段によって生成される予測画像
として判定されたブロックの類似ブロックを前記参照画
像記憶手段から読み出し、読み出された類似ブロックに
対応する動きベクトルに基づいて動き補償を行ってマク
ロブロックの予測画像が生成される。
【0086】このため、マクロブロック、第1セグメン
トブロックおよび第2セグメントブロックの類似ブロッ
クを含む参照画像上の共通ブロックの列数および行数が
それぞれ設定手段により設定された列数および行数以下
の場合には、共通ブロックを1回の読出処理で参照画像
記憶手段から読み出し、マクロブロックの動きベクトル
により動き補償が行われた予測画像と第1および第2セ
グメントブロックの動きベクトルにより動き補償が行わ
れた予測画像を生成することができるので、設定手段に
より最大列数および最大行数を適切に設定することで、
参照画像記憶手段へのメモリアクセス量を少なくし、か
つ大部分のマクロブロックに対しマクロブロック、第1
セグメントブロックおよび第2セグメントブロックの類
似ブロックを1回の読出処理で参照画像記憶手段から読
み出して最適な動き補償予測モードを判定することがで
きる。また、共通ブロックの列数が設定手段により設定
された列数を超える場合および共通ブロックの行数が設
定手段により設定された行数を超える場合には、動きベ
クトル検出時に算出された相関値に基づいてマクロブロ
ックと第1および第2セグメントブロックとのうち何れ
か一方の類似ブロックを読み出して予測画像を生成する
ことができるので、参照画像記憶手段へのメモリアクセ
ス量を少なくし、かつ元々2つのブロック間の類似性を
表す相関値を有効利用して予測画像を生成して最適な動
き補償モードを判定することができる。したがって、画
質を低下させることなく、参照画像記憶手段へのメモリ
アクセス量を少なくすることができるので、回路を簡素
化して回路規模を小さくすることができるとともに、メ
モリアクセスの割当時間を少なくして符号化の処理速度
を向上させることができる。
【0087】請求項12記載の発明は、請求項11記載
の発明において、前記相関値は、2つのブロック間の互
いに位置的に対応する画素間の差分絶対値または差分ニ
乗演算値を総和したディストーションからなることを特
徴とする。請求項12記載の発明では、前記相関値を、
2つのブロック間の互いに位置的に対応する画素間の差
分絶対値または差分ニ乗演算値を総和したディストーシ
ョンとしているので、コスト性能に優れた動き補償モー
ド判定が容易にかつ確実に行われる。
【0088】請求項13記載の発明は、請求項12記載
の発明において、前記予測画像判定手段が、前記第1お
よび第2セグメントブロックの類似ブロックのディスト
ーションを加算するディストーション加算手段と、該デ
ィストーション加算手段によって加算されたディストー
ションと前記マクロブロックの類似ブロックのディスト
ーションとの大小を比較するディストーション比較手段
と、該比較手段によって比較された小さいほうのディス
トーションに対応するブロックを予測画像を生成するブ
ロックとして判定するディストーション判定手段と、を
有することを特徴とする。
【0089】請求項13記載の発明では、前記予測画像
判定手段を、ディストーション加算手段によって前記第
1および第2セグメントブロックの類似ブロックのディ
ストーションが加算され、次いで、ディストーション比
較手段によって該ディストーション加算手段により加算
されたディストーションと前記マクロブロックの類似ブ
ロックのディストーションとの大小が比較され、次い
で、ディストーション判定手段によって、該比較手段に
より比較された小さいほうのディストーションに対応す
るブロックが予測画像を生成するブロックとして判定さ
れるように構成している。
【0090】このため、マクロブロックの類似ブロック
および第1および第2セグメントブロックの類似ブロッ
クのうちマクロブロックにより類似する類似ブロックを
容易にかつ確実に判定することができる。請求項14記
載の発明は、請求項11〜13の何れかに記載の発明に
おいて、前記マクロブロックを時間的に前方向および後
方向の参照画像に基づいて符号化する場合、前記動きベ
クトル検出手段が、前方向および後方向の参照画像に基
づいてそれぞれ前記マクロブロック、前記第1セグメン
トブロックおよび第2セグメントブロックの動きベクト
ルを検出し、前記共通ブロック判定手段が、前方向の参
照画像に対応する動きベクトルが含まれる前記共通ブロ
ックの列数および行数が、それぞれ前記設定手段によっ
て設定された最大列数および最大行数以下であるか否か
を判定するとともに、後方向の参照画像に対応する動き
ベクトルが含まれる前記共通ブロックの列数および行数
がそれぞれ前記設定手段によって設定された最大列数お
よび最大行数以下であるか否かを判定し、前記予測画像
生成手段が、前記共通ブロック判定手段の判定結果に基
づいて前方向の参照画像に対応するマクロブロックの動
きベクトルおよび後方向の参照画像に対応するマクロブ
ロックの動きベクトルに基づくマクロブロックの予測画
像をそれぞれ生成したとき、これら2つの予測画像から
双方向予測画像を生成するとともに、前記共通ブロック
判定手段の判定結果に基づいて前方向の参照画像に対応
する第1および第2のセグメントブロックの動きベクト
ルおよび後方向の参照画像に対応する第1および第2の
セグメントブロックの動きベクトルに基づくマクロブロ
ックの予測画像をそれぞれ生成したとき、これら2つの
予測画像から双方向予測画像を生成することを特徴とす
る。
【0091】請求項14記載の発明では、前記マクロブ
ロックを時間的に前方向および後方向の参照画像に基づ
いて符号化する場合、前記動きベクトル検出手段によっ
て、前方向および後方向の参照画像に基づいてそれぞれ
前記マクロブロック、前記第1セグメントブロックおよ
び第2セグメントブロックの動きベクトルが検出され、
次いで、前記共通ブロック判定手段によって、前方向の
参照画像に対応する動きベクトルが含まれる前記共通ブ
ロックの列数および行数がそれぞれ前記設定手段によっ
て設定された最大列数および最大行数以下であるか否か
が判定されるとともに、後方向の参照画像に対応する動
きベクトルが含まれる前記共通ブロックの列数および行
数が、それぞれ前記設定手段によって設定された最大列
数および最大行数以下であるか否かが判定される。次い
で、前記予測画像生成手段によって、前記共通ブロック
判定手段の判定結果に基づいて前方向の参照画像に対応
するマクロブロックの動きベクトルおよび後方向の参照
画像に対応するマクロブロックの動きベクトルに基づく
マクロブロックの予測画像がそれぞれ生成されたとき、
これら2つの予測画像から双方向予測画像が生成される
とともに、前記共通ブロック判定手段の判定結果に基づ
いて前方向の参照画像に対応する第1および第2のセグ
メントブロックの動きベクトルおよび後方向の参照画像
に対応する第1および第2のセグメントブロックの動き
ベクトルに基づくマクロブロックの予測画像がそれぞれ
生成されたとき、これら2つの予測画像から双方向予測
画像が生成される。
【0092】このため、時間的に前方向および後方向の
参照画像に基づいて符号化する場合には、共通ブロック
を判定する最大列数および最大行数を適切に設定するこ
とで、参照画像記憶手段へのメモリアクセス量を少なく
し、かつ大部分のマクロブロックに対し双方向予測画像
を生成して最適な動き補償予測モードを判定することが
できるので、さらに圧縮効率が高い最適な動き補償予測
モードを得ることができる。したがって、画質を低下さ
せることなく、参照画像記憶手段へのメモリアクセス量
を少なくすることができるので、回路を簡素化して回路
規模を小さくすることができるとともに、メモリアクセ
スの割当時間を少なくして符号化の処理速度を向上させ
ることができる。
【0093】請求項15記載の発明は、請求項11〜1
4の何れかに記載の発明において、前記現画像および前
記参照画像がそれぞれ2つのフィールドからなるフレー
ムによって構成され、前記マクロブロックを構成する前
記第1および第2セグメントブロックがそれぞれ異なる
フィールドの画素からなることを特徴とする。請求項1
5記載の発明では、前記動画像がインタレース走査方式
の動画像であって、前記現画像および前記参照画像がそ
れぞれ2つのフィールドからなるフレームによって構成
され、前記マクロブロックを構成する前記第1および第
2セグメントブロックがそれぞれ異なるフィールドの画
素からなるので、マクロブロックをフレームブロック、
マクロブロックの一方のフィールドをトップフィールド
ブロック、マクロブロックのもう一方のフィールドをボ
トムフィールドブロックと呼ぶとすると、前記動きベク
トル検出手段によってフレームブロックに対応するフレ
ーム動きベクトルと、トップおよびボトムフィールドブ
ロックにそれぞれ対応するトップおよびボトムフィール
ド動きベクトルを検出し、前記予測画像生成手段によっ
て前記共通ブロックの判定手段の判定結果に基づいてフ
レーム動きベクトルに基づく予測画像、並びに、トップ
およびボトムフィールド動きベクトルに基づく予測画像
を生成して最適な動き補償予測モードを判定することが
可能となる。したがって、インタレース走査方式の動画
像をフレーム構造予測方式により符号化する際に、画質
を低下させることなく、参照画像記憶手段へのメモリア
クセス量を少なくすることができるので、回路を簡素化
して回路規模を小さくすることができるとともに、メモ
リアクセスの割当時間を少なくして符号化の処理速度を
向上させることができる。
【0094】請求項16記載の発明は、請求項15記載
の発明において、前記予測画像生成手段が、前記動きベ
クトル検出手段によって検出された動きベクトルの水平
方向成分の画素精度が整数画素未満の場合、前記参照画
像記憶手段から読み出されたブロックに基づいて水平方
向の画素精度が整数画素未満の予測画像を生成する水平
補間手段と、前記参照画像記憶手段から読み出されるブ
ロックに前記マクロブロックの類似ブロックが含まれる
場合、かつ前記動きベクトル検出手段によって検出され
た動きベクトルの垂直方向の画素精度が整数画素未満の
場合、前記参照画像記憶手段から読み出されたブロック
に基づいて垂直方向の画素精度が整数画素未満の予測画
像を生成するフレーム垂直補間手段と、前記参照画像記
憶手段から読み出されるブロックに前記第1および第2
のセグメントブロックの類似ブロックが含まれる場合、
かつ前記動きベクトル検出手段によって検出された動き
ベクトルの垂直方向成分の画素精度が整数画素未満の場
合、前記参照画像記憶手段から読み出されたブロックに
基づいて垂直方向の画素精度が整数画素未満の予測画像
を生成するフィールド垂直補間手段と、を有することを
特徴とする。
【0095】請求項15記載の発明では、前記予測画像
生成手段を、水平補間手段によって、前記動きベクトル
検出手段によって検出された動きベクトルの水平方向成
分の画素精度が整数画素未満の場合、前記参照画像記憶
手段から読み出されたブロックに基づいて水平方向の画
素精度が整数画素未満の予測画像が生成され、次いで、
フレーム垂直補間手段によって、前記参照画像記憶手段
から読み出されるブロックに前記マクロブロックの類似
ブロックが含まれる場合、かつ前記マクロブロックの動
きベクトルの垂直方向の画素精度が整数画素未満の場
合、前記参照画像記憶手段から読み出されたブロックに
基づいて垂直方向の画素精度が整数画素未満の予測画像
が生成され、フィールド垂直補間手段によって、前記参
照画像記憶手段から読み出されるブロックに前記第1お
よび第2のセグメントブロックの類似ブロックが含まれ
る場合、かつ前記第1および第2のセグメントブロック
のうち少なくとも一方の動きベクトルの垂直方向成分の
画素精度が整数画素未満の場合、前記参照画像記憶手段
から読み出されたブロックに基づいて垂直方向の画素精
度が整数画素未満の予測画像が生成されるように構成し
ている。
【0096】このため、水平補間手段によってフレーム
動きベクトル、並びに、トップおよびボトムフィールド
動きベクトルに基づいて水平方向の画素精度が整数画素
未満の予測画像をそれぞれ生成することができるので、
フレーム動きベクトルに基づいて水平方向の画素精度が
整数画素未満の予測画像を生成する回路とトップおよび
ボトムフィールド動きベクトルに基づいて水平方向の画
素精度が整数画素未満の予測画像を生成する回路を共通
化することができる。また、2つ以上の動きベクトルの
水平成分の画素精度が整数画素未満の場合には、それぞ
れの動きベクトルに対応する予測画像を同時に生成する
ことができる。したがって、回路を簡素化して回路規模
を小さくすることができるとともに、符号化の処理速度
を向上させることができる。
【0097】請求項17記載の発明は、請求項11〜1
4の何れかに記載の発明において、前記現画像および前
記参照画像がそれぞれフィールドによって構成され、前
記マクロブロックを構成する前記第1および第2セグメ
ントブロックがそれぞれ前記マクロブロックの上半分の
ブロックを構成する上半分ブロックおよび前記マクロブ
ロックの下半分のブロックを構成する下半分ブロックか
らなることを特徴とする。
【0098】請求項17記載の発明では、前記現画像お
よび前記参照画像がそれぞれフィールドによって構成さ
れ、前記マクロブロックを構成する前記第1および第2
セグメントブロックがそれぞれ前記マクロブロックの上
半分のブロックを構成する上半分ブロックおよび前記マ
クロブロックの下半分のブロックを構成する下半分ブロ
ックからなるので、マクロブロックをフィールドブロッ
クと呼ぶとすると、前記動きベクトル検出手段によって
フィールドブロックに対応するフィールド動きベクトル
と、上半分および下半分ブロックにそれぞれ対応する上
半分および下半分動きベクトルとを検出し、前記予測画
像生成手段によって前記共通ブロックの判定手段の判定
結果に基づいてフィールド動きベクトルに基づく予測画
像、並びに、上半分および下半分動きベクトルに基づく
予測画像を生成して最適な動き補償予測モードを判定す
ることが可能となる。したがって、インタレース走査方
式の動画像をフィールド構造予測方式により符号化する
際に、画質を低下させることなく、参照画像記憶手段へ
のメモリアクセス量を少なくすることができるので、回
路を簡素化して回路規模を小さくすることができるとと
もに、メモリアクセスの割当時間を少なくして符号化の
処理速度を向上させることができる。
【0099】請求項18記載の発明は、請求項17記載
の発明において、前記予測画像生成手段が、前記動きベ
クトル検出手段によって検出された動きベクトルの水平
方向成分の画素精度が整数画素未満の場合、前記参照画
像記憶手段から読み出されたブロックに基づいて水平方
向の画素精度が整数画素未満の予測画像を生成する水平
補間手段と、前記動きベクトル検出手段によって検出さ
れた動きベクトルの垂直方向成分の画素精度が整数画素
未満の場合、前記参照画像記憶手段から読み出されたブ
ロックに基づいて垂直方向の画素精度が整数画素未満の
予測画像を生成する垂直補間手段と、を有することを特
徴とする。
【0100】請求項18記載の発明では、前記予測画像
生成手段を、水平補間手段によって前記動きベクトル検
出手段により検出された動きベクトルの水平方向成分の
画素精度が整数画素未満の場合、前記参照画像記憶手段
から読み出されたブロックに基づいて水平方向の画素精
度が整数画素未満の予測画像が生成され、垂直補間手段
によって前記動きベクトル検出手段により検出された動
きベクトルの垂直方向成分の画素精度が整数画素未満の
場合、前記参照画像記憶手段から読み出されたブロック
に基づいて垂直方向の画素精度が整数画素未満の予測画
像が生成されるように構成している。
【0101】このため、水平補間手段によってフィール
ド動きベクトル、並びに、上半分および下半分動きベク
トルに基づいて水平方向の画素精度が整数画素未満の予
測画像をそれぞれ生成するとともに、垂直補間手段によ
ってフィールド動きベクトル、並びに、上半分および下
半分動きベクトルに基づいて垂直方向の画素精度が整数
画素未満の予測画像をそれぞれ生成することができるの
で、フィールド動きベクトルに基づいて画素精度が整数
画素未満の予測画像を生成する回路と上半分および下半
分動きベクトルに基づいて水平方向の画素精度が整数画
素未満の予測画像を生成する回路を共通化することがで
きる。また、2つ以上の動きベクトルの水平成分の画素
精度が整数画素未満の場合には、それぞれの動きベクト
ルに対応する予測画像を同時に生成することができる。
したがって、回路を簡素化して回路規模を小さくするこ
とができるとともに、符号化の処理速度を向上させるこ
とができる。
【0102】請求項19記載の発明は、請求項11〜1
8の何れかに記載の発明において、NXおよびNYを整
数とし、前記マクロブロックが(NY×2)行NX列の
画素からなり、前記第1および2のセグメントブロック
がそれぞれNY行NX列の画素からなるとするとき、前
記設定手段が前記最大列数および前記最大行数をそれぞ
れ(NX+1)列、((NY+1)×2)行に設定する
ことを特徴とする。
【0103】請求項19記載の発明では、前記設定手段
によって前記最大列数および前記最大行数がそれぞれ
(NX+1)列、((NY+1)×2)行に設定される
ので、画素精度が整数画素未満の第1および第2フィー
ルドの類似ブロックを参照画像記憶手段からそれぞれ独
立に読み出すことができるとともに、参照画像記憶手段
へのメモリアクセス量を略半減することができる。
【0104】請求項20記載の発明は、請求項11〜1
5および17の何れかに記載の発明において、NXおよ
びNYを整数とし、前記マクロブロックが(NY×2)
行NX列の画素からなり、前記第1および第2セグメン
トブロックがそれぞれNY行NX列の画素からなるとす
るとき、前記設定手段が前記最大列数および前記最大行
数をそれぞれNX列、(NY×2)行に設定することを
特徴とする。
【0105】請求項20記載の発明では、前記設定手段
によって前記最大列数および前記最大行数がそれぞれN
X列、(NY×2)行に設定されるので、画素精度が整
数画素の第1および第2セグメントブロックの類似ブロ
ックを参照画像記憶手段からそれぞれ独立に読み出すこ
とができるとともに、参照画像記憶手段へのメモリアク
セス量を略半減することができる。
【0106】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について図面を参照しつつ説明する。 (第1の実施の形態)図1〜図17は本発明に係る動画
像符号化装置の好ましい実施の形態を示す図であり、図
1は動画像符号化装置の構成を示すブロック図である。
なお、図25に示された従来の動画像符号化装置の各部
と同様の機能を有するものにはそれぞれ同一符号が付さ
れている。図1に示すように、動画像符号化装置は、現
画像供給ユニット1、参照画像記憶ユニット2、動きベ
クトル検出ユニット3、予測モード判定ユニット20
0、差分画像生成ユニット5、直交変換/量子化ユニッ
ト6、可変長符号化7および逆量子化/逆直交変換ユニ
ット8を備えている。
【0107】現画像供給ユニット1は、図外の画像メモ
リから動画像を部分的に構成する現画像の画像信号を入
力し、参照画像記憶ユニット2、動きベクトル検出ユニ
ット3、予測モード判定ユニット4および差分画像生成
ユニット5に出力する。動画像は1枚のフレームが2枚
のフィールドからなるインタレース走査方式の動画像で
あり、現画像供給ユニット1は、現画像の画像信号を符
号化順に並べ替えて入力し、画素に含まれる輝度情報お
よび色差情報を所定の標本化周波数に基づいて水平走査
方向および垂直走査方向に抽出し、いわゆる4:2:
0、4:2:2または4:4:4の画像フォーマットに
変換し、フォーマット変換された各画像の画像信号をさ
らに16画素×16ラインの矩形ブロック(以下、マク
ロブロックという)に分割し、これらのマクロブロック
毎に出力する。また、現画像供給ユニット1は、動画像
を部分的に構成する時間的に前方向および後方向の画像
を参照画像として参照画像記憶ユニット2に出力する。
【0108】参照画像記憶ユニット2は、参照画像記憶
手段の機能を有し、揮発性メモリによって構成され、現
画像供給ユニット1から出力された入力画像および後述
する局部復号画像生成ユニット9より生成された局部復
号画像を参照画像としてフレーム単位に記憶する。動き
ベクトル検出ユニット3は、動きベクトル検出手段の機
能を有し、現画像供給ユニット1から出力された現画像
と参照画像記憶ユニット2に記憶された参照画像に基づ
いてマクロブロック毎に複数の動きベクトルを検出して
予測モード判定ユニット200および可変長符号化ユニ
ット7に出力する。また、動きベクトル検出ユニット3
は、動きベクトル検出時に算出された類似ブロックのデ
ィストーションを予測モード判定ユニット200に出力
する。
【0109】ここで、16画素×16ラインのマクロブ
ロックは、従来の技術の欄において説明した現画像フレ
ームブロックに相当し、現画像のピクチャタイプがPピ
クチャの場合には、時間的に前方向の参照画像に基づい
て現画像フレームブロックに対応するフレーム前方向動
きベクトルVfrmF、現画像トップフィールドブロッ
クに対応するトップフィールド前方向動きベクトルVf
ldF1および現画像ボトムフィールドブロックに対応
するボトムフィールド前方向動きベクトルVfldF2
がそれぞれ検出される。
【0110】一方、現画像のピクチャタイプがBピクチ
ャの場合には、時間的に前方向の参照画像に基づいて1
本のフレーム前方向動きベクトルVfrmFおよび2本
のフィールド前方向動きベクトルVfldF1,Vfl
dF2がそれぞれ検出されるとともに、時間的に後方向
の参照画像に基づいて1本のフレーム後方向動きベクト
ルVfrmBおよび2本のフィールド後方向動きベクト
ルVfldB1,VfldB2がそれぞれ検出される。
【0111】また、動きベクトルの検出は次のようにし
て行われる。まず、各候補ブロックの画素データと現画
像ブロックの画素データとの差分を表すディストーショ
ンがそれぞれ演算される。次いで、演算されたディスト
ーションの中から最小の値をもつディストーションが検
出され、現画像ブロックに最も類似した候補ブロック
(類似ブロック)が特定される。次いで、この類似ブロ
ックと現画像ブロックとの水平走査方向および垂直走査
方向の変位が算出されて動きベクトルが検出される。
【0112】予測モード判定ユニット200は、動きベ
クトル検出ユニット3によって検出された動きベクトル
に基づいて、参照画像記憶ユニット2に記憶された同一
フレームの参照画像上の各類似ブロックの位置的な重な
り具合を判定するとともに、動きベクトル検出時に算出
されたディストーションに基づいて同一フレームの参照
画像に対応するフレーム予測画像およびフィールド予測
画像のうち何れの予測画像を生成すべきかを判定し、こ
れらの判定結果に基づいて予測画像を生成し、生成され
た予測画像に基づいて最適な動き補償予測モードを判定
する。
【0113】さらに、予測モード判定ユニット200
は、動き補償予測モードかイントラ予測モードかを判定
する。この結果、イントラ予測モードが最適な予測モー
ドとして判定された場合には、イントラ予測モードであ
ることを表す信号を差分画像生成ユニット5、局部復号
画像生成ユニット9および参照画像記憶ユニット2に出
力する。一方、動き補償予測モードが最適な予測モード
として判定された場合には、該当する動き補償予測モー
ドを表す信号およびその予測画像が差分画像生成ユニッ
ト5および参照画像記憶ユニット2に出力する。
【0114】差分画像生成ユニット5は、予測モード判
定ユニット200により判定された最適な予測モードに
基づいて予測誤差信号を直交変換/量子化ユニット6に
出力する。ここで、イントラ予測モードの場合には、現
画像供給ユニット1から出力された現画像(イントラブ
ロック)をそのまま予測誤差信号として出力する。一
方、動き補償予測モードの場合には、現画像と予測モー
ド判定ユニット200により判定された最適な動き補償
予測モードの予測画像との差分画像を予測画像信号とし
て出力する。
【0115】直交変換/量子化ユニット6は、差分画像
生成ユニット5から出力されたマクロブロックの画像信
号を8画素×8ラインのブロックに分割し、このブロッ
ク毎に公知の2次元DCT演算を行い、画像データを直
流成分(DC成分)および交流成分(AC成分)を含む
低周波項から高周波項までの複数のDCT係数に変換す
る。
【0116】このDCT演算によって、各ブロックの画
像データは、第1低周波項であるDC成分から高周波項
のAC成分まで、徐々に精細さを表現する段階的な複数
の周波数成分に分解される。また、DCT演算前には、
低い空間的相関を示していた画像信号の画素値(輝度情
報および色差情報)が、DCT演算により低周波項に集
中することから、高周波項を除去することで有効な情報
圧縮が可能となる。
【0117】なお、DCTは、好ましい直交変換方式と
して採用されているが、これに限るものではない。例え
ば、現在のテレビ信号はコンポーネント信号とコンポジ
ット信号が混在しているが、コンポーネント信号に対し
てはDCTが優れた特性を示すが、コンポジット信号に
対してはアダマール変換が優れた特性を示すことが知ら
れている。このように、符号化される画像の特性に応じ
て適した方式の直交変換方式を採用すれば良い。
【0118】また、直交変換/量子化ユニット6は、D
CT係数を量子化ステップにより割算し、高周波を除去
するよう余りを丸めることにより量子化を行い、可変長
符号化ユニット7および逆量子化/逆直交変換ユニット
8に出力する。DCT演算により得られたDCT係数の
DC成分とAC成分とはそれぞれ独立の量子化ステップ
により量子化され、イントラブロックのDC係数につい
ては、ピクチャ単位に量子化ステップが制御され、その
他の係数については、ピクチャタイプに応じた量子化マ
トリックスにマクロブロック毎に定まる量子化スケール
を乗ずることにより量子化ステップが制御される。量子
化マトリックスは量子化特性を視覚特性に合せるための
パラメータである。量子化スケールは発生符号量を制御
するためのパラメータであり、可変長符号化ユニット7
により可変長符号化された符号化データを監視すること
にによって制御される。
【0119】可変長符号化ユニット7は、直交変換/量
子化ユニット6から出力された画像信号をヘッダ情報や
動きベクトル情報等の付加情報とともに可変長符号化
し、符号化データを出力する。直交変換/量子化ユニッ
ト6により量子化されたDCT係数は、低周波成分から
順次スキャンされて2次元の係数が1次元の係数列に変
換され、これらの係数が1次元係数列の連続する零係数
の数を表すランおよび非零係数の値を表すレベルに基づ
いて可変長符号化される。スキャン順序としては、いわ
ゆるジグザグスキャン(Zig-zag Scanning)とオルタネ
ートスキャン(Alternate Scanning)とがあり、画像の
種類に応じて切り換えて使用される。オルタネートスキ
ャンは、インタレース画像の場合に有効である。
【0120】また、可変長符号化ユニット7は、内部に
図示しない揮発性のバッファメモリを有し、このバッフ
ァメモリ内の符号化データの占有率を監視することによ
って発生符号量を把握し、目標ビットレートに合せるよ
う直交変換/量子化ユニット6の量子化スケールを制御
する。すなわち、符号化データはその画像の複雑さや動
きの激しさによって発生符号量が変動するため、この変
動を吸収して略一定の伝送速度でビットストリームとし
て出力され、図外の伝送路を経て外部デコーダに伝送さ
れる。
【0121】逆量子化/逆直交変換ユニット8は、直交
変換/量子化ユニット6により量子化された各DCT係
数に量子化時と同じ量子化ステップを乗ずることにより
逆量子化を行い、逆量子化された2次元係数を逆DCT
演算した後、8画素×8画素の各ブロックから16画素
×16画素のマクロブロックを合成することで、予測誤
差信号の復元画像を生成し、局部復号画像生成ユニット
9に出力する。
【0122】局部復号画像生成ユニット9は、逆量子化
/逆直交変換ユニット8から出力された画像および予測
モード判定ユニット200から出力された予測画像に基
づいて現画像に対応する局部復号画像を生成し、参照画
像記憶ユニット2に記憶する。次に、予測モード判定ユ
ニット200について具体的に説明する。図2は予測モ
ード判定ユニット200の構成を示すブロック図であ
る。図2に示すように、予測モード判定ユニット200
は、フレーム/フィールド判定ユニット210、設定ユ
ニット220、共通ブロック判定ユニット230、予測
画像生成ユニット240、画像誤差値算出ユニット25
0、最小評価値判定ユニット260およびイントラ判定
ユニット270を備えている。
【0123】フレーム/フィールド判定ユニット210
は、予測画像判定手段の機能を有し、動きベクトル検出
ユニット3により算出された類似ブロックのディストー
ションに基づいて同一フレームの参照画像に基づいて生
成されるフレーム予測画像およびフィールド予測画像の
うち何れの予測画像を予測画像生成ユニット240によ
り生成すべきかを判定するものであり、図3に示すよう
に、さらに、ディストーション加算ユニット211、デ
ィストーション比較ユニット212およびディストーシ
ョン判定ユニット213を備えている。
【0124】ディストーション加算ユニット212は、
ディストーションユニット加算手段の機能を有し、現画
像トップフィールドブロックのディストーションと現画
像ボトムフィールドブロックのディストーションとを加
算して、ディストーション比較ユニット212に出力す
る。ディストーション比較ユニット212は、ディスト
ーション比較手段の機能を有し、ディストーション加算
ユニット212により加算された現画像トップおよびボ
トムフィールドブロックのディストーションと現画像フ
レームブロックのディストーションとの大小関係を比較
する。
【0125】ディストーション判定ユニット213は、
ディストーション判定手段の機能を有し、ディストーシ
ョン比較ユニット212の比較結果に基づいてディスト
ーションが小さいほうのブロックを表す信号を共通ブロ
ック判定ユニット230に出力する。設定ユニット22
0は、設定手段の機能を有し、書き換え可能な不揮発性
メモリによって構成されている。設定ユニット220
は、参照画像記憶ユニット2から読み出し可能な同一フ
レームの参照画像の画素の最大列数および最大行数を設
定して参照画像記憶ユニット2へのメモリアクセス量を
設定するものである。
【0126】最大列数および最大行数は、半画素精度の
現画像トップおよびボトムフィールドブロックの類似ブ
ロック(17画素×9ライン)をそれぞれ独立に読み出
すことができるように、それぞれ17画素および18ラ
インに設定されている。従来の動画像符号化装置では、
現画像フレームブロック、現画像トップフィールドブロ
ックおよび現画像ボトムフィールドブロックに対する類
似ブロックはそれぞれ独立に読み出されていたのに対
し、メモリアクセス量は略半減されている。
【0127】共通ブロック判定ユニット230は、共通
ブロック判定手段の機能を有し、動きベクトル検出ユニ
ット3よって検出された複数の動きベクトルに基づい
て、参照画像記憶ユニット2に記憶された同一フレーム
の参照画像上の各類似ブロックの位置的な重なり具合を
判定し、この判定結果およびフレーム/フィールド判定
ユニット210の判定結果に基づいて予測画像生成ユニ
ット240により生成される予測画像を決定するもので
あり、図4に示すように、さらに、水平位置判定ユニッ
ト231、垂直位置判定ユニット232および読出ブロ
ック決定ユニット233を備えている。
【0128】ここで、重なり具合を判定するとは、フレ
ーム動きベクトル、トップフィールド動きベクトルおよ
びボトムフィールド動きベクトルの各類似ブロックを含
む参照画像上の最小ブロックを共通ブロックと呼ぶとす
ると、この共通ブロックの列数および行数がそれぞれ設
定ユニット220により設定された最大列数および最大
行数以下であるか否かを判定することを表す。
【0129】水平位置判定ユニット231は、フレーム
動きベクトル、トップフィールド動きベクトルおよびボ
トムフィールド動きベクトルの水平成分に基づいて共通
ブロックの列数が設定ユニット220により設定された
最大列数以下であるか否かを判定し、その判定結果を垂
直位置判定ユニット232および読出ブロック決定ユニ
ット233に出力する。
【0130】垂直位置判定ユニット232は、フレーム
動きベクトル、トップフィールド動きベクトルおよびボ
トムフィールド動きベクトルの垂直成分に基づいて共通
ブロックの行数が設定ユニット220により設定された
最大行数以下であるか否かを判定し、その判定結果を読
出ブロック決定ユニット233に出力する。読出ブロッ
ク決定ユニット233は、水平位置判定ユニット231
の判定結果および垂直位置判定ユニット232の判定結
果に基づいて予測画像生成ユニット240により生成さ
れる予測画像を決定するとともに、参照画像記憶ユニッ
ト2から読み出す参照画像上のブロックを決定する。
【0131】ここで、垂水平置判定ユニット231によ
り共通ブロックの列数が最大列数以下であると判定さ
れ、かつ垂直位置判定ユニット232により共通ブロッ
クの行数が最大行数以下であると判定された場合には、
フレーム予測画像およびフィールド予測画像を生成する
よう、参照画像記憶ユニット2から共通ブロックを読み
出すように決定される。
【0132】一方、水平位置判定ユニット231により
共通ブロックの列数が最大列数を超えると判定された場
合および垂直位置判定ユニット232により共通ブロッ
クの行数が最大行数を超えると判定された場合には、フ
レーム/フィールド判定ユニット210により生成され
る予測画像として判定された予測画像を生成するよう、
現画像フレームと現画像トップおよびボトムフィールド
ブロックとのうち何れか一方の類似ブロックを参照画像
記憶ユニット2から読み出すように決定される。
【0133】予測画像生成ユニット240は、予測画像
生成手段の機能を有し、共通ブロック判定ユニット23
0により決定された予測画像を動きベクトルに基づいて
生成するものであり、図2に示すように、水平補間ユニ
ット241、フレーム垂直補間ユニット242、フィー
ルド垂直補間ユニット243および双方向予測画像生成
ユニット244を備えている。
【0134】水平補間ユニット241は、水平補間手段
の機能を有し、読出ブロック決定ユニット233により
決定されたブロックを参照画像記憶ユニット2から読み
出し、読み出されたブロックから動きベクトルに基づい
て類似ブロックを抽出するものである。水平補間ユニッ
ト241は、動きベクトルの水平成分が半画素精度の場
合には、互いに水平方向に隣接する画素から半画素精度
の画素を補間して水平補間画像を生成し、動きベクトル
の水平成分が整数画素精度の場合には、類似ブロックそ
のものを水平補間画像とする。
【0135】ここで、共通ブロックが参照画像記憶ユニ
ット2から読み出された場合には、現画像フレームブロ
ック、現画像トップフィールドブロックおよび現画像ボ
トムフィールドブロックに対応する予測用水平補間画像
がそれぞれ生成されるが、さらに、フレーム動きベクト
ル、トップフィールド動きベクトルおよびボトムフィー
ルド動きベクトルのうち1つ以上の動きベクトルの水平
成分が半画素精度のときには、まず、半画素精度の動き
ベクトルの類似ブロックが含まれる最小のブロックの水
平補間画像を生成し、次いで、生成された画像からそれ
ぞれの動きベクトルの水平補間画像を抽出することで、
半画素精度の画素を補間するための演算回数を減らして
いる。
【0136】一方、現画像フレームブロックと現画像ト
ップおよびボトムフィールドブロックとのうち何れか一
方の類似ブロックが読み出された場合には、類似ブロッ
クそのものが読み出されるので、動きベクトルの水平成
分が半画素精度のときには、互いに水平方向に隣接する
画素から半画素精度の画素を補間して水平補間画像が出
力され、動きベクトルの水平成分が整数画素精度のとき
には、類似ブロックそのものが水平補間画像として出力
される。
【0137】水平補間ユニット241は、フレーム動き
ベクトルに基づく水平補間画像をフレーム垂直補間ユニ
ット242に出力するとともに、トップおよびボトムフ
ィールド動きベクトルに基づく水平補間画像をフィール
ド垂直補間ユニット243に出力する。フレーム垂直補
間ユニット242は、フレーム垂直補間手段の機能を有
し、水平補間ユニット241により出力された水平補間
画像からフレーム動きベクトルに基づいてフレーム予測
画像を生成するものであり、フレーム動きベクトルの垂
直成分が半画素精度の場合には、互いに垂直方向に隣接
する画素から半画素精度の画素を補間してフレーム垂直
補間画像を生成してフレーム予測画像を生成し、動きベ
クトルの垂直成分が整数画素精度の場合には、入力され
た水平補間画像そのものをフレーム垂直補間画像として
フレーム予測画像を生成するものである。
【0138】フィールド垂直補間ユニット243は、フ
ィールド垂直補間手段の機能を有し、水平補間ユニット
241により出力されたトップおよびボトムフィールド
ブロックのそれぞれ水平補間画像からトップおよびボト
ムフィールド動きベクトルに基づいてフィールド予測画
像を生成するものであり、フィールド動きベクトルの垂
直成分が半画素精度の場合には、互いに垂直方向に隣接
する画素から半画素精度の画素を補間してフィールド垂
直補間画像を生成し、動きベクトルの垂直成分が整数画
素精度の場合には、入力された水平補間画像そのものを
フィールド垂直補間画像とし、トップフィールドブロッ
クのフィールド垂直補間画像とボトムフィールドブロッ
クの垂直補間画像とを合成してフィールド予測画像を生
成する。
【0139】双方向予測画像生成ユニット240は、ピ
クチャタイプがBピクチャの場合に、共通ブロック判定
ユニット230の判定結果に基づいてフレーム垂直補間
ユニット242によりフレーム前方向予測画像およびフ
レーム後方向予測画像が生成されたとき、これら2つの
予測画像からフレーム双方向予測画像を生成し、共通ブ
ロック判定ユニット230の判定結果に基づいてフィー
ルド垂直補間ユニット242によりフィールド前方向予
測画像およびフィールド後方向予測画像が生成されたと
き、これら2つの予測画像からフィールド双方向予測画
像を生成するものである。
【0140】画像誤差値算出ユニット250は、現画像
供給ユニット1から出力された現画像(マクロブロッ
ク)と予測画像生成ユニット240によって生成された
予測画像とに基づいて、現画像と予測画像との間の類似
性を表す相関値を算出するものであり、さらに、フレー
ム双方向画像誤差値算出ユニット251、フィールド双
方向画像誤差値算出ユニット252、フレーム前方向画
像誤差値算出ユニット253、フレーム後方向画像誤差
値算出ユニット254、フィールド前方向画像誤差値算
出ユニット255およびフィールド後方向画像誤差値算
出ユニット256を備えている。相関値としては、現画
像および予測画像のブロック内の位置的に対応する画素
間の二乗予測誤差値が用いられる。
【0141】フレーム双方向画像誤差値算出ユニット2
51は、双方向予測画像生成ユニット244により生成
されたフレーム双方向予測画像と現画像との間の二乗予
測誤差値を算出するものであり、フィールド双方向画像
誤差値算出ユニット252は、双方向予測画像生成ユニ
ット244により生成されたフィールド双方向予測画像
と現画像との間の二乗予測誤差値を算出するものであ
る。
【0142】フレーム前方向画像誤差値算出ユニット2
53は、フレーム垂直補間ユニット242により生成さ
れたフレーム前方向予測画像と現画像との間の二乗予測
誤差値を算出するものであり、フレーム後方向画像誤差
値算出ユニット254は、フレーム垂直補間ユニット2
42により生成されたフレーム後方向予測画像と現画像
との間の二乗予測誤差値を算出するものである。
【0143】フィールド前方向画像誤差値算出ユニット
255は、フィールド垂直補間ユニット243により生
成されたフィールド前方向予測画像と現画像との間の二
乗予測誤差値を算出するものであり、フィールド後方向
画像誤差値算出ユニット256は、フィールド垂直補間
ユニット243により生成されたフィールド後方向予測
画像と現画像との間の二乗予測誤差値を算出するもので
ある。
【0144】最小誤差値判定ユニット260は、画像誤
差値算出ユニット250により算出された二乗予測誤差
値を比較して最適な動き補償予測モードを判定するもの
であり、最小の二乗予測誤差値をもつ予測画像を最適な
予測画像として判定し、予測画像およびその動き補償予
測モードをイントラ判定ユニット270に出力する。イ
ントラ判定ユニット270は、現画像供給ユニット1か
ら出力された現画像(マクロブロック)および最小誤差
値判定ユニット260により出力された予測画像に基づ
いて最適な予測モードを判定するするものであり、現画
像および予測画像の誤差値の平均画素値からの分散を比
較して、現画像の分散が誤差値の分散より小さい場合に
は、イントラ符号化を行ったほうが符号化効率が高いと
判定し、イントラ符号化モードを表す信号を出力する一
方、現画像の分散が誤差値の分散以上の場合には、動き
補償を行ったほうが符号化効率が高いと判定され、最小
誤差値判定ユニット260により判定された最適な予測
画像およびその動き補償モードを表す信号を出力する。
【0145】すなわち、本動画像符号化装置は、参照画
像記憶ユニット2に記憶された同一フレームの参照画像
上の各類似ブロックの位置的な重なり具合を共通ブロッ
ク判定ユニット230によって判定し、その判定結果に
基づいてフレーム予測画像およびフィールド予測画像の
うち双方または何れか一方の予測画像を生成し、さらに
ピクチャタイプがBピクチャの場合には、共通ブロック
判定ユニット230の判定結果に基づいて双方向予測を
生成し、生成された予測画像から最適な動き補償予測モ
ードを判定するものである。
【0146】次に、作用を説明する。まず、図4に示さ
れた水平位置判定ユニット231および垂直位置判定ユ
ニット232により、フレーム動きベクトルVfrmお
よびフィールド動きベクトルVfldに基づいて共通ブ
ロックの列数および行数がそれぞれ設定ユニット220
により設定された最大列数および最大行数以下であるか
否かを判定する方法について説明する。
【0147】以下、説明を容易にするため、図5に示す
ように、現画像400および参照画像410のトップフ
ィールドの画素をそれぞれ白丸で表し、ボトムフィール
ドの画素を四角で表し、現画像フレームブロック401
が4画素×4ラインの画素からなり、現画像トップフィ
ールドブロックがトップフィールドの4画素×2ライン
の画素からなり、現画像ボトムフィールドブロックがボ
トムフィールドの4画素×2ラインの画素からなるもの
とする。また、設定ユニット220の最大列数および最
大行数は、それぞれ5列(画素)、6行(ライン)に設
定されているものとする。
【0148】また、動きベクトルの水平成分をV(x)
で表し、動きベクトルの垂直成分をV(y)で表し、両
者を同時に表すときにはV(x,y)によって表すもの
とする。動きベクトルの各成分は半画素単位を1として
表すものとし、例えば参照画像上の互いに隣接する画素
間は2となる。フレーム動きベクトルVfrm(x,
y)の水平成分の表し方とフィールド動きベクトルのV
fld(x,y)の水平成分の表し方とは同じである。
一方、フレーム動きベクトルVfrm(x,y)の垂直
成分の表し方とフィールド動きベクトルのVfld
(x,y)の垂直成分の表し方とは異なり、フレーム動
きベクトルVfrm(x,y)の垂直成分は参照画像フ
レーム内の垂直方向に互いに隣接するトップフィールド
とボトムフィールドの画素間を2で表しており、フィー
ルド動きベクトルVfld(x,y)の垂直成分はトッ
プフィールドおよびボトムフィールドのうち何れかの参
照画像の垂直方向に互いに隣接する画素間を2で表して
いる。
【0149】図5に示すように、例えば点P1〜P3を
それぞれフレーム動きベクトル(x,y)の示す位置と
すると、点P1はフレーム動きベクトルはVfrm
(0,0)であり、現画像400上の現画像ブロック4
01に対応する参照画像410上の同じ位置に整数画素
精度の類似ブロック411があることが特定される。ま
た、点P2は点P1より図中右方向に1画素分シフトし
た位置にあり、フレーム動きベクトルVfrm(2,
0)で表され、整数画素精度の類似ブロック412が特
定される。また、点P3は水平方向が点P1と点P2の
間にあるとともに、垂直方向が点P1や点P2より図中
下方向に1画素分シフトした位置にあり、フレーム動き
ベクトルVfrm(1,2)で表され、水平方向が半画
素精度の5画素×4ラインの類似ブロック413が特定
される。
【0150】すなわち、動きベクトルの水平成分が偶数
のときには、動きベクトルの水平成分は整数画素精度で
あり、類似ブロックの列数が4列であることが特定さ
れ、動きベクトルの水平成分が奇数のときには、動きベ
クトルの垂直成分が半画素精度であり、類似ブロックの
列数が5列であることが特定される。同様に、フレーム
動きベクトルの垂直成分が偶数のときには、動きベクト
ルの垂直成分は整数画素精度であり、類似ブロックの行
数が4行であることが特定され、動きベクトルの垂直成
分が奇数のときには、動きベクトルの垂直成分が半画素
精度であり、類似ブロックの行数が5行であることが特
定される。
【0151】同様に、フィールド動きベクトルの垂直成
分が偶数のときには、動きベクトルの垂直成分は整数画
素精度であり、類似ブロックの行数が2行であることが
特定され、動きベクトルの垂直成分が奇数のときには、
動きベクトルの垂直成分が半画素精度であり、類似ブロ
ックの行数が3行であることが特定される。さらに、図
6に示すように、図5に示された現画像フレームブロッ
ク401および類似ブロック411の垂直成分に注目
し、現画像フレームブロック401の1列目の垂直4ラ
インをフレームブロック420で表し、現画像トップフ
ィールドブロックの1列目の垂直2ラインをトップフィ
ールドブロック421で表し、現画像ボトムフィールド
ブロックの1列目を垂直2ラインをボトムフィールドブ
ロック422で表し、さらに、類似ブロック411の1
列目の垂直4ラインをブロック430で表すと、フレー
ムブロック420の動きベクトルの垂直成分が0となる
位置は図中Vfrmで示された位置となる。
【0152】また、トップフィールドブロック421の
動きベクトルの垂直成分が0となる位置は、参照画像4
10のトップフィールドを参照した場合には、図中V1
1で示された位置となり、参照画像410のボトムフィ
ールドを参照した場合には、図中V12で示された位置
となる。同様に、ボトムフィールドブロック422の動
きベクトルの垂直成分が0となる位置は、参照画像41
0のトップフィールドを参照した場合には、図中V21
で示された位置となり、参照画像410のボトムフィー
ルドを参照した場合には、図中V22で示された位置と
なる。
【0153】図6から理解されるように、V11および
V21、並びに、V12およびV22はそれぞれ同位置
を示すことから、同一参照フィールド内であれば現画像
フィールドブロックがトップフィールドブロック42
1、ボトムフィールドブロック422の何れかに拘らず
動きベクトルが示す位置は同じとなる。次に、水平位置
判定ユニット231により、フレーム動きベクトルVf
rmおよびフィールド動きベクトルVfldの水平成分
に基づいて共通ブロックの列数が設定ユニット220に
より設定された最大列数以下であるか否かを判定する方
法について説明する。
【0154】図7は参照画像上のフレーム動きベクトル
Vfrm(x)とその類似ブロックおよびフィールド動
きベクトルVfld(x)とその類似ブロックとの位置
関係を示す図であり、各類似ブロックはその1行目の画
素が表されている。図7(a)に示すように、点Paで
示されたフレーム動きベクトルVfrm(x)が整数画
素精度の場合には、類似ブロック440の列数は4とな
り、設定ユニット220の最大列数が5であるで、参照
画像記憶ユニット2から1列余分の画素を読み出すこと
が可能となる。このとき、フレーム動きベクトルVfr
m(x)とフィールド動きベクトルVfld(x)とを
参照画像記憶ユニット2から一緒に読み出すためには、
フィールド動きベクトルVfld(x)が点Pb1〜点
Pb5のうち何れかの位置にある必要がある。点Pb1
〜点Pb3はフィールド動きベクトルVfld(x)が
整数画素精度の場合を示しており、点Pb4および点P
b5はフィールド動きベクトルVfld(x)が半画素
精度の場合を示している。
【0155】ここで、フィールド動きベクトルVfld
(x)が点Pb1に位置するとき、 Vfld(x)=Vfrm(X)-2 であり、フィールド動きベクトルVfld(x)が点P
b2に位置するとき、 Vfld(x)=Vfrm(X) であり、フィールド動きベクトルVfld(x)が点P
b3に位置するとき、 Vfld(x)=Vfrm(X)+2 である。
【0156】フィールド動きベクトルVfld(x)が
点Pb4に位置するとき、 Vfld(x)=Vfrm(X)-1 であり、フィールド動きベクトルVfld(x)が点P
b2に位置するとき、 Vfld(x)=Vfrm(X)+1 である。すなわち、フレーム動きベクトルVfrm
(x)が整数画素精度の場合には、 Vfrm(X)-2≦Vfld(x)≦Vfrm(X)+2 ……(1) の関係にあれば、フレーム動きベクトルVfrm(x)
およびフィールド動きベクトルVfld(x)が指す類
似ブロックを参照画像記憶ユニット2から一緒に読み出
すことができる。
【0157】また、図7(b)に示すように、点Pcで
示されたフレーム動きベクトルVfrm(x)が半画素
精度の場合には、類似ブロック441の列数は5とな
り、参照画像記憶ユニット2から余分な列の画素を読み
出すことはできないので、フレーム動きベクトルVfr
m(x)とフィールド動きベクトルVfld(x)とを
参照画像記憶ユニット2から一緒に読み出すためには、
フィールド動きベクトルVfld(x)が点Pd1〜点
Pd3で示される位置にある必要がある。
【0158】フィールド動きベクトルVfld(x)が
点Pd1に位置するとき、 Vfld(x)=Vfrm(X)-1 であり、フィールド動きベクトルVfld(x)が点P
d2に位置するとき、 Vfld(x)=Vfrm(X)+1 であり、フィールド動きベクトルVfld(x)が点P
d3に位置するとき、 Vfld(x)=Vfrm(X) である。すなわち、フレーム動きベクトルVfrm
(x)が半画素精度の場合には、 Vfrm(X)-1≦Vfld(x)≦Vfrm(X)+1 ……(2) の関係にあれば、フレーム動きベクトルVfrm(x)
およびフィールド動きベクトルVfld(x)が指す類
似ブロックを参照画像記憶ユニット2から一緒に読み出
すことができる。式(1)と式(2)とをまとめて表す
と次式のようになる。
【0159】 Vfrm(X)+(Vfrm(X)&1)-2≦Vfld(x)≦Vfrm(X)-(Vfrm(X)&1)+2 ……(3) ここで、Vfrm(x)&1は論理積演算を表し、フレ
ーム動きベクトルVfrm(x)が整数画素精度のとき
には0を表し、フレーム動きベクトルVfrm(x)が
整数画素精度のときには1を表す。このように、フレー
ム動きベクトルfrm(x)とトップおよびボトムフィ
ールド動きベクトルVfld1(x),Vfld2
(x)とが式(3)を満たすか否かを判定することで、
共通ブロックの列数が設定ユニット220の最大列数以
下であるか否かが判定される。
【0160】次に、垂直位置判定ユニット231によ
り、フレーム動きベクトルVfrmおよびフィールド動
きベクトルVfldの垂直成分に基づいて共通ブロック
の行数が設定ユニット220により設定された最大行数
以下であるか否かを判定する方法について説明する。ま
ず、フレーム動きベクトルのy方向成分Vfrm(y)
が整数画素精度の場合を考える。図8に示すように、例
えば点S1〜S3をそれぞれ現画像フレームブロック4
51の左上角の画素のフレーム動きベクトルVfrm
(x,y)によって示される位置とすると、点S1はフ
レーム動きベクトルVfrm(0,0)を示し、その類
似ブロック461は現画像450上の現画像ブロック4
51に対応する参照画像460上の同じ位置にある。ま
た、点S2はフレーム動きベクトルVfrm(0,2)
を示し、その類似ブロック462は類似ブロック461
の図中下方向に1画素分シフトした位置にある。点S3
はフレーム動きベクトルVfrm(0,4)を示し、そ
の類似ブロック463は類似ブロック461の図中下方
向に2画素分シフトした位置にある。
【0161】また、図9に示すように、現画像フレーム
ブロック451および各類似ブロック461,462,
463の垂直成分に注目し、現画像フレームブロック4
51の1列目の垂直4ラインをフレームブロック470
で表し、現画像トップフィールドブロックの1列目の垂
直2ラインをトップフィールドブロック471で表し、
現画像ボトムフィールドブロックの1列目の垂直2ライ
ンをボトムフィールドブロック472で表すとともに、
類似ブロック461の1列目の垂直4ラインをブロック
480で表し、類似ブロック462の1列目の垂直4ラ
インをブロック490で表し、類似ブロック463の1
列目の垂直4ラインをブロック500で表すとする。
【0162】さらに、フレーム動きベクトルVfrm
(y)を2で除し、−∞方向の最も近い整数値に丸めた
値をVfrmTMP(y)で表し、類似ブロック内にあ
るトップフィールドブロックおよびボトムフィールドブ
ロックの左上角の画素を指すフィールド動きベクトルの
y方向成分をそれぞれVtopTMP(y)、Vbot
TMP(y)で表すとする。
【0163】このとき、現画像トップフィールドブロッ
ク471および現画像ボトムフィールドブロック472
はフィールド画像で比較した場合に同位置となるため、
VtopTMP(y)、VbotTMP(y)は何れも
現画像トップフィールドブロック471および現画像ボ
トムフィールドブロック472から見たフィールド動き
ベクトルと見なすことができる。
【0164】よって、フレーム動きベクトルVfrm
(y)=0およびVfrm(y)=4の場合、すなわち
図9(a)、(c)の場合には、VfrmTMP(y)
=0、VfrmTMP(y)=2となり、 VtopTMP(y)=VfrmTMP(y) ……(4) VbotTMP(y)=VfrmTMP(y) ……(5) の関係が成立する。また、Vfrm(y)=2の場合、
すなわち図9(b)の場合には、VfrmTMP(y)
=1となり、 VtopTMP(y)=VfrmTMP(y)+1 ……(6) VbotTMP(y)=VfrmTMP(y)-1 ……(7) の関係が成立する。
【0165】すなわち、フレーム動きベクトルVfrm
の類似ブロックのトップフィールドおよびボトムフィー
ルドがそれぞれ現画像フィールドブロックのトップフィ
ールドおよびボトムフィールドにある(以下、同一パリ
ティーにあるという)ときには式(4)および式(5)
が成り立ち、フレーム動きベクトルVfrmの類似ブロ
ックのトップフィールドおよびボトムフィールドがそれ
ぞれ現画像フィールドブロックのボトムフィールドおよ
びトップフィールドにある(以下、逆パリティーにある
という)ときには式(6)および式(7)が成り立つ。
【0166】次に、フレーム動きベクトルのy成分Vf
rm(y)が半画素精度の場合を考える。図10に示す
ように、例えば点S4およびS5をそれぞれ現画像フレ
ームブロック451のフレーム動きベクトル(x,y)
の示す位置とすると、点S4はフレーム動きベクトルV
frm(0,1)を示し、その類似ブロック464の左
上角の画素は現画像450上は現画像ブロック451の
左上角の画素と位置的に対応する。また、点S5はフレ
ーム動きベクトルVfrm(0,3)を示し、その類似
ブロック465は類似ブロック464の図中下方向に1
画素分シフトした位置にある。
【0167】また、図11に示すように、現画像フレー
ムブロック451および各類似ブロック464,465
の垂直成分に注目し、現画像フレームブロック451の
1列目の垂直4ラインをフレームブロック470で表
し、現画像トップフィールドブロックの1列目の垂直2
ラインをトップフィールドブロック471で表し、現画
像ボトムフィールドブロックの1列目を垂直2ラインを
ボトムフィールドブロック472で表すとともに、類似
ブロック464の1列目の垂直5ラインをブロック51
0で表し、類似ブロック465の1列目の垂直5ライン
をブロック520で表すとする。
【0168】このとき、Vfrm(y)の値に応じてV
topTMP(y)およびVbotTMP(y)の値が
決定される。フレーム動きベクトルVfrm(y)=1
の場合、すなわち図11(a)の場合には、VfrmT
MP(y)=0となり、 VtopTMP(y)=VfrmTMP(y) ……(8) VbotTMP(y)=VfrmTMP(y) ……(9) の関係が成立する。また、フレーム動きベクトルVfr
m(y)=3の場合、すなわち図11(b)の場合に
は、VfrmTMP(y)=1となり、 VtopTMP(y)=VfrmTMP(y)+1 ……(10) VbotTMP(y)=VfrmTMP(y)-1 ……(11) の関係が成立する。すなわち、式(4)〜式(7)と同
様に、同一パリティーの関係にあるときには式(8)お
よび式(9)が成り立ち、逆パリティーの関係にあると
きには式(10)および式(11)が成り立つ。上記式
(4)〜式(11)をまとめると次のようになる。
【0169】 VtopTMP(y)=VfrmTMP(y)+(VfrmTMP(y)&1) ……(12) VbotTMP(y)=VfrmTMP(y)-(VfrmTMP(y)&1) ……(13) ここで、VfrmTMP(y)&1は論理積演算を表
し、VfrmTMP(y)が偶数のときには0を表し、
VfrmTMP(y)が奇数のときには1を表す。
【0170】以下、検出されたトップフィールド動きベ
クトルのy成分をVtop(y)で表し、ボトムフィー
ルド動きベクトルのy成分をVbot(y)で表し、V
topTMP(y)およびVbotTMP(y)に基づ
いて共通ブロックの行数が設定ユニット220により設
定された最大行数以下であるか否かを判定する方法につ
いて説明する。
【0171】まず、フレーム動きベクトルVfrm
(y)が整数画素精度の場合を考える。このとき、現画
像フレームブロックの類似ブロックの行数は4になり、
設定ユニット220の最大列数が6であるで、参照画像
記憶ユニット2から2行余分の画素を読み出すことが可
能となる。フレーム動きベクトルVfrm(y)が同一
パリティーであり、フレーム動きベクトルVfrm
(y)の示す位置を点A1で表し、その類似ブロックの
1列目をブロック530で表すものすると、フィールド
動きベクトルの取り得る範囲は図12および図13に示
される。図12はフィールド動きベクトルが整数画素精
度のときの範囲を図7と同様に表したものであり、図1
3はフィールド動きベクトルが半画素精度のときの範囲
を図7と同様に表したものである。
【0172】このとき、トップおよびボトムフィールド
動きベクトルVtop(y)、Vbot(y)がそれぞ
れ以下の条件を満たせばよい。ボトムフィールドから余
分に2行読み出すときには、 Vtop(y)=VtopTMP(y) ……(14) VbotTMP(y)-4≦Vbot(y)≦VbotTMP(y)+4 ……(15) を同時に満たせばよい。また、トップフィールドおよび
ボトムフィールドともに1行余分に読み出すときには、 VtopTMP(y)-2≦Vtop(y)≦VtopTMP(y)+2 ……(16) VbotTMP(y)-2≦Vbot(y)≦VbotTMP(y)+2 ……(17) を同時に満たせばよい。また、トップフィールドから余
分に2行読み出すときには、 VtopTMP(y)-4≦Vtop(y)≦VtopTMP(y)+4 ……(18) Vbot(y)=VbotTMP(y) ……(19) フレーム動きベクトルVfrm(y)が逆パリティーの
場合にも、同様に上記式(14)および式(15)を同時に
満たすか、式(16)および式(17)を同時に満たすか、
式(18)および式(19)を同時に満たすかすればよい。
【0173】次に、フレーム動きベクトルVfrm
(y)が半画素精度の場合を考える。このとき、現画像
フレームブロックの類似ブロックのライン数は5にな
り、設定ユニット220の最大ライン数が6であるで、
参照画像記憶ユニット2から1ライン余分の画素を読み
出すことが可能となる。フレーム動きベクトルVfrm
(y)が同一パリティーであり、フレーム動きベクトル
Vfrm(y)の示す位置を点B1で表し、その類似ブ
ロックの1列目をブロック540で表すとすると、フィ
ールド動きベクトルの取り得る範囲は図14および図1
5に示される。図14はフィールド動きベクトルが整数
画素精度のときの範囲を図7と同様に表したものであ
り、図15はフィールド動きベクトルが半画素精度のと
きの範囲を図7と同様に表したものである。
【0174】このとき、トップおよびボトムフィールド
動きベクトルVtop(y)、Vbot(y)はそれぞ
れ上記式(16)および式(17)を同時に満たすか、式
(18)および式(19)を同時に満たすかすればよい。一
方、フレーム動きベクトルVfrm(y)が逆パリティ
ーの場合には、トップおよびボトムフィールド動きベク
トルVtop(y)、Vbot(y)はそれぞれ上記式
(14)および式(15)を同時に満たすか、式(16)およ
び式(17)を同時に満たすかすればよい。
【0175】動きベクトルの成分は、最下位ビットから
見て1ビット目が整数画素精度か半画素精度を表し、2
ビット目が同一パリティーか逆パリティーかを表してお
り、動きベクトルの下位2ビットを抽出し論理演算を行
うことで、上記条件式が選択されるようになっている。
すなわち、Vfrm(y)の最下位ビットが0のときに
は整数画素精度を表し、1のときには半画素精度を表
す。また、VfrmTMP(y)の最下位ビットが0の
ときには同一パリティを表し、1のときには逆パリティ
ーを表す。
【0176】このように、フレーム動きベクトルfrm
(x)とトップおよびボトムフィールド動きベクトルV
top(x),Vbot(x)とが上記各式を満たすか
否かを判定することで、共通ブロックの列数が設定ユニ
ット220の最大列数以下であるか否かが判定される。
次に、ピクチャタイプがPピクチャの場合、予測モード
判定ユニット200の予測画像生成ユニット240によ
って予測画像を生成する動作を図16に示されたフロー
チャートに基づいて説明する。
【0177】まず、共通ブロック判定ユニット230の
水平位置判定ユニット231によって共通ブロックの列
数が設定ユニット220により設定された最大列数以内
か否かが判定される(ステップS1)。ここで、共通ブ
ロックの列数が最大列数以内の場合には、共通ブロック
判定ユニット230の垂直位置判定ユニット232によ
って共通ブロックの行数が設定ユニット220により設
定された最大行数以内か否かが判定される(ステップS
2)。ここで、共通ブロックの列数が最大列数以内の場
合には、読出ブロック決定ユニット233によって共通
ブロックを読み出すように決定される(ステップS
3)。
【0178】一方、ステップS1で共通ブロックの列数
が最大列数を超えた場合およびステップS2で共通ブロ
ックの行数が最大行数を超えた場合には、フレーム/フ
ィールド判定ユニット210により判定されたフレーム
動きベクトルとトップおよびボトムフィールド動きベク
トルのうち何れかに対応する類似ブロックを読み出すよ
うに決定される(ステップS4)。
【0179】次いで、水平補間ユニット241により読
出ブロック決定ユニット233により決定されたブロッ
クが読み出され、水平補間画像が生成される(ステップ
S5)。ここで、生成された水平補間画像がフレーム動
きベクトルに対応するかトップおよびボトムフィールド
動きベクトルに対応するかが判断され(ステップS
6)、水平補間画像がフレーム動きベクトルに対応する
場合には、フレーム垂直補間ユニット242によりフレ
ーム垂直補間画像が生成され(ステップS7)、そのま
まフレーム前方向予測画像として出力される(ステップ
S8)。
【0180】一方、水平補間画像がトップおよびボトム
フィールド動きベクトルに対応する場合には、フィール
ド補間ユニット243によりそれぞれトップおよびボト
ムフィールド動きベクトルに対応する垂直補間画像が生
成され(ステップS9)、生成された2つの垂直補間画
像を合成することによってフィールド前方向予測画像が
生成される(ステップS10)。
【0181】なお、ピクチャタイプがBピクチャの場合
には、ステップS1〜S10と同様の動作により時間的
に前方向および後方向の動きベクトルに基づくそれぞれ
の予測画像が生成される。次に、ピクチャタイプがBピ
クチャの場合、双方向予測画像生成ユニット244によ
って双方向予測画像を生成する動作を図17に示された
フローチャートに基づいて説明する。
【0182】まず、共通ブロック判定ユニット230に
よりフレーム前方向予測画像が生成されるか否かが判定
され(ステップS11)、フレーム前方向予測画像が生
成されると判定された場合には、さらに、共通ブロック
判定ユニット230によりフレーム後方向予測画像が生
成されるか否かが判定され(ステップS12)、フレー
ム後方向予測画像が生成されると判定された場合には、
双方向予測画像生成ユニット244によってフレーム双
方向予測画像が生成される(ステップS13)。
【0183】一方、ステップS11でフレーム前方向予
測画像が生成されないと判定された場合およびステップ
S12でフレーム後方向予測画像が生成されないと判定
された場合には、ステップS14に進む。次いで、共通
ブロック判定ユニット230によりフィールド前方向予
測画像が生成されるか否かが判定され(ステップS1
4)、フィールド前方向予測画像が生成されると判定さ
れた場合には、さらに、共通ブロック判定ユニット23
0によりフィールド後方向予測画像が生成されるか否か
が判定され(ステップS15)、フィールド後方向予測
画像が生成されると判定された場合には、双方向予測画
像生成ユニット244によってフィールド双方向予測画
像が生成される(ステップS13)。
【0184】一方、ステップS14でフィールド前方向
予測画像が生成されないと判定された場合およびステッ
プS15でフィールド後方向予測画像が生成されないと
判定された場合には、処理を終了する。このように、本
実施の形態では、参照画像記憶ユニット2に参照画像を
記憶するとともに、設定ユニット220によって参照画
像記憶ユニット2から読み出し可能な画素の最大列数お
よび最大行数をそれぞれ設定しておき、次いで、動きベ
クトル検出ユニット3によって、現画像フレームブロッ
ク、現画像トップフィールドブロックおよび現画像ボト
ムフィールドブロックをそれぞれ現画像ブロックとし、
各現画像ブロック毎に、参照画像記憶ユニット2に記憶
されたそれぞれの参照画像に基づいて現画像ブロックと
参照画像上の同一サイズの複数の候補ブロックとの間に
それぞれブロック間の類似性を表すディストーションが
算出され、算出されたディストーションを比較して前記
複数の候補ブロックの中から現画像ブロックに最も類似
した一つの類似ブロックが特定され、特定された類似ブ
ロックと現画像ブロックとの水平方向および垂直方向の
変位を表す動きベクトルが検出される。次いで、フレー
ム/フィールド判定ユニット210によって、動きベク
トル検出時に算出された類似ブロックのディストーショ
ンに基づいてフレーム予測画像およびフィールド予測画
像のうち何れか一方の予測画像を生成するかが判定され
る。次いで、共通ブロック判定ユニット230によっ
て、動きベクトル検出ユニット3により検出されたフレ
ーム動きベクトル、トップフィールド動きベクトルおよ
びボトムフィールド動きベクトルに基づいて動きベクト
ル検出ユニット3によって特定された現画像フレームブ
ロック、現画像トップフィールドブロックおよび現画像
ボトムフィールドブロックの類似ブロックを含む参照画
像上の最小のブロックを表す共通ブロックの列数および
行数がそれぞれ設定ユニット220によって設定された
最大列数および最大行数以下であるか否かが判定され
る。
【0185】次いで、予測画像生成ユニット240によ
って、共通ブロック判定ユニット230より共通ブロッ
クの列数および行数がそれぞれ最大列数および最大行数
以下であると判定された場合には、共通ブロックを参照
画像記憶ユニット2から読み出し、フレーム動きベクト
ルに基づいて動き補償を行ってフレーム予測画像が生成
されるとともに、トップおよびボトムフィールド動きベ
クトルに基づいてそれぞれ動き補償を行ってフィールド
予測画像が生成され、共通ブロック判定ユニット230
により共通ブロックの列数が最大列数より多いと判定さ
れた場合および共通ブロック判定ユニット230によっ
て共通ブロックの行数が前記最大行数より多いと判定さ
れた場合には、フレーム/フィールド判定ユニット21
0によって生成される予測画像として判定された現画像
ブロックの類似ブロックを参照画像記憶ユニット2から
読み出し、読み出された類似ブロックに対応する動きベ
クトルに基づいて動き補償を行って予測画像が生成され
る。
【0186】このため、現画像フレームブロック、現画
像トップフィールドブロックおよび現画像ボトムフィー
ルドブロックの類似ブロックを含む参照画像上の共通ブ
ロックの列数および行数がそれぞれ設定ユニット220
により設定された列数および行数以下の場合には、共通
ブロックを1回の読出処理で参照画像記憶ユニット2か
ら読み出し、フレーム予測画像およびフィールド予測画
像を生成することができるので、設定ユニット220に
より最大列数および最大行数を適切に設定することで、
参照画像記憶ユニット2へのメモリアクセス量を少なく
し、かつ大部分のマクロブロックに対し共通ブロックを
1回の読出処理で参照画像記憶ユニット2から読み出し
て最適な動き補償予測モードを判定することができる。
また、共通ブロックの列数が設定ユニット220により
設定された列数を超える場合および共通ブロックの行数
が設定ユニット220により設定された行数を超える場
合には、動きベクトル検出時に算出されたディストーシ
ョンに基づいて現画像フレームブロックと現画像トップ
およびボトムフィールドブロックとのうち何れか一方の
類似ブロックを読み出して予測画像を生成することがで
きるので、参照画像記憶ユニット2へのメモリアクセス
量を少なくし、かつ元々2つのブロック間の類似性を表
すディストーションを有効利用して予測画像を生成して
最適な動き補償モードを判定することができる。したが
って、画質を低下させることなく、参照画像記憶ユニッ
ト2へのメモリアクセス量を少なくすることができるの
で、回路を簡素化して回路規模を小さくすることができ
るとともに、メモリアクセスの割当時間を少なくして符
号化の処理速度を向上させることができる。
【0187】また、フレーム/フィールド判定ユニット
210を、ディストーション加算ユニット211によっ
て現画像トップおよびボトムフィールドブロックの類似
ブロックのディストーションが加算され、次いで、ディ
ストーション比較ユニット212によってディストーシ
ョン加算ユニット211により加算されたディストーシ
ョンと現画像フレームの類似ブロックのディストーショ
ンとの大小が比較され、次いで、ディストーション判定
ユニット213によって、ディストーション比較ユニッ
ト212により比較された小さいほうのディストーショ
ンに対応する現画像ブロックの予測画像を生成するよう
に判定されるように構成しているので、現画像フレーム
ブロックの類似ブロックおよび現画像トップおよびボト
ムフィールドブロックの類似ブロックのうちマクロブロ
ックにより類似する類似ブロックを容易にかつ確実に判
定することができる。
【0188】さらに、マクロブロックを時間的に前方向
および後方向の参照画像に基づいて符号化する場合、前
記動きベクトル検出ユニット3によって、前方向および
後方向の参照画像に基づいてそれぞれフレーム動きベク
トル、トップフィールド動きベクトルおよびボトムフィ
ールド動きベクトルが検出され、次いで、共通ブロック
判定ユニット230よって、前方向の参照画像に対応す
る動きベクトルが含まれる共通ブロックの列数および行
数がそれぞれ設定ユニット220によって設定された最
大列数および最大行数以下であるか否かが判定されると
ともに、後方向の参照画像に対応する動きベクトルが含
まれる共通ブロックの列数および行数が、それぞれ設定
ユニット220によって設定された最大列数および最大
行数以下であるか否かが判定される。次いで、予測画像
生成ユニット240によって、共通ブロック判定ユニッ
ト220の判定結果に基づいてフレーム前方向予測画像
およびフレーム後方向予測画像がそれぞれ生成されたと
き、双方向予測画像生成ユニット244によってフレー
ム双方向予測画像が生成されるとともに、共通ブロック
判定ユニット220の判定結果に基づいてフィールド前
方向予測画像およびフィールド後方向予測画像がそれぞ
れ生成されたとき、双方向予測画像生成ユニット244
によってフィールド双方向予測画像が生成される。
【0189】このため、時間的に前方向および後方向の
参照画像に基づいて符号化する場合には、共通ブロック
を判定する最大列数および最大行数を適切に設定するこ
とで、参照画像記憶ユニット2へのメモリアクセス量を
少なくし、かつ大部分のマクロブロックに対し双方向予
測画像を生成して最適な動き補償予測モードを判定する
ことができるので、さらに圧縮効率が高い最適な動き補
償予測モードを得ることができる。したがって、画質を
低下させることなく、参照画像記憶ユニット2へのメモ
リアクセス量を少なくすることができるので、回路を簡
素化して回路規模を小さくすることができるとともに、
メモリアクセスの割当時間を少なくして符号化の処理速
度を向上させることができる。
【0190】また、予測画像生成ユニット240を、水
平補間ユニット241によって、動きベクトル検出ユニ
ット3により検出された動きベクトルの水平成分の画素
精度が整数画素未満の場合、参照画像記憶ユニット2か
ら読み出されたブロックに基づいて水平方向の画素精度
が整数画素未満の水平補間画像が生成され、次いで、参
照画像記憶ユニット2から読み出されるブロックに現画
像フレームブロックの類似ブロックが含まれる場合、か
つ現画像フレームブロックの動きベクトルの垂直成分の
画素精度が整数画素未満の場合、フレーム垂直補間ユニ
ット242によって、水平補間画像から垂直方向の画素
精度が整数画素未満のフレーム垂直補間画像が生成され
てフレーム予測画像が生成される。一方、参照画像記憶
ユニット2から読み出されるブロックに現画像トップお
よびボトムのフィールドブロックの類似ブロックが含ま
れる場合、かつ現画像トップおよびボトムのセグメント
ブロックのうち少なくとも一方の動きベクトルの垂直成
分の画素精度が整数画素未満の場合、フィールド垂直補
間ユニット243によって、水平補間画像から垂直方向
の画素精度が整数画素未満のフィールド垂直補間画像が
生成されてフィールド予測画像が生成されるように構成
している。
【0191】このため、水平補間ユニット241によっ
てフレーム動きベクトル、並びに、トップおよびボトム
フィールド動きベクトルに基づいて水平方向の画素精度
が整数画素未満の予測画像をそれぞれ生成することがで
きるので、フレーム動きベクトルに基づいて水平方向の
画素精度が整数画素未満の予測画像を生成する回路とト
ップおよびボトムフィールド動きベクトルに基づいて水
平方向の画素精度が整数画素未満の予測画像を生成する
回路を共通化することができる。また、2つ以上の動き
ベクトルの水平成分の画素精度が整数画素未満の場合に
は、それぞれの動きベクトルに対応する予測画像を同時
に生成することができる。したがって、回路を簡素化し
て回路規模を小さくすることができるとともに、符号化
の処理速度を向上させることができる。
【0192】さらに、NXおよびNYを整数とし、現画
像フレームブロックが(NY×2)行NX列の画素から
なり、現画像トップおよび2フィールドブロックがそれ
ぞれNY行NX列の画素からなるとすると、設定ユニッ
ト220によって最大列数および前記最大行数がそれぞ
れ(NX+1)列、((NY+1)×2)行に設定され
るので、画素精度が整数画素未満のトップおよびボトム
フィールドの類似ブロックを参照画像記憶ユニット2か
らそれぞれ独立に読み出すことができるとともに、参照
画像記憶ユニット2へのメモリアクセス量を略半減する
ことができる。
【0193】なお、本発明の実施形態では、画素精度が
整数画素未満のトップおよびボトムフィールドの類似ブ
ロックを参照画像記憶ユニット2からそれぞれ独立に読
み出すことができるように設定ユニット220の最大列
数および前記最大行数をそれぞれ(NX+1)列、
((NY+1)×2)行に設定したが、これに限るもの
ではない。
【0194】例えば、予測画像の画素精度が整数画素の
場合には、画素精度が整数画素のトップおよびボトムフ
ィールドの類似ブロックを参照画像記憶ユニット2から
それぞれ独立に読み出すことができるように、設定ユニ
ット220の最大列数および最大行数をそれぞれNX
列、(NY×2)行に設定してもよく、また、最大列数
および最大行数を多くすることで、共通ブロックを読み
出す確立を高くすることができる。さらに、予め複数種
類の設定モードを記憶しておき、ディップスイッチ等の
操作入力により所望の設定モードに切り換え可能なよう
に設定ユニット220を構成してもよい。 (第2の実施の形態)図18〜図27は本発明に係る動
画像符号化装置の他の例を示す図であり、図18は動画
像符号化装置の構成を示すブロック図である。この動画
像符号化装置は、図1に示されたフレーム構造の動画像
に対応する動きベクトル検出ユニット3および予測判定
モード100をそれぞれフィールド構造の動画像に対応
する動きベクトル検出ユニット703および予測モード
判定ユニット700に置き換えたものである。なお、ユ
ニット1および5〜9は、画像をフィールド単位で取り
扱う以外には図1に示された各ユニットと同様な機能を
有するので、同一符号を付してその説明を省略する。
【0195】16画素×16ラインのマクロブロック
は、従来の技術の欄において説明した現画像全体フィー
ルドブロックに相当し、動きベクトル検出ユニット70
3は、現画像のピクチャタイプがPピクチャの場合に
は、時間的に前方向の参照画像に基づいて現画像全体フ
ィールドブロックに対応する16×16フィールド前方
向動きベクトルVfldF、現画像上半分フィールドブ
ロックに対応する16×8フィールド前方向動きベクト
ルVupFおよび現画像下半分フィールドブロックに対
応する16×8フィールド前方向動きベクトルVlow
Fをそれぞれ検出する。
【0196】一方、現画像のピクチャタイプがBピクチ
ャの場合には、時間的に前方向の参照画像に基づいて1
本の16×16フィールド前方向動きベクトルVfld
Fおよび2本の16×8フィールド前方向動きベクトル
VupF,VflowFをそれぞれ検出するとともに、
時間的に後方向の参照画像に基づいて1本の16×16
フィールド後方向動きベクトルVfldBおよび2本の
16×8フィールド後方向動きベクトルVupB,Vl
owBを検出する。
【0197】予測モード判定ユニット700は、図19
に示すように、16×16/16×8判定ユニット71
0、設定ユニット720、共通ブロック判定ユニット7
30、予測画像生成ユニット740、画像誤差値算出ユ
ニット750、最小評価値判定ユニット760およびイ
ントラ判定ユニット770を備えている。16×16/
16×8判定ユニット710は、動きベクトル検出ユニ
ット703により算出された類似ブロックのディストー
ションに基づいて時間的に同一方向の参照画像に基づい
て生成される16×16フィールド予測画像および16
×8フィールド予測画像のうち何れの予測画像を予測画
像生成ユニット740により生成すべきかを判定するも
のであり、図20に示すように、さらに、ディストーシ
ョン加算ユニット711、ディストーション比較ユニッ
ト712およびディストーション判定ユニット713を
備えている。
【0198】ディストーション加算ユニット712は、
現画像上半分フィールドブロックのディストーションと
現画像下半分フィールドブロックのディストーションと
を加算して、ディストーション比較ユニット712に出
力する。ディストーション比較ユニット712は、ディ
ストーション加算ユニット712により加算された現画
像上半分および現画像下半分フィールドブロックのディ
ストーションと現画像全体フィールドブロックのディス
トーションとの大小関係を比較する。
【0199】ディストーション判定ユニット713は、
ディストーション比較ユニット712の比較結果に基づ
いてディストーションが小さいほうのブロックを表す信
号を共通ブロック判定ユニット730に出力する。設定
ユニット720は、書き換え可能な不揮発性メモリによ
って構成され、参照画像記憶ユニット2から読み出し可
能な時間的に同一方向のフィールドの参照画像の画素の
最大列数および最大行数を設定して参照画像記憶ユニッ
ト2へのメモリアクセス量を設定するものである。
【0200】最大列数および最大行数は、半画素精度の
現画像上半分および現画像下半分フィールドブロックの
類似ブロック(17画素×9ライン)をそれぞれ独立に
読み出すことができるように、それぞれ17画素および
18ラインに設定されている。従来の動画像符号化装置
では、現画像全体フィールドブロック、現画像上半分お
よび現画像下半分フィールドブロックに対する類似ブロ
ックはそれぞれ独立に読み出されていたのに対し、メモ
リアクセス量は略半減されている。
【0201】共通ブロック判定ユニット730は、動き
ベクトル検出ユニット703よって検出された動きベク
トルに基づいて予測画像生成ユニット740により生成
される予測画像を決定するものであり、図21に示すよ
うに、さらに、同一フィールド判別ユニット731、水
平位置判定ユニット732、垂直位置判定ユニット73
3および読出ブロック決定ユニット734を備えてい
る。
【0202】同一フィールド判別ユニット731は、動
きベクトル検出ユニット703よって検出された動きベ
クトルに基づいて、参照画像記憶ユニット2に記憶され
た時間的に同一方向(前方向または後方向)の類似ブロ
ックが、同じフィールド(参照画像)上に有るか否かを
判別するものである。ここで、時間的に同一方向のすべ
ての類似ブロックが同じフィールド上に有ると判別され
た場合には、動きベクトルの水平成分が水平位置判定ユ
ニット732に出力されるとともに、動きベクトルの垂
直成分が垂直位置判定ユニット733に出力される。一
方、時間的に同一方向の少なくとも一つの類似ブロック
が同じフィールド上にないと判別された場合には、共通
ブロックを読み出すとができない旨を表す情報が読出ブ
ロック決定ユニット734に出力される。
【0203】水平位置判定ユニット732は、同一フィ
ールド判別ユニット731から出力された同一フィール
ドの16×16フィールド動きベクトルVfldおよび
16×8フィールド動きベクトルVup,Vlowの水
平成分に基づいて共通ブロックの列数が設定ユニット7
20により設定された最大列数以下であるか否かを判定
し、その判定結果を読出位置判定734に出力する。
【0204】垂直位置判定ユニット733は、同一フィ
ールド判別ユニット732から出力された同一フィール
ドの16×16フィールド動きベクトルVupおよび1
6×8フィールド動きベクトルVup,Vlowの垂直
成分に基づいて共通ブロックの行数が設定ユニット72
0により設定された最大行数以下であるか否かを判定
し、その判定結果を読出ブロック決定ユニット734に
出力する。
【0205】なお、共通ブロックは、16×16フィー
ルド動きベクトルVfldおよび16×8フィールド動
きベクトルVup,Vlowの各類似ブロックを含むフ
ィールド(参照画像)上の最小ブロックをいう。読出ブ
ロック決定ユニット734は、同一フィールド判別ユニ
ット731の判別結果、並びに、水平位置判定ユニット
732および垂直位置判定ユニット733の判定結果に
基づいて予測画像生成ユニット740により生成される
予測画像を決定するとともに、参照画像記憶ユニット2
から読み出す参照画像上のブロックを決定するものであ
る。
【0206】ここで、同一フィールド判別ユニット73
1から共通ブロックを読み出すとができない旨を表す情
報が入力された場合には、そもそも共通ブロックを構成
することができないので、16×16/16×8判定ユ
ニット710により生成される予測画像として判定され
た予測画像を生成するよう、現画像全体フィールドブロ
ックと現画像上半分および現画像下半分フィールドブロ
ックとのうち何れか一方の類似ブロックを参照画像記憶
ユニット2から読み出すように決定される。
【0207】また、水平位置判定ユニット732により
共通ブロックの列数が最大列数を超えると判定された場
合および垂直位置判定ユニット733により共通ブロッ
クの行数が最大行数を超えると判定された場合にも、共
通ブロックを読み出すにはメモリアクセス量が不足して
いるので、16×16/16×8判定ユニット710に
より生成される予測画像として判定された予測画像を生
成するよう、現画像全体フィールドブロックと現画像上
半分および下半分フィールドブロックとのうち何れか一
方の類似ブロックを参照画像記憶ユニット2から読み出
すように決定される。
【0208】一方、水平位置判定ユニット732により
共通ブロックの列数が最大列数以下であると判定され、
かつ垂直位置判定ユニット733により共通ブロックの
行数が最大行数以下であると判定された場合には、16
×16フィールド予測画像および16×8フィールド予
測画像を生成するよう、参照画像記憶ユニット2から共
通ブロックを読み出すように決定される。
【0209】予測画像生成ユニット740は、共通ブロ
ック判定ユニット730により決定された予測画像を動
きベクトルに基づいて生成するものであり、図19に示
すように、水平補間ユニット741、垂直補間ユニット
742および双方向予測画像生成ユニット743を備え
ている。水平補間ユニット741は、読出ブロック決定
ユニット733により決定されたブロックを参照画像記
憶ユニット2から読み出し、読み出されたブロックから
動きベクトルに基づいて類似ブロックを抽出し、動きベ
クトルの水平成分が半画素精度の場合には、互いに水平
方向に隣接する画素から半画素精度の画素を補間して水
平補間画像を生成し、動きベクトルの水平成分が整数画
素精度の場合には、類似ブロックそのものを水平補間画
像として垂直補間ユニット742に出力するものであ
る。
【0210】ここで、共通ブロックが参照画像記憶ユニ
ット2から読み出された場合には、現画像16×16フ
ィールドブロック、現画像上半分および現画像下半分フ
ィールドブロックに対応する予測用水平補間画像がそれ
ぞれ生成されるが、さらに、16×16フィールド動き
ベクトルVfldおよび16×8フィールド動きベクト
ルVup,VloWのうち1つ以上の動きベクトルの水
平成分が半画素精度のときには、まず、半画素精度の動
きベクトルの類似ブロックが含まれる最小のブロックの
水平補間画像を生成することで、半画素精度の画素を補
間するための演算回数を減らしている。
【0211】一方、現画像全体フィールドブロックと現
画像上半分および現画像下半分フィールドブロックとの
うち何れか一方の類似ブロックが読み出された場合に
は、類似ブロックそのものが読み出されるので、動きベ
クトルの水平成分が半画素精度のときには、互いに水平
方向に隣接する画素から半画素精度の画素を補間して水
平補間画像が出力され、動きベクトルの水平成分が整数
画素精度のときには、類似ブロックそのものが水平補間
画像として出力される。
【0212】垂直補間ユニット742は、水平補間ユニ
ット741により出力された水平補間画像から動きベク
トルに基づいてフィールド予測画像を生成するものであ
り、フィールド動きベクトルの垂直成分が半画素精度の
場合には、互いに垂直方向に隣接する画素から半画素精
度の画素を補間して垂直補間画像を生成してフィールド
予測画像を生成し、動きベクトルの垂直成分が整数画素
精度の場合には、入力された水平補間画像そのものをフ
ィールド垂直補間画像としてフィールド予測画像を生成
するものである。
【0213】この垂直補間ユニット742では、水平補
間ユニット741で前記最小のブロックにより同時に半
画素精度に補間された水平補間画像のうち、対応する2
つ以上の動きベクトルの垂直成分が半画素精度のときに
は、まず、半画素精度の動きベクトルの類似ブロックが
含まれる最小のブロックの垂直補間画像を生成し、次い
で、生成された画像からそれぞれの動きベクトルの垂直
補間画像を抽出することで、半画素精度の画素を補間す
るための演算回数を減らしている。
【0214】双方向予測画像生成ユニット740は、ピ
クチャタイプがBピクチャの場合に、共通ブロック判定
ユニット730の判定結果に基づいて垂直補間ユニット
742により16×16フィールド前方向予測画像およ
び16×16フィールド後方向予測画像が生成されたと
き、これら2つの予測画像から16×16フィールド双
方向予測画像を生成し、共通ブロック判定ユニット73
0の判定結果に基づいて垂直補間ユニット742により
16×8フィールド前方向予測画像および16×8フィ
ールド後方向予測画像が生成されたとき、これら2つの
予測画像から16×8フィールド双方向予測画像を生成
するものである。
【0215】画像誤差値算出ユニット750は、現画像
供給ユニット1から出力された現画像(マクロブロッ
ク)と予測画像生成ユニット740によって生成された
予測画像とに基づいて、現画像と予測画像との間の類似
性を表す相関値を算出するものであり、さらに、16×
16フィールド双方向画像誤差値算出ユニット751、
16×8フィールド双方向画像誤差値算出ユニット75
2、16×16フィールド前方向画像誤差値算出ユニッ
ト753、16×16フィールド後方向画像誤差値算出
ユニット754、16×8フィールド前方向画像誤差値
算出ユニット755および16×8フィールド後方向画
像誤差値算出ユニット756を備えている。相関値とし
ては、現画像および予測画像のブロック内の位置的に対
応する画素間の二乗予測誤差値が用いられる。
【0216】16×16フィールド双方向画像誤差値算
出ユニット751は、双方向予測画像生成ユニット74
3により生成された16×16フィールド双方向予測画
像と現画像との間の二乗予測誤差値を算出するものであ
り、16×8フィールド双方向画像誤差値算出ユニット
752は、双方向予測画像生成ユニット743により生
成された16×8フィールド双方向予測画像と現画像と
の間の二乗予測誤差値を算出するものである。
【0217】16×16フィールド前方向画像誤差値算
出ユニット753は、垂直補間ユニット742により生
成された16×16フィールド前方向予測画像と現画像
との間の二乗予測誤差値を算出するものであり、16×
16フィールド後方向画像誤差値算出ユニット754
は、垂直補間ユニット742により生成された16×1
6フィールド後方向予測画像と現画像との間の二乗予測
誤差値を算出するものである。
【0218】16×8フィールド前方向画像誤差値算出
ユニット755は、フィールド垂直補間ユニット742
により生成された16×8フィールド前方向予測画像と
現画像との間の二乗予測誤差値を算出するものであり、
16×8フィールド後方向画像誤差値算出ユニット75
6は、垂直補間ユニット743により生成された16×
8フィールド後方向予測画像と現画像との間の二乗予測
誤差値を算出するものである。
【0219】最小誤差値判定ユニット760は、画像誤
差値算出ユニット750により算出された二乗予測誤差
値を比較して最適な動き補償予測モードを判定するもの
であり、最小の二乗予測誤差値をもつ予測画像を最適な
予測画像として判定し、予測画像およびその動き補償予
測モードをイントラ判定ユニット770に出力する。イ
ントラ判定ユニット770は、現画像供給ユニット1か
ら出力された現画像(マクロブロック)および最小誤差
値判定ユニット760により出力された予測画像に基づ
いて最適な予測モードを判定するするものであり、現画
像および予測画像の誤差値の平均画素値からの分散を比
較して、現画像の分散が誤差値の分散より小さい場合に
は、イントラ符号化を行ったほうが符号化効率が高いと
判定し、イントラ符号化モードを表す信号を出力する一
方、現画像の分散が誤差値の分散以上の場合には、動き
補償を行ったほうが符号化効率が高いと判定し、最小誤
差値判定ユニット760により判定された最適な予測画
像およびその動き補償モードを表す信号を出力する。
【0220】すなわち、本動画像符号化装置は、参照画
像記憶ユニット2に記憶された時間的に同一方向の類似
ブロックが、同一のフィールドに有るか否かを判別し、
同一のフィールドに有ると判別された場合には、そのフ
ィールド上の類似ブロックの位置的な重なり具合を共通
ブロック判定ユニット730によって判定し、その判定
結果に基づいて16×16フィールド予測画像および1
6×8フィールド予測画像のうち双方または何れか一方
の予測画像を生成し、さらにピクチャタイプがBピクチ
ャの場合には、共通ブロック判定ユニット730の判定
結果に基づいて双方向予測を生成し、生成された予測画
像から最適な動き補償予測モードを判定するものであ
る。
【0221】次に、作用を説明する。まず、その前提と
して、現画像全体フィールドブロック、現画像上半分フ
ィールドブロックおよび現画像下半分フィールドブロッ
クと同一フィールド上にあるそれぞれのサーチウィンド
ウとの位置的な関係について説明する。図22に示すよ
うに、NX、NY、MX、MYを整数とし、現画像全体
フィールドブロック801がNX列(画素)、(NY×
2)行(ライン)の画素からなり、そのサーチウィンド
ウ811がMX画素、(MY+NY)画素からなり、そ
のサーチエリア821を斜線で示された領域で表すと、
図23に示すように、現画像上半分フィールドブロック
802のサーチウィンドウ812は、MX画素、MYラ
インの画素によって表され、斜線で示されたそのサーチ
エリア822はサーチエリア821と位置的に一致す
る。また、図24に示すように、現画像下半分フィール
ドブロック803のサーチウィンドウ813は、MX画
素、MYラインの画素によって表されるが、斜線で示さ
れたそのサーチエリア823はサーチエリア821に対
して位置的にNYライン分垂直走査方向にシフトしてい
る。
【0222】図22〜図24から理解されるように、動
きベクトルの水平成分をV(x)で表し、動きベクトル
の垂直成分をV(y)で表し、両者を同時に表すときに
はV(x,y)によって表し、動きベクトルの各成分は
半画素単位を1として表すものとすると、各動きベクト
ルが参照画像上の同じ位置を示すとき、 Vfld(x,y)=Vup(x,y)=Vlow(x,y-(NY×2)) ……(20) の関係が成立する。
【0223】次に、図21に示された同一フィールド判
別ユニット731により現画像全体フィールドブロッ
ク、現画像上半分フィールドブロックおよび現画像下半
分フィールドブロックの類似ブロックが同一フィールド
に有ると判別された場合に、水平位置判定ユニット73
2および垂直位置判定ユニット733により、16×1
6フィールド動きベクトルVfld(x,y)および1
6×8フィールド動きベクトルVup(x,y),Vl
ow(x,y)に基づいて共通ブロックの列数および行
数がそれぞれ設定ユニット720により設定された最大
列数および最大行数以下であるか否かを判定する方法に
ついて説明する。ここで、設定ユニット720の最大列
数および最大行数は、それぞれ(NX+1)列、((N
Y+1)×2)行に設定されているものとする。具体的
には、NX=16、NY=8のとき、最大列数は17列
(画素)、最大行数は18行に設定される。
【0224】まず、水平位置判定ユニット732によ
り、16×16フィールド動きベクトルの水平成分Vf
ld(x)および16×8フィールド動きベクトルの水
平成分Vup(x),Vlow(x)に基づいて共通ブ
ロックの列数が設定ユニット720により設定された最
大列数以下であるか否かを判定する方法について説明す
る。
【0225】16×16フィールド動きベクトルの水平
成分Vfld(x)と16×8フィールド動きベクトル
の水平成分Vup(x),Vlow(x)は、式(20)
に示されるように、同じ位置を指すとき同じ値となる。
また、設定ユニット720の最大列数が(NX+1)な
ので、参照画像記憶ユニット2から1列余分の画素を読
み出すことが可能となる。したがって、前述の式(1)
〜(3)と同様の条件が適用される。すなわち、 Vfld(X)+(Vfld(X)&1)-2≦Vup(x)≦Vfld(X)-(Vfld(X)&1)+2 ……(21) Vfld(X)+(Vfld(X)&1)-2≦Vlow(x)-(NX×2)≦Vfld(X)-(Vfld(X)&1)+2 ……(22) の関係にあれば、16×16フィールド動きベクトルV
fld(x)および16×8フィールド動きベクトルV
up(x),Vlow(x)が指す類似ブロックを参照
画像記憶ユニット2から一緒に読み出すことができる。
ただし、Vfld(x)&1は論理積演算を表し、16
×16フィールド動きベクトルVfld(x)が整数画
素精度のときには0を表し、16×16フィールド動き
ベクトルVfld(x)が整数画素精度のときには1を
表す。
【0226】このように、16×16フィールド動きベ
クトルfld(x)と16×8フィールド動きベクトル
Vup(x),Vlow(x)とが式(21)、式(22)
を同時に満たすか否かを判定することで、共通ブロック
の列数が設定ユニット720の最大列数以下であるか否
かが判定される。次に、垂直位置判定ユニット733に
より、16×16フィールド動きベクトルの垂直成分V
fld(y)および16×8フィールド動きベクトルの
垂直成分Vup(y),Vlow(y)に基づいて共通
ブロックの列数が設定ユニット720により設定された
最大列数以下であるか否かを判定する方法について説明
する。
【0227】まず、16×16フィールド動きベクトル
の垂直成分Vfld(y)が整数画素精度の場合を考え
る。この場合、現画像全体フィールドブロックの類似ブ
ロックの行数は(NY×2)行になり、設定ユニット7
20の最大行数は((NY+1)×2)行に設定されて
いるので、参照画像記憶ユニット2から2行余分の画素
を読み出すことが可能となる。
【0228】ここで、図25(a)〜(c)に示すよう
に、例えば、参照画像の画素を白丸で表し、現画像全体
フィールドブロックの類似ブロックを垂直8画素のブロ
ック901で表し、対応する16×16フィールド動き
ベクトルの垂直成分Vfld(y)の指す位置を点Pで
表すとすると、図25(a)に示すように、図中、類似
ブロック901の上側の2ラインを余分に読み出す場合
と、図25(b)に示すように、図中、類似ブロック9
01の上側および下側の1ラインずつを余分に読み出す
場合と、図25(c)に示すように、図中、類似ブロッ
ク901の下側の2ラインを余分に読み出す場合とが考
えられる。
【0229】図25(a)に示すように、図中、類似ブ
ロック901の上側の2ラインを余分に読み出す場合、
図中、矢印Aで示される範囲内に16×8フィールド動
きベクトルの垂直成分Vup(y),Vlow(y)が
あれば、各類似ブロックを共通ブロックとして一緒に読
み出すことができる。すなわち、 Vfld(y)-4≦Vup(y)≦Vfld(y)+(NY×2) ……(23) Vfld(y)-4≦Vlow(y)-(NY×2)≦Vfld(y)+(NY×2) ……(24) を同時に満たせばよい。
【0230】また、図25(b)に示すように、図中、
類似ブロック901の上側および下側の1ラインずつを
余分に読み出す場合、図中、矢印Bで示される範囲内に
16×8フィールド動きベクトルの垂直成分Vup
(y),Vlow(y)があれば、各類似ブロックを共
通ブロックとして一緒に読み出すことができる。すなわ
ち、 Vfld(y)-2≦Vup(y)≦Vfld(y)+(NY×2)+2 ……(25) Vfld(y)-2≦Vlow(y)-(NY×2)≦Vfld(y)+(NY×2)+2 ……(26) を同時に満たせばよい。
【0231】また、図25(c)に示すように、図中、
類似ブロック901の下側の2ラインを余分に読み出す
場合、図中、矢印Cで示される範囲内に16×8フィー
ルド動きベクトルの垂直成分Vup(y),Vlow
(y)があれば、各類似ブロックを共通ブロックとして
一緒に読み出すことができる。すなわち、 Vfld(y)≦Vup(y)≦Vfld(y)+(NY×2)+4 ……(27) Vfld(y)≦Vlow(y)-(NY×2)≦Vfld(y)+(NY×2)+4 ……(28) を同時に満たせばよい。
【0232】次に、16×16フィールド動きベクトル
の垂直成分Vfld(y)が半画素精度の場合を考え
る。この場合、現画像全体フィールドブロックの類似ブ
ロックの行数は((NY×2)+1)行になり、設定ユ
ニット720の最大行数は((NY+1)×2)行に設
定されているので、参照画像記憶ユニット2から1行余
分の画素を読み出すことが可能となる。
【0233】ここで、図25(d)〜(e)に示すよう
に、例えば、参照画像の画素を白丸で表し、現画像全体
フィールドブロックの類似ブロックを垂直9画素のブロ
ック902で表し、対応する16×16フィールド動き
ベクトルの垂直成分Vfld(y)の指す位置を点Sで
表すとすると、図25(d)に示すように、図中、類似
ブロック902の上側の1ラインを余分に読み出す場合
と、図25(e)に示すように、図中、類似ブロック9
02の下側の1ラインを余分に読み出す場合とが考えら
れる。
【0234】図25(d)に示すように、図中、類似ブ
ロック902の上側の1ラインを余分に読み出す場合、
図中、矢印Dで示される範囲内に16×8フィールド動
きベクトルの垂直成分Vup(y),Vlow(y)が
あれば、各類似ブロックを共通ブロックとして一緒に読
み出すことができる。すなわち、 Vfld(y)-3≦Vup(y)≦Vfld(y)+(NY×2)-1 ……(29) Vfld(y)-3≦Vlow(y)-(NY×2)≦Vfld(y)+(NY×2)-1 ……(30) を同時に満たせばよい。
【0235】また、図25(e)に示すように、図中、
類似ブロック902の下側の1ラインを余分に読み出す
場合、図中、矢印Eで示される範囲内に16×8フィー
ルド動きベクトルの垂直成分Vup(y),Vlow
(y)があれば、各類似ブロックを共通ブロックとして
一緒に読み出すことができる。すなわち、 Vfld(y)-1≦Vup(y)≦Vfld(y)+(NY×2)+1 ……(31) Vfld(y)-1≦Vlow(y)-(NY×2)≦Vfld(y)+(NY×2)+1 ……(32) を同時に満たせばよい。
【0236】すなわち、まず、16×16フィールド動
きベクトルfld(y)が整数画素精度か半画素精度か
を判別し、16×16フィールド動きベクトルfld
(y)が整数画素精度の場合には、式(23)および式
(24)、式(25)および式(26)、並びに、式(27)お
よび式(28)のうち何れかを満たすかを判定し、16×
16フィールド動きベクトルfld(y)が半画素精度
の場合には、式(29)および式(30)、並びに、式(3
1)および式(32)のうち何れかを満たすかを判定する
ことで、共通ブロックの列数が設定ユニット720の最
大行数以下であるか否かが判定される。
【0237】次に、ピクチャタイプがPピクチャの場
合、予測モード判定ユニット700の予測画像生成ユニ
ット740によって予測画像を生成する動作を図26に
示されたフローチャートに基づいて説明する。まず、共
通ブロック判定ユニット730の同一フィールド判別ユ
ニット731によって、動きベクトルで検出された16
×16フィールド前方向動きベクトルVfldFおよび
16×8フィールド前方向動きベクトルVupF,Vl
owFが同じフィールド(参照画像)上に有るか否かが
判定される(ステップS21)。
【0238】ここで、各動きベクトルのうち少なくとも
1つの動きベクトルが同じフィールドにない場合には、
それぞれの類似ブロックを共通ブロックとして読み出す
ことができないので、16×16/16×8判定ユニッ
ト710により判定された16×16フィールド前方向
動きベクトルVfldFと16×8フィールド前方向動
きベクトルVupF,VlowFとのうち何れかに対応
する類似ブロックを読み出すように決定される(ステッ
プS22)。
【0239】一方、すべての動きベクトルが同一フィー
ルド上に有る場合には、共通ブロック判定ユニット73
0の水平位置判定ユニット732によって共通ブロック
の列数が設定ユニット720により設定された最大列数
以内か否かが判定される(ステップS23)。ここで、
共通ブロックの列数が最大列数以内の場合には、共通ブ
ロック判定ユニット730の垂直位置判定ユニット73
3によって共通ブロックの行数が設定ユニット720に
より設定された最大行数以内か否かが判定される(ステ
ップS24)。
【0240】ここで、共通ブロックの列数が最大列数以
内の場合には、読出ブロック決定ユニット734によっ
て共通ブロックを読み出すように決定される(ステップ
S25)。一方、ステップS23で共通ブロックの列数
が最大列数を超えた場合およびステップS24で共通ブ
ロックの行数が最大行数を超えた場合には、ステップS
22に進む。
【0241】次いで、水平補間ユニット741により読
出ブロック決定ユニット744により決定されたブロッ
クが読み出され、水平補間画像が生成され(ステップS
26)、次いで、垂直補間ユニット742により垂直補
間画像が生成されて予測画像が生成される(ステップS
27)。なお、ピクチャタイプがBピクチャの場合に
は、ステップS21〜S27と同様の動作により時間的
に前方向および後方向の動きベクトルに基づくそれぞれ
の予測画像が生成される。
【0242】次に、ピクチャタイプがBピクチャの場
合、双方向予測画像生成ユニット743によって双方向
予測画像を生成する動作を図27に示されたフローチャ
ートに基づいて説明する。まず、共通ブロック判定ユニ
ット730により16×16フィールド前方向予測画像
が生成されるか否かが判定され(ステップS31)、1
6×16フィールド前方向予測画像が生成されると判定
された場合には、さらに、共通ブロック判定ユニット7
30により16×16フィールド後方向予測画像が生成
されるか否かが判定され(ステップS32)、16×1
6フィールド後方向予測画像が生成されると判定された
場合には、双方向予測画像生成ユニット743によって
16×16双方向予測画像が生成される(ステップS3
3)。
【0243】一方、ステップS31で16×16フィー
ルド前方向予測画像が生成されないと判定された場合お
よびステップS32でフレーム後方向予測画像が生成さ
れないと判定された場合には、ステップS34に進む。
次いで、共通ブロック判定ユニット730により16×
8フィールド前方向予測画像が生成されるか否かが判定
され(ステップS34)、16×8フィールド前方向予
測画像が生成されると判定された場合には、さらに、共
通ブロック判定ユニット730により16×8フィール
ド後方向予測画像が生成されるか否かが判定され(ステ
ップS35)、16×8フィールド後方向予測画像が生
成されると判定された場合には、双方向予測画像生成ユ
ニット743によって16×8フィールド双方向予測画
像が生成される(ステップS36)。
【0244】一方、ステップS34で16×8フィール
ド前方向予測画像が生成されないと判定された場合およ
びステップS35で16×8フィールド後方向予測画像
が生成されないと判定された場合には、処理を終了す
る。このように、本発明の実施形態では、参照画像記憶
ユニット2に参照画像を記憶するとともに、設定ユニッ
ト720によって参照画像記憶ユニット2から読み出し
可能な画素の最大列数および最大行数をそれぞれ設定し
ておき、次いで、動きベクトル検出ユニット3によっ
て、現画像全体フィールドブロック、現画像上半分フィ
ールドブロックおよび現画像下半分フィールドブロック
をそれぞれ現画像ブロックとし、各現画像ブロック毎
に、参照画像記憶ユニット2に記憶されたそれぞれの参
照画像に基づいて現画像ブロックと参照画像上の同一サ
イズの複数の候補ブロックとの間にそれぞれブロック間
の類似性を表すディストーションが算出され、算出され
たディストーションを比較して前記複数の候補ブロック
の中から現画像ブロックに最も類似した一つの類似ブロ
ックが特定され、特定された類似ブロックと現画像ブロ
ックとの水平方向および垂直方向の変位を表す動きベク
トルが検出される。次いで、16×16/16×8判定
ユニット710によって、動きベクトル検出時に算出さ
れた類似ブロックのディストーションに基づいて16×
16フィールド予測画像および16×8フィールド予測
画像のうち何れか一方の予測画像を生成するかが判定さ
れる。次いで、共通ブロック判定ユニット730によっ
て、動きベクトル検出ユニット703により検出された
16×16フィールド動きベクトルVfldおよび16
×8フィールド動きベクトルVup,Vlowに基づい
て動きベクトル検出ユニット703によって特定された
現画像フレームブロック、現画像上半分フィールドブロ
ックおよび現画像下半分フィールドブロックの類似ブロ
ックを含む同一フィールド(参照画像)上の最小のブロ
ックを表す共通ブロックの列数および行数がそれぞれ設
定ユニット720によって設定された最大列数および最
大行数以下であるか否かが判定される。
【0245】次いで、予測画像生成ユニット740によ
って、共通ブロック判定ユニット730より共通ブロッ
クの列数および行数がそれぞれ最大列数および最大行数
以下であると判定された場合には、共通ブロックを参照
画像記憶ユニット2から読み出し、16×16フィール
ド動きベクトルVfldに基づいて動き補償を行って1
6×16フィールド予測画像が生成されるとともに、1
6×8フィールド動きベクトルVlowに基づいてそれ
ぞれ動き補償を行って16×8フィールド予測画像が生
成される。一方、共通ブロック判定ユニット730によ
り共通ブロックの列数が最大列数より多いと判定された
場合および共通ブロック判定ユニット730によって共
通ブロックの行数が前記最大行数より多いと判定された
場合には、16×16/16×8判定ユニット710に
よって生成される予測画像として判定された現画像ブロ
ックの類似ブロックを参照画像記憶ユニット2から読み
出し、読み出された類似ブロックに対応する動きベクト
ルに基づいて動き補償を行って予測画像が生成される。
【0246】このため、現画像全体フィールドブロッ
ク、現画像上半分および現画像下半分フィールドブロッ
クの類似ブロックを含む参照画像上の共通ブロックの列
数および行数がそれぞれ設定ユニット720により設定
された列数および行数以下の場合には、共通ブロックを
1回の読出処理で参照画像記憶ユニット2から読み出
し、16×16フィールド予測画像および16×8フィ
ールド予測画像を生成することができるので、設定ユニ
ット720により最大列数および最大行数を適切に設定
することで、参照画像記憶ユニット2へのメモリアクセ
ス量を少なくし、かつ大部分のマクロブロックに対し共
通ブロックを1回の読出処理で参照画像記憶ユニット2
から読み出して最適な動き補償予測モードを判定するこ
とができる。また、共通ブロックの列数が設定ユニット
720により設定された列数を超える場合および共通ブ
ロックの行数が設定ユニット720により設定された行
数を超える場合には、動きベクトル検出時に算出された
ディストーションに基づいて現画像全体フィールドブロ
ックと現画像上半分および下半分フィールドブロックと
のうち何れか一方の類似ブロックを読み出して予測画像
を生成することができるので、参照画像記憶ユニット2
へのメモリアクセス量を少なくし、かつ元々2つのブロ
ック間の類似性を表すディストーションを有効利用して
予測画像を生成して最適な動き補償モードを判定するこ
とができる。したがって、画質を低下させることなく、
参照画像記憶ユニット2へのメモリアクセス量を少なく
することができるので、回路を簡素化して回路規模を小
さくすることができるとともに、メモリアクセスの割当
時間を少なくして符号化の処理速度を向上させることが
できる。
【0247】また、16×16/16×8判定ユニット
710を、ディストーション加算ユニット711によっ
て現画像上半分および下半分フィールドブロックの類似
ブロックのディストーションが加算され、次いで、ディ
ストーション比較ユニット712によってディストーシ
ョン加算ユニット711により加算されたディストーシ
ョンと現画像全体フィールドブロックの類似ブロックの
ディストーションとの大小が比較され、次いで、ディス
トーション判定ユニット713によって、ディストーシ
ョン比較ユニット712により比較された小さいほうの
ディストーションに対応する現画像ブロックの予測画像
を生成するように判定されるように構成しているので、
現画像全体フィールドブロックの類似ブロックおよび現
画像上半分および現画像下半分フィールドブロックの類
似ブロックのうちマクロブロックにより類似する類似ブ
ロックを容易にかつ確実に判定することができる。
【0248】さらに、マクロブロックを時間的に前方向
および後方向の参照画像に基づいて符号化する場合、前
記動きベクトル検出ユニット703によって、前方向お
よび後方向の参照画像に基づいてそれぞれ16×16フ
ィールド動きベクトルVfld、16×8フィールド動
きベクトルVup,Vlowが検出され、次いで、共通
ブロック判定ユニット730よって、前方向の参照画像
に対応する動きベクトルが含まれる共通ブロックの列数
および行数がそれぞれ設定ユニット720によって設定
された最大列数および最大行数以下であるか否かが判定
されるとともに、後方向の参照画像に対応する動きベク
トルが含まれる共通ブロックの列数および行数が、それ
ぞれ設定ユニット720によって設定された最大列数お
よび最大行数以下であるか否かが判定される。次いで、
予測画像生成ユニット740によって、共通ブロック判
定ユニット720の判定結果に基づいて16×16フィ
ールド前方向予測画像および16×16フィールド後方
向予測画像がそれぞれ生成されたとき、双方向予測画像
生成ユニット743によって16×16フィールド双方
向予測画像が生成されるとともに、共通ブロック判定ユ
ニット720の判定結果に基づいて16×8フィールド
前方向予測画像および16×8フィールド後方向予測画
像がそれぞれ生成されたとき、双方向予測画像生成ユニ
ット743によって16×8フィールド双方向予測画像
が生成される。
【0249】このため、時間的に前方向および後方向の
参照画像に基づいて符号化する場合には、共通ブロック
を判定する最大列数および最大行数を適切に設定するこ
とで、参照画像記憶ユニット2へのメモリアクセス量を
少なくし、かつ大部分のマクロブロックに対し双方向予
測画像を生成して最適な動き補償予測モードを判定する
ことができるので、さらに圧縮効率が高い最適な動き補
償予測モードを得ることができる。したがって、画質を
低下させることなく、参照画像記憶手段へのメモリアク
セス量を少なくすることができるので、回路を簡素化し
て回路規模を小さくすることができるとともに、メモリ
アクセスの割当時間を少なくして符号化の処理速度を向
上させることができる。
【0250】また、予測画像生成ユニット740、水平
補間ユニット741によって動きベクトル検出ユニット
703により検出された動きベクトルの水平方向成分の
画素精度が整数画素未満の場合、参照画像記憶ユニット
2から読み出されたブロックに基づいて水平方向の画素
精度が整数画素未満の予測画像が生成され、垂直補間ユ
ニット742によって動きベクトル検出ユニット703
により検出された動きベクトルの垂直方向成分の画素精
度が整数画素未満の場合、参照画像記憶ユニット703
から読み出されたブロックに基づいて垂直方向の画素精
度が整数画素未満の予測画像が生成されるように構成し
ている。
【0251】このため、水平補間ユニット741によっ
て16×16フィールド動きベクトルVfldおよび1
6×8フィールド動きベクトルVup,Vlowに基づ
いて水平方向の画素精度が整数画素未満の予測画像をそ
れぞれ生成するとともに、垂直補間ユニット742によ
って16×16フィールド動きベクトルおよび16×8
フィールド動きベクトルに基づいて垂直方向の画素精度
が整数画素未満の予測画像をそれぞれ生成することがで
きるので、16×16フィールド動きベクトルVfld
に基づいて画素精度が整数画素未満の予測画像を生成す
る回路と16×8フィールド動きベクトルVup,lo
wに基づいて水平方向の画素精度が整数画素未満の予測
画像を生成する回路を共通化することができる。また、
2つ以上の動きベクトルの水平成分の画素精度が整数画
素未満の場合には、それぞれの動きベクトルに対応する
予測画像を同時に生成することができる。したがって、
回路を簡素化して回路規模を小さくすることができると
ともに、符号化の処理速度を向上させることができる。
【0252】さらに、NXおよびNYを整数とし、現画
像全体フィールドブロックが(NY×2)行NX列の画
素からなり、現画像上半分および現画像下半分フィール
ドブロックがそれぞれNY行NX列の画素からなるとす
ると、設定ユニット720によって最大列数および前記
最大行数がそれぞれ(NX+1)列、((NY+1)×
2)行に設定されるので、画素精度が整数画素未満の現
画像上半分および現画像下半分フィールドブロックの類
似ブロックを参照画像記憶ユニット2からそれぞれ独立
に読み出すことができるとともに、参照画像記憶ユニッ
ト2へのメモリアクセス量を略半減することができる。
【0253】なお、本発明の実施形態では、画素精度が
整数画素未満の現画像上半分および現画像下半分フィー
ルドブロックの類似ブロックを参照画像記憶ユニット2
からそれぞれ独立に読み出すことができるように設定ユ
ニット720の最大列数および前記最大行数をそれぞれ
(NX+1)列、((NY+1)×2)行に設定した
が、これに限るものではない。
【0254】例えば、予測画像の画素精度が整数画素の
場合には、画素精度が整数画素の現画像上半分および現
画像下半分フィールドブロックの類似ブロックを参照画
像記憶ユニット2からそれぞれ独立に読み出すことがで
きるように、設定ユニット720の最大列数および最大
行数をそれぞれNX列、(NY×2)行に設定してもよ
く、また、最大列数および最大行数を多くすることで、
共通ブロックを読み出す確立を高くすることができる。
さらに、予め複数種類の設定モードを記憶しておき、デ
ィップスイッチ等の操作入力により所望の設定モードに
切り換え可能なように設定ユニット720を構成しても
よい。
【0255】また、上記第1および第2の実施形態で
は、MPEGを例としたが、これに限るものではなく、
複数行複数列の画素からなる一つのマクロブロックを複
数の小ブロックに分割し、マクロブロックの動きベクト
ルに基づく予測画像および複数の小ブロックの動きベク
トルに基づく予測画像を生成して、最適な動き補償予測
モードを判定する動画像圧縮装置に適用される。例え
ば、第2の実施の形態のように、マクロブロックを上下
の2分割して予測画像を判定する方法は、プログレッシ
ブ(順次)走査方式の動画像にも適用される。
【0256】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、参照画像
上のマクロブロック、第1セグメントブロックおよび第
2セグメントブロックの類似ブロックを含む共通ブロッ
クの列数および行数がそれぞれ設定工程により設定され
た列数および行数の範囲内にある場合には、共通ブロッ
クが1回の読出処理で参照画像記憶手段から読み出し、
マクロブロックの動きベクトルにより動き補償が行われ
た予測画像と第1および第2セグメントブロックの動き
ベクトルにより動き補償が行われた予測画像を生成する
ことができるので、設定工程により最大列数および最大
行数を適度に設定することで、参照画像記憶手段へのメ
モリアクセス量を少なくし、かつ大部分のマクロブロッ
クに対しマクロブロック、第1セグメントブロックおよ
び第2セグメントブロックの類似ブロックを1回の読出
処理で参照画像記憶手段から読み出して最適な動き補償
予測モードを判定することができる。また、共通ブロッ
クの列数が設定工程により設定された最大列数を超える
場合および共通ブロックの行数が設定工程により設定さ
れた最大行数を超える場合には、動きベクトル検出時に
算出された相関値に基づいてマクロブロックと第1およ
び第2セグメントブロックとのうち何れか一方の類似ブ
ロックを読み出して予測画像を生成することができるの
で、参照画像記憶手段へのメモリアクセス量を少なく
し、かつ元々2つのブロック間の類似性を表す相関値を
有効利用して予測画像を生成して最適な動き補償モード
を判定することができる。したがって、画質を低下させ
ることなく、参照画像記憶手段へのメモリアクセス量を
少なくすることができるので、回路を簡素化して回路規
模を小さくすることができるとともに、メモリアクセス
の割当時間を少なくして符号化の処理速度を向上させる
ことができる。
【0257】請求項2記載の発明によれば、前記相関値
を、2つのブロック間の互いに位置的に対応する画素間
の差分絶対値または差分ニ乗演算値を総和したディスト
ーションとしているので、動き補償モード判定が容易に
かつ確実に行われる。請求項3記載の発明によれば、前
記予測画像判定工程を、ディストーション加算工程によ
って前記第1および第2セグメントブロックの類似ブロ
ックのディストーションを加算し、次いで、ディストー
ション比較工程によって該加算工程により加算されたデ
ィストーションと前記マクロブロックの類似ブロックの
ディストーションとの大小を比較し、次いで、ディスト
ーション判定工程によって、該比較工程により比較され
た小さいほうのディストーションに対応するブロックを
予測画像を生成するブロックとして判定するように構成
している。このため、マクロブロックの類似ブロックお
よび第1および第2セグメントの類似ブロックのうちマ
クロブロックにより類似する類似ブロックを容易にかつ
確実に判定することができる。
【0258】請求項4記載の発明によれば、前記マクロ
ブロックを時間的に前方向および後方向の参照画像に基
づいて符号化する場合、前記予測画像生成工程によっ
て、前記共通ブロック判定工程の判定結果に基づいて前
方向の参照画像に対応するマクロブロックの動きベクト
ルおよび後方向の参照画像に対応するマクロブロックの
動きベクトルに基づくマクロブロックの予測画像をそれ
ぞれ生成したとき、これら2つの予測画像から双方向予
測画像を生成するとともに、前記共通ブロック判定工程
の判定結果に基づいて前方向の参照画像に対応する第1
および第2のセグメントブロックの動きベクトルおよび
後方向の参照画像に対応する第1および第2のセグメン
トブロックの動きベクトルに基づくマクロブロックの予
測画像をそれぞれ生成したとき、これら2つの予測画像
から双方向予測画像を生成する。このため、時間的に前
方向および後方向の参照画像に基づいて符号化する場合
には、共通ブロックを判定する最大列数および最大行数
を適度に設定することで、参照画像記憶手段へのメモリ
アクセス量を少なくし、かつ大部分のマクロブロックに
対し双方向予測画像を生成して最適な動き補償予測モー
ドを判定することができるので、さらに圧縮効率が高い
最適な動き補償予測モードを得ることができる。したが
って、画質を低下させることなく、参照画像記憶手段へ
のメモリアクセス量を少なくすることができるので、回
路を簡素化して回路規模を小さくすることができるとと
もに、メモリアクセスの割当時間を少なくして符号化の
処理速度を向上させることができる。
【0259】請求項5記載の発明によれば、前記現画像
および前記参照画像がそれぞれ2つのフィールドからな
るフレームによって構成され、前記マクロブロックを構
成する前記第1および第2セグメントブロックがそれぞ
れ異なるフィールドの画素からなるので、マクロブロッ
クをフレームブロック、マクロブロックの一方のフィー
ルドをトップフィールドブロック、マクロブロックのも
う一方のフィールドをボトムフィールドブロックと呼ぶ
とすると、前記動きベクトル検出工程によってフレーム
ブロックに対応するフレーム動きベクトルと、トップお
よびボトムフィールドブロックにそれぞれ対応するトッ
プおよびボトムフィールド動きベクトルを検出し、前記
予測画像生成工程によって前記共通ブロックの判定工程
の判定結果に基づいてフレーム動きベクトルに基づく予
測画像、並びに、トップおよびボトムフィールド動きベ
クトルに基づく予測画像を生成して最適な動き補償予測
モードを判定することが可能となる。したがって、イン
タレース走査方式の動画像をフレーム構造予測方式によ
り符号化する際に、画質を低下させることなく、参照画
像記憶手段へのメモリアクセス量を少なくすることがで
きるので、回路を簡素化して回路規模を小さくすること
ができるとともに、メモリアクセスの割当時間を少なく
して符号化の処理速度を向上させることができる。
【0260】請求項6記載の発明によれば、水平補間工
程によって動きベクトルの水平成分に基づいて水平方向
の画素精度が整数画素未満の予測画像を生成し、フレー
ム垂直補間工程によって前記マクロブロックの動きベク
トルに基づいて垂直方向の画素精度が整数画素未満の予
測画像を生成し、フィールド垂直補間工程によって前記
第1および第2のセグメントブロックの動きベクトルに
基づいて垂直方向の画素精度が整数画素未満の予測画像
を生成する。このため、水平補間工程によってフレーム
動きベクトル、並びに、トップおよびボトムフィールド
動きベクトルに基づいて水平方向の画素精度が整数画素
未満の予測画像をそれぞれ生成することができるので、
フレーム動きベクトルに基づいて水平方向の画素精度が
整数画素未満の予測画像を生成する回路とトップおよび
ボトムフィールド動きベクトルに基づいて水平方向の画
素精度が整数画素未満の予測画像を生成する回路を共通
化することができる。また、2つ以上の動きベクトルの
水平成分が参照画像上で略一致している場合には、それ
ぞれの動きベクトルに対応する水平方向の画素精度が整
数画素未満の予測画像を同時に生成することができる。
したがって、回路を簡素化して回路規模を小さくするこ
とができるとともに、符号化の処理速度を向上させるこ
とができる。
【0261】請求項7記載の発明によれば、前記現画像
および前記参照画像をそれぞれフィールドによって構成
し、前記マクロブロックを構成する前記第1および第2
セグメントブロックがそれぞれ前記マクロブロックの上
半分のブロックを構成する上半分ブロックおよび前記マ
クロブロックの下半分のブロックを構成する下半分ブロ
ックからなるように構成するので、マクロブロックをフ
ィールドブロックと呼ぶとすると、前記動きベクトル検
出工程によってフィールドブロックに対応するフィール
ド動きベクトルと、上半分および下半分ブロックにそれ
ぞれ対応する上半分および下半分動きベクトルを検出
し、前記予測画像生成工程によって前記共通ブロックの
判定工程の判定結果に基づいてフィールド動きベクトル
に基づく予測画像、並びに、上半分および下半分動きベ
クトルに基づく予測画像を生成して最適な動き補償予測
モードを判定することが可能となる。したがって、イン
タレース走査方式の動画像をフィールド構造予測方式に
より符号化する際に、画質を低下させることなく、参照
画像記憶手段へのメモリアクセス量を少なくすることが
できるので、回路を簡素化して回路規模を小さくするこ
とができるとともに、メモリアクセスの割当時間を少な
くして符号化の処理速度を向上させることができる。
【0262】請求項8記載の発明によれば、前記予測画
像生成工程を、水平補間工程によって前記動きベクトル
検出工程により検出された動きベクトルの水平方向成分
の画素精度が整数画素未満の場合、前記参照画像記憶手
段から読み出されたブロックに基づいて水平方向の画素
精度が整数画素未満の予測画像を生成し、垂直補間工程
によって前記動きベクトル検出工程により検出された動
きベクトルの垂直方向成分の画素精度が整数画素未満の
場合、前記参照画像記憶手段から読み出されたブロック
に基づいて垂直方向の画素精度が整数画素未満の予測画
像を生成するように構成している。
【0263】このため、水平補間工程によってフィール
ド動きベクトル、並びに、上半分および下半分動きベク
トルに基づいて水平方向の画素精度が整数画素未満の予
測画像をそれぞれ生成するとともに、垂直補間工程によ
ってフィールド動きベクトル、並びに、上半分および下
半分動きベクトルに基づいて垂直方向の画素精度が整数
画素未満の予測画像をそれぞれ生成することができるの
で、フィールド動きベクトルに基づいて画素精度が整数
画素未満の予測画像を生成する回路と上半分および下半
分動きベクトルに基づいて水平方向の画素精度が整数画
素未満の予測画像を生成する回路を共通化することがで
きる。また、2つ以上の動きベクトルの水平成分の画素
精度が整数画素未満の場合には、それぞれの動きベクト
ルに対応する予測画像を同時に生成することができる。
したがって、回路を簡素化して回路規模を小さくするこ
とができるとともに、符号化の処理速度を向上させるこ
とができる。
【0264】請求項9記載の発明によれば、前記設定工
程によって前記最大列数および前記最大行数をそれぞれ
(NX+1)列、((NY+1)×2)行に設定するの
で、画素精度が整数画素未満の第1および第2セグメン
トブロックの類似ブロックを参照画像記憶手段からそれ
ぞれ独立に読み出すことができるとともに、参照画像記
憶手段へのメモリアクセス量を略半減することができ
る。
【0265】請求項10記載の発明によれば、前記設定
工程によって前記最大列数および前記最大列数をそれぞ
れNX列、(NY×2)行に設定するので、画素精度が
整数画素の第1および第2セグメントブロックの類似ブ
ロックを参照画像記憶手段からそれぞれ独立に読み出す
ことができるとともに、参照画像記憶手段へのメモリア
クセス量を略半減することができる。
【0266】請求項11記載の発明によれば、参照画像
上のマクロブロック、第1セグメントブロックおよび第
2セグメントブロックの類似ブロックを含む共通ブロッ
クの列数および行数がそれぞれ設定手段により設定され
た列数および行数以下の場合には、共通ブロックが1回
の読出処理で参照画像記憶手段から読み出し、マクロブ
ロックの動きベクトルにより動き補償が行われた予測画
像と第1および第2セグメントブロックの動きベクトル
により動き補償が行われた予測画像を生成することがで
きるので、設定手段により最大列数および最大行数を適
度に設定することで、参照画像記憶手段へのメモリアク
セス量を少なくし、かつ大部分のマクロブロックに対し
マクロブロック、第1セグメントブロックおよび第2セ
グメントブロックの類似ブロックを1回の読出処理で参
照画像記憶手段から読み出して最適な動き補償予測モー
ドを判定することができる。また、共通ブロックの列数
が設定手段により設定された列数を超える場合および共
通ブロックの行数が設定手段により設定された行数を超
える場合には、動きベクトル検出時に算出された相関値
に基づいてマクロブロックと第1および第2セグメント
ブロックとのうち何れか一方の類似ブロックを読み出し
て予測画像を生成することができるので、参照画像記憶
手段へのメモリアクセス量を少なくし、かつ元々2つの
ブロック間の類似性を表す相関値を有効利用して予測画
像を生成して最適な動き補償モードを判定することがで
きる。したがって、画質を低下させることなく、参照画
像記憶手段へのメモリアクセス量を少なくすることがで
きるので、回路を簡素化して回路規模を小さくすること
ができるとともに、メモリアクセスの割当時間を少なく
して符号化の処理速度を向上させることができる。
【0267】請求項12記載の発明によれば、前記相関
値を、2つのブロック間の互いに位置的に対応する画素
間の差分絶対値または差分ニ乗演算値を総和したディス
トーションとしているので、コスト性能に優れた動き補
償モード判定が容易にかつ確実に行われる。請求項13
記載の発明によれば、前記予測画像判定手段を、ディス
トーション加算手段によって前記第1および第2セグメ
ントブロックの類似ブロックのディストーションを加算
し、次いで、ディストーション比較手段によって該加算
手段により加算されたディストーションと前記マクロブ
ロックの類似ブロックのディストーションとの大小を比
較し、次いで、ディストーション判定手段によって、該
比較手段により比較された小さいほうのディストーショ
ンに対応するブロックを予測画像を生成するブロックと
して判定するように構成している。このため、マクロブ
ロックの類似ブロックおよび第1および第2セグメント
の類似ブロックのうちマクロブロックにより類似する類
似ブロックを容易にかつ確実に判定することができる。
【0268】請求項14記載の発明によれば、前記マク
ロブロックを時間的に前方向および後方向の参照画像に
基づいて符号化する場合、前記予測画像生成手段によっ
て、前記共通ブロック判定手段の判定結果に基づいて前
方向の参照画像に対応するマクロブロックの動きベクト
ルおよび後方向の参照画像に対応するマクロブロックの
動きベクトルに基づくマクロブロックの予測画像をそれ
ぞれ生成したとき、これら2つの予測画像から双方向予
測画像を生成するとともに、前記共通ブロック判定手段
の判定結果に基づいて前方向の参照画像に対応する第1
および第2のセグメントブロックの動きベクトルおよび
後方向の参照画像に対応する第1および第2のセグメン
トブロックの動きベクトルに基づくマクロブロックの予
測画像をそれぞれ生成したとき、これら2つの予測画像
から双方向予測画像を生成する。このため、時間的に前
方向および後方向の参照画像に基づいて符号化する場合
には、共通ブロックを判定する最大列数および最大行数
を適度に設定することで、参照画像記憶手段へのメモリ
アクセス量を少なくし、かつ大部分のマクロブロックに
対し双方向予測画像を生成して最適な動き補償予測モー
ドを判定することができるので、さらに圧縮効率が高い
最適な動き補償予測モードを得ることができる。したが
って、画質を低下させることなく、参照画像記憶手段へ
のメモリアクセス量を少なくすることができるので、回
路を簡素化して回路規模を小さくすることができるとと
もに、メモリアクセスの割当時間を少なくして符号化の
処理速度を向上させることができる。
【0269】請求項15記載の発明によれば、前記動画
像がインタレース走査方式の動画像であって、前記現画
像および前記参照画像がそれぞれ2つのフィールドから
なるフレームによって構成され、前記マクロブロックを
構成する前記第1および第2セグメントブロックがそれ
ぞれ異なるフィールドの画素からなるので、マクロブロ
ックをフレームブロック、マクロブロックの一方のフィ
ールドをトップフィールドブロック、マクロブロックの
もう一方のフィールドをボトムフィールドブロックと呼
ぶとすると、前記動きベクトル検出手段によってフレー
ムブロックに対応するフレーム動きベクトルと、トップ
およびボトムフィールドブロックにそれぞれ対応するト
ップおよびボトムフィールド動きベクトルを検出し、前
記予測画像生成手段によって前記共通ブロックの判定手
段の判定結果に基づいてフレーム動きベクトルに基づく
予測画像、並びに、トップおよびボトムフィールド動き
ベクトルに基づく予測画像を生成して最適な動き補償予
測モードを判定することが可能となる。したがって、し
たがって、インタレース走査方式の動画像をフレーム構
造予測方式により符号化する際に、画質を低下させるこ
となく、参照画像記憶手段へのメモリアクセス量を少な
くすることができるので、回路を簡素化して回路規模を
小さくすることができるとともに、メモリアクセスの割
当時間を少なくして符号化の処理速度を向上させること
ができる。
【0270】請求項16に記載の発明によれば、水平補
間手段によって動きベクトルの水平成分に基づいて水平
方向の画素精度が整数画素未満の予測画像を生成し、フ
レーム垂直補間手段によって前記マクロブロックの動き
ベクトルに基づいて垂直方向の画素精度が整数画素未満
の予測画像を生成し、フィールド垂直補間手段によって
前記第1および第2のセグメントブロックの動きベクト
ルに基づいて垂直方向の画素精度が整数画素未満の予測
画像を生成する。このため、水平補間手段によってフレ
ーム動きベクトル、並びに、トップおよびボトムフィー
ルド動きベクトルに基づいて水平方向の画素精度が整数
画素未満の予測画像をそれぞれ生成することができるの
で、フレーム動きベクトルに基づいて水平方向の画素精
度が整数画素未満の予測画像を生成する回路とトップお
よびボトムフィールド動きベクトルに基づいて水平方向
の画素精度が整数画素未満の予測画像を生成する回路を
共通化することができる。また、2つ以上の動きベクト
ルの水平成分が参照画像上で略一致している場合には、
それぞれの動きベクトルに対応する水平方向の画素精度
が整数画素未満の予測画像を同時に生成することができ
る。したがって、回路を簡素化して回路規模を小さくす
ることができるとともに、符号化の処理速度を向上させ
ることができる。
【0271】請求項17記載の発明によれば、前記現画
像および前記参照画像がそれぞれフィールドによって構
成し、前記マクロブロックを構成する前記第1および第
2セグメントブロックがそれぞれ前記マクロブロックの
上半分のブロックを構成する上半分ブロックおよび前記
マクロブロックの下半分のブロックを構成する下半分ブ
ロックからなるので、マクロブロックをフィールドブロ
ックと呼ぶとすると、前記動きベクトル検出手段によっ
てフィールドブロックに対応するフィールド動きベクト
ルと、上半分および下半分ブロックにそれぞれ対応する
上半分および下半分動きベクトルとを検出し、前記予測
画像生成手段によって前記共通ブロックの判定手段の判
定結果に基づいてフィールド動きベクトルに基づく予測
画像、並びに、上半分および下半分動きベクトルに基づ
く予測画像を生成して最適な動き補償予測モードを判定
することが可能となる。したがって、インタレース走査
方式の動画像をフィールド構造予測方式により符号化す
る際に、画質を低下させることなく、参照画像記憶手段
へのメモリアクセス量を少なくすることができるので、
回路を簡素化して回路規模を小さくすることができると
ともに、メモリアクセスの割当時間を少なくして符号化
の処理速度を向上させることができる。
【0272】請求項18記載の発明によれば、前記予測
画像生成手段を、水平補間手段によって前記動きベクト
ル検出手段により検出された動きベクトルの水平方向成
分の画素精度が整数画素未満の場合、前記参照画像記憶
手段から読み出されたブロックに基づいて水平方向の画
素精度が整数画素未満の予測画像を生成し、垂直補間手
段によって前記動きベクトル検出手段により検出された
動きベクトルの垂直方向成分の画素精度が整数画素未満
の場合、前記参照画像記憶手段から読み出されたブロッ
クに基づいて垂直方向の画素精度が整数画素未満の予測
画像を生成するように構成している。
【0273】このため、水平補間手段によってフィール
ド動きベクトル、並びに、上半分および下半分動きベク
トルに基づいて水平方向の画素精度が整数画素未満の予
測画像をそれぞれ生成するとともに、垂直補間手段によ
ってフィールド動きベクトル、並びに、上半分および下
半分動きベクトルに基づいて垂直方向の画素精度が整数
画素未満の予測画像をそれぞれ生成することができるの
で、フィールド動きベクトルに基づいて画素精度が整数
画素未満の予測画像を生成する回路と上半分および下半
分動きベクトルに基づいて水平方向の画素精度が整数画
素未満の予測画像を生成する回路を共通化することがで
きる。また、2つ以上の動きベクトルの水平成分の画素
精度が整数画素未満の場合には、それぞれの動きベクト
ルに対応する予測画像を同時に生成することができる。
したがって、回路を簡素化して回路規模を小さくするこ
とができるとともに、符号化の処理速度を向上させるこ
とができる。
【0274】請求項19記載の発明によれば、前記設定
手段によって前記最大列数および前記最大行数をそれぞ
れ(NX+1)列、((NY+1)×2)行に設定する
ので、画素精度が整数画素未満の第1および第2セグメ
ントブロックの類似ブロックを参照画像記憶手段からそ
れぞれ独立に読み出すことができるとともに、参照画像
記憶手段へのメモリアクセス量を略半減することができ
る。
【0275】請求項20記載の発明によれば、前記設定
手段によって前記最大列数および前記最大列数をそれぞ
れNX列、(NY×2)行に設定するので、画素精度が
整数画素の第1および第2セグメントブロックの類似ブ
ロックを参照画像記憶手段からそれぞれ独立に読み出す
ことができるとともに、参照画像記憶手段へのメモリア
クセス量を略半減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施の形態の動画像符号化
装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示された予測モード判定ユニット200
の構成を示すブロック図である。
【図3】図2に示されたフレーム/フィールド判定ユニ
ット210の構成を示すブロック図である。
【図4】図2に示された共通ブロック判定ユニット23
0の構成を示すブロック図である。
【図5】フレーム動きベクトルおよびその類似ブロック
を示す図である。
【図6】フィールド動きベクトルの垂直成分が0となる
位置を示す図である。
【図7】フレーム動きベクトルの水平成分と第1および
第2フィールド動きベクトルの水平成分との位置関係を
示す図である。
【図8】整数画素精度のフレーム動きベクトルおよびそ
の類似ブロックを示す図である。
【図9】図8に示されたフレーム動きベクトルの垂直成
分と第1および第2フィールド動きベクトルの垂直成分
との位置関係を示す図である。
【図10】半画素精度のフレーム動きベクトルおよびそ
の類似ブロックを示す図である。
【図11】図10に示されたフレーム動きベクトルの垂
直成分と第1および第2フィールド動きベクトルの垂直
成分との位置関係を示す図である。
【図12】整数画素精度のフレーム動きベクトルの垂直
成分と整数画素精度のフィールド動きベクトルの垂直成
分との位置関係を示す図である。
【図13】整数画素精度のフレーム動きベクトルの垂直
成分と半画素精度のフィールド動きベクトルの垂直成分
との位置関係を示す図である。
【図14】半画素精度のフレーム動きベクトルの垂直成
分と整数画素精度のフィールド動きベクトルの垂直成分
との位置関係を示す図である。
【図15】半画素精度のフレーム動きベクトルの垂直成
分と半画素精度のフィールド動きベクトルの垂直成分と
の位置関係を示す図である。
【図16】ピクチャタイプがPピクチャの場合、予測モ
ード判定ユニット200の予測画像生成ユニット240
によって予測画像を生成する動作を示すフローチャート
である。
【図17】ピクチャタイプがBピクチャの場合、双方向
予測画像生成ユニット244によって双方向予測画像を
生成する動作を示すフローチャートである。
【図18】本発明に係る第2の実施の形態の動画像符号
化装置を構成を示すブロック図である。
【図19】図18に示された予測モード判定ユニット7
00の構成を示すブロック図である。
【図20】図19に示された16×16/16×8判定
ユニット710の構成を示すブロック図である。
【図21】図19に示された共通ブロック判定ユニット
730の構成を示すブロック図である。
【図22】現画像全体フィールドブロック801に対応
するサーチウィンドウ811の探索領域を示す図であ
る。
【図23】現画像上半分フィールドブロック802に対
応するサーチウィンドウ812の探索領域を示す図であ
る。
【図24】現画像下半分フィールドブロック803に対
応するサーチウィンドウ813の探索領域を示す図であ
る。
【図25】共通ブロックを読み出す動きベクトルの垂直
成分の条件を示す図である。
【図26】ピクチャタイプがPピクチャの場合、予測モ
ード判定ユニット700の予測画像生成ユニット740
によって予測画像を生成する動作を示すフローチャート
である。
【図27】ピクチャタイプがBピクチャの場合、双方向
予測画像生成ユニット743によって双方向予測画像を
生成する動作を示すフローチャートである。
【図28】ブロックマッチング法による動きベクトル検
出方法を示す図である。
【図29】マクロブロック11とサーチウィンドウ21
内の複数の候補ブロック24との関係を示す図である。
【図30】マクロブロックに含まれる画素と候補ブロッ
ク24に含まれる画素との位置的な対応関係を示す図で
ある。
【図31】動画像を構成するピクチャ構造を示す図であ
る。
【図32】インタレース走査方式のフレームおよびフィ
ールドを示す図である。
【図33】フレーム構造におけるフレーム予測方式およ
びフィールド予測方式を示す図である。
【図34】フレーム構造における現画像、参照画像およ
び動きベクトルの対応関係を示す図である。
【図35】従来の動画像符号化装置の一例を示すブロッ
ク図である。
【図36】図35に示された予測モード判定ユニット1
00の構成を示すブロック図である。
【図37】フィールド構造における16×16フィール
ド予測方式および16×8フィールド予測方式を示す図
である。
【図38】フィールド構造における現画像、参照画像お
よび動きベクトルの対応関係を示す図である。
【図39】従来の動画像符号化装置の他の例を示すブロ
ック図である。
【図40】図39に示された予測モード判定ユニット6
00の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 現画像供給ユニット 2 参照画像記憶ユニット(参照画像記憶手段) 3 動きベクトル検出ユニット(動きベクトル検出手
段) 5 差分画像生成ユニット 6 直交変換/量子化ユニット 7 可変長符号化ユニット 8 逆量子化/逆直交変換ユニット 10 現画像 11 マクロブロック 20 参照画像 21 サーチウィンドウ 22 ブロック 23 類似ブロック 24 候補ブロック 30 フレーム 31、32 フィールド 40 現画像フレーム 41 現画像フレームブロック 42 現画像第1フィールドブロック 43 現画像第2フィールドブロック 51 参照画像フレーム 52 参照画像第1フィールド 53 参照画像第2フィールド 60 現画像フィールド 61 現画像全体フィールド 62 現画像上半分フィールドブロック 63 現画像下半分フィールドブロック 70 第1フィールド参照画像 71、72、73 サーチウィンドウ 80 第2フィールド参照画像 81、82、83 サーチウィンドウ 100 予測モード判定ユニット 110 予測画像生成ユニット 111 フレーム前方向予測画像生成ユニット 112 フレーム双方向予測画像生成ユニット 113 フレーム後方向予測画像生成ユニット 114 フィールド前方向予測画像生成ユニット 115 フィールド双方向予測画像生成ユニット 116 フィールド後方向予測画像生成ユニット 120 画像誤差値算出ユニット 121 フレーム前方向画像誤差値算出ユニット 122 フレーム双方向画像誤差値算出ユニット 123 フレーム後方向画像誤差値算出ユニット 124 フィールド前方向画像誤差値算出ユニット 125 フィールド双方向画像誤差値算出ユニット 126 フィールド後方向画像誤差値算出ユニット 130 最小誤差値判定ユニット 140 イントラ判定ユニット 200 予測モード判定ユニット 210 フレーム/フィールド判定ユニット(予測画像
判定手段) 211 ディストーション加算ユニット(ディストーシ
ョン加算手段) 212 ディストーション比較ユニット(ディストーシ
ョン比較手段) 213 ディストーション判定ユニット(ディストーシ
ョン判定手段) 220 設定ユニット(設定手段) 230 共通ブロック判定ユニット(共通ブロック判定
手段) 231 水平位置判定ユニット 232 垂直位置判定ユニット 233 読出ブロック決定ユニット 240 予測画像生成ユニット(予測画像生成手段) 241 水平補間ユニット(水平補間手段) 242 フレーム垂直補間ユニット(フレーム垂直補間
手段) 243 フィールド垂直補間ユニット(フィールド垂直
補間手段) 244 双方向予測画像生成ユニット 250 画像誤差値算出ユニット 251 フレーム双方向画像誤差値算出ユニット 252 フィールド双方向画像誤差値算出ユニット 253 フレーム前方向画像誤差値算出ユニット 254 フレーム後方向画像誤差値算出ユニット 255 フィールド前方向画像誤差値算出ユニット 256 フィールド後方向画像誤差値算出ユニット 260 最小誤差値値判定ユニット 270 イントラ判定ユニット 401,451 現画像フレームブロック 411,412,413,461,462,46346
4,465 類似ブロック 600 予測モード判定ユニット 603 動きベクトル検出ユニット(動きベクトル検出
手段) 610 予測画像生成ユニット 611 16×16フィールド前方向予測画像生成ユニ
ット 612 16×16フィールド双方向予測画像生成ユニ
ット 613 16×16フィールド後方向予測画像生成ユニ
ット 614 16×8フィールド前方向予測画像生成ユニッ
ト 615 16×8フィールド双方向予測画像生成ユニッ
ト 616 16×8フィールド後方向予測画像生成ユニッ
ト 620 画像誤差値算出ユニット 621 16×16フィールド前方向画像誤差値算出ユ
ニット 622 16×16フィールド双方向画像誤差値算出ユ
ニット 623 16×16フィールド後方向画像誤差値算出ユ
ニット 624 16×8フィールド前方向画像誤差値算出ユニ
ット 625 16×8フィールド双方向画像誤差値算出ユニ
ット 626 16×8フィールド後方向画像誤差値算出ユニ
ット 630 最小誤差値判定ユニット 640 イントラ判定ユニット 700 予測モード判定ユニット 703 動きベクトル検出ユニット(動きベクトル検出
手段) 710 16×16/16×8フィールド判定ユニット
(予測画像判定手段) 711 ディストーション加算ユニット(ディストーシ
ョン加算手段) 712 ディストーション比較ユニット(ディストーシ
ョン比較手段) 713 ディストーション判定ユニット(ディストーシ
ョン判定手段) 720 設定ユニット(設定手段) 730 共通ブロック判定ユニット(共通ブロック判定
手段) 731 水平位置判定ユニット 732 垂直位置判定ユニット 733 読出ブロック決定ユニット 740 予測画像生成ユニット(予測画像生成手段) 741 水平補間ユニット(水平補間手段) 742 垂直補間ユニット(垂直補間手段) 743 双方向予測画像生成ユニット 750 画像誤差値算出ユニット 751 16×16フィールド双方向画像誤差値算出ユ
ニット 752 16×8フィールド双方向画像誤差値算出ユニ
ット 753 16×16フィールド前方向画像誤差値算出ユ
ニット 754 16×16フィールド後方向画像誤差値算出ユ
ニット 755 16×8フィールド前方向画像誤差値算出ユニ
ット 756 16×8フィールド後方向画像誤差値算出ユニ
ット 760 最小誤差値値判定ユニット 770 イントラ判定ユニット 801 現画像全体フィールドブロック 802 現画像上半分フィールドブロック 803 現画像下半分フィールドブロック 811、812、813 サーチウィンドウ 821、821、823 サーチエリア 901、902 類似ブロック
フロントページの続き (72)発明者 佐藤 真樹 東京都渋谷区代々木4丁目36番19号 株 式会社グラフィックス・コミュニケーシ ョン・ラボラトリーズ内 (72)発明者 大山 公一 東京都渋谷区代々木4丁目36番19号 株 式会社グラフィックス・コミュニケーシ ョン・ラボラトリーズ内 (72)発明者 山田 恭裕 東京都渋谷区代々木4丁目36番19号 株 式会社グラフィックス・コミュニケーシ ョン・ラボラトリーズ内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04N 7/24 - 7/68

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】動画像を部分的に構成する現画像が複数行
    複数列の画素からなるマクロブロックを含み、該マクロ
    ブロックが複数行複数列の画素からなる第1および第2
    セグメントブロックからなり、前記現画像を、前記動画
    像および局部復号された前記動画像を部分的に構成する
    参照画像に基づいてマクロブロック単位に符号化する動
    画像符号化方法であって、 前記現画像の参照画像を記憶する参照画像記憶手段を準
    備する工程と、 前記マクロブロック、前記第1セグメントブロックおよ
    び前記第2セグメントブロックをそれぞれ現画像ブロッ
    クとし、各現画像ブロック毎に、前記参照画像記憶手段
    に記憶されたそれぞれの参照画像に基づいて現画像ブロ
    ックと参照画像上の同一サイズの複数の候補ブロックと
    の間にそれぞれブロック間の類似性を表す相関値を算出
    し、算出された相関値を比較して前記複数の候補ブロッ
    クの中から現画像ブロックに最も類似した一つの類似ブ
    ロックを特定し、特定された類似ブロックと現画像ブロ
    ックとの水平方向および垂直方向の変位を表す動きベク
    トルを検出する動きベクトル検出工程と、 前記動きベクトル検出工程によって算出された類似ブロ
    ックの相関値に基づいて、前記マクロブロックと前記第
    1および第2セグメントブロックとのうち、何れのブロ
    ックの予測画像を生成するかを判定する予測画像判定工
    程と、 前記参照画像記憶手段から読み出し可能な画素の最大列
    数および最大行数をそれぞれ設定する設定工程と、 前記動きベクトル検出工程によって検出されたマクロブ
    ロック、第1セグメントブロックおよび第2セグメント
    ブロックの動きベクトルに基づいて、前記動きベクトル
    検出工程によって特定されたマクロブロック、第1セグ
    メントブロックおよび第2セグメントブロックの類似ブ
    ロックを含む参照画像上の最小のブロックを表す共通ブ
    ロックの列数および行数が、それぞれ前記設定工程によ
    って設定された最大列数および最大行数以下であるか否
    かを判定する共通ブロック判定工程と、 該共通ブロック判定工程によって前記共通ブロックの列
    数および行数がそれぞれ前記最大列数および最大行数以
    下であると判定された場合には、前記共通ブロックを前
    記参照画像記憶手段から読み出し、マクロブロックの動
    きベクトルの動きベクトルに基づいて動き補償を行って
    マクロブロックの予測画像を生成するとともに、第1お
    よび第2セグメントブロックの動きベクトルに基づいて
    それぞれ動き補償を行ってマクロブロックの予測画像を
    生成し、前記共通ブロック判定工程によって前記共通ブ
    ロックの列数が前記最大列数より多いと判定された場合
    および前記共通ブロック判定工程によって前記共通ブロ
    ックの行数が前記最大行数より多いと判定された場合に
    は、前記予測画像判定工程によって生成される予測画像
    として判定されたブロックの類似ブロックを前記参照画
    像記憶手段から読み出し、読み出された類似ブロックに
    対応する動きベクトルに基づいて動き補償を行ってマク
    ロブロックの予測画像を生成する予測画像生成工程と、
    を含むことを特徴とする動画像符号化方法。
  2. 【請求項2】前記相関値は、2つのブロック間の互いに
    位置的に対応する画素間の差分絶対値または差分ニ乗演
    算値を総和したディストーションからなることを特徴と
    する請求項1記載の動画像符号化方法。
  3. 【請求項3】前記予測画像判定工程が、 前記第1および第2セグメントブロックの類似ブロック
    のディストーションを加算するディストーション加算工
    程と、 該加算工程によって加算されたディストーションと前記
    マクロブロックの類似ブロックのディストーションとの
    大小を比較するディストーション比較工程と、 該比較工程によって比較された小さいほうのディストー
    ションに対応するブロックを予測画像を生成するブロッ
    クとして判定するディストーション判定工程と、を含む
    ことを特徴とする請求項2記載の動画像符号化方法。
  4. 【請求項4】前記マクロブロックを時間的に前方向およ
    び後方向の参照画像に基づいて符号化する場合、 前記動きベクトル検出工程が、前方向および後方向の参
    照画像に基づいてそれぞれ前記マクロブロック、前記第
    1セグメントブロックおよび第2セグメントブロックの
    動きベクトルを検出し、 前記共通ブロック判定工程が、前方向の参照画像に対応
    する動きベクトルが含まれる前記共通ブロックの列数お
    よび行数が、それぞれ前記設定工程によって設定された
    最大列数および最大行数以下であるか否かを判定すると
    ともに、後方向の参照画像に対応する動きベクトルが含
    まれる前記共通ブロックの列数および行数が、それぞれ
    前記設定工程によって設定された最大列数および最大行
    数以下であるか否かを判定し、 前記予測画像生成工程が、 前記共通ブロック判定工程の判定結果に基づいて前方向
    の参照画像に対応するマクロブロックの動きベクトルお
    よび後方向の参照画像に対応するマクロブロックの動き
    ベクトルに基づくマクロブロックの予測画像をそれぞれ
    生成したとき、これら2つの予測画像から双方向予測画
    像を生成するとともに、 前記共通ブロック判定工程の判定結果に基づいて前方向
    の参照画像に対応する第1および第2セグメントブロッ
    クの動きベクトルおよび後方向の参照画像に対応する第
    1および第2セグメントブロックの動きベクトルに基づ
    くマクロブロックの予測画像をそれぞれ生成したとき、
    これら2つの予測画像から双方向予測画像を生成するこ
    とを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の動画像符
    号化方法。
  5. 【請求項5】前記現画像および前記参照画像がそれぞれ
    2つのフィールドからなるフレームによって構成され、
    前記マクロブロックを構成する前記第1および第2セグ
    メントブロックがそれぞれ異なるフィールドの画素から
    なることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の動
    画像符号化方法。
  6. 【請求項6】前記予測画像生成工程が、 前記動きベクトル検出工程によって検出された動きベク
    トルの水平方向成分の画素精度が整数画素未満の場合、
    前記参照画像記憶手段から読み出されたブロックに基づ
    いて水平方向の画素精度が整数画素未満の予測画像を生
    成する水平補間工程と、 前記参照画像記憶手段から読み出されるブロックに前記
    マクロブロックの類似ブロックが含まれる場合、かつ前
    記マクロブロックの動きベクトルの垂直方向の画素精度
    が整数画素未満の場合、前記参照画像記憶手段から読み
    出されたブロックに基づいて垂直方向の画素精度が整数
    画素未満の予測画像を生成するフレーム垂直補間工程
    と、 前記参照画像記憶手段から読み出されるブロックに前記
    第1および第2セグメントブロックの類似ブロックが含
    まれる場合、かつ第1および第2セグメントブロックの
    うち少なくとも一方の動きベクトルの垂直方向成分の画
    素精度が整数画素未満の場合、前記参照画像記憶手段か
    ら読み出されたブロックに基づいて垂直方向の画素精度
    が整数画素未満の予測画像を生成するフィールド垂直補
    間工程と、を含むことを特徴とする請求項5に記載の動
    画像符号化方法。
  7. 【請求項7】前記現画像および前記参照画像がそれぞれ
    フィールドによって構成され、前記マクロブロックを構
    成する前記第1および第2セグメントブロックがそれぞ
    れ前記マクロブロックの上半分のブロックを構成する上
    半分ブロックおよび前記マクロブロックの下半分のブロ
    ックを構成する下半分ブロックからなることを特徴とす
    る請求項1〜4の何れかに記載の動画像符号化装置。
  8. 【請求項8】前記予測画像生成工程が、 前記動きベクトル検出工程によって検出された動きベク
    トルの水平方向成分の画素精度が整数画素未満の場合、
    前記参照画像記憶手段から読み出されたブロックに基づ
    いて水平方向の画素精度が整数画素未満の予測画像を生
    成する水平補間工程と、 前記動きベクトル検出工程によって検出された動きベク
    トルの垂直方向成分の画素精度が整数画素未満の場合、
    前記参照画像記憶手段から読み出されたブロックに基づ
    いて垂直方向の画素精度が整数画素未満の予測画像を生
    成する垂直補間工程と、を有することを特徴とする請求
    項7記載の動画像符号化装置。
  9. 【請求項9】NXおよびNYを整数とし、前記マクロブ
    ロックが(NY×2)行NX列の画素からなり、前記第
    1および2のセグメントブロックがそれぞれNY行NX
    列の画素からなるとするとき、 前記設定工程が前記最大列数および前記最大行数をそれ
    ぞれ(NX+1)列、((NY+1)×2)行に設定す
    ることを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の動画
    像符号化方法。
  10. 【請求項10】NXおよびNYを整数とし、前記マクロ
    ブロックが(NY×2)行NX列の画素からなり、前記
    第1および2のセグメントブロックがそれぞれNY行N
    X列の画素からなるとするとき、 前記設定工程が前記最大列数および前記最大行数をそれ
    ぞれNX列、(NY×2)行に設定することを特徴とす
    る請求項1〜5および7の何れかに記載の動画像符号化
    方法。
  11. 【請求項11】動画像を部分的に構成する現画像が複数
    行複数列の画素からなるマクロブロックを含み、該マク
    ロブロックが複数行複数列の画素からなる第1および第
    2セグメントブロックからなり、前記現画像を、前記動
    画像および局部復号された前記動画像を部分的に構成す
    る参照画像に基づいてマクロブロック単位に符号化する
    動画像符号化装置において、 前記現画像の参照画像を記憶する参照画像記憶手段と、 前記マクロブロック、前記第1セグメントブロックおよ
    び前記第2セグメントブロックをそれぞれ現画像ブロッ
    クとし、各現画像ブロック毎に、前記参照画像記憶手段
    に記憶されたそれぞれの参照画像に基づいて現画像ブロ
    ックと参照画像上の同一サイズの複数の候補ブロックと
    の間にそれぞれブロック間の類似性を表す相関値を算出
    し、算出された相関値を比較して前記複数の候補ブロッ
    クの中から現画像ブロックに最も類似した一つの類似ブ
    ロックを特定し、特定された類似ブロックと現画像ブロ
    ックとの水平方向および垂直方向の変位を表す動きベク
    トルを検出する動きベクトル検出手段と、 前記動きベクトル検出手段によって算出された類似ブロ
    ックの相関値に基づいて、前記マクロブロックと前記第
    1および第2セグメントブロックとのうち、何れのブロ
    ックの予測画像を生成するかを判定する予測画像判定手
    段と、 前記参照画像記憶手段から読み出し可能な画素の最大列
    数および最大行数をそれぞれ設定する設定手段と、 前記動きベクトル検出手段によって検出されたマクロブ
    ロック、第1セグメントブロックおよび第2セグメント
    ブロックの動きベクトルに基づいて、前記動きベクトル
    検出手段によって特定されたマクロブロック、第1セグ
    メントブロックおよび第2セグメントブロックの類似ブ
    ロックを含む参照画像上の最小のブロックを表す共通ブ
    ロックの列数および行数が、それぞれ前記設定手段によ
    って設定された最大列数および最大行数以下であるか否
    かを判定する共通ブロック判定手段と、 該共通ブロック判定手段によって前記共通ブロックの列
    数および行数がそれぞれ前記最大列数および最大行数以
    下であると判定された場合には、前記共通ブロックを前
    記参照画像記憶手段から読み出し、マクロブロックの動
    きベクトルの動きベクトルに基づいて動き補償を行って
    マクロブロックの予測画像を生成するとともに、第1お
    よび第2セグメントブロックの動きベクトルに基づいて
    それぞれ動き補償を行ってマクロブロックの予測画像を
    生成し、前記共通ブロック判定手段によって前記共通ブ
    ロックの列数が前記最大列数より多いと判定された場合
    および前記共通ブロック判定手段によって前記共通ブロ
    ックの行数が前記最大行数より多いと判定された場合に
    は、前記予測画像判定手段によって生成される予測画像
    として判定されたブロックの類似ブロックを前記参照画
    像記憶手段から読み出し、読み出された類似ブロックに
    対応する動きベクトルに基づいて動き補償を行ってマク
    ロブロックの予測画像を生成する予測画像生成手段と、
    を備えたことを特徴とする動画像符号化装置。
  12. 【請求項12】前記相関値は、2つのブロック間の互い
    に位置的に対応する画素間の差分絶対値または差分ニ乗
    演算値を総和したディストーションからなることを特徴
    とする請求項11に記載の動画像符号化装置。
  13. 【請求項13】前記予測画像判定手段が、 前記第1および第2セグメントブロックの類似ブロック
    のディストーションを加算するディストーション加算手
    段と、 該加算手段によって加算されたディストーションと前記
    マクロブロックの類似ブロックのディストーションとの
    大小を比較するディストーション比較手段と、 該比較手段によって比較された小さいほうのディストー
    ションに対応するブロックを予測画像を生成するブロッ
    クとして判定するディストーション判定手段と、を有す
    ることを特徴とする請求項12に記載の動画像符号化装
    置。
  14. 【請求項14】前記マクロブロックを時間的に前方向お
    よび後方向の参照画像に基づいて符号化する場合、 前記動きベクトル検出手段が、前方向および後方向の参
    照画像に基づいてそれぞれ前記マクロブロック、前記第
    1セグメントブロックおよび第2セグメントブロックの
    動きベクトルを検出し、 前記共通ブロック判定手段が、前方向の参照画像に対応
    する動きベクトルが含まれる前記共通ブロックの列数お
    よび行数が、それぞれ前記設定手段によって設定された
    最大列数および最大行数以下であるか否かを判定すると
    ともに、後方向の参照画像に対応する動きベクトルが含
    まれる前記共通ブロックの列数および行数が、それぞれ
    前記設定手段によって設定された最大列数および最大行
    数以下であるか否かを判定し、 前記予測画像生成手段が、 前記共通ブロック判定手段の判定結果に基づいて前方向
    の参照画像に対応するマクロブロックの動きベクトルお
    よび後方向の参照画像に対応するマクロブロックの動き
    ベクトルに基づくマクロブロックの予測画像をそれぞれ
    生成したとき、これら2つの予測画像から双方向予測画
    像を生成するとともに、 前記共通ブロック判定手段の判定結果に基づいて前方向
    の参照画像に対応する第1および第2セグメントブロッ
    クの動きベクトルおよび後方向の参照画像に対応する第
    1および第2セグメントブロックの動きベクトルに基づ
    くマクロブロックの予測画像をそれぞれ生成したとき、
    これら2つの予測画像から双方向予測画像を生成するこ
    とを特徴とする請求項11〜13の何れかに記載の動画
    像符号化装置。
  15. 【請求項15】前記現画像および前記参照画像がそれぞ
    れ2つのフィールドからなるフレームによって構成さ
    れ、前記マクロブロックを構成する前記第1および第2
    セグメントブロックがそれぞれ異なるフィールドの画素
    からなることを特徴とする請求項11〜14の何れかに
    記載の動画像符号化装置。
  16. 【請求項16】前記予測画像生成手段が、 前記動きベクトル検出手段によって検出された動きベク
    トルの水平方向成分の画素精度が整数画素未満の場合、
    前記参照画像記憶手段から読み出されたブロックに基づ
    いて水平方向の画素精度が整数画素未満の予測画像を生
    成する水平補間手段と、 前記参照画像記憶手段から読み出されるブロックに前記
    マクロブロックの類似ブロックが含まれる場合、かつ前
    記マクロブロックの動きベクトルの垂直方向の画素精度
    が整数画素未満の場合、前記参照画像記憶手段から読み
    出されたブロックに基づいて垂直方向の画素精度が整数
    画素未満の予測画像を生成するフレーム垂直補間手段
    と、 前記参照画像記憶手段から読み出されるブロックに前記
    第1および第2セグメントブロックの類似ブロックが含
    まれる場合、かつ前記第1および第2セグメントブロッ
    クのうち少なくとも一方の動きベクトルの垂直方向成分
    の画素精度が整数画素未満の場合、前記参照画像記憶手
    段から読み出されたブロックに基づいて垂直方向の画素
    精度が整数画素未満の予測画像を生成するフィールド垂
    直補間手段と、を有することを特徴とする請求項15に
    記載の動画像符号化装置。
  17. 【請求項17】前記現画像および前記参照画像がそれぞ
    れフィールドによって構成され、前記マクロブロックを
    構成する前記第1および第2セグメントブロックがそれ
    ぞれ前記マクロブロックの上半分のブロックを構成する
    上半分ブロックおよび前記マクロブロックの下半分のブ
    ロックを構成する下半分ブロックからなることを特徴と
    する請求項11〜14の何れかに記載の動画像符号化装
    置。
  18. 【請求項18】前記予測画像生成手段が、 前記動きベクトル検出手段によって検出された動きベク
    トルの水平方向成分の画素精度が整数画素未満の場合、
    前記参照画像記憶手段から読み出されたブロックに基づ
    いて水平方向の画素精度が整数画素未満の予測画像を生
    成する水平補間手段と、 前記動きベクトル検出手段によって検出された動きベク
    トルの垂直方向成分の画素精度が整数画素未満の場合、
    前記参照画像記憶手段から読み出されたブロックに基づ
    いて垂直方向の画素精度が整数画素未満の予測画像を生
    成する垂直補間手段と、を有することを特徴とする請求
    項17に記載の動画像符号化装置。
  19. 【請求項19】NXおよびNYを整数とし、前記マクロ
    ブロックが(NY×2)行NX列の画素からなり、前記
    第1および2のセグメントブロックがそれぞれNY行N
    X列の画素からなるとするとき、 前記設定手段が前記最大列数および前記最大行数をそれ
    ぞれ(NX+1)列、((NY+1)×2)行に設定す
    ることを特徴とする請求項11〜18の何れかに記載の
    動画像符号化装置。
  20. 【請求項20】NXおよびNYを整数とし、前記マクロ
    ブロックが(NY×2)行NX列の画素からなり、前記
    第1および2のセグメントブロックがそれぞれNY行N
    X列の画素からなるとするとき、 前記設定手段が前記最大行数および前記最大列数をそれ
    ぞれNX列、(NY×2)行に設定することを特徴とす
    る請求項11〜15および17の何れかに記載の動画像
    符号化装置。
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