JP2871852B2

JP2871852B2 - マッサージ装置

Info

Publication number: JP2871852B2
Application number: JP3506470A
Authority: JP
Inventors: カラゴジアン，サルジュ; フューマ，クロード; コロンバ，ジャン―ジャック
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1990-03-20
Filing date: 1991-03-19
Publication date: 1999-03-17
Anticipated expiration: 2014-03-17
Also published as: EP0521095A1; WO1991014417A1; AU7561591A; ATE113824T1; FR2659851B1; DE69105123D1; JPH05505741A; FR2659851A1; EP0521095B1

Description

【発明の詳細な説明】この発明は、皮膚および皮下の結合組織を、診断法、
治療法、有痛性、特に反射皮膚痛や、皮膚美容の目的で
マッサージするための装置に関する。この装置は、いろ
いろな操作や、物理学的治療や動性治療としてよく知ら
れている技術的手法にも使用することができる。

公報FR−Ｃ−854,937に、圧力によって皮膚を引き離
す働きをするマッサージ装置が記述されている。この装
置は、オペレーターによって体の表面上に扱われる治療
ヘッドからなるもので、気嚢又はシリンダー状の吸引チ
ャンバーを有するものである。吸引チャンバーは、その
中に釣鐘状に皮膚の一部分を吸うため、吸引手段又は減
圧源に連結されている。この吸引チャンバーは、円錐台
状の壁によって区画された開口部を介して皮膚と通じ
る。この開口部の縁には多数のボールが備えられてお
り、これらボールは、前記開口部の周囲に同じ中心面で
並んで規則的に配置されている。それぞれのボールは、
ケースに対して位置が固定されているものの、この縁上
で全方向に自由に回転するように設けられている。これ
らボールの直径は、円錐台状の壁の厚さと同程度であ
り、治療ヘッドの回転表面を形成するボールの下部は、
開口部の自由縁からある距離をおいて、しかも非常に接
近して配置されている。実際は、公報FR−Ｃ−854,937
に示されたボールは、皮膚のマッサージには使用するこ
とができず、皮膚表面を処理ヘッドでこするといったこ
と以外の動作をもたらす機能は何も有してはいない。

公報FR−Ｃ−854,937によれば、マッサージは単に動
作（例えば皮膚表面上での治療ヘッドの円運動）、およ
び皮膚の折畳みと動きとに対応する体の釣鐘状の皮膚の
部位の相関的動きによって成果を得ている。しかしなが
ら、吸引縁が、回転ボールによって補われることなく僅
かな厚みしかないことを考慮すると、この折畳みは必然
的に皮膚に大きな折り目が造られることを伴い、それゆ
え外傷を与え、すじ状のひだを生ずる。

公報FR−Ｃ−1,225,094には球を有するマッサージヘ
ッドが記載されており、このマッサージヘッドは、オペ
レータによって体の表面に処置されるもので、中央に治
療物用の貯蔵部を一体に設け、その周囲に多数の球を位
置を固定するとともに前記貯蔵部に対し全方向に回転可
能に配置したものである。これら球は、ほぼ等間隔に離
されている。マッサージヘッドの回転表面となる球の下
部は、球の半径より大きな距離をおいて、装置の自由端
の真下に位置せしめられている。

公報FR−Ｃ−1,225,094によれば、マッサージは単
に、表皮、皮層および下皮への与圧に対応する、皮膚表
面上へのマッサージヘッドによる加圧によって成果を得
ている。実際に、このような与圧はどんな有益な効果を
も帳消しにしてしまうと思われる。なぜなら、皮膚の毛
細管の管腔を破壊することにより、血管のレベルで外傷
を与えてしまうからである。

この発明の主題は、公報FR−Ｃ−854,937に記載され
たタイプの、皮膚を引っ張る働きをする減圧を用いたマ
ッサージ装置にある。より正確には、この発明の主題
は、釣鐘状に引き離された形態で効果的にマッサージす
るため、皮膚の全ての層を引き離せる装置にあり、そし
て患者に対し外傷を与えることなしにオペレーターが極
めて容易に操作できる装置にある。

この発明は、釣鐘形状の皮膚部位内面の部分的広がり
に対する隙間が、吸引チャンバー２の開口部2aの周囲に
形成配置されたもので、その中心面においてボール５が
ほぼ等間隔に分離して配置されていることにより、回転
面と開口部の自由端との間に隙間が画定されている。

本発明では、上記吸引開口部の自由端に対するボール
の配置によって、釣鐘状に変形した皮膚の基部のみでな
く、釣鐘状部位の内面にも皮膚のマッサージを行うこと
が可能になる。釣鐘状の部位に対するボール自身の回転
により、ボールは、治療ヘッドによって過大な軸圧をも
たらすことなしに、柔らかく、機械的な、血管の刺激お
よび反射刺激を与える。

さらに、治療ヘッドに与えられる、ボールの運動につ
ながる広い円運動が、皮膚と血管の結合組織の要素を損
傷することなしに、強い血行促進効果を与える。

後に示すように、本発明のマッサージ装置は、皮膚層
のリンパ組織の排液をもたらし、血管拡張による皮膚の
微小循環と機械的、反射的効果の達成を改善するもの
で、しかも皮膚の異なる要素を保護しながら、その粘弾
性を損傷することなしにこれを行うことができるもので
ある。

本発明を、添付した以下の図面を参照して説明する。

図１は、本発明の第１の実施例の治療ヘッドを下から
見た斜視図、図２は、図１のヘッドの正面図、図３は、図１、２の治療ヘッドの底面図、図４は、本発明の他の実施例における治療ヘッドの底
面図、図５は、本発明の他の実施例の垂直断面図、図６は、図５に示した装置の部分的に破断した平面
図、図７は、本発明のマッサージ装置における治療ヘッド
の皮膚への動きの様態を概略的に表したもので、垂直断
面図、図８は、本発明のマッサージ装置における治療ヘッド
の皮膚への動きの同じ様態を概略的に表した横断面図で
ある。

本発明のマッサージ装置は、真空ポンプタイプの減圧
源（図示略）と、チューブ（図示略）によって上述した
真空又は減圧源に連結された治療ヘッド１とからなって
いる。治療ヘッド１は、後述するように、オペレーター
によって患者の体の表面上に処置されるものである。

この治療ヘッド１は、通常釣鐘またはエアサック状の
ケースあって、内部に皮膚を吸引するためのチャンバー
２を形成したものである。後者は、吸引チャンバー２の
上壁を通る孔３を介して、上述したように減圧又は真空
源に連通したものである。

ケースの壁４の端面は、吸引チャンバー２の開口部2a
の端部となるもので、４個のマッサージボール５を、開
口部2aの周囲に規則的に配設したものである。これらの
ボールは、前記ケース１に固定されたもので、共通の中
心面を有するものであり、端面4a上の全ての方向に自由
に回転できるように設けられた取り付けられたものであ
る。図２および図３に示すように、一方では共通の中心
面にてほぼ等しい距離で離れて開口部2aの周囲にボール
５が配置されており、他方では、治療ヘッド１の回転表
面となるボール５の下部が、開口部2aの自由端4bの下に
位置せしめられている。これらボール５は、空間９に吸
引され、患者の皮膚が部分的に浸透するように、その二
つの連続したボール５の間に隙間６を形成している。

図１および図３に見られるように、上記ケース１の壁
は、二つの包囲線4c/4dを有しており、これらの範囲の
端部を切り取った中にマッサージボール５は回転可能に
固定されている。

図４のように、例えば六角形の形状に六つのボールを
配置したように、多くのマッサージボールを備えかつ配
置することもできる。

図５および図６に示す実施例が、図１ないし図３に示
され述べられたものと異なるところは、以下の技術的特
徴である。

第１に、吸引チャンバー２を形成しているケースの壁
４は堅固なもので、それぞれマッサージボール５を収容
するための、部分的に球状なハウジング９となる多数の
窪みを有している。適宜な固着手段によって堅固壁の下
部でかつ側部に固定されたプレート10は、それぞれ部分
的に球状なハウジング９に適合する多数の円形の穴を有
したものである。このプレート10は、図１ないし図３の
実施例の、端面4aに関しての説明と同じ機能を果たすも
のである。

操作ハンドル11は、治療ヘッド１に連結されたもので
あり、より詳しくは、後者は上記ハンドル11の一端に取
り付けられたものである。この後者は、中央に吸引チャ
ンバー２と一方で通じ、フレキシブル管20と他方で通じ
る吸引路11aを有したもので、吸引ポンプ（図示略）に
連結されたものである。フレキシブル管は、それ自身が
フレキシブルな外管21によって保護されている。

ハンドル11は、吸引路11aと吸引チャンバー２との間
の永続的な連通を可能にして治療ヘッド１に連結された
ものである。この目的のため上記ヘッド１は、以下の方
法が採られている。

上記チャンバー２の内側より上記ヘッド１の外側に向
かう通路となるスリット12が、上記ケースの端部10に対
し平行に延びており、このスリット12はハンドル11が上
記ケースの垂直軸の周囲を回転することを可能にしてい
る。図示しないものの、密封手段がスリット12と反対の
側で、ハンドル11の吸引路11aと治療ヘッドとの連結部
の両側に設けられており、これが吸引チャンバー２での
十分な減圧を可能にしている。

上記ヘッド１はまた、前記ケースにおける軸の延長方
向であり、スリット12の境界内における縦の範囲に、溝
14を有している。この溝は、ケースの軸13を横切る面に
て、ハンドル11の回転を可能にしており、上述したのと
同様に、密封手段（図示略）が、溝14と反対の側で、ハ
ンドル11の吸引路11aと治療ヘッドとの連結部の両側に
設けられている。

最後に、上述した手段は、ハンドル11が、治療ヘッド
１に対し二つの自由度をもって向けられることを可能に
している。第１は、スリット12の両端によって限定され
た角度の扇形の範囲内にて軸13に対し垂直な平面上であ
り、第２は、溝又は凹部14の上下の縁によって限定され
た角度の扇形の範囲内である。

従ってこの装置は、ハンドル11と前記ヘッド１とから
構成され、さらにハンドル11の最上部に配置された制御
ボタン22により、吸引チャンバー２内の減圧を調整する
手段を有している。

液状物散布用の装置８は、例えば薬理学的治療用のも
ので、上記装置に、例えば吸引チャンバー２の内部に接
触して、特に少なくとも一つのマッサージボール５外表
面に接触してハンドル11の横側（図６参照）に配置され
ている。減圧機構23は、オペレーターによって作動され
るもので、液状物を搾り出すためのものである。

上述したようにこれら実施例は、本発明の範囲から離
れることなく多数の変形が可能であり、特にマッサージ
ボール５が磁性体や磁性合金からなっていてもよく、磁
気治療処置により補われるマッサージをも許容するもの
である。

図７および図８にあるように、皮膚表面上にヘッド１
が用いられることにより、上記チャンバー２は減圧状態
とされ、そして上記チャンバー２の方向にある開口部2a
に浸透し、これを占有するようにして釣鐘状の皮膚の部
位が得られる。オペレーターは、皮膚上に大きな圧力を
与えることなく、矢印21にしたがって大きな円運動で皮
膚上に上記治療ヘッド１を移動させる。この操作を行っ
ている間、釣鐘状の皮膚部分の内面は、二つの連続した
ボール５のそれぞれの表面にて、それぞれの隙間24の中
に部分的に浸透する。上記ヘッド１の円運動21により、
上記ボール５は円運動21と同じ感じで個々に円運動23を
なす。このように、皮膚部分20は、図７に示すようにそ
の基部がマッサージされるだけでなく、図８に示すよう
にその内面およびその周囲全体もマッサージするものと
なる。さらに、二つの連続したボール間への皮膚部分の
部分的浸透は、部品の円運動21の効果のもとで、強烈な
血行促進作用を示す。つまり、全体としては、オペレー
ターによる直接のマッサージなしに、皮膚のへの柔らか
な血管刺激および反射的刺激が機械によって達成される
のである。

本発明のマッサージヘッドの操作に関しては、減圧に
二つのレンジがある。第１は、50〜250mbarの比較的低
いもので、第２は250〜400mbarの比較的高いものであ
る。

皮膚美容への適用、および他の治療以外への適用のほ
かに、上述した本発明のマッサージ装置を、臨床目的の
ためにテストした。臨床目的として例えば、足に重い感覚が残り、ときどき夕方にくるぶし付近に
腫れが生ずることに特徴付けられる、手足の末端部の循
環系の障害、「セリュライト」やリポディストロフィーズ（lipody
strophies）。

これらの適用において、この研究は、年令が18才から
65才（全て女性）の20の事例について行われた。

マッサージは上述したように、リンパ液の循環の感覚
による円運動で行った。それぞれの場合に、多くの期間
が５〜10週間であり、各々の期間は二つの段階に分けら
れた。すなわち第１の段階は、200mbarの減圧下で、リ
ポディストロフィー（lipodystrophy）のゾーンに集中
された転子点前の部位に最も頻繁に15分間行った。

得られた結果は以下の基準によって評価した。

リポディストロフィーズによる「オレンジピール」
の外観転子前の部位の、外側面での皮膚部分の厚さ膝頭の上20cmの距離での、大腿部の周囲（太さ）患者が体験した期間これらテストから、次の結論が得られた。

１）90％の事例で、「オレンジピール」の消失が観察
された。

２）70％の事例で、12時間後、ポストマッサージにより
利尿の増加が記録された。

３）70％の事例で、皮膚部分の厚さが15mmに減少した。

４）腿の周囲が平均15mm減少した。

５）患者の90％が安寧およびくつろぎ感を体験した。

70％が、手足の末端の重い感覚が消えたと感じ、そし
てくるぶし付近の腫れがなくなったように見えた。

全ての人が、マッサージに痛みを感じなかった。

全ての事例において、治療は十分に我慢できるもので
あった。

６）皮膚のエリトローシス（erythrosis）は皮膚の剥離
と同じであった。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者カラゴジアン，サルジュフランス国 26000 ヴァランスアベニュビクトルユーゴ１ (72)発明者フューマ，クロードフランス国 26500 ブールレヴァランスリュショリエール 34 (72)発明者コロンバ，ジャン―ジャックフランス国 26540 ムールセンアーセベレヴァレッテ（番地なし) (56)参考文献特開昭62−161368（ＪＰ，Ａ) 特開昭54−63580（ＪＰ，Ａ) 特開昭53−149442（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) A61H 7/00 310

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】減圧を用いて皮膚を引き離すマッサージ装
置であって、体の表面上にオペレーターによって操作さ
れる治療ヘッド（１）と、上記ヘッドに設けられたエア
ーサック状の吸引チャンバー（２）と、上記チャンバー
に連結されてチャンバーに釣鐘状に皮膚部位を吸引する
ための減圧手段とからなり、壁（４）の端部（4a、10）
によって規定された開口部（2a）を介して皮膚に通じる
上記吸引チャンバー（２）が複数のボール（５）を有
し、該ボールが上記開口部の周囲に規則的に配置され、
上記ヘッド（１）に対し同じ中心面で固定して取り付け
られるとともに、上記端部の全ての方向に自由に回転で
きるようにして取り付けられ、治療ヘッドの回転面が開
口部の自由端（4b,10a）から距離をおいて位置せしめら
れたボールの下部によって規定された装置において、釣鐘状の皮膚の部位の内面を部分的に浸透させるための
隙間が形成されるとともに該隙間が吸引チャンバー
（２）開口部（2a）の周囲に配置され、かつ該隙間が回
転面と開口部の自由端との間にて、それぞれの中心面で
ほぼ等間隔に離れたボール（５）により規定されたこと
を特徴とするマッサージ装置。
【請求項２】二つの包囲線（4c、4d）を有する壁（４）
にマッサージボール（５）が回転可能に固定されている
ことを特徴とする請求項１の装置。
【請求項３】壁の端部（4a、10）に少なくとも４個のボ
ール（５）が設けられたことを特徴とする請求項１の装
置。
【請求項４】壁（４）が固体であり、複数の中空部を有
し、該中空部がマッサージボール（５）をそれぞれ収容
するための部分的に球形なハウジング（９）であり、固
体壁の横断面に平に取り付けられたプレート（10）が、
それぞれのボール（５）に対応する多数の円形開口部を
有し、それぞれのハウジングにボールが収容されている
ことを特徴とする請求項１の装置。
【請求項５】操作ハンドル（11）の一端が治療ヘッド
（１）に取り付けられていることを特徴とする請求項１
の装置。
【請求項６】ハンドル（11）が治療ヘッド（１）の吸引
チャンバーに連通する吸引路（11a）を有することを特
徴とする請求項５の装置。
【請求項７】操作ハンドル（11）が治療ヘッド（１）に
連結されていることを特徴とする請求項５の装置。
【請求項８】上記ヘッド（１）がケースの端部（10）と
平行に延びるスリットを有し、このスリットがハンドル
（11）の上記ケースの軸（13）の周囲の回転を可能に
し、密封手段がハンドル（11）の吸引路（11a）と後者
との連結部の両側において、スリット（12）と反対の側
に設けられていることを特徴とする請求項６又は７の装
置。
【請求項９】上記ヘッド（１）がケースの軸方向の溝
（14）を有し、この溝がハンドル（11）のケースの軸
（13）を通る水平面上での回転を可能にし、密封手段が
ハンドル（11）の吸引路（11a）と後者との連結部の両
側において、溝（14）と反対の側に設けられていること
を特徴とする請求項６又は７の装置。
【請求項１０】吸引チャンバー（２）の内部に接触し、
少なくとも一つのマッサージボール（５）外表面に接触
する液状物散布用の装置（８）を有したことをを特徴と
する請求項１の装置。
【請求項１１】減圧源によって吸引チャンバーに生ずる
減圧が、300mbar以下であることを特徴とする請求項１
の装置。