JP2870448B2 - 波長分散補償装置 - Google Patents

波長分散補償装置

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JP2870448B2
JP2870448B2 JP7105573A JP10557395A JP2870448B2 JP 2870448 B2 JP2870448 B2 JP 2870448B2 JP 7105573 A JP7105573 A JP 7105573A JP 10557395 A JP10557395 A JP 10557395A JP 2870448 B2 JP2870448 B2 JP 2870448B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ファイバを伝送され
ることによって信号光に生じる波長分散を相殺するため
の波長分散補償装置に係わり、特に波長多重された信号
光に生じる波長分散を相殺する波長分散補償装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】光ファイバには、波長の違いによってフ
ァイバの伝送時間が異なる性質がある。このため、半導
体レーザなどの光源から出力される光を伝送するとその
伝送距離に応じて波形が広がってしまう。このような現
象は波長分散と呼ばれている。また光ファイバには、零
分散波長と呼ばれるその分散が生じない固有の波長が存
在する。伝送される信号光の波長が零分散波長と一致し
ていれば伝送距離に係わらず分散は生じない。しかしな
がら伝送される信号光の波長が零分散波長から外れる
と、その波長差が大きくなるに従って単位伝送距離当た
りに生じる分散量が増加する。また伝送される信号光の
波長が零分散波長よりも長いかあるいは短いかによって
波長分散の符号が変わる。
【0003】分散量が大きくなると信号光のS/N比
(信号対雑音比)が劣化したり、情報の伝送誤りが生じ
てしまう。このため、長距離伝送を行う場合には、信号
光の波長を零分散波長に一致させ波長分散を少なくする
必要がある。
【0004】一方、光ファイバによる伝送容量を拡大す
るために、互いに波長の異なる複数の波長の信号光を波
長多重して伝送することが行われている。この場合、波
長多重されたうちの1つの信号光の波長を零分散波長と
一致させることはできるが、他の信号光の波長は零分散
波長から外れてしまう。そこで、多重化された信号光に
生じる波長分散を打ち消すことのできる波長分散補償装
置が特開昭62−18131号公報において提案されて
いる。
【0005】図4は、従来から使用されている波長分散
補償装置の構成の概要を表わしたものである。この波長
分散補償装置は、信号光の送信側に設けられており、光
ファイバを伝送されることで生じる波長分散とその絶対
値が等しく符号が逆の波長分散を波長多重する前の段階
で各波長の信号光にそれぞれ与えるようになっている。
光送信器1011 〜101N の送出する互いに波長の異
なる信号光は対応する分散補償用光ファイバ1021
102N にそれぞれ入力されている。分散補償用光ファ
イバ1021 〜102N から出力される信号光は、これ
らを波長多重する光合波器103に入力されている。光
合波器103によって波長多重された後の信号光はその
長さがLの光ファイバ104を伝送される。
【0006】光送信器1011 〜101N の出力する信
号光の波長はそれぞれ波長λ1 〜λ N になっており、光
ファイバ104を距離Lだけ伝送されたときに生じる波
長分散T(λi )はそれぞれ次式で表わされる。 T(λi )=D(λi )×L (i=1、2、…N) (1) ここで、D(λi )は、波長λi の信号光が光ファイバ
104を単位距離だけ伝搬したときに生じる波長分散の
大きさをあらわしている。D(λi )は、波長λi と零
分散波長との波長差によって異なるので、距離Lだけ伝
搬されたときに生じる波長分散の大きさは信号光の波長
ごとに異なることになる。
【0007】分散補償用光ファイバ1021 〜102N
で生じる波長分散は、対応する光送信器から出力される
信号光が光ファイバ104を距離Lだけ伝搬したときに
生じる波長分散とその絶対値が等しく符号が逆になるよ
うにそれぞれ設定されている。これを式で表わすと次式
になる。 Di (λi )×Li =−T(λi ) (2) ここでDi (λi )は、分散補償用光ファイバ102i
を波長λi の光が単位距離だけ伝搬したときに生じる波
長分散を、Li は分散補償用光ファイバ102 i の長さ
をそれぞれ表わしている。
【0008】光ファイバ104を伝送されることで生じ
る波長分散は、波長多重する前の段階で各波長ごとに設
けられた分散補償用光ファイバでそれぞれ相殺されるよ
うになっている。ここでは、送信側で波長分散を相殺す
る波長分散補償装置を示したが、波長分散の相殺を受信
側で行うこともできる。この場合には、波長多重された
信号光を各波長ごとに波長分割した後、それぞれ分散補
償用光ファイバを伝搬させて波長分散を相殺することに
なる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】特開昭62−1813
1号公報で開示されている波長分散補償装置では、多重
化される信号光ごとにそれぞれ個別に分散補償用光ファ
イバが必要になる。このため、多重化される信号光の数
が増えると分散補償用光ファイバが多量に必要になり、
装置が大型化するとともに装置のコストが高くなるとい
う問題がある。
【0010】そこで本発明の目的は、波長多重された各
波長の信号光に生じる波長分散を少ない使用量の分散補
償用光ファイバで相殺することのできる波長分散補償装
置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、互いに中心波長の異なる光信号を出力する複数の光
信号出力手段と、これら光信号出力手段の出力する光信
号が所定の伝送路を通じて伝送されたときに生じる波長
分散を打ち消すためにこの伝送路と逆特性の波長分散の
生じる分散補償用光ファイバと、光信号出力手段ごとに
設けられるとともに対応する光信号出力手段から出力さ
れる光信号を所定の伝送路を通じて伝送したときに生じ
る波長分散と絶対値の等しい逆特性の波長分散が生じる
長さだけ分散補償用光ファイバの一端部から離れた箇所
からそれぞれ対応する光信号出力手段の出力する光信号
を分散補償用光ファイバに入射する複数の光信号入射手
段とを波長分散補償装置に具備させている。
【0012】すなわち請求項1記載の発明では、光信号
の送信装置側で伝送路で生じる波長分散を予め補償して
いる。この装置では各光信号出力手段から出力される光
信号ごとに、その波長の光信号が所定の伝送路を伝送さ
れたときの波長分散を打ち消す逆特性の波長分散が生じ
長さだけその一端部から離れた箇所から分散補償用光
ファイバに光信号を入射している。これにより各光信号
はその中心波長に応じてそれぞれ波長分散が補償され
る。また2以上の波長の光信号が伝送される部分では分
散補償用光ファイバはこれらの複数の光信号の分散補償
に利用できる。
【0013】請求項2記載の発明では、所定の伝送路を
通じて伝送されて来る互いに中心波長の異なる複数の光
信号の波長多重された波長多重光信号をその一端部から
入力するとともに伝送路を伝送されることによってこの
波長多重光信号に生じた波長分散を打ち消すためにこの
伝送路と逆特性の波長分散の生じる分散補償用光ファイ
バと、波長多重光信号に含まれる互いに中心波長の異な
る光信号ごとに設けられ伝送路を伝送されることによっ
て対応する中心波長の光信号に生じている波長分散と絶
対値の等しい逆特性の波長分散が生じる長さだけこの分
散用光ファイバの一端部から離れた箇所からそれぞれ対
応する中心波長の光信号を抽出する複数の光信号抽出手
段と、これら光信号抽出手段のそれぞれに対応して設け
られ抽出された光信号を電気信号に変換する光信号受信
手段とを波長分散補償装置に具備させている。
【0014】すなわち請求項2記載の発明では、光信号
の受信装置側で伝送路で生じた波長分散を補償してい
る。この装置では、伝送路から入力される光信号の波長
に応じてその波長の光信号に生じている波長分散を相殺
できる長さだけ分散補償用光ファイバを伝送された箇所
からその光信号を抽出して受信している。これにより、
それぞれの中心波長に応じただけ分散補償用光ファイバ
を伝送させることができる。また、入力されてから抽出
されるまでの部分は、他の波長の光信号の分散補償にも
共用されている。
【0015】請求項3記載の発明では、所定の伝送路を
通じて伝送されて来る互いに中心波長の異なる複数の光
信号の波長多重された波長多重光信号をその一端部から
入力するとともに伝送路を伝送されることによってこの
波長多重光信号に生じた波長分散を打ち消すためにこの
伝送路と逆特性の波長分散の生じる分散補償用光ファイ
バと、波長多重光信号に含まれる互いに中心波長の異な
る光信号ごとに設けられ伝送路を伝送されることによっ
て対応する中心波長の光信号に生じている波長分散と絶
対値の等しい逆特性の分散波長が生じる長さだけこの分
散用光ファイバの一端部から離れた箇所からそれぞれ対
応する中心波長の光信号を抽出する複数の光信号抽出手
段と、これら光信号抽出手段によって抽出された複数の
光信号を波長多重する波長多重手段とを波長分散補償装
置に具備させている。
【0016】すなわち請求項3記載の発明では、光信号
の中継装置において伝送路で生じた波長分散を補償して
いる。この装置では伝送路から入力される光信号の波長
に応じてその波長の光信号に生じている波長分散を相殺
できる長さだけ分散補償用光ファイバを伝送された箇所
からそれぞれ光信号抽出した後これらを波長多重してい
る。
【0017】請求項4記載の発明では、分散補償用光フ
ァイバは伝送路で生じる最も大きい波長分散を打ち消す
だけの長さに設定されている。
【0018】すなわち請求項4記載の発明では、分散補
償用光ファイバは、伝送路で生じる最大の波長分散を補
償するのに必要な長さだけ用意されている。
【0019】
【実施例】以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
【0020】図1は、本発明の一実施例における波長分
散補償装置の構成の概要を表わしたものである。この装
置は波長分散補償機能を備えた光送信装置であり、伝送
用の光ファイバで生じる波長分散を予め送信側で補償す
るようになっている。この波長分散補償装置は、カスケ
ード接続された複数の機能ブロック111 〜11N (N
は2以上の任意の整数)から構成されている。図中最も
右側に配置された機能ブロック11N は、所定長の光フ
ァイバ12に接続されている。機能ブロック111 は、
波長λ1 の信号光131 を送出する光送信器141 と、
これから送出される信号光131 が入力された分散補償
用光ファイバ151 を備えている。機能ブロック112
〜11N は、波長λ2 〜λN の信号光142 〜14N
出力する光送信器132 〜13N と、それぞれ図中で左
側に配置された機能ブロックから入力される信号光と光
送信器からの信号光とを合波する光合波器162 〜16
Nを備えている。また合波されたは光はそれぞれ分散補
償用光ファイバ152 〜15N に入力されている。
【0021】機能ブロック11の光送信機13から
出力される信号光14は、分散補償用光ファイバ15
〜15を全て伝搬することになる。左から2番目に
配置された機能ブロック11の光送信器13から出
力される信号光14は、分散用光ファイバ15〜1
を伝搬する。左からi番目の機能ブロック11
光送信器13から出力される信号光14は、分散補
償用光ファイバ15、15i+1……15を伝搬す
る。したがって、図中左側に配置された機能ブロックの
光送信器から送出される信号光ほど光ファイバ12に入
力されるまでに生じる補償用の波長分散の量が多くなっ
ている。
【0022】波長λi の信号光が光送信器13i から光
ファイバ12に入力されるまでに生じる波長分散T′
(λi )はそれぞれ次式で表わされる。 T′(λ1 )=D1 (λ1 )×L1 +D2 (λ1 )×L2 +… …+DN (λ1 )×LN (31 ) T′(λ2 )=D2 (λ2 )×L2 +D3 (λ2 )×L2 +… …+DN (λ2 )×LN (32 ) ・ ・ T′(λi )=Di (λi )×Li +Di+1 (λi+1 )×Li+1 +… …+DN (λi+1 )×LN (3i+1 ) ・ ・ T′(λN-1 )=DN-1 (λN-1 )×LN-1 +DN (λN-1 )×LN (3N-1 ) T′(λN )=DN (λN )×LN (3N ) ここで、Li は分散補償用光ファイバ15i の長さ、D
i(λj )は分散補償用光ファイバ15i の波長λj
おける単位長当たりの波長分散をそれぞれ表わしてい
る。
【0023】波長λi の信号光が光ファイバ12を伝搬
することによって生じる波長分散をそれぞれT(λi
とする。このとき次式の関係が成立すれば各波長におい
て光ファイバ12で生じる波長分散を分散補償用光ファ
イバ15によって相殺することができる。 T′(λi )=−T(λi ) (4) ただし、図1で左側に配置された機能ブロックから送出
される信号光ほど分散補償光ファイバを伝送される距離
が長くなるので、各波長分散の大きさは次式の関係にな
る。 |T′(λi+1 )|>|T′(λi )| (5) また、T′(λi )=−T(λi )の関係から光ファイ
バ12における波長分散の大きさは次式の関係を満足す
る。 |T(λi+1 )|>|T(λi )| (6)
【0024】このように、光ファイバで生じる波長分散
を相殺するだけの逆符号の波長分散が生じる位置でそれ
ぞれの波長の信号光を分散補償用光ファイバを伝搬する
信号光と合波している。すなわち、1本の分散補償用光
ファイバに対して、中心波長に応じて異なる位置から各
信号光を入射することによりそれぞれの波長に応じた分
散補償を行っている。このため、分散補償用光ファイバ
15は光ファイバ12で生じる最も大きな波長分散を相
殺できるだけ用意すれば良く、分散補償用光ファイバの
使用量を低減することができる。
【0025】第1の変形例
【0026】図2は、本発明の第1の変形例における波
長分散補償装置の構成の概要を表わしたものである。こ
の装置は波長分散補償機能を備えた光受信装置であり、
伝送路で生じた波長分散を受信側において補償してい
る。この光受信装置は、多重化された中から1つの波長
の信号光を抽出してそれぞれ受信するカスケード接続さ
れた機能ブロック211 〜21N から構成されている。
図中で最も左側に配置された機能ブロック21N には、
光ファイバ22が接続されている。光ファイバ22を通
じて伝送されてくる信号光は、波長λ1 、λ2 …λN
N個の信号光が波長多重された波長多重光信号である。
波長多重光信号は各機能ブロックで1波長分の信号光が
分離抽出されながら順次最も右側の機能ブロック211
まで伝送される。
【0027】機能ブロック21N は、光ファイバ22か
らの信号光が入力された分散補償用光ファイバ23
N と、これを通過後の信号光を2分岐する光分岐器24
N を備えている。分岐されたうちの一方の信号光は光狭
帯域フィルタ25N に入力されている。光狭帯域フィル
タ25N はその通過中心波長がλN に設定されており、
波長多重光信号の中から波長λN の信号光だけを分離抽
出するようになっている。抽出された波長λN の信号光
は光受信器26N に入力されている。光受信器26
N は、受信した信号光の強度に応じた電気信号を出力す
る回路部分である。
【0028】光分岐器24N で分岐されたうちの他方の
信号光は、隣接する機能ブロック21N-1 に入力され
る。機能ブロック21N-1 〜212 は機能ブロック21
N と同様に、それぞれ分散補償用光ファイバ23N-1
212 と、光分岐器24N-1 〜242 と、光狭帯域フィ
ルタ25N-1 〜252 と、光受信器26N から構成され
ている。ただし、右からi番目の機能ブロック21i
光狭帯域フィルタ25iの通過中心波長はそれぞれ波長
λi に設定されている。したがって、右からi番目の機
能ブロック21i は波長λi の信号光をそれぞれ分離抽
出するようになっている。
【0029】図中最も右側に配置された機能ブロック2
1 は、分散補償用光ファイバ23 1 とその通過中心波
長がλ1 である光狭帯域フィルタ251 および光受信器
26 1 とから構成されている。この機能ブロックは最終
段であり信号光を分岐して次段に送る必要がないので、
光分岐器は備えていない。
【0030】右からi番目に配置された機能ブロックで
分離抽出されて受信される信号光は、分散補償用光ファ
イバ23N 、23N-1 …23i によって分散補償が行わ
れる。すなわち、右側に配置された機能ブロックで受信
される信号光ほど多くの分散補償を受けることになる。
光受信装置においても(3)式、(4)式および(5)
式の関係が成立がするように各機能ブロックにおける分
散補償用光ファイバを設定すれば、多重化されている全
ての波長の信号光における波長分散を相殺することがで
きる。
【0031】この光受信装置では光ファイバ伝送路にお
いて生じる波長分散を補償する際に、1本の分散補償用
光ファイバから、その中心波長に応じて異なる位置でそ
れぞれの信号光を取り出すとにより波長に対応した大き
さの分散補償を行っている。このように、1本の分散用
光ファイバを複数の信号光の分散補償のために共用して
いるので、分散補償用光ファイバの使用量を少なくする
ことができる。
【0032】第2の変形例
【0033】図3は、本発明の第2の変形例における波
長分散補償装置の構成の概要を表わしたものである。こ
の装置は分散補償機能を備えた光中継装置である。この
光中継装置は、それぞれの波長の光を波長分散が補償さ
れる箇所で抽出するための機能ブロック311 〜31N
と、抽出された信号光を再び波長多重する光合波器32
とから構成されている。機能ブロック31N は、光ファ
イバ33と接続されている。機能ブロック31N には、
光ファイバ33からその波長がλ1 、λ2 …λ N のN個
の信号光が波長多重された波長多重光信号が入力されて
いる。機能ブロック31N は、分散補償用光ファイバ3
N と、光分岐器35N と、分岐されたうちの一方の信
号光が入力されたその通過中心波長がλN の光狭帯域フ
ィルタ36N とから構成されている。
【0034】機能ブロック31N-1 〜312 も同様の構
成である。ただし、図中の右からi番目の機能ブロック
31i の光狭帯域フィルタ36i はその通過中心波長が
λiになっており、波長λi の信号光を分離抽出するよ
うになっている。各機能ブロックの光分岐器31N 〜3
2 で分岐されたうちの他方の信号光は、その右側に配
置された次段の機能ブロックの分散補償用光ファイバに
それぞれ入力されている。最も右側に配置された機能ブ
ロック311 は、分散補償用光フィルタ341とその通
過中心波長がλ1 である光狭帯域フィルタ361 とから
構成されている。各機能ブロックで分離抽出された信号
光は光合波器32に入力されている。ここで波長多重が
行われ、光ファイバ37に送出される。
【0035】図中で右からi番目に配置された機能ブロ
ック31i で分離抽出される信号光は、分散補償用光フ
ァイバ34N 、34N-1 …34i によって分散補償が行
われる。すなわち、右側に配置された機能ブロックで抽
出される信号光ほど多くの分散補償を受けることにな
る。光中継装置においても(3)式、(4)式および
(5)式の関係が成立がするように各機能ブロックにお
ける分散補償用光ファイバを設定すれば、多重化されて
いる全ての波長の信号光における波長分散を相殺するこ
とができる。
【0036】この光中継装置では分散補償用光ファイバ
を通過させるごとにその箇所までで丁度伝送路での波長
分散が補償のされた波長の信号光を抽出するとともに、
他の波長の信号光を次の段に入力している。これは、1
本の分散補償用光ファイバから、中心波長に応じて異な
る位置で信号光を取り出して分散補償を行っていること
と等価である。このように1本の分散補償用光ファイバ
を複数の波長の信号光の分散補償に共用しているので、
分散補償用光ファイバの使用量を少なくすることができ
る。
【0037】以上説明した実施例および第1、第2の変
形例では、分散補償用光ファイバの分散特性が抽出点や
分岐点あるいは合波される箇所ごとに異なるものを使用
しているが、同一の分散特性であってもよい。但し、伝
送される各信号光に伝送路用の光ファイバで生じる波長
分散とその符号が逆の波長分散を生じなければならな
い。一般的な光ファイバでは、零分散波長よりも伝搬す
る信号光の波長が長くなると正の波長分散が生じ、零分
散波長よりも伝搬する信号光の波長が短くなると負の波
長分散が生じる。従って、伝送路用の光ファイバと分散
補償用光ファイバで生じる波長分散の符号を逆にするた
めには、伝送される信号光の波長は伝送路用光ファイバ
の零分散波長と、分散補償用光ファイバの零分散波長の
間の帯域に設定される。
【0038】また、実施例および第1、第2の変形例で
はそれぞれ1箇所で波長分散を補償するようにしたが、
光伝送システムの複数箇所で伝送路における波長分散を
補償するようにしてもよい。たとえば、実施例で示した
光送信装置と第1の変形例で示した光受信装置を組み合
わせて、波長分散を補償するようにしてもよい。この場
合には、伝送系全体における波長分散を光送信装置およ
び光受信装置によって補償すればよく、その補償の割合
は任意でよい。また第2の変形例の光中継装置を伝送路
中の複数箇所に配置してもよい。さらに、第2の変形例
で示した光中継装置を実施例で示した光送信装置および
第1の変形例で示した光受信装置と組み合わせてシステ
ム全体の波長分散を補償するようにしてもよい。この場
合、(3)式のDi (λ)、Li (i=1〜N)は任意
の1つの光中継装置におけるパラメータであり、T
(λ)はその光中継装置を除く光ファイバ伝送路の全波
長分散を表わすことになる。すなわち、他の光中継装
置、光送信装置、光受信装置を含む光ファイバ伝送路の
全波長分散が補償の対象になる。
【0039】
【発明の効果】このように請求項1記載の発明によれ
ば、各光信号出力手段から出力される光信号ごとに、そ
の波長の光信号が所定の伝送路を伝送されたときの波長
分散を打ち消す逆特性の波長分散が生じる長さだけその
一端部から離れた箇所から分散補償用光ファイバに光信
号を入射している。これにより波長多重される光信号の
中心波長に応じて伝送路で生じる波長分散をそれぞれ適
切に相殺することができる。また複数の光信号の分散補
償に1本の分散補償用光ファイバの一部を共用している
ので、各波長ごとに分散補償用光ファイバを用意する場
合に比べて、その使用量を少なくすることができる。
【0040】また請求項2記載の発明によれば、伝送路
から入力される光信号の波長に応じてその波長分散を相
殺できる長さだけ分散補償用光ファイバを伝送された箇
所からそれぞれその波長の光信号を抽出して受信してい
る。これにより、光受信装置において各光信号の中心波
長に応じてその波長分散を適切に相殺することができ
る。また入力されてから抽出されるまでの部分は、他の
波長の光信号の分散補償にも分散補償用光ファイバが共
用されるので、その使用量を少なくすることができる。
【0041】さらに請求項3記載の発明によれば、伝送
路から入力される光信号の波長に応じてその波長分散を
相殺できる長さだけ分散補償用光ファイバを伝送された
箇所からそれぞれその波長の光信号を抽出した後これら
を合波して送出している。これにより、光中継装置にお
いて各光信号の中心波長に応じてその波長分散を適切に
相殺することができる。また入力されてから抽出される
までの部分は、他の波長の光信号の分散補償にも分散補
償用光ファイバが共用されるので、その使用量を少なく
することができる。
【0042】また請求項4記載の発明によれば、伝送路
で生じる最大の波長分散を打ち消すのに必要な長さだけ
分散補償用光ファイバを用意したので、その使用量を最
小限にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における波長分散補償装置の
構成の概要を表わしたブロック図である。
【図2】第1の変形例における波長分散補償装置の構成
の概要を表わしたブロック図である。
【図3】第2の変形例における波長分散補償装置の構成
の概要を表わしたブロック図である。
【図4】従来から使用されている波長分散補償装置の構
成の概要を表わしたブロック図である。
【符号の説明】
12、22、33、37 伝送路用光ファイバ 13 光送信器 15、23、34 分散補償用光ファイバ 16、32 光合波器 24、35 光分岐器 25、36 光狭帯域フィルタ 26 光受信器

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに中心波長の異なる光信号を出力す
    る複数の光信号出力手段と、 これら光信号出力手段の出力する光信号が所定の伝送路
    を通じて伝送されたときに生じる波長分散を打ち消すた
    めにこの伝送路と逆特性の波長分散の生じる分散補償用
    光ファイバと、 前記光信号出力手段ごとに設けられるとともに対応する
    光信号出力手段から出力される光信号を前記所定の伝送
    路を通じて伝送したときに生じる波長分散と絶対値の等
    しい逆特性の波長分散が生じる長さだけ前記分散補償用
    光ファイバの一端部から離れた箇所からそれぞれ対応す
    る光信号出力手段の出力する光信号を分散補償用光ファ
    イバに入射する複数の光信号入射手段とを具備すること
    を特徴とする波長分散補償装置。
  2. 【請求項2】 所定の伝送路を通じて伝送されて来る互
    いに中心波長の異なる複数の光信号の波長多重された波
    長多重光信号をその一端部から入力するとともに前記伝
    送路を伝送されることによってこの波長多重光信号に生
    じた波長分散を打ち消すためにこの伝送路と逆特性の波
    長分散の生じる分散補償用光ファイバと、 前記波長多重光信号に含まれる互いに中心波長の異なる
    光信号ごとに設けられ前記伝送路を伝送されることによ
    って対応する中心波長の光信号に生じている波長分散と
    絶対値の等しい逆特性の波長分散が生じる長さだけこの
    分散用光ファイバの前記一端部から離れた箇所からそれ
    ぞれ対応する中心波長の光信号を抽出する複数の光信号
    抽出手段と、 これら光信号抽出手段のそれぞれに対応して設けられ抽
    出された光信号を電気信号に変換する光信号受信手段と
    を具備することを特徴とする波長分散補償装置。
  3. 【請求項3】 所定の伝送路を通じて伝送されて来る互
    いに中心波長の異なる複数の光信号の波長多重された波
    長多重光信号をその一端部から入力するとともに前記伝
    送路を伝送されることによってこの波長多重光信号に生
    じた波長分散を打ち消すためにこの伝送路と逆特性の波
    長分散の生じる分散補償用光ファイバと、 前記波長多重光信号に含まれる互いに中心波長の異なる
    光信号ごとに設けられ前記伝送路を伝送されることによ
    って対応する中心波長の光信号に生じている波長分散と
    絶対値の等しい逆特性の波長分散が生じる長さだけこの
    分散用光ファイバの前記一端部から離れた箇所からそれ
    ぞれ対応する中心波長の光信号を抽出する複数の光信号
    抽出手段と、 これら光信号抽出手段によって抽出された複数の光信号
    を波長多重する波長多重手段とを具備することを特徴と
    する波長分散補償装置。
  4. 【請求項4】 前記分散補償用光ファイバは、前記伝送
    路で生じる最も大きい波長分散を打ち消すだけの長さに
    設定されていることを特徴とする請求項1ないし請求項
    3記載の波長分散補償装置。
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