JP2869937B2 - スラグ式燃焼装置 - Google Patents

スラグ式燃焼装置

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JP2869937B2 JP50345086A JP50345086A JP2869937B2 JP 2869937 B2 JP2869937 B2 JP 2869937B2 JP 50345086 A JP50345086 A JP 50345086A JP 50345086 A JP50345086 A JP 50345086A JP 2869937 B2 JP2869937 B2 JP 2869937B2
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【発明の詳細な説明】 発明の背景 従来からある石炭燃焼ボイラ施設及び工業用炉は、炉
の直ぐ内部の反応領域内で石炭を燃焼し、燃焼温度は、
スラグをその溶融温度よりも高く保持するのに十分な高
さになっている。これらは通例、燃料を完全燃焼させる
のに必要な酸素量に対する実際の酸素量の割合(以下、
酸素割合と呼ぶ)が1よりも大きい状態で作動し、その
結果、かなりの量の窒素酸化物及び硫黄酸化物が発生
し、また大気中への粒子の比較的高い放出がある。かか
る炉は、単位容積当りのエネルギー放出が比較的低く、
また、スラグ浸食に対して保護するために耐火物の使用
に頼っている。これらは残留スラグを補集し、火炎から
エネルギーを取り出す大容積の「火室」を必要とし、一
般に比較的極めて低い出力密度で作動し、燃料の炭素含
有量を燃焼し尽す。 近年、石油の価格は約10倍に上昇してきている。多く
の電気事業ボイラ施設及び工業用炉がコスト引き締めの
問題に巻き込まれている。例えば、トロナキルンは莫大
な量の熱エネルギーを必要とする。かかる工業プロセス
の経営者は設備に大きな資本投下をなしており、これ
は、現在の石油及びガスの価格では経済的に引き合わな
い。 これらのボイラ及び炉を、石油及びガスではなしに石
炭燃焼に転換すれば、少なからぬエネルギーコストの節
減が得られ、これにより、社会における工業閉鎖、投資
放棄及び失業が屡々避けられる。しかし、元々石油また
はガスに対して設計及び構成されているメガワット級ボ
イラにおいて石炭をたこうとすると、従来から克服不能
と考えられているいくつかの困難がある。即ち、従来の
石炭たきからのスラグ及びフライアッシュが水管を被覆
し、効率を急激に低下させる。また、硫黄酸化物(本明
細書においてはSOxで表わす)及び/又は窒素酸化物(N
Ox)の放出が社会的に好ましくないだけではなく、現在
の清浄空気に関する規制の下では、発電ボイラプラント
が一般に設置される都市地区及び亜都市地区において屡
々禁止される。最も多くある問題として、石炭取扱い施
設及び燃焼装置に利用できる場所が厳しく制限される。
また、元々は石油及びガスのために設計されているボイ
ラはスラグの補集及び処分のための設備を有していな
い。 従って、我々の社会においては、前からあるボイラ及
い炉を石炭たきのできるように転換(改装)するための
方法及び装置に対する顕著な社会的及び経済的な必要性
が生じている。経済的、技術的及び環境的に許容される
かかる装置は下記の要件を満足するものである。即ち、 高い出力密度: 主燃焼室内で1立方フート(約0.0283m3)当り約百万
Btu/h(約25万2千Kcal/h)。 低NOx: 大気中に放出される気体中で常に450ppmv未満、好ま
しくは250ppmv未満。 低SOx: 従来からある燃焼室において今まで生じていたものよ
りも実質的に低く、好ましくは、排煙の硫黄化合物含有
量が50ないし90%減。 不燃性物質の除去: 特定の最終用途の要件に応じ、気体状生成物が最終用
途の炉またはボイラへ導かれる前に、燃料の不燃性無機
物含有量の70%ないし90%を、燃焼の気体状生成物から
捕捉及び除去すること。 炭素キャリオーバ: 気体状生成物がボイラまたは他の熱利用設備へ送られ
る前にほぼ全ての炭素を炭素酸化物に変換すること。 耐久性: 壁の有害な腐食及び/又は侵食を商業的に許容できる
限界内に保持するように燃焼室の壁を保護すること。 熱効率: 炭質燃料の化学的ポテンシャルエネルギーの約85ない
し90パーセントを有する気体状生成物の流れを最終用途
設備へ送り出すこと。好ましくは、このエネルギーを、
一部は検出熱として送り出し、そして一部は、気体状生
成物内に含有されていて簡単に燃焼できる一酸化炭素及
び水素の形で送り出して最終用途設備内で完全燃焼させ
るようにすること。 本発明は前述の要件を満足させる装置を提供するもの
である。 本明細書に参考として内容を説明するバージ(Burg
e)等に対する米国特許第4,217,132号には、不燃性無機
物成分を含有する炭質燃料を燃焼し、かかる成分を液体
状スラグとして分離し、高温の燃焼生成物の流れをボイ
ラのような熱エネルギー利用設備へ送るための装置が記
載されている。前記バージ等の装置においては、固体状
の炭質燃料(例えば微粉炭)を燃焼室に注入し、同時
に、酸化剤(例えば予熱した空気)の流れを前記室内に
接線方向に導入し、大部分の液体状スラグを前記室の内
壁の方へ遠心的に動かすのに適する高速の渦巻き流状態
を該室内に作る。前記米国特許第4,217,132号に記載さ
れている装置は第1世代の高出力密度スラグ式燃焼装置
である。本発明はスラグ式燃焼装置の改良に関するもの
であり、元々は石油及び/又は天然ガスをたくように設
計及び構成されている工業用炉及び電気事業ボイラにス
ラグ式燃焼装置を適用する際の独特の要件についての認
識を含む広範な研究及び開発から得られたものである。
本明細書に記載する本発明装置はバージ等によって開示
されているものと同じ一般的分類に属するものである。
本発明装置はいくつかの改良点を含んでおり、本発明者
の知る限りにおいては、ほぼ全てのスラグを除去し、NO
x及びSOxの放出を制御し、並びに未燃焼炭素及び他の粒
子のキヤリオーバを避けることを同時に行ない、しかも
高い効率で作動し、商業的に許容できる耐久性を有し、
商用サイズの工業用及び電気事業プラント内の通例利用
可能な制限された場所内に組入れるのに十分に小形であ
る現存の唯一の技術である。 発明の概要 本発明によれば、不燃性物質を最高レベルまで除去し
ながら微粒炭質材料を単位容積当りの高いエネルギー出
力で効率的に燃焼させ、同時に窒素酸化物の発生を最小
にし、及び燃料の硫黄含有量の大半を除去するためのコ
ンパクトな装置が提供される。 本発明装置は、第1の軸線を有する予燃焼室と、前記
第1の軸線とほぼ直角である第2の軸線を有する主燃焼
室と、キーホール状穴を有して前記主燃焼室の出口端部
にあるバッフル板と、燃焼の気体状生成物からスラグを
回収するためのスラグ回収室と、溶融スラグを処分する
ための手段と、生成物気体を最終用途へ送り出すための
手段と、前記生成物気体が最終用途設備へほぼ到達する
ときに追加酸化剤を前記生成物気体に加えるための手段
とを備えている。 好ましい実施例の簡単な説明 好ましい実施例においては、予燃焼室は、先ず、該予
燃焼室の端部壁と、前記端部壁から間隔をおく第1の穴
あきバッフルとによって形成された円筒状の酸化剤追加
室を具備している。これはまた、前記第1の酸化剤追加
室に酸化剤を接線方向に導入するための手段を含んでい
る。第1の燃焼区域が第1の軸線に沿って前記バッフル
から第2の酸化剤導入領域へ延びており、前記第2区域
は、末端部において前記第1の燃焼区域の流出物を受入
れるダクトと連通するスラグ回収室を具備しており、前
記ダクトは、前記第1の燃焼区域の流出物との混合のた
めの第2の酸化剤の流れを導入するための手段を含んで
いる。微粒燃料を導入するためのノズル手段が前記予燃
焼室の端部壁から前記第1の穴あきバッフルの穴の位置
近くまで延びている。このノズル手段は、微粒炭質材料
を前記第1の燃焼区域内に、前記第1の軸線に対して少
なくとも約45度の角度で注入するようになっている。前
記第2の酸化剤導入区域は主燃焼室へ延びるダクトで終
端し、該ダクトは矩形状開口部で主燃焼室に取付けられ
ており、前記開口部は、前記予燃焼室から酸化剤及び燃
焼生成物を接線方向に且つ前記主燃焼室の壁に沿って導
入することのできるように配置されている。前記予燃焼
室の軸線は、予燃焼室の生成物のほぼ全部を前記主燃焼
室に流入させるのに十分な水平面に対する角度に配置さ
れている。 微粒炭質材料を導入するための燃料インゼクタが前記
主燃焼室内にその端部壁から延びている。 前記主燃焼室は、微粒炭質材料の燃焼から生ずるスラ
グ層を保持する内壁面を提供する。前記主燃焼室内への
酸化剤入口をなす矩形開口部は、前記予燃焼室の流出物
を2つの流れに分けるように配置されており、前記流れ
の一方は主燃焼室の前端部へ向かって導かれ、他方は主
燃焼室の出口端部へ向かって導かれる。好ましくは、前
記予燃焼室は、前記主燃焼室内への流れの速度を質量流
量とは独立に制御し、これにより流入接線速度を予め選
定された値に保持するため、前記矩形状開口部にあるダ
ンパを含んでいる。 燃焼生成物は、高速の渦巻き流となり、前記穴あきバ
ッフル板のキーホール状穴を通って前記主燃焼室から出
て行く。また、液体状スラグが、下方へ延びる前記キー
ホール穴のスロット部を通って流れる。このようにし
て、これら燃焼生成物は前記主燃焼室からスラグ回収室
に流入し、該室においてこの気体状生成物は膨脹し、そ
して前記渦巻きの速度は低下する。従って、スラグのう
ちの大きな塊及び滴はこのスラグ回収室内で気体状燃焼
生成物から分離され、重力によってスラグ回収装置へ流
れる。燃焼の気体状生成物は上方へ流れ、次いで、ボイ
ラまたは炉のような最終用途設備へ導かれる。これら気
体が本発明装置と最終用途設備との間の界面に到達した
ら、この流れのうちの全ての未燃焼成分(例えば、一酸
化炭素、すす及び/又は水素)を完全に酸化させるのに
十分な量の追加酸化剤を前記気体状燃焼生成物に加え
る。 作動においては、酸化剤が予燃焼室の第1の混合室に
導入され、そして、渦巻きながら第1の穴あきバッフル
の穴から出て行く。前記酸化剤は、この装置に給送され
る総微粒炭質材料の約10%から25%までと混合させられ
る。この混合室に導入される酸化剤の量は、通例、前記
予燃焼室へ給送される全ての燃料の完全燃焼のために十
分なものである。この燃焼の生成物は流れ状の第2の酸
化剤によって希釈され、酸化剤豊富の、例えば、前記予
燃焼室に対する酸素割合が約2乃至約5までの流出体を
形成する。この流出体は主燃焼室内に注入され、該室内
で、主入力の炭質燃料を燃焼させるための酸化剤の唯一
の供給源として使用される。前記微粒炭質材料の残部
は、燃料インゼクタにより、前記主燃焼室へ、その軸線
に対する約45度から約90度までの角度で給送され、予燃
焼室から、約1200゜F(約649℃)から2000゜F(約1093
℃)までの温度で送り出される前記酸化剤豊富流出体と
混合する。この主燃焼室内の燃焼は、前記主燃焼室へ給
送される総酸化剤と不完全燃焼し、燃料中の全ての可燃
性物質の燃焼のために必要となる酸素量の約0.7倍から
約0.9倍までの範囲内にある。主燃焼室では、燃焼は実
質的に飛翔中に生じ、ほぼ全ての不燃性物質は溶融スラ
グに変換され、この溶融スラグは、前記主燃焼室内の流
れの渦巻き作用により、該主燃焼室の壁の方へ遠心的に
動かされ、その上に、表面が溶融しているスラグ層とし
て集積する。定常状態の作動においては、スラグは主燃
焼室の穴あきバッフルへ向かって流れ、そのスロット状
開口部を通ってスラグ捕集サブシステムへ行く。予燃焼
室からの高温の酸化剤流入は、酸化剤流入穴付近の凝固
スラグの堆積を妨げるのに有利である。より重要と考え
られることとして、これは、主燃焼室の前端部全体にわ
たり、放射的燃焼生成物によって加熱された高温環境を
保持し、これにより、燃料注入組立体に至近隣接する即
時且つ安全な燃料燃焼、及び、燃料粒子が主燃焼室の壁
に到達する前の炭素の85%ないし90%の変換を確実にす
る。燃焼の気体状生成物はバッフルの穴を通ってスラグ
回収室に流入し、該室内で、全ての大きな残留スラグ
が、前記気体状生成物が最終用途設備に導入される前
に、該気体状生成物から分離される。追加酸化剤は、最
終用途設備との界面において前記気体状生成物に導入さ
れ、従って、前記の不完全燃焼によって主燃焼室内に生
ずるCO及びH2の最終的燃焼は、前記気体状生成物が最終
用途設備に入るときに行なわれる。 本発明の特に好ましい実施例においては、予燃焼室は
3対1の長さ対直径の比を有し、主燃焼室は1.5ないし
2対1の長さ対直径の比を有し、スラグ回収室は1対1
の長さ対直径の比を有し、主燃焼室は2:1から4:1までの
範囲内のバッフル面積比を有す。前述したように、主燃
焼室へ給送される総計酸素量は、好ましくは、燃料に含
有されている全ての炭素及び炭化水素を完全に燃焼させ
て二酸化炭素及び水とするのに必要な量の約0.7倍ない
し約0.8倍である。従って、主燃焼室から出て行く気体
状燃焼生成物はかなりの量の一酸化炭素及び水素を含有
しており、従って、最終用途設備、例えばボイラまたは
工業用炉内で完全に更に燃焼するのに適する。好ましい
炭質供給材料は石炭である。硫黄吸着剤を、反応物質の
全体的流れと反対方向に、主燃焼室内に導入し、炭質燃
料の硫黄含有成分の捕捉を可能ならしめることができ
る。 図面の簡単な説明 第1図は、本発明のスラグ式燃焼装置の斜視図であ
り、 第2図は予燃焼室を示すものであり、 第3図は主燃焼室、スラグの回収及び捕集、燃焼生成
物導管並びに二次バーナを示すものであり、 第4図は主燃焼室及び膨脹室内の反応物質及び反応生
成物の相互作用を詳細に示すものであり、 第5図はこの装置の壁に対する熱的保護を提供するの
に用いられる構造的配置を示すものであり、 第6図はこの装置の閉じ込め壁に対する管と膜との構
造を詳細に示すものであり、 第7図及び第7A図は高温スリーブインゼクタ組立体を
示すものであり、 第8図及び第8A図はスラリで発火するのに適する燃料
インゼクタ組立体を示すものであり、 第9図は予燃焼室と主燃焼室との接続部における組立
て済み組立体の断面図を示すものである。 詳細な説明 本発明に従えば、微粒炭質材料を効率的に燃焼し、固
体状不燃物をできるだけ高いレベルまで除去し、同時に
窒素酸化物の発生を最小限にし、硫黄化合物を除去する
ための効率的な手段を提供し、気体状生成物が付属の熱
エネルギー利用施設に導入される前に溶融スラグの70な
いし90%を捕集して除去するための格別の装置を用いる
システムが提供される。 これら改善の達成は、流体力学分野における迅速な点
火及び反応のため、微粒炭質燃料及び酸化剤を調製して
これらを燃焼させるために用いる装置を用いることによ
ってなされる。使用される装置は、互いに接続された4
つの機械的装置、即ち、予燃焼室、主燃焼室、スラグ回
収装置、及び一体式の二次バーナ付きの導管から成る。
これらは全てコンパクトであり、従来の石炭燃焼炉にお
いて得ることのできるよりも遥かに大きい単位容積当り
のエネルギー放出率を示す。 本明細書において用いる用語「微粒炭質燃料」によ
り、不燃性無機物を含み、且つ、自由粒子としてキャリ
ヤ流体中に懸濁されるかまたはスラリとしてのいずれか
の分散状態で燃料として提供されることが可能である炭
素含有物質を意味する。代表的な炭素材料としては、と
りわけ、石炭、木炭、固体廃棄物回収作業の有機残留
物、液体中に分散可能なタール質油等がある。必要なこ
とは、炭質材料が、主燃焼室内で少なくとも部分的に酸
化可能であり、及びキャリヤ液体中の個別粒子として前
記室内で分散し易いということである。典型的には、こ
の燃料は微粉炭である。 用語「酸化剤」により、空気または酸素濃厚化空気を
意味する。 用語「キャリヤ流体」により、気体または液体を意味
し、これらは不活性体でもまたは酸化剤であってもよ
い。酸化剤は好ましいキャリヤ気体であり、水は好まし
いキャリヤ液体である。 酸化剤の予調整は短尺のコンパクトな円筒状予燃焼室
内で行なわれ、これに全ての第1の酸化剤が供給され
る。前記最初の酸化剤を用いて給送される炭質燃料全体
の約10%から約25%までを燃焼させ、第1の反応生成物
を形成する。酸化剤の第2の部分が予燃焼室に入り、前
記第1の反応生成物と混合して高温の酸素豊富気体流を
形成し、該気体流は制御された状態で主燃焼室内に導か
れる。前記酸素豊富気体流はまた、その全容積にわたっ
て分散している燃焼中の炭質粒子を含む全ての主燃焼室
内残留燃料及び不燃性物を運ぶ。その結果、予燃焼室排
出温度は約1200゜F(約645℃)から約2000゜F(約1093
℃)までの範囲となる。 予燃焼室内の微粒炭質材料は、大部分の場合は固体と
して、前記予燃焼室室の前端部における強い渦巻き気体
流界内に導入される。導入は、中央は配置されたインゼ
クタを通じてなされ、前記インゼクタは、酸化剤渦巻き
流界内に混入する微粒炭質材料の円錐状流れを作る。酸
化剤の渦巻き流界及びその結果の反応生成物は、一旦点
火されると、高温気体及び材料粒子の強い再循環区域を
作る。予燃焼室の形態は、空気を酸化剤として使用する
と自己持続燃焼を提供するようになっており、かかる空
気は、約300゜F(約149℃)から500゜F(260℃)まで、
またはそれ以上の温度で導入される。前記予燃焼室は、
好ましくは水平面に対して約22 1/2度の角度で配置さ
れ、全ての流れは上端部からこの角度に沿って矩形状出
口まで下方へ流れ、該予燃焼室内には固体または液状ス
ラグが残留しないようになっている。前記予燃焼室の全
酸素量は、該予燃焼室へ給送される燃料の炭素含量の完
全酸化のために要求される酸素の量の約2倍から約5倍
までになっている。この酸素割合は、酸化剤の流れ内に
流入する微粒炭質材料の流量を調節することによって制
御され、前述の排出温度を保持する。 予燃焼室内で発生した加熱された酸化剤及び反応体は
矩形状出口を通って円筒状の主燃焼室へ移動する。この
予燃焼室流出流は主燃焼室の内壁に対して略接線方向に
導入される。前記予燃焼室からの矩形状出口の大きさ
は、主燃焼室の軸線と平行な寸法が該主燃焼室の軸線と
垂直の寸法よりも大きなようになっている。2.5対1の
長さ対高さの比が好ましい。好ましくは、前記矩形状出
口の中心線が予燃焼室の縦軸と整合し、主燃焼室の縦軸
の中点から上流に、即ち、前端部から前記主燃焼室の穴
あきバッフルまでの距離の約1/3ないし1/2に位置する。 予燃焼室の矩形状出口を前述の如くに配置することに
より、予燃焼室流出体は主燃焼室内の流れに対して渦巻
き運動を与える。本発明者は、予燃焼室の矩形状出口領
域内に配置されたダンパ板を用いることによって予燃焼
室排出速度を330fps(約101m/s)程度に制御することに
より、広い範囲の主燃焼室燃料給送速度にわたって満足
すべき燃焼が得られるということを見い出した。前述し
た配置はまた、流出体を2つのほぼ等しい流れに分割さ
せ、一方の流れは壁に沿って前端部へ向かって渦巻き、
他方の流れは一般に主燃焼室の壁に沿ってその出口へ向
かってらせん状に移動する。前記前端部へ向かう渦巻き
流の軸方向成分は50fps(約45.7m/s)程度の比較的低い
速度を有す。この流れは主燃焼室の前端部壁において内
方へ曲げられ、次いで軸方向に主燃焼室の出口へ向かっ
て戻り、この間中、渦巻きまたはらせん状通路に従う。
主燃焼室の出口端部にはバッフル板が設けられており、
該バッフル板は主燃焼室の軸線と垂直に配置されてお
り、且つほぼ中央に配設された穴を有す。 固体微粒燃料の大半部は、燃料インゼクタ組立体を通
り、主燃焼室内に前端部のほぼ中央において導入され
る。この組立体は、微粒炭質材料を、気体または液体キ
ャリヤ中の固体として、円錐状流れパターンで、渦巻き
気体流界内に導入させる。前記インゼクタ組立体は、主
燃焼室内に、前端部から予燃焼室出口の矩形状開口部の
若干上流の点まで延びている。 前述したように、主燃焼室への酸化剤流入体は2つの
流れに分かれ、予燃焼室流出体の約50%は前端部へ向か
って流れ、該前端部において、最初の点火が、約0.4か
ら約0.5までの全体的酸素割合を有する燃料豊富反応領
域内に生ずる。流入酸化剤の残部は主燃焼室の流出端部
へ向かって流れる。高速渦巻き流界を有する円錐状パタ
ーンの燃料注入によって、燃料、酸化剤及び燃料生成物
は相互作用を起こして、緊密且つ迅速な混合が生じる。
後述の詳細な説明からより明らかになるように、これ
は、燃焼区域のいくつかの部分において酸素割合、組成
及び加速力についての正確で高度に有利な制御を提供
し、これらの特性は前述の目的及び要件を達成するため
に重要である。燃料の可燃物の大部分は、加熱された酸
化剤流界を流れる飛翔中に消費されて反応熱の形でエネ
ルギーを放出し、その結果、燃焼生成物を更に加熱す
る。自由飛翔中の粒子は、主燃焼室の排出端部へ向かっ
てほぼらせん状の流路に従う。 典型的な作動においては、燃料の炭素含量の、好まし
くは約12%を越えない部分が、消費され続ける未燃焼炭
素、通例は木炭の形で主燃焼室の壁に到達する。液状ス
ラグ層は、空気抵抗及び重力に応動して、主燃焼室の壁
に沿って出口端バッフルへ向かってらせん状に流れる。
一般に、燃料の燃焼は粒子の急速加熱を介して生じ、前
記加熱は、重量比で総計可燃性物の50%から80%までの
程度の揮発性有機物質の気化を生じさせる。残部は、主
として飛翔中に、本質的に木炭の粒子として燃焼され
る。 主燃焼室の前端部内で発生した燃料豊富気体は一般に
出口端バッフルへ向かって流れ、この間、渦巻き運動が
保持される。当初、前端部流れから分かれた予燃焼室流
出物の部分は、外部環状区域内で出口端バッフル板へ向
かって渦巻き運動をもって進み、前記バッフル板によっ
て内方へ進ませられ、そして燃料及び燃料豊富気体と混
合して反応し、主燃焼室の全体的酸素割合を、約0.7か
ら約0.9まで、好ましくは約0.7から約0.8までのレベル
に持ってゆき、主燃焼室の出力生成物として、CO及びH2
が豊富な高温の燃焼生成物の流れ放出する。この燃焼生
成物からは、大部分の不燃性物質は液状スラグとして除
去されている。 前記の内部的な混合及び反応は、主燃焼室内で、該主
燃焼室の中心線にほぼ沿う強い二次再循環流によって更
に強められる。前記流れは前記中心線にほぼ沿って主燃
焼室の前端部へ向かって移動する。この再循環流もまた
渦巻いており、従って、実質的にらせん状である。しか
し、その軸方向成分は主燃焼室の前端部へ向かってい
る。この逆流する中心部分の平均直径及び質量流量は、
予燃焼室の流出速度、及び主燃焼室のバッフル穴の直径
の選定により、決定及び制御される。好ましくは、予燃
焼室排出速度は約330fps(約101m/s)であり、そして、
約0.5またはそれ以上のバッフル穴直径対主燃焼室直径
の好ましい比が理想的な二次再循環流を生じさせ、主燃
焼室内の点火及び全体的燃焼の制御を強める。 接線速度はバッフル穴のほぼ半径方向内方へ、主燃焼
室の中心線におけるほぼゼロの値まで低下する。この渦
巻き流界は、燃料粒子を、その初期の燃料期間中に急速
に加速し、同時に、下方約10ミクロンまでの燃え切った
粒子を溶融スラグとして主燃焼室内に捕捉することを可
能ならしめる。 主燃焼室の燃料インゼクタ組立体は、溶融スラグがそ
の外面に沿って前端部から微粒炭質材料の注入点へ向か
って流れることのできるように設計されている。インゼ
クタ組立体上のこの極めて高温の(溶融スラグの)外面
は炎保持体として働き、燃料粒子がインゼクタを離れる
ときの該燃料粒子の即時点火を確実ならしめ、これによ
り、効率的な燃焼を促進及び最大にする。作動において
は、インゼクタに沿って流れるスラグが、固体粒子注入
点の少し手前で剥離し、前端部で発生した燃料豊富気体
の強い放射及び点火の小さな点状の中心部をなす。 気体キャリヤ流体を用いる場合には、微粒燃料は濃密
な搬送体となって主燃焼室内に運ばれる。即ち、この搬
送体においては、正常パワーレベルにおける固体対キャ
リヤ流体の比が、重量比で約3対1から約10対1までの
範囲内にある。燃料を液状スラリとして給送する場合に
は、約2:1またはそれ以上の燃料対キャリヤ流体の重量
比が用いられる。主燃焼室の燃焼生成物は、溶融スラグ
層をスラグ溶融温度よりも高い温度に保持するのに十分
に高温である。従って、スラグは主燃焼室の壁に沿って
自由に流れる。独立のパラメータである、金属壁に対す
る冷却剤の流れ、微粒燃料の質量流量及び予燃焼室から
の酸化剤の質量流量及び速度を整合的に制御することに
より、主燃焼区域の温度が、スラグの気化を避け、保護
スラグ層を金属壁上に保持し、且つ液状スラグがこのス
ラグ層上をスラグ回収装置へ向かって連続的に流れる如
き範囲内に保持される。前端部領域及び中心部分内の燃
料豊富燃焼は、NOxを環境的に許容できるレベルまで制
御して下げることを容易にする。 好ましくは、主燃焼室の壁は、ほぼ周縁方向に巻かれ
た配管を有する水冷式の管と膜との構造となっている。
前記管と膜との構造には、更に、スラグ保持用スタッド
が設けられている。包囲する壁は、当初は、約0.5イン
チ(約12.7mm)の公称厚さで添着されてスタッドによっ
て保持された犠牲式耐火物でライニングされている。作
動においては、使用した前記耐火物が溶融スラグを薄い
凝固層となして該耐火物に堅く被着させ、残部のスラグ
はこの凝固スラグ層上を流れる。長期の作動後、この耐
火材料は浸食されてなくなる。即ち、犠牲となる。しか
し、このように浸食されたそのどの部分も、凝固するス
ラグによって直ちに取って代わられる。耐火物と凝固ス
ラグ層と溶融スラグ層とのこの組合せが、溶接された管
と膜との壁構造に対して熱的及び化学的保護を提供す
る。局部的なスラグの流れが、なくなった耐火物の自己
補給体となる。この冷却回路の設計は約325゜F(163
℃)から約600゜F(約316℃)までの金属壁の温度を考
慮したものであり、酸性化合物の凝結を妨げ、これによ
り浸食を最小限にする。或る石炭に対しては、硫黄化合
物の現場捕捉を考慮することにより、スラグ溶融温度を
更に下げることができる。 主燃焼室の長さ方向軸線は、適切なスラグの流れが生
じて該室の底部における過大量の蓄積を避けるようにす
るために、好ましくは水平面に対して約15度の角度で配
置される。前記スラグは一般にらせん状となって主燃焼
室の壁に沿って排出端バッフルへ向かって進ませられ
る。前記スラグの流れが壁に沿って増すにつれて、重力
が空気力学的力を越えるので、溶融スラグの大半部分は
主燃焼室の底部へ向かって流れる。この底部に集まった
スラグは前記バッフルへ向かって流れる。前記バッフル
板は、中央に配置された穴、及び前記穴から主燃焼室の
底壁まで延びる矩形状のキーホール状開口部を有する。
この矩形状スロットは、スラグが前記主燃焼室の底壁に
隣接して前記バッフル板を通って流れることを可能なら
しめる。200メッシュの石炭を燃焼させると、この石炭
の不燃性分の約80%ないし95%が気体状生成物の流れか
ら除去され、スラグとして捕捉され、そして、前記キー
ホール状スロットがあるバッフルの下流に配置されたス
ラグ回収装置によって処理される。 前述したように、公称2対1の主燃焼室の長さ対直径
の比、0.5またはそれ以上のバッフル直径対主燃焼室直
径の比、及び200メッシュ石炭の本質的に自由飛翔燃焼
を用いることにより、主燃焼室から出る未燃焼炭素の損
失(キヤリオーバ)は事実上認められなくなる。燃焼生
成物及び液状スラグは主燃焼室から好ましくは円筒状の
スラグ回収室内に入って行く。スラグ回収装置は、主燃
焼室のものとほぼ等しい直径を有していて長さ対直径が
短い室を具備している。その底部にスラグタップ穴があ
る。頂部には、スラグ回収室の中心線に対して本質的に
垂直に配置された移行部形状をもつ円形の穴がある。こ
の穴から、スラグ回収室の頂部において、燃料豊富気体
を最終用途に対して運ぶための排出導管が延びている。
この導管は、垂直に近い角度でスラグ回収装置から出
て、燃焼生成物の流れをその最終用途へ向かって水平に
曲げる前に、約1ないし2の長さ対直径の比(1が好ま
しい)にわたって延びている。前記スラグ回収装置はま
た、主燃焼室のバッフルと垂直の出口穴との間に短い距
離をおかせ、気体状生成物流中の全ての残留スラグ滴の
大きな部分がスラグ回収装置の壁上に捕捉されるように
なっている。前記垂直の出口は、捕捉された全てのスラ
グ粒子の重力沈降を助長する。前記垂直の出口と実質的
に対向させてスラグタップ穴を置くことは、スラグタッ
プに対する内部の熱放射を増し、スラグタップ穴を通っ
てスラグ除去槽に流入する良好なスラグ流を保持する助
けになる。 前記スラグ回収装置は、バッフル板と共に、また、高
温再循環気体の発生源を提供し、前記気体は主燃焼区域
の中心部内へらせん状に流れて戻る。この再循環高温気
体の中心部の直径は、通例、主燃焼室のバッフル板の穴
の直径の約70%ないし約75%である。その結果、バッフ
ルの穴に在る燃焼生成物流の接線方向及び軸線方向の速
度が増す。この流れ中にあるスラグ滴はスラグ回収室の
壁へ向かって更に加速され、溶融スラグとして捕捉され
る。より重要なこととして、この中心部分は比較的乱流
の少ない領域を提供し、硫黄化合物のような潜在的空気
汚染物を捕捉するために前記領域に添加剤を導入するこ
とができる。これは、硫黄放出制御のための吸着剤に対
するインゼクタの最適配置を定めるものである。バッフ
ル穴に近い主燃焼室の中心線に沿う点からこの逆流中心
部内に吸着剤を注入することにより、優れた熱的及び化
学的予備調整が行われる。この逆流流界は吸着剤の大半
部分を主燃焼区域の中心部内へ運び、該領域において吸
着剤は燃料豊富環境内の硫黄化合物と反応する。吸着剤
の効率的な使用により、回収率は燃料の硫黄含量の60%
ないし70%という高いものになる。 本発明の実施においては、主燃焼室が全体として約0.
75の酸素割合で作動すると、窒素酸化物放出レベルは25
0ないし約300ppmの範囲内となる。これは、本発明装置
が、高価な排煙浄化処理に頼ることなしに清浄空気に関
する規制に適合することを可能ならしめるものである。 本発明は一つの出力サイズから他の出力サイズへの確
実なスケーリングを可能ならしめる流体及び燃焼反応の
原理を利用するものである。本発明者は同じスケーリン
グ原理を利用し、1億7000万BTU/hr(4284万kcal/h)ま
での出力容量を有する装置を作った。これらスケーリン
グ原理の一例をあげると、予燃焼室、主燃焼室及びスラ
グ回収室の断面寸法は所望の出力容量の平方根にほぼ正
比例する。商業的対象となるサイズにおいては、長さ対
直径の比は、予燃焼室に対しては約3対1、主燃焼室に
対しては約1.5ないし2対1、スラグ回収装置に対して
約1対1に一定に保持されている。ほぼ垂直な出口導管
は、最終的スラグ捕捉を行ない、及び特定の最終用途設
備へ高温の排出気体を導くために、約1対1の長さ対直
径の比を有する。予燃焼室の矩形状出口は、出口高さ対
主燃焼室の径の比が約0.2ないし約0.3となるように設計
され、約1200゜F(約649℃)から約2000゜F(約1093
℃)までの温度において330fps(約101m/s)の公称入口
速度を得るように前記矩形状出口の巾を調節することが
できるようになっている。滑動式ダンパ装置を有する入
口はまた、使用点における変化する需要に順応するため
に3対1のターンダウン比を得る際の助けとなる。ター
ンダウンは、酸化剤の流れ及び微粒炭質材料の流れを予
燃焼室において正比例又はほぼ正比例して絞ることによ
り、或いは主燃焼室に流入する微粒炭質燃料を絞ること
によって行なわれる。 入力空気流に対しては、この装置は通例のファン装置
を効率的に用い、水頭約25ないし45インチ(約635ない
し1143mm)の入力圧力で入力酸化剤を提供する。これに
より、本発明装置は、元々は油または天然ガスをたくよ
うに設計及び構成されている工業用炉及び電気事業用ボ
イラのような現存の最終用途設備、並びに大気圧燃料が
指定されている新しい設計の施設に対して直ちに適用可
能となる。約70%固体対30%液体の比の石炭/水スラリ
が首尾よく燃焼した。 次に第1図、第2図及び第3図について説明すると、
スラグ式燃焼装置10は、予燃焼室部12、主燃焼室14、及
びスラグ捕集サブシステム18と協働するスラグ回収室16
から成っている。気体、蒸気または液体のいずれでもよ
いキャリヤ流体を用い、リザーバ20から、路線22によ
り、鏡板26内に配置されているインゼクタ組立体24へ微
粒炭質燃料を搬送する。典型的な作動においては、図示
していない油あるいは水の粉状の石炭の高濃度混合物を
適当なポンプによって移動させることにより、燃料の約
75%から約90%までを主燃焼室即ち室14へ送り、残部を
予燃焼室12へ送る。 燃料はノズル28を通って予燃焼室12へ送られる。予燃
焼室12は略円筒状構造であって一端部が端部閉塞板30に
よって閉塞されており、これを通ってノズル組立体28が
延びている。好ましくは約300゜F(約149℃)から約500
゜F(約260℃)まで、またはそれ以上の温度に予熱され
た酸化剤の流れを、予燃焼室12に接線方向に取付けられ
たダクト32により、混合区域34内に導入する。この酸化
剤の接線方向導入は区域34内に渦巻き運動を与える。こ
の酸化剤流の渦巻き運動はダンパ板36によって強めら
れ、バッフル44の穴40を通って予燃焼室12の燃焼区域38
に入る酸化剤の速度が増す。領域34及び38の直径は一般
に同じである。燃焼注入ノズル組立体28が、少なくと
も、そして好ましくは穴40を通り、反応が領域34内で生
ずることのない位置まで予燃焼室12内に延びている。適
当な点火装置42が端部板30を通って挿入され、酸化剤及
び微粒燃料の最初の点火を提供するように配置されてい
る。微粒炭質材料及び酸化剤は、存在する全ての炭素を
二酸化炭素に変換するのに必要な酸素の量の約0.5倍か
ら約1.5倍まで、領域38内で反応させられ、これによ
り、一般には酸化剤と炭質材料との混合物に対する断熱
火炎温度に近い安定な反応温度を生じさせる。 領域34内の酸化剤流の一般的接線速度は約150fps(約
45.7m/s)程度である。ダクト32内に配置されているダ
ンパ板36は、要求される出力定格が変化するときに区域
34における所望の接線速度を保持するための手段として
働く。バッフル44内の穴40の直径は、好ましくは、予燃
焼室12の直径の約2分の1である。渦巻き運動は燃焼区
域38内に連続し、該領域内の燃焼を安定させる作用をな
す。 追加の酸化剤はダクト48を介して予燃焼室12内に導入
される。前記ダクトは回りの領域50内へ開いており、前
記領域は分配網52を取り囲んでいる。この追加の酸化剤
は、区域38からの高温の反応生成物である炭化水素及び
残留酸化剤と反応し、ダクト56を通過する反応生成物の
流れを作る。前記ダクトは円筒状断面を矩形状断面に変
化させている。この流れは穴58を接線方向に通過して主
燃焼室14に入る。予燃焼室の生成物の流れの速度を制御
するために、ダクト56には2つのダンパ板60及び62が装
備されており、該ダンパ板が矩形状穴58の有効開度を制
御する。追加の酸化剤が領域38の反応生成物と混合し、
約1200゜F(約649℃)から約2000゜F(約1093℃)まで
の温度を有する全体的反応生成物の流れを作る。この流
れは酸化剤豊富であり、通例、ノズル28に給送される燃
料の全部を完全に酸化するのに必要な酸素の量の約2倍
から約5倍までを含んでいる。 主燃焼室14は、その前端部が端部壁即ち鏡板26によっ
て閉塞され、その出口端部が穴あきバッフル64によって
形成されている。微粒炭質材料が、そのキャリヤ流体と
共に、燃料インゼクタ24を通って導入される。前記イン
ゼクタは、好ましくは、端部壁26内に主燃焼室14の軸線
上に配置されている。燃料インゼクタ24は、微粒燃料及
びそのキャリヤ流体が酸化剤入口穴58からすぐ上流の場
所で燃焼区域70内に注入される如き位置まで、端部壁26
を貫通する。区域70内の酸素割合は、微粒炭質材料及び
キャリヤ流体の流量、及び穴58からの酸化剤の流れによ
って制御される。燃焼は、給送された酸化剤の酸素割合
の約0.7から約0.9まで、好ましくは約0.7から約0.8まで
であるという条件の下で生ずる。接線方向に導入される
酸化剤の流れは、穴58を通って接線方向に流入し、区域
70内に強い渦巻き流を提供する。バッフル64内の穴68は
好ましくはキーホール状の形状であり、溶融スラグの流
れが、主燃焼室14の底部に沿い、穴58の底部におけるス
ロットを通り、スラグ回収装置に流入することを容易な
らしめる。バッフル64対穴68の面積比は約2から約4ま
での範囲から選定され、区域70内に所望の渦巻き及び遠
心作用を保持する。約250fps(約76.2m/s)から約400fp
s(約122m/s)まで、好ましくは約330fps(約101m/s)
の、区域70内への反応生成物に対する公称接線流速度が
また、所望の動作を保持するために渦巻き及び遠心流界
に対して重要である。区域70内の渦巻き流は、反応から
生じた不燃性及び非気体状の生成物に対して強い遠心力
を与える。これは、ほぼ全ての液体及び固体の不燃性物
並びに全ての未燃焼可燃物を溶融スラグの形で主燃焼室
14の壁の方へ押し進める。主燃焼室14内の溶融スラグは
空気抵抗力及び重力の組合せに応動して穴68へ向かって
流れる。前記主燃焼室はスラグ捕集サブシステム18に接
続されている。キーホール状の穴68を通ってスラグ回収
室16に入る溶融スラグはダクト71に流入し、そして穴73
を通ってスラグ捕集器76内に流入する。端部壁66は、ダ
クト77及び79の面が行なうように、自由飛翔する大きな
スラグ粒子を捕集してスラグ捕集器76へ送るという働き
をなす。 燃焼は、スラグ回収室16内に生ずるとしても極めて僅
かである。主燃焼室14からの燃焼生成物の流れは、ダク
ト77に沿って上方へ進むことによって溶融スラグを更に
奪われる。前記ダクトはほぼ垂直であり、気体流のバル
ク流速が約100fps(約30.5m/s)から150fps(約45.7m/
s)まで、好ましくは約125fps(約38.1m/s)程度となる
ような直径を有する。これらの比較的低い速度のため、
大きなスラグ滴に加えられる空気抵抗力は重力によって
圧倒される程十分小さい。また、溶融スラグが壁77及び
79に沿ってスラグ捕集サブシステム18へ下方へ流れる。
スラグ捕集サブシステム18は、短尺の接続ダクト71内に
配置されたスラグリザーバ即ち捕集器76と連通している
スラグタップ穴73を具備している。今や溶融スラグ、灰
及び微粒子がほぼなくなった気体状反応生成物は、導管
即ちダクト77を、その直径のほぼ1ないし2倍の距離に
わたってほぼ垂直に上方へ流れ、次いでダクト81によっ
てほぼ水平方向に曲げられ、該ダクトを通って該気体状
燃焼生成物は炉78の二次燃焼区域72内の最終用途位置へ
運ばれる。特定の最終用途に応じ、追加酸化剤(例えば
空気)を領域80から環状ダクト83を通じて燃焼室流出流
内に導入する。このようにして、最終炉78の区域72内で
燃焼が完了する。最終用途としては、例えば、電気事業
ボイラ施設または工業用ボイラまたはプロセス熱供給用
の炉がある。導管85における全体的生成物流の酸素割合
は主燃焼室14の出口端部におけるものと同じである。領
域72における燃焼を完了させるのに必要な全ての酸化剤
は領域80から来る。 再び第2図について説明すると、予燃焼室12の作動は
領域34内への酸化剤の接線方向流を含んでおり、その注
入速度は、公称約150fps(約45.7m/s)である。渦巻き
流の速度は、酸化剤が穴40を通過するときに増し、区域
38において再び低下する。微粒炭質燃料及びキャリヤ流
体は予燃焼室12の中心線に対する約45度から約90度まで
の角度で区域38内に導入される。注入される燃料及び酸
化剤の流界は強いトロイド状の再循環を生じさせる。こ
れはインゼクタノズル28へ向かって高温の燃焼気体を運
び、領域38の前端部内に強い燃焼区域を生じさせる。燃
料の変換割合は高いが、予燃焼室12内で燃焼が完了する
という必要はない。むしろ、穴58において予燃焼室出口
温度が約1200゜F(約649℃)から約2000゜F(約1093
℃)となるように装置を制御するのが好ましい。領域50
に流入する酸化剤は、小さな流れ方向矢印で示すよう
に、酸化剤分配格子即ち網52によって形成される移行区
域に半径方向に流入し、区域38からダクト56内に入る反
応体の流れと混合する。このようにして、予燃焼室小組
立体12は、主燃焼室14内の壁に隣接して渦巻き準らせん
状流界を発生させるのに適した高温速度の酸化剤の流れ
を主燃焼室14へ給送する。予燃焼室の容積、直径及び長
さは、該予燃焼室の壁上に捕集されるスラグがあるにし
ても極めて僅かしかないように選定されている。また、
予燃焼室12は、固体及び液体の形の全ての反応生成物が
主燃焼室14へ排出されるように、水平面に対して或る角
度で傾斜している。 主燃焼室14及びスラグ回収室16内の流界の相互作用を
第4図に詳細に示す。前記流界は複雑であり、時間の関
数として変化し、多少乱流的である。しかし、第4図
は、巨視的及び時間平均的な状態及び性能を示すもので
ある。予燃焼室12からの酸化剤の流れは穴58を通って軸
線方向の流れとなって主燃焼室14に流入し、ほぼ渦巻き
状の流れ2を生じさせる。渦巻き流界2に重なっていく
つかの重要な二次流がある。穴58からの流れの気体状部
分は2つのほぼ等しい半分ずつの流れに分かれる。一方
の部分は内壁に隣接してバッフル64へ向かって多少らせ
ん状に流れる。他方の部分はほぼ前端部26へ向かって流
れ、壁の近くで渦巻き、そして、ベクトル5で示すよう
に該前端部において後へ戻る。微粒燃料及びキャリヤ流
体は、主燃焼室14の長さ方向軸線に対して約45度から約
90度までの公称角度を有するほぼ円錐状のパターンで、
中央に配置された燃料インゼクタ24から注入される。微
粒燃料/キャリヤ気体の重さ比は3から10までの範囲内
であり、装置が定格出力容量で作動している場合には10
に近いのが好ましい。入力燃料及びキャリヤ気体の流速
は約50ないし200フィート/秒(約15.2ないし61m/s)で
ある。予燃焼室12から流れる酸化剤は、その導入温度に
おいて、通例、典型的な200メッシュ石炭に対して数ミ
クロンという小さなものから150ミクロンという大きな
ものまでの範囲にわたるサイズ分布で注入される燃料に
対して主な点火源を提供する。好ましくは、平均メッシ
ュサイズは約75ミクロンであり、最大サイズは約125な
いし150ミクロンである。注入された微粒燃料及びキャ
リヤ流体は強い回転流2によって迅速に拾われ、主燃焼
室14の壁へ向かって加速される。同時に、軸流成分がこ
の微粒炭質材料に対して作用する。典型的石炭のかさの
50%から80%程度の可燃揮発性物質は、微粒炭質材料の
自由飛翔燃焼となって追い出される。小サイズの粒子
は、壁に当たる前に、ほぼ完全に燃焼し、溶融スラグの
滴だけが残る。燃料の炭素の小部分だけが壁に到達し、
該壁上で前記溶融スラグの上で燃焼する。流れベクトル
2、3、4及び5と、総合的に6として示す注入済み微
粒燃料との相互作用により、図示のように、固体粒子の
分散が生ずる。内部の回転流2の強さは、注入される酸
化剤排出流の速度、及び主燃焼室14の内径に対するバッ
フル穴68の直径の比によって定まる。0.5の直径比、及
び2対1の主燃焼室の長さ対直径の比に対しては、公称
10ミクロン及びそれよりも大きい燃料粒子からの残留溶
融スラグはバッフルにおいて捕捉される。次第に大きく
なる全ての固体粒子は、図示のように、他の軌跡によ
り、主燃焼室壁上の種々の衝撃点において捕捉される。
主燃焼室壁14上に捕集されたスラグもそれ自体の流れ特
性を有する。バッフル64に近い外部または下部の端部に
おいて、スラグは、薄い液体層として、ほぼらせん状パ
ターンでバッフル64へ向かって流れる。主燃焼室14の上
部または前端の端部において、スラグは、薄い層とな
り、一部は端部閉塞体26へ向かい、半径方向内方へ、及
び中央に配置されたノズル組立体即ちインゼクタ組立体
24に沿って軸方向に流れ、そこで前記軸方向に流れるス
ラグは離脱し、これも軌跡8で示すように、主燃焼室壁
の方へ半径方向へ流される。らせん状の表面スラグ流及
び前端部における半径方向内方へ流れるスラグ流は空気
力学的に剪断的に駆動される。空気力学的力がもはや全
ての溶融スラグ流をらせん状に動かすことができなくな
ると、スラグの一部は主燃焼室14の底部に沿ってバッフ
ル64へ向かって流れる。バッフル64において、キーホー
ル状スロットにより、溶融スラグはスラグ回収室16に流
入し、そして最終的にスラグ捕集サブシステム18に流入
することができる。また、バッフル64において、半径方
向に流入する燃焼生成物は、溶融スラグの一部に対して
内方へ空気力学的剪断応力を生じさせ、その結果、若干
のスラグが気体状生成物と共に穴68を通って動かされ
る。強い渦巻き流2がバッフル穴68と共に、ほぼ境界部
9内に逆再循環中心部を生じさせる。 この逆流はスラグ回収室16の中央部に生ずる。主燃焼
室14の区域70内で、流れベクトル11で示すように、逆流
気体は境界部9を横切って拡散する。概して、この中心
部は、これを取り巻く環状部分と比べて比較的燃料豊富
である。燃料豊富気体が境界部9を横切って移動するに
つれて、該気体は酸化剤と混合して更に燃焼させられ
る。気体状生成物流13が逆流境界部9の外部へバッフル
穴68を通過すると、該生成物流は、主として穴68の領域
内の最初の酸化剤流2の速度によって決定される渦巻き
速度を増加させる。気体状生成物流13はまた、バッフル
穴68及び逆流境界部9によって作られる環状領域を通過
する流れの量によって決定される軸方向速度成分を有す
る。概して、バッフル68の直径に対する逆流境界部9の
直径の比は約0.7であり、作動状態が変化すると、これ
は約0.50から約0.75までの範囲にわたる。 好ましくは、主燃焼室の長さ方向軸線は水面に対して
約15度の角度で傾斜している。この傾斜により、液体状
スラグが主燃焼室14からキーホール状穴68を通って十分
に流れるようになっている。特定の最終用途に対して選
定される流速、出力レベル及び作動温度に応じ、この傾
斜を約5度まで小さくすることができる。より大きな角
度においては、バッフル穴68の中央部を通って流れるス
ラグの量のために溶融スラグのキヤリオーバが過大とな
る。これは、バッフル64の縁から溶融スラグを離脱させ
る気体状生成物の流れから生ずる。 スラグ回収室16の下部の全内面、及び少なくともその
上部の一部は、流動する溶融スラグの薄い層で被われ
る。主燃焼室14内の溶融スラグ流はバッフル64内のキー
ホール穴を通って流れ、そしてスラグ回収室16に流入
し、そこからスラグ捕集サブシステム18に流入する。室
14から出てくる気体状燃焼生成物は穴68において最大速
度となり、その流れがスラグ回収室16内に広がるにつれ
て速度が低下する。 反応生成物流2が2つの本質的に等しい部分3及び4
に分れた結果、インゼクタ組立体24を包含している前端
部区域内の酸素割合は主燃焼室14の全体的酸素割合の約
2分の1になる。この低い酸素割合が、高温の酸化剤生
成物流と微粒燃料との間の反応が主燃焼室14内で起り始
めるときの窒素酸化物の形成を妨げる。NH3及びHCNのよ
うな気体類が形成され、これにより、窒素酸化物の形成
が減少する。主燃焼室14の全体的に低下する酸素割合が
更に窒素酸化物の形成を妨げる。また、主燃焼室14内の
全体的な空間平均の酸素割合が、約0.7から約0.8までの
範囲内に保持されると、区域70内の温度は、スラグを溶
融状態に保持するには十分に高くなるが、溶融スラグが
スラグ捕集サブシステム18へ除去される前に該溶融スラ
グを大量に気化させるほどの高温にはならない。スラグ
回収室16及び排出導管81、85内の全体的酸素割合は区域
70の下流端部内のものと同じあり、従って低窒素酸化物
放出システムの重要な要件を保持する。全体として、こ
の結果、二次燃焼後の排煙中のNOxが250ないし450ppmv
程度に減少する。 ノズル組立体28による予燃焼室12への燃料の定常速度
導入中、開口部即ち穴58からの反応生成物流は、固体フ
ライアッシュ及びスラグの形の若干の燃焼中の粒子及び
多数の燃焼済みの粒子を含んでいる。前記フライアッシ
ュ及びスラグは、事実上、反応生成物全体に一様に分布
しており、流入する酸化剤流の平均温度よりも高温であ
る。その結果、主燃焼室14に流入する酸素豊富な流れ
は、熱の放射機能を果たす。従って、区域70の前端部分
の全体がこの放射性流れからの強い放射にさらされ、前
記前端部領域内並びにインゼクタ組立体24内及びその回
りの点火、燃焼及びスラグ流がこれによって増強され
る。同時に、燃焼区域70の全体にわたり、気体流の粒子
装填が強い熱放射を生じさせ、これが区域70内の温度の
均一性を促進し、全体的燃焼の安定化を助ける。 スラグタップ穴73をほぼ垂直なダクト71、77及び79と
正対させて配置することにより、スラグタップ穴73への
熱放射が増大する。この増大した熱放射は、スラグ捕集
器76への溶融スラグの良好な流体流れを保持することを
助ける。 第5図はこの装置の壁の熱及び侵食の保護を提供する
ための好ましい構造を示すものである。冷却が、面88及
び90によって取り囲まれた通路の内側の適当な速度の冷
却剤86の流れによって与えられる。この通路は、管、二
重壁膜構造等である。最初に作った場合、ミズーリフリ
ント(Missouri Flint)クレーのような適当な犠牲耐火
クレー92を、面90の高温気体側に、約0.5インチ(約12.
7mm)の公称厚さで配置する。作動においては、重力の
力及びベクトル94で示す高温気体がいくつかの物理的現
象を生じさせる。即ち、溶融スラグ98がクレー92の内面
に堆積する。対流及び熱放射の両方によってスラグ表面
への熱移動が生ずる。流れる気体94が前記内面に沿う液
状スラグの一部を空気力学的に引っ張り且つ剪断する。
重力の力が液状スラグを前記内面上の最下点へ走行させ
る傾向がある。冷却剤への熱移動により、前記スラグは
またクレー92上に凝固スラグ層96を形成する。そして、
局部的な熱移動により、液状スラグ98、凝固スラグ96及
び耐火クレー92の組合せが、局部的な熱流に順応するよ
うに厚さを調節する。時間が進むにつれて、元の耐火ク
レーは、部分的にまたは完全に、固体状及び液状のスラ
グ層によって取って代わられる。このようにして、冷却
剤通路の壁即ち面90は熱的に保護され、一方、壁即ち面
88及び90によって形成された冷却剤通路はまた理想的な
温度で作動し、酸性化合物の凝結を防止し且つ侵食を最
小限にする。また、流動する溶融スラグ98は、壁面90の
熱的保護の損失の全てに対する治ゆ及び補給のための絶
縁材料の供給源を提供する。冷却剤流86は約325゜F(約
163℃)から約600゜F(約316℃)までの温度範囲内に保
持される。約325゜F(約163℃)以上の作動により、面9
0の酸侵食が最小限にされる。これを600゜F(約316℃)
よりも低く保持することは硫化水素侵食に対する保護と
なる。好ましくは水を冷却剤として用いる。ミズーリフ
リントクレーは、典型的なスラグが粘着的に被着するた
めの便利な面92を提供し、従って、クレー層92を、最
初、冷却剤通路の面90上に適切に結着させて保持する限
りは、本明細書に記載の装置を熱的保護の損失に対する
心配なしに始動及び運転停止させることができるという
ことが見い出された。 第6図は耐火物及び/又はスラグを確実に保持するた
めの現在の好ましい壁の構造及び配置を示すものであ
る。冷却剤通路の面90及び88は、冷却剤の流れ86が通る
円筒状の金属管の内面及び外面である。溶接により、面
90にスタッド100が取付けられており、前記スタッドは
約7/8インチ(約22.2mm)間隔をあけた列となり、冷却
剤通路の長さに沿って公称1 1/4インチ(約31.8mm)の
中心距離で食い違い配置されている。犠牲クレー92は、
最初、スタッドのパターン内に及びその回りに形成され
る。 第6図も、予燃焼室12、主燃焼室14及びスラグ回収室
16の包囲する壁に用いる管と膜との構造を示すものであ
る。面88及び90で作られている各管は、膜102が位置す
る直径の中央における完全溶け込み溶接によって次の管
に連結されている。前記管と膜との構造は、スラグ及び
/又は耐火性熱的保護が局部的に損失した場合でも、適
切な壁温度を保持する。 主燃焼室14の区域70における点火及び燃焼安定性は、
燃料インゼクタを用いることによって高められる。その
例を第7図、第7A図、第8図及び第8A図に示す。主イン
ゼクタ組立体をスリーブ104の内側に配置することによ
り高温の外面が得られる。第7図及び第7A図に示すよう
に、前記インゼクタは、濃密な微粉炭をキャリヤ気体と
共に給送するのに適する同軸適装置である。第8図及び
第8A図において、インゼクタ組立体は、液体中に懸濁し
た炭質粒子、例えば石炭・水スラリのための噴霧器であ
る。 第7図、第7A図、第8図及び第8A図について説明する
と、スリーブ104を縦断面図で示し、インゼクタを部分
断面図で示してある。スリーブ104には、第8図に示す
ように、矩形溝106が切り込まれており、該溝はスリー
ブ104上に円形のフィンを形成する。第7図には、この
フィンに対応するピン108を示す。スリーブ104は約0.25
インチ(約6.35mm)のすきまがあるように設計され、ピ
ントル110または噴霧器112をスリーブ104内に滑り込ま
せることのできるようになっている。スリーブ104の端
部は、微粒燃料及びキャリヤ流体が流通するピントル11
0の注入オリフィス114または噴霧器112のポート116の約
0.25インチ(約6.35mm)から1.0インチ(25.4mm)まで
の範囲内に配置されている。第8図について説明する
と、矩形スロット即ち溝106は、好ましくは、縦横がそ
れぞれ0.25インチ(6.35mm)及び0.25インチ(6.35mm)
の公称寸法のものである。スラグは、溝106の内側のス
リーブ104の面上に、または第7図に示すようにピン108
の回りに凝固層を形成する。溶融スラグはスリーブ104
の端部へ向かった軸方向に空気力学的に引っ張られ、燃
料注入点における高温の境界層を作り、これが主燃焼室
14内の区域70への注入に対する燃焼を強める。 第7図及び第7A図はピントルインゼクタ110の典型的
な断面を示すものである。微粒炭質材料及びキャリヤ流
体は環状ダクト即ちポート116を介してインゼクタ組立
体に入り、注入スロット即ちオリフィス114から約60度
の注入角度で面118上に出て行く。インゼクタ組立体全
体は端部即ち板26及び30内に配置されている。流れてい
る微粒炭質材料及びキャリヤ流体の、区域38及び70の熱
にさらされたときの望ましくない凝結及びターリングの
現象を防止するために、高温反応環境の内部のインゼク
タ、ピントル110及び噴霧器及び112のノズルを内部的に
冷却することが必要である。第7図について説明する
と、供給・戻りダクト130及び132を用いることにより、
環状ダクト116及び前部マニホルド128の外側の通路124
によって冷却剤が提供される。任意の適当な調節手段に
よって耐漏洩的に制御される適当なグランドシール(図
示せず)により、外部環境と区域38及び70との間にシー
リングが設けられる。 第8図及び第8A図について説明すると、スラリ燃焼を
霧状として導入するために噴霧器112を用いる。その作
動、並びに領域38及び70内へのスラリ注入点に至近する
燃焼の保持は、通例は空気のような酸化剤である霧化用
気体の使用に基づくものであり、該気体はスラリ流と実
質的に垂直な方向でスラリを遮断し、該スラリと混合し
てこれを霧化し、インゼクタから噴出すると直ちに霧化
済み粒子を迅速に拡張させる。これは、インゼクタの周
縁に直ぐ隣接する燃焼を助長する。 噴霧器112はスリーブ104内に保持されている。スラリ
は、ノズル112から、噴出方向とほぼ直角な軸線に沿
い、導管137を通ってインゼクタへ導入される。通例は
導管134によって導入される空気のような酸化剤である
霧化用キャリヤ気体が、連通するポート136と138との接
合部において、ポート136からポート138までのスラリの
走行点とほぼ直角方向にスラリを横切る。これにより、
区域38または70の軸線と直角に近い角度で、領域38また
は70内へのスラリの剪断及び霧化が生ずる。 導入されたスラリは、円錐状突起140により、エゼク
タポート136に連絡する複数の導管135の方へそらされ
る。エゼクタポート138は、剪断用気体導入のために、
好ましくは流れ方向に若干拡散しており、最適には、約
5度の拡散角度及び相手のポート136よりも大きい直径
となっている。水のような冷却剤が導管によってマニホ
ルド142に供給され、導管144によって戻る。これによ
り、噴霧器112の頭部が保護される。第7図、第7A図及
び第8図について説明すると、スリーブ104は水のよう
な流体で独立に冷却され、この水は導管146によって入
って来、導管148によって出て行く。これにより、前記
ピントル及び/又は噴霧器が保護され、また、スリーブ
104の外面に凝固スラグの層が確保される。オリフィス1
14及び溝即ちポート136の湾曲部を通る典型的な注入速
度は50fps(約15.2m/s)から200fps(約61m/s)までの
程度である。タングステンカーバイド、タンタルカーバ
イド、または同等の耐摩耗性材料で形成した表面を用い
ることより、適切な寿命が得られ、この際には流れ方向
の変化が生ずる。 第9図は、第5図及び第6図の管と膜との冷却装置の
若干の細部、特に、予燃焼室12を主燃焼室14に接続する
構造的配置を示すものである。主燃焼室14内への酸化剤
の流れの速度及び質量流量を制御するダンパ板60及び62
は適当なアクチュエータ150及びモータ152によって動か
される。前記ダンパ板は内外へ動かされ、予燃焼室12か
らの酸化剤流の主燃焼室14への導入のための矩形状開口
部58を形成する。 本発明において用いられる設計原理は、種々の出力レ
ベルに対する簡単なスケーリングのための手段を提供す
るものである。その反応過程は本質的に強烈な容積燃焼
過程であって空気力学的原理が支配するものであるか
ら、サイジングは、断面流面積を用い、且つ同時に酸化
剤入口速度に対して多少の調節を行なうことによってな
される。基本的なスケーリング関係は次の通りである。 1.予燃焼室、主燃焼室、及びスラグ回収断面積: 2.長さ対直径の要件、L/D: 予燃焼室 3:1 主燃焼室 (1.5乃至2):1 スラグ回収装置 1:1 3.主燃焼室に対する バッフル面積比 (2乃至4):1 これらの関係はハードウエア実施要件によってのみ調
節される。 オハイオ(Ohio)#6、200メッシュ石炭を用いる公
称5000万BTU/h(1260万kcal/h)装置に対するハードウ
エアのサイジングに対する典型的な結果は次の通りであ
る。 予燃焼室 直 径 17インチ(431.8mm) 長 さ 55インチ(1397mm) 主燃焼室 直 径 34インチ(863.6mm) 長 さ 60インチ(1524mm) 入口穴 25インチ×10インチ(635mm×254mm) バッフル穴 17.125インチ(434.975mm) バッフルのキーホール 巾 3インチ(76.2mm) 高さ 8.417インチ(213.7918mm) スラグ回収装置 直 径 34インチ(863.6mm) 長 さ 60インチ(1524mm) スラグタップ 18インチ(457.2mm) 等価出口直径 30インチ(762mm) 上に示したサイズの燃焼装置に対しては、使用される
石炭は好ましくは80ないし200メッシュである。もっと
大きい出力容量にスケールアップした装置に対しては、
若干粗い石炭を用いてもよく、しかも本発明の前述のい
くつかの利点を実現することができる。 以上、本発明の一実施例を図示及び説明したが、本発
明から逸脱することなしに種々の変形を行なうことがで
きるものと理解すべきであり、従って本願は、本発明の
真の精神及び範囲内に入る全ての変更及び変形を包含せ
んとするものである。
フロントページの続き (72)発明者 シェパード ダグラス ブルース アメリカ合衆国 カリフォルニア州 90501 トランス ウエスト トゥーハ ンドレッドアンドトゥエンティエイス ストリート 2349 (72)発明者 スタンゼル ジョン チャールズ アメリカ合衆国 カリフォルニア州 90274 ランチョー パロス ベルデス フラムボー 6033 (72)発明者 ソルベス アルバート アメリカ合衆国 カリフォルニア州 90274 パロス ベルデス エステーツ グランヴィア アルタミラ 1509 (72)発明者 ヒル ランス エリオット アメリカ合衆国 カリフォルニア州 90502 トランス ウエスト デル ア モー ブールヴァード 920 (56)参考文献 特開 昭57−21712(JP,A) 特公 昭55−9609(JP,B2) 米国特許4217132(US,A)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.微粒炭質燃料を燃焼区域内で燃焼させ、気体状燃焼
    生成物から燃料のスラグ成分を分離するためのスラグ式
    燃焼装置において、 (a) スラグの層が壁の内面に保持されるような温度
    に維持される壁を有する、金属の燃焼室と、 (b) 酸化剤、燃焼粒子および燃焼生成物の混合物の
    高速渦巻き流を、前記内面に沿った燃焼区域の環状部分
    内に形成するように、酸化剤を前記燃焼室内に注入する
    ための手段とを有し、該手段は、前記酸化剤を前記燃焼
    室の中に導入するためのダクトと、前記酸化剤の速度を
    制御するためのダンパープレートとを有し、 (c) さらに、微粒炭質燃料を、酸化剤の速度と比べ
    て比較的低速で、かつ、燃焼区域の長さ方向に延びた中
    央部分内に比較的燃料豊富な酸素割合を維持するよう
    に、前記燃焼室内に導入するための手段と、 (d) 燃料に含まれる炭素の大部分が炭素酸化物に変
    換され、燃料中の非燃焼物の大部分が溶融され液体状ス
    ラグとして蒸着されて気体状燃焼生成物から分離される
    ような範囲内に、回転流速、酸素割合および所定の燃焼
    温度を提供するため、酸化剤の入力速度に対する燃料の
    入力速度を調整する手段と、 (e) 前記燃焼室の出口端部に位置決めされた穴開き
    バッフル板と、を含み、該穴開きバッフル板は、実質的
    に円形のオリフィスと、該オリフィスから下方に延びた
    スロットとを構成し、燃焼生成物は前記燃焼室からオリ
    フィスを通って高速回転流で流出し、溶融スラグは燃焼
    室の底壁に沿いスロットを通って流れ、 (f) 前記燃焼室から燃焼生成物を受け入れるように
    連結され、不完全燃焼状態で作動するようになったスラ
    グ回収室と、 (g) 気体状燃焼生成物を、スラグ回収室から付属の
    熱利用設備に導くための手段とをさらに含み、該手段
    は、スラグ回収室から付属の熱利用設備に気体状生成物
    を導く領域において、追加の酸化剤を気体状燃焼生成物
    に添加する手段を有する、 ことを特徴とするスラグ式燃焼装置。 2.石炭たきの予燃焼室をさらに含み、予燃焼室内の燃
    焼生成物の酸素割合は、主燃焼室に流入する予燃焼室生
    成物の速度とは独立に、制御されることを特徴とする請
    求の範囲第1項に記載のスラグ式燃焼装置。 3.前記予燃焼室の出力流の温度は、約1200゜F(約649
    ℃)から約2000゜F(約1093℃)までの範囲内に調整さ
    れることを特徴とする請求の範囲第2項に記載のスラグ
    式燃焼装置。 4.前記予燃焼室は、前端部および主燃焼室と連通する
    出口端部を備えた実質的に円筒形の予燃焼室と、前端部
    の中央付近に位置決めされていて、予燃焼室の円筒壁の
    方へ発散する噴射パターンで粒状燃料を予燃焼室内に導
    入するため予燃焼室内に延びた燃料インゼクタと、渦巻
    き流を形成するように、酸化剤気体を予燃焼室内に導入
    するための手段とを含むことを特徴とする、請求の範囲
    第2項に記載のスラグ式燃焼装置。 5.微粒炭質燃料を主燃焼室に導入するための前記手段
    は、キャリヤ流体に懸濁された固形粒子の流れとして前
    記燃料を導入するための手段と、前記流れが主燃焼室に
    流入する速度とは独立して、前記燃料のキャリヤ流体に
    対する重量比を調整し、これにより、主燃焼室内の燃焼
    を調整して内部温度を実質的に所定温度に維持するため
    の手段とを有することを特徴とする、請求の範囲第1項
    に記載のスラグ式燃焼装置。 6.請求の範囲第1項に記載のスラグ式燃焼装置であっ
    て、 (a) 燃焼される全微粒炭質燃料のうち少部分を燃焼
    させ、主燃焼室に注入するために燃焼生成物と混合され
    た酸化剤気体の高速流を作り出すための石炭たきの予燃
    焼室と、 (b) 酸化剤および微粒炭質燃料の前記予燃焼室への
    流れを制御して、前記流れの温度を約1200゜F(約649
    ℃)から約2000゜F(約1093℃)までの範囲内に調整す
    るための手段とを含み、これにより、主燃焼室内の気体
    状燃焼生成物からの溶融スラグの分離の効率を調整す
    る、 ことを特徴とするスラグ式燃焼装置。 7.酸化剤及び微粒炭質燃料の入力速度、全体流量およ
    び燃焼室内の温度は、細長い燃焼区域を維持するように
    制御されており、該燃焼区域は、壁に沿った比較的酸素
    の豊富な環状領域と、燃焼室の中央線に沿って延びた比
    較的燃料豊富な再循環区域とからなることを特徴とす
    る、請求の範囲第1項に記載のスラグ式燃焼装置。 8.予燃焼室の出力流の温度は、窒素酸化物の発生を最
    小にするように調整されることを特徴とする、請求の範
    囲第2項に記載のスラグ式燃焼装置。 9.前記予燃焼室は、細長い実質的に円筒形のチャンバ
    と、キャリヤ流体の流れに懸濁された微粒炭質燃料を前
    記燃焼室に導入するため、前記燃焼室内に延び且つその
    一端に近接して位置決めされた燃料インゼクタと、酸化
    剤ガスを前記燃焼室内に実質的に接線方向に導入するた
    めの手段とを含むことを特徴とする、請求の範囲第2項
    に記載のスラグ式燃焼装置。 10.予熱された酸化剤気体および微粒炭質燃料が前端
    部および出口端部を備えた実質的に円筒形の主燃焼室内
    に導入され、かつ、酸化剤及び微粒炭質燃料の入力速
    度、全体流量および燃焼温度が気体状燃焼生成物中の揮
    発性液体状スラグの濃度を最小にするように調整され、
    さらに、凝固スラグ層が燃焼室の内面に保持されるよう
    な温度範囲内に燃焼室の壁が維持されている、微粒炭質
    燃料を燃焼させるスラグ式燃焼装置において、 (a) 酸化剤気体を予熱し、酸化剤と燃焼生成物とか
    らなる混合物の第1および第2の高速渦巻き流を形成
    し、かつ、第1および第2の高速渦巻き流が燃焼室の前
    端部と出口端部の方へそれぞれ前進するように、予熱さ
    れた酸化剤気体を前記燃焼室に導入するための、予燃焼
    室を有する手段と、 (b) 微粒炭質燃料を、微粒炭質燃料の実質的に全て
    が前記流れによって阻止され燃焼室の壁に到達する前に
    少なくとも部分的に酸化されるようなパターンで、前記
    燃焼室内に前端部の中央に近接して射出するための手段
    と、 (c) 比較的燃料豊富な燃焼状態が燃焼室内の主燃焼
    区域の前端部分のところで維持されるように、比較的酸
    素豊富な環状領域が出口端部付近の壁に隣接して維持さ
    れるように、微粒炭質燃料の大部分が前記環状領域で燃
    焼されるように、燃料のスラグ成分の実質的に全てが燃
    焼室の壁に追いやられるように、そして、燃料に含まれ
    る炭素の実質的に全てが、気体状燃焼生成物が前記燃焼
    室の出口端部を去る前に、炭素酸化物に交換されるよう
    に、酸化剤と燃料の入力速度および全体流量を調整する
    ための手段と、 (d) 主燃焼室を去る燃焼生成物を受け入れるように
    接続されたスラグ回収室からなる、スラグ回収および処
    理手段とを含み、該スラグ回収および処理手段は、熱エ
    ネルギ搬送気体状生成物をもつ燃焼生成物に含まれる実
    質的に全ての液体状スラグを収集し、装置内に収集され
    るスラグの全てを収集し処理し、そして関連した熱エネ
    ルギ利用区域に熱エネルギ搬送気体状生成物を案内する
    ようになっており、 (e) 付属の熱利用設備において、前記熱エネルギ搬
    送気体状生成物に追加の酸化剤を導入するための手段を
    さらに含む、 ことを特徴とするスラグ式燃焼装置。 11.前記予燃焼室内の燃焼物の酸素割合は、主燃焼室
    に流入する予燃焼室生成物の速度および全体流量と独立
    して、制御されることを特徴とする、請求の範囲第10項
    に記載のスラグ式燃焼装置。 12.予燃焼室の出力流の温度は、主燃焼室内での安定
    燃焼を最適にするために、約1200゜F(約649℃)から約
    2000゜F(約1093℃)までの範囲内に調整されることを
    特徴とする、請求の範囲第10項に記載のスラグ式燃焼装
    置。 13.前記予燃焼室は、前端部と出口端部を有する細長
    い実質的に円筒形の予燃焼室と、前記燃焼室内に延び且
    つその一端に近接して位置決めされていて、室内の円筒
    壁に向かって発散するパターンをなして室内に微粒炭質
    燃料を導入するための燃料インゼクタと、酸化剤を前記
    室内に導入するための手段とを含むことを特徴する、請
    求の範囲第10項に記載のスラグ式燃焼装置。 14.前記予熱された酸化剤気体が、燃焼生成物と混合
    され、かつ、約1200゜F(約649℃)〜約2000゜F(約109
    3℃)の温度を有する空気流の形態で導入され、微粒炭
    質燃料を注入するための前記手段は、キャリヤ流体に懸
    濁された固体粒子の流れとして燃料を導入するための手
    段と、燃料キャリヤ流体に対する重量比を調整し、これ
    により、2000゜F(約1093℃)を超える実質的に所定の
    温度に内部温度を維持するように、主燃焼室内の燃焼を
    調整するための手段とを有することを特徴とする、請求
    の範囲第10項に記載のスラグ式燃焼装置。
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