JP2868570B2 - 歯科用バーおよびその製造方法 - Google Patents

歯科用バーおよびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、台金にダイヤモンドなどの砥粒を固着し
てなる歯科用バーおよびその製造に好適な製造方法に関
する。
[従来の技術] 従来の歯科用バーは、円柱状の台金の表面にダイヤモ
ンドあるいは立法晶窒化ホウ素(CBN)などの砥粒を金
属メッキ層によって固着した構成とされており、砥粒は
その一部が金属メッキ層中に埋没し、他の一部が金属メ
ッキから突出せしめられている。そして、砥粒のうちの
金属メッキ層から突出した部分によって研削を行うもの
である。
ところで、砥粒の直径dとし、金属メッキ層の厚さt
としたとき、それらの比率t/dは、保持率と呼ばれるも
のであり、歯科用バーの用途に応じて、60〜80%の間
で、選択されている。この場合、保持率が小さければ砥
粒の突出量が大きくなり、砥粒と砥粒の間に形成され
る。いわゆるチップポケットの深さが深くなる。チップ
ポケットの深さが深いと、その切屑を収容する容積が大
きくなるので、切削性が向上する。その一方、保持率が
小さいと、金属メッキ層による砥粒の保持部分が小さく
なり、保持力が弱くなる。このため、歯科用バーの使用
に伴って砥粒が脱落する割合が高くなり、歯科用バーの
寿命が低下する。逆に、保持率が高いと、切削性は悪く
なるが、寿命は長くなる。
[発明が解決しようとする課題] 従来の歯科用バーにおいては、金属メッキ層の厚さが
均一であり、したがって保持率は全周に渡って均一なも
のであった。このため、切削性を高めようとすると寿命
が短くなってしまい、逆に寿命を長くしようとすると切
削性が悪くなるという問題があった。
この発明は、以上の問題点を解決するためになされた
もので、切削性が高く、しかも寿命が長い歯科用バーを
提供するとともに、その製造に好適な新規な製造方法を
提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するために、第1発明に係る歯科用
バーは、砥粒を台金に固着するための金属メッキ層の厚
さを台金の周方向において変化させたものである。
また、第2発明はそのような歯科用バーを製造する方
法であって、複数の台金を平行にかつ隣接させた状態で
配置し、しかも隣接する台金の中心間距離をlとし、台
金の砥粒を固着すべき部分の直径をdとしたとき、次式
を満足するように各台金を配置するようにしたものであ
る。
1>d/l≧0.3 [作用] 第1発明によれば、金属メッキ層の厚さを変化させる
ことで、厚さが薄い部分では切削性が向上し、厚い部分
では寿命が向上する。この結果、歯科用バー全体として
の切削性および寿命が向上する。
また、第2発明では、複数の台金を特定の範囲の距離
で隣接させて配置することで、隣接した台金間のメッキ
液の金属濃度が薄くなり、隣接部分から離間するにした
がってメッキ液の金属濃度が濃くなる。金属濃度が濃い
部分に対向する台金の外周には、金属メッキ層が厚く形
成され、金属濃度が薄い部分に対向する台金の外周には
メッキ層が薄く形成される。
[実施例] 以下、この発明の実施例について第1図〜第9図を参
照して説明する。
第1図〜第4図は、第1実施例に係る歯科用バーを示
すものであり、歯科用バー1は台金2を備えている。こ
の台金2は円柱状をなすもので、大径のシャンク部2a
と、このシャンク部2aに続くテーパ状のネック部を2b
と、このネック部2bに続く小径の固着部2cとから構成さ
れている。固着部2cには、砥粒3が金属メッキ層4によ
って固着されており、これによって刃部1aが形成されて
いる。
砥粒3は、ダイヤモンドあるいは立方晶窒化硼素等か
らなるものであり、この実施例では、同一粒度のものが
用いられている。
また、砥粒3を固着する金属メッキ層4は、電気メッ
キ法、あるいは化学メッキ法によって形成されるもので
あり、第1図に示すように、その厚さが台金2の周方向
へ向かって変化している。すなわち、台金2の軸に直角
な断面においては、金属メッキ層4の厚さが台金2の周
方向へ向かうにしたがって変化しており、この実施例で
は90゜ごとに厚さの厚い部分5が存在し、その間では厚
さが薄くなっている。
この状態を、第3図に拡大した断面図として示す。台
金2の表面に固着された砥粒3の台金2からの高さは、
台金2の全周に沿ってほぼ均一である。これは砥粒3が
同一の直径(粒度)dを有し、かつ台金2に接触した状
態で固着されているからである。これに対し金属メッキ
層4は、その厚さが最も薄い部分ではt1、最も厚い部分
ではt2となっている。したがって、最も薄い部分におけ
る保持率はt1/dであり、最も厚い部分における保持率は
t2/dである。これらの保持率は、歯科用バー1の用途に
より自由に定められる。一般的には、保持率t1/dについ
ては55〜75%とするのが望ましい。一方、保持率t2/dに
ついては、75〜95%とするのが望ましい。この場合、保
持率t2/dと保持率t1/dとの差については、20〜40%とす
るのがよい。
上記構成の歯科用バー1によれば、金属メッキ層4が
薄く保持率が小さい部分では、砥粒3の金属メッキ層4
に対する突出量が大きくなる。したがって、切削性が高
い。
逆に、金属メッキ層4の厚さが厚い部分5は保持率が
大きく、砥粒3が金属メッキ層4により保持される保持
力が大きい。したがって、砥粒3が脱落しにくくなり、
寿命が長くなる。
この結果、歯科バー1全体としては、切削性が高くな
り、寿命も長くなる。
上記の実施例は、台金2の周方向において90゜度ごと
に金属メッキ層4の厚い部分5が存在するものであった
が、第4図に示す歯科用バー1Aのように、金属メッキ層
4の厚い部分5を180゜ごとに形成してもよく、第5図
に示す歯科用バー1Bのように、120゜ごとに形成しても
よい。さらに、第6図に示す歯科用バー1Cのように、72
゜ごとに形成してもよい。いずれにしても、台金2の周
方向に沿って金属メッキ層4の厚さを変化させること
で、切削性の向上と長寿命化とを同時に実現することが
できる。
また、以上の実施例においては、砥粒3が固着される
台金2の固着部2Cの形状が円柱状であり、したがって刃
部1aも円柱状になっているが、第7図に示す歯科用バー
1Dのように、刃部1aをテーパ状としてもよい。
次に、歯科用バーの製造方法の一実施例を第8図およ
び第9図に基づいて説明する。なお、この実施例は、上
記歯科用バー1を製造するためのものである。
まず、メッキ溶液である電解液の中に多数のダイヤモ
ンド粒を積載し、この中に台金2を差し込み、通電す
る。台金2の表面に薄い金属メッキ層が形成された段階
で、通電をやめ台金2を取り出す。
このようにして砥粒3の仮固着を行った台金2を複数
準備し、第8図および第9図に示すような状態で配置す
る。この配置は治具を用いて行い、互いに平行にした状
態で隣接させ、第9図に示すようにマトリックスの状態
に配置する。この時、隣接する台金2の中心間距離を
l、台金2の固着部2cの直径をdとしたとき、 1>d/l≧0.3とする。
このように配置した状態で、台金2を電解層の中に浸
け再び通電を行う。これにより、台金2の固着部2cに電
解液中の金属(例えばニッケル)を析出させ、メッキ層
4を形成する。
このとき、第9図において、中央付近の1個の台金2A
に注目すると、この台金2Aに対しては、4個の台金2が
上記の範囲(1>d/l≧0.3)において隣接している。台
金2Aとこれに隣接する1つの台金2との間隔は、それら
の各軸線を結ぶ線上において最も狭くなっており、その
線から離間するにしたがって漸次広くなっている。この
ような状態の下でメッキ層4を形成すると、間隔が狭い
部分では、電解液中の金属濃度が早期に薄くなる。した
がって、析出する金属の量が少なくなり、金属メッキ層
4の厚さが薄くなる。この場合、台金2Aに対して1>d/
l≧0.3の範囲に配置された台金2が4本あるから、金属
メッキ層4には薄い層が円周方向に4箇所、すなわち90
゜間隔で形成される。その4箇所の間に存在する部分の
金属メッキ層4が厚い部分5となる。
このようにして歯科用バー1を製造することができ
る。
ここで、1>d/l≧0.3としたのは、次の理由によるも
のである。すなわち、d/l=1とすると、台金2の固着
部2aどうしか接触してしまい、そこにメッキ層を形成す
ることができなくなる。勿論、d/l>1とすることは不
可能である。また、d/l≧0.3としたのは、実験結果に基
づくものであり、その実験によれば、d/l<0.3とする
と、金属メッキ層4の厚さがほとんど変化しなくなって
しまうことが判明した。
なお、第9図に示すものにおいて、シャンク部2aと固
着部2cとの直径差が大きく、このため台金2をd/l≧0.3
に配置することができない場合には、隣接する台金2を
互いに逆向きに配置した状態で、固着部2cどうしを対向
させればよい。
また、以上の実施例においては複数の台金をマトリッ
クス状に配置し、金属メッキ層4の厚さを90゜ごとに変
化させるようにしているが、例えば複数の台金2を1列
に配置することで第5図に示す歯科用バー1Aを製造する
ことができる。
さらに、第7図に示す歯科用バー1Dのように、刃部1a
がテーパ状をなす場合、つまり台金2の固着部2cがテー
パ状をなす場合には、刃部1aのうちの最も使用頻度が高
い部分に対応する固着部1cの部分が上記範囲になるよう
に配置すればよい。
[発明の効果] 以上説明したように、第1発明の歯科用バーによれ
ば、金属メッキ層の厚さを台金の周方向において変化さ
せているので、切削性と寿命とを同時に向上させること
ができる。
また、第2発明の歯科用バーの製造方法によれば、そ
のような歯科用バーを容易にかつ多量に製造することが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図はこの発明の第1実施例を示すもの
で、第1図は刃部およびその断面を示す斜視図、第2図
は一部省略斜視図、第3図は刃部の拡大断面図、第4図
〜第6図はそれぞれ他の実施例の刃部の断面図、第7図
はさらに他の実施例の一部省略斜視図、第8図および第
9図はこの発明の製造方法を説明するための図であっ
て、第8図は台金の配置を示す側面図、第9図は概略平
面図である。 1,1A,1B,1C,1D……歯科用バー、1a……刃部、2……台
金、2c……固着部、3……砥粒、4……金属メッキ層、
5……(金属メッキ層の)厚い部分。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−87145(JP,A) 特開 昭62−133951(JP,A) 特開 昭62−49845(JP,A) 特開 昭61−226269(JP,A) 特開 昭61−226268(JP,A) 実開 昭62−50613(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61C 3/02 A61C 5/02 B24D 3/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円柱状の台金に砥粒が金属メッキ層によっ
    て固着されてなる歯科用バーにおいて、前記金属メッキ
    層の厚さを前記台金の周方向において変化させたことを
    特徴とする歯科用バー。
  2. 【請求項2】メッキ液中に円柱状の台金を浸漬させた状
    態で、台金の表面に砥粒を固着するための金属メッキ層
    を析出させるに際し、複数の台金を平行にかつ隣接させ
    た状態で配置し、しかも隣接する台金の中心間距離をl
    とし、台金の砥粒を固着すべき部分の直径をdとしたと
    き、次式を満足するように各台金を配置することを特徴
    とする歯科用バーの製造方法。 1>d/l≧0.3
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