JP2866467B2 - 卓上型赤外線水分測定装置 - Google Patents

卓上型赤外線水分測定装置

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JP2866467B2 JP28433790A JP28433790A JP2866467B2 JP 2866467 B2 JP2866467 B2 JP 2866467B2 JP 28433790 A JP28433790 A JP 28433790A JP 28433790 A JP28433790 A JP 28433790A JP 2866467 B2 JP2866467 B2 JP 2866467B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、試料を入れた試料容器を載置する試料テー
ブルを有し、この試料テーブル上の試料に照射した近赤
外線の反射光量に基づいて試料の水分値を測定するよう
にした卓上型赤外線水分測定装置に関する。
〔従来の技術〕
従来、近赤外線を利用して水分値(水分率)を測定す
る装置はいわゆる赤外線水分計として知られており、水
分に対して高い吸収特性を示す近赤外領域の測定光とこ
の測定光付近の波長で水に吸収されにくい参照光を被測
定物に交互に照射し、この測定光と参照光の被測定物か
らの各反射光量を求め、参照光の反射光量と測定光の反
射光量とを比較することにより被測定物の色や成分など
のちがいによる影響を低減して被測定物の水分値を測定
するものである。
上記のような水分計は、例えば、たばこの製造工程で
は、葉たばこの水分管理を行うためにコンベア上を流れ
る葉たばこの水分値を測定するのに用いられている。
また、研究室や実験室などで各種試料の水分値を簡単
に測定できるようにするために、上記同様の測定原理で
装置全体を小型化した卓上型赤外線水分測定装置が提案
されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、この種の装置では、測定光と参照光を
生成するための光学フィルタやこれの赤外線を照射し受
光するための光学系、反射光量を電気信号に変換するた
めの受光素子、信号処理のための回路素子などを備えて
おり、これらの各部は特に温度による影響を受けて特性
が変化しやすく、この特性の変化はすべて測定値のドリ
フトの要因になっていた。
例えば、装置の電源を入れると、この通電開始から装
置の内部温度が徐々に上昇して回路素子、光学素子の特
性が変化し、例えば、光学フィルタでは温度変化により
透過率ばかりでなく透過波長も変化する。また、回路素
子ではオペアンプや抵抗などが温度の影響を受け、赤外
線検出素子では感度の波長特性、応答速度、暗抵抗(遮
光状態での抵抗値)等が温度により変化する。
このような過程で測定を行うと、測定値に大きなドリ
フトが生じることになるので、測定開始前に所定時間の
ウォーミングアップを必要としていた。特に、卓上型赤
外線測定装置においては、前記たばこの製造工程のよう
なオンライン用の赤外線水分計に比べて、比較的電源を
ON・OFFすることが多いため、このウォーミングアップ
による時間のロスは大きな問題となっていた。なお、通
電開始からの測定値のドリフトの変化は例えば第7図の
ようになり、開始から2時間程度で収束する。この特性
は内部温度の変化と相似しており、ウォーミングアップ
時間としては、測定水分値の変化で0.1%WB以内に入る
時間を目安に、この場合30分程度を必要とする。
また、第8図に示すように、周囲温度の急激な変化に
対しても、同様に過渡的な測定値のドリフトを生じ、こ
れが収束するのに2時間程度を要する。
これに対し、温度による測定値のドリフトを低減する
ために温度補償機能を設けた赤外線水分測定装置が提案
されている。
例えば、温度補償無しの状態で試験的に装置の周囲温
度を第9図(a)のように変化させたとき、表示水分値
(測定値)の変化が同図(b)のようになる場合、この
ときの装置内部の温度に対する測定値のドリフトを周囲
温度t2での水分値を基準として求めると第10図のように
なる。
そこで、この第10図のような特性を温度ドリフト特性
として装置内部のディジタル演算処理部に記憶し、温度
センサで検出した内部温度に対して上記の温度ドリフト
特性から補正量を算出し、測定値のドリフトがゼロとな
るように補償している。
ところが、この様な方法では、温度ドリフト特性が、
一般的に装置の内部温度が安定した時点での測定値のド
リフト量をもとにして求められているため、通電開始直
後や周囲温度の急激な変動に対しては、内部温度が安定
するまでの間、正確な温度補償が困難であった。
ところで、測定水分値は、参照光の受光出力に対応す
る電圧出力Rと測定光の受光出力に対応する電圧出力S
の比の対数を演算し、この演算値(吸光度X=log(R/
S))を、例えば次式(1)のような検量線により水分
値Yに換算することにより求められる。
Y=α+β・X+γ・X2 ……(1) なお、α,β,γは、キャリブレーションにより予め
設定された定数であり、具体的には、同一試料について
赤外線水分測定装置と乾燥法などの基準水分測定法とで
それぞれ測定を行い、赤外線水分測定装置で得られた吸
光度Xと基準水分測定法で得られた基準水分との間で回
帰分析を行い、係数α,β,γが求められる。
また、この種の赤外線水分測定装置では、温度以外の
要因、例えば湿度の変動や経年変化に対して、校正板を
用いて校正を行っている。
すなわち、前記の温度による影響と同様に、同じ基準
水分に対して吸光度Xが変化し、前記の検量線で求める
測定水分値が実際の水分値からずれることがあるので、
水分値の決まっている校正板について吸光度Xを測定
し、この値が一定の値(通常はゼロ)になるように、例
えば電圧出力R,Sのレベルを調整することにより随時校
正を行うものである。
しかしながら、上記のように校正板による校正を行う
にしても、このような操作は使用者の判断により行わ
れ、実際には測定値のドリフトに気が付かない場合が多
く、測定精度の悪化につながっていた。
本発明は、上記校正板による校正に着目し、校正を自
動的に行って測定値のドリフトを低減することにより、
実質的にウォーミングアップを必要としないで高精度の
測定が可能な卓上型赤外線測定装置を提供することを課
題とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記の課題を解決するためになした本発明の卓上型赤
外線水分測定装置は、試料テーブル上に載置された試料
容器内の試料に近赤外線を照射し、この試料からの近赤
外線の反射光量に基づいて該試料の水分値を測定するよ
うにした卓上型赤外線水分測定装置において、小孔が形
成された校正板を前記試料テーブルの試料載置面側に配
設するとともに、この校正板の小孔の内部に光検出素子
を配設し、上記光検出素子が光を検知することにより試
料の有無を検出し、試料のない状態で上記校正板により
校正を行うようにしたことを特徴とする。
〔作用〕
本発明の卓上型赤外線水分測定装置によれば、試料に
ついての水分値の測定を行っていないとき、すなわち、
試料テーブル上に試料容器が載置されていないときは、
前記校正板の小孔を介して前記光検出素子が光を検知
し、上記校正板で校正が行われる。
したがって、試料について測定を行う前には、常に自
動的に校正が行われるので、各校正の直後には正しい測
定値が得られる。
〔実施例〕
第1図は本発明実施例の卓上型赤外線水分測定装置を
示す正面断面図、第2図はその側面断面図、第3図はそ
の一部破砕斜視図である。
図に示したように実施例の装置は、外装ケース1の前
面部分にグレー色の透明なアクリルドア2が取付けら
れ、このアクリルドア2の内側には水分値の測定の際に
試料を収容する測定室3が形成されている。また、装置
の前面側下部には手前に突出した操作・表示パネル部1a
が形成されており、この操作・表示パネル部1aには、装
置を操作するための操作キーや、測定した水分値等を表
示する表示器などが取付けられている。なお、装置の底
部1bの四隅にはゴム足1cが取付けられている。
アクリルドア2は外装ケース1の側面で図示しない蝶
番によって一辺を固定されるとともにこのアクリルドア
2の上記固定側と反対側の上方一角には鉄製のドア固定
板2aが取付けられている。そして、ドア固定板2aの裏面
位置の外装ケース1側には図示しないマグネットが取付
けられており、このマグネットにドア固定板2aが吸着さ
れてアクリルドア2が閉じられた状態となる。また、ア
クリルドア2は上記ドア固定板2aの部分を手前に引いて
開けるようになっており、このために外装ケース1の上
記ドア固定板2a付近には凹部1dが形成されている。
測定室3の上方には、測定室3の天井32によって仕切
られた光学系収容部4が形成されており、この光学系収
容部4内には、測定光と参照光の光束を生成するととも
に試料Sからの反射光を検出するための光学系5が収容
されている。なお、上記天板32の中程には、試料Sから
の反射光が透過する窓部32aが形成されている。
第1図に示したように上記光学系5は、光源51、第1
集光レンズ52、回転ディスク53、ディスク回転用モータ
54、反射板55、第2集光レンズ56、第3集光レンズ57、
赤外線検出器58を含んでいる。
第4図に示すように、回転ディスク53には、水分によ
って吸収されやすい近赤外領域の光(測定光)を選択透
過する測定波干渉フィルタ53a1と、水分によって殆ど吸
収されない近赤外領域の2種類の光(第1参照光および
第2参照光)をそれぞれ選択透過する参照波干渉フィル
タ53a2,53a3、それに可視光を選択透過する可視光干渉
フィルタ53a4がそれぞれディスクの同一円周上で取付け
られており、ディスク回転用モータ54によって回転ディ
スク53が回転されると、上記各フィルタ53aが第1集光
レンズ52と反射板55間の光路を順番に横切るようになっ
ている。
なお、回転ディスク53の近傍には光センサなどによっ
て回転ディスク53の回転位置を検出する回転位置検出器
53bが配設されており、この回転位置検出器53bの位置検
出によって上記光路位置に来たフィルタの種類すなわち
測定光、参照光および可視光の種類が後述説明する測定
回路のアナログ処理部で識別される。
光源51からの光は第1集光レンズ52で収束されて回転
ディスク53のフィルタ53aによって測定光あるいは参照
光あるいは可視光にされ、反射板55を介して第2集光レ
ンズ56からターンテーブル3上の試料Sに照射される。
そして、試料Sからの反射光は第3集光レンズ57で集光
されて赤外線検出器58に導かれ、この赤外線検出器58は
受光量に応じたレベルの電圧信号を基板10(第2図参
照)に組み込まれた測定回路に出力する。
これらの光学系5が収容された光学系収容部4内は暗
室にされており、光源51は図示しない部材によって第1
集光レンズ52以外の方向に放射される光が遮蔽されるよ
うになっている。また、この光学系収容部4の側面には
装置の外側に通ずる冷却ファン41が取付けられており、
この冷却ファン41によって光源51等の発熱による収容部
内の温度上昇を抑えるようになっている。
測定室3内の下部には、試料Sを収容した試料容器A
を載置載置するために、周囲をリム状にして薄型の容器
をなす円盤状のターンテーブル6が配設されている。ま
た、ターンテーブル6の中央には小孔6aが形成され、タ
ーンテーブル6の裏側中心には測定室3の底部31に形成
された穴31aを通して下方に延びる円筒状の回転軸61が
ターンテーブル6の小孔6aに通じるように取付けられて
いる。そして、この回転軸61は装置の底板1bに固定され
た軸受部63によって軸支されている。
また、軸受部63には駆動軸71にプーリ72が取付けられ
たテーブル回転用モータ7が固定されており、回転軸61
に取付けられたプーリ62とテーブル回転用モータ7のプ
ーリ72はベルトBによって連結されている。そして、モ
ータ7が駆動されりるとプーリ72,62および回転軸61の
回転によりターンテーブル6が回転される。
ターンテーブル6の試料Sを載置する側の面には円盤
状の校正板8が取付けられており、この校正板8の中央
にはターンテーブル6の小孔6aに相当する小孔8aが形成
されている。
回転軸61内には、受光部を光学系5側に向けたフォト
センサ9が配設され、このフォトセンサ9は、軸受部63
に固定されるとともに回転軸61の内径よりも外径の小さ
な筒状の支持部材64の先端に固定され、このフォトセン
サ9のリード線9aは支持部材64の下端開口から外部に引
き出されている。なお、フォトセンサ9としては、Siフ
ォトトランジスタなどの可視光検出用の半導体センサが
用いられている。
そして、フォトセンサ9は、校正板8の小孔8aとター
ンテーブル6の小孔6aを介して入射する可視光に感知し
て受光信号を出力し、この受光信号はリード線9aから基
板10に組み込まれた測定回路に入力される。なお、フォ
トセンサによる可視光検出の方法としては、回転軸61内
に軸の内径と同じ外径の光ファイバーを配置し、この光
ファイバーに接近させフォトセンサを配置することによ
り、フォトセンサを回転軸外に出し、配置を容易にする
方法もある。
第5図は実施例のブロック図であり、光学系5の赤外
線検出器58からの電圧信号はアナログ処理部20に入力さ
れ、このアナログ処理部20で後述するように信号処理さ
れ、ディジタル処理部30に出力される。そしてディジタ
ル処理部30で水分値の演算と測定結果の表示が行われ
る。また、ディジタル処理部30にはフォトセンサ9から
の受光信号が入力され、この受光信号の検出により校正
が行われる。
赤外線検出器58からの電圧信号は回転ディスク53の回
転に伴って交流信号となり、この信号は交流増幅部210
で増幅されて同期整流部220に入力される。また、回転
位置検出器53bからの位置検出信号は同期信号発生部230
に入力され、この同期信号発生部230は回転ディスク53
の回転に伴って光学系5の光路を横切るフィルタ53aの
種類に応じた同期信号を発生して上記同期整流部220に
供給する。
同期整流部220の出力端子は、フィルタ53aの種類に対
応して上記同期信号毎に予め設定されており、交流増幅
部210から入力される電圧信号について、測定光による
電圧信号、2種類の参照光による電圧信号を、それぞれ
同期信号から識別し、それぞれ整流して選択的に各出力
端子に出力する。そして、測定光による電圧信号はディ
ジタル処理部30のアナログ入力部310に出力し、第1,第
2の参照光による電圧信号は加算部240に出力する。
第1,第2の参照光による各電圧信号は加算部240で加
算されてディジタル処理部30のアナログ入力部310に供
給される。また、加算部240で加算された電圧信号は、
交流増幅部210に入力され、交流増幅部210はこの加算部
240からの電圧信号に基づいて参照光による電圧信号が
一定になるようにゲインを調整し、この参照光による電
圧信号と測定光による電圧信号が信号処理に適したレベ
ルになるように調整する。
なお、モータ制御部250は、ディジタル処理部30の演
算処理部320を構成するマイクロプロセッサの制御によ
りディスク回転用モータ54の回転を制御する。また、温
度センサ260による装置内の検出温度はアナログ入力部3
10を介して演算処理部320に入力され、従来同様の温度
補償がおこなわれる。
ディジタル処理部30は、A/D変換器等を備えたアナロ
グ入力部310、マイクロプロセッサ等でディジタルデー
タの処理を行う演算処理部320、測定結果を表示する表
示部330、操作キーなどのキーボード入力部340、電圧比
較器等によりフォトセンサ9からの受光信号を入力する
ディジタル入力部350およびテーブル回転用モータ7を
駆動制御する信号を出力するディジタル出力部360が含
まれる。
アナログ処理部20の同期整流部220からの測定光の電
圧信号と加算部240からの電圧信号はアナログ入力部310
でそれぞれ電圧値を示すディジタルデータに変換され、
このデータに基づいて演算処理部320で水分値が演算さ
れ、求められた水分値は表示部330で表示される。
なお、演算処理部320は、測定光による電圧信号のデ
ータ(SD)と、参照光による電圧信号のデータ(RD)を
それぞれ取り込んで、次式(2)により吸光度Xの演算
を行い、この演算結果から次式(3)に基づいて水分値
(Y)を演算する。
X=log(a・RD/SD) ……(2) Y=α+β・X+γ・X2 ……(3) なお、α,β,γは、従来同様にキャリブレーション
により予め設定された定数、aはキャリブレーション時
には“1"に設定される校正係数であり、これらの係数は
メモリに記憶され、前掲の式(2),(3)により水分
値(Y)を演算するときにメモリ内の値が参照される。
校正係数(a)は、校正板8について測定を行ったと
きに、 a=SD/RD ……(4) により演算され、校正板8の測定時にX=0となるよ
うな値に設定される。これによって、校正が行われる。
次に演算処理部320におけるマイクロプロセッサの動
作を説明する。
装置の電源が投入されると、モータ制御部250を制御
してディスク回転用モータ54を回転させ、光学系5を介
してターンテーブル6側に、測定光、第1,第2の参照光
および可視光を巡回的に照射する。
そして、ディジタル入力部350の出力によりフォトセ
ンサ9からの受光信号の有無を監視し、フォトセンサ9
の受光信号が検出されないときは、アナログ入力部310
から出力される測定光による電圧信号のデータ(SD
と、参照光による電圧信号のデータ(RD)を取り込ん
で、前掲の式(2),(3)により水分値(Y)を演算
して表示部330に出力し、フォトセンサ9からの受光信
号の有無の監視を続行する。
一方、フォトセンサ9の受光信号が検出されたとき
は、アナログ入力部310から出力される測定光による電
圧信号のデータ(SD)と、参照光による電圧信号のデー
タ(RD)を取り込んで、前掲の式(4)により校正係数
(a)を演算してメモリに記憶し、フォトセンサ9から
の受光信号の有無の監視を続行する。
以上の動作により、電源が投入されると、光学系5か
らの可視光がフォトセンサ9により検知されるので、前
記のように校正が行われ、試料容器をターンテーブル6
に載置して測定を開始すると、可視光は試料および試料
容器によって遮蔽されるので、メモリに記憶した校正係
数(a)に基づいて前記のように水分値が演算され、校
正後の測定値として表示される。
また、他の試料等の測定を行うために試料容器を取り
出すと、その都度上記の校正が行われるので、測定値は
常に校正直後の正して値となる。
第6図は実施例の装置において、5分おきに校正を行
い、各校正直前の水分ドリフトを測定した実験結果を示
している。
図のように、水分ドリフトの量は、電源投入時から次
第に減少しているが一回目の校正から5分経過後、すな
わち、二回目の校正直前の水分ドリフトの量でも、0.1
%WB以下になっており、通電直後から測定が可能なこと
がわかった。なお、実際に試料の水分値を測定するとき
には、ターンテーブルに試料容器を乗せている時間はた
かだか1分以内(通常は30秒程度)であるので、上記の
実験例よりもさらに、頻繁に校正が行われるので、実用
上全く支障のない程度に水分ドリフトを抑えることがで
きる。
このように、電源投入後のウォーミングアップが不要
となり、測定作業の迅速化を図ることができる。また、
環境状態や経年変化の影響についても自動的に校正が行
われるので常に高精度の測定が可能となる。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明の卓上型赤外線水分測定装
置によれば、試料テーブル上に載置された試料容器内の
試料に近赤外線を照射し、この試料からの近赤外線の反
射光量に基づいて該試料の水分値を測定するようにした
卓上型赤外線水分測定装置において、小孔が形成された
校正板を試料テーブルの試料載置面側に配設するととも
に、この校正板の小孔の内部に光検出素子を配設し、こ
の光検出素子が光を検知することにより上記校正板によ
り校正を行うようにしたので、試料についての水分値の
測定を行っていないとき、すなわち、試料テーブル上に
試料容器が載置されていないときに自動的に校正が行わ
れ、試料について測定を行うときには校正直後の正しい
測定値が得られようになり、実質的にウォーミングアッ
プを必要としないで測定を行うことができる。また、環
境状態や経年変化の影響を受けないで高精度な測定が可
能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明実施例の卓上型赤外線水分測定装置を示
す正面断面図、 第2図は同卓上型赤外線水分測定装置の側面断面図、 第3図は同卓上型赤外線水分測定装置の一部破砕斜視
図、 第4図は同卓上型赤外線水分測定装置の回転ディスクを
示す図、 第5図は実施例のブロック図、 第6図は実施例における実施例を示す図、 第7図は従来の卓上型赤外線水分測定装置における電源
投入時からの水分ドリフトの変化を示す図、 第8図は従来の卓上型赤外線水分測定装置における周囲
温度の急激な変化による水分ドリフトの変化を示す図、 第9図は従来の卓上型赤外線水分測定装置における周囲
温度と水分ドリフトの関係を示す図、 第10図は従来の卓上型赤外線水分測定装置における温度
補償のための温度ドリフト特性を示す図である。 6……ターンテーブル、8……校正板、9……フォトセ
ンサ。
フロントページの続き (72)発明者 小西 賢治 神奈川県平塚市黒部丘1番31号 日本た ばこ産業株式会社生産技術研究所内 (72)発明者 杉野 嘉彦 静岡県三島市徳倉2丁目16番12号 株式 会社イーオス内 (56)参考文献 特開 昭62−137541(JP,A) 実開 平1−137459(JP,U) 実開 平2−65153(JP,U) 実開 昭60−165848(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 21/00 - 21/61

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料テーブル上に載置された試料容器内の
    試料に近赤外線を照射し、この試料からの近赤外線の反
    射光量に基づいて該試料の水分値を測定するようにした
    卓上型赤外線水分測定装置において、 小孔が形成された校正板を前記試料テーブルの試料載置
    面側に配設するとともに、この校正板の小孔の内部に光
    検出素子を配設し、 上記光検出素子が光を検知することにより試料の有無を
    検出し、試料のない状態で上記校正板により校正を行う
    ようにしたことを特徴とする卓上型赤外線水分測定装
    置。
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