JP2866042B2 - コケムシ類付着誘導剤 - Google Patents
コケムシ類付着誘導剤Info
- Publication number
- JP2866042B2 JP2866042B2 JP7285377A JP28537795A JP2866042B2 JP 2866042 B2 JP2866042 B2 JP 2866042B2 JP 7285377 A JP7285377 A JP 7285377A JP 28537795 A JP28537795 A JP 28537795A JP 2866042 B2 JP2866042 B2 JP 2866042B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bryozoan
- adhesion
- present
- adhesion inducer
- inducer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A40/00—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
- Y02A40/80—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
- Y02A40/81—Aquaculture, e.g. of fish
Landscapes
- Farming Of Fish And Shellfish (AREA)
- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、基盤へのコケムシ
類の付着誘導のために有効な新規なコケムシ類付着誘導
剤及びそれを用いたコケムシ類の基盤への付着方法に関
する。
類の付着誘導のために有効な新規なコケムシ類付着誘導
剤及びそれを用いたコケムシ類の基盤への付着方法に関
する。
【０００２】
【従来の技術】コケムシ類は抗ガン剤として有力視され
ているブリオスタチン（bryostatin）類等の有用な生理
活性物質を産生する海洋付着生物である。そして、コケ
ムシ類からこれら生理活性物質の抽出には現在野性種を
採取して行われている。しかし、この野性種を採取は労
力とコストが多大なばかりか、大量採取による生態系へ
の悪影響が心配される。そこで、コケムシ類の養殖技術
の確立が望まれているが、現在のところそのために必要
なコケムシ類の基盤への付着を促進させるに有効なコケ
ムシ類付着誘導剤は開発されていない。
ているブリオスタチン（bryostatin）類等の有用な生理
活性物質を産生する海洋付着生物である。そして、コケ
ムシ類からこれら生理活性物質の抽出には現在野性種を
採取して行われている。しかし、この野性種を採取は労
力とコストが多大なばかりか、大量採取による生態系へ
の悪影響が心配される。そこで、コケムシ類の養殖技術
の確立が望まれているが、現在のところそのために必要
なコケムシ類の基盤への付着を促進させるに有効なコケ
ムシ類付着誘導剤は開発されていない。
【０００３】したがって、毒性が少なく周囲の環境への
悪影響が少なく、かつ、コケムシ類の基盤への付着誘導
効果の優れたコケムシ類付着誘導剤の開発がコケムシ類
の養殖技術の確立のたために緊急な課題となっている。
悪影響が少なく、かつ、コケムシ類の基盤への付着誘導
効果の優れたコケムシ類付着誘導剤の開発がコケムシ類
の養殖技術の確立のたために緊急な課題となっている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、基盤へのコ
ケムシ類の付着誘導のための新規なコケムシ類付着誘導
剤及びそれを用いたコケムシ類の基盤への付着方法を提
供する。
ケムシ類の付着誘導のための新規なコケムシ類付着誘導
剤及びそれを用いたコケムシ類の基盤への付着方法を提
供する。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、オクトパミン
（octopamine）を有効成分とすることを特徴とするコケ
ムシ類付着誘導剤である。さらに、本発明は、コケムシ
類にオクトパミンを有効成分とするコケムシ類付着誘導
剤を作用させてコケムシ類を基盤に付着させる方法であ
る。
（octopamine）を有効成分とすることを特徴とするコケ
ムシ類付着誘導剤である。さらに、本発明は、コケムシ
類にオクトパミンを有効成分とするコケムシ類付着誘導
剤を作用させてコケムシ類を基盤に付着させる方法であ
る。
【０００６】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
オクトパミンを有効成分とするコケムシ類付着誘導剤
は、該付着誘導剤をコケムシ幼生に対して作用させるこ
とによって、本来は、コケムシ幼生が遊泳開始後数時間
の間に適当な基盤を求めて海水中に拡散していく過程で
あるところを基盤に強制的に付着させることができる。
コケムシ類などの付着生物の幼生は、種の繁栄のため遊
泳して海水中に拡散していく傾向にあるので、コケムシ
幼生を直ちに基盤に強制的に付着させることができれば
その拡散を防ぎコケムシ類の高密度での養殖が可能とな
る。
オクトパミンを有効成分とするコケムシ類付着誘導剤
は、該付着誘導剤をコケムシ幼生に対して作用させるこ
とによって、本来は、コケムシ幼生が遊泳開始後数時間
の間に適当な基盤を求めて海水中に拡散していく過程で
あるところを基盤に強制的に付着させることができる。
コケムシ類などの付着生物の幼生は、種の繁栄のため遊
泳して海水中に拡散していく傾向にあるので、コケムシ
幼生を直ちに基盤に強制的に付着させることができれば
その拡散を防ぎコケムシ類の高密度での養殖が可能とな
る。
【０００７】本発明で用いられるオクトパミンは、Assc
her, U.S.pat. 2,585,988(1952)記載の方法により合成
される。また、このオクトパミンは市販品として購入す
ることができる。本発明のコケムシ類付着誘導剤の使用
方法は、オクトパミンをそのまま海水に加えてもよく、
また、塗料等に混合して基盤等に塗布して使用すること
もできる。
her, U.S.pat. 2,585,988(1952)記載の方法により合成
される。また、このオクトパミンは市販品として購入す
ることができる。本発明のコケムシ類付着誘導剤の使用
方法は、オクトパミンをそのまま海水に加えてもよく、
また、塗料等に混合して基盤等に塗布して使用すること
もできる。
【０００８】本発明のコケムシ類付着誘導剤の使用量
は、海水に加える場合は0.1 〜10、好ましくは１〜10μ
Ｍである。基盤等に塗布して使用する場合は、基盤等の
表面の１ｃｍ2 当たりオクトパミンとして0.2 〜20、好
ましくは２〜20μｇである。本発明で用いる基盤として
は、養殖用基材等があげられる。
は、海水に加える場合は0.1 〜10、好ましくは１〜10μ
Ｍである。基盤等に塗布して使用する場合は、基盤等の
表面の１ｃｍ2 当たりオクトパミンとして0.2 〜20、好
ましくは２〜20μｇである。本発明で用いる基盤として
は、養殖用基材等があげられる。
【０００９】
【発明の実施の形態】以下に本発明を実施例により具体
的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例により
限定されるものではない。
的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例により
限定されるものではない。
【００１０】
【実施例】海水にコケムシ幼生を収容して付着実験を行
うと、多くのコケムシ幼生は１時間以上遊泳して付着変
態し幼生となる。この実施例では、ポリスチレン製のプ
レートからなる容器に人工海水２ ml を入れ、人工海水
２ ml 当たり約２０個体のコケムシ幼生を浮遊させる。
次いで、この人口海水に所定の濃度のオクトパミンを加
えた。そして、１０分後に容器壁面へのコケムシ幼生の
付着・変態の様子を観察した。その結果次表に示すとお
り、加えた試薬の濃度に依存して付着の促進が観察され
た。０．１μＭ以上で４０％以上の幼生が１０分以内に
付着を完了する効果があるので、付着効率はきわめて優
れている。検査した濃度範囲では異常個体は全く観察さ
れなかったので、安全性においてもきわめて優れたもの
である。
うと、多くのコケムシ幼生は１時間以上遊泳して付着変
態し幼生となる。この実施例では、ポリスチレン製のプ
レートからなる容器に人工海水２ ml を入れ、人工海水
２ ml 当たり約２０個体のコケムシ幼生を浮遊させる。
次いで、この人口海水に所定の濃度のオクトパミンを加
えた。そして、１０分後に容器壁面へのコケムシ幼生の
付着・変態の様子を観察した。その結果次表に示すとお
り、加えた試薬の濃度に依存して付着の促進が観察され
た。０．１μＭ以上で４０％以上の幼生が１０分以内に
付着を完了する効果があるので、付着効率はきわめて優
れている。検査した濃度範囲では異常個体は全く観察さ
れなかったので、安全性においてもきわめて優れたもの
である。
【００１１】
【００１２】
【発明の効果】本発明のコケムシ類付着誘導剤は、コケ
ムシの基盤への付着を優れた正確性、信頼性及び再現性
をもって、誘導することができる。従って、その後のコ
ケムシの養殖作業の能率を顕著に向上させることができ
る。しかも、本発明のコケムシ類付着誘導剤は、毒性が
小さいのでコケムシ自体への異常を示さないばかりか、
周囲の環境への悪影響も少ない。また、１μＭのでも効
果を奏するものであるから経済的にもすぐれたものであ
る。
ムシの基盤への付着を優れた正確性、信頼性及び再現性
をもって、誘導することができる。従って、その後のコ
ケムシの養殖作業の能率を顕著に向上させることができ
る。しかも、本発明のコケムシ類付着誘導剤は、毒性が
小さいのでコケムシ自体への異常を示さないばかりか、
周囲の環境への悪影響も少ない。また、１μＭのでも効
果を奏するものであるから経済的にもすぐれたものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) A01N 33/10 A01K 61/00 ＢＩＯＳＩＳ（ＤＩＡＬＯＧ) ＣＡ（ＳＴＮ) ＲＥＧＩＳＴＲＹ（ＳＴＮ) ＷＰＩ（ＤＩＡＬＯＧ)
Claims (2)
- 【請求項１】 オクトパミンを有効成分とすることを特
徴とするコケムシ類付着誘導剤。 - 【請求項２】 コケムシ類にオクトパミンを有効成分と
するコケムシ類付着誘導剤を作用させてコケムシ類を基
盤に付着させる方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7285377A JP2866042B2 (ja) | 1995-11-01 | 1995-11-01 | コケムシ類付着誘導剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7285377A JP2866042B2 (ja) | 1995-11-01 | 1995-11-01 | コケムシ類付着誘導剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09124410A JPH09124410A (ja) | 1997-05-13 |
| JP2866042B2 true JP2866042B2 (ja) | 1999-03-08 |
Family
ID=17690766
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7285377A Expired - Fee Related JP2866042B2 (ja) | 1995-11-01 | 1995-11-01 | コケムシ類付着誘導剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2866042B2 (ja) |
-
1995
- 1995-11-01 JP JP7285377A patent/JP2866042B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH09124410A (ja) | 1997-05-13 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| Schimmel et al. | Acute toxicity, bioconcentration, and persistence of AC 222,705, benthiocarb, chlorpyrifos, fenvalerate, methyl parathion, and permethrin in the estuarine environment | |
| Holcombe et al. | The acute toxicity of kelthane, dursban, disulfoton, pydrin, and permethrin to fathead minnows Pimephales promelas and rainbow trout Salmo gairdneri | |
| Price et al. | Performance enhancement of natural antifouling compounds and their analogs through microencapsulation and controlled release | |
| JP4838426B2 (ja) | 環境的に限定された三次元空間中での蚊の人のにおいの追跡能力を抑制するための方法、装置及び組成物 | |
| JP2866042B2 (ja) | コケムシ類付着誘導剤 | |
| KR900700009A (ko) | 조류를 쫓아버리기 위한 개량된 방법 | |
| Simi et al. | Reversibility of the Inhibitory Effect of Atrazine and Lindane on Cytosol 5oE-Dihydrotestosterone Receptor Complex Formation in Rat Prostate | |
| JPH08333204A (ja) | 除草性組成物 | |
| EP1123950A1 (en) | Method for preventing settlement of aquatic fouling organisms | |
| WO1994008904A1 (en) | Antifouling coating composition and method | |
| JP3795109B2 (ja) | 徐放性フェロモン製剤 | |
| JP2880438B2 (ja) | コケムシ類付着防止剤 | |
| JPH07305002A (ja) | 水系防汚塗料 | |
| SU1272966A3 (ru) | Способ борьбы с сорн ками | |
| JPH0237881B2 (ja) | ||
| JPH08193097A (ja) | 生物忌避タンパク質及びその固定化方法 | |
| JP2958169B2 (ja) | 殺ダニ剤 | |
| JP3404147B2 (ja) | バイオゼリー形成剤 | |
| Harrow | Developing Pesticide Resistance to Acetylcholinesterase Inhibitors in D. pulex | |
| RU1819558C (ru) | Фунгистатический состав | |
| JPH09169607A (ja) | アドレナリン作働性α受容体遮断物質を有効成分とする防汚剤 | |
| Farley | Cardioregulation in the desert scorpion, Paruroctonus mesaensis | |
| UMINO et al. | Insecticide studies in vector control of Guatemalan onchocerciasis: 2. Efficacy of larvicides assessed by simulated trough tests | |
| JP2990599B2 (ja) | 湛水下水田の除草方法 | |
| JPH02308869A (ja) | 真珠貝母貝用塗料 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |