JP2865703B2 - 線画像データの認識方法 - Google Patents

線画像データの認識方法

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JP2865703B2
JP2865703B2 JP10296089A JP10296089A JP2865703B2 JP 2865703 B2 JP2865703 B2 JP 2865703B2 JP 10296089 A JP10296089 A JP 10296089A JP 10296089 A JP10296089 A JP 10296089A JP 2865703 B2 JP2865703 B2 JP 2865703B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、車両の走行状態を記録したタコグラフの自
動解析装置などに利用される線画像データの認識方法に
関するものである。
(従来の技術) 観光バスやトラックなど営業用車両の走行状態を記録
する装置として、タコグラフ装置が利用されている。
このタコグラフ装置は、円板状のタコグラフ記録シー
トを記録用円盤に保持させ、これを所定速度で回転させ
ながらその径方向に区分された所定の記録領域に走行距
離や走行速度を表示する線図と、走行/停止の状態区分
を表示するドライバーズ・ラインと称される縮図などを
記録してゆくようになっている。
従来、この記録済みのタコグラフの解析は、熟練した
作業者が肉眼でタコグラフの線図を読取り、所定の規則
に従って走行データに変換してゆくことにより行われて
いる。このため、読取りと解析のために多大な労力と時
間がかかり、また、作業に伴う疲労などから人為的な誤
りが生じやすくなる。
そこで、電子カメラなどを利用して記録シート上の線
画を光学的に読取ってディジタルの線画像データを作成
し、これをコンピュータで自動解析することが計画され
ている。
(発明が解決しようとする課題) 自動解析用として電子カメラなどで読取ったタコグラ
フの線画像データには、記録シート上に描かれている目
盛線などデータとの混同を招きやすい不要成分、記録シ
ートの汚れや疵などの雑音成分、さらにはインクのかす
れや記録中の振動などに伴う途切れなどが含まれること
が予想される。このため、最終的な解析に先立って、上
述のような不要成分、雑音成分、あるいは途切れの補正
など画質改善に関する前処理が必要になる。
このような前処理をいかに簡易な方法で実現するか
は、自動解析の処理速度と装置価格の低減化を実現する
うえで重要な課題となる。
(課題を解決するための手段) 特許請求の範囲第1項記載の第1の発明によれば、直
交座標(X,Y)で規定される二次元平面内においてX座
標及びY座標を共に単調に増加又は減少させながら連続
する画素群によって構成される線画像データを走査線で
あるラインをX軸方向に平行にかつ指定された一方の端
点から指定された他方と端点までX,Y方向に走査しつつ
認識する簡易な線画像データ認識方法が提供される。
この第1の発明に係わる線画像データの認識方法によ
れば、まず、一方の端点を含む先頭ラインについては、
この端点を始点にX方向への走査を行いながら画素の有
無を判定することにより単一又は連続画素群から成るラ
ンが途切れる終了位置まで走査が行われ、このランに関
する情報が保存される。
次のラインから上記他方の端点を含む最終ラインまで
の各ラインについては、直前のライン上の各ランである
親ランの開始位置からその終了位置まで又はこの終了位
置を横切る子ランの終了位置までX方向への走査を行い
ながら画素の有無を判定することによりこのライン上の
各子ランを検出しこれらのランにX座標の共通部分の有
無に基づく直前のライン上の親ランとの連結性を付加し
た情報を保存する処理が反復される。
最後に、上述の走査によって保存した情報に基づき連
接ライン間で連結性を有するラン群を上記他方の端点を
含むランを始点に上記一方の端点を含むランまでY座標
を単調に減少又は増加させながら逆向きに辿ることによ
り線画像データが認識される。
特許請求の範囲第3項記蔵の第2の発明によれば、上
記他方の端点の代わりに走査の終了ラインが指定され、
上記走査によって保存されたランに関する情報の特徴と
前記画素群に固有の端点情報とを照合し低量的な近似度
の多寡を基準に他方の端点が推定され、この他方の端点
を含むランを始点に上記指定された一方の端点を含むラ
ンまでY座標を単調に変化させながら隣接ライン間の連
結ラン群を逆向きに辿ることにより線画像データの認識
が行われる。
(実施例) 以下、本発明の作用を実施例と共に詳細に説明する。
第1図は、本発明の一実施例に係わる線画像データの認
識方法の処理手順を説明するためのフローチャート、第
2図は、認識対象の線画像データの一例を示す概念図、
第3図は、上記実施例において走査によって得られた各
ライン上のランと隣接ライン間のラン相互の連結性を示
す情報がノードとブランチからなる閉路の存在を許容す
る木構造の形熊で保存する様子を示す概図、第4図は、
上記実施例によって認識された線画像データの一例を示
す概念図、第5図は、特許請求の範囲第3項の発明に関
し他方の端点の推定方法を説明するための概念図、第6
図は、本発明によって認識しようとするタコグラフの線
図を例示する概念図である。
本発明の方法によって認識しようとするタコグラフの
走行距離を表示する線画像データの典型的なものは、第
6図に示すように、直交座標(X,Y)で規定される二次
元平面内においてX座標とY座標を単調に変化させなが
ら連続する画素群によって構成されている。ここで、Y
軸に沿う変位量は時間の経過を示し、X軸に沿う変位量
は車両の走行距離を示している。この走査距離は、記録
面積を圧縮するために所定間隔(典型的には5Km)ごと
に折り返されている。なお、タコグラフ記録シート上に
描かれた元の線図は、この記録シートがセンターホール
を有する円板形状を呈しているため半径方向の所定の領
域内に設定された円筒座標内に描かれている。そして、
この記録シートの半径方向に沿う所定の領域を視野にお
さめるようにラインセンサなどの撮像装置を配置し、記
録シートをその中心軸の廻りに等速度で回転しながらも
との線図を光学的に読取ることにより、第5図に示すよ
うに、直交座標(X,Y)で規定される二次元平面内に描
かれた線画像データに交換される。
第6図に例示した線画像データは、タコグラフの本質
に起因する顕著な特徴を二つ備えている。その一つは、
時間の遡及が起こり得ないため線画像データのY座標が
単調に増加してゆく点である。
他の一つは、走行状態にある限り走行方向とは無関係
に走行距離が単調に増加してゆくため、線画像データの
X座標が単調に増加又は減少してゆく点である。このX
座標の単調な増減の反転は、走行距離が5Kmを越えるた
びに繰り返される。この増減の反転が行われる点は、通
常、折り返し点と称されている。この折り返し点の間隔
が狭いほど車両の走行速度が大きいことを示している。
また、X座標の変化を伴わないY座標のみの増加は、車
両が停止状態にあることを示している。
第6図のような線画像データの一部を、2個の隣接折
り返し点間に限って拡大して例示すると、第2図のよう
なものとなる。
この線画像データは、かすれによる途切れを補正する
と共に走査時間を短縮するため、ラインセンサ等による
光学的読取り時の最小単位の隣接画素群を最大16個まで
含み得る4×4画素の大きさのブロックを単位として描
かれている。すなわち、内部に所定個数以上の画素を含
むブロックについてはこれを16個の画素を含むブロック
で置き換えることによりかすれに伴う線画像データの途
切れを補正すると共に、走査対象の画素数の低減による
走査の高速化が図られている。以下で説明する認識処理
に関しては、上記1ブロックを1画素と称する。
第2図の認識対象の線画像データには、1Kmおきに描
かれている走行距離に関する縦の目盛線が不要成分とし
て含まれると共に、記録シート上の汚れや疵に伴う雑音
成分も含まれている。図中の端点Aは認識開始位置とし
て指定される折り返し点であり、端点Bは認識終了位置
として指定される次の折り返し点を示すものである。
本第1の発明の一実施例によれば、第2図の線画像デ
ータについて、第1図のフローチャートに示す手順に従
って、不要線画成分や雑音成分を除去するための認識が
行われる。
まず、端点AのY座標が走査開始ライン番号としてこ
の認識処理を実行するプロセッサ内のYレジスタに設定
される(ステップ11)。次に、端点AのX座標が走査開
始X座標としてプロセッサ内のXレジスタに設定される
(ステップ12)。続いて、この端点Aについて画素の有
無が判定される(ステップ13)。この端点Aに画素が存
在しなければ端点の指定に誤りがあると見做され、認識
処理の中止や、端点の再指定の要求などの適宜な例外処
理が行われる。図示の例では端点Aに画素が存在するた
め、処理がステップ14に移行し、現在のライン番号とX
座標が保存される。次のステップ15でX座標が歩進され
たのち、ステップ13への復帰が行われ、歩進済みの新た
なX座標の走査位置に画素が存在するか否かが判定され
る(ステップ13)。この走査位置に画素が存在すれば、
ステップ14におけるX座標の保存とステップ15における
X座標の歩進が行われたのちステップ13への復帰が行わ
れ、新たなX座標の走査位置に画素が存在するか否かの
判定が繰り返される。
現在の走査位置に画素が存在しないことがステップ13
で判定されると、処理はステップ16に移行する。ステッ
プ16では、現在の走査位置が直前に走査されたライン上
のラン(「親ラン」と称する)の外側にあるか否かが判
定される。この例では、走査中のラインが始点Aを含む
走査開始ラインであるため親ランは存在しない。この場
合、現在の走査位置は親ランの外側にあると見做され、
処理はステップ17に移行する。ステップ17では、走査中
のライン上で検出された単一又は複数の連続画素群から
成るラン(「子ラン」と称する)の開始位置と終了位置
のX座標がノードデータとして保存される。第2図の例
では、走査開始ライン[Y=1]上のX座標[X=1と
7]が子ランのノードデータとして保存される。なお、
走査間始ラインについては連結データの保存が省略され
ると共に、この子ランは親ランに変更される。
次に、先頭ライン以外のラインについては直前のライ
ン上に複数の親ランが存在し得るので、これが最終の親
ランであるか否かの判定がステップ18において行われ
る。この例では、走査中のラインが先頭ラインであり直
前のラン上に親ランが存在しないので、ステップ17で保
存されたランと連結する直前のライン上の親ランは最終
のものであると見做され、処理はステップ19に移行す
る。
ステップ19では、現在走査中のラインが端点Bを含む
最終走査ラインであるか否かの判定が行われる。この例
では、最終走査ラインに該当しないため、ステップ20で
X座標がクリアされ、ステップ21でライン番号が歩進さ
れたのち、ステップ12への復帰が行われる。
ステップ12では、2番目のラインについてX方向への
走査開始の始点か設定される。この始点としては、直前
のライン上で保存された各親ランの開始位置が指定され
る。この例では直前のライン上で保存された親ランは一
つであり、この親ランの開始位置(X=1)が走査開始
の始点として設定される。続いて、上述のステップ13,1
4,15の繰り返しによるX方向への走査が行われる。
第2図の例では、X=1からX=2までの先頭の子ラ
ンが検出され、この先頭の子ランが途切れた走査位置
(X=1)について親ランの外側であるか否か、すなわ
ち現在の走査位置が親ランの終了位置(X=7)を越え
たか否かがステップ16で判定される。この例では、走査
位置が親ランの終了位置を越えていないので、処理はス
テップ15に移行する。これに伴い、ステップ15でX座標
の歩進が行われたのちステップ13への復帰が行われ、X
方向への走査が続行される。
第2図の例では、上記X方向への走査の続行によりX
=5からX=9までの次の子ランが検出され、この子ラ
ンの途切れた走査位置(X=10)については直前のライ
ン上の最終ランの外側であるか否かの判定がステップ16
で行われる。この走査位置は直前のラインの最終ランの
終了位置(X=7)を越えているため、X方向への走査
が一旦打ち切られ、処理はステップ17に移行する。ステ
ップ17では、X=1から7までの親ランに基づき検出さ
れた2個の子ランのそれぞれについて開始位置と終了位
置のX座標がノードデータとして保存される。第2図の
例では、2番目の走査ライン[X=2]上の2個の子ラ
ンのX座標[X=1−2]と[X=5−9]とがノード
データとして保存される。さらに、これらのノードデー
タには、X座標の共通部分の有無に基づく親ランとの連
結性が付加される。第2図の例では、子ラン[X=1−
2]と[X=5−9]がノードデータとはいずれも直前
のライン上の親ラン[X=1−7]との間にX座標の共
通部分を有するため、連結性有りの情報が付加される。
上記子ランと親ランとの連結性に関する情報は、第3
図に例示するように、各ライン上で検出された各ランを
ノードとし、隣接ライン間における各ランの連結性をブ
ランチとする木構造を有している。すなわち、最上段の
ノードは1番目のライン上に親ラン[X=1−7]が存
在することを表示し、2段目の2個のノードは2番目の
ライン上には上記組ランと連結性を有する2個の子ラン
[X=1−2]と[X=5−9]とが存在することを例
示している。また、各ノード間を接続するブランチはこ
れらのノード間に連結性が存在することを表示してい
る。
上記ラン情報の保存が終了すると、処理はステップ18
に移行し、上記親ランが直年のライン上の最終の親ラン
であるか否かが判定される。この例では、親ランが1個
しか存在しないのでこれが最終のものと判定され、処理
はステップ18に移行する。
次のステップ18では、現在走査中のラインが端点Bを
含む最終走査ラインであるか否かの判定が行われる。こ
の例では、最終走査ラインに該当しないため、ステップ
19でX座標がクリアされ、ステップ20でライン番号が歩
進されたのち、ステップ12への復帰が行われる。
ステップ12では、直前の走査ライン上で保存済みの親
ランに関する情報に基づき、X方向への走査開始の始点
が設定される。この始点としては、直前のライン上の先
頭の親ラン[X=1−2]の開始位置(X=1)が指定
され、ステップ13,14,15によるX方向への走査が繰り返
される。
第2図の例では、X=1からX=3までの子ランが検
出され、この子ランの途切れた走査位置(X=4)につ
いては直前のライン上の親ランの終了位置(X=2)を
越えているか否かがステップ16で判定される。この例で
は、走査位置が親ランの終了位置を越えているので処理
はステップ17を経てステップ18に移行し、上記観ランが
直前のライン上で検出された最終の親ランであるか否か
が検出される。
この例では、直前のライン上に次の親ラン[X=5−
10]が存在するので、処理はステップ12に移行し、次の
親ランの開始位置(X=5)が走査開始の始点として設
定されたのち、ステップ13,14,15によるX方向への走査
が繰り返される。このようにして、第2図に示すよう
に、2番目の子ラン[X=5−5]と最終の子ラン[8
−13]が検出され、先頭の子ラン[1−3]を含めた3
個の子ランが直前のライン上のランとの連結性と共に保
存される。
以下同様にして、ライン番号を歩進しながらX方向へ
の走査が反復され、第2図に示すように、各ライン上の
ランと隣接ライン間のラン相互の連結性に関する情報が
保存され、端点Bを含む最終ラインについての走査の終
了に伴いステップ19を経て情報の保存処理が終了する。
上述の走査によって作成される第2図のラン情報は、
閉路の存在を許容する木構造の形式で保存される。
なお、ステップ16からステップ17への処理の移行は、
現在の走査位置に画素が存在せず(これはステップ13で
判定される)かつこの走査位置が親ランの終了位置を越
えている場合にだけ行われる。この状態は、走査位置が
子ランの途切れた状態で親ランの終了位置を越えるか、
又はこの親ランの終了位置を横切る子ランの終了位置を
越えることによって起こる。
この保存処理が終了すると、保存済みの情報に基づき
連接ライン間で連結性を有するラン群が端点Bを含むラ
ンを始点に端点Aを含むランまで対応のライン番号(Y
座標)を単調に減少させながら逆向きに辿られ、線画像
データとして認識される。すなわち、第3図の破線の矢
印で示すようにノードN8=N7−N6・・・・N1に保存中の
ランが走査の順序とは逆向きにランイン番号を単調に減
少させながら辿られる。このY座標を単調に減少させる
という条件は、時間の遡及が起こり得ないため線画像デ
ータのY座標が単調に増加してゆくというタコグラフの
本質に由来している。すなわち、第3図の例では、ノー
ドN4からノードN9への遡及や、ノードN2からノードN10
への遡及は禁止される。
第4図は、上述のようにして認識されたノードN1から
N8までのランのみから構成される線画像データを示して
いる。この線画像データを第2図に示した認識前の線画
像データと比較すれば明らかなように目盛線などの不要
成分や、汚れや疵などに起因する雑音成分が完全に除去
されている。
折り返し点に該当する第2図の端点Bから次の折り返
し点に該当する次の端点まての線画像データは、Y座標
の単調な増加とX座標の単調な減少を伴う。このため、
端点Bが新たな走査開始位置として指定されると共に、
次の折り返し点に該当する端点が新たな走査終了位置と
して指定される。このように、走査の方向を線画像デー
タの延在方向に一致させることにより走査範囲が有効に
圧縮され、認識の高速化が達成される。
第6図のタコグラフを参照すれは明らかなように、線
画像データは折り返し点の中間で終了することが多い。
従って、折り返し点を走査終了の他方の端点として指定
する方法では、最後の折り返し点よりも先の部分につい
ては認識の対象から除外せざるを得なくなる場合があ
る。このような事熊は、他方の端点を指定する代わりに
走査の終了ラインを指定して走査を開始させ、この走査
によって保存されたラン情報の特徴とタコグラフに固有
の端点情報とを照合し定量的な近似度な多寡を基準に他
方の端点を推定させることにより回避できる。この端点
推定は、端点推定ソフトウェアに則った処理が可能であ
り、以下に示すように様々な処理方式が可能である。
一例としては、走査終了ラインを指定するため、例え
ば、ドライバーズ・ラインの途切れが検出されたライン
に対して所定ライン分のマージンを付加し、下のライン
を指定することができる。すなわち、第5図に例示する
ように、端点Aを走査開始側の一方の端点として指定
し、ドライバーズラインDLが途切れる点DのY座標に所
定のマージンΔYを付加したY座標に該当するラインを
走査最終ラインとして指定し、保存されたラン情報を特
徴としてY方向へのランが途切れる点を指定すると、3
個の端点候補B1,B2,B3が出現する。ただし、端点B1は線
画像データの末端の端点でありこれが他方の端点として
選択されることが望ましい。また、端点B2は疵によって
形成された孤立斜線の端点であり、端点B3は目盛線上の
端点である。この場合、タコグラフに固有の端点情報で
あるドライバーズラインが途切れる点に最も近い端点で
あることを選択の条件とし、距離判別に基づく端点推定
を実行することで、端点B1を他方の端点として選択する
ことができる。
また、疵による端点B2が端点B1よりもドライバーズラ
インの途切れ点Dの近くに存在する場合などの誤選択を
排除するため、隣接ライン間におけるX方向の変位量の
大きさとタコグラフのドライバーズラインの太さとの関
係の照合を行うことも可能である。すなわち、ドライバ
ーズラインが太いということは車両が走行状態にあるこ
とを表示し、逆にこれが細いということは車両が停止状
態にあることを意味する。この場合、端点B1とB2の近傍
では、ドライバーズラインが細く車両の停止状態が表示
されているが、端点B1の直前ではX方向の変位量が所定
の閾値よりも小さいことから車両の停止状態が表示さ
れ、端点B2の直前ではX方向の変位量が所定の閾値より
も大きいことから車両の走行状態が表示されている。従
って、このドライバーズラインの太さと、各端点の直前
のX方向の変位量とを照合して端点推定を実行すること
で、端点B1を他方の端点として選択することができる。
なお、端点B3を含む線画像データは、ドライバーズラ
インが太いことから車両の走行状態が表示されている区
間においてもX方向への変位を生じていないため、疵又
は不要な目盛線として排除される。
以上、認識対象の線画像データがX方向に単調に増加
又は減少する1本のブランチのみから成る場合を例示し
た。しかしながら、認識対象の線画像データがX方向に
増減する場合にも、親ランの両側のX方向に走査を行う
ことにより本発明の方法を適用できる。
また、線画像データが1本の場合を例示した。しかし
ながら線画像データのブランチが複数本錯綜して存在す
る場合にも、ブランチごとに独立に端点を指定すること
により本発明の方法を適用できる。
(発明の効果) 以上詳細に説明したように、本発明に係わる線画像デ
ータの認識方法は、各ライン上で各親ランの開始位置か
らX方向への走査を開始し、その親ランの終了位置又は
この親ランの終了位置を横切る子ランの終了位置で直ち
に走査を打ち切りながら子ランを検出し、これに親ラン
との連結性を付加した情報を保存する処理を反復したの
ち、連接ライン間で連結性を有するラン群を走査終了側
の端点を含むランを始点に走査開始側の端点を含むラン
までY座標を単調に変化させながら逆向きに辿ることに
より線画像データを認識する構成であるから、タコグラ
フやこれに類する固有の特徴を有する線画像データをそ
の特徴を利用した簡易な手法によって迅速に認識するこ
とができる。
本発明の一実施例によれば、上記走査の方向をタコグ
ラフのように単調な変化の方向が定められている線画像
データの変化の方向に一致させる構成であるから、走査
範囲が有効に圧縮され、認識処理の迅速化が実現され
る。
本発明の他の実施例によれば、他方の端点の代わりに
走査最終ラインを指定して走査を開始し、画素群に固有
の端点情報とを照合し定量的な近似度の多寡を基準に上
記他方の端点を推定する構成であるから、折り返し点の
中間で終了することの多いタコグラフなどの線画像デー
タを末端まで完全に認識できるという利点がある。
本発明の更に他の実施例によれば、ランと連結性に関
する情報が各ライン上で検出された各ランのノードと
し、隣接ライン間における各ランの連結性をブランチと
する閉路の存在を許容する木構造を有する構成であるか
ら、データの検索が容易になり認識の手法の簡易化と迅
速化が達成される。
本発明の他の実施例によれば、処理系内における最小
単位の画素を複数個数含み得る隣接画素群を単位画素と
して走査を行う構成であるから、インクのかすれなどに
よる線画像データの途切れが補正できると共に、走査速
度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例に係わる線画像データの認
識方法の処理手順を説明するためのフローチャート、第
2図は、認識対象の線画像データの一例を示す概念図、
第3図は、上記実施例において走査によって得られた各
ライン上のランと隣接ライン間のラン相互の連結性を示
す情報がノードとブランチからなる閉路の存在を許容す
る木構造の形熊で保存する様子を示す概念図、第4図
は、上記実施例によって認識された線画像データの一例
を示す概念図、第5図は、特許請求の範囲第3項の発明
に関し他方の端点の推定方法を説明するための概念図、
第6図は、本発明によって認識しようとするタコグラフ
の線図を例示する概念図である。 A……一方の端点 B……他方の端点 DL……ドライバーズライン D……途切れ点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G06T 7/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直交座標(X,Y)で規定される二次元平面
    内においてX座標及びY座標を共に単調に増加又は共に
    単調に減少させながら連続する画素群によって構成され
    る線画像データを走査線であるラインをX軸と平行にか
    つ指定された一方の端点を含む先頭ラインから指定され
    た他方の端点を含む最終ラインまで線順次走査しつつ認
    識する線画像データの認識方法であって、前記一方の端
    点を含む先頭ラインについてはこの端点を始点にX方向
    への走査を行いながら画素の有無を判定することにより
    単一又は連続画素群から成るランが途切れる終了位置ま
    で走査を行いこのランに関する情報を保持し、次のライ
    ンから前記他方の端点を含む最終ラインまでの各ライン
    については、直前のライン上の各ランである親ランの開
    始位置からその終了位置まで又はこの親ランの終了位置
    を横切る子ランの終了位置までX方向への走査を行いな
    がら画素の有無を判定することによりこのライン上の各
    子ランを検出しこれらの子ランにX座標の共通部分の有
    無に基づく直前のライン上の親ランとの連結性を付加し
    た情報を保存する処理を反復し、前記保存した情報に基
    づき隣接ライン間で連結性を有するラン群を前記他方の
    端点を含むランを始点に前記一方の端点を含むランまで
    Y座標に単調に減少又は単調に増加させながら逆向きに
    辿ることにより線画像データを認識することを特徴とす
    る線画像データの認識方法。
  2. 【請求項2】前記認識対象の線画像データはX座標もY
    座標も共に単調な増加又は減少の方向が定められてお
    り、ライン方向及び各ライン上における前記X方向への
    走査の方向がこの線画像データの単調な変化の方向と一
    致するように前記一方及び他方の端点が設定されること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の線画像データ
    の認識方法。
  3. 【請求項3】直交座標(X,Y)で規定される二次元平面
    内においてX座標及びY座標を共に単調に増加又は共に
    単調に減少させながら連続する画素群によって構成され
    る線画像データを走査線であるラインをX軸と平行にか
    つ指定された一方の端点を含む先頭ラインから指定され
    た最終ラインまで線順次走査しつつ認識する線画像デー
    タの認識方法であって、前記一方の端点を含む先頭ライ
    ンについてはこの端点を始点にX方向への走査を行いな
    がら画素の有無を判定することにより単一又は連続画素
    群から成るランが途切れる終了位置まで走査を行いこの
    ランに関する情報を保存し、次のラインから前記最終ラ
    インまでの各ラインについては、直前のライン上の各ラ
    ンである親ランの開始位置からその終了位置まで又はこ
    の親ランの終了位置を横切る子ランの終了位置までX方
    向への走査を行いながら画素の有無を判定することによ
    りこのライン上の各子ランを検出しこれらの子ランにX
    座標の共通部分の有無に基づく直前のライン上の親ラン
    との連結性を付加した情報を保存する処理を反復し、前
    記保存されたランに関する情報の特徴と前記画素群に固
    有の端点情報とを照合し定量的な近似度の多寡を基準に
    他方の端点を推定し、隣接ライン間の連結ラン群を前記
    他方の端点を含むランを始点に前記一方の端点を含むラ
    ンまでY座標を単調に減少又は増加させながら逆向きに
    辿ることにより線画像データを認識することを特徴とす
    る線画像データの認識方法。
  4. 【請求項4】前記線画像データはタコグラフの記録シー
    トから読取った走行距離を表示する二次元画像データで
    あり、前記保存されたランに関する情報の特徴はY方向
    へのランの途切れであり、かつ前記固有の端点情報はタ
    コグラフ上に記録された運転状態を示すドライバーズラ
    インの途切れを示すデータであることを特徴とする特許
    請求の範囲第3項記載の線画像データの認識方法。
  5. 【請求項5】前記線画像データはタコグラフの記録シー
    トから読取った走行距離を表示する二次元面像データで
    あり、前記保存済みのランに関する情報の特徴は隣接ラ
    イン間におけるX方向の変位量と所定の閾値との大小関
    係であり、かつ前記固有の端点情報はタコグラフに記録
    されたドライバーズラインに示される運転状態が停止状
    態を示すデータであることを特徴とする特許許請求の範
    囲第3項記載の線画像データの認識方法。
  6. 【請求項6】前記ランと連結性に関する情報は、各ライ
    ン上で検出された各ランをノードとし隣接ライン間にお
    ける各ランの連結性をブランチとする閉路の存在を許容
    する木構造を有することを特徴とする特許請求の範囲第
    1項乃至第5項のいずれか1項に記載の線画像データの
    認識方法。
  7. 【請求項7】前記画素は、処理系内における最少単位の
    画素を複数個数含み得る隣接画素群から構成されること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第5項のいずれ
    か1項に記載の線画像データの認識方法。
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