JP2865344B2 - 実質上直鎖のピンホイールアルキルフェニルポリ(オキシプロピレン)アミノカルバメートを含有する、潤滑油組成物及び燃料組成物 - Google Patents

実質上直鎖のピンホイールアルキルフェニルポリ(オキシプロピレン)アミノカルバメートを含有する、潤滑油組成物及び燃料組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 多くの沈積物形成性物質が炭化水素燃料に固有のもの
である。これらの物質は内燃機関に使用された時に燃料
と接触されたエンジンのくびれた区域の上にかつその周
りに沈積物を形成する傾向を示す。沈積物の形成により
一般にそして時にはひどく重荷となる代表的な区域は気
化器入口、スロツトルボデーとベンチユリ、エンジン吸
込弁等を含む。
沈積物は車輌の操作に悪く影響する。例えば、気化器
スロツトルボデー及びベンチユリ上の沈積物は燃料室へ
のガス混合物の燃料対空気比を増大し、これによつてこ
の室から排出される未燃焼炭化水素及び一酸化炭素の量
を増大する。この高い燃料空気比はまた車輌から得られ
るガソリン走行マイル数を減少する。
他方、エンジン吸込弁上の沈積物はこれらが十分に重
くなる時には燃焼室中へのガス混合物流入を制限する。
この制限によりエンジンは空気と燃料が欠乏して出力の
損失を生ずる。この弁上の沈積物はまた燃焼及び不適正
な弁着座により弁破損の可能性を増大する。更に、これ
らの沈積物が破壊していて燃焼室に入り、多分ピスト
ン、ピストンリング、エンジンヘツド等に機械的損傷を
生ずることがある。
これらの沈積物の形成は年に活性洗浄剤を配合するこ
とにより阻止でき、並びに除去できる。この洗浄剤は有
害な沈積物の受け易い区域を清浄化する作用を果し、こ
れによりエンジンの性能と寿命を高める。種々の程度に
これらの作用を果す、現在入手し得る多くの洗浄剤型式
のガソリン添加剤が存在する。
三つの要因がこの洗浄剤型式のガソリン添加剤の使用
を複雑にする。第一に、無鉛ガソリンの使用を必要とす
る自動車エンジンに関して(放出を減ずるために使用さ
れる触媒コンバータの不能を阻止するため)ノツキング
及びこれが引起こす付随の損傷を阻止するため十分に高
オクタン価のガソリンを供することが困難であると判明
した。この主要な問題はオクタン要求増大の程度の範囲
にあり、ここで“ORI"と称され、これは市販のガソリン
により形成される沈積物により引起こされる。
ORI問題の基本には次の通りである:各エンジンが新
しい時にピンジング及び/又はノツキングなしに満足に
操作するためには特定の最小オクタン燃料を必要とす
る。エンジンが何れかのガソリンで操作されるにつれ
て、この最小オクタンは増大し、そして殆どの場合で、
エンジンが長期間の同一の燃料で操作されるならば、平
衡に達する。これは明らかに燃焼室中の一定量の沈積物
により引起こされる。平衡は代表的には5,000から15,00
0マイルの自動車操作の後に到達する。
市販のガソリンを使用する特定のエンジンのオクタン
要求増大はガソリン組成、エンジンデザイン及び操作の
型式に応じて、5から6オクタン単位から12又は15単位
の高さまでの平衡で異なる。かくして、この問題の重大
性は明らかである。新しい時に85のリサーチオクタン要
求を有する体表的な自動車は数ケ月の操作後に適正な操
作に対して97のリサーチオクタン要求を必要とし、そし
てこのオクタンの無鉛ガソリンは殆ど市販されていな
い。このORI問題はまた鉛混入燃料で操作されるエンジ
ンでもある程度存在する。米国特許第3,144,311号;第
3,146,203号及び第4,247,301号は減少したORI性質を有
する鉛含有燃料組成物を開示する。
このORI問題は無鉛ガソリンのオクタン価を増加する
最も普通の方法はその芳香族含量を増加することによつ
て一層大きくなる。しかしながら、これは結果的にオク
タン要求に更により大きい増加を引起こす。更に、沈積
物抑制添加剤として使用される窒素含有化合物のあるも
の及びその鉱物油又は重合体キヤリアはまた無鉛燃料を
使用するエンジンでORIに著しく寄与できる。
それ故に、結果的にこの問題にそれら自体を関与させ
ることなく、エンジンの吸込システムで沈積物を効果的
に抑制する沈積物抑制添加剤を供することが特に望まし
い。
この点に関して、ヒドロカルバイルポリ(オキシアル
キレン)アミノカルバメートが燃焼室沈積物を抑制しか
くしてORIを最小にする市販の成功した燃料添加剤であ
る。
第二の複雑化要因は燃料及び潤滑油の低温性質に関す
る。これらの添加剤の溶液が冷温極値を受けることは異
常ではないので、固体(例えば、ろう)が取扱中、貯蔵
の間又は実際の現場使用で形成されないことが重要であ
る。形成された時には、これらのろう状成分は添加剤分
配システム及び実際に作動するエンジンの燃料又は潤滑
剤システムにおいて通常に使用されるいるライン内濾過
装置に総体的に栓をする。このような栓状化は明らかに
破局的であり避けられねばならない。
第三の複雑化要因は燃料添加剤の潤滑油相和性に関す
る。燃料添加剤はガソリン自体以上にその高い沸点によ
りエンジンの燃焼室中で表面に蓄積する傾向を示す。こ
の添加剤の蓄積は結果的に“ブローバイ”工程を介して
及び/又はシリンダー壁/ピストンリング“ワイプダウ
ン”を介してエンジンのクランクケース中で潤滑油に入
つていく。ある場合には、不揮発性燃料成分、即ち燃料
添加剤を含むものの25〜30%程度が結果的に潤滑油中に
蓄積する。あるエンジンに対して推奨されるドレンイン
ターバルは7,500マイル又はそれ以上の大きさである限
りにおいて、この燃料添加剤はこのインターバル中潤滑
油にかなりの量まで蓄積する。燃料添加剤が潤滑油に十
分に相和性でない場合には、この油不相和性燃料添加剤
の蓄積はシークエンスVD試験により測定されるように実
際にクランクケース沈積物に寄与する。
潤滑油、即ち、他の添加剤を含有する油に特定の燃料
添加剤の不相和性はある燃料添加剤がまた潤滑油分散剤
であることが知られている事実にもかかわらず生ずる。
しかしながら、燃料添加剤としてよりむしろ分散剤とし
て十分に調合された潤滑油に使用された場合でさえも、
潤滑油中の他の添加剤とこれらの分散剤の不相和性はシ
ークエンスV−Dエンジン試験により測定されるように
増大したクランクケース沈積物を生ずる。
特定の燃料/潤滑油添加剤の循環油不相和性の原因に
関して幾つかの理論が存在する。何れの理論に限定され
ることなく、潤滑油中に見られる時にこれらの添加剤の
あるものは潤滑油に含まれる他の添加剤を阻害しそして
これらの添加剤の有効性と拮抗し又は実際にこれらの添
加剤の一つ又はそれ以上の分解を引起こすことがあり得
る。何れの場合にも、潤滑油中の他の添加剤とこの添加
剤の不相和性はシークエンスVDエンジン試験に測定され
るようにあまり望ましくないクランクケース沈積物に示
される。
別の理論では、燃料添加剤として使用される時には、
ドレンインターバル期間の間潤滑油中へ添加剤の蓄積は
潤滑油に最大の溶解度を超えることがあり得る。この理
論では、この過剰量の添加剤は潤滑油に不溶性でありそ
して増大したクランクケース沈積物を引起こすものであ
る。
なお別の理論では、添加剤はエンジン操作中潤滑油内
で分解しそしてこの分解生成物が増大したクランクケー
ス沈積物を引起こすものであることがあり得る。
何れの場合でも、エンジン操作中その使用がクランク
ケースに増大した沈積物を生ずる限り、潤滑油不相和性
添加剤はあまり望ましくない。この問題は破局的になり
得る。
ヒドロカルバイルポリ(オキシブチレン)アミノカル
バメートはヒドロカルバイルポリ(オキシプロピレン)
アミノカルバメートよりかない更に高価であると認めら
れている。これはブチレンオキシドがプロピレンオキシ
ドよりずつと高価であるためである。現在ではブチレン
オキシド(BO)の価格はポンドに基づいてプロピレンオ
キシド(PO)の価格の4倍以上である。しかしながら、
公知のヒドロカルバイルポリ(オキシプロピレン)アミ
ノカルバメートが十分に潤滑油相和性かつ非ろう状であ
ることが判明していなかつたので、十分に潤滑油相和性
である更に高価なヒドロカルバイルポリ(オキシブチレ
ン)アミノカルバメートを使用することが必要であつ
た。従つて、潤滑油組成物に相和性でありかつ−40℃で
非ろう状であるヒドロカルバイルポリ(オキシプロピレ
ン)アミノカルバメートを開発することは特に有益であ
る。
本発明は新規な種類のヒドロカルバイルポリ(オキシ
プロピレン)アミノカルバメートを含有する潤滑油組成
物及び燃料組成物を目的とする。燃料添加剤として、こ
れらの新規なヒドロカルバイルポリ(オキシアルキレ
ン)アミノカルバメートは燃焼室沈積物を抑制し、かく
してORIを最小にしそして潤滑油中で潤滑油組成物と相
和性である。潤滑油添加剤として、これらの新規なヒド
ロカルバイルポリ(オキシアルキレン)アミノカルバメ
ートは潤滑油不相和性を有することなく分散性を供す
る。顕著に、本発明の新規な添加剤はまたトルエンの50
重量%溶液で−40℃でろうを形成しない液体である。
関連技術 多くの参照文献が燃料添加剤としてヒドロカルバイル
ポリ(オキシアルキレン)アミノカルバメートを開示す
る。これらは下記の米国特許を含む: 4,160,648;4,243,798;4,521,610;4,191,537;4,270,93
0;4,568,358;4,197,409;4,274,837;4,236,020;4,288,61
2: 特に関連のものは特定のポリ(オキシアルキレン)
鎖、即ち、オキシプロピレンを含有するヒドロカルバイ
ルポリ(オキシアルキレン)アミノカルバメートが特定
の潤滑油の組合わせて用いた燃料に使用された時に、ク
ランクケースワニスを生ずること開示する米国特許第4,
274,837号である。この参照文献は更に潤滑油相和性ヒ
ドロカルバイルポリ(オキシプロピレン)アミノカルバ
メートがまた1から5の分枝状C9〜C30オキシアルキレ
ン単位を含有するポリ(オキシプロピレン)を共重合体
として使用することによつて潤滑油相和性ヒドロカルバ
イルポリ(オキシプロピレン)アミノカルバメートが改
良されることを開示する。
米国特許第4,160,648号はヒドロカルバイルがアルキ
ル又はアルキルフエニル基を含む1から30炭素原子であ
るヒドロカルバイルポリ(オキシアルキレン)アミノカ
ルバメートである、燃料のための吸込システル沈積物抑
制添加剤を開示する。特に開示されたヒドロカルバイル
基はテトラプロペニルフエニル、オレリル及びC16、C18
及びC20アルキル基の混合物を含む。同様に、米国特許
第4,288,612号はアルキル基が1から約24炭素原子の直
鎖又は分枝鎖である、ヒドロカルバイル基がアルキルフ
エニル基を含む1から約30炭素原子を含む、ヒドロカル
バイルポリ(オキシルアルキレン)アミノカルバメート
である、ガソリンエンジン用の沈積物抑制添加剤を開示
する。米国特許第4,568,358号はヒドロカルバイルポリ
(オキシアルキレン)アミノカルバメートのような添加
剤を含有するジーゼル燃料組成物を開示する。この参照
文献はヒドロカルバイル基、例えば1から30炭素原子の
アルキル基;6から30炭素原子のアリール基;7から30炭素
原子のアルカリール基、等を開示する。
米国特許第4,332,595号はヒドロカルバイル基が線状
第一アルコールから誘導された8から18炭素原子のヒド
ロカルバイル基である、ヒドロカルバイルポリ(オキシ
アルキレン)ポリアミンを開示する。
米国特許第4,233,168号及び第4,329,240号は分散剤量
のヒドロカルバイルポリ(オキシアルキレン)アミノカ
ルバメートを含有する潤滑油組成物を開示する。
これらの従来技術参照文献はポリ(オキシプロピレ
ン)重合体を含むC1からC30ヒドロカルバイルポリ(オ
キシアルキレン)アミノカルバメートを含有する燃料組
成物を開示する一方、これらの文献の何れも本発明の独
特なヒドロカルバイル基の開示せず、あるいはこれらの
文献の何れもがこの独特なヒドロカルバイル基の使用が
従来技術のヒドロカルバイルポリ(オキシプロピレン)
アミノカルバメートを使用することから生ずる潤滑油不
相和性の従来認められる問題及び特に低温ろう形成の問
題を克服することは示唆していない。
発明の要約 本発明はトルエンの50重量%溶液中で−40℃に冷却さ
れた時にろうを形成しない液体アルキルフエニルポリ
(オキシプロピレン)アミノカルバメートを供し、この
アミノカルバメートは少なくとも一つの塩基性窒素及び
約600から6,000の平均分子量を有し、しかもこのアルキ
ルフエニルポリ(オキシプロピレン)アミノカルバメー
トのアルキル基は約25から50炭素原子の実質上直鎖のア
ルキル基である。
組成の点では、本発明は燃料添加剤として燃焼室沈積
物を抑制し、かくしてORIを最小にしそして潤滑油中で
潤滑油組成物と相和性である、新規な種類のヒドロカル
バイルポリ(オキシプロピレン)アミノカルバメートを
含有する燃料組成物を指向している。特に、本発明はガ
ソリン又はデイーゼル範囲内で沸騰する炭化水素及び約
30から約5,000、100万分率(ppm)の本発明のアルキル
フエニルポリ(オキシプロピレン)アミノカルバメート
を含む燃料組成物を指向している。
別の組成の点では、本発明は150から400゜Fの範囲内で
沸騰する不活性安定な親油有機溶媒及び5から50重量%
のアルキルフエニルポリ(オキシプロピレン)アミノカ
ルバメートを含む燃焼濃縮物を指向している。
なお別の組成の点では、本発明は潤滑性粘度の油及び
分散剤有効量の本発明のアルキルフエニルポリ(オキシ
プロピレン)アミノカルバメートを含む潤滑油組成物を
指向している。
なお別の組成の点では、本発明は約90から50重量%の
潤滑性粘度の油及び約10から50重量%の本発明のアルキ
ルフエニルポリ(オキシプロピレン)アミノカルバメー
トを含む潤滑油組成物を指向している。
本発明はまた本発明のアルキルフエニルポリ(オキシ
プロピレン)アミノカルバメートを調製するために使用
される新規なアルキルフエノール化合物に関する。これ
らの新規なアルキルフエノール中間体化合物はアルキル
基が約25から50炭素原子の実質上直鎖のアルキル基であ
りそしてアルキル基の最長の鎖の末端から少なくとも6
炭素原子のフエノール環に結合されるアルキルフエノー
ルである。好ましくは、アルキルフエノール上のアルキ
ル基は約28から50炭素原子、そして更に好ましくは約30
から45炭素原子を含む。更に、このアルキル置換基は好
ましくはC8からC20α−オレフインの実質上直鎖α−オ
レフインから誘導される。
他の要因の中で、本発明は実質上直鎖のアルキル置換
基を有する本発明の“ピンホイール”アルキルフエニル
ポリ(オキシプロピレン)アミノカルバメートがトルエ
ンの50重量%溶液で−40℃に冷却された時にろうを生じ
ないことの発見に基づいている。これらの非ろう状カル
バメートはこれらの条件下でいかなる痕跡の結晶性ろう
を生じない。
これらのアミノカルバメートが低温で非ろう状である
ことが重要である。燃料添加剤及び潤滑油添加剤はすべ
て、例えば燃料の中にポンプ装入されそして冬期にアラ
スカ又はウイスコンシンのような場所の寒冷条件下で有
効に作動しなければならない。ごく少量の、例えば、ミ
リグラムのろうがこれらの添加剤が通常に接触するミク
ロン寸法のフイルタに栓をする。例えば消費者購入前に
添加剤パツケージ及びブレンドを作る添加剤分配及び混
和システムにおいてミクロン寸法のフイルタがある。ま
た燃料が燃焼前に濾過される、自動車及びジーゼルエン
ンジン中のミクロン寸法をフイルタがある。
発明の詳細な説明 本発明のアルキルフエニルポリ(オキシプロピレン)
アミノカルバメートはアミノ部分とカルバメート結合、
即ち、−OC(O)N<を介して結合されたアルキルフエ
ニルポリ(オキシプロピレン)重合体からなる。アルキ
ルフエニルポリ(オキシプロピレン)重合体に本発明で
使用された特定のアルキルフエニル基は優れた低温性質
を供する一方、アルキルフエニルポリ(オキシプロピレ
ン)アミノカルバメートに対して潤滑油相和性を得るた
めに重要である。特に、アルキル基が25から50炭素原子
の実質上直鎖である本発明の“ピンホイール”アルキル
フエニル基を使用することが潤滑油相和性かつ低温で非
ろう状であるアルキルフエニルポリ(オキシプロピレ
ン)アミノカルバメートを生ずることが判明した。
ここで使用する略語の“PO"はプロピオキシド又はプ
ロピレンオキシド誘導重合体を示すことを意味する。同
様に、略語の“BO"はブチレンオキシド又はブチレンオ
キシド誘導重合体を示すことを意味する。また、用語の
“EDA"はエチレンジアミン又はエチレンジアミン誘導カ
ルバメートを示すことを意味する。更に、用語の“DET
A"はジエチレントリアミン又はジエチレントリアミン誘
導カルバメートを示すことを意味する。
ここで使用する用語の“α−オレフイン”又は“簡単
なα−オレフイン”は一般に二重結合がアルキル鎖の末
端位置にある、1−オレフインを示す。α−オレフイン
は殆ど常に異性体の混合物そしてしばしばまた一定範囲
の炭素数を有する化合物の混合物である。低分子量αオ
レフイン、例えばC6、C8、C10、C12及びC14α−オレフ
インは殆ど絶対的に1−オレフインである。C16-18又は
C20-24のような高分子量オレフインカツトは内部の又は
ビニリデン位置に異性化された二重結合の増加した比率
を有する;それにもかかわらずこれらの高分子量カツト
はまたここではα−オレフインと称される。
ここで使用する用語の“α−オレフインオリゴマー
(複数)”(AOO)はC8からC20α−オレフインから調製
された又は誘導されたオレフイン二量体、三量体、四量
体及び五量体を意味する。これらのAOOは主として内部
に分布されかつ三置換されたオレフインからなるピンホ
イール型構造を有する。これらのAOOα−オレフイン二
重結合は最長の連続した炭素鎖の末端から一般に少なく
ともn−2炭素原子に配置され、ここでnは出発α−オ
レフイン中の炭素原子の数である。
アルキル置換基 本発明のアルキルフエニルポリ(オキシプロピレン)
カルバメートのアルキルフエニル部分のアルキル置換基
は約25から50炭素原子を有する実質上直鎖のアルキル基
である。
“実質上直鎖”とはアルキル置換基中の個々の炭素原
子の約80数量%以上が第一(CH3−)又は第二(−CH
2−)炭素原子の何れかであることを示すことを意味す
る。好ましくは、アルキル置換基中の炭素原子の85数量
%以上が第一又は第二の炭素である。
本発明のアルキルフエニルポリ(オキシプロピレン)
アミノカルバメート中のアルキル置換基がここで“ピン
ホイール”構造として指定されるものに配置される。こ
の構造は非ろう状低温特製を有するアミノカルバメート
を供するために重要であることが発明した。
“ピンホイール”構造とはアルキル基が、アルキル基
の最長鎖の末端から著しく離れた位置で、例えば、芳香
族環に結合されることを意味する。これは結合点近くか
ら放射する、少なくとも二つの炭化水素テイル、即ち、
ピンホイールのホイールを生ずる。“末端から著しく離
れた”とはアルキル基の最長鎖の末端から少なくとも6
炭素原子、好ましくは鎖の中心に向つて少なくとも8炭
素原子を意味する。かくして“ピンホイール”アルキル
フエノールは長さで少なくとも6炭素原子、好ましくは
長さで少なくとも8炭素原子の少なくとも二つのテイル
を含むアルキル基を有する。
本発明で有用な好適な“ピンホイール”化合物はアル
キル置換基が実質上直鎖の炭化水素基であるテイルを有
する。
下記に詳細に示すように、本発明のアミノカルバメー
トのアルキルフエニル置換基は対応するアルキルフエノ
ールから誘導される。好適な型式のアルキルフエノール
はフエノールを一つ又はそれ以上のα−オレフインオリ
ゴマーでアルキル化することによつて調製されたもので
ある。オレフインオリゴマー、例えば、デセン三量体又
はオクテン四量体でのアルキル化は“ピンホイール”構
造を有するアルキルフエノールを供する。この構造は下
記に示すようにデセン三量体−誘導されたアルキルフエ
ノールの例として構造A及びオクテン四量体−誘導され
たアルキルフエノールの例として構造Bにより代表され
る。これらの構造において、ブラケツトはフエノールに
アルキル基の種々の方式の結合を示すように意図され
る。
ここで使用するα−オレフインオリゴマーは当業者に
周知の方法により作られる。このオリゴマーの一つの好
適な製法は、例えば、米国特許第4,238,343号及び第4,0
45,507号及びOnopchenko等、BF3−Catalyzed Oligonrer
ization of Alkenes(Structures,Mechanisms and Prop
erties)、第183、ACS Natl Meet.(Las Vegas,Mar.198
2)、Ind,Eng.Chem.Prod.Res.Dev.,22(2),182−91
(June 1983)に記載されるように、オリゴマー化触媒
としてBF3を使用することである。
これらのα−オレフインオリゴマーはオレフイン位置
で75%又はそれ以上のジ又はトリ置換される。例えば、
α−オレフイン三量体は下記に示すことができる構造を
有する: (式中、R=n−2、そしてnは出発αオレフインの炭
素数である)。
α−オレフインオリゴマーは炭素原子の総数の百分率
として分枝状(即ち、第三又は第四)炭素の数に関して
実質上直鎖である。即ち、分子中の炭素原子の80%以
上、好ましくは85%以上が第一又は第二炭素である。
実質上直鎖のアルキル基は下記の第A表に例示され
る: 好適なα−オレフインオリゴマー(AOO′s)はC8
らC20αオレフイン、更に好ましくはC10からC16α−オ
レフインから誘導される。好適なAOO′sは二量体、三
量体、四量体及び五量体である。好ましくは、本願のカ
ルバメートのアルキル基はC8四量体、C10三量体、C12
量体、C14二量体及び三量体、C16二量体及び三量体、C
18二量体及びC20二量体からなる群から選択されるα−
オレフインオリゴマーから誘導される。
前記のように本願のアルキルフエニルポリ(オキシプ
ロピレン)アミノカルバメートのアルキル置換基はいわ
ゆる“ピンホイール”構造に配置される。この“ピンホ
イール”構造は炭化水素鎖がアルキル基の最長鎖の末端
で又はその近くに、即ち末端の1から5以内の炭素原子
に結合されるアルキル基から容易に区別し得る。かくし
て、簡単なα−オレフインから調製したアミノカルバメ
ート(α−オレフインオリゴマーと比較して)並びにフ
エノール及びアルキルフエニルポリ(オキシプロピレ
ン)アルコールを含めて、その前駆体は“末端”構造で
アルキル基を有する。末端構造でアルキル基を有する化
合物はここで“末端化合物”、例えばC20-24末端アルキ
ルフエノール及び末端アルキルカルバメートと称され
る。
末端アルキルフエノールのような末端化合物では、ア
ルキル基の結合点近くからフエノールへ放出する1主要
鎖のみがある。末端化合物は代表的な酸性反応条件下で
α−オレフインをフエノールと反応させることにより調
製されたものを含む。
好適なアルキルフエニル基 本発明に使用されるアルキルフエニルポリ(オキシプ
ロピレン)アミノカルバメートの好適なアルキルフエニ
ル基は下記の式: (式中、Rは約25から50炭素原子の実質上直鎖のアルキ
ル基でありそしてmは1から2の整数である)の対応す
るアルキルフエノールから誘導される。
好ましくは、Rは28から50炭素原子の実質上直鎖のア
ルキル基である。更に好ましくは、Rは30から45炭素原
子の実質上直鎖のアルキル基である。
mが1である時には、アルキルフエニルはモノアルキ
ルフエニルであり;これに対してmが2である時に、ア
ルキルフエニルはジアルキルフエニルである。
前記の式Iのアルキルフエニルは大気圧で適切な又は
本質的な不活性な溶媒で約60から200℃、そして好まし
くは125から180℃の温度でアルキル化触媒の存在で適当
なオレフインまたはオレフイン混合物をフエノールと反
応させることにより調製される。好適なアルキル化剤は
スルホン酸触媒、例えばロームアンドハス、フイラデル
フイア、ペンシルバニアから市販のAmberlyst15(商品
名)である。
モル比の反応体を使用できる。モル比を使用する時に
は、反応ジアルキルフエノール、モノアルキルフエノー
ル及び未反応フエノールの混合物を生ずる。前記のよう
に、ジアルキルフエノールとモノアルキルフエノールを
使用して本発明の組成物に使用される添加剤を調製で
き、これに対して未反応フエノールは従来の技術を介し
て反応後混合物から好ましくは除去される。別法とし
て、モル過剰のフエノール、即ち、各当量のオレフイン
に対して2から2.5当量のフエノールを使用でき、未反
応フエノールは再循環される。後者の方法はモノアルキ
ルフエノールを最大にする。不活性溶媒の例はベンゼ
ン、トルエン、クロロベンゼン及び芳香族、パラフイン
及びナフテンの混合物である250シンナーを含む。
好適なアルキルフエニル基はピンホイールフエノール
から誘導される。ピンホイールフエノールはα−オレフ
インオリゴマーから調製できる。
有用なAOO誘導アルキルフエノールは480から790の範
囲内の平均分子量及び25から50、そして好ましくは28か
ら50の範囲に及び平均アルキル炭素数を有する。更に好
ましい平均アルキル炭素数は30から45の範囲内である。
ここで使用されるアルキルフエノール化合物の別の製
法も考えられる。“ピンホイール”アルキルフエノール
は幾つかの方法により合成できる。これらの方法は代表
的にはフエノールのアルキル化の前に全アルキル部分を
プレフオームすること又は続いてプレフホームドアルキ
ルフエノールを入念に作ることの何れかに依存し、ここ
でアルキル基はピンホイールアルキルフエノールへ更に
発展するために必要な官能性を有する。かくして、ピン
ホイールオレフイン又は対応するアルコール、又はアル
キルハロゲン化物、例えば、塩化物又は臭化物の何れか
を用いてフエノールをアルキル化できよう。
最終のアルキルフエノールの正確な構造を明確に予言
することは難しい。カルボニウムイオンを使用するアル
キル化はカルボニウムイオン形成と反応の間に転位を生
ずる。このアルキル化機構の生成物は反応条件下で転
位、脱アルキル化及び再アルキル化に困まらされる。か
くして、種々の構造が本発明にも含まれる。
本発明に使用される特に好適なモノアルキルフエノー
ルは下記の式II: のオルト−モノアルキルフエノール、又は下記の式III: のパラ−モノアルキルフエノールの何れかである。
本発明に使用される特に好適なジアルキルフエノール
は一般に下記の式IV: の2,4−ジアルキルフエノールであるが、しかし下記の
式V: の少量の2,6−ジアルキルフエノールがあつてもよい。
好適なポリ(オキシプロピレン)成分 本発明のカルバメートを調製する際に使用されるアル
キルフエニルポリ(オキシプロピレ)重合体はモノヒド
ロキシ化合物、即ち、アルコール、しばしばアルキルフ
エニル“キヤツプド”ポリ(オキシプロピレン)グリコ
ールと称されるものであり、そしてアルキルフエニル末
端化されない、即ちキヤツプされないポリ(オキシプロ
ピレン)グリコール(ジオール)から区別されるべきで
ある。このアルキルフエニルポリ(オキシプロピレン)
アルコールは式I、即ち のアルキルフエノールに重合条件下プロピレンオキシド
の付加により製造され、ここでR及びmは前記に定義し
た通りである。一般に、ポリ(オキシプロピレン)重合
体は鎖の長さで異なるが、これらの性質は平均の組成と
分子量により示される重合体の性質に極めて類似する。
各ポリ(オキシプロピレン)重合体は少なくとも1オキ
シプロピレン単位、好ましくは1から約100オキシプロ
ピレン単位、更に好ましくは約5から約50オキシプロピ
レン単位、そして最も好ましくは約10から約25オキシプ
ロピレン単位を含む。これらの重合体の製法と性質は米
国特許第2,841,479号及び第2,782,240号に開示され、こ
れはここで参照として挿入し、並びにKirk−Othmerの
“Encyclo−pedia of Chemical Technology"第19巻、第
507頁に開示される。1、2又は3オキシプロピレン単
位の何れかを有するアルキルフェニルポリ(オキシプロ
ピレン)重合体の別の製法は下記の式VI: (式中、qは1から3の整数である)の化合物を使用す
ることを含む。式VIの化合物を使用する時には、アルキ
ルフエノール、Iのフエノキシドが最初に作られ、次に
式VIの化合物と反応させて1から3オキシプロピレン単
位を有する所望のアルキルフエニルポリ(オキシプロピ
レン)重合体を生ずる。式VIの化合物は市販され又は当
業者に承認される方法により調製される。
好適なアミン成分 本発明に使用されるアルキルフエニルポリ(オキシプ
ロピレン)アミノカルバメートのアミン部分は好ましく
は2から約12アミン窒素原子及び2から約40炭素原子を
有するポリアミンから誘導される。このポリアミンは好
ましくはアルキルフエニルポリ(オキシプロピレン)ク
ロロホルメートと反応させて本発明の範囲内で用途を見
出すアルキルフエニルポリ(オキシプロピレン)アミノ
カルバメート添加剤を生ずる。このクロロホルメートは
それ自体ホスゲンとの反応によりアルキルフエニルポリ
(オキシプロピル)アルコールから誘導される。ジアミ
ンを包含するこのポリアミンはカルバメート分子当り、
平均して少なくとも約一つの塩基性窒素原子、即ち強酸
により滴定し得る窒素原子を有する生成物アルキルフエ
ニルポリ(オキシプロピル)アミノカルバメートを供す
る。このポリアミンは好ましくは約1:1から約10:1の炭
素対窒素比を有する。
このポリアミンは(A)水素、(B)1から約10炭素
原子のヒドロカルバイル基、(C)2から約10炭素原子
のアシル基、そして(D)(B)と(C)のモノケト、
モノヒドロキシ、モノニトロ、モノシアノ、低級アルキ
ル及び低級アルコキシ誘導体から選択される置換基で置
換される。低級アルキル又は低級アルコキシのような用
語に使用される“低級”は1から約6炭素原子を含む基
を意味する。ポリアミンの塩基性窒素原子の一つ上の置
換基の少なくとも一つは水素であり、例えば、ポリアミ
ンの塩基性窒素原子の少なくとも一つは第一又は第二ア
ミノ窒素原子である。
本発明のすべての成分を記載する際に使用されるヒド
ロカルバイルは、脂肪族、脂環式、芳香族又はこれらの
組合わせ、例えばアラルキルである炭素と水素からなる
有機基を意味する。好ましくは、このヒドロカルバイル
基は脂肪族不飽和、即ち、エチレン及びアセチレン系、
特にアセチレン系不飽和を比較的含まない。本発明の置
換したポリアミンは一般に、しかし必ずしもではない
が、N置換ポリアミンである。例示のヒドロカルバイル
基はアルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブ
チル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル等、
アルケニル、例えば、プロペニル、イソブテニル、ヘキ
セニル、オクテニル等、ヒドロキシアルキル、例えば2
−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、ヒドロ
キシプロピル、4−ヒドロキシブチル等、ケトアルキ
ル、例えば2−ケトプロピル、6−ケトオクチル等、ア
ルコキシ及び低級アルケノオキシアルキル、例えばエト
キシエチル、エトキシプロピル、プロポキシエチル、プ
ロポキシプロピル、2−(2エトキシエトキシ)エチ
ル、2−(2−(2−エトキシエトキシ)エトキシ)エ
チル、3,6,9,12−テトラオキサテトラデシル、2−(2
−エトキシエトキシ)ヘキシル等を含む。前記の(C)
置換基のアシル基は例えば、プロピオニル、アセチル等
である。更に好適な置換基は水素、C1−C4アルキル及び
C1−C4ヒドロキシアルキルである。
置換したポリアミンで置換基はこれらを受入れること
ができる何れかの原子に見られる。置換した原子、例え
ば置換窒素原子は一般に幾何学的に不等性であり、従つ
て本発明に使用される置換したアミンは等性及び/又は
不等性の原子で置換された置換基を有するモノ及びポリ
置換ポリアミンの混合物である。
本発明の範囲内で使用される更に好適なポリアミンは
ポリアルキレンポリアミンであり、アルキレンジアミン
を含み、そして置換したポリアミン、例えばアルキル及
びヒドロキシアルキル置換ポリアルキレンポリアミンを
含む。好ましくは、このアルキレン基は2から6炭素原
子を含み、好ましくは窒素原子の間に2から3炭素原子
がある。この基はエチレン、1,2−プロピレン、2,2−ジ
メチル−プロピレントリメチレン、1,3,2−ヒドロキシ
プロピレン等により例示される。このポリアミンの例は
エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ジ(トリメ
チレン)トリアミン、ジプロピレントリアミン、トリエ
チレンテトラミン、トリプロピレンテトラミン、テトラ
エチレンペンタミン及びペンタエチレンヘキサミンを含
む。このアミンは異性体、例えば分枝鎖ポリアミン及び
前記の置換したポリアミンを包含し、ヒドロキシ及びヒ
ドロカルバイル置換ポリアミンを含む。ポリアルキレン
ポリアミンの中で、2〜12アミン窒素原子及び2〜24炭
素原子を含むものが特に好適であり、そしてC2〜C3アル
キレンポリアミンが最適であり、特にエチレンジアミ
ン、ジエチレントリアミン、プロピレンジアミン、ジプ
ロピレントリアミン等である。
アルキルフエニルポリ(オキシプロピレン)アミノカ
ルバメートのアミン成分は複素環式ポリアミン、複素環
式置換ポリアミン及び置換複素環式化合物からも誘導で
き、ここでこの複素環は酸素及び/又は窒素を含有する
一つ又はそれ以上の5〜6員環を含む。この複素環は飽
和又は不飽和でよくそして前記の(A)、(B)、
(C)及び(D)から選択された基で置換される。この
複素環はピペラジン、例えば2−メチルピペラジン、N
−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、1,2−ビス−
(N−ピペラジニル)−エタン、及びN,N′−ビス(N
−ピペラジニル)ピペラジン、2−メチルイミダゾリ
ン、3−アミノピペラジン、2−アミノピリジン、2−
(3アミノエチル)3−ピロリン、3−アミノピロリジ
ン、N−(3アミノプロピル)モルホリン等により例示
される。複素環式化合物の中で、ピペラジンが好適であ
る。
他の種類の好適なポリアミンは式VII: H2NX1OX2 rNH2VII (式中、X1及びX2は個々に2から約5炭素原子のアルキ
レンでありそしてrは1から約10の整数である)により
表わされるジアミノエーテルである。式VIIのジアミン
は米国特許第4,521,610号に開示され、これはこのジア
ミンの教示に対してここで参照として挿入される。
ポリ(オキシアルキレン)クロロホルメートとの反応
により本発明の化合物を生成するため使用できる代表的
なポリアミンは下記のものを含む:エチレンジアミン、
1,2−プロピレンジアミン、1,3−プロピレンジアミン、
ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ヘキ
サメチレンジアミン、テトラエチレンペンタミン、ジメ
チルアミノピロピレンジアミン、N−(β−アミノエチ
ル)−ピプラジン、N−(β−アミノエチル)ピペラジ
ン、3−アミノ−N−エチルピペラジン、N−(β−ア
ミノエチル)モルホリン、N,N′−ジ(β−アミノエチ
ル)ピペラジン、N,N′−ジ(β−アミノエチルイミダ
ゾリドン−2;N−(β−ジアノ−エチル)エタン−1,2−
ジアミン、1−アミノ−3,6,9−トリアゾオクタデカ
ン、1−アミノ−3,6−ジアザ−9−オキサデカン、N
−(β−アミノエチル)ジ−エタノールアミン、N′−
アセチル−N−メチル−N−(β−アミノエチル)エタ
ン−1,2−ジアミン、N−アセトニル−1,2−プロパンジ
アミン、N−(β−ニトロ−エチル)−1,3−プロパン
ジアミン、1,3−ジメチル−5−(β−アミノエチル)
ヘキサヒドロトリアジン、N−(β−アミノエチル)ヘ
キサヒドロトリアジン、5−(β−アミノエチル)−1,
3,5−ジオキサジン、2−(2−アミノエチルアミノ)
−エタノール、2〔2−(2−アミノエチルアミノ)エ
チルアミノ〕エタノール。
アルキルフエニルポリ(オキシプロピレン)アミノカ
ルバメートのアミン成分はまたアルキルフエニルポリ
(オキシプロピレン)アルコールと反応して少なくとも
一つの塩基性窒素原子を有するアルキルフエニルポリ
(オキシプロピレン)アミノカルバメートを生ずること
ができるアミン含有化合物から誘導できる。例えば、置
換アミノシアネート、例えば(R)2NCH2CH2NCO(式中、R
は、例えばヒドロカルバイル基である)はアルコールと
反応して本発明の範囲内で使用されるアミノカルバメー
ト添加剤を生ずる。ヒドロカルバイルポリ(オキシアル
キレン)アルコールとの反応により本発明の燃料添加剤
化合物を生成するために使用できる代表的なアミノイソ
シアネートは下記のものを含む:N,N−(ジメチル)アミ
ノイソシアネートエタン、一般にN,N−(ジヒドロカル
バイル)アミノイソシアネートアルカン、更に一般に、
N−(ペルヒドロカルバイル)−イソシアネートポル−
オリアルキレンポリアミン、N,N−(ジメチル)アミノ
イソシアネートベンゼン等。
多くの場合に本発明のカルバメートの製造で反応体と
して使用されるアミンは単一化合物ではなく、一つ又は
幾つかの化合物が示される平均化合物より多い混合物で
ある。例えばアジリジンの重合又はジクロロエチレンと
アンモニアの反応により調製されるテトラエチレンペン
タミンは低い及び高いアミンメンバーの両方、即ちトリ
エチレンテトラミン、置換ピペラジン及びペンタエチレ
ンヘキサミンを有するが、その組成は主としてエトラエ
チレンペンタミンでありそして全アミン組成物の実験式
はテトラエチレンペンタミンに極めて近い。最後に、ポ
リアミンの種々の窒素原子が幾何学的に等価でない本発
明の化合物を製造する際に、幾つかの置換の異性体が可
能でありそして最終生成物内に包含される。アミン、イ
ソシアネートの製法及びそれらの反応はSidgewickの“O
rganic Chemistry of Nitrogen"、クラレンドンプレ
ス、オツクスフオード、1966:Nollerの“Chemistry of
Organic Compounds"、サウングース、フイラデフイア、
第2版、1957及びKirk−Othmerの“Encyclopedia of Ch
emical Technology"第2版、特に第2巻、第99−16頁に
詳述される。
好適なアルキルフエニルポリ(オキシプロピレン)ア
ミノカルバメート 好適なアルキルフエニルポリ(オキシプロピレン)成
分及び好適はポリアミン成分を記載すると、本発明の好
適なアルキルフエニル(オキシプロピレン)アミノカル
バメート添加剤はカルバメート結合、即ち (式中、エーテル酸素はアルキルフエニルポリ(オキシ
プロピレン)アルコール成分の末端ヒドロキシル酸素と
考えられ、そしてカルボニル基−C(O)−は好ましく
はカツプリング剤、例えばホスゲンにより供される)を
介してこれらの成分を共に結合することにより得られ
る。
本発明に使用されるアルキルフエニルポリ(オキシプ
ロピレン)アミノカルバメートは分子当り少なくとも一
つの塩基性窒素原子を有する。“塩基性窒素原子”は強
酸により滴定し得るもの、例えば第一、第二又は第三ア
ミノ窒素であり、例えばこのように滴定し得るものでは
ないアミド窒素、即ち から区別し得るものである。好ましくは、この塩基性窒
素は第一又は第二アミノ基中にあ。
好適なアルキルフエニルポリ(オキシプロピレン)ア
ミノカルバメートは約600から6,000、の平均分子量;好
ましくは800から3,000の平均分子量;及び最も好ましく
は1,000から2,500の平均分子量を有する。
好適な種類のアルキルフエニルポリ(オキシプロピレ
ン)アミノカルバメートは下記の一般式: (式中、Rは約25から50炭素原子の実質上直鎖のアルキ
レン基であり;R1は2から6炭素原子のアルキレンであ
り;mは1から2の整数であり;nは化合物の分子量が約60
0から6,000であるような整数であり;しかもこの化合物
がトルエンの50重量%中で−40℃に冷却された時にろう
を形成しない。好ましくは、Rは前記のアルキル基Rの
最長の鎖の末端から少なくとも6炭素原子のフエニル環
に結合される)により記載できる。
親水性−親油性均衡 比較的親水性のプロピレンオキシド重合体バツクボー
ンがアルキルフエノールの疎水性アルキル炭素によりバ
ランスされることが重要である。本発明のアミノカルバ
メートは油に十分な炭化水素溶解性を有し、それ故にク
ランクケースワニスに関して有害に作用しないために良
好な親水性−親油性均衡(HLB)を達成しなければなら
ない。
良好な潤滑剤溶解性のために、アルキル基中の炭素原
子の数の比率はプロピレンオキシド単位の数の約2倍で
ある必要がある。例えばプロピレンオキシド単位の平均
数がnであるならば、フエノキシ基に結合されるアルキ
ル鎖は約2n炭素原子;好ましくは2n−4から2n+4の炭
素原子;最も好ましくは2nから2n+4の炭素原子を有す
べきである。
アルキルフエニルポリ(オキシプロピレン)アミノカル
バメートの調製 本発明に使用される添加剤は最も好都合には最初に適
当なアルキルフエニルポリ(オキシプロピレン)アルコ
ールをホスゲンと反応させてアルキルフエニルポリ(オ
キシプロピレン)クロロホルメートを生ずることにより
調製できる。次にこのクロロホルメートをポリアミンと
反応させて所望のアルキルフエニルポリ(オキシプロピ
レン)アミノカルバメートを生ずる。
アミノカルバメートノ調製は米国特許第4,160,648
号、第4,191,537号;第4,197,409号;第4,236,020号;
第4,243,798号;第4,270,930号;第4,274,837号;第4,2
88,612号;第4,512,610号及び、第4,568,358号に開示さ
れ、これらはここで参照として挿入される。一般に、ポ
リ(オキシプロピレン)化合物とホスゲンの反応は通常
には本質的に等モルのベースで行なわれるが、過剰のホ
スゲンを使用して反応の程度を改良できる。この反応は
−10から100℃、好ましくは0から50℃の範囲内の温度
で行なわれる。この反応は通常には1/4から5時間内に
完了する。反応の時間は通常には2から4時間の範囲内
である。
溶媒がクロロホルメート化反応に使用できる。好適な
溶媒はベンゼン、トルエン等を含む。
アミンと結果のクロロホルメートの反応はそのまま又
は好ましくは溶液で行なわれる。−10から200℃の温度
が使用でき、所望の生成物は水洗浄により得られ、そし
てストリツピングは通常には残留の溶媒より、真空の助
けで行なわれる。
ポリエーテルクロロホルムメートに対するポリアミン
のモル比はクロロホルメートのモル当り約2から20モル
のポリアミン、そして更に通常にはクロロホルメートの
モル当り5から15モルのポリアミンの範囲内である。ポ
リアミンのポリ置換の抑制が通常には望まれるので、よ
り大きくモル過剰のポリアミンが使用されよう。更に、
好適な付加物はビス(カルバメート)又は二置換アミノ
エーテルに対立的にモノカルバメート化合物である。
この反応又は反応(複数)は反応溶媒の存在で又はな
しで行なわれる。反応生成物を粘度を下げることが必要
な時はいつでも反応溶媒が一般に使用される。これらの
溶媒は安定でありかつ反応体及び反応生成物に不活性で
あるべきである。反応の温度、使用した特定のクロロホ
ルメート、モル比、並びに反応体濃度に応じて、反応時
間は1分以下から3時間と異なる。
反応が十分な長さの時間の間行なわれた後に、反応混
合物は炭化水素−水又は炭化水素−アルコール−水媒体
で抽出を受けて形成された低分子量アミン塩と未反応ジ
アミンから生成物を遊離させる。次に生成物は溶媒の蒸
発により分離できる。更に精製はシリカゲルでカラムク
ロマトグラフイーにより行なわれる。
本発明の組成物の特定の適用に応じて、反応は媒体中
で行なわれ、その中でこれは最終的に用途を見出し、例
えば、ポリエーテルキヤリア又は親油性有機溶媒又はこ
れら混合物であり、そして洗浄剤組成物の濃縮物を供す
る濃度で生成できる。かくして、この最終混合物は燃料
に混和するために直接に使用されるべき形のものであ
る。
本発明に使用されるアルキルフエニルポリ(オキシプ
ロピレン)アミノカルバメートの別の製法はアリールカ
ーボネート中間体の使用を含む。即ち、アルキルフエニ
ルポリ(オキシプロピレン)アルコールをアリールクロ
ロホルメートと反応させてアリールカーボネートを生成
し、次にこれをポリアミンと反応させて本発明に使用さ
れるアミノカルバメートを生成する。特に有用なアリー
ルクロロホルメートはフエニルクロロホルメート、p−
ニトロフエニルクロロホルメート、2,4−ジニトロフエ
ニルクロロホルメート、p−クロロフエニルクロロホル
メート、2,4−ジクロロフエニルクロロホルメート、及
びp−トリフルオロメチルフエニルクロロホルメートを
含む。アリールカーボネート中間体を使用すると、より
少なく過剰のポリアミン、即ち、一般に1:1から約5:1の
モル比のポリアミン対アリールカーボネートを使用しそ
してアミノカルバメートを形成する反応で塩化水素の発
生を避ける一方、理論的塩基性窒素に近く含有するアミ
ノカルバメートへの変換を許す。アリールカルボネート
中間体を介してヒドロカルバイルキヤツプドポリ(オキ
シアルキレン)アミノカルバメートの調製は米国特許出
願Serial No.586,533及び689,616に開示され、これらは
ここで参照として挿入される。
当業者に認められるように、本発明のアミノカルバメ
ートは多くの個々の化合物の混合物である。
出発のオレフインは一般に純酔な化合物ではないので
アルキル基は代表的には種々の炭素数を有し、そしてア
ルキル基中の何れの与えられた炭素数に対して、多くの
構造異性体がある。更に、モノ及びジアルキルフエノー
ルが一般に得れる。また、プロピレンオキシド単位の数
は平均の数でありそして異なる分子は若干異なる数のPO
単位を有するであろう。
また分散剤有効量のアルキルフエニル(オキシアルキ
レン)アミノカルバメートを含有する十分に調合された
潤滑油も本発明の範囲内に含まれる。
十分に調合された組成物中に下記のものが含有され
る: 1.アルケニルスクシニイミド、 2.ジヒドロカルバイルジチオリン酸の第II族金属塩、 3.中性又は過塩基性アルカリ又はアルカリ土類金属ヒド
ロカルバイルスルホネート又はこれらの混合物、及び 4.中性又は過塩基性アルカリ又はアルカリ土類金属フエ
ネート又はこれらの混合物、 5.粘度指数改良剤。
このアルケニルスクシニイミドは分散剤として作用す
るために存在しそしてエンジンの操作中形成される沈積
物の形成を阻止する。アルケニルスクシニイミドは当業
者に周知である。アルケニルスクシニイミドはポリオレ
フイン重合体−置換無水コハク酸とアミン、好ましくは
ポリアルキレンポリアミンとの反応生成物である。この
ポリオレフイン重合体置換無水コハク酸は無水マレイン
酸とポリオレフイン重合体又はその誘導体の反応により
得られる。このように得られた無水コハク酸をアミン化
合物と反応させる。アルケニルスルクシニイミドの調製
は当業者に多数開示されている。例えば、米国特許第3,
390,082;第3,219,666号及び第3,172,892号を見よ。これ
らの開示はここで参照として挿入される。アルケニル置
換無水コハク酸の還元は対応するアルキル誘導体を生ず
る。このアルキルスクシニイミドは用語の“アルケニル
スクシニイミド”の範囲内に含まれることが意図され
る。
主としてはモノ又はビス−スクシニイミドを含む生成
物は反応体のモル比を調節することにより調製できる。
かくして、例えば1モルのアミンを1モルのアルケニル
又はアルキル置換無水コハク酸と反応させるならば、主
としてモノ−スクシニイミド生成物が調製されよう。2
モルの無水コハク酸をポリアミンのモル当りに反応させ
るならば、ビス−スクシニイミドが調製されよう。
アルケニルスクシニイミドがポリアルキレンポリアミ
ンのポリイソブテン−置換無水コハク酸である時に本発
明の潤滑油組成物で特に良好な結果が得られた。
ポリイソブテン−置換無水コハク酸がイソブテンを重
合することにより得られるポリイソブテンはその組成に
おいて広く異なる。炭素原子の平均数は30又はそれ以下
から250又はそれ以上の範囲に及び、約400又はそれ以下
から3,000又はそれ以上の結果の数平均分子量を有す
る。好ましくは、ポリイソブテン分子当り炭素原子の平
均数は約50から約100の範囲に及び、ポリイソブテンは
約600から約1,500の数平均分子量を有する。更に好まし
くは、ポリイソブテン分子当り炭素原子の平均数は約60
から約90の範囲に及び、そして数平均分子量は約800か
ら1,300に及ぶ。このポリイソブテンを周知の工程によ
り無水マレイン酸と反応させてポリイソブテン−置換無
水コハク酸を生ずる。
アルケニルスクシニイミドを調製する際に、置換無水
コハク酸をポリアルキレンポリアミンと反応させて対応
するスクシニイミドを生ずる。ポリアルキレンポリアミ
ンの各アルキレン基は通常には約8まだの炭素原子を有
する。アルキレン基の数は約8までの範囲に及ぶ。この
アルキレン基はエチレン、プロピレン、ブチレン、トリ
メチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメ
チレン、オクタメチレン等により例示される。アミノ基
の数は一般に、しかし必ずしもではなく、アミンに存在
するアルキレン基の数より大きいものであり、即ち、ポ
リアルキレンポリアミンが3アルキレン基を有するなら
ば、これは通常には4アミノ基を含有する。アミノ基の
数は約9までの範囲に及ぶ。好ましくは、アルキレン基
は約2から約4炭素原子を含みそしてすべてのアミン基
は第一又は第二である。この場合には、アミン基の数は
アルキレン基の数を1だけ越える。好ましくは、ポリア
ルキレンポリアミンは3から5アミン基を含む。ポリア
ルキレンポリアミンの特定例はエチレンジアミン、ジエ
チレントリアミン、トリエチレンテトラミン、プロピレ
ンジアミン、トリプロピレンテトラミン、テトラエチレ
ンペンタミン、トリメチレンジアミン、ペンタエチレン
ヘキサミン、ジ−(トリメチレン)トリアミン、トリ
(ヘキサメチレン)テトラミン等を含む。
本発明でアルケニルスクシニイミドを調製するために
適した他のアミンは環状アミン、例えばピペラジン、モ
ルホリン及びジピペラジンを含む。
好ましくは本発明の組成物に使用されるアルケニルス
クシニイミドは下記の式を有する: (式中、 a.R1はアルケニル基、好ましくは脂肪族モノオレフイン
を重合することにより調製される実質上飽和炭化水素を
表わす。好ましくは、R1はイソブテンから調製されそし
て前記のような炭素数の平均数と数平均分子量を有す
る。
b.“アルキレン”基は前記のように約8までの炭素原子
を含みそして好ましくは約2−4炭素原子を含む実質上
ヒドロカルバイル基を表わす; c.Aはヒドロカルバイル基、アミン−置換ヒドロカルバ
イル基又は水素を表わす。ヒドロカルバイル基及びアミ
ン−置換ヒドロカルバイル基は一般に前記のようにアル
キレン基のアルキル及びアミノ−置換アルキル類似体で
ある。好ましくはAは水素を表わす; d.nは約1−10の整数そして好ましくは約3−5であ
る)。
また用語の“アルケニルスクシニイミド”の中には、
ここで参照として挿入される米国特許第4,612,132号に
開示される変性されたスクシニイミドも含まれる。
このアルケニルスクシニイミドは分散剤として作用し
かつエンジンの操作中油に形成された汚染物の沈積を阻
止するのに有効な量で本発明の潤滑油組成物に存在す
る。アルケニルスクシニイミドの量は全潤滑油組成物の
約1から約20重量%の範囲に及ぶ。好ましくは本発明の
潤滑油組成物中に存在するアルケニルスクシニイミドの
量は全組成物の約1から約10重量%の範囲に及ぶ。
アルカリ又はアルカリ土類金属ヒドロカルバイルスル
ホネートは石油スルホネート、合成でアルキル化された
芳香族スルホネート、又は脂肪族スルホネート、例えば
ポリイソブチレンから誘導されたものの何れかである。
スルホネートの更に重要な機能の一つは洗浄剤及び分散
剤として作用することである。これらのスルホネートは
当業者に公知である。このヒドロカルバイル基はスルホ
ネート分子を油溶性に変えるために十分な数の炭素原子
を有さねばならない。好ましくは、ヒドロカルバイル部
分は少なくとも20炭素原子を有しそして芳香族又は脂肪
族であるが、通常にはアルキル芳香族である。性質上芳
香族であるカルシウム、マグネシウム又はバリウムスル
ホネートが使用に最も適している。
特定のスルホネートは芳香族基、通常にはモノ又はジ
−アルキルベンゼン基を有する石油画分をスルホネート
化すること、次にこのスルホン酸物質の金属塩を形成す
ることにより代表的に調製される。これらのスルホネー
トを調製するために使用される他の原料は合成的にアル
キル化されたベンゼン及びモノ又はジオレフインを重合
することにより調製された脂肪族炭化水素、例えばイソ
ブテンを重合することによつて調製されたポリイソブテ
ニル基を含む。この金属塩は周知の工程を使用して直接
に又は複分解により形成される。
スルフオネートは中性であつてもよいし、あるいは塩
基価約400まで又はそれ以上の過塩基(overbase)とさ
れていてもよい。二酸化炭素及び水酸化カルシウム又は
酸化カルシウムがこの塩基性の又は過塩基性化スルフオ
ネートを製造するのに最も一般的に使用された物質であ
る。中性及び過塩基性化スルフオネートの混合物を使用
してもよい。これらのスルフオネートは普通全組成物に
対して約0.3〜10重量%となるように使用される。中性
スルフオネートは全組成物に対して0.4〜5重量%存在
し、一方過塩基性化スルフオネートは全組成物に対して
0.3〜3重量%存在するのがそれぞれ好ましい。
本発明において使用するためのフエネートはアルキル
化フエノールのアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩
である通常の生成物である。フエネートの機能の1つは
洗浄剤及び分散剤として作用することである。とりわ
け、それはエンジンの高温運転中に形成される汚染物質
の付着を妨げる。これらフエノールはモノアルキル化さ
れていてもよいし、あるいはポリアルキル化されていて
もよい。
アルキルフエネートのアルキル部分はフエネートに油
溶性を与えるために存在する。アルキル部分は天然産源
から得ることができる。天然産源にはホワイトオイル及
びワツクスのような石油炭化水素がある。石油から誘導
されると、その炭化水素部分は色色なヒドロカルビル基
の混合物となり、その具体的な組成は出発物質として使
用した特定の原料油に依存する。適当な合成源にはフエ
ノールと反応した時アルキルフエノールを生成させる各
種の市販アルケン類及びアルカン誘導体がある。得られ
る適当な基にブチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ド
デシル、ヘキサデシル、エイコシル、トリエイコチル及
び同様の基がある。他の適当な合成アルキル基源にオレ
フインポリマー、例えばポリプロピレン、ポリブチレ
ン、ポリイソブチレン及び同様のポリマーがある。
アルキル基は直鎖状又は分枝鎖状の飽和又は不飽和の
ものであることができる(不飽和の場合、好ましくは2
個以下、一般的には多くても1個のオレフイン性不飽和
座位を含有する)。アルキル基は一般に4〜30個の炭素
原子を含有する。一般的に言えば、フエノールがモノア
ルキル置換されているとき、アルキル基は少なくとも8
個の炭素原子を含有すべきである。フエネートは、所望
によつては、硫化されていてもよい。フエネートは中性
であつてもよいし、あるいは過塩基性化されていてもよ
く、そして過塩基性化されている場合は、それは200〜3
00まで、又はそれ以上の塩基価(basenumber)を有す
る。中性及び過塩基性化フエネートの混合物を使用して
もよい。
フエネートは普通油中に全組成物に対して0.2〜27重
量%となるように存在する。中性フエネートは全組成物
に対し0.2〜9重量%、過塩基性化フエネートは全組成
物に対して0.2〜13重量%存在するのが好ましい。更に
好ましくは、過塩基性化フエネートは全組成物に対して
0.2〜5重量%存在する。好ましい金属はカルシウム、
マグネシウム、ストロンチウム又はバリウムである。
硫化されたアルカリ土類金属アルキルフエネートが好
ましい。これらの塩はアルカリ土類金属塩基とアルキル
フエノールとの中和生成物を硫黄で処理するなどの各種
方法で得られる。硫黄を元素状で中和生成物に添加し、
昇温下で反応させて硫化されたアルカリ土類金属アルキ
ルフエネートを生成させるのが都合がよい。
中和反応中に、フエノールを中和するのに必要である
よりも多くのアルカリ土類金属塩基を添加すれば塩基性
の硫化されたアルカリ土類金属アルキルフエノールが得
られる。例えば、ウオーカー(Walker)等の米国特許第
2,680,096号明細書の方法を参照されたい。塩基性の硫
化アルカリ土類金属アルキルフエネートに二酸化炭素を
加えることによつて追加の塩基土を得ることができる。
硫化工程に続いて過剰のアルカリ土類金属塩菊を添加す
ることができるが、しかしそれはフエノールを中和する
ためにアルカリ土類金属塩基を添加すると同時に添加す
るのが都合がよい。
二酸化炭素及び水酸化カルシウム又は酸化カルシウム
が塩基性フエネート又は“過塩基性化”フエネートを生
成させる最も一般的に使用される物質である。二酸化炭
素を添加することによつて塩基性の硫化されたアルカリ
土類金属アルキルフエネートを生成させる方法はハンネ
マン(Hanneman)の米国特許第3,178,368号明細書に示
される。
ジヒドロカルビルジチオ燐酸の第II族金属塩は耐摩耗
性、酸化防止性及び熱安定性の諸性質を示す。ホスホロ
ジチオ酸の第II族金属塩については前に記載した。例え
ば、米国特許第3,890,080号明細書、第6欄及び第7欄
を参照されたい。そこには、これらの化合物及びそれら
の製造が一般的に記載されている。本発明の潤滑油組成
物において有用なジヒドロカルビルジチオ燐酸の第II族
金属塩はそのヒドロカルビル基の各各に約4〜約12個の
炭素原子を含有しているのが好適であり、そしてヒドロ
カルビル基は同一でも、あるいは異なつていてもよく、
また芳香族、アルキル又はシクロアルキルであることが
できる。好ましいヒドロカルビル基は4〜8個の炭素原
子を含有するアルキル基であり、その代表例はブチル、
イソブチル、二級ブチル、ヘキシル、イソヘキシル、オ
クチル、2−エチルヘキシル及び同様の基である。これ
らの塩を形成するのに適した金属にはバリウム、カルシ
ウム、ストロンチウム、亜鉛及びカドミウムがあり、そ
のうち亜鉛が好ましい。
好ましくは、ジヒドロカルビルジチオ燐酸の第II族金
属塩は次式 (式中、R2及びR3は各々独立に上記のヒドロカルビル
基を表わし、そしてM1は上記の第II族金属カチオンを表
わす。)を有する。
このジチオ燐酸塩は本発明の潤滑油中に潤滑油の摩耗
及び酸化を抑制するのに有効な量で存在する。この量は
全組成物に対して約0.1〜約4重量%の範囲である。塩
は全潤滑油組成物に対して約0.2〜約2.5重量%の範囲の
量で存在する。最終潤滑油組成物は普通0.0025〜0.25重
量%、好ましくは0.05〜0.15重量%の燐を含有する。
粘度指数(VI)改良剤は非分散性か又は分散性のVI改
良剤である。非分散性のVI改良剤は典形的にはヒドロカ
ルビルポリマーであつて、これにはコポリマー及びター
ポリマーが包含される。典形的には、ヒドロカルビルコ
ポリマーはエチレンとプロピレンとのコポリマーであ
る。このような非分散性VI改良剤は米国特許第2,700,63
3号、同第2,726,231号、同第2,792,288号、同第2,933,4
80号、同第3,000,866号、同第3,063,973号及び同第3,09
3,621号明細書に開示される。これらの特許明細書を非
分散性VI改良剤の教示のために本明細書において引用、
参照するものとする。
分散性VI改良剤は非分散性VI改良剤を官能化すること
によつて製造することができる。例えば、非分散性ヒド
ロカルビルコポリマー及びターポリマーのVI改良剤はこ
れらを官能化することによつて分散性を有する数平均分
子量が1,500〜20,000のアミン化され、酸化されたVI改
良剤を製造することができる。このような官能化された
分散性VI改良剤は米国特許第3,864,268号、同第3,769,2
16号、同第3,326,804号及び同第3,316,177号明細書に開
示される。これらの特許明細書をこのような分散性VI改
良剤の教示のために本明細書において引用、参照するも
のとする。
他の分散性VI改良剤には1つのモノマーが少なくとも
1個のアミノ基を含有するアミングラフト化アクリル系
ポリマー及び同コポリマーがある。典形的な組成物は英
国特許第1,488,382号並びに米国特許第4,89,794号及び
同第4,025,452号明細書に記載される。これらの特許明
細書をこのような分散性VI改良剤の教示のために本明細
書において引用、参照するものとする。
非分散性及び分散性のVI改良剤は一般に循環油組成物
中で5〜20重量%で用いられる。
燃料組成物 本発明のアルキルフエニルポリ(オキシプロピレン)
アミノカーバメートは一般に炭化水素蒸留物燃料中で用
いられる。目的の洗浄力及び分散力を達成するために必
要なこの添加剤の適正な濃度は使用される燃料のタイ
プ、他の洗浄剤、分散剤、その他の添加剤等の存在に依
存して変わる。一般的には、しかしベース燃料1部当り
30〜5,000重量ppm、好ましくは100〜500ppm、更に好ま
しくは200〜300ppmのアルキルフエニルポリ(オキシプ
ロピレン)アミノカーバメートが最良の結果を達成する
のに必要とされる。他の洗浄剤が存在するときは、もつ
と少量のアルキルフエニルポリ(オキシプロピレン)ア
ミノカーバメートを使用してもよい。キヤブレター用洗
浄剤だけとしての性能については、もつと低濃度、例え
ば30〜70ppmが好ましいだろう。もつと高濃度、即ち2,0
00〜5,000ppmでは燃焼室の付着物に対して掃除効果がも
たらされるだろう。
付着制御用添加剤も約150〜400゜Fの範囲で沸騰する不
活性で安定な親油性有機溶媒を用いて濃厚物として処方
することができる。ベンゼン、トルエン、キシレン若し
くは更に高沸点の芳香族化合物又は芳香族シンナーのよ
うな脂肪族又は芳香族の炭化水素溶媒を使用するのが好
ましい。炭化水素溶媒と組み合わせた約3〜8個の炭素
原子を有する脂肪族アルコール、例えばイソプロパノー
ル、イソブチルカルビノール、n−ブタノール等も洗浄
剤−分散剤添加剤と共に使用するのに適している。濃厚
物において、添加剤の量は普通は少なくとも5重量%で
あり、一般的には50重量%を越えず、好ましくは10〜30
重量%である。
本発明のアルキルフエニルポリ(オキシプロピレン)
アミノカーバメート、特に1個より多い塩基性窒素を有
するもののうちのあるものを使用する場合、ガソリン又
はデイーゼル燃焼組成物に更に解乳化剤を添加するのが
望ましい可能性がある。これらの解乳化剤は一般に燃料
組成物中に1〜15ppm添加される。適当な解乳化剤に
は、例えばミズーリー洲(Missouri)セント・ルイス
(St.Louis)のペトロライト社(Petrolite Corp.)、
トレトライト・デイビジヨン(Tretolite Division)か
ら市販される高分子量グリコールでキヤツプされたフエ
ノールであるL-1562R、及びカリフオルニア洲(Califor
nia)サン・フランシスコ(San Francisco)のシエブロ
ン・ケミカル社(Chevron Chemical Company)から市販
されるOLOA2503ZRがある。
ガソリン燃料においては、アンチノツク剤、例えばメ
チルシクロペンタジエニルマンガントリカルボニル、テ
トラメチル鉛若しくはテトラエチル鉛、又は他の分散剤
若しくは洗浄剤、例えば各種置換こはく酸イミド、アミ
ン等のような他の添加剤も含めることができる。また、
アリールハライド、えばジクロロベンゼン、又はアルキ
ルハライド、例えば二臭化エチレンのような鉛掃去剤も
含めることができる。加えて、酸化防止剤、金属失活剤
及び解乳化剤も存在することができる。
ジーゼル燃料においては、他の周知の添加剤、例えば
流動点降下剤、流動性改良剤、セタン向上剤等を用いる
ことができる。
潤滑油組成物 本発明のアルキルフエニルポリ(オキシプロピレン)
アミノカーバメートは潤滑油に用いられるとき分散剤添
加剤として有用である。こうして使用されるとき、この
添加剤は通常全組成物に対して0.2〜10重量%、好まし
くは約0.5〜8重量%、更に好ましくは約1〜6重量%
で存在する。本発明の添加剤組成物と共に使用される潤
滑油は潤滑粘度を有し、そして好ましくは内燃機関のク
ランク室において使用するのに適した鉱油又は合成油で
あることができる。クランク室用潤滑油の粘度は普通0
゜Fにおける約1300CSt乃至210゜F(99℃)における22.7CS
tである。潤滑油は合成源又は天然源に由来するもので
あることができる。本発明においてベース油として使用
するための鉱油として潤滑油組成物において普通使用さ
れるパラフイン系油、ナフテン系油及びその他の油があ
る。合成油には合成炭化水素油及び合成エステルの両者
がある。有用な合成炭化水素油にα−オレフインの適正
な粘度を有する液状ポリマーがある。C6〜C12のα−オ
レフインの水素化液状オリゴマー、例えば1−デセンの
三量体が特に有用である。同様に、適正な粘度を有する
アルキルベンゼン、例えばジドデシルベンゼンが使用で
きる。有用な合成エステルにモノカルボン酸及びポリカ
ルボン酸の両者、、またモノヒドロキシアルカノール及
びポリオールのエステルがある。典形的例はアジピン酸
ジドデシル、ペンタエリスリトールテトラカプロエー
ト、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジ
ラウリル及び同様のエステルである。モノ及びジカルボ
ン酸とモノ及びジヒドロキシアルカノールの混合物から
製造される複雑なエステルも使用することができる。
炭化水素油と合成油とのブレントも有用である。例え
ば、水素化1−デセン三量体10〜25重量%と150SUS(10
0゜F)の鉱油75〜90重量%とのブレンドは優れた潤滑油
ベースとなる。
添加剤濃厚物も本発明の範囲に包含される。本発明の
濃厚物は通常潤滑粘度を持つ油約90〜50重量%及び本発
明の添加剤約10〜50重量%を含む。典形的には、濃厚物
はそれらの輸送と貯蔵中の取扱いを容易にするのに十分
な稀釈剤を含有している。これら濃厚物に敵した稀釈剤
としては任意の稀釈剤、好ましくは潤滑粘度を持つ油が
あり、このため濃厚物は潤滑油組成物を調製すべく潤滑
油と容易に混合することができる。稀釈剤として使用で
きる適当な潤滑油は、潤滑粘度を持つ油が使用すること
ができるけれども、典形的には100゜F(38℃)において
約35〜約500セイボルトユニバーサル秒(SUS)の範囲の
粘度を有するものである。
処方物に存在していてもよい他の添加剤に防錆剤、抑
泡剤、腐蝕抑制剤、金属失活剤、流動点降下剤、酸化防
止剤及び他の周知の各種添加剤がある。
本発明を具体的に説明するために次の実施例を与え
る。これらの実施例及び説明はいかなる意味においても
本発明の範囲を限定するものと解されるべきではない。
実施例A スルホン酸触媒を使用するα−オレフインオリゴマー
(C14から誘導)の製造 この実施例は本発明で有用なα−オレフインオリゴマ
ーを示すものである。加熱マントル、機械的撹拌機及び
凝縮器を備えた、乾燥している500mlの三つ口丸底フラ
スコにC14α−オレフイン(シエブロン・ケミカル社、
サン・フランシスコ)200g及びダウ・ケミカル社(Dow
Chemical Company)から市販される実験用アルミナ担持
フルオロスルホン酸触媒(ダウXUS40036.07)10gを仕込
んだ。これらの成分を窒素下、185℃において25時間加
熱及び撹拌した。同時に暗色の反応混合物を真空下で加
熱することによるてストリツピングして残留C14不純物
を全て駆出し、そして濾過した。生成物をSFCで分析す
ると、オレフインの二量体対三量体の比は95/5であるこ
とが明らかになつた。この生成物をこれ以上精製しない
でフエノールのアルキル化に使用した。この生成物は非
常に低い温度では結晶化させることができず、そのもの
自体がワツクスを含まないと見なされるものであつた。
実施例B BF3を使用するα−オレフインのオリゴマー(C14から誘
導)の製造 この実施例も本発明において有用なα−オレフインの
オリゴマーを示す。この実施例では、例えば米国特許第
4,238,343号及び同第4,045,507号明細書に記載される三
弗化硼素ガスとアルコール助触媒とを用いて実施例4の
C14α−オレフインをオリゴマー化した。おおよそで二
量体を67%、三量体を25%及び四量体/五量体を合計で
8%含有する澄明な淡黄色の液体が約2.5ガロン製造さ
れた。この混合物は平均分子量が472であるが、これを
これ以上精製しないでピンホイール、即ち風車型アルキ
ルフエノール(pinwheel alkyl phenol)に転化した。
この生成物は室温以下の温度では粘稠でない液体で、そ
れ自体ワツクスを含むないと見なされるものであつた。
実施例C α−オレフインのオリゴマー(C16から誘導)の製造 この実施例は本発明において有用なオリゴマーを示す
ものである。実施例Aの方法をC16α−オレフインを用
いて行つた。得られた生成物は二量体対三量体比約95/5
の混合物であつた。この生成物は室温以下の温度では粘
稠でない液体であつて、それ自体ワツクスを含まないと
見なされるものであつた。
実施例1A 実施例Bの(C14誘導)オリゴマーからのピンホイール
アルキルフェノールの製造 加熱マントル、機械的撹拌機及び凝縮器を備えた、1l
の三つの口フラスコにBF3を用いて製造した実施例Bの
オレフインオリゴマーを310g(0.66モル)仕込んだ。こ
の液体を85℃まで加熱し、その時点で液化フエノール34
4g(3.83モル)を加え、続いて乾燥アンバーリスト(Am
berlyst)15を65g加えた。反応混合物を次に150℃で24
時間加熱し、その時点で温度吸引濾過により樹脂を除去
した。過剰のフヘノールを真空蒸留で除去し、かくして
粘稠でないこはく色のピンホイールアルキルフエノール
(343g;ヒドロキシル価=105.4)が343g得られた。この
フエノールの平均アルキル炭素含量は炭素原子36個であ
つた。この生成物をそれ以上精製せずにポリオキシプロ
ピレンアルコールに転化させた。このフエノールは室温
でな粘稠でない液体であり、室温より低い温度では濃厚
な油になつた。ワツクス化は認められなかつた。
実施例1B 実施例Cのオリゴマーからのピンホイールアルキルフエ
ノールの製造 実施例CのC16誘導オレフインオリゴマーを用い、実
施例1Aと同様の方法でフエノールをアルキル化した。得
られたピンホイールアルキルフエノールの平均アルキル
炭素含量は炭素原子34個であつた。
比較例1C C20〜C24末端アルキルフエノールの製造 撹拌機、デイーン・スターク・トラツプ、凝縮器、及
び窒素の流入管及び流出管を備えた5lのフラスコに、実
質的に直鎖のC20〜C24α−オレフイン混合物(大体のオ
レフイン含量:C18以下−1%;C20−49%;C22−42
%;C24−8%;C26以上−0.1%)であつて、全オレフ
イン画分中のそれらオレフインの少なくとも15モル%は
ビニリデン基を含有する前記オレフイン混合物(C20〜C
24α−オレフインはCA.サン・フランシスコのシエブロ
ン・ケミカル社から市販されるものである)500g、フエ
ノール656g及びスルホン酸カチオン交換樹脂(ジビニル
ベンゼンにより架橋されたポリスチレン)触媒〔PA、フ
イラデルフイア(Philadelphia)のローム・アンド・ハ
ース社(Rohm and Hass)から市販されるアンバーリス
ト15R〕75gを加えた。反応混合物を真空下で加熱するこ
とによつてストリツピングし、そして生成物を珪藻土上
で温時濾過してヒドロキシル価が120(即ち、KOH−mg/
試料/g)で、p−アルキルフエノール含量が約45%であ
るC20〜C24末端アルキルフエノールを1050g得た。この
フエノールは室温で低溶融性のワツクスであつた。
比較例2A C20〜C28末端アルキルフエノールの製造 撹拌機、デイーン・スターク・トラツプ、凝縮器及び
窒素の流入管及び流出管を備えた2lのフラスコに、実質
的に直鎖のC20〜C28α−オレフイン混合物(オレフイン
含量:C18:C18−2%;C20−28%;C22−19%;C24−1
3%;C26−21%;C28−11%;C30より大−6%)であつ
て、全オレフイン画分中のそれらオレフインの少なくと
も20モル%はビニリデン基を含有する前記オレフイン混
合物(C20〜C24α−オレフイン及びC24〜C28α−オレフ
インはCA.サン・フランシスコのシエブロン・ケミカル
社から市販されるもので、これらを次いで等モル基準で
物理的に混合してC20〜C28オレフイン混合物を得る)67
4g、フエノール211.5g及びスルホン酸カチオン交換樹脂
(ジビニルベンゼンにより架橋したポリスチレン)触媒
(PA.フイラデルフイアのローム・アンド・ハース社か
ら市販されるアンバーリスト15R)43gを加えた。反応混
合物を窒素雰囲気下で撹拌しながら約140℃まで約8時
間加熱した。反応混合物を真空下で加熱することによつ
てストリツピングし、生成物を珪藻土上で温時濾過して
ヒドロキシル価110、p−アルキルフエノール含量56%
のC20〜C28アルキルフエノール574gを得た。このアルキ
ルフエノールのジアルキルフエノール含量は約26%で、
その平均アルキル炭素数は29個であつた。この生成物は
室温で硬いワツクスであつた。
比較例2B 低ジアルキルC20〜C28末端アルキルフエノールの製造 C20〜C28α−オレフインを966g、フエノールを211.5g
使用した以外は実施例2Aの方法を用いた。得られたアル
キルフエノールのジアルキルフエノール含量は約6%、
平均アルキル炭素数は24個であつた。この生成物は室温
でワツクスであつた。
比較例2C 平均C26の末端アルキルフエノールの製造 別の方法で、実施例2Bの低ジアルキルC20〜C28フエノ
ールをシエブロン・ケミカル・社のC20〜C24α−オレフ
インを10%追加使用して(実施例1Cに記載の条件によ
り)再アルキル化した。かくして、この反応によりジア
ルキルフエノール化合物を約16%含むアルキルフエノー
ルが得られた。平均アルキル炭素数は26個であつた。こ
の生成物は室温でワツクスであつた。
比較例3 テトラプロペニルフエノールの製造 撹拌機、デイーン・スターク・トラツプ、凝縮器及び
窒素の流入管と流出管を備えた2lのフラスコにテトラプ
ロピレン567g、フエノール540g、スルホン酸カチオン交
換樹脂ジビニルベンゼンにより架橋されたポリスチレ
ン)触媒(PA、フイラデルフイアのローム・アンド・ハ
ース社から市販されるアンバーリスト15R)72gを加え
た。反応混合物を窒素雰囲気下で撹拌しながら約110℃
まで約3時間加熱した。
反応混合物を真空下で加熱することによつてストリツ
ピングし、得られた生成物を珪藻土上で温度濾過する
と、ヒドロキシル価205、p−アルキルフエノール含量9
6%のテトラプロペニルフエノール626gが得られた。
比較例4 C20〜C28末端アルキルフエノールポリ(オキシプロピレ
ン)アルコールの製造 窒素ふん囲気下にある乾燥された12lの三つ口フラス
コにトルエン3.5l、及び実施例2Aと同様の方法で製造し
たC20〜C28末端アルキルフエノール2020.5g(4.61モ
ル)を加えた。この系を約60℃まで加温し、そして小片
を切つた金属カリウム60g(1.54モル)を激しく撹拌し
ながらゆつくり加えた。この添加中に反応系の温度は上
昇し、約100℃に達した。2.5時間後、金属カリウムは全
部溶解された。この反応系を次に60℃まで冷却した。そ
の後、この系にプロピレンオキシド4552g(78.37モル)
を添加漏斗で蒸気凝縮系があふれるのを回避すべく十分
に遅い添加速度で加えた。この系を次に72時間おだやか
に還流させ、その時点で温度を110℃に上げ、その温度
で更に3時間保持した。系を次に60℃まで冷却し、そし
て3NHCl溶液0.54lを加えることによつて反応を停止させ
た。系を次に共沸蒸留により乾燥させた。次いで系をヘ
キサン10lで稀釈し、その後わずかに塩基性のブライン
溶液(pH=8〜9)で3回抽出した。各抽出において、
水溶液とヘキサン溶液との間に境界が形成された。この
境界、並びに水性溶液を各抽出後に捨てた。得られたヘ
キサン溶液を昇温下及び高真空下でストリツピング及び
乾燥すると、分子量約1435、ヒドロキシル価39の軽量油
としての標題化合物が4450g得られた。この生成物は平
均17のPO単位を有していた。この方法を繰り返して後記
参考例13として挙げられる生成物を得た。この生成物は
室温でワツクス状のペーストであつた。
比較例5A C20〜C28末端アルキルフエニルポリ(オキシプロピレ
ン)クロロホルメートの製造 窒素ふん囲気下にある12lの三つ口フラスコに無水ト
ルエン3l、及び上記比較例4におけるようにして製造し
たC20〜C28末端アルキルフエニルポリ(オキシプロピレ
ン)アルコール3042g(2.6モル)を加えた。この系を撹
拌しながら5℃まで冷却した。冷却している間に、反応
系に液状ホスゲン297g(3.0モル)を一度に全部加え
た。反応系を室温まで加温し、24時間おだやかに撹拌し
た。過剰のホスゲン、また反応中に形成されたHClを除
去するために、系に窒素を激しくスパージした。少量の
分取試料を赤外分析すると、1785cm-1にクロロホルメー
トの強い吸収が認められたが、3450cm-1のアルコールの
吸収は検出されなかつた。この生成物は室温でワツクス
状のペーストであつた。
実施例5B 実施例32のポリ(オキシプロピレン)アルコールからの
ピンホイールアルキルフエニルポリ(オキシプロピレ
ン)クロロホルメートの製造 窒素ふん囲気下にある、乾燥トルエン1lに溶解してい
る、C14オリゴマーから誘導された、実施例32のピンホ
イールポリ(オキシプロピレン)アルコール(440g、0.
26モル)の、冷却され(5℃)、機械的に撹拌されてい
る溶液にホスゲンの20%トルエン(242g)溶液254mlを
一度に全部加えた。反応混合物を室温まで加温し、そし
て24時間おだやかに撹拌して過剰のホスゲン及び反応期
間中に形成されたHClを除去した。分取した少量の試料
を赤外分析すると、1785cm-1にクロロホルメートの強い
吸収が認められたが、アルコール(3450cm-1)は検出さ
れなかつた。この生成物は室温で液体であつた。
比較例6 C20〜C28アルキルフエニルポリ(オキシプロピレン)エ
チレンジアミン(EDA)カーバメートの製造 比較例5Aの全クロロホルメート/トルエン溶液を乾燥
トルエン4lで稀釈した。別のフラスコでエチレンジアミ
ン(EDA)2565g(42.7モル)も乾燥トルエン4lで稀釈し
た。室温でこれら2つの溶液を2個のテフロン製変速ギ
ヤーポンプと10インチのケニツクス(Kenics)静的ミキ
サーを用いて速やかに混合した。15分後に、粗製反応混
合物をストリツピングし、ヘキサン12lで稀釈し、水で
1回、わずかに塩基性(pH=9)のブライン溶液で3回
連続的に洗浄した。水性ブライン溶液とヘキサン溶液と
の相分離は必要とされる通りのブラインを添加すること
によつて改善された。ヘキサン溶液を分離し、無水硫酸
ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、ストリツピングする
と、標題生成物がアルカリ度値30、塩基性窒素0.75重量
%の、冷却するとだらだらしたペーストに固化する淡黄
色の液体として得られた。この製造法を繰り返して以下
において比較例23として挙げられる生成物を得た。この
生成物は室温でワツクス状のペーストで、実施例45に記
載されるワツクステストに合格しなかつた。
比較例7 C20〜C28末端アルキルフエニルポリ(オキシプロピレ
ン)ジエチレントリアミンカーバメートの製造 上記比較例6に記載の方法で、比較例5Aに記載した方
法と同様に製造したC20〜C28末端アルキルフエニルポリ
(オキシプロピレン)クロロホルメート2256g(1.53モ
ル)をジエチレントリアミン(DETA)2654g(25.8モ
ル)で処理してアルカリ度値56及び塩基性窒素1.4重量
%の標題化合物を得た。この製造法を繰り返して以下に
おいて比較例27として挙げられる生成物を得た。この生
成物は室温でワツクス状のペーストで、実施例45のワツ
クステストに不合格であつた。
比較例8 n−ブチルポリ(オキシプロピレン)エチレンジアミン
カーバメートの製造 比較例4の方法でC20〜C28アルキルフエノールの代り
にn−ブタノールを用いてn−ブチルポリ(オキシプロ
ピレン)アルコール2000g(0.91モル)を製造した。こ
のn−ブチルポリ(オキシプロピレン)アルコールを次
に比較例5Aの方法でホスゲンにより処理してn−ブチル
ポリ(オキシプロピレン)クロロホルメートを生成さ
せ、これを比較例6の方法エチレンジアミン1093g(18.
2モル)と反応させて標題化合物をアルカリ度値22.5及
び塩基性窒素0.56重量%の淡黄色の液体として生成させ
た。この生成物は室温で液体であり、実施例45のワツク
ステストに合格した。
比較例9〜17 比較例2A及び3つのものを含めて色々なヒドロカルビ
ル基を用い、かつ色々な鎖長を持つ色々なポリ(オキシ
アルキレン)基を用いて他のヒドロカルビルポリ(オキ
シアルキレン)アルコールを製造した。以下の第I表に
見い出される比較9〜17はこのようにして製造された色
々なヒドロカルビルポリ(オキシアルキレン)アルコー
ルをまとめて示すものである。
比較例18〜28 比較例2及び3のものを含めて色々なヒドロカルビル
基を用い、かつ色々な鎖長のポリ(オキシアルキレン)
基を用いて他のヒドロカルビルポリ(オキシアルキレ
ン)アミノカーバメートを製造した。第II表に見い出さ
れる比較例18〜28はこのようにして製造された色々なヒ
ドロカルビルポリ(オキシアルキレン)アミノカーバメ
ートを要約して示すものである。
比較例29 C24末端アルキルフエニルポリ(オキシプロピレン)ア
ルコールの製造 比較例4に記載の方法と同様の方法で、C20〜C28α−
オレフインから誘導した末端低ジアルキル末端フエノー
ル(比較例2B)622gをプロピレンオキシド約17モルとの
反応でポリ(オキシプロピレン)アルコール(ヒドロキ
シル価40.0;MW1402)2048gに転化した。この生成物は室
温でワツクス状のペーストであつた。
比較例30 平均C24の末端アルキルフエニルポリ(オキシプロピレ
ン)アルコールの製造 比較例2BのアルキルフエノールをPO13モルと比較例4
の方法で反応させて本比較例のアルキルフエニルポリ
(オキシプロピレン)アルコールを得た。
比較例31 C26末端アルキルフエニルポリ(オキシプロピレン)ア
ルコールの製造 比較例4に記載の方法と同様の方法で、しかしフエノ
ールのモル当りPO14モルを使用して比較例2Cのアルキル
フエノールをPO14ポリマー(Nmrで定量)に転化した。
この生成物は室温でワツクス状ペーストであつた。
比較例32 実施例1AのC14オリゴマー誘導フエノールからのピンホ
イールポリ(オキシプロピレン)アルコールの製造 この実験は加熱マントル、機械的撹拌機、及び不活性
窒素雰囲気を保つようにしたドライアイス凝縮器を備え
た2lの乾燥三つ口フラスコで行つた。乾燥トルエン(25
0ml)と実施例1Aのピンホイールアルキルフエノール203
g(0.36モル)との温溶液に小片となつたカリウム金属
(5.4g)を機械的に激しく撹拌しながらゆつくり加え
た。添加中に容器温度は約100℃に上昇し、そして2.5時
間後にカリウムは全部溶解した。60℃に冷却した後、プ
ロピレンオキシド585ml(486g、8.36モル)を蒸気凝縮
系があふれるのを避けるようにして加えた。反応溶液を
72時間おだやかに還流させると、この時点で温度は110
℃まで上昇した。反応混合物をこの温度で更に3時間保
持した。60℃まで冷却した後、反応を3NHCl60ml(わず
かに過剰)により停止させ、そして共沸蒸留で乾燥させ
た。粗生成物を次にヘキサン(3l)で稀釈し、わずかに
塩基性のブラインで3回抽出した。いずれの場合も境界
が形成され、これを捨てた。次に、得られたヘキサン溶
液を高真空下でストリツピング及び乾燥すると、分子量
約1725(ヒドロキシル価の測定による)を有する淡黄色
の油670gが得られた。分光分析(Nmr:1H及び13C)でこ
のアルコールは平均20個のプロピレンオキシドモノマー
単位を含有していることが明らかになつた。この生成物
は室温では粘稠でない液体であつて、低温で結晶化させ
ることができなかつた。
実施例33 ピンホイールアルキルフエニルポリ(オキシプロピレ
ン)アルコールの製造 実施例1Aのピンホイールアルキルフエノール(C14
導)を実施例32に記載の方法と同様の方法でプロピレン
オキシド16モル当量と反応させてポリ(オキシプロピレ
ン)アルコールに転化した。
実施例34 ピンホイールアルキルフエニルポリ(オキシプロピレ
ン)アルコールの製造 実施例1Bのピンホイールアルキルフエノール(C16
導)を実施例32に記載の方法と同様の方法でプロピレン
オキシド17モル当量と反応させてポリ(オキシプロピレ
ン)アルコールに転化した。
比較例35 C24〜24末端低級ジアルキルEDAカーバメートの製造 比較例29の末端アルキルフエノールを更に精製するこ
となく比較例5Aに記載したようにしてクロロホルメート
に転化した。ただし、使用ホスゲンは(取扱いの便利さ
と安全のために)濃縮ホスゲン液ではなくてホスゲンの
トルエン中20重量%溶液であつた。反応後クロロホルメ
ートを激しくスパージして過剰のホスゲンと反応副生成
物のHClを除去した。
次に、得られたクロロホルメートを比較例6に記載の
ようにエチレンジアミンと反応させて対応するEDAカー
バメートに転化した。平均アルキル炭素数は24個、アル
カリ度値34、塩基性窒素0.85%であつた。この生成物は
実施例45のワツクステストに合格しなかつた。
実施例43に記載の通りシーケンスV−Dエンジテスト
を行うと、ワニスコントロールは極めて貧弱(4.4、3
回の別々のテストの平均)であることが明らかになつ
た。この性能面を改良する努力において、同様の分子を
合成した。ただし、もつと少ないPOを用いた。
これを比較例36に示す。
比較例36 平均C24の末端アルキルフエニルポリ(オキシプロピレ
ン)EDAカーバメートの製造 別の方法で、比較例2Bの末端“低級”ジアルキルフエ
ノールを比較例4に記載のものと同様の方法を用いてPO
13単位を含有するフヘノールキヤツプ付きポリ(オキシ
プロピレン)アルコールに転化した。このアルコールを
ホスゲン/トルエン溶液を使用して比較例5のように対
応するクロロホルメートに転化した。このクロロホルメ
ートを脱泡し、それ以上精製せずに使用に供した。
このクロロホルメートの一部に比較例6におけるよう
にしてEDAカーバメートに転化した(アルカリ度値=3
7、塩基性窒素=0.93%)。この生成物は実施例45のワ
ツクステストに合格しなかつた。
比較例37 C24末端アルキルフエニルポリ(オキシプロピレン)DET
Aカーバメートの製造 比較例36のクロロホルメートの残部を比較例7におけ
るようにして対応するDETAカーバメートに転化した(ア
ルカリ度値=67.4、塩基性窒素=1,69%)。この生成物
は実施例45のワツクステストに合格しなかつた。
比較例38 平均C24の末端アルキルフエニルポリ(オキシプロピレ
ン)EDAカーバメートの製造 比較例31のポリ(オキシプロピレン)アルコールを比
較例5Aにおけるようにして対応するクロロホルメートに
転化し、次いで比較例6と同様の方法でEDAと反応させ
て目的のエチレンジアミンカーバメートを得た(アルカ
リ度値=34.0、塩基性窒素=0.85%)。この生成物は実
施例45のワツクステストに合格しなかつた。
比較例24、35、36、37及び38で証明されるように、付
加性主鎖中のプロピレンオキシド単位の数を低下させて
もワニス性能はほとんど、アルキルフエノール中のアル
キル炭素数を増加させて達成されるほど著しくは改善さ
れない。比較例35で分かるように、色々なPO処方を持つ
炭素原子24個の平均アルキル炭素含量は必要とされるワ
ニス及びスラツジコントロールを得るには不十分であ
る。PO含量を低下させても(比較例36)、あるいはDETA
カーバメートに変えても(比較例37)ワニス性能を比較
例24で例証される水準まで回復させることはできない。
しかし、ジアルキル含量をもつ高水準まで上げることに
よつて(比較例38)性能は基準のケースの値まで回復さ
れる。これらの比較例はしかしどれも、これら添加剤が
低温で更に非ワツクス状でなければならない、従つて実
施例45のテストに合成しなければならないという総合的
な問題に対する完全な解決法とはならない。
実施例39 アルキルフエニルポリ(オキシプロピレン)ジエチレン
トリアミンカーバメートの製造 実施例5Bのクロロホルメート/トルエン溶液を乾燥ト
ルエンで2lとなるまで稀釈した。別のフラスコでジエチ
レントリアミン530g(5.2モル)も乾燥トルエンで2lに
なるまで稀釈した。これら2つの溶液を2つのテフロン
製変速ギヤーポンプと10インチのケニツクス静的ミキサ
ーを用いて速やかに混合した。粗反応混合物を次いでス
トリツピングし、ヘキサン6lで稀釈し、そして水(4
回)、塩基製(pH=9)の水(2回)及び水(4回)で
連続的に洗浄した。相分離はイソプロパノールを必要と
されるまま加えることによつて改善された。有機相を次
に乾燥し(NaSO4)、濾過し、ストリツピングすると、
−40℃でも液体のままである淡澄色の生成物(アルカリ
度値=50、塩基製窒素=1.25%)が得られた。この生成
物はそのままで実施例45のワツクステストに合格し、従
つて非ワツクス状と見なされるものであつた。このカー
バメートはベース油に対して有害なワニス及びスラツジ
を生成させない。
実施例40〜41 本発明のアミノカーバメートの製造 実施例33及び34のピンホイールアルコールを比較例5
及び7と同様の方法で反応させてオキシプロピレン単位
16、平均アルキル炭素数34の、C14から誘導されたDETA
ピンホイールカーバメート(実施例40)及びオキシプロ
ピレン単位17、平均アルキル炭素数36のC16誘導DETAピ
ンホイールカーバメート(実施例41)を得た。これらの
生成物は−40℃でのワツクステストに合格し、しかもベ
ース油に対して有害なスラツジ又はワニスを生成させな
い。
実施例42 油溶性の卓上テスト この方法は完全処方潤滑油中における色々な添加剤の
油溶性/相溶性を測定するために設計されたものであ
る。25〜30%もの大量のガソリン添加剤がガス漏れ(bl
ow−by)及び/又はシリンダー壁/ピストン間リングの
“ワイプダウン(wipe down)”の媒介でクランク室に
入り込み得る限り、この方法は重要な性能基準である。
潤滑油組成物をモノ−ポリイソブテニルスクシンイミ
ド6重量%;高度に過塩基性化され、硫化されたカルシ
ウムフエネート20ミリモル/kg;高度に過塩基性化され、
硫化されたヒドロカルビルスルホン酸カルシウム30ミリ
モル/kg;ジチオ燐酸亜鉛22.5ミリモル/kg;市販の非分散
性粘度指数改良剤13重量%;抑泡剤5ppmを150Nエクソン
(Exxon)ベース油中に含有して10W10処方油を与えるよ
うに処方した。
添加剤の油溶性は次のようにして求めた: 上記潤滑油の加熱された溶液(50g)に純添加剤50gを
加えた。この混合物を次に一定速度で撹拌しながら170゜
Fまで加熱し、その温度で15分間保持した。次に、目的
の溶解性テスト範囲に従つて、新鮮で熱い参照油を稀釈
剤として使用して色々な稀釈液を調製した。各場合と
も、稀釈試料を完全な混合が保証されるように170゜Fま
で10分間撹拌した。これら溶液を次に密封し、そして典
形的には室温で1〜5日間かき乱すことなく放冷した。
各試料を次いで油の連続性について視検等級付けした。
このブレンドにおける溶解性が必要限界であつた添加
剤が濃い第二層として分離したが、これは遠心分離の必
要なしにそのまま明白に視認できるものであつた。対油
非相溶性問題を生じさせた添加剤は本来的に油溶性であ
つたが、しかしそれらはVI(粘度指数)改良剤であると
思われるものを置換する傾向があつた。この現象の結果
としてVI改良剤の分離が起きた。この分離層は澄明な厚
い上層を形成している大量の油より濃さが少ない。ガソ
リン添加剤の溶解性/相溶性はそれらによつて不溶性の
下層添加剤相の形成も不溶性の上層VI改良剤相の形成も
どちらももたらさない最大濃度(重量基準)と定義され
る。
本発明のアルキルフエニルポリ(オキシプロピレン)
アミノカーバメートを含めてヒドロカルビルポリ(オキ
シアルキレン)アミノカーバメートの油溶性(又は不溶
性)は前駆ヒドロカルビルポリ(オキシアルキレン)ア
ルコールの油溶性によく相関すると考えられる。従つ
て、以下の第III表はヒドロカルビルポリ(オキシアル
キレン)アルコールの溶解性データーを含む。油溶性は
潤滑油組成物中の添加剤の重量%で示される。
アミノカーバメートの油溶性は第IV表に与えられる。
実施例43 シーケンスV−Dテスト法 アルキルフエニルポリ(オキシプロピレン)アミノカ
ーバメートを含有する処方された油をシーケンスV−D
テスト法で試験した。比較用ヒドロカルビルポリ(オキ
シアルキレン)アミノカーバメートを含有する処方油に
ついても同様に試験した。この方法ではフオード(For
d)2.3リッター、4シリンダーのピスト(Pinto)エン
ジンを使用する。このテスト法は低速、低温の“停車及
び発車”の都市型運転と高速道路での適度の運転とを組
み合せた点に特徴がある厳しい現地テストサービスのタ
イプを模したものである。添加剤の油中における有効さ
はスラツジ及びワニスの付着に対する保護に関して0〜
10のスケールで測定する。ここで、0はまつ黒に汚れた
ことを示し、一方10はワニス又はスラツジの付着がない
ことを示す。これらのテスト結果を以下の第IV表に示
す。
10W40処方の油を与える参照組成物を処方した。これ
は150Nエクソンベース油中に次のものを含有する:モノ
−ポリイソブテニルスクシンイミド6重量%;高度に過
塩基性化され、硫化されたカルシウムフエネート20ミリ
モル/kg;高度に過塩基性化されたヒドロカルビルスルホ
ン酸カルシウム30ミリモル/kg;ジチオ燐酸亜鉛22.5ミリ
モル/kg;市販の非分散粘度指数改良剤13重量%;抑泡剤
5ppm。
この参照に対する比較は以下の第IV表に示される添加
剤の添加量以外は参照組成物と同一に処方した油を使用
して行つた。
比較例18〜22は従来法のヒドロカルビルポリ(オキシ
アルキレン)アミノカーバメートを表わす。この表は、
本発明のアルキルフエニルポリ(オキシプロピレン)ア
ミノカーバメート(実施例39〜41)は従来法のものより
有害さが小さかつたこと、即ちシーケンスV−D結果に
おいて平均ワニスで測定して低いクランク室付着量を与
えたことを証明している。
この表はまた、本発明の添加剤は潤滑油に対して相溶
性を持つていることを証明している。このことは従来法
のヒドロカルビルポリ(オキシプロピレン)アミノカー
バメートが潤滑油に対して相溶性がないこと、即ち比較
例18、19及び20から見て特に驚くべきことである。
実施例44 アミノカーバメートのTGA安定性 燃料用添加剤の熱酸化安定性は熱重量分析(TGA)で
測定することができる。TGAはデユポン951TGA機器手段
をデーター分析用マイクロコンピユーターと結合して使
用した。燃料用添加剤の試料約25mgを100cm3/分で流れ
ている空気の下で200℃において等温加熱した。試料の
重量を時間の関数としてモニターした。漸増重量減は一
次の過程であると考えられる。動力学的データー、即ち
速度定数及び半減期は蓄積したTGAデーターから容易に
求められた。この方法で測定される半減期は添加剤の半
量が分解、蒸発するのにかかる時間を表わす。燃料用添
加剤の半減期データーはその添加剤がDRIに寄与する確
度に相関する。半減期が短いほど生成物が一層容易に分
解し得、おそらく燃焼室に蓄積せず、付着物を形成しな
いものであることを示す。比較カーバメートの例及び本
発明のカーバメートの例は全て良好なTGA性能を有す
る、即ち約4時間以下の半減期を有し、従つてORIに対
する寄与は最低である。
実施例45 添加剤のワツクス性の測定 これら添加剤の溶液が低温の極限温度に付されること
は珍らしいことではないから、取扱い中、貯蔵中に、又
は実際の現場使用に際して固形物(典形的にはワツクス
状)が形成されないことが重要である。これらのワツク
ス状成分が形成されると、それら成分により添加剤分布
系及び実際作動しているエンジンの燃料又は潤滑系にお
いて通常働いているインラインの濾過装置が完全にふさ
がれてしまう可能性がある。このような閉塞は明らかに
悲劇的なものであつて、回避されなければならないもの
である。次のテスト法はこの低温性向の合理的な評価法
をなし、かつPOオリゴマーが分散剤/洗浄剤として使用
されることになつている本発明を他に対して区別する目
安となる重要な特徴として役立つものである。
テスト用添加剤(30g)を当量の試薬級トルエンに溶
解し、−40℃まで冷却し、その温度に4週間保持する。
その試料溶液の視覚明澄性(“明るさ”)を調べる。沈
降した固体が認められるか、試料が雲つていれば、その
試料はテストに不合格となる。このテストに合格する試
料は周知の工業規格で“明澄で明るい”と記載されるも
のである。
実施例46 エポキシド含量の測定 Nmr分光分析法はこれら添加剤の主鎖“エポキシド含
量”の測定法となる。エーテル炭素とそれらに結合した
プロトンが分離され、そして容易に“カウント”され
る。炭素とプロトンのNmrスペクトルから独立に求めら
れる“エポキシドカウント”は平均されるが、これは良
好な反復精度を与え、かつ実験の仕込みモル比と反応の
物質収支データーとによく一致する。ポリエーテルの分
析は生成物におけるアルコール段階又はそれ以降に行う
ことができる。
分析はバリアン(Varian)VXR−300を用いて行つた。
ポリエーテルを“そのまま”量水素塩化メチレンに溶解
し(30mg/ml)、プロトンFTNmrスペクトルを以下に詳記
する計器ペラメーターに従つて測定した。
炭素FTNmrスペクトルについて、ポリエーテルも緩和
剤のCr(III)−トリスアセチルアセトネート、即ちCr
(III)(AcAc)約5mgを含有する重水素塩化メチレン
に溶解した(400mg/ml)。高性能5mmNmr管を用いて全ス
ペクトルを測定した。
積分値の決定 プロトンNmrスペクトル 芳香族プロトン(6.5〜7.5ppm)がこの評価のための
内部標準として役立つ。“高ジアルキル化”フエノール
(20〜25%)から誘導された生成物を取り扱う場合、こ
のスペクトル領域の積分値を3.75で割る。このプロトン
当りの信号値を次にエーテル炭素のプロトン含量を評価
するために用いる。もしそうでなければ、この信号は
(ジアルキル化<10%のフエノールについて)4個のア
リールプロトンに基因すると考えられる。
関心のあるエーテルプロトンは3.2ppmと4.0ppmとの間
の領域にある。ここに、これらポリエーテルの中に集め
られた最初のエポキシド単位と最後のエポキシド単位と
について観察される分離した多重線を含むメチレンプロ
トンとメチンプロトンの質量が分かる。POに関係したプ
ロトンの総数の半分がこの領域で観察されるのに対し
て、BOに関係したプロトンは3/8しかしここに表わされ
ない。
炭素Nmrスペクトル 6個の芳香族炭素(105〜160ppm)はこの評価の内部
標準として役立つ。この内部標準はこのケースにジアル
キルフエノールが存在することを酌釈する必要を要しな
い。
関心のあるエーテル炭素は60〜80ppmの領域にある。
観察可能なPO−関連炭素の2/3だけがこの領域でカウン
トされる(BOポリマーについては1/2)ことを記憶して
いれば、エポキシド単位数を求める計算は直ちに分か
る。
実施例47 アルキルフエニル基の性質の測定 アミノカーバメートのアルキルフエニル基換基の一般
的性質を測定する分析法は次の方法で達成することがで
きる。
赤外及びNmr分光分析で同定されるアルキルフエニル
ポリ(オキシアルキレン)アミノカーバメートの試料を
強塩基を用いて加水分解することによつて対応するポリ
オキシアルキレンアルコールを生成させる。更に非酸化
性の熱分解を行つてポリエーテル部を外し、後にアルキ
ルフエノールを残す。この残分について次に質量分析で
トロピリウムイオン種の出現の定量を行うことができ
る。アルキルフエノールはその2個(又は3個)のベン
ジル系置換基のうち大きい法が観察されたフエノールイ
オン種の形成反応で除かれるように破砕する傾向があ
る。従つて、単純なα−オレフインから生成するトロピ
リウムイオンは典形的には芳香族環自体が原因となる炭
素原子数よりも1〜3個多い炭素原子を含有するはずで
ある。比較してみると、本発明において使用されるピン
ホイールアルキルフエノール、例えばα−オレフインオ
リゴマーから誘導されるものから生成する同じイオン化
種はベンジル位における破砕に基因してより多くの多数
の炭素原子を含有するはずである。
このようなトロピリウムイオン種はアルキルフエノー
ルから簡単に形成されることを認識することが重要であ
り、また高エネルギー衝撃イオン化はあらゆる場合の技
術とするには厳し過ぎるだろう。その結果、強制条件下
ではアルキル部の構造に関するより詳細な情報は失われ
るだろう。これらの場合、これらのトロピリウムイオン
を観察するのに有用であろう“低エネルギー”衝撃イオ
ン化を調べることが可能である。いずれにしても、トロ
ピリウムイオンはそれらの相対的安定性が注目され、そ
れらは往々にしてベースイオンピーク(最高相対強度の
ピーク)として現われない場合より多い。ワイレー・ア
ンド・サンズ社(Wiley and Sons)〔ニユーヨーク(Ne
w York)、1974年〕刊行、シルバーステーン(Silverst
ein)、バスラー(Bassler)及びモリル(Morril)共著
の有機化合物の分光測定法による同定(Spectrometric
Identification of Organic Compounds)第19〜22頁を
参照されたい。
もう1つの、上記より好ましくないが、支持できる分
析はアルキルフエノール側鎖を注意深く制御して配化す
ることによつて行うことができる。これは、典形的に
は、目的とされる酸化性連鎖解裂反応の程度をコントロ
ールするように設計されたpH条件下での水性過マンガン
酸カリウムによる酸化によつて行われる。アルキルフエ
ノールが、例えば線状α−オレフインによるアルキル化
で誘導されていると、低分子量と高分子量のアルカン酸
の双峰分布ができる。しかし、問題にしているフエノー
ルがピンホイールアルキルフエノールであり、フエニル
環がアルキル鎖の中心の方に結合されていると、より高
分子量のアルカン酸が観察される。ただし、それらアル
カン酸は酸化反応生成物の過半数は構成しないだろう。
従つてC10α−オレフインオリゴマーから誘導されたピ
ンホイールアルキルフエノールについては、分解後に対
応するC7〜C9アルカン酸が観察されると期待されるだろ
う。他方、単なるC20α−オレフインのアルキル化から
誘導されたフエノールを定量するときは、高分子量の酸
断片も生成し、観察される。これは元のフエノールにこ
れらのより長い連鎖が存在していることを反映するもの
である。
これら反応条件の一般的な厳したに基因してこれらの
より重い酸のうちの少量しか観察されないだろうことに
留意すべきである。しかしそれらは誘導化によつてクロ
マトグラフ分析で観察することができる。この方法は他
の一般的なデーター、例えばフエノールのMW、ジアルキ
ル化の水準等と組み合せることで有益なものとなすこと
ができる。
実施例48 アルキルフエノールの平均アルキル炭化水素含量の定量 化学的方法 所定のフエノールについてヒドロキシル価(KOH−mg/
試料−g)を測定した後、分子量をMW=56,100/ヒドロ
キシル価の関係式から計算する。ここで56,100はKOHの
ミリ当量である。
これら生成物のフエノール部分は質量単位数が91であ
ることを明らかにしているから、残り(MW−91)は平均
アルキル炭化水素含量によるものである。
これらのアルキル基は飽和炭化水素であるので、残り
の部分を14(−CH2−部分の質量単位数)で割るとフエ
ノール中のアルキル炭化水素の原子の平均数が得られ
る。
分光学的方法 平均アルキル炭化水素含量を定量するのに、別法とし
てNmr分析法を用いることができる。積分Hスペクト
ルのNmr分析はフエノールの平均炭化水素含量の近似と
して用いることができるアリール水素対脂肪族水素の相
対的バランスを示す。
この情報もこれら生成物の積分13CNmrスペクトルを用
いることによつて得ることができる。しかして、芳香族
炭素の数はフエノール中の飽和された炭素の平均数を判
定するための内部標準として使用することができる。
Hと13CのNmr結果は、典形的には、平均され、またこれ
ら結果は化学的定量とよく一致する。
ただし、フエノールの平均アルキル炭化水素含量はア
ルコール、クロロホルメート及びカーバメートを作る反
応中に変化しないと仮定される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 271/20 C08G 65/32 C10M 133/52 C10L 1/22 C10N 40:25

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トルエンの50重量%溶液中で−40℃に冷却
    された時にろうを形成せず、少なくとも一つの塩基性窒
    素及び約600〜6,000の平均分子量を有する液体アルキル
    フェニルポリ(オキシプロピレン)アミノカルバメート
    であってしかもこのアルキルフェニルポリ(オキシプロ
    ピレン)アミノカルバメートのアルキル基がC8〜C20α
    オレフィンの実質上直鎖のαオレフィンオリゴマーから
    誘導される約30〜45個の炭素原子の実質上直鎖のアルキ
    ル基であり、このアルキル基がその最長鎖の末端から少
    なくとも6個の炭素原子の位置でフェニル基に結合し
    た、前記アミノカルバメート。
  2. 【請求項2】前記のアルキルフェニルポリ(オキシプロ
    ピレン)アミノカルバメートが1〜約100個のオキシプ
    ロピレン単位を含有する、請求項1のアミノカルバメー
    ト。
  3. 【請求項3】前記のアルキルフェニルポリ(オキシプロ
    ピレン)アミノカルバメートのアミノカルバメート基が
    2〜12個のアミノ窒素原子及び2〜40個の炭素原子を有
    するポリアミンから誘導される、請求項1のアミノカル
    バメート。
  4. 【請求項4】ポリアミンが2〜12個のアミノ窒素原子及
    び2〜24個の炭素原子を有するポリアルキレンポリアミ
    ンである、請求項3のアミノカルバメート。
  5. 【請求項5】前記のアルキルフェニルポリ(オキシプロ
    ピレン)アミノカルバメートが約1,000〜約2,500の平均
    分子量を有する、請求項1のアミノカルバメート。
  6. 【請求項6】式: (式中、RはC8〜C20αオレフィンの実質上直鎖のαオ
    レフィンオリゴマーから誘導された約30〜45個の炭素原
    子の実質上直鎖のアルキル基であり、その基Rの最長鎖
    の末端から少なくとも6個の炭素原子の位置でフェニル
    環に結合され;R1は2〜6個の炭素原子のアルキレンで
    あり;mは1〜2の整数であり;nは化合物の分子量が約60
    0〜6,000であるような整数であり;そしてpは1〜6の
    整数である)で表わされ、トルエンの50重量%溶液中で
    −40℃に冷却された時にろうを形成しない化合物。
  7. 【請求項7】nが約1〜約100の整数である、請求項6
    の化合物。
  8. 【請求項8】化合物が約1,000〜2,500の平均分子量を有
    する、請求項6の化合物。
  9. 【請求項9】ガソリン又はジーゼル範囲で沸騰する炭化
    水素燃料及び約30〜5,000ppmの請求項1又は6の何れか
    に記載の化合物を含む燃料組成物。
  10. 【請求項10】150〜400゜Fの範囲内で沸騰する不活性安
    定親油性有機溶媒燃料及び5〜50重量%の請求項1又は
    6の何れかに記載の化合物を含む燃料組成物。
  11. 【請求項11】潤滑性粘度の油及び分散剤有効量の請求
    項1又は6の何れかに記載の化合物を含む潤滑油組成
    物。
  12. 【請求項12】約90〜50重量%の潤滑性粘度の油及び約
    10〜50重量%の請求項1又は6の何れかに記載の化合物
    を含む潤滑油組成物。
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