JP2864854B2 - 防振用複合材料 - Google Patents

防振用複合材料

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、防振用複合材料に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
振動は公害として大きな社会問題になっており、また、
光学機器やレーザ装置などを使用して行われる精密作業
では微細な振動が製品品質に対して大きな影響を及ぼす
ようになってきた。そこで、現在においては、このよう
な振動に伴う不都合を極力低減すべく、その発生源とな
っている機器や装置の剛性を高めたり、これらの機器と
の共振を回避したり、防振系を設置したりすることが設
計上の観点から考慮されている。
【0003】ところで、この種の防振対策としては振動
を減衰させる防振用材料を用いて構成された防振系を設
置するのが最も一般的な手段として採用されており、こ
のような防振用材料としては、ゴムや防振金属(合
金),フェライト複合材料などを用いるのが一般的とな
っている。そして、振動理論によれば、このときの防振
用材料は質量が大きい、振動伝達のエネルギー損失
比や対数減衰率が大きい、また、弾性係数が大きいな
どの要件を具備することが求められるのであるが、ゴム
については対数減衰率が大きいにも拘わらず、弾性係数
が小さいという不都合があり、また、防振金属には弾性
係数が大きいという利点があるものの対数減衰率が小さ
いという欠点がある。さらに、フェライト複合材料には
対数減衰率及び弾性係数がともに大きいという利点があ
る反面、強磁性材料を含有しているため、その配向磁化
によって磁気フラックスの発生が見られるという欠点が
あり、精密機器などの防振用材料として用いるのは不適
当であった。
【0004】本発明は、このような不都合に鑑みて創案
されたものであって、優れた防振性能を有する防振用複
合材料の提供を目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる防振用複
合材料は、このような目的を達成するために、強弾性粉
末材料と高分子樹脂材料とを混合してなることを特徴と
するものである。なお、この防振用複合材料において
は、固形成分である強弾性粉末材料に対し高分子樹脂材
料がマトリクス状に分布した構造となっているから、質
量及び弾性係数ともに大きくなるのは明らかである。
【0006】
【作用】上記構成とされた防振用複合材料は機械的損失
が大きいという特性を有することになるので、この防振
用複合材料に対して振動エネルギーが加わることによっ
て歪や応力が生じた場合、これらの歪や応力は機械的損
失に依存して熱に変換されたうえで消費されてしまう。
そこで、この防振用複合材料においては振動エネルギー
が熱エネルギーに変換されることになり、大きな対数減
衰率が得られることになる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0008】本発明にかかる防振用複合材料は、強弾性
粉末材料と高分子樹脂材料とを混合してなるものであ
り、強弾性粉末材料としては、NdP54,BiV
3,Gd2(MoO43,GdNbO4,KH2PO4
どの無機材料が用いられる一方、高分子樹脂材料として
は、熱可塑性樹脂材料,熱硬化性樹脂材料やゴム材料な
どが用いられる。すなわち、ここで、ゴム材料として
は、フッ素ゴム,シリコーンゴム,ブチルゴム,ブタジ
エンゴム,エチレン酢ビ共重合体,熱可塑性エラストマ
などが一般的なものであり、熱可塑性エラストマの具体
例としては、熱可塑性ポリウレタン,スチレン−ブタジ
エンブロックポリマーのほか、ポリエーテル系やポリオ
レフィン系またはポリブタジエン系などの熱可塑性エラ
ストマがある。
【0009】また、熱可塑性樹脂材料としては、ポリエ
チレン,ポリプロピレン,塩化ビニル樹脂,ポリスチレ
ン,アクリル,ポリアミド,ポリカーボネート,ポリア
セタール,ポリフエニレンオキシド,飽和ポリエステ
ル,酢酸セルロース,ポリ酢酸ビニル,ふっ素樹脂,ふ
っ化ビニリデン,塩化ビニリデン,アイオノマー樹脂,
ポリ4−メチル−1−ペンテン,ポリフエニレンスルフ
イド,ポリアリルレートなどが挙げられる。さらに、こ
のとき用いられる熱硬化性樹脂材料としては、ポリイミ
ド,ポリアミドイミド,ポリウレタン,シリコーン,ア
リル樹脂,エポキシ樹脂,不飽和ポリエステル樹脂,ア
ミノ樹脂,フェノール樹脂などがある。
【0010】つぎに、本発明にかかる防振用複合材料を
用いて形成される防振用複合体を具体的に説明する。
【0011】具体例1 まず、強弾性粉末材料であるBiVO3粉末と高分子樹
脂材料であるポリエステルとを用意し、BiVO3粉末
85重量%及びポリエステル15重量%の割合で混合し
た後、さらに、重合材を添加したうえで十分な脱泡を行
う。そして、得られた防振用複合材料からなる板状の成
形体、例えば、縦10cm×横10cm×厚み0.5c
mの矩形板状となった成形体を作成した後、この成形体
を100℃の温度下で2時間にわたって加熱して重合さ
せることによって試料となる防振用複合体を得た。
【0012】さらに、このようにして得られた防振用複
合体の有する防振性能を調査すべく、防振用複合体を平
面状として支持したうえ、約20cmの高さから重さ2
gの鋼球を防振用複合体の中央部分に向かって落下させ
ることによって衝撃を加えた。すると、この防振用複合
体の端部には、図1で示すような振動加速度の時間変化
が現れた。なお、ここで、防振金属の一種である鋳鉄か
らなる同形状の防振体を比較試料として用いたうえ、同
条件下における防振性能を調べたところ、図2で示すよ
うな結果が得られた。
【0013】すなわち、これらの図1及び図2によれ
ば、本発明にかかる防振用複合体における振動の方が急
速に減衰しており、優れた防振性能を有することが分か
る。ところで、このとき、鋳鉄からなる防振体の有する
対数減衰率が0.0007であるのに対し、BiVO3
粉末とポリエステルとを混合してなる防振用複合材料の
対数減衰率は0.2の値を示した。そして、この防振用
複合材料が大きな対数減衰率を有するのは、強弾性粉末
材料と高分子樹脂材料とを混合してなる防振用複合材料
における機械的損失が大きくなっているため、振動エネ
ルギーによって生じた歪や応力が機械的損失に依存して
熱に変換されたうえで消費されてしまうからである。な
お、本発明にかかる防振用複合材料の密度は4.8であ
り、ポリエステル単体の密度1.18よりも大きく、ま
た、弾性係数も1200Kgf/mm2と大きくなって
いる。
【0014】具体例2 強弾性粉末材料であるNdP54粉末85重量%と高分
子樹脂材料であるポリエステル15重量%とからなる防
振用複合材料を用いることにより、具体例1と同様の手
順に従って試料となる防振用複合体を作成した。さら
に、得られた防振用複合体の有する防振性能を前記同様
の条件下において調査したところ、図3で示すような結
果が得られた。
【0015】そして、この図3によれば、具体例1と同
様、本発明にかかる防振用複合体の方が鋳鉄製の防振体
よりも優れた防振性能を有していることは明らかであ
る。なお、NdP54粉末とポリエステルとを混合して
なる防振用複合材料の有する対数減衰率は0.3、密度
は4.3であり、弾性係数は1010Kgf/mm2
あった。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかる防
振用複合材料は大きな機械的損失を有しているので、こ
れに対して振動エネルギーが加わることによって生じた
歪や応力は熱に変換されたうえで消費されることにな
り、この防振用複合材料においては大きな対数減衰率が
得られることになる。また、同時に、この防振用複合材
料においては、固形成分である強弾性粉末材料に対し高
分子樹脂材料がマトリクス状に分布した構造となってい
るから、質量及び弾性係数ともに大きくなる。したがっ
て、本願発明の防振用複合材料によれば、各種従来例に
かかるものと比べ、優れた防振性能が発揮されることに
なる。
【0017】さらに、この防振用複合材料が強磁性材料
を含有しているものではないことから、フェライト複合
材料におけるような磁気フラックスが発生することはあ
り得ず、精密機器などの防振用材料として適しているこ
とは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる防振用複合体の有する防振性能
を示す説明図である。
【図2】従来例である防振体の有する防振性能を示す説
明図である。
【図3】本発明にかかる他の防振用複合体の有する防振
性能を示す説明図である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強弾性粉末材料と高分子樹脂材料とを混
    合してなることを特徴とする防振用複合材料。
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