JP2863329B2 - ポリエステル化合物およびその製造方法 - Google Patents

ポリエステル化合物およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規のポリエステル化
合物およびその製造方法に関する。
【0002】これら一連の化合物は、例えば、不飽和ポ
リエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン/ウレア樹
脂、ウレア樹脂、フェノール樹脂等の一般の熱硬化型樹
脂の離型剤、可塑剤、改質剤等として使用できる。
【0003】
【従来技術および問題点】一般に樹脂を成型する場合、
成型物が金型から容易に離型されることが重要である。
これらの目的を達成するために、種々の外部離型剤のみ
ならず、内部離型剤が開示されている。
【0004】離型剤のなかで特に内部離型剤は、原料中
に相溶化し、硬化後の樹脂との相溶性が低い化合物が要
求される。このような化合物としては、通常、脂肪酸あ
るいはその金属塩等が使用されている。しかしながら、
このような作用の離型剤は、連続離型を行う際、金型内
に堆積し、成型品の表面の劣化をひきおこすため、定期
的に金型内の洗浄を行う必要がある。また、成型品の塗
装の前処理としておこなう有機溶剤洗浄により、離型剤
を樹脂表面から洗浄することが困難である。
【0005】一方、脂肪酸のエステル類も、内部離型剤
として使用されている。しかしながら、これらのエステ
ル類は一般に離型性に乏しく、また、離型性能を満足す
る量を添加すると、可塑剤として作用して成形物の物性
等の低下を招く。さらに、樹脂中にとりこまれたもの
が、樹脂表面に徐々にしみだして塗装性を悪くする。
【0006】このように、現在使用されている内部離型
剤では、金型内の汚染、塗装性の劣化、成形物の物性の
低下等、種々の問題点を抱えている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、前記し
たような離型剤としての問題点 金型内の汚染塗装
性の劣化成形物の物性の低下等を克服するために鋭意
検討した。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成すべく鋭意検討した結果、本発明を完成するに
至った。
【0009】すなわち、本発明は一般式(I)(化8)
【0010】
【化8】 (式中m、nはその和が13または15である整数で、
r、sはそれぞれ0〜7の整数でかつその和が1〜7の
整数を表し、j、kはその和が1〜25である整数を表
し、R1 はHまたはC1 〜C4 のアルキル基を示す。)
または一般式(II)(化9)
【0011】
【化9】 (式中m、nはその和が13または15である整数で、
tは1〜4の整数を表し、j、kはその和が1〜25で
ある整数を表し、R2 、R3 はHまたはC1 〜C 4 のア
ルキル基を示し、互いに同じであっても異なってもよ
い。)で表されるポリエステル化合物および一般式(I
II)(化10)
【0012】
【化10】 (式中RはHまたはC1 〜C4 のアルキル基を示し、
m、nはその和が13または15である整数を示す。)
で表されるヒドロキシ脂肪酸またはそのエステルと一般
式(IV)(化11)
【0013】
【化11】 (式中r、sはそれぞれ0〜7の整数でかつその和が1
〜7の整数を表し、R1 はHまたはC1 〜C4 のアルキ
ル基を示す。)で表されるアルカンジオールまたは一般
式(V)(化12)
【0014】
【化12】 (式中tは1〜4の整数を表し、R2 、R3 はHまたは
1 〜C4 のアルキル基を示し、同じであっても異なっ
てもよい。)で表されるジオールとの反応により製造さ
れる一般式(I)、(II)で表されるポリエステル化
合物の製造方法である。
【0015】本発明のポリエステル化合物の特徴は、樹
脂成形時の離型剤として使用した場合、樹脂本来の物性
に影響を及ぼさずに、優れた離型性を示す。また、金型
の汚染、樹脂中からのしみだしによる塗装性の劣化等の
問題が生じない。
【0016】以下、本発明のポリエステル化合物の具体
的な製造方法を示す。
【0017】本発明のポリエステル化合物は、ヒドロキ
シ脂肪酸またはその低級アルコールエステルとグリコー
ルとの反応を行うことにより得られる。
【0018】本発明において、使用されるヒドロキシ脂
肪酸およびそのエステル類としては、8−ヒドロキシス
テアリン酸、9−ヒドロキシステアリン酸、10−ヒド
ロキシステアリン酸、11−ヒドロキシステアリン酸、
12−ヒドロキシステアリン酸、8−ヒドロキシパルミ
チン酸、9−ヒドロキシパルミチン酸、10−ヒドロキ
シパルミチン酸、11−ヒドロキシパルミチン酸、12
−ヒドロキシパルミチン酸、さらにはこれらのメチルエ
ステル、エチルエステル、プロピルエステル、イソプロ
ピルエステル、ブチルエステル、イソブチルエステル等
が使用できる。工業的には、これらの高純度品を使用す
る事は困難であり、通常、5〜15%原料由来のヒドキ
ロキシ基を持たない脂肪酸あるいはそのエステルを含有
した化合物を使用するが、反応および得られるポリエス
テル化合物には何ら影響を及ぼさない。
【0019】また、使用されるグリコール類としては、
一般式(II)で表される化合物として1,2−エタン
ジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパ
ンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタン
ジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタン
ジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタ
ンジオール、1,8−オクタンジオール等が使用でき
る。一般式(III)で表される化合物としては、2,
3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピ
レングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプ
ロピレングリコール等が使用できる。
【0020】反応に使用するヒドロキシ脂肪酸およびそ
のエステル100当量部に対して使用するグリコール
は、0〜30当量部がよい。このような組成で縮合反応
を行うと、最終的に平均分子量1000〜8000、ヒ
ドロキシル数5〜70のポリエステル化合物が得られ
る。ヒドロキシ脂肪酸中には、前述したように5〜15
%程度のヒドロキシ基を持たない脂肪酸が含まれてお
り、そのものが縮合停止剤として働くため分子量は、8
000程度が限界である。ヒドロキシ脂肪酸あるいはそ
のエステルに対しグリコールのモル比が高いと分子量が
増加せず、結果として粘性が高く流動性が低いため、離
型剤として使用する際原料への相溶性が悪く、原料の粘
性が高くなり成形性に支障をきたす。
【0021】縮合を行う反応温度は特に制限はなく、1
00〜250℃、好ましくは170〜210℃でよい。
反応は、無触媒でも進行するが、触媒の添加により縮合
に要する反応時間を短縮することができる。
【0022】触媒としては、通常のエステル化触媒とし
て使われる硫酸、塩酸、リン酸等の無機酸、p−トルエ
ンスルホン酸、メタンスルホン酸等の有機酸、その他に
もアルコキシチタン、酸性イオン交換樹脂等が使用でき
る。
【0023】また、反応は常圧でも進行するが、縮合に
より生じる水および低級アルコールを系中よりとりのぞ
く方が縮合時間を短縮できるので、減圧下に反応を行う
ことが望ましい。減圧度は、10〜100mmHg程度
でよい。
【0024】反応時間は、反応温度、使用するヒドロキ
シ脂肪酸およびそのエステルの種類にもよるが20〜5
0時間で十分である。
【0025】反応の終点は、ゲルカラムクロマトグラフ
ィーによる分子量の測定およびヒドロキシル価の測定に
より決定するこができる。反応終了後、得られたエステ
ル縮合物は、そのまま離型剤として使用できる。
【0026】
【作用】このようにして得られる本発明のポリエステル
化合物は、樹脂成形時の離型剤として使用した場合、成
形品の物性、成形後の塗装性に影響を及ぼさずに、優れ
た離型性を与える。
【0027】
【実施例】以下、実施例により本発明のポリエステル化
合物の合成法を詳細に説明するが、本発明はこれに限定
されるものではない。 実施例1 攪拌器、還流冷却器を備えた容器に12−ヒドロキシス
テアリン酸600g(純度87%、その他の主成分はス
テアリン酸)、メタノール1.3lおよびp−トルエン
スルホン酸3gを装入し、3時間還流を行った。反応終
了後、過剰のメタノールを留去し、残渣を温水(70〜
80℃)700mlで4回洗浄を行い、脱水してメチル
エステルを得た。これに、1,6−ヘキサンジオール3
3.7g、テトラブトキシチタン0.05mlを装入
し、190〜200℃の温度下、常圧で10時間、10
〜20mmHgで30時間反応を行い、ポリエステル化
合物を得た。
【0028】収量:590g 酸価:0.4 ヒドロキシル価:10 平均分子量:3000程度 実施例2 攪拌器、還流冷却器を備えた容器に12−ヒドロキシス
テアリン酸700g(純度87%、その他の主成分はス
テアリン酸)、1,6−ヘキサンジオール27.5g、
テトラブトキシチタン0.05mlを装入し、190〜
200℃の温度下、常圧で7時間、10〜20mmHg
で37時間反応を行い、ポリエステル化合物を得た。
【0029】収量:670g 酸価:1.2 ヒドロキシル価:28.8 平均分子量:45000程度 実施例3 攪拌器、還流冷却器を備えた容器に9(10)−ヒドロ
キシステアリン酸515g、メタノール1.2lおよび
p−トルエンスルホン酸3gを装入し、3時間還流を行
った。反応終了後、過剰のメタノールを留去し、残渣を
温水(70〜80℃)700mlで4回洗浄を行い、脱
水してメチルエステルを得た。これに、1,6−ヘキサ
ンジオール33.7g、テトラブトキシチタン0.05
mlを装入し、190〜200℃の温度下、常圧で10
時間、10〜20mmHgで30時間反応を行い、ポリ
エステル化合物を得た。
【0030】収量:490g 酸価:0.7 ヒドロキシル価:15 平均分子量:3000程度
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、不飽和ポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂、ウレタン/ウレア樹脂、ウレア樹
脂、フェノール樹脂等の一般の熱硬化型樹脂の離型剤と
して使用した場合、物性、塗装性に影響を及ぼさずに、
優れた離型性を有する新規のポリエステル化合物および
その製造方法を提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08G 63/02 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I)(化1) 【化1】 (式中m、nはその和が13または15である整数で、
    r、sはそれぞれ0〜7の整数でかつその和が1〜7の
    整数を表し、j、kはその和が1〜25である整数を表
    し、R1 はHまたはC1 〜C4 のアルキル基を示す。)
    または一般式(II)(化2) 【化2】 (式中m、nはその和が13または15である整数で、
    tは1〜4の整数を表し、j、kはその和が1〜25で
    ある整数を表し、R2 、R3 はHまたはC1 〜C 4 のア
    ルキル基を示し、互いに同じであっても異なってもよ
    い。)で表されるポリエステル化合物。
  2. 【請求項2】 平均分子量が1000〜8000、ヒド
    ロキシ数が5〜70であることを特徴とする請求項1記
    載のポリエステル化合物。
  3. 【請求項3】 一般式(III)(化3) 【化3】 (式中RはHまたはC1 〜C4 のアルキル基を示し、
    m、nはその和が13または15である整数を示す。)
    で表されるヒドロキシ脂肪酸またはそのエステルと一般
    式(IV)(化4) 【化4】 (式中r、sはそれぞれ0〜7の整数でかつその和が1
    〜7の整数を表し、R1 はHまたはC1 〜C4 のアルキ
    ル基を示す。)で表されるアルカンジオールまたは一般
    式(V)(化5) 【化5】 (式中tは1〜4の整数を表し、R2 、R3 はHまたは
    1 〜C4 のアルキル基を示し、同じであっても異なっ
    てもよい。)で表されるジオールとの反応により合成す
    ることを特徴とする一般式(I)(化6) 【化6】 (式中m、nはその和が13または15である整数で、
    r、sはそれぞれ0〜7の整数でかつその和が1〜7の
    整数を表し、j、kはその和が1〜25である整数を表
    し、R1 はHまたはC1 〜C4 のアルキル基を示す。)
    または一般式(II)(化7) 【化7】 (式中m、nはその和が13または15である整数で、
    tは1〜4の整数を表し、j、kはその和が1〜25で
    ある整数を表し、R2 、R3 はHまたはC1 〜C 4 のア
    ルキル基を示し、互いに同じであっても異なってもよ
    い。)で表されるポリエステル化合物の製造方法。
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