JP2860504B2 - アーク炉制御システム - Google Patents

アーク炉制御システム

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 この発明はアーク炉のような無秩序プロセスの制御に
関し、とくに、経験により自動的に改善される制御アル
ゴリズムを達成するニューラルネットワークなどの学習
素子を備えた制御システムに関する。
発明の背景 無秩序プロセスの制御技術は開発の初期段階にある。
無秩序プロセスは、性格的には決定論的であるもののそ
の振舞の時間変化が非周期的関数で表わされるために予
測が困難または不可能なプロセスと定義される。実際の
産業活動において通常見かけるこの種のプロセスの一つ
として、アーク炉による金属スクラップからの鋼鉄の製
造が挙げられる。この種の炉は、重量の大きい黒鉛電極
の供給する大電流を用い、長いプロセスサイクルにわた
り制御された温度条件の下で材料を平炉で溶融する。こ
の種のプロセスに固有の粗雑な条件にも拘らず、最終製
品である鋼鉄の製品を改善し莫大なプロセス費用を抑え
るには、電気的諸パラメータの正確な制御が必須であ
る。また、上記の正確な制御は、このような粗雑で危険
を伴う条件にあるだけに、安全上の必須の要件でもあ
る。大型の製鋼用アーク炉に通常用いられる電力量は一
つの都市全体の使用電力量に匹敵するほど大きい。所要
電流は落雷に匹敵し、継続時間はずっと長い。しかも、
製造される鋼鉄の性質を決定するために、鋼鉄の各「加
熱」段階の温度と電流の変化のプロフィールをその鋼鉄
の溶融期間にわたり正確に抑制しなければならない。ま
た、電極の各々から供給される電流も経済的理由から制
限しなければならない。すなわち、このプロセスに伴う
電力料金は鋼鉄メーカーにとって主なコストになるから
である。大型アーク炉において電極電流の制御に通常用
いられる方法は、各炉に通常3個とりつけてある黒鉛電
極の連続的上げ下げによるアーク長の動的調整による。
電極位置を十分な正確さで制御しなかった場合の不利
は厳しいものである。電極の下げ方が十分でなくアーク
長が大きくなりすぎた場合はアークがスパッタを生じ消
えてしまうことさえあり、「加熱」の処理に深刻な悪影
響を与える。電極が下がりすぎてアーク長が短かくなり
すぎた場合は、多大のコストを伴う過大電流が費される
だけでなく、電極の黒鉛材料の消耗が激しく、鋼鉄製造
コストを不必要に押し上げる。電力消費量は製品鋼鉄1
トンにつき550KWHにのぼり、電極消耗は鋼鉄1ポンドに
つき通常6セント程度に達する。過大なアーク電流は電
気部品の故障発生率の上昇の原因にもなる。極端な場合
はアーク長が零になって電極を炉の内容物に短絡させ、
加工に支障を及ぼす。さらに、アークが炉の耐火物壁と
の間に広がると、炉材が急速に消耗したり損傷を受けた
りして、余計な修理費用や稼動不能時間を生ずる結果と
なる。
これら深刻な事態を避けるために電極をいつ上げ下げ
すべきかについて一連の経験則が経験に基づいて編み出
されてきた。これら経験則は、理由は十分には判らない
ものの予測可能な値をとることが経験的に判っているア
ーク電源の或る電気的パラメータの測定によっている。
これについては、例えば、パースソン(Persson)名義
の米国特許第4,620,308号、第47回アーク炉会議(1989
年)発表のパースソン著の論文「アーク炉の電気的特性
の分析(Analyzing the Electrical Characteristics o
f Arc Furnaces)」、AISE鉄鋼博覧会(1989年)発表の
ブリス(Bliss)およびハーパー(Harper)著の論文
「閉ループ制御によるアーク炉電極制御最適化(Optimi
zation of Electric Arc Furnace Electrode Confrol T
hrough Closed Loop Control)」を参照されたい。
これら経験則は慣用則ベースの「エキスパートシステ
ム」装置に蓄積され、この装置によって、加熱の時間的
変化を追従し、予測可能な電気的パラメータの測定をモ
ニタし、これら情報に基づきこれらパラメータにつき一
組の所望の設定点を出力する。この種の装置はアイオワ
州ダーベンポートのミルテック−エッチオーエッチ社
(Milltech−HOH,Inc.)からコントロールテックII(CO
NTROLTECH II)という商標で現在発表されている。この
装置は、マイクロコンピュータおよびそれに接続された
入出力装置と、ボルト、アンペア、ワット、ワット時、
および力率など必要なすべての信号を作動中のアーク炉
から抽出できるトランデューササブシステムと、電極電
源の各相につき炉調整器の設定点を継続的に制御できる
出力サブシステムとから成る。
コントロールテックII装置の設定点出力は炉調整器に
供給され、この情報に応答して上記調整器が駆動出力信
号を発生し、上記慣用則ベースの装置が現時点で指定し
ている設定点にできるだけ近い点にパラメータを保持す
るように設計された選択制御アルゴリズムに従って炉電
極の各々をこの駆動出力信号によって炉電極制御機構に
上げ下げさせる。現在一般に用いられているこの種の従
来方式の炉制御装置はペンシルバニア州ピッツバーグの
ロビコン社(Robicon Corporation)から発売されてい
る。米国特許第4,029,888号を参照されたい。
このような従来技術による炉調整器は動作経験の結果
「学習」しまたは時間の経過とともに性能を向上させる
能力を備えていない。それら装置は制御回路に組み込ま
れた一定の制御アルゴリズムに固有の性能に永久に限定
されており、したがって設計変更または制御回路ハード
ウエアの置換なしには全然変化しない。このような炉調
整器をソフトウエアで実現できれば、制御アルゴリズム
の改良をハードウエアの変更なしに実現できる点で柔軟
性はもちろん大幅に向上するが、ソースコードの置換え
およびデバッグ、新しいオブジェクトコード発生のため
の再コンパイル、および新しいアルゴリズムの再インス
トールおよび再試験が必要となる。
一方、経験から「学習」する能力があり自分自身の性
能を自動的に、すなわちハードウエア的なものであれソ
フトウエア的なものであれ操作者からの如何なる介入ま
たは改変もなく改良するように自身「訓練」する能力を
備える「人工知能」技術を利用できる。「人工ニューラ
ルネットワーク」技術と通常よばれるこのアプローチ
は、ハードワイヤで配線ずみの回路でも、慣用のプログ
ラム可能な汎用コンピュータにかけられるソフトウエア
でも実行できる。これらコンピュータには、アップル社
マッキントシュやIBM−PCや同互換機(この場合は通常
よりも大きいメモリ容量または並列処理スピードおよび
容量が必要であり、または望ましい)など今日広く使わ
れているパーソナルコンピュータも含まれる。
このニューラルネットワーク技術は、多値入力または
重みづけされた入力に応答して活性化される点で生体ニ
ューロンを各々シミュレートする複数の多値論理回路を
用いる。すなわち、ニューラルネットワークは、今日広
く使われている従来のディジタルコンピュータの大多数
にみられる2値論理回路に特有の2つの離散的入力値に
制限されない。これら多値論理回路の複数個を互いに接
続して一つの層を形成し、その層の多数個を互いに接続
して入力(最下)層と出力(最上)層とそれら入出力層
の間に介在する少なくとも1つの隠れ層とを含むネット
ワークを形成する。ラペデス(Lapedes)およびファー
バー(Farber)共著「ニューラル インフォーメーショ
ン プロセシング システムズ(Neural Information P
rocessing Systems)」(1988年刊)442−456頁「ニュ
ーラル回路網はいかに動作するか(How Neural Nets Wo
rk)」参照。このネットワークの内容アルゴリズムは下
位の層の出力とその上の層の入力との間の種々の接続に
割り当てられた重みを変えることによって変更できる。
この種の回路は、重みづけの変更を制御誤差測定の関
数として自動的に行う場合にとくに強力になる。すなわ
ち、この場合はネットワークの制御アルゴリズムが時間
の経過とともに収束して、当初のネットワーク形態のプ
ログラマーでさえ予測できなかったネットーワクを形成
するからである。ウィドロフ(Widrow)およびホフ(Ho
ff)共著「適応型スィッチング回路(Adaptive Switchi
ng Circuits)」1960 IRE ウェスコン学会論文集(We
scon Convention Record)、第4部(Part 4)、96−10
4頁所載参照。文献で認められている重み修正アルゴリ
ズムの中に、後向き伝達法として知られる斜下降探索技
法がある。ルメルハルト(Rumelhart)およびマクレラ
ン(McClelland)共編「並列分散型処理:認識のミクロ
構造の探究(Parallel Distributive Processing:Explo
rations in the Microstructure of Cognition)」第1
巻中のルメルハルト、ヒルトン(Hilton)およびウィリ
アムズ(Williams)共著の論文「誤差伝達による内部表
示の学習(Learning Internal Representations by Err
or Propagation)」MITプレス(1886年刊)、およびル
メルハルト、ヒルトンおよびウィリアムズ共著の論文
「誤差の後向き伝達による表示の学習」Nature誌第323
巻533−536頁所載(1986年刊)参照。そのアルゴリズム
の特有の可変数はミナイ(Minai)およびウィリアムズ
(Williams)共著の論文「後向き伝達発見法:拡張デル
タ・バー・デルタアルゴリズムの検討(Back−Propagat
ion Heuristics:A Study of the Extended Delta−Bar
−Dalta Algorithm)」IJCNN、第1巻595−600頁(1990
年刊)に記載されている。
ニューラルネットワークと「オン・ザ・ジョブ トレ
ーニング」の後向き伝達法は汎用のプログラム可能はデ
ィジタルコンピュータにかけられたソフトウエアで実行
できるとこの技術分野では理解されている。また、通常
のIBM互換パーソナルコンピュータにかけられた普及ず
みのMS−DOSオペレーティングシステムの下で動作し、
ネットワークの内部制御機能の自己修正のための後向き
伝達法およびデルタ・バー・デルタアルゴリズムを用い
たニューラルネットワークシミュレーション開発用に設
計された市販の開発プログラムが少なくとも1つある。
発明の要約 この発明によると、一次巻線および二次巻線を有する
多相変圧器経由で電力の供給を受けるアーク炉の多相電
極を位置定めするアーク炉制御システムであって、前記
電極の各々を個別に上げ下げする駆動手段と、前記一次
巻線および二次巻線における電圧および電流の瞬時値を
含む複数の炉状態測定値を生ずる測定手段と、前記電極
の位置を最適化するために前記複数の炉状態測定値の各
々に対応する複数の設定値を生ずる経験則利用の最適設
定値発生手段と、前記設定値および前記炉状態測定値に
応答してそれら設定値と炉状態測定値とのあいだの差を
最小化する前記電極の位置の所要変化を算出するととも
に前記電極を前記所要変化に従って前記駆動手段に駆動
させる炉調整器とを備えるアーク炉制御システムにおい
て、前記炉調整器が、 一連の時間スライスを定義する所定のサンプリング速
度で前記炉状態測定値をサンプリングし、炉状態現在値
を含む前記炉状態測定値の複数の逐次的サンプル値を生
ずる第1の入力手段と、 前記所定のサンプリング速度で前記設定値をサンプリ
ングし、前記炉状態現在値対応の前記設定値のサンプル
値を含む前記設定値のサンプル値を生ずる第2の入力手
段と、 少なくとも一つの入力素子と、各々が少なくとも一つ
のニューラル素子を含む入力層、出力層、中間層と、前
記ニューラル素子の各々を少なくとも一つの他の前記ニ
ューラル素子または少なくとも一つの前記入力素子に結
合する結合手段とを有し、可変重みづけの制御を行う炉
調整器ニューラルネットワークであって、前記第1およ
び第2の入力手段からの出力を前記入力素子に受け前記
炉状態測定値の前記複数の逐次的サンプル値対応の一連
の駆動信号値を発生する炉調整器ニューラルネットワー
クと、 前記炉調整器ニューラルネットワークと実質的に同一
の回路構成を備え、その炉調整器ニューラルネットワー
クの出力と前記炉状態現在値以外の前記第1の入力手段
の出力とを入力素子に受け、炉状態現在値の予測値を出
力として生ずる炉エミュレータニューラルネットワーク
と、 前記炉状態現在値を表す前記炉状態測定値と前記炉状
態現在値の予測値とを比較して炉エミュレータ誤差信号
を発生し前記炉エミュレータニューラルネットワークに
前記重みの変更用に供給する第1の比較手段と、 前記第2の入力手段からの出力と前記炉状態現在値の
予測血とを比較して調整器誤差信号を発生し前記調整器
ニューラルネットワークに前記重みの変更用に供給する
第2の比較手段と を含み、前記炉エミュレータ誤差信号および前記炉調整
器誤差信号に応答する前記重みの変更によって、それら
誤差信号の最短時間内における最小化を達成する前記炉
調整器ニューラルネットワークおよび炉エミュレータニ
ューラルネットワークの学習を行うことを特徴とするア
ーク炉制御システムが得られる。
この発明は、ニューラルネットワークの機能と後向き
伝達または同様の自己学習技術とを利用して、アーク炉
およびその他の無秩序プロセスを従来可能であったより
も効率的で高度化された方法で制御するのに適した新し
い型の調整器を提供する。この発明の調整器は、適切な
制御形態で接続されると、現行の制御アルゴリズムに達
成可能な最高水準の効果をもって制御機能を引き継ぐだ
けでなく、その水準を超えるものである。すなわち、こ
の調整器は、当初の制御アルゴリズムの不適当な点に起
因する誤りから学習し、ニューラルネットワークの中の
判断重みづけを繰返し再評価し再プログラムすることに
よって操作者の何らの介入なしに制御アルゴリズムを自
動的に改善するからである。
この発明の好ましい実施例においては、200個以上の
ニューロンを含む相互接続ずみのネットワークを、市販
のネットワーク作成プログラムにより作成したソフトウ
エアでシミュレートする。この作成プログラムと作成さ
れたネットワークエミュレーションは両方ともIBM PC互
換のディジタルパーソナルコンピュータで作動でき、こ
のネットワークは学習モードにおいて拡張デルタ・バー
・デルタ適応アルゴリズムを用いている。
図面の簡単な説明 この発明の上述の特徴およびその他の特徴は添付図面
と関連づけて次に行うこの発明の好ましい実施例の詳細
な説明を参照することにより最もよく理解されるであろ
う。
第1図は従来技術による調整器またはこの発明による
適応型調整器を用いたアーク炉制御システムの簡略化し
たブロック図であり、 第2図は代表的なアーク炉用の電力供給回路接続およ
び監視用接続を示す概略的回路図、 第3図は代表的なアーク炉における相電流、電力およ
び力率の相互作用のグラフ表示および炉の最適動作点を
示し、 第4図はこの発明により構成された適応型のニューラ
ルネットワーク製調整器の簡略化したブロック図であっ
て動作中の形態におけるブロック図を示し、 第5図は第4図の調整器を動作中の形態において示し
た同装置の詳細なブロック図を示し、 第6図は第4〜5図の調整器をインプリメントするの
に適当なデータ処理装置のブロック図であって、アーク
炉からのデータの受信およびアーク炉の制御のために適
当に接続された状態のブロック図を示し、 第7図は第4〜5図の調整器をインプリメントするの
に用いる炉状態ベクトルの構成を示す図であり、 第8図は第4〜5図の調整器をインプリメントするの
に用いる調整器状態ベクトルの構成を示す図であり、 第9図は第7図の炉状態ベクトルに現われ第4〜5図
の調整器をインプリメントするのに使われる「二次KW比
係数」の算出を描いた一連のグラフであり、 第10図は代表的なアーク炉におけるスクラップ網の溶
融中の相電流の所望値の時間変化のグラフであり、 第11図は第4〜5図のニューラルネットワーク製の調
整器をインプリメントするのに使われる個々の標準的な
ニューロン素子の内部ブロック図であり、 第12図は第4〜5図の調整器の調整器ニューラルネッ
トワーク構成要素を他の構成要素から分離して示したブ
ロック図であり、 第13図は第4〜5図の調整器の炉エミュレータニュー
ラルネットワーク構成要素を他の構成要素から分離して
示したブロック図であり、第14図は炉エミュレータニュ
ーラルネットワーク構成要素と制御ニューラルネットワ
ーク構成要素とを動作できるように相互接続した状態で
示したブロック図であり、 第15図は第4〜5図および第12〜14図のニューラルネ
ットワークの学習のためのシステムの簡略化したブロッ
ク図であって、従来技術の調整器により制御されたアー
ク炉に接続された状態のその学習システムを示し、 第16図は第4〜5図および第12〜14図のニューラルネ
ットワークの学習のためのシステムの詳細なブロック図
であって、学習状態に接続を施した適応型調整器を示
し、 第17図は第4〜5図の適応型調整器をまず学習させて
次に動作させる方法を示す流れ図であり、 第18図は第4〜5図のこの発明による調整器の内部に
おいてこの調整器の動作時間スライス内の短い「調節期
間」内に生ずる動作シーケンスおよびデータの動きを示
す図である。
好ましい実施例の詳細な説明 この発明が使われる環境の概観を示すために、スクラ
ップおよび原料から鋼鉄を生産する際に使われる代表的
なアーク炉用の制御システムの簡略化したブロック図を
第1図に示す。概略的に示した炉120は溶融すべき材料1
26を容れた大型の容器124を備える。炉120は材料の上に
吊るされた多数の大型の可動電極140,142,144を備え
る。作動中は三相電力の電源がこれら電極に接続され、
これら電極の各々と材料126との間にアークが生ずる。
アークは多量の熱を発生しそれによって材料126を溶融
させる。この発明をこの環境の見地からここに説明する
が、無秩序の(すなわち決定論的ではあるものの非周期
的な)プロセスの制御に伴う他の多数の問題の解決にも
適用できる。
炉120の動作−−すなわち、炉への供給電力量および
力率やアークのデューティサイクルなど他の電気的特性
−−は主として各アークのアーク長の調節によって制御
する。アーク長は各電極の先端とその直下の容器内容物
との間の距離を変化させるように電極140,142,144を上
下させることによって調節する。容器内容物はスクラッ
プ金属、原料、および他の成分から成っているので、そ
の内容物が形成する表面形状は不均一でありその内容物
各部の溶融または崩壊の進行とともに大きく変化する。
したがって、従来技術による調整器130かこの発明に
よる適応型調整器100か他の適当な調整器により炉120の
状態を監視し、各電極の位置を上げるべきか下げるべき
かを示す信号134を発生する。例えば、調整器100が発生
する信号134は+15Vと−15Vとの間で最大振幅をもつ低
電力アナログ信号である。第1図のブロック図は従来技
術による調整器130またはこの発明による調整器100を伴
うシステムの動作を示す。この発明による場合は、従来
技術による調整器130を適応型調整器に置換するだけ
で、それ以外の部分は両システムで同一である。
炉電極位置づけ駆動機構122が信号134に応答して、調
整器130または100の指示するように電極を適当に位置づ
けする。代表的な炉における電極140,142,144は大き
く、したがって位置づけ機構は比較的強力でなければな
らない。位置づけシステム122における位置づけ機構の
駆動には電動機または油圧シリンダを通常用いる。調整
器出力信号134は、増幅器132によりこれら電動機の駆動
に適した高圧大電流の炉電極位置づけ信号136に変換す
るのが好ましい。+/−250Vで10Aを供給できる増幅器
が、通常6馬力のDC電動機から成る位置づけ電動機の駆
動に適している。しかし、増幅器132に改変を加えて適
合した出力信号136を発生するようにすれば、他の位置
づけ機構を用いることもできる。アーク炉用に現在一般
に用いられている電極位置づけ機構は、大きくて重い電
極の各々を毎秒およそ1.25インチないし1.5インチの速
さで動かすことができる。
調整器100または130の機能は、炉120の実際の動作パ
ラメータをひと組の所望の炉動作パラメータまたは設定
値に継続的にできるだけ近づけるように、アーク長を制
御することである。制御器100または130に通常供給され
る設定値は、各電極への所望のアーク電流または電流源
「位相」である。過去においては、これら設定値は操作
者が選択し、最大電流の百分比で目盛づけしてある一つ
またはそれ以上の加減抵抗器の調節によって調整器に伝
えられていた。炉によって一回分量(または「加熱」工
程一回分)の鋼鉄を生産する過程で、アークによる加熱
の速さを変動させるのが望ましい。したがって、操作者
は、生産すべき特定の鋼鉄の加熱要件の知識と溶融中の
特定のスクラップおよびその他の成分の材料の特性の知
識とを駆使して、必要に応じ設定点を変動させていた。
調整器は、操作者が選択した現時点での設定点を達成す
るように、電極の高さ(したがってアーク長)をそれに
従って調節していた。
第3図は代表的なアーク炉電源回路における電流、電
力および力率の相互間の関係を示すグラフを含む。曲線
940は電力を表わす。曲線942は力率を表わす。電流が減
少すると、力率が増加する。高力率の場合は炉の動作の
エネルギー効率は高くなるので、炉の運動は力率のでき
るだけ高い点で行うのが一般的に望ましい。高力率を得
るには、相電流を低下させる必要がある。しかし、相電
流を低下させるには、アーク長を大きくする必要があ
る。ところが、経験的に定められたしきい値以上にしき
い値を大きくすると、アークが不安定になり、グラフに
示した不安定領域946が生ずる。最適炉動作電流は、点
線944で示したとおり、アーク安定領域になって力率を
最大にする電流値である。したがって、アーク電流制御
の一つの目的は、最適動作点944の近傍でそれを超えな
い点の炉動作電流を維持することである。
最近では、溶融すべき材料に関する操作者からの情報
と溶融プロセスに関する操作者の知識を含めた所定の規
則とに従って最適設定点を自動的に定め変動させる装置
が製造されている。経験則に基づくこの種の設定点最適
化装置128を第1図に示す。最適化装置(すなわち最適
設定値発生手段)128は炉の現在の動作状態を表わすひ
と組の信号(すなわち炉状態測定値)148の供給を受け
る。最適化装置128の出力は所望の設定点(すなわち設
定値)を表わすひと組の信号146である。調整器130また
は100は、上記加減抵抗器の代わりに、またはそれに追
加して、設定点信号146を受け、それに応答するように
適合化されている。第10図は代表的な炉における一回の
溶融の過程についての所望の入力電流のグラフである。
設定点信号は所望の入力電流の単なる比例値でも差支え
ないので、線150は所望の入力電流および最適化装置118
からの設定点の両方を表わしている。従来技術による調
整器130とこの発明による調整器100とのいずれの組み合
わせにおいても、設定点最適化装置128は炉のエネルギ
ー効率を改善し電極材料の消耗を減らすことによってコ
ストを低減する。これらの各々が炉の運転コストの主な
原因である。最適化装置128の使用はこの発明の調整器1
00の利点を得るために必須ではないが、最適化装置128
は調整器100が応答すべき最も適切な設定点を任意の時
点で提供することによってそれら利点を最大にする。
第2図は第1図のアーク炉120および炉への電力供給
回路200の概略的回路図である。電力は従来の三相交流
配電回路から高電圧線202,204および206を通じて炉に配
電される。上記配電回路からの高電圧を炉の動作に適し
た比較的低電圧(例えば600V)に降圧するために変圧器
208,210および212が備えられている。これら変圧器208,
210および212の一次巻線はデルタ結線で高電圧線202,20
4および206に接続されている。二次巻線も同様にデルタ
結線で接続されている。参照数字220,222および224は位
相A,BおよびCの変圧器出力導体をそれぞれ表わす。電
極140,142および144は適当な電極ケーブルによりこれら
導体に接続されている。炉の動作中は、20,000ないし10
0,000A程度の連続電流が各電流を通じて流れるのが通常
である。
米国(および他のいくつかの工業国)で使われている
代表的な炉120は3つの電極を備える。すなわち、それ
らの国における発電および配電の大部分はいわゆる三相
交流回路を通じて行われるからである。これら電極の各
々をそのような電源供給回路の3つの「相」または導体
の1つにそれぞれ接続するのが通常である。しかし、二
相または四相交流など他の電源および直流電源のアーク
炉への利用も知られており適合するものである。したが
って、この明細書のこれからあとの説明は三電極系およ
び三相電源について述べるが、アーク炉用に適当ないか
なる電源ともこの発明を組合せ使用することを発明者ら
は意図している。
炉120の現在の動作状態に関する情報を調整器130また
は100および設定点最適化装置128に供給するために、一
次および二次電力供給回路における電流、電圧および力
率を測定する適当な監視装置が備えてある。例えば、第
2図に示すとおり、一次電力供給導体202,204および206
の各々に流れる電流を測定する変流器214,216および218
が備えてある。同様の変流器(第6図)を二次導体に備
えることもできる。一次および二次導体に現われる電圧
を測定するための変圧器(第6図)を備えることもでき
る。
この発明に従って構成したニューラルネットワーク製
の適応型調整器100を第4図を参照してまず概観の形で
述べる。次に、第5〜14図を参照してこの発明による調
整器100をより詳しく述べる。
第4図はこの発明に従って構成したニューラルネット
ワーク製の適応型調整器100の簡略化したブロック図で
ある。第1図のブロック図の従来技術による調整器130
がこの発明による調整器100に置換されている。調整器1
00は配線400を通じて炉120(第1図)の現在の状態に関
する情報を受け、また、配線402を通じて現在の所望の
設定点を受ける。調整器100は炉電極位置づけ機構122
(第1図)を制御するに適した信号を生ずる。これらの
信号134は、炉電極140,142,144(第1図)の垂直方向位
置を調節しそれによってアーク長、すなわち各アーク回
路を流れる電流の量と力率とを制御するために、位置づ
け機構(すなわち駆動手段)122(第1図)の電動機や
その他のトランスデューサ(図示していない)の駆動に
十分な振幅になるように、増幅器132によって増幅され
て位置づけ信号136となる。
調整器100は2つの主な構成要素、すなわち調整器ニ
ューラルネットワーク(RNN)450および炉エミュレータ
ニューラルネットワーク(FENN)480を備える。RNN450
は、炉の動作が操作者または設定点最適化装置128(第
1図)の選択する設定値にできるだけ近づくように炉電
極の垂直位置を調節する信号を発生するように設計して
ある。RNN450は炉120の現在の動作状態および所望の炉
動作状態(すなわち設定点)に関する情報を受ける。RN
N450はこの情報と直前の炉状態および調整器出力に関す
る蓄積情報とを用いて、炉電極の位置を上記供給された
設定点にできるだけ一致させるように制御する調整器出
力信号134を生ずる。FENN480は炉の動作をエミュレート
するように設計してある。
この発明による調整器100をインプリメントするため
のニューラルネットワーク450および480の特性はのちに
より詳しく述べる。ここでは、ネットワーク450および4
80がそれら自身の実際の出力とひと組の所望のまたは基
準の値との間の誤差を最小にするように内部のパラメー
タを自動的に適応させる能力を備える制御システムであ
ると設定しておくだけで十分である。したがって、ネッ
トワーク450および480の各々について、そのネットワー
クの実際の出力とその理想の出力との間の誤差を計測す
るための比較が行われ、その比較の結果がそのネットワ
ークにおいて上記誤差を最小にするように内部パラメー
タを調整するのに使われる。
この発明による調整器100の動作中に、ネットワーク4
50および480の各々の動作がつねに改善されるように上
記比較と調節が繰返し行われる。このようにして、FENN
480は炉120の実際の働きをいかにしてよりよくエミュレ
ートするかを時間の経過とともに「学習」し、またRNN4
50は上記設定点に合致するようにいかに炉を制御するか
を時間の経過とともに「学習」する。
FENN480の機能は炉120の動作状態を全く同じにエミュ
レートしまたは予測することであるから、予測炉状態出
力(配線404)を炉120の実際の状態(配線400)と比較
するだけでその働きを計測できる。したがって、比較器
488はこの比較を行い炉エミュレータ誤差490を生じ、こ
の誤差が内部動作パラメータの調節用にFENN480で使わ
れる。
上述のとおり、RNN450は、炉120の動作を、配線402に
供給されるひと組の所望の炉動作パラメータまたは設定
点に一致させるように調整する信号を発生することを意
図している。RNN450の性能の計測はFENNの性能の計測よ
りも難しい。すなわち、この発明の調整器100の動作中
には、RNNの出力134を直接に比較すべき基準信号がない
からである。例えば、従来技術による調整器130を基準
信号発生のために備えると、RNN450はこの調整器の動作
と同じ動作を模倣するように内部パラメータを調節し、
結果としてその調整は従来技術による達成値以上にはな
らない。これに対して、RNN450は、従来技術による装置
の調整に比べて著しい改良を提供するように内部パラメ
ータを調節することが求められる。
RNN450による調整が不完全であれば、炉120の現在の
状態は設定点からずれる。FENN480が適切に動作してい
れば、その出力404は炉120の実際の動作状態により厳密
に近似する。したがって、RNN450が提供する調整の質は
FENN480の出力404を配線402の設定点と比較することに
よって計測できる。この比較は比較器492によって行い
調整器誤差494を生じ、この誤差はRNN450における内部
動作パラメータの調節に使われる。
第4図においては比較器488および492の出力490およ
び494をFENN480および450の入力への帰還信号として示
しているが、これは従来の帰還回路を示すものではな
い。出力信号と基準信号との比較が自動的に生ずるこ
と、およびこの比較から得られる誤差がネットワークの
入力としての明示的な導入なくネットワークの内部パラ
メータの自動調節のために使われることは、FENN480お
よびRNN450をインプリメントするのに好適なニューラル
ネットワークの特性である。この機能は後向き伝達と呼
ばれる。したがって、誤差出力490および494に関連する
配線は、実際には、内部パラメータの調節のためのネッ
トワークを通じた内在的な後向きの誤差情報伝達を表わ
す。しかしながら、図面には比較器とその出力を明示的
に示してある。これはネットワークの働らきの計測およ
び調節の拠りどころとなる情報源が理解されるようにす
るためのものである。
ニューラルネットワーク450および480の後向き伝達機
構が導入されたのでFENN480の必要性は正当化できる。
上述のとおり、この発明の調整器100の動作中はRNN450
の出力134の直接比較対象となる基準信号はない。した
がって、RNN450の働らきは、RNN450による調整を受ける
炉120の振舞と所望の炉の振舞を定める設定点との比較
によって計測する必要がある。しかし、上述のとおり、
ニューラルネットワーク出力と基準信号との比較により
誤差出力を生ずること、およびこの誤差出力の後向き伝
達によりネットワークの内部パラメータを調節すること
はネットワークそのものが自動的に行う機能である。
したがって、実際の炉動作状態を設定点と直接に比較
する場合は、誤差情報を内部パラメータ調節のためにRN
N450に導入する機構はない。その代わりに、炉120の振
舞はFENN480により正確に模倣され、その振舞を表わすF
ENN出力404が設定点と比較される。その結果、RNN450の
働らきについてこの評価結果がFENN480に利用できる。
この比較による誤差情報が後向き伝達によりFENN480を
通じてRNN450に自動的に転送され、そのネットワークの
動作パラメータの自動調節に使われる。
調整器100はその出力を継続して変動させるわけでは
ない。周期的に動作して、所定の期間の経過の度ごとに
新しい出力値を生ずるのである。この所定の期間をこの
明細書では時間スライスと呼び、好ましくは100ないし2
50mSの範囲とする。各時間スライスあたり1個の短い
「調節期間」に、炉状態測定値およびその他の先行時間
スライス内に採取された実地の入力データがニューラル
ネットワーク450および480に供給され、これらネットワ
ークが炉電極位置制御用の調整器出力信号134などひと
組の修正出力値を生ずる。また、RNN450およびFENN480
の内部パラメータがこの調節期間内に修正される。ネッ
トワーク450および480の学習などこれら期間内に行われ
る動作の詳細は第18図に示してあり、後段でより詳細に
述べる。
第4図に示したとおり、RNN450およびFENN480の内部
パラメータの調節は別々の工程で各調節期間内の互いに
ずれた時点で行われる。調節期間内の第1の学習工程で
は、炉エミュレータ誤差が計測されたFENN480が調節さ
れ、一方、RNN450の内部パラメータは固定値に維持され
る。調節期間内の第2の学習工程では、調整器誤差が計
測されRNN450が調節され、一方、FENN480の内部パラメ
ータは固定値に維持される。このように二つのネットワ
ークは調節期間中互いに分離されており、片方のネット
ワークの誤動作が他方のネットワークの適応または調節
の誤動作をひき起こすことがないようにしている。
例えば、ある時点でRNN450の動作が不十分(すなわ
ち、誤動作)であり、FENN480の動作は完全であったと
假定する。RNN450による誤った調整により発生した誤差
情報に基づきFENN480が適合を進めると、その結果生じ
た調節はFENN誤差を最小にするものではなくRNN誤差を
最小にするものになる。このような調節は、FENNの動作
に、完全なエミュレーションから離脱する方向の不都合
なずれを生ずる。実効的には、FENN480は別個の炉−−
すなわち誤動作中のRNN450により正しい調整を受ける架
空の炉をエミュレートするように「学習」または適応す
る。このように、各ニューラルネットワークの内部パラ
メータを他方のニューラルネットワークの調節期間中固
定することによって、各ニューラルネットワークはそれ
自身の誤差を最小にする適応動作だけに制約される。
第5〜14図はこの発明の調整器100の好ましい実施例
の構造およびインプリメンテーションのより詳細な図を
示す。
ニューラルネットワークおよびその素子をアナログ電
子回路の周知の構成要素を用いて描き説明することが通
常行われるが、それらハードウェア素子を用いてネット
ワークをインプリメントすることはここでは難しい。一
つの問題は後向き伝達特性を含む人工ニューロンの作成
が困難であることである。もう一つの問題は、ニューラ
ルネットワークの試験および作成の進行中に素子の数と
それら素子の接続のしかたを容易に変更可能にし利便性
を確保することである。アナログ回路素子の配置および
それら素子の相互接続を物理的に形成する必要があるた
めに、ネットワークの迅速な試験および作成が阻害され
る。第3の問題は、実地の信号をニューラルネットワー
クの入力段の駆動に使える信号に変換する信号処理がア
ナログ領域で作動させるよりも困難で費用を要すること
である。
しかし、ニューラルネットワークは、適切なソフトウ
ェアを走らせている汎用のディジタルコンピュータを用
いて都合よくシミュレートできる。したがって、第6図
に示すとおり、この発明の調整器100の好ましい実施例
は、ニューラルネットワーク450および480のシミュレー
ション用にプログラムされた汎用ディジタルコンピュー
タシステム610を含む。このコンピュータシステム610
は、通常のコンピュータシステムが通常備える構成要素
に加えて、アナログ入力信号を上記ニューラルネットワ
ークによる信号処理に適したディジタルフォーマットに
変換するとともにそれらネットワークからのディジタル
出力を炉制御用の適切なアナログ出力信号に変換するた
めの補助ハードウェアおよびソフトウェア620を備え
る。
第6図にもっともよく示されるとおり、コンピュータ
システム610は中央処理装置(CPU)636と、CPU636によ
るアクセスを受けることのできる少なくとも4メガバイ
トの書換可能なメモリ634と、適当なディスプレイ638お
よびキイボード640など操作者とのインターフェース手
段と、ディスク蓄積装置632と、大容量テープ蓄積装置
またはその等価物646とを含む。また、ニューラルネッ
トワークのシミュレーションおよび入力データの処理は
数値的にデータ量が多いので、数値計算の加速のために
コンピュータシステム610には拘束並列設置コンピュー
タ642とこのコンピュータによりアクセス可能な少なく
とも8メガバイトの書換可能なメモリ644とを備えるの
が好ましい。これら構成素子は適切なバス630により相
互結合される。
この発明の実際的な実施例においては、CPU636として
80486型マイクロプロセッサ(カリフォルニア州サンタ
クララ所在のインテルコーポレーション製)を選んだ。
すなわち、その性能が十分であり、ニューラルネットワ
ークのエミュレーションのための市販ソフトウェアに適
合しているからである。数値演算プロセッサi860(上記
インテル社製)を含むAL860型並列演算コンピュータボ
ード(ニューヨーク州ソーンウッド所在のアラクロン社
製)を上記並列設置コンピュータ642として使用すべく
選んだ。すなわち、このボードが炉のリアルタイム制御
用の調整器100をインプリメントするのに十分高速の動
作性能を備えるからである。他のプロセッサ装置でも、
性能が十分でありニューラルネットワークシミュレーシ
ョン用および入力データ処理用の適当なソフトウェアが
作成されれば使用できる。
アナログI/Oサブシステム620は炉120への電力供給回
路で計測した炉120の現在の状態を表わすアナログ信号
の供給を受ける。例えば、アナログI/Oサブシステム620
は、一次回路の各導体における変圧器650の電圧計測の
瞬時値と二次回路の各導体における変圧器654の電圧計
測の瞬時値とを受ける。アナログI/Oサブシステム620
は、変流器214,216,218から一次回路の各導体を通じた
電流計測、また変流器652から二次回路の各導体を通じ
た電流計測の瞬時則を受ける。また、アナログI/Oサブ
システム620は経験則に基づく設定点最適化装置128(第
1図)から炉動作設定点を表わすアナログ信号146を受
ける。電圧分割器や電圧制限器などの適当な入力条件付
けネットワーク(図示してない)をアナログI/Oサブシ
ステム620の入力側に設けてこれら入力信号のレベルを
このサブシステムに適合させるのが好ましい。
アナログI/Oサブシステム620は電極位置づけ機構122
制御用の出力信号134をも発生する。従来技術による調
整器130の代わりに本発明の調整器100を用いるような用
途分野では、位置づけ制御信号を現在使用中の調整器の
発生する信号と同一規格にするのが好ましい。例えば、
位置制御信号134は最大電圧振幅+/−15Vをもつ単極性
アナログ電圧とする。これら位置制御信号は、位置づけ
機構122内の駆動モータまたはその他のトランスジュー
サに適当なレベルに増幅器132で変換するのが好まし
い。例えば、位置づけ機構に供給される増幅後の駆動信
号136(第1図)は最大電圧振幅+/−250Vにわたり10A
を供給する。
アナログI/Oサブシステム620はコンピュータ610に使
われるバス630と互換性のある市販のアナログI/Oチャネ
ル装置で構成するのが好ましい。この発明による調整器
100の実際的な実施例ではアナログI/Oサブシステム12ビ
ットアナログ入力16チャネルと12ビットアナログ出力4
チャネルを提供する。アナログ入力チャネルはマサチュ
ーセッツ州ピーボディのアナロジック社から市販されて
いるH−DAS−12型アナログ入力ボードで構成できる。
アナログ出力チャネルはオハイオ州クリーブランドのテ
クマー社から市販されているDADIO型アナログ出力ボー
ドで構成できる。精度も性能も十分であれば他の適当な
アナログI/Oデバイスを使うことができる。
AC波形のあるパラメータを正確に計測するには各チャ
ネルあたり毎秒少なくとも4000サンプルを採れるアナロ
グ入力デバイスがおそらく必要である。最低サンプリン
グ周波数、すなわちこの発明の動作可能なサンプリング
周波数の下限は未決定である。しかし、この発明の実際
的実施例を用いた試験では、毎秒2000サンプル以下のサ
ンプリング周波数は性能に大きい影響を与えるだけの誤
差を生ずると思われる。一方、毎秒4000サンプルのサン
プリング周波数では許容可能な結果が得られ、毎秒5,00
0サンプルのサンプリング周波数では精度が上がった。
毎秒400,000サンプルまでの高いサンプリング周波数に
ついても試験を行ったが、毎秒50,000サンプルで得られ
た結果以上の著しい改善が得られるとは思われなかっ
た。
ニューラルネットワークをシミュレートするための適
当なソフトウェアをコンピュータ610による実行にかけ
るのが好ましい。調整器100のインプリメンテーション
に適した市販ソフトウェア製品はペンシルバニア州ピッ
ツバーグのニューラルウェア社発売のニューラルワーク
ス プロフェッショナル II プラスである。この製品
によると、ニューラルネットワークを便利な形式で定義
し試験し必要に応じて改変することと、ネットワークの
図面を人間の読める形式で作ることと、従来のディジタ
ルコンピュータで実行できるソフトウェアでシミュレー
トしたニューラルネットワークの開発を容易にする他の
動作を行うことが可能になる。これら機能は、結果とし
て得られるネットワークが従来の2進の論理動作に限ら
れないにも拘らず実現できる。また、ペンシルバニア州
ピッツバーグのニューラルウェア社発売のデザイナーパ
ックというソフトウェア製品はネットワークの定義を周
知の「C」プログラム言語のソースプログラムに翻訳で
きる。ソースプログラムの「C」版は次に他のプログラ
ムと一体化され、必要に応じて改変され、適当なコンピ
ュータに実行可能なプログラムを生ずるようにコンパイ
ルされる。この発明の調整器100をインプリメントする
には、このニューラルネットワークシミュレーションプ
ログラムを、アナログI/Oのサブシステム管理用および
並列コンピュータ642の動作管理用の適当なプログラム
と一体化するのが好ましい。ニューラルネットワークシ
ミュレーションプログラムの改変、すなわちこの発明の
動作に必要なプログラム改変は、この明細書の最後の部
分で請求項の前の「ソースコード」の部分で説明する。
(訳注:この翻訳文では「付録」として別添。) 上述のとおり、調整器100は炉エミュレータニューラ
ルネットワーク(FENN)480および調整器ニューラルネ
ットワーク(RNN)450を含む。「ニューラルネットワー
ク」という用語は生体の神経系の一つまたはそれ以上の
側面を模倣する情報処理素子を用いた情報処理システム
の一つの部類を意味する。この発明に用いるニューラル
ネットワークは、上記参考資料記載の種類の人工ニュー
ロンを含む直接接続型でフィードフォワード型の多層構
造のものが好ましい。その種のネットワークを簡単にこ
こに述べるが、より完全な説明については上記参考資料
を参照されたい。
第11図はここに記載し第12〜14図に示した人工ニュー
ラルネットワークの形成に使われる型の典型的な個々の
ニューロン700の回路図である。(FENNおよびRNNの動作
状態および学習状態における内部構成の図である第12〜
14についてはあとで述べる)。ニューロン700は入力素
子を構成する複数の入力配線722,726,730および734と、
これら入力配線にそれぞれ接続された複数の入力「重み
づけ」回路724,728,732および736と、バイアス入力710
と、バイアス重みづけ回路712と、加算器714と、この加
算器714の出力を受けるしきい値回路716と、ニューロン
700の現在の状態を表わすしきい値回路716の出力配線71
8とを備える。第11図では入力配線およびそれに接続さ
れた重みづけ回路を4本だけ示してあるが、ニューロン
700への入力配線の数はこのニューロンをインプリメン
トする特定の技術に応じて任意に選べる。しかし、実地
のデータを入力として受けるニューロンは通常1個の入
力配線と関連の重みづけ回路とを備える。入力配線722,
726,730および734の各々はアナログ信号を伝達する。各
入力配線上のアナログ信号は重みづけ回路724,728,732
および736により重みづけされ、重みづけ後の信号は加
算器714に供給される。
「1」を表わす一定値をもつバイアス入力710はネッ
トワーク内の各ニューロンに供給される。バイアス重み
づけ回路712は加算器714に一定のオフセットを与えるよ
う調節できる。加算器714は重みづけされた入力信号の
値の算術加算を行い、しきい値回路716に出力を供給す
る。
しきい値回路716は加算器714の加算出力に適当な伝達
関数をかけ、出力配線718に出力を生ずる。しきい値回
路の伝達関数はS字状関数または零点のまわりでステッ
プ状応答特性を有する適当な他の関数でよく、ある種の
ネットワークではこの回路は省略できる。
ニューロン700のコンピュータシミュレーションにお
いては、重みづけ回路、各入力の状態、および出力の状
態を数値(例えば、浮動小数点形式の)で表示しそれぞ
れのメモリ位置に蓄積できる。ニューロンの動作をシミ
ュレートするために、各入力値には各重みが乗算され、
その出力が加算されて、しきい値回路に増分として加え
られる。その結果はそのニューロン出力に割り当てられ
たメモリ位置に蓄積される。信号処理は、ネットワーク
全体についてシミュレーションが行われるまでネットワ
ーク内の各ニューロンについて繰り返される。しかも、
この信号処理は、ニューロンシミュレーションに対する
更新値をリアルタイムで維持するのに必要な繰返し周波
数および速さで繰り返される。
ニューラルネットワークを構成する種々のニューロン
の重みづけ回路724,728,732,736は、後向き伝達処理に
より誤差を最小にするように自動調節するものとして第
4図の説明で述べた「内部パラメータ」である。これら
重みの自動調節はニューラルネットワークの特徴であ
り、これによってニューラルネットワークがその振舞を
基準信号に合うように適合させることが可能になり、与
えられた入力パターンの繰返し表示と正しい応答または
基準の応答とから所望の出力応答を生ずるように実効的
に学習する。
種々の適応アルゴリズムが知られており、調整器100
での使用に適している。上に引用した刊行物記載のルメ
ルハルトほかが開発した後向き伝達アルゴリズムは、誤
差最小化調節を、多層ニューロンを備えるコンピュータ
シミュレーションによるニューラルネットワーク全体に
分散配置されたニューロンの重みに応用するひとつの独
特の方法である。改良型アルゴリズム、すなわち、より
高速で、またはより少ない所要演算数で学習するアルゴ
リズムの開発のために多大の努力が最近払われてきた。
「拡張デルタ・バー・デルタ」アルゴリズムは、この発
明の実際型実施例において試験され良好な結果を出した
後向き伝達法の高速バージョンである。本発明のシミュ
レートされたニューラルネットワーク用として現在入手
可能なこのアルゴリズムとしてはこれがもっとも優れて
いる。
調整器100の上述の説明では、そのプロトタイプイン
プリメンテーションを汎用コンピュータによるニューラ
ルネットワークシミュレーションとして述べているが、
量産品用としては他の形式が好ましい。現時点でも、人
工ニューラルネットワークのインプリメンテーションに
とくに適合し同等のコンピュータシミュレーションによ
るネットワークよりも大幅に低いコストでより高性能の
実現を可能にするアナログ電子部品やディジタル電子部
品が既に入手可能である。この発明の好ましい量産型実
施例は、したがって、ハードウェアでインプリメントし
たニューラルネットワークを備えるが、データの取込
み、制御およびユーザ・インタフェース機能については
汎用コンピュータと一体化している。そのようなハード
ウェアでインプリメントしたニューラルネットワーク
は、小型形率および低消費電力の半導体集積回路の形で
実現できる。その種の集積回路の販売元として知られて
いるのはカリフォルニア州サンジェゴのニューラル セ
ミコンダクタ インクである。
第5図は調整器100の詳細なブロック図である。点線
で囲んだ部分が調整器100に相当する。炉120の現在の動
作状態に関する情報が配線148からデータ取込み装置410
に供給される。これら図面記載の配線148および同様の
配線は単一の線であるように見えるが、これらは実際に
は炉電力供給回路からの一群のアナログ信号や炉動作環
境関係の他のデータ信号を伝送するケーブルを表わす。
配線148には、少なくとも、変流器および変圧器650,21
4,216,218,652および654から得られた一次および二次導
体の各々の電圧および電流測定値の瞬時値が供給される
(第6図)。
データ取込み装置410はアナログI/Oサブシステム620
(第6図)およびMS−DOS(図示せず)などの通常のオ
ペレーティングシステムソフトウェアの構成要素を含む
コンピュータ(610)内部の諸要素の論理的グループ分
けを表わす。データ取込み装置410は配線148に供給され
るアナログ信号の各々を12ビットディジタル信号に変換
する。データ取込み装置は所定のサンプリング速度、す
なわち、アナログI/Oサブシステム620について上に述べ
たとおり毎秒4,000ないし50,000サンプルのサンプリン
グ速度で動作する。炉状態に関するアナログ情報のディ
ジタル形式への変換のほかに、データ取込み装置410
は、これら情報からFENN480およびRNN450用の炉状態表
示追加パラメータを算出する。
データ取込み装置410は配線412に炉状態ベクトルを出
力する。炉状態ベクトル412は図においては16の個々の
信号の組として示されているが、この調整器の好ましい
実施例はコンピュータシミュレーションによりインプリ
メントされているので、状態ベクトルは実際にはこれら
信号の瞬時値を表わす量を含む16個のメモリ位置の組で
ある。調整器100をアナログハードウェアでインプリメ
ントする場合は、炉状態ベクトル412は実際に16個のア
ナログ信号の組である。
第5図に現われる種々の信号をここでは炉状態ベクト
ル(例えばS3,S2,S1,SP,S3−∧印つき)と呼ぶ。これら
ベクトルの各々は炉動作パラメータに関する情報の共通
蓄積を示す。炉状態ベクトルは炉120で計測した実際の
パラメータを表わしてもよく、予測値または所望値を表
わしてもよい。第7図は炉状態ベクトルの構成を示す。
二次電圧810,812,814は各相導体から炉床の共通位置ま
でで計測した瞬時値である。二次電流816,818,820は各
相導体を通じて計測した瞬時値である。
一次力率822,824,826は、各相について電力を電圧・
電流の積で除算して通常算出する。二次回路の力率をこ
の目的で採用する従来技術の手法と対照的に、調整器の
性能を高めるのに一次回路の力率が非常に重要なパラメ
ータであることがわかった。二次の力率に比較して、一
次の力率は大幅に低い電流でも安定している。第3図参
照。これによって、調整器は低電流状態でも精度をもっ
て炉を動作させることができ、したがって高い力率とエ
ネルギー効率とを実現できる。
従来技術の炉調整器の設計者は一次側の力率を調整パ
ラメータとして使っていない。一次側力率はとり出し難
いパラメータである。すなわち、その算出には二次側の
「対中性相」電圧と等価の一次側力率を決定する必要が
あるからである。この電圧を直接に測定することは難し
い。すなわち、大部分のアーク炉電力供給回路は「デル
タ」接続であり中性相導体がないからである。中性相導
体のある「Y」接続電力供給回路においても、対中性相
電圧の計測は、ごく稀にしか起こらない各相電流値同一
の状態でなければデルタ接続字の対応の対中性相電圧の
ごく不正確な近似にすぎない。
この発明によれば、一次側の対中性相電圧が、相の各
対について一次側の対中性相電圧の瞬時値を高速度でサ
ンプリングし、各相について対中性相電圧の理論値をそ
のサンプル値から次のように算出することによって得ら
れる: Van=(Vab−Vca)sqrt(3) Vbn=(Vab−Vbc)sqrt(3) Vcn=(Vbc−Vca)sqrt(3) ここで、Van、Vbn、Vcnはそれぞれ位相A,B,Cの対中性
相電圧であり、Vab、Vbc、Vcaはそれぞれ位相AB間、BC
間、CA間の電圧である。電圧データのサンプリングおよ
び上述の計算を比較的高速で行う必要があるので、炉調
整器用のこの方法を用いて一次側の対中性相電圧を計算
することが経済的に実用化可能になったのはごく最近の
ことである。
パースソンのアーク安定係数828,830,832が炉調整技
術分野で周知の方法により各相につき計算される。二次
側のKW比係数834、836、838が第9図に示し後述したと
おり計算される。「加熱状態への時間」は加熱の進行と
ともに直線状に変化する値であり、製造プロセスの現段
階に従ってネットワークを適応させるためのものであ
る。
第9図は炉状態ベクトルの一部を成す二次側のKW比係
数834、836、838の計算を示す一連の3つのグラフであ
る。グラフ850には、単一の二次側相導体の電圧856およ
び電流858が時間の経過について描いてある。二次回路
は大きい誘導リアクタンスをもつので電流波形858のほ
うが電圧波形856よりも位相が進んでいる。このリアク
タンス値の変動の影響でこれら波形は両方とも歪んでい
る。グラフ852には、電流858および電圧856の積の瞬時
値として計算された電力の瞬時値860が時間の経過につ
いて描いてある。第1の値Paは電力瞬時値波形860に囲
まれた範囲をこの波形の1サイクルの期間にわたって数
値積分することによって計算する。第2の値866はこの
波形の振幅を計測することによって決定する。
グラフ854には、グラフ852と同じ振幅および周期の正
確な正弦波波形868を描いてある。第3図の値Ptは電力
波形868に囲まれた範囲を1サイクルにわたり積分する
ことによって計算する。KW比係数はPtをPaで除算するこ
とによって計算する。
調整器100の出力は連続的には変化しない。所定の時
間の経過ごとに新しい出力値を生じ周期的に動作するの
である。この所定の周期をここでは時間スライスと呼
び、好ましくは100ないし250mSの範囲の値とする。電極
位置づけ機構122の電気機械的部品のために約100mSの応
答送れを生ずる。したがって、時間スライスを100mSよ
りも短くすれば調整器の動作は改善されない。位置づけ
装置が調整器の指示に十分に速く応答できないからであ
る。時間スライスを250mSよりも長くすれば炉120の動作
の制御を効率的に行うには調整器の応答速度が遅すぎる
こととなる。
データ取込み装置410で生じた炉状態信号412はバッフ
ァ414に蓄積され、現時点の炉状態表示信号S3として配
線416に供給され、調整器の他の構成素子に加えられ
る。配線416に新しい炉状態ベクトルが供給される度ご
とに、その直前の炉状態信号は配線418を経てバッファ4
20に供給され配線422にベクトルS2として供給される。
同様に、バッファ420の前の値は配線424を通じてバッフ
ァ420に移され、配線428にベクトルS1として供給され
る。したがって、いかなる時点においても、配線416のS
3は現在の時間スライス(t)における検出された炉状
態を示し、配線422のS2はその前の時間スライス(t−
1)における炉状態を示し、配線428におけるS1はさら
にその前の時間スライス(t−2)における炉状態を示
す。この説明では炉状態の直前値およびその前の値の2
つだけを蓄積し用いることとしているが、さらに前の値
の蓄積および使用により調整器100の性能はさらに改善
される。
設定点最適化装置128からの炉動作設定点を配線146経
由で調整器100に供給する。最適化装置128の供給する動
作設定点は各電極回路(すなわち、「相電流アンペア
値」)についての目標電流値として調整器100に供給さ
れる。前置プロセッサ430は特定の炉120の動作および電
力分配回路の特性に関する周知の情報を用いてこれらパ
ラメータから、炉状態ベクトルの残りのパラメータの各
々について適切な設定点の値を計算する。しかし、設定
点最適化装置は、必要に応じて動作設定点のより完全な
特定を供給し、前値プロセッサ430によるこれら計算を
除去することもできる。
データ取込み装置410の場合と同様に、設定点前置プ
ロセッサ430は、アナログI/Oサブシステム620(第6
図)の構成要素および適当なオペレーティングシステム
を含むコンピュータ610(第6図)内の諸構成部分の論
理的な分類を示す。前置プロセッサ430は配線146に供給
される設定点信号の各々を12ビットのディジタル値に変
換し、これらの値を用いて他の適切な設定点を計算す
る。
現在の炉設定点のS3 SPの組は配線432から他の調整
器構成素子にも供給される。調整器100の実際的実施例
の試験において、二次側の対中性相電圧、二次側の電流
および一次側の力率から成る設定点パラメータのサブセ
ットを用いて、満足すべき調整器性能が得られた。多数
の他のパラメータを設定点としての利用の可否の決定の
ために試験したが、それらパラメータを含めても同程度
またはそれ以下の調整器性能しか得られなかった。これ
ら他のパラメータには、二次側の「KW比」係数、一次側
の対中性相電圧、一次相電流、二次力率、正規化正弦二
次電流、正規化正弦一次電流、一次「KW比」係数、マイ
クロフォン発生の可聴周波数信号などが含まれる。しか
し、さらに試験を行えば、利用可能な設定点のより大き
い組合せにより最終的には最適の調整器性能が得られ、
利用可能な設定点全部をその組合せに含めてもよいこと
が見出されるものと期待される。一般に、ニューラルネ
ットワーク450、480そのものが特定のパラメータが炉の
調整に利用可能な情報を提供するかどうかを示す。すな
わち、それらパラメータに付随する重みが学習期間中に
高い値に上昇するからである。入力パラメータの使用と
調整器性能の改善との間の相関をネットワークが見出せ
ない場合は、適応化アルゴリズムはそのパラメータに付
随する重みを零にして無視できるようにする。
調整器ニューラルネットワーク450は、直前およびそ
の前の炉状態ベクトルS2およびS1を入力素子を構成する
配線422および428にそれぞれ受け、最適化した炉設定点
S3 SPを配線432に、また、直前およびその前の調整器
出力状態ベクトルR2およびR1を配線462および468にそれ
ぞれ生じ、また、現在の調整器出力ベクトルを配線452
に生ずる。第5図に示される種々の信号をここでは調整
器出力状態ベクトル(例えば、R3、R2、R1)と呼ぶ。こ
れらベクトルの各々は与えられた時点で電極を上げ下げ
するための調整器の指示を含んでいる。第8図は調整器
出力状態ベクトル880の構成を示す。電極上げ下げ信号8
82、884、886は、各々の電極について、電極位置づけ機
構122の枢動に使う信号を表わす。
RNN450からの調整器出力ベクトル452は増幅器132に供
給され、位置づけ機構122のトランスデューサの駆動に
適当なレベルに増幅される。また、出力ベクトル452は
バッファ454に蓄積され、現在の調整器出力R3として配
線134に供給され、他の調整器構成素子の使用に供され
る。調整器出力ベクトルR3が配線134に供給される度ご
とに、その直前の調整器出力が配線458からバッファ460
に供給され、ベクトルR2として配線462に生ずる。同様
に、バッファ460の中の前の値は配線464からバッファ46
6に移され、ベクトルR1として配線468に生ずる。したが
って、いかなる特定の時点においても、配線134のR3は
現在の時間スライス(t)の調整器出力を示し、配線46
2のR2はその前の時間スライス(t−1)の調整器出力
を示し、配線468のR1はさらにその前の時間スライス
(t−2)の調整器出力を示す。
炉エミュレータニューラルネットワーク480は直前お
よびその前の炉状態ベクトルS2およびS1を入力素子を構
成する配線422および428にそれぞれ受け、また、現在、
直前およびその前の調整器出力R3,R2およびR1を入力素
子を構成する配線134、462および468にそれぞれ受け、
現在の炉状態ベクトルの予測値を配線482に生ずる。こ
の配線482からの予測値はバッファ484に蓄積され、ベク
トル として配線486に供給され、調整器の他の構成素子の使
用に供される。
配線468に得られる炉状態予測値 は比較器488において配線416上の炉現在状態S3と比較さ
れ炉エミュレータ誤差ベクトル490を生じ、この誤差ベ
クトルはFENN480を含むニューロンの重みの調節に使わ
れる。配線486上の予測値 は比較器492において配線432上の現在の最適化炉設定点
S3 SPと比較され調整器誤差ベクトル494を生じ、この
誤差ベクトルはRNN450の含むニューロンの重みの調節に
使われる。上述のとおり、誤差ベクトル490、494は第4
図および第5図においてFENN480およびRNN450への明示
的入力として示してあるが、これらベクトルに表示され
る情報は、実際には、これらネットワークを形成する個
々のニューロンに、拡張デルタ・バー・デルタアルゴリ
ズムを用いた後向き伝達法などの適当な適応化アルゴリ
ズムによって伝達される。
上述のとおり、調整器100は周期的に動作し、所定の
「時間スライス」の経過の度ごとに新しい出力値を発生
する。ある時間スライスに関する短い調節期間のあいだ
に、調整器100は直前の時間スライス中に収集された実
地の入力データをニューラルネットワーク450に供給
し、それらネットワークは出力値の修正値のひと組を発
生し、RNN450およびFENN480は内部パラメータの調節に
より学習を受ける。
第18図は調節期間内に生ずる動作の詳細を示す。調節
期間内に生ずる事象または「里程標」を同図の左側欄に
時間順に列記してある。参照数字310をつけた濃い線は
時間スライスT−1を表わす。濃い線340は次の時間ス
ライスTを示す。ブラケット302は時間スライスT−1
およびTの間の調節期間の範囲をきめる。ブラケット30
4は時間スライスTおよびT+1(図示してない)の間
の調節期間の範囲をきめる。この図は目盛情報を含むも
のではない。時間スライスは好ましくは調節期間よりも
数オーダー長くするのが好ましい。
第18図の各欄は第5図に示した「信号」配線の名前で
示してある。(図において信号配線に見えるものが、実
際には、メモリ位置に蓄積されニューラルネットワーク
のコンピュータシミュレーションに使われるデータを表
わすことに注意されたい。)第18図の特定の行にある特
定の欄の位置の記入事項は、表示信号(その信号の発生
時点である特定の時間スライスを含む)にその行関連の
事象または里程標の結果として含まれているデータを示
す。記入のない部分はその欄の直前の記入事項と同じデ
ータを信号が含むことを表示する。ダッシュ付きの記入
事項は信号が不確定であることを示す。囲み線および矢
印は、後述のデータ相互間の種々の相互依存関係を示
す。囲み線をつけたデータは付随の矢印で指したデータ
の作成に必要なデータを示す。方形の枠は、その枠の中
のデータがニューラルネットワーク450または480の内部
パラメータの「学習」または調節に使われることを示
す。
行312は時間スライスT−1の満了の直後に調整器に
利用可能なデータを示す。行314は、その時点から短時
間経過ののち直前の時間スライスT−1期間内に取り込
まれた炉状態データ(S(T−1)と示す)が信号S3と
して利用可能になり、次の時間スライスT期間に対する
動作設定点(SP(S)と示す)が信号S3 SPとして利用
可能になることを示している。S(T−1)を囲む囲み
線は、付随の矢印とともに、そのデータが利用可能な状
態にあることがFENN480(行320)の学習用に必要である
ことを示している。同様に、SP(T)のまわりの囲み線
はRNN450(行326)への入力としてそのデータが必要で
あることを示している。(囲み線付きのデータで特定し
た相互依存関係は自明であるので、残余の相互関係は詳
述しない。) 行316および318においては、FENN480が直前の炉状態
および調整器出力を用いて動作し直前の時間スライスT
−1についての新しい「予測の」炉状態を信号 として生ずる。この信号を(T−1)という。行320
においては、S(T−1)と(T−1)との比較によ
り生じた誤差を用いることによりFENNが学習を受ける…
すなわち、その内部パラメータが調節される…。上述の
とおり、RNN450の内部パラメータはFENN480の学習期間
中は固定されたままとし、FENN480の動作の誤まりに起
因するRNN450のパラメータの変動を回避している。
(T−1)が信号 からすでに得られることは行312から認められるであろ
う。この発明の好ましい実施例に使われるニューラルネ
ットワークシミュレーションソフトウエアのインプリメ
ンテーション特性のために、ネットワーク内部パラメー
タの後向き伝達を行う前にネットワークについて動作
「パス」を行う必要がある。(T−1)は直前の動作
期間内にすでに計算ずみであるが、新しく取込まれた炉
状態データS(T−1)(行314)に基づく学習を行う
ために同じデータでFENN480を再び動作させる必要があ
る。すなわち、(T−1)の最初の計算が行われた時
点では上記データはまだ利用可能な状態にないからであ
る。
行322および324においては、炉状態および調整器出力
バッファ(第5図の414、420、426、454、460、466)の
各々のデータが「直前の」または履歴データ保持用の次
のバッファにそれぞれシフトされる。もっとも古い履歴
データの保持に割り当てられたバッファ426、456に収容
されているデータは消去される。現在の炉状態および調
整器出力値を保持するバッファの記憶内容はこの時点で
は不確定である。
行326および328では、行314からの新しい炉状態S
(T−1)および設定点SP(T)の値(直後の炉状態お
よび調整器出力とともに)を用いてRNN451が駆動され、
次の時間スライスTの期間中の炉制御のための新しい出
力ベクトルを信号S3に生ずる。この動作結果をR(T)
と呼ぶ。行330および332においては、新しい調整器出力
R(T)(直前の炉状態出力および調整器出力ととも
に)を用いてFENN480が駆動され、次の時間スライスT
のための炉状態ベクトルの予測値を生ずる。この出力を
(T−1)と呼ぶ。(T−1)は上記計算による調
整器出力R(T)の炉に対する影響を考慮に入れている
ことに留意されたい。行334において、RNN450はSP
(T)と(T)との比較による誤差を用いて学習する
…すなわち、その内部パラメータが調節される…。FENN
480の内部パラメータはRNN450の学習期間中固定値に維
持され、RNN450の動作の誤まりによるFENN480の変動を
回避している。
行336は調節期間302内に行われる動作の終りに、また
はその結果として、調整器に利用可能になるデータを示
す。これらのデータは次の時間スライス340の期間中に
優勢となる。次の調節期間304内の事象は、時間スライ
ス340期間内の炉動作の結果新しいデータが得られるよ
うになることを除き、調節期間302内に起こる事象と実
質的に同じである。
第14図は調節器100において用いられるニューラルネ
ットワーク450、480の内部構成780を含んである。入力
ニューロン740の一組の「層」がこの図の最下部に示し
てある(なお、この図では信号S3、S2、・・・R2、R1な
どの入力のための入力素子を構成する配線422、428など
(第5図)は省略してある)。これら入力ニューロンに
は、炉動作パラメータの計測値を表わす信号など外部か
らの実地信号か、ニューラルネットワークからの直前の
出力の遅延出力をバッファを通じて出力したものなど内
部で発生した信号かいずれかが加えられる。これら2つ
の部類の入力信号は入力ニューロンにより同一に扱われ
る。これらネットワークを一体化した動作状態で図に示
してある。ネットワーク450および480の両方を同一の図
に示し、両方に共通の入力は一つだけ示してある。第5
図にネットワーク450、480への入力として示した入力信
号の各々は入力層740に加えられる。図面の大きさの制
約により入力層740は2つの列として示してあるが、図
示の入力素子はすべて同じ層の構成部分である。
RNN450には20個のニューロンの隠れ層742が設けてあ
る。隠れニューロンとは外部からの直接入力も各部への
直接出力ももたないニューロンのことをいう。そのよう
な隠れニューロンは情報処理機能をもつ。3つの出力ニ
ューロンの出力層744は調整器状態出力452(第5図)を
含む3つの信号を生ずる。ニューロン20個から成るもう
一つの隠れ層768がFENN480に備えてある。16個の出力ニ
ューロンの出力層772が炉状態予測値482(第5図)を含
む16個の信号を生ずる。
隠れ層742、768を各々が20個のニューロンをもつもの
として上に述べてきたが、この数は多少変動させてもネ
ットワークの性能を損なうことはない。しかし、隠れ層
ニューロンの数が少なすぎるネットワークでは調整器10
0に要求される機能の実現のための学習が不可能にな
る。逆に、隠れ層ニューロンの数の多すぎるネットワー
クでは、「記憶」する入力応答対の数が多くなりすぎ、
そのために一般的振舞の規則を学習できなくなる。ま
た、隠れ層ニューロンの数が多すぎると、ニューラルネ
ットワークのコンピュータシミュレーションを用いてイ
ンプリメントする際に計算素子などがそれだけ多数必要
になる。
調整器100をインプリメントするためのネットワーク4
50、480は「完全直結型」といえる。すなわち、特定の
層の各ニューロンについて、出力層側の隣接層の各ニュ
ーロンへの接続があるからである。しかし、相互接続の
数を多く描いて図面を判りにくくするのを避けるため
に、各層の1つのニューロンからの出力側接続だけを図
示してある。すなわち、入力ニューロン786の出力からR
NN隠れ層742の各ニューロンへの接続788が示してある。
また、入力ニューロン786の各出力からFENN隠れ層768の
各ニューロンへの接続792が示してある。図には示して
ないものの、同様の接続が入力層740の残りすべてのニ
ューロンと隠れ層742、768のニューロンの各々との間に
設けてある。
RNN隠れ層742のニューロン790(およびその層の他の
構成部分全部)からRNN出力層744のニューロンの各々へ
の接続796が設けてある。RNN出力層744のニューロンはF
ENN480への入力と考えることができるから、RNN出力層7
44のニューロン772(およびその層の他の構成部分全
部)からFENN隠れ層768のニューロンの各々への接続774
が同様に設けてある。FENN隠れ層768のニューロン794
(およびその層の他の構成部分全部)とFNN出力層772の
ニューロンの各々との間には接続776が設けてある。
この発明の調整器100の制御対象であるアーク炉は大
型であり多額の費用を要し危険であるので、炉120の制
御用に調整器100を設置する際には、最初の数秒間でも
その振舞はほぼ正確でなければならない。動作中のニュ
ーラルネットワークにおける各特定のニューロンのもつ
処理機能を設計者が予測することは通常難しい。また、
ニューラルネットワーク450、480の振舞を制御する重み
は適応アルゴリズムの動作中に誤差最小化を通じて通常
与えられる。したがって、かなりの大きさのネットワー
クについては、動作初期の振舞をほぼ正確にするように
ネットワークの重みの各々に与えるべき初期値を予め決
定することは設計者にとって実質的に不可能である。
したがって、炉120の調整現場に調整器100を設定する
前に、ニューラルネットワーク450、480が適切に振舞う
よう学習するために、第12、13、15および16図に示した
修正形態でまず設置する。炉120は通常は従来技術によ
る調整器130の制御の下に動作する。RNN450はこの調整
器130(RNN450の出力は炉制御用に接続されてはいない
が)と並列に接続され並列動作し、RNN450が調整器130
をエミュレートするように学習するようにする。この学
習モードにおて、RNN450訓練用の適応アルゴリズムの用
いる誤差値を、RNN450の出力と調整器130の出力との比
較から抽出する。FENN480も炉120の振舞のエミュレーシ
ョンを学習するように同様に接続する。
コンピュータシミュレーションによりニューラルネッ
トワーク450、480がインプリメントされる。訓練期間中
に並列動作のために調整器100を実際に設置する必要は
ない。代わりに、従来技術による調整器130および炉120
の振舞を記録するための適当なコンピュータを第15図に
示すとおり設置してもよい。このコンピュータの設置
は、調整器130の振舞に関するデータの取込みおよび記
録が配線548で示すとおりコンピュータに必要であるこ
とを除いて、第6図に示し上述したものと実質的に同じ
である。炉120および調整器130への入力から成る蓄積情
報およびそれに応答したそれら構成素子の振舞が訓練用
にシミュレーションニューラルネットワーク450、480に
供給される。ニューラルネットワーク450、480の振舞が
炉120および調整器130の振舞の満足すべき近値値まで収
束すると、ネットワークは実際の動作環境に設置するの
に十分な程度に「訓練された」と言える。各ネットワー
クの振舞はニューロン内の重みで完全に定義できるの
で、ネットワークが一たん訓練されると重みは記憶され
る。そこで、調整器100が炉120の制御用に動作環境に設
置されると、ネットワークは再び重みづけされて初期状
態から既知の満足すべき振舞を示す。
調整器100の訓練配置500を第16図により詳細に示す。
第16図は第5図に類似し、しかも第5図については上に
詳述したので、第5図とは異る第16図の訓練配置500の
側面だけを次に述べる。
従来技術による調整器130の振舞に関する情報を得る
ために、この調整器130の出力をデータ取込み装置510に
配線518から供給する。このデータ取込み装置510は、炉
動作状態情報取出しのためのデータ取込み装置410と実
質的に同一の動作を行うものであり、それと同じ構成要
素でインプリメントできる。このデータ取込み装置510
の出力は配線512に調整器状態ベクトルとしてとり出さ
れる。この装置510からの調整器状態ベクトル512はバッ
ファ514に蓄積され現在の調整器状態R3として配線は516
に出力され、調整器の他の構成素子の利用に供される。
調整器出力ベクトルR3の新しい値が配線516に出力され
る度ごとに直前の出力ベクトル値は配線518からバッフ
ァ520に供給され配線522にベクトルR2として出力され
る。同様に、バッファ520内の古い値は配線524からバッ
ファ526に移され配線528にベクトルR1として出力され
る。したがって、任意の特定の時点で、配線516のR3は
現在の時間スライス(t)について取り込まれた調整器
状態を表わし、配線522のR2は直前の時間スライス(t
−1)の調整器状態を、配線528のR1はその前の時間ス
ライス(t−2)の調整器状態をそれぞれ表わす。
訓練モードでは、RNN450は、直前およびその前の炉状
態S2およびS3をそれぞれ配線422および428に、現在の設
定点S3SPを配線432に、直前およびその前の調整器状態
ベクトルR2およびR1をそれぞれ配線522および528に受け
る。RNN450は配線552に現在の調整器状態ベクトルの予
測値を出力する。この予測値552はバッファ554に蓄積さ
れ配線586にベクトル3として出力され調整器の他の
構成要素に供給される。
訓練配置におけるRNN450の動作の目的は従来技術によ
る調整器をRNN450がシミュレートできるようにすること
であるから、このモードのRNN450の動作を配線556上のR
NN出力3と配線516上の実際の調整器出力R3との比較
により計測する。この比較は比較器592により行い、RNN
450を構成するニューロンの重みの調整に使われる調整
器誤差ベクトル594を発生する。FENN480の動作は、RNN4
50からの状態ベクトルの代わりに実際の調整器130の現
在、直前およびその前の出力状態(配線516、522および
528)を受けることを除き、第5図の説明で述べた動作
と実質的に同じである。第16図には誤差ベクトル490、5
94をFENN480およびRNN450への明示的入力として示して
あるが、これらベクトルが表わす情報は、実際には、適
当な適応アルゴリズム、例えば拡張デルタ・バー・デル
タアルゴリズムなどの後向き伝達アルゴリズムにより、
これらネットワークの個々のニューロンに伝達される。
第12図にはこの訓練配置における調整器ニューラルネ
ットワーク450の内部構成784が含めてある。第13図はこ
の訓練配置における炉エミュレータニューラルネットワ
ーク480の内部構成782を示す。ネットワーク450、480は
この配置では互いに分離して示してある。片方のネット
ワークのどの出力も他方のネットワークへの入力として
使われることはないからである。しかし、訓練配置の期
間内に得られる重みがネットワークの稼働状態において
意味をもつためには、訓練配置におけるネットワークの
内部構成を稼働状態のそれと実質的に同じにしなければ
ならない。したがって、第12図に示すとおり、RNN450
は、第14図に示したのとそれぞれ同等の入力層740と、2
0個のニューロンを含む隠れ層742と、出力層744とを備
える。同様に、第13図に示すとおり、FENNは、第14図に
示したのとそれぞれ同等の入力層740と、20個のニュー
ロンを含む隠れ層768と、出力層772とを備える。
第17図はこの発明による調整器100をまず訓練し次に
動作させる好適な方法における一連のステップを示す流
れ図である。ステップ910において、調整器は第15図お
よび第16図に示す訓練配置に接続してある。ステップ91
2では、従来技術による調整器130の制御の下に動作中の
炉120からの実際の動作データが訓練用に収集される。
ステップ914では、ステップ912で収集されたデータを用
いてRNN450およびFENN480が訓練される。ステップ912お
よび914は、RNN450およびFENN480の訓練がデータ収集と
並列、すなわちRNN450およびFENN480とオンライン状態
で行えるので、並列動作として示してある。動作データ
の収集をまず行い、訓練用にそれらデータをあとでRNN4
50およびFENN480に供給することもできる。炉120および
従来技術による調整器130によりRNN450およびFENN480の
訓練が一たん行われると、この発明の調整器10を初期誤
動作のリスクなしに炉120の制御に使える。すなわち、
調整器100は一たん訓練を受けたあとは従来技術の調整
器130と少なくとも同等の動作を行うからである。した
がって、ステップ916において、この発明の調整器100は
稼働配置の炉120に接続される。ステップ918において
は、実際の稼働中にRNN450が、FENN480の重みを一定に
維持しながら調整器誤差を最小化するようにそれ自体の
重みを調節することによりさらに訓練を受けまたは最適
化を受ける。ステップ920では、実際の稼働中にFENN480
が、RNN450の重みを一定に維持しながら炉エミュレータ
誤差を最小化するようにそれ自体の重みを調節すること
によりさらに訓練を受けまたは最適化を受ける。ステッ
プ918および920は調整器100による実地の炉制御動作期
間全体を通じて繰返し行なわれる。
上述のこの発明の実施例は発明の実施方法の一つの例
にすぎない。他の方法も可能であり、それら方法はこの
発明を定義する下記請求の範囲の範囲内にある。
フロントページの続き (72)発明者 ステイブ,ウィリアム イー. アメリカ合衆国、アイオワ州 52807、 ダーベンポート、インペリアル コート 12 (72)発明者 ステイブ,ロバート ビー. アメリカ合衆国、アイオワ州 52807、 ダーベンポート、インペリアル コート 12 (56)参考文献 特開 平1−282672(JP,A) 特開 平1−243169(JP,A) 米国特許4029888(US,A) 米国特許3597518(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H05B 7/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一次巻線および二次巻線を有する多相変圧
    器経由で電力の供給を受けるアーク炉の多相電極を位置
    定めするアーク炉制御システムであって、前記電極の各
    々を個別に上げ下げする駆動手段と、前記一次巻線およ
    び二次巻線における電圧および電流の瞬時値を含む複数
    の炉状態測定値を生ずる測定手段と、前記電極の位置を
    最適化するために前記複数の炉状態測定値の各々に対応
    する複数の設定値を生ずる経験則利用の最適設定値発生
    手段と、前記設定値および前記炉状態測定値に応答して
    それら設定値と炉状態測定値とのあいだの差を最小化す
    る前記電極の位置の所要変化を算出するとともに前記電
    極を前記所要変化に従って前記駆動手段に駆動させる炉
    調整器とを備えるアーク炉制御システムにおいて、前記
    炉調整器が、 一連の時間スライスを定義する所定のサンプリング速度
    で前記炉状態測定値をサンプリングし、炉状態現在値を
    含む前記炉状態測定値の複数の逐次的サンプル値を生ず
    る第1の入力手段と、 前記所定のサンプリング速度で前記設定値をサンプリン
    グし、前記炉状態現在値対応の前記設定値のサンプル値
    を含む前記設定値のサンプル値を生ずる第2の入力手段
    と、 少なくとも一つの入力素子と、各々が少なくとも一つの
    ニューラル素子を含む入力層、出力層、中間層と、前記
    ニューラル素子の各々を少なくとも一つの他の前記ニュ
    ーラル素子または少なくとも一つの前記入力素子に結合
    する結合手段とを有し、可変重みづけの制御を行う炉調
    整器ニューラルネットワークであって、 前記第1および第2の入力手段からの出力を前記入力素
    子に受け前記炉状態測定値の前記複数の逐次的サンプル
    値対応の一連の駆動信号値を発生する炉調整器ニューラ
    ルネットワークと、 前記炉調整器ニューラルネットワークと実質的に同一の
    回路構成を備え、その炉調整器ニューラルネットワーク
    の出力と前記炉状態現在値以外の前記第1の入力手段の
    出力とを入力素子に受け、炉状態現在値の予測値を出力
    として生ずる炉エミュレータニューラルネットワーク
    と、 前記炉状態現在値を表す前記炉状態測定値と前記炉状態
    現在値の予測値とを比較して炉エミュレータ誤差信号を
    発生し前記炉エミュレータニューラルネットワークに前
    記重みの変更用に供給する第1の比較手段と、 前記第2の入力手段からの出力と前記炉状態現在値の予
    測値とを比較して調整器誤差信号を発生し前記調整器ニ
    ューラルネットワークに前記重みの変更用に供給する第
    2の比較手段と を含み、前記炉エミュレータ誤差信号および前記炉調整
    器誤差信号に応答する前記重みの変更によって、それら
    誤差信号の最短時間内における最小化を達成する前記炉
    調整器ニューラルネットワークおよび炉エミュレータニ
    ューラルネットワークの学習を行うことを特徴とする アーク炉制御システム。
  2. 【請求項2】前記時間スライスを定義する前記サンプリ
    ングのためのクロッパルスのパルス源をさらに含むこと
    を特徴とする請求項1記載のアーク炉制御システム。
  3. 【請求項3】前記調整器ニューラルネットワークおよび
    前記炉エミュレータニューラルネットワークにおける前
    記重みの前記変更が前記時間スライスの各々の中で少な
    くとも1回ずつ交互に行われることをさらに特徴とする
    請求項2記載のアーク炉制御システム。
  4. 【請求項4】前記重みの前記制御が後向き伝達法によっ
    て行われることを特徴とする請求項1記載のアーク炉制
    御システム。
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