JP2858105B2 - ゼロポジション保持具 - Google Patents

ゼロポジション保持具

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JP2858105B2
JP2858105B2 JP8070048A JP7004896A JP2858105B2 JP 2858105 B2 JP2858105 B2 JP 2858105B2 JP 8070048 A JP8070048 A JP 8070048A JP 7004896 A JP7004896 A JP 7004896A JP 2858105 B2 JP2858105 B2 JP 2858105B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、肩関節あるいは、
気道確保に関して発生する種々の症状に対して、予防的
あるいは治療的に用いることのできるストレッチ補助具
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年五十肩や肩の炎症による肩こり等が
増加している。また手術後や治療中に肩関節を最適位置
に保つことが必要となる場合が多い。特に肩の位置につ
いては、人間が横になって休息するときに、上腕がとり
うる最も自然で楽な挙上肢位をサーハ(Saha)がゼ
ロポジションと命名した。(頭の後ろに手を組んだ状態
で上向きにハンモックに寝た肩の状態がゼロポジション
であることから、ハンモック肢位ともいう) ゼロポジションは図3に示すように、解剖学的に肩甲平
面上であり、上腕骨軸と肩甲骨棘軸が一致し、さらに上
腕骨頭と上腕骨頚部が同一平面上にある。本肢位におい
ては上腕骨の回旋がゼロに近づくことからこのように命
名されたものである。図3に示すように、上腕骨軸と垂
線(人体正中線)との角度が150°となる状態をい
う。ゼロポジションは筋電図学的に安定した挙上肢位で
あり、臨床的にもきわめて有用で、肩の運動療法や肩の
外固定などに用いられる。
【0003】しかし、このように解剖学的臨床的に重要
なゼロポジション位置に肩を保持する必要が生じた場合
に、それをサポートする補助具が存在せず、紐で縛りつ
ける等の応急処置が一般であった。
【0004】また、頭部と首部、特に食道気管との位置
関係は、気道確保の意味から重要であり、睡眠時の舌根
沈下によるイビキの防止や、低酸素状態防止のために非
常に重要である。従来の気道確保は気管チューブや鼻管
チューブ(ネイザルエアウエイ,図4(12)参照)を
挿入する方法が用いられていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】また、従来の肩固定具
としては、図6に示すように上腕を肩の位置にまで上げ
た状態のものは数件認められるが(特開昭5−1310
06号公報)、完全にゼロポジション位置に肩を保持す
る固定具は存在しなかった。そして、従来即席に用いら
れている、ベット等に縛り付ける方法では、身体の自由
が完全に奪われる上に、ベットより移動する時には毎回
はずさなければならず、また常に同じ状態で縛り付けが
可能かも疑わしいものである。また従来の気道確保は、
器具を用いるため気道を傷つけたり気分を悪くすること
が多かった。従って気道確保のための最適な保持具が要
望されていた。
【0006】本発明は、上記した問題に鑑みてなされた
ものであり、簡単に肩をゼロポジションの位置に保持す
ることができ、しかも身体を保持した状態での若干の動
きを可能とするとともに、気道確保が同時に自然と図れ
るゼロポジション保持具を提供することを目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明は、台座上に上肢を挙上肢位に載置する
上肢保持部と頭部及び上向き上半身を載置する頭部保持
部、首当接部及び上半身保持部を備え、該上肢保持部が
上肢保持部と上半身保持部との接合部を基点として上下
に移動及び左右に慴動可能としたこと及び首当接部をア
ーチ状に盛り上げたこと、さらには人体接触面にヒ−タ
及び/又はマッサージ器を内蔵したことを要旨としてい
るのである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に用いる素材は、身体への
クッション性及び若干の移動幅を確保する意味から柔ら
かい素材すなわちゴム、皮革、新素材、プラスチック、
鉄、アルミ等が好ましい。 また上肢を載置して、上下
に動かす事を考えているため、指の位置に指で握れる把
手を設けている。この把手は横一の連続形状でなくと
も、単なる突起状でも良く、また各人による腕の長さの
違いに対応できるように、左右によって突起場所をずら
して設けても良い。また、把手には図1(b)に示すよ
うにコントローラーを設けて、指先で移動を可能として
も良い。本発明は上向きに寝た状態で、上半身とベット
等の間に挿入するため、本発明の胸側端部厚さ5は1cm
程度が好ましい。さらに、首当接部4aをアーチ状にし
て頭部保持部3を低くすることでより肩をゼロポジショ
ンに載置することが可能となる。なお、この首当接部は
アーチの高さを調節可能としている。そのための素材、
機構としては、ビーズ式マットのように(ビーズ、砂、
水等の粒状物を充填しておき、患者が頭部をのせてから
吸引を掛け、最適の形状とするもの)でも良いし、モー
ターでも手動でもその他一般に用いられる方法でよい。
【0009】上肢保持部は上下、左右に自由に移動、慴
動できるようにしている。そのための素材、機構として
は、伸縮自在のベローズ材あるいは球面座を用いた機構
等が考えられるが、これに限定されず、どのような方法
でも良い。上肢保持部はゆるいクション性のもので、加
重すると沈むようにしている。
【0010】
【実施例】
実施例1 以下、本発明の一実施例を添付した図面に基づいて説明
する。図1(a)は請求項2に係る本発明のゼロポジシ
ョン保持具の全体斜視図、図1(b)(c)は他の実施
例を示す把手部分の拡大図、図2は請求項2に係る本発
明のゼロポジション保持具の使用形態を示した図、図3
はゼロポジションにおける上腕骨付近の骨格状況を示す
説明図、図4は本発明による気道確保状態を示す断面説
明図、図5は舌根−喉頭蓋−気管支入口接近状態を示す
説明図、図6は従来の肩関節保持具の説明図である。
【0011】図1・2において、(1)は本発明のゼロ
ポジション保持具である。台座(7)上に上肢を挙上肢
位に載置する上肢保持部(2)と頭部及び上向き上半身
を載置する頭部保持部(3)及び上半身保持部(4)を
備え、該上肢保持部が上肢保持部(2)と上半身保持部
(4)との接合部分である肩保持部(8)を基点として
上下移動及び左右に慴動可能とするため、本実施例全体
では台座を含め硬質ゴムで形成しているが、特に接合部
分(8a)に伸縮自在のベローズ材あるいは球面座を用
いた機構(図示せず)を用いている。上肢保持部(2)
は腕を拘束することなく、挙上肢位に載置することがで
きるように、十分な幅をもたせるとともに、先端部分に
は手で握りやすいような把手(6)を設けている。使用
状態図としては、図2のようになり、両腕はやや沈んで
弛んだ状態となる。これは挙上肢位で寝た場合に、胸郭
出口症候群、すなわちなで肩の女性に多く認められる神
経圧迫による上腕の循環障害を防止するためのものであ
る。このような、ゼロポジション保持具(1)を用いる
と、体をベット等に縛り付けることなく、ゼロポジショ
ンの位置に肩を保持することができる。そして、この保
持の状態は誰が行っても患者の上向き上半身とベットと
の間に本発明のゼロポジション保持具を挿入して上肢、
上半身、頭部をそれぞれの保持部に載置するだけで簡単
に同じ状態が保持できるので便利である。
【0012】また上腕は撓んだ状態となっているため、
腕神経を圧迫することがない。小胸筋と上腕に肩(腋
窩)にかけての筋、脂肪との間に腕神経叢があり、腕を
両方万歳の形にした場合に、必ず圧迫し神経症状をきた
す、その結果シビレや冷感が症状としておきるが、本願
ではそれを防止するようになっている。
【0013】本発明では図4に示すように、首当接部4
aを患者に合せ、アーチ状にして頭部保持部を水平レベ
ルにおいて、首当接部より低くしている。アーチ状に調
節する機構はビーズ式マットのように(ビーズ、砂、水
等を充填しておき、患者が頭部をのせてから吸引を掛
け、最適の形状とするもの)でも良いし、モーターでも
手動でもその他一般に用いられる方法でよい。一般に舌
(11)は喉頭蓋(10)に接していないが、年齢が高
くなったり、太り気味になると、図5に示すように、筋
肉が弛緩して舌根(11a)が沈下し喉頭蓋を下方へ押
してしまうため、窒息に近い状態となる可能性が高い。
特に睡眠中はより筋肉が弛緩して危険である。本発明で
は、図4に示すように気道確保できるように、頭を低く
し、首をアーチ状に支えることにより、気管支入口部
(9)と喉頭蓋(10)との距離が舌(11)に押され
て近づくことがなくなり、舌根沈下による低酸素状態が
起こりにくくなる。
【0014】実施例2 請求項1に係る本発明のゼロポジション保持具は図1に
おける首当接部4aをアーチ状にしていないものであ
り、肩関節のゼロポジション保持を長期間必要とする場
合に、体が無理なく、適応できることを目的としたもの
である。この場合でも、ゼロポジション保持の効果及び
気道確保効果を減少させることがないように、若干のア
ーチはあった方が良い。また、把手6に図1(b)に示
すようにコントローラーを設け、指先の押圧動作だけで
本発明の移動調節を可能としている。
【0015】実施例3 本実施例では台座を含め全体にヒーターを内蔵させてい
る。これは挙上末端の血流減少による冷えを防止するも
のである。気道確保とともに、老化の防止になる。ま
た、図1(c)に示すように、本発明では、上肢保持部
(2)に設ける把手(6)を複数個設けて、腕の長さの
違いに幅広く対応するようにしている(6a)(6
b)。さらに把手(6)をスライド溝(6c)に慴動可
能に取り付けることにより、把手(6)の位置を患者に
適した位置とすることができる。このような構成のゼロ
ポジション保持具(1)を用いると、保持具全体がヒー
ターで暖められるため、特に、指先、後頭部等の冷えや
すい箇所の循環障害も防止することができる。また把手
が複数設けられているため、人による差異にも幅広く適
応できる上、同一患者に使用する場合においても、症状
に合わせて、やや上腕を強めに引っ張る場合は上方の把
手を使用し、症状が軽くなれば、低めの把手を使用する
ようにするなど、きめ細かな調整が可能となる。
【0016】実施例4 本実施例では上腕中央部分、肩部分に接する位置にマッ
サージ機能を内蔵したものである。このようにすると、
長時間の肩の保持により疲れた場合でも、時々マッサー
ジ機を始動することにより体のコリを取ることができ便
利である。特に、体の移動や持ち上げが思うにまかせな
い患者の場合でも、体とベットとの間に挿入された器具
を取り外し、さらに、マッサージ機を挿入するっとい
う、2度にわたる手間なく、マッサージが即座に行える
利点がある。また肩の保持とマッサージをうまく併用す
ることにより、患者の回復をさらに早めることが可能で
ある。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のゼロポジ
ション保持具は、体をベット等に縛り付けることなく、
ゼロポジションの位置に肩を保持することができる。そ
して、この保持の状態は誰が行っても患者の上向き上半
身とベットとの間に本発明のゼロポジション保持具を挿
入して上肢、上半身、頭部をそれぞれの保持部に載置す
るだけで簡単に同じ状態が保持できるので便利である。
またゼロポジション保持具をセットした状態でも若干の
動きが可能としているので、回復状況に合わせた運動も
可能となる。さらに本発明では、頭を低くし、首をアー
チ状に支えることにより、気管入口部と舌との距離が遠
くなり、舌根沈下による低酸素状態が起こりにくくする
効果も有する。また本発明のゼロポジション保持具を患
者にセットした場合に、腕はやや撓んだ状態となるよう
に、把手を設けているため、神経圧迫による上腕の循環
障害を防止することができる。さらに、ヒーターやマッ
サージ機の内蔵により、幅広い患者への対応が可能で多
大な効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)請求項2に係る本発明のゼロポジション
保持具の全体斜視図である。 (b)(c)他の実施例を示す把手部分の拡大図であ
る。
【図2】請求項2に係る本発明のゼロポジション保持具
の使用形態を示した図である。
【図3】ゼロポジションにおける上腕骨付近の骨格状態
を示す図である。
【図4】本発明による気道確保状態を示す断面説明図
【図5】舌根−喉頭蓋−気管支入口接近状態を示す説明
【図6】従来の肩関節保持具の説明図である。
【符号の説明】
1 ゼロポジション保持具 2 上肢保持部 3 頭部保持部 4 上半身保持部 5 胴側厚み 6 把手 7 台座 8 基点 9 気管支入口 10 喉頭蓋 11 舌 12 鼻管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61F 5/01 A61F 5/042

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 台座上に上肢を挙上肢位に載置する上肢
    保持部と頭部及び上向き上半身を載置する頭部保持部、
    首当接部及び上半身保持部を備え、該上肢保持部が上肢
    保持部と上半身保持部との接合部を基点として上下に移
    動及び左右に慴動可能としたことを特徴とするゼロポジ
    ション保持具。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のゼロポジション保持具に
    おいて、首当接部をアーチ状に盛り上げ調整可能とした
    ことを特徴とするゼロポジション保持具。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のゼロポジション保持具に
    おいて、人体接触面にヒ−タ及び/又はマッサージ器を
    内蔵したことを特徴とするゼロポジション保持具。
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WO2004069112A1 (ja) * 2003-02-10 2004-08-19 Yoshino, Kenichi 上半身良肢位固定具
JP5142098B2 (ja) * 2007-06-20 2013-02-13 ミナト医科学株式会社 ベッド型マッサージ機

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