JP2857426B2 - ガスケット付容器蓋 - Google Patents

ガスケット付容器蓋

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JP2857426B2 JP1252056A JP25205689A JP2857426B2 JP 2857426 B2 JP2857426 B2 JP 2857426B2 JP 1252056 A JP1252056 A JP 1252056A JP 25205689 A JP25205689 A JP 25205689A JP 2857426 B2 JP2857426 B2 JP 2857426B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、塩化ビニル樹脂組成物から成る密封用ガス
ケットを備えた容器蓋に関する。
(従来の技術) 各種キャップ等の容器蓋においては、ビン口等の容器
口部との密封を確実にするために、何等かの密封材を設
ける必要がある。塩化ビニル系樹脂を可塑剤中に分散さ
せたプラスチゾルは、流動性のある状態で任意の形状の
容器蓋に適用可能であり、加熱ゲル化により容易に密封
用ガスケットとなり、しかもジスク状パッキングのよう
にパッキングを打抜いて一枚づつ容器蓋に施こすという
面倒な操作も不要であるため、容器蓋の密封用ガスケッ
トとして広く使用されている。
この密封用ガスケットの形成に用いるプラスチゾルに
おいては、従来ジオクチルアジペート等のアジペート
系、ジオクチルフタレート等のフタル酸エステル系の可
塑剤が一般に使用されており、また食品への影響の少な
いものとして、特開昭59−74148号公報にみられる通
り、低級脂肪酸と高級脂肪酸との混合脂肪酸グリセリド
を用いることも知られている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、塩化ビニル樹脂と可塑剤とから成る公
知のプラスチゾル組成物は、或る種の特定の容器蓋の用
途、例えば容器蓋のスカート部がビン口のビート部に巻
込まれることによってのみビン口に係合される容器蓋の
場合には、容器蓋の回転トルクが低すぎて、容器蓋が手
により回転し、所定の密封性能が得られないという問題
を有している。
この問題は、プラスチゾルに使用される可塑剤の殆ん
どのものが、程度の差はあれ、滑剤としての作用を有し
ていることに帰因するものであり、特に衛生的特性に優
れている混合脂肪酸グリセリドの場合には滑性に優れて
いることから、上記密封性能の低下が著しい。
更に、公知のプラスチゾル組成物を容器蓋等の用途に
適用する場合の他の問題点は経時的な接着強度の低下で
ある。即ち、プラスチゾルを加熱ゲル化して形成させた
ガスケット等は、形成初期においては金属キャップ等の
塗膜に比較的強固に接着されているとしても、時間の経
過と共に接着強度が低下する傾向を示す。これは経時と
共に軟質塩化ビニル樹脂中の可塑剤或いは更に滑剤が両
者の接着界面に移行し、接着力を弱めるように作用する
ためと考えられる。
本発明者等は、水素添加石油樹脂や水素添加テルペン
樹脂は、塩化ビニル樹脂及び可塑剤を含有する系に配合
可能であり、しかも上記水添石油樹脂や水添テルペン樹
脂を含む塩化ビニル樹脂組成物は滑性が適度に抑制され
ていると共に接着強度の経時低下も少なく、容器蓋用密
封ガスケット形成用の組成物、特にプラスチゾルとして
著しく適していることを見出した。
(問題点を解決するための手段) 本発明によれば、スカート部を備えた容器蓋殻体と、
該容器蓋殻体内の容器口部との密封部を形成する部分に
設けられた塩化ビニル樹脂組成物から成る密封用ガスケ
ットとから成る容器蓋において、該密封用ガスケット
が、塩化ビニル樹脂、可塑剤及び全組成当り1乃至20重
量%の、水添石油樹脂及び水添テルペン樹脂から成る群
より選ばれた少なくとも1種の樹脂成分から成る塩化ビ
ニル樹脂組成物で形成されていることを特徴とするガス
ケット付容器蓋が提供される。
(作用) 本発明に用いる水添石油樹脂や水添テルペン樹脂は、
従来樹脂配合剤、特に粘着付与剤として使用されている
石油樹脂やテルペン樹脂を水素添加して得られるもので
あり、この水添石油樹脂或いは水添テルペン樹脂を塩化
ビル樹脂と可塑剤とを含有する系に配合した組成物、特
にプラスチゾルを、容器蓋の密封用ガスケットの用途に
用いると、回転トルクを適正値に維持して容器の密封性
能を向上させ得ると共に、基体との接着性の経時低下を
も抑制することができる。
本発明において、塩化ビニル樹脂組成物の密封トルク
の異状低下を抑制し、或いは接着力の経時的低下を抑制
するという作用は、前述した水添石油樹脂或いは水添テ
ルペン樹脂を配合した場合にだけ認められるものであ
り、通常の石油樹脂やテルペン樹脂を配合した場合或い
は水添樹脂であっても水添ロジン樹脂のようなものを配
合した場合には到底奏されないのである。
上述した特異な作用効果は、多くの実験における試行
錯誤の結果現象として見出されたものであり、その理由
は未だ十分に解明されるに至っていないが、塩化ビニル
樹脂はもともと石油樹脂やテルペン樹脂に対する相溶性
が悪く、しかも石油樹脂やテルペン樹脂は水素添加によ
って溶解度指数(SP値)が小さい方へ移行することか
ら、ゲル化した樹脂の粒界に存在する水添石油樹脂や水
添テルペン樹脂がガスケット表面へ移行し、水添石油樹
脂や水添テルペン樹脂の本来の粘着特性が発現するため
ではないかと思われる。
また、本発明に用いる水添石油樹脂及び水添テルペン
樹脂は用いる可塑剤中に分散容易であることから、塩化
ビニル樹脂中に配合分散可能であり、プラスチゾルの形
で或いは他の軟質用樹脂組成物の形で、密封用ガスケッ
ト等の成形に用いることが可能である。
本発明の樹脂組成物は、組成物全体当り1乃至20重量
%、特に5乃至15重量%の水添石油樹脂或いは水添テル
ペン樹脂を含有することも重要である。これらの樹脂成
分の配合量が上記範囲を下廻ると、回転トルクの低下抑
制による密封性能向上や接着力経時低下を抑制する作用
が十分に得られず、上記範囲を越えるプラスチゾル自体
の粘着が経時的に増大し、又それをノズルから押し出す
時、安定した量を塗布できず、しかもゲル化後は組成物
のブロッキング傾向(粘着傾向)が増大して、開封性能
が低下するという欠点があらわれる。
本発明の樹脂組成物における配合樹脂成分は水素添加
されていることから、内容食品に対し異味異臭を与える
ことがなく、フレーバ(香味)保持性に優れており、ま
た内容品による耐抽出性にも優れている等衛生的特性に
も優れている。
(発明の好適態様) 水添石油樹脂としては、石油樹脂、即ち石油系不飽和
炭化水素、例えば芳香族オレフィン類、脂環族オレフィ
ン等の留分をフリーデルクラフト触媒による重合或いは
熱重合させたものを、水素添加して得られる。水添に適
した石油樹脂としては、C9系石油樹脂やDCPD(ジシクロ
ペンタジエン)系石油樹脂が挙げられ、前者の場合には
ベンゼン環が水添され、また後者の場合にはシクロペン
テン環やシクロヘキセン環が水添される。水添の程度は
80%以上、特に90%以上が好ましく、また、水添石油樹
脂の軟化点は80℃以上、特に100℃以上であることが好
ましい。
水添テルペン樹脂としては、テルペン類、例えばαピ
ネン、βピネン、ジペンテン(リモネン)等をフリーデ
ルクラフツ触媒の存在下に重合させて得られるテルペン
樹脂を同様に水素添加して得られるもので、やはり樹脂
骨格乃至側鎖中のシクロヘキセン環が水添されたもので
ある。水添の程度は80%以上、特に90%以上の範囲が適
当であり、また水添石油樹脂の軟化点は80℃以上、特に
100℃以上であるのがよい。
水添石油樹脂や水添テルペン樹脂は市販のものとして
容易に入手でき、例えば水添石油樹脂としては、トーネ
ックス(株)のエスコレットや荒川化学(株)のアルコ
ンが、又水添テルペン樹脂として安原油脂工業(株)の
クリアロン等が適当である。
本発明において、塩化ビニル系樹脂としては、塩化ビ
ニルの単独重合体の他、塩化ビニルと少量の共単量体、
例えば酢酸ビニル、塩化ビニリデン、スチレン、アクリ
ル酸エステル、メタクリル酸エステル、ブタジエンとの
共重合体も使用できる。これらの塩化ビニル系樹脂の平
均重合度は、特に制限はなく、一般に500乃至3000のも
のが好都合である。これらの塩化ビニル系樹脂は、乳化
重合法による粒径の比較的微細なものでも、懸濁重合法
による粒径の比較的粗大なものでも、或いはこれらの混
合物でも本発明樹脂組成物に使用できる。
可塑剤としては、塩化ビニル系樹脂に対し一般に使用
されている可塑剤、例えばDPO,DOBのようなフタル酸エ
ステル系可塑剤、DOA,SOBのような脂肪族二塩基酸エス
テル系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤、ヒドロキシ多
価カルボン酸エステル系可塑剤、脂肪酸エステル系可塑
剤、多価アルコールエステル系可塑剤、エポキシ系可塑
剤、ポリエステル系可塑剤等を1種又は2種以上の組合
せで用いることができる。
本発明は、これらの内でも高級脂肪酸と低級脂肪酸と
の混合脂肪酸グリセリド、特に、式 式中、R1,R2及びR3の内1個の炭素数6乃至24で炭素
数が偶数の飽和乃至不飽和脂肪酸に由来するアシル基で
あり、R1,R2及びR3の内2個は酢酸または酪酸に由来す
るアシル基である、 で表わされる混合脂肪酸エステル、例えばジアセチルモ
ノラウリルグリセリド、ジアセチルステアリルグリセリ
ド、ジアセチルパルミチルグリセリド、ジラクチルモノ
ラウリルグリセリド等である。2個のアセチル基と1個
の高級脂肪酸アシル基(特にラウル基)とを有するグリ
セリンエステルを用いた場合に、本発明の効果が特に著
しい。
可塑剤は、塩化ビニル樹脂100重量部当り45乃至200重
量部、特に50乃至150重量部の量で使用するのがよい。
本発明の塩化ビニル系樹脂組成物には、ライナー形成
用の任意成分として、安定剤、充填剤、顔料、発泡剤等
のそれ自体公知の配合剤を公知の処方に従って配合する
ことできる。
例えば、安定剤としては、金属石鹸系安定剤、有機錫
安定剤、有機リン酸エステル系安定剤が、充填剤として
は、炭酸カルシウム、微粉シリカ、炭酸マグネシウム、
タルク、焼成クレイ等が、顔料としては、チタン白、カ
ーボンブラック等が、発泡剤としては、アゾジカーボン
アミド、4,4−オキシビス(ベンゼンスルホニル)ヒド
ラジド等が使用され、また滑剤としては、マイクロクリ
スタリンワックス、パラフィンワックス、ポリエチレン
ワックス、シリコーン油、脂肪酸アミド系可塑剤等が挙
げられる。
本発明の組成物は、可塑剤中に種々の成分が分散さ
れ、液状で流動性を示す所謂プラスチゾルの形で用いる
ことが好ましい。好適なプラスチゾルの処方の一例を下
記に示す。
塩化ビニル系樹脂 30〜70重量% 可塑剤 30〜70 〃 水添樹脂成分 2〜10 〃 安定剤 1〜5 〃 充填剤 0〜20 〃 顔料 0〜5 〃 発泡剤 0〜5 〃 滑剤 0〜5 〃 プラスチゾルは、容器蓋殻体を回転させ、ノズルで殻
体内に注入することにより、容器口との間に密封が必要
とされる部分に施こす。勿論、必要あれば、加熱された
押型でプラスチゾルを押圧して所定のガスケット形状と
してもよい。
容器蓋殻体に施されたプラスチゾルを、次いで加熱し
て、ゲル化、必要により発泡を行わせて未発泡乃至発泡
のガスケットとする。
発泡ガスケットとする場合には、その見掛比重を0.4
乃至1.2の範囲とするのが望ましい。容器蓋殻体の製造
は、塗装金属素材をそれ自体公知の手段、例えば打抜プ
レス成形及びスコア加工に賦することにより容易に行う
ことができる。
容器蓋殻体を形成する金属素材としては、シート状乃
至は箔状の表面未処理鋼(ブラックプレート)、表面処
理鋼、アルミニウム等の軽金属が使用される。表面処理
鋼としては、鋼基質上に、リン酸処理、クロム酸処理等
の化学処理;電解クロム酸処理等の化成処理;電解スズ
メッキ、電解亜鉛メッキ、電解クロムメッキ等の電解メ
ッキ処理;溶融アルミニウムメッキ処理;溶融錫メッキ
処理等の溶融メッキ処理を行ったものが挙げられる。
これらの金属素材の少なくとも蓋内面となる面は保護
塗料で塗装する。塗料の適当な例は、熱硬化性樹脂塗
料、例えば、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、フラ
ン−ホルムアルデヒド樹脂、キシレン−ホルムアルデヒ
ド樹脂、ケトン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムア
ルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、アル
キド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ビ
スマレイミド樹脂、トリアリルシアヌレート樹脂、熱硬
化型アクリル樹脂、シリコーン樹脂、油性樹脂、或いは
熱可塑性樹脂塗料、例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体部分ケン化物、
塩化ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−マレイ
ン酸−酢酸ビニル共重合体、アクリル重合体、飽和ポリ
エステル樹脂等である。これらの脂肪塗料は単独でも2
種以上の組合せでも使用される。
これらの塗料は、ガスケットを構成する本発明の軟質
樹脂に対して熱接着を有するものが好ましく、塩化ビニ
ル系樹脂分乃至はアクリル系樹脂分を含有する塗料が特
に好適である。
本発明樹脂組成物のプラスチゾルの施用量は、これが
発泡或いは未発泡であるか、或いはガスケットが形状等
によっても相違するが、一般に密封部に0.3乃至4mmの厚
みで施こすのがよい。プラスチゾルのゲル化は、160乃
至280℃の温度で10秒乃至3分間の加熱で行うのがよ
い。
また本発明の樹脂組成物は、容器蓋殻体中にペレッ
ト、プリフォーム等の形に押出し、これをプランジャー
等で型押しすることによってもガスケット付容器蓋を製
造することができ、この場合にも前述した多くの利点が
達成される。
本発明の容器蓋は、容器蓋殻体のスカート下端部が容
器口部のビードの下側に巻込まれることによって密封が
行われるタイプのものに特に有効であるが、通常のスク
リューキャップ、ラグキャップ、ロールオンキャップ等
に利用しても、開封トルクを高めて密封性を向上させ得
るという利点が達成される。
本発明の容器蓋に用いる前述したガスケットは、何れ
のタイプの容器蓋であっても、容器蓋殻体内の容器口部
との密封部を形成する部分に設けられ、容器口部上端に
ガスケットが密着することにより、容器口部の密封が行
われる。
(発明の効果) 本発明によれば、塩化ビニル樹脂及び可塑剤或いは場
合により滑剤を含有する系に、水添石油樹脂或いは水添
テルペン樹脂を配合することにより、容器蓋ガスケット
としたとき、回転トルクの異状低下にみられるような過
度の滑性を抑制して、密封性能を向上させ、更に基体と
の接着力の経時劣化を防止することができる。また、こ
の水添樹脂類は内部食品と接触しても異味異臭を与える
ことがないので、蓋ガスケットは香味保持性に優れてお
り、衛生的特性にも優れている。
実験例1 厚さ0.2mmのアルミ板に下塗り剤としてエポキシフェ
ノール系塗料、ライナー材との接着用塗料としてビニル
フェノール系塗料を160℃ないし220℃の温度範囲で各々
10分間順次焼付乾燥し、上記塗料を塗布した面がキャッ
プの内面となるようにしてキャップサイズ径38mmのキャ
ップを打抜き、リンプルキャップシェルを作成した。キ
ャップ用ライナー材として塩化ビニル樹脂100重量部、
可塑剤としてアセチル化グリセリン脂肪酸エステル90重
量部、発泡剤としてアゾジカーボンアマイド0.4重量
部、充填剤として酸化チタン5重量部、安定剤3.5重量
部を計量後、さらに第1表に示した様に、本発明の組成
である各種添加剤として水添石油樹脂であるエスコレッ
ツ5300、アルコンP100を、また水添テルペン樹脂として
クリアロンP105を、比較例の組成として石油樹脂、テル
ペン樹脂、ロジンエステル等をそれぞれPVCコンパウン
ドあたり0.5重量%から30重量%になるように添加して
プラスチゾルとした。このゾルをキャップに400mgずつ
リング状に施した後、直ちにガスオーブンにて220℃1
分間の焼付乾燥しライナー材とした後、第1表に示した
本発明の実施例および、比較例のキャップを作成し以下
の性能試験を実施した。
1.キャップの回転トルク値の測定 容量180ccのガラス壜に90℃の熱湯をヘッドスペース
が7ccとなるように充填し、表1に示した実施例および
比較例の組成のライナー材を施したキャップをキャッピ
ングし、冷却後、1週間室温に放置し、トルクメータで
キャップが回転するときのトルク値を測定した。
2.焼付乾燥したライナー材の接着力 キャップの内面にリング状に施したライナー材の接着
力を確認するため、強制的に剥離し、そのライナー材と
キャップとの接着状態を観察した。
3.開栓性の評価 1の試験項目と同様にキャッピングした試験品のキャ
ップを開栓し、キャップ開栓時のあけやすさを確認し
た。
4.キャップ回転後のもれ(真空度の低下)試験 1の試験項目と同様にキャッピングした試験品のキャ
ップを毎秒10kgfcmの割合の速度で10秒間キャップを回
転し、その後、回転前と比較して壜内の真空度の低下が
ないか調べた。
以上の試験結果から、水添石油樹脂エスコレッツ530
0、アルコンP100、水添テルペン樹脂クリアロンP105
は、その添加量が1.0%〜20%の範囲でキャップの回転
トルク値をあげ、しかもライナー材とキャップとの接着
力が高まり、キャップ回転しても、回転した量はわずか
で漏れはなかった。比較例のキャップは回転トルク値は
高くならず、回転した量も多く、漏れも確認された。ラ
イナー材の接着は弱く剥離した。添加剤の添加量が多く
なると、焼付乾燥後のライナー形状が悪く、表面の凹凸
も著しく、キャップとしてのシール性能は劣った。
実験例2 実験例1と同様に、厚さ0.2mmのアルミ板に下塗り剤
としてエポキシフェノール系塗料、ライナー材との接着
用塗料としてビニルフェノール系塗料を160℃ないし220
℃の温度範囲で各々10分間順次焼付乾燥し、上記塗料を
塗布した面がキャップの内面となるようにしてキャップ
サイズ径38mmのキャップを打抜き、リンプルキャップシ
ェルを作成した。キャップ用ライナー材として塩化ビニ
ル樹脂100重量部、各種可塑剤としてアセチル化グリセ
リン脂肪酸エステル、アセチルトリブチルサイトレイ
ト、エポキシ化大豆油、フタル酸ジオクチルの1種類を
各々90重量部に、発泡剤としてアゾジカーボンアマイド
0.4重量部、充填剤として酸化チタン5重量部、安定剤
3.5重量部を加えた基本組成に、さらに第2表に示した
ごとく、本発明の組成である各種添加剤として水添石油
樹脂であるエスコレッツ5300、また水添テルペン樹脂と
してクリアロンP105を、比較例の組成として石油樹脂、
テルペン樹脂をそれぞれPVCコンパウンドあたり10重量
%になるように添加してプラスチゾルとした。このゾル
をキャップに400mgずるリング状に施した後、直ちにガ
スオーブンにて220℃1分間の焼付乾燥し、第2表に示
した本発明の実施例および、比較例のキャップを作成し
実験例1と同様に試験を実施した。
その結果、可塑剤の種類にかかわらず水添石油樹脂、
水添テルペン樹脂を添加したPVCコンパウンドを施した
キャップの回転トルク値は高くなり、しかもキャップ回
転後の漏れもなかった、さらに可塑剤の種類別では、ア
セチル化グリセリン脂肪酸エステルを使用したライナー
材は他の可塑剤と比較してキャップの回転トルク値のア
ップ率が最も高く、その効果が著しかった。
実験例3 実験例1と同様に38mmのリンプルキャップシェルを作
成した。キャップ用ライナー材として塩化ビニル樹脂10
0重量部、可塑剤としてアセチル化グリセリン脂肪酸エ
ステル90重量部に、発泡剤としてアゾジカーボンアマイ
ド0.8重量部、充填剤として酸化チタン5重量部、安定
剤5.5重量部を計量後、さらにエスコレッツ5300、クリ
アロンP105を、それぞれPVCコンパウンドあたり10.0重
量%になるように添加してヘンシルミキサーで撹拌し、
押出機でペレットにした。このペレットを押出成形機で
加熱溶融し、600mgごとにカッテングしキャップの中に
押し込み金型で一定の形状にモールド(インシェルモー
ルド)しキャプライナーを形成した。またさらに、この
ペレットをシート押出成形機にて1.0mm厚のシートを成
形後、37.5mm径のポンチでパッキンに打ち抜き、キャッ
プに熱圧着してキャップを作成した。そのキャップにつ
いて、実験例1と同様に試験を実施した。その結果、実
験例2と同様に、水添石油樹脂、水添テルペン樹脂を添
加すると、キャップの回転トルクは高くなり、漏れもな
く良好な結果を示すことが判った。
実験例4 厚さ0.23mmのブリキ板およびアルミ板に実験例1と同
様に塗料を塗布し順次焼付乾燥後、塗料を塗布した面が
キャップの内面となるようにして、ブリキ板48mm径のス
クリューキャップと63mm径のラグキャップに打抜き、ま
たアルミ板38mm径のPPキャップシェルを作成した、キャ
ップ用ライナー材として実験例1と同様に、塩化ビニル
樹脂100重量部、可塑剤としてアセチル化グリセリン脂
肪酸エステル90重量部、発泡剤としてアゾジカーボンア
マイド0.4重量部、充填剤として酸化チタン5重量部、
安定剤3.5重量部を計量後、エスコレッツ5300、クリア
ロンP105をPVCコンパウンドあたり10.0重量%になるよ
うに添加したプラスチゾルとした。また比較例としてエ
スコレッツ、クリアロンを添加しないゾルも作成した。
このゾルをキャップにリング状に施した後、直ちにガス
オーブンにて220℃で焼付乾燥し、第4表に示した本発
明の実施例および、比較例のキャップを作成し性能試験
を実施した。キャッピングに使用した壜は内容量が220c
cのキャップサイズ、タイプに合った壜口のものを使用
した。また90℃温水を充填後、90℃5分間そのまま保持
した後、冷却し試験用試料とした。その試験結果、キャ
ップの種類にかかわらず、水添石油樹脂、水添テルペン
樹脂を添加したものは開栓トルク値は高く良好な結果を
示した。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 57:02) (72)発明者 渡辺 澄夫 神奈川県平塚市長瀞2番12号 日本クラ ウンコルク株式会社平塚工場内 (72)発明者 森 文雄 神奈川県平塚市長瀞2番12号 日本クラ ウンコルク株式会社平塚工場内 (56)参考文献 特開 昭53−121847(JP,A) 特開 昭59−41347(JP,A) 特開 昭58−8742(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 27/06 C08L 57/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スカート部を備えた容器蓋殻体と、該容器
    蓋殻体内の容器口部との密封部を形成する部分に設けら
    れた塩化ビニル樹脂組成物から成る密封用ガスケットと
    から成る容器蓋において、該密封用ガスケットが、塩化
    ビニル樹脂、可塑剤及び全組成当り1乃至20重量%の、
    水添石油樹脂及び水添テルペン樹脂から成る群より選ば
    れた少なくとも1種の樹脂成分から成る塩化ビニル樹脂
    組成物で形成されていることを特徴とするガスケット付
    容器蓋。
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