JP2856906B2 - 積み重ね可能なボックス - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、複数の似通った対象物の貯蔵や輸送のため
の、積み重ね可能な収納ボックスに関する。

積み重ね可能な収納ボックスとしては、種々の形のも
のが種々の目的のために存在している。ボトル用のボッ
クスは、普通、各々のボトルのための仕切りがついてい
て、ボックスの形は、ボックス同志を積み重ね得るよう
になっている。しかし、このことは一方において、空の
ボックスがボトルを収納しているボックスと全く同じス
ペースを占めるという結果になっている。もし、他方に
おいて、ボックスの形が、それらが空になったときには
相互に挿入され得るようであるならば、普通、１つのボ
ックスの重量が下方にあるボックスに入っているボトル
の上にかかることとなり、それは、ボトルが軟質のプラ
スチックでできている場合には特に不都合であるし、下
方のボックスにボトルが１つしか入っていない場合（そ
ういう場合がある）に普通の積み重ね方が不可能になる
故に不都合である。

本発明の目的は、空になったときには他のボックスの
中に入って積み重ねられ、したがって貯蔵や輸送のため
に占めるスペースを最小にでき、なお、下方のボックス
にボトルのような対象物が入っているか否かに関係なし
に他のボックスの上に積み重ねられ、その上に載せられ
るような、積み重ね可能な収納ボックスを提供すること
である。

本発明のさらにある目的は、使用後には元の高さの何
割かしか占めない高さまでつぶされ得るボトルを格納す
るための収納ボックス、すなわち、つぶされたボトルが
入った状態で多数のボックスが、相互に中に入る形で積
み重ねられ、その後、ボトルの回収やあり得る再利用の
ために返送され得るという収納ボックスを提供すること
である。

上記の目的は、本発明によれば、特許請求の範囲に記
載してある特徴によって定義される収納ボックスによっ
て達成される。

図面において、図１は本発明による収納ボックスの斜
視図であり、図２は図３のII−II切断面の断面図であ
り、図３は１つのボックスの、ボックス（図示）の上面
への載り方を示す平面図、図４は代案の形状のボックス
の平面図である。

図１は、５個のボトルを貯蔵するための、その目的の
ために複数の仕切りウエブ２を有する収納ボックスを示
している。図３と図４で２つの相異なる実施例を示して
いる、図３の実施例は、１つのボックスが下側のボック
スの上面に載せられるが、ボックスを180゜回すならば
ボックスの中に入れられる形になっており、図４の実施
例は１つのボックスが向きに関係なく下側のボックスの
上面に載せられるだけに適しており、差し込まれるもの
ではない。

ボックスの上面は周囲フランジ１が設けられており、
そのフランジの長手方向の各辺の上面に運搬用ハンドル
３がある。ハンドルがフランジの中に落ち込んでいるの
が望ましい。ハンドル３は適当な高さまで引き上げら
れ、その高さはせり出し部４がフランジの下面に当るこ
とで限度となる。ハンドル３を引き上げた後に、それら
ハンドルは相互に押し付けられ、底押え部によって相互
に固定される。この位置において２つのハンドルは一緒
になり、ボックスのためのハンドルとなると共に、内容
物がボックスから脱落することを防ぐ。特に図２で示さ
れているように、ボックスの断面は、前側と後側の壁に
ついても両側方の壁についても、下向きにテーパがつい
ている。このことにより、空のボックスは、図２に示さ
れているように、相互に中に入った形で積み重ねられ
る。なお、図１で示されているように複数の開口つまり
窓10があり、これによりボックスの内容物が容易に見ら
れる。

空のボックスを相互に中に入る形で積み重ねると、上
側のボックスの底11が、下側のボックスの内側にあるシ
ョルダー12の上に載り、それにより、それら２つのボッ
クスの底同志の間にはスペースができ、このスペース
は、再利用のためにつぶされた空のボトルを収容し得
る。これはなお、相互に中に入った形で積み重ねられた
ボックス同志が引掛かることを防止する働きをする。２
つのボックスの間の距離は、それら２つのボックスのフ
ランジ１同志の間にハンドル３のせり出し部４がおさま
るように決められている。

２つのボックスは、両方のボックスの側壁についてい
るウエブ７が同じ側に来るような向きになっているなら
ば、相互に中に入る形で積み重ねられ得る。しかし、２
つのボックスが相互的に180゜回されているならば、上
側のボックスの底が下側のボックスのフランジ１の上面
の上に載ることとなる。このことはウエブ７がついてい
る側壁は対向している側壁よりも幅が幾分大きくなって
いることによって達成されている。つまり、下側のエッ
ジに対して180゜回された上側のボックスの底は、下側
のボックスの幅の大きい方および幅の小さい方の側壁の
フランジの上に、図３に示されているように載ることに
なる。ウエブ２とフランジ１には幾分低い部分13があっ
て、それら低い部分13とフランジ１の上面の間にエッジ
14ができている。これらのエッジ14は、上側のボックス
を受入れて案内する役をするものであり、底の外形に対
応した形になっている。エッジは、幅の広い方の側壁に
あるフランジにあってよいが、ウエブ７の上にあっても
よい。

他の実施例での２つのボックスも、それらは同形であ
ってすべての壁にテーパがついている故に、一方の側壁
にあるウエブ７が同じ側に来るように、同じ向きになっ
ているならば、相互に中に入る形で積み重ねられ得る。
しかし、２つのボックスが相対的に180゜回されたなら
ば、上側のボックスの底11は、下側のボックスのウエブ
２の上に載ることになる。ウエブ２の上側エッジには低
い部分13があって、上面とその低い部分13の間に、上側
のボックスの底を案内するためのエッジ14ができてい
る。この効果を得るために、一方の側壁から各ウエブ２
に至る距離が、他方の側壁からそれら各ウエブに至る距
離と異なっている。

この実施例においては、ボックスは、同じ向きになっ
ているならば相互に中に入る形で積み重ねられ、相対的
に180゜回されているならば、ウエブ２の上に載り、そ
の重量が内容物にかかることはない。

本発明によるボックスの底には、その全長にわたって
延びている中央ビード６が設けられている。このビード
は、それの両側の部分をチャンネル形に内側に凹ませる
ことによって形成されている。このビード６の目的は次
のとおりである。もし２つのボックスが同じ向きになっ
ていて下側のボックスにボトルが入っているならば、ビ
ードがそれらボトルに当たったうえで上側のボックスが
傾くことになるので、扱う人が上側のボックスのハンド
ル３を手放すより前に、向きが間違ったことを扱う人に
知らせる。上側のボックスを180゜回せば、上側のボッ
クスの底11は、下側のボックスの部分13の上の載るべき
位置に来る。

ウエブ２には上向きにテーパがついているので、上側
のボックスのウエブの外面が、下側のボックスのウエブ
の内面に沿って、間に隙間をもって、上側のボックスの
底が下側のボックスのショルダー12に当るまで滑り込む
ようにしてボックスは相互に中に入ることとなる。

フランジには、側方端の近くにおいて開口（複数）８
が配置されている。これにより、ボックスを例えば壁に
配置し得る。フランジ１には、各長手方向の辺において
切欠き９を有しているので、扱う人がボックスのハンド
ル３をつかむのが容易になっている。

上述した本発明の実施例は長方形のボックスに関して
いるが、ボックスは、各々が相対的に90゜回されていれ
ば相互に上に載る形で積み重ねられるように、正方形に
なっていてよい。

本発明によるボックスは、液体を入れるためにプラス
チックでできたボトルを用いることに特に関係して形を
決められている。この種のボトルは、内容物が使われた
後には捨てられてよいものであるので、相互に中に入る
形で積み重ねられた２つのボックスの中に納まるような
高さになるまでつぶされてよい。本発明によるボックス
は、さらに、相互に上に載る形で積み重ねられたボック
スの中に幾つかのつぶされたボトルを入れて再利用する
ためにも用いられる。もしそのようなボックスに、再利
用のための多くのつぶされたボトルを詰め込むならば、
それらは、持ち上げられて相互に押し合わされているハ
ンドルによってロックされ得る。本発明によるボックス
は、また一方で、空になっていてつぶされていないプラ
スチックのボトルの再利用、特には、ボトル集積所から
の支払の場合ボトルと共にボックスをボトルを受け入れ
る機械によって集める場合に適している。

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ボックスの前側と後側の壁に下方で内側に
   入るテーパがついており、また対象物の横方向支持のた
   めのウエブが設けられており、ボックスの壁の内側の下
   方部分に内側ショルダーが設けられているので、向きが
   反対である場合には１つのボックスが他方のボックスの
   中に入れられて、底が下側のボックスのショルダーの上
   に落ち着くようになり、向きが同じである場合には上側
   のボックスの底が下側のボックスの上面にある周囲フラ
   ンジの上に載ることとなる複数の似通った対象物の貯蔵
   や輸送のための積み重ね可能なボックスにおいて、 ボックスは中央の横断方向の軸線に関して非対称になっ
   ているが上面のフランジは対称になっていて、下側のボ
   ックスと向きが反対である場合の上側のボックスは下側
   のボックスの上面のフランジの上に載り、下側のボック
   スには対象物が入っていてよいこととなり、ボックスの
   フランジから下は、対向する短い方の側壁の１方が他方
   より短く、水平の断面形が台形になっており、フランジ
   の表面では、上側のボックスの底を受け入れるために低
   くなった部分があって、短い方の端の上のフランジにお
   ける低くなった場所は、上のボックスの大きい方の端を
   受け入れる形になっていることを特徴とするボックス。
2. 【請求項２】積み重ねられたボックスの周囲フランジ
   が、積み重ねが相互に中に入る形の場合も相互に上に載
   る形の場合も、垂直方向に揃うような周囲外形を有して
   いる請求項１記載のボックス。
3. 【請求項３】ボックスの底の中央で長さ方向に溝または
   ビードが設けられていて、望ましくはビードの両側に、
   内側に凹んだ部分が配置されており、下側のボックスに
   対象物が入っていた場合にそれにより、下側のボックス
   の上に積み重ねられるためには上側のボックスは、長方
   形のボックスなら180゜、正方形のボックスなら90゜ま
   たは180゜だけ回さなければならないことがわかること
   となる、請求項１または２に記載のボックス。