JP2856363B2 - 光ディスクの再生装置 - Google Patents

光ディスクの再生装置

Info

Publication number
JP2856363B2
JP2856363B2 JP50501797A JP50501797A JP2856363B2 JP 2856363 B2 JP2856363 B2 JP 2856363B2 JP 50501797 A JP50501797 A JP 50501797A JP 50501797 A JP50501797 A JP 50501797A JP 2856363 B2 JP2856363 B2 JP 2856363B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
information
vob
video
pgc
pack
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP50501797A
Other languages
English (en)
Inventor
勝彦 三輪
雅之 小塚
一宏 津賀
薫 村瀬
一彦 山内
能久 福島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP50501797A priority Critical patent/JP2856363B2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2856363B2 publication Critical patent/JP2856363B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)
  • Television Signal Processing For Recording (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、情報信号が記録された光ディスク及びその
再生装置に関し、中でもディジタル動画データ、オーデ
ィオデータ、副映像データを含むオブジェクトが記録さ
れた光ディスクの再生装置に関する。
背景技術 <第1の従来技術> 音楽ソフト、映像ソフトの流通や販売には、光ディス
ク等の記録媒体は欠かせない。ユーザはこれらの記録媒
体をレンタルショップで賃貸したり、レコード店で購入
することにより、家庭内でこれらを楽しむことができ
る。市場において映像ソフトの記録媒体には、レーザー
ディスクが幅広く用いられ、音楽ソフトの記録体にはCD
(Compact Disc)が幅広く用いられている。
映像ソフトの記録媒体に光ディスクを用いる場合、螺
旋トラックにおいて内周から外周に向かう方向に映像を
記録してゆく。このように記録されると、再生方向の順
逆は、螺旋トラックにおいて内周から外周へと向かう方
向が順方向となり、螺旋トラックにおいて外周から内周
へと向かう方向が逆方向となる。光ディスクを順方向に
回転しながら光ビームを照射してゆくことにより、記録
情報は読み出されてゆく。記録情報の再生は以上のよう
に行われるが、その他にも早送り再生、巻戻し再生を始
めとする様々な特殊再生が存在する。早送り再生とは、
螺旋トラック上の記録情報をある単位でスキップしなが
ら順方向に再生してゆくことをいい、巻戻し再生とは、
螺旋トラック上の記録情報をある単位で逆方向にスキッ
プしながら再生してゆくことをいう。
もし操作者が早送り再生を指示すれば、光ピックアッ
プは所定単位をスキップしながら、順方向に螺旋トラッ
ク上の記録情報を読み出してゆく。逆に操作者が巻戻し
再生を指示すれば、光ピックアップは所定単位をスキッ
プしながら、逆方向に螺旋トラック上の記録情報を読み
出してゆく。
操作者は出力される情報が気にいらない場合早送り再
生を指示することにより、これを短時間で視聴すること
ができる。或は巻戻し再生を指示することにより、見逃
した情報を再度確認することができる。
しかしながら上記のような早送り再生は、一部のタイ
トル制作者にとってあまり好ましい存在では無い。何故
なら光ディスクに収録された映像に広告を挿入しておい
ても、早送り再生によりそれが見落とされるおそれがあ
るからである。
映像ソフトにおける価格競争はし烈を極めている。観
光ムックのソフトや販売促進のソフトは映画のヒット作
のように高い売り上げは気体できないので、これらを作
成するタイトル制作者は販売価格を低価格にするか或は
無償で提供せざるを得ない。そのため、タイトル制作者
は旅先のホテルや航空会社、ツアー会社をスポンサーに
募り、それらのコマーシャルを映像内に挿入することが
余儀なくされる。ところが、このようにスポンサーを募
って広告映像を挿入しても、操作者が安易に早送り操作
を行うことにより、簡単にこれが見過ごされてしまう。
TV放送においてはコマーシャルのオンエアーが古くか
ら定着している。これはTV放送の受信において、放送内
容を早送りするという視聴は不可能であるからである。
映像ソフトの視聴では操作者の気分次第で映像内容を自
在に早送りできるので、スポンサの協力の元に挿入され
たコマーシャルが早送りによって見過さられる事態が多
発する。理想からいえば、コマーシャルの期間のみ早送
り機能を拒否し、コマーシャル以外は受け入れを解除す
るというきめ細かな制御が望まれるが、従来にはこのよ
うな機能を実現する技術は存在しない。
また広告映像でなくても、タイトル制作者にとって極
めて重要な映像、例えば旅先を外国にした『旅行ムッ
ク』である場合、旅行規約、現地の行動の注意事項、緊
急時の連絡先、犯罪・事故に巻き込まれた場合の対処の
仕方等の映像内容は操作者に確実に視聴させ、理解させ
ねばならない。また出発日時、料金、キャンセル方法等
きちんと伝わらないとトラブルの元になるような映像内
容も操作者に確実に視聴させ、理解させねばならない。
このような内容は何としてでも操作者に視聴させる必要
があるが、タイトル製作者の思惑とは裏腹に、操作者が
早送りを指示することにより、いとも簡単にこれらの映
像はスキップされてしまう。
<第2の従来技術> 上記の光ディスクの早送り再生・巻戻し再生はもはや
古典的な再生機能といっても過言では無い。近年の映像
ソフトの動向はより対話性を高める方向にあり、今後は
インタラクティブソフトがその主流になると予想され
る。インタラクティブソフトの第1の基盤技術は、分散
記録である。即ち、1時間長位の映像をシーケンシャル
に螺旋トラックに記録しておくのでは無く、数秒長、数
分長というように数本に寸断し、これを螺旋トラックの
複数個の円弧上にバラバラの順序で記録する。第2の基
盤技術は、数本に寸断された映像情報を複数の制御デー
タによって任意の順序で再生するというランダム再生で
ある。ランダム再生用の制御データは、寸断された映像
の読み出し順序と、映像が記録されている螺旋トラック
の円弧を指示するアドレス情報とをペアにして構成され
る。この制御データは、読み出し順序の読み合わせを変
えたものが何本も存在し、ユーザはこれらのうち一つを
選択することができる。一本の制御データによる再生が
終了すると、ディスク再生装置はメニュー等で映像再生
の何通りかの分岐先を操作者に提示する。操作者が何れ
か一つの分岐先を選択すると、複数の制御データのう
ち、それに相当するものを読み出し、それに映像の読み
出しを委ねる。このような動作を幾度となく繰り返す
と、メニューに対しての選択に応じて、再生経路を何通
りにも切り換えることができる。
このような第1、第2の基準技術により、ストーリ展
開が複数あるような推理ドラマのインタラクティブソフ
トを実現することができる。
また商品カタログ、観光ムック、英会話教材などの映
像ソフトに対話性を与えることも可能となる。
例えば観光ムックの例では、複数のホテルの映像情
報、複数の観光スポットの映像情報、複数の食事の映像
情報、サーフィンやダイビングなどの複数の体験スポー
ツの映像情報を光ディスクに記録すると共に、予算や、
好みのスポーツなどをユーザに選択させ、選択結果に従
ったホテルやスポーツの映像情報を再生してゆく。
しかしながら上記のインタラクティブソフトには、早
送り再生といった旧世代の特殊再生を操作者がインタラ
クティブソフトの再生中に実行すると、インタラクティ
ブソフトの有為性を損ねるような現像が生じ得るという
第2の問題点がある。
例えば『旅行ムック』のインタラクティブソフトに
は、分岐を数多く含むツリー状の再生経路と、分岐が存
在しない直線状の再生経路とが与えられている。前者
は、メニューによって何種類かのコースを操作者に提示
し、このメニューに対する確定操作に応じて分岐先を決
定する対話性の高い再生経路である。後者は、派手な部
分、興味を引きそうな部分を抜枠して作成されたダイジ
ェスト版の再生経路である。
操作者がツリー状の再生経路を選択したとする。ツア
ーコンダクターの男性が画面に現れ、入国手続き等何や
ら難しそうな内容を説明し始める。操作者はこのような
説明を毛嫌いし、早送り再生を操作したとする。早送り
が操作されて男性の説明があっというまに終わり、画面
には、『市街コース』『ビーチコース』というコース選
択を提示するメニューが現れる。このメニュー表示にお
いて操作者の入力待ちとなり、再生進行が停止する。先
程操作者はツアーコンダクターの説明をスキップしてし
まったので、これらのコースがどうゆう内容なのかが理
解できず、何れを選択すべきかが判断できない。操作者
は『しまった』と感じ、ツアーコンダクターの説明まで
再生を戻すよう、巻戻し再生を操作し、今度はしっかり
と説明を聞いてメニューを選択に望む。上記の市街コー
スを選択すると、今度は女性もののアクセサリーや化粧
品の格安店を紹介する実写映像が表示されたとする。操
作者はこのような内容に興味を示さず、早送り再生を操
作したとする。早送り再生が操作されて上記の店舗の説
明があっというまに終わり、画面には、『格安コース』
『グルメコース』というコースを選択を提示するメニュ
ーがまた現れる。これらの『格安コース』『グルメコー
ス』がどのようなコースであるかは、それまでの映像を
見てさえすれば、何のことかが容易に理解できる筈であ
る。タイトル制作者はそのように『旅行ムック』を編集
している。ところが操作者は、これらの冒頭部のみを見
て早送りを実行して、それらのコースを見落としてい
る。操作者は前回と同様、上記メニューを確実に選択す
るため、また格安店の実写映像まで巻戻しを行ってしっ
かりと説明を聞いてメニュー選択に望む。
早送りを行っては、メニューが表れる度に巻戻しを行
うというぎこちない再生でインタラクティブソフトを視
聴しているうちに、早送り再生を行うことをためらうよ
うになる。操作者は今度は『ダイジェスト映像』を選択
してこれを視聴したとする。このダイジェスト映像は、
光ディスクの収録内容の派手な部分、興味をひきそうな
部分を集めたものであり、早送りで視聴しても何の差し
支えもない。しかし、操作者は、前の分岐経路の視聴に
おいて早送りしては巻戻すという手間を何度も経験して
いるから、このダイジェスト映像の視聴においては早送
りで視聴することをためらっている。このダイジェスト
映像には、女性もののアクセサリーや化粧品の格安店の
紹介等、重複する内容が含まれるというのに、これらを
我慢して視聴しているという状態となる。
上記の現状を検証すると、分岐を含まないダイジェス
ト映像経路で操作者は映像をスキップ再生すべきであ
り、分岐を多く含む再生経路では、スキップ再生を行う
べきではなかった。実際にスキップ再生してみると、メ
ニューに行き当たる度にそのスキップ再生が中断され、
また正確な選択を行うため映像を巻き戻すという効率の
悪い再生を操作者は行っている。
このような状況に陥ったことを考えると、操作者がス
キップ再生を実行した場合は、再生進行の分岐先を自動
選択させてゆくほうが良いかもしれない。この場合コン
ダクターの説明もメニュー表示もあっとゆう間に再生さ
れてしまうので、操作者がコース選択に迷うことも無
い。しかし早送り再生によって次々とコースを進んでゆ
くと、経路全体の構造の中での現在の再生位置を見失っ
てしまう。画面上に様々な光景が現れていても、これら
が何の光景であり、どうゆう経緯でここに表示されてい
るのか、再生経路において自分がどういう位置にいるか
が把握できない。
タイトル制作者にして見ても、このようなスキップ再
生で自動に分岐されれば、メニュー及び分岐の配置によ
ってストーリ展開に工夫を凝らしていたり、テーマを掲
げていてもそれらがユーザに伝わらないままに終わって
しまう。このような自動分岐はタイトル制作者の折角の
構想をないがしろにしてしまう。
本発明の第1の目的は、広告、規約内容、契約内容
等、タイトル制作者が重要と考える映像内容を確実に操
作者に視聴させることができる光ディスクの再生装置を
提供することである。
本発明の第2の目的は、インタラクティブソフトの有
為性を損なうような特殊再生の実行は排除しつつも、特
殊再生の有効性を巧みにとりいれることができる光ディ
スクの再生装置を提供することである。
発明の開示 本発明の第1、第2の目的は、複数のシステムストリ
ームと、所定の前記システムストリームの再生順序を示
すテーブル情報とを格納する光ディスクの再生装置であ
って、前記光ディスクは、さらに、前記テーブル情報が
再生順序を示す全ての前記システムストリームに対し早
送り再生を制限するか否かを示す第1の制限情報を格納
し、前記システムストリームは動画データと前記動画デ
ータの所定区画に対し早送り再生を制限するか否かを示
す第2の制限情報とを有し、前記再生装置は、前記シス
テムストリームと前記テーブル情報と前記第1の制限情
報と前記第2の制限情報とを前記光ディスクから読み出
し再生する読出手段と、前記早送り再生の指示を受け付
ける受付手段と、前記読出手段を制御する制御手段とを
備え、 前記制御手段は、前記読出手段を制御し、前記テーブ
ル情報と前記第1の制限情報と前記第2の制限情報とを
光ディスクから読み出させ、前記テーブル情報に示され
ている前記所定のシステムストリームの全てを前記再生
順序に従って読み出し再生するように前記読出手段を制
御し、前記早送り再生の指示が受け付けられた際、再生
しているシステムストリームの前記早送り再生が制限さ
れているか否かを、前記第1の制限情報と第2の制限情
報とにより判定し、前記早送り再生が制限されていない
と判定したときには、前記早送り再生の実行を許可し、
制限されていると判定したときには、前記早送り再生の
実行を不許可とする、再生装置により達成される。
この再生装置によれば、一連のシステムストリームが
再生されている10分、20分といったオーダーの期間にお
いて、受付手段が早送り再生の指示を受け付けると、早
送り再生の実行の可否は、そのテーブル情報に対応して
第1の制限情報に基づいて決定される。分岐先を対話的
に決める等対話性の高い再生順序のテーブル情報に、早
送り再生を制限した第1の制限情報を対応させておく
と、対話性の高い再生順序とも知らずに、操作者がむや
みにキーを押下しても、第1の制限情報により早送り再
生の起動を禁止することができる。このように分岐を含
む等対話性の高い再生順序における早送り再生の起動を
禁止することにより、対話性を損なうような早送り再生
の実行は排除することができる。
ダイジェスト映像のような映像内容を順次視聴させる
ための再生順序のテーブル情報は、早送り再生の実行を
許可に設定した第1の制限情報を対応させる。これによ
り操作者がキーを押下した場合に、早送り再生を起動さ
せることができる。このように映像の視聴目的の再生順
序における早送り再生の起動を許可することにより、ダ
イジェスト映像版の再生順序を早送り再生を用いて視聴
させることができる。故に、ダイジェスト映像の再生順
序では、早送り再生の有効性を巧みにとりいれることが
できる。
また、システムストリームには、動画データの所定区
間のみ有効な第2の制限情報が含まれており、これに早
送り再生の拒否が規定されているので、広告、旅行規約
等の映像が現れている間は、早送りの実行を禁止し、そ
れらが存在しない間は早送りの実行を許可する等、早送
り再生の起動の可否を映像内容の時間的な変化に同期さ
せて切り換えることができる。
図面の簡単な説明 第1A図 本実施形態における光ディスクの外観図である。
第1B図 光ディスクの断面図である。
第1C図 光スポットが照射される部分の拡大図である。
第1D図 情報層109上のピット列を示す図である。
第2A図 光ディスクの情報層のトラック配置の説明図である。
第2B図 光ディスクの情報層の物理セクタの説明図である。
第3A図 光ディスクの論理構造を示す図である。
第3B図 光ディスクのフィルム領域の説明図である。
第4図 ビデオタイトルセットのデータ構造の説明図である。
第5図 動画素材、音声素材、字幕素材とビデオオブジェクト
(VOB)内の各パックとの対応関係を示す図である。
第6A図 動画上パックの内部構造を示す図である。
第6B図 オーディオパックの内部構造を示す図である。
第6C図 副映像パックの内部構造を示す図である。
第6D図 管理情報パックの内部構造を示す図である。
第7図 メニューの一例を示す図である。
第8図 DSIの内部構造を示す図である。
第9A図 PCIユーザオペレーション制限情報の内部構造を示す
図である。
第9B図 ハイライト情報の内部構造を示す図である。
第9C図 PCI一般情報の内部構造を示す図である。
第10A図 ビデオタイトルセットV1収録されているVOBの内容を
示す図である。
第10B図 ビデオタイトルセットV1に収録されているVOBの内容
を示す図である。
第10C図 ビデオタイトルセットV1に収録されているVOBの内容
を示す図である。
第11図 ビデオタイトルセット管理情報の内部構造を示す図で
ある。
第12図 PGC情報のデータ構造を示す図である。
第13図 ビデオタイトルセットV1における各ビデオタイトルセ
ット管理情報の記述内容を示す図である。
第14図 本実施形態における再生装置の外観を示す斜視図であ
る。
第15図 本実施形態におけるDVDプレーヤ1の内部構成を示す
ブロック図である。
第16図 システムデコーダ86の構成を示すブロック図である。
第17図 システム制御部93の内部構成を示す構成図である。
第18図 リモコン91のパネル構成を示す図である。
第19A図 システム制御部93の処理内容を示すメインフローチャ
ートである。
第19B図 システム制御部93の分岐時の処理内容を示すフローチ
ャートである。
第19C図 システム制御部93の分岐時の処理内用を示すフローチ
ャートである。
第20図 PGC情報に基づいたシステム制御部93の処理内容を示
すフローチャートである。
第21A図 キー割込種別判定処理の手順を示すフローチャートで
ある。
第21B図 キー割込種別判定処理の手順を示すフローチャートで
ある。
第22図 早送り/巻戻しキーが押下された場合の割り込み処理
の手順を示すフローチャートである。
第23図 音声/副映像キーが押下された場合の割り込み処理の
手順を示すフローチャートである。
第24図 アングルキーが挿入された場合の割り込み処理の手順
を示すフローチャートである。
第25図 一時停止キーが押下された場合の割り込み処理の手順
を示すフローチャートである。
第26図 ボリュームメニューキーが押下された場合の割り込み
処理の手順を示すフローチャートである。
第27図 次PG、前PG、先頭PGキーが押下された場合の割り込み
処理の手順を示すフローチャートである。
第28図 テレビモニタの画面に広告が表示されている様子を示
す図である。
第29図 テレビモニタの画面にビーチの光景が表示されている
様子を示す図である。
第30図 テレビモニタの画面にダイビングの光景が表示されて
いる様子を示す図である。
第31図 ビデオタイトルセットV1によって構築される再生経路
の全体構造を示す図である。
第32図 ビデオマネージャーの内部構成を示す図である。
第33図 ボリュームメニューの一例を示す図である。
第34図 ビデオタイトルセットV1によって構築される自動デモ
の再生経路の全体構造を示す図である。
第35図 自動デモ用のPGCユーザオペーレーション制限情報の
設定内容を示す図である。
発明を実施するための最良の形態 本実施例におけるマルチメディア光ディスクは、直径
120mmの光ディスクに片面約4.7Gバイトの記録容量を実
現したディジタル・ビデオ・ディスク(以下DVDと略
す)が好適である。
尚以下の説明においては理解を助けるために以下のよ
うに項分け記載する。その際、各項目の左側に分類番号
を付す。分類番号の桁数は、その項目の階層的な深さを
意味している。分類番号の最上位は(1)と(2)があ
り、(1)は光ディスクに関するもの、(2)は再生装
置(ディスク再生装置)に関するものである。
(1.)光ディスクの処理構造 (1.1)光ディスクの論理構造 (1.1.1)論理構造−ビデオタイトルセット (1.1.1.1)ビデオタイトルセット−ビデオオブジェク
ト(VOB) (1.1.1.1.1)ビデオオブジェクト(VOB)−動画パック (1.1.1.1.2)ビデオオブジェクト(VOB)−音声パック (1.1.1.1.3)ビデオオブジェクト(VOB)−副映像パッ
ク (1.1.1.1.4)ビデオオブジェクト(VOB)−管理情報パ
ック (1.1.1.2)ビデオタイトルセット−ビデオタイトルセ
ット管理情報 (1.1.1.2.1)ビデオタイトルセット管理情報−PGC情報 (1.1.2)論理構造−ビデオマネージャー (2.1)ディスク再生装置の概要 (2.2)ディスク再生装置の構成要素 (2.2.1)ディスク再生装置の構成要素−信号分離部86
の内部構成 (2.2.2)ディスク再生装置の構成要素−システム制御
部93の内部構成 (1.)光ディスクの物理構造 第1A図はDVDの外観を示す図であり、第1B図は、その
断面図である。第1C図は第1B図の丸部の拡大図である。
DVD107は、図面の下側から第1の透明基板108、情報層1
09、接着層110、第2の透明基板111、及びラベル印刷用
の印刷層112が積層されて構成される。
第1の透明基板108及び第2の透明基板111は、同一材
質の補強用基板であるが、その厚さは共に約0.6mmであ
る。即ち両基盤とも大体0.5mm〜0.7mmの厚さである。
接着層110は、情報層109と第2の透明基板111との間
に設けられ両者を接着する。
情報層109は、第1の透明基板108と接する面に金属薄
膜等の反射膜が付着している。この反射膜には成形技術
により凹凸のピッとが高密度に形成される。
ピット形状を第1D図に示す。第1D図における各ピット
の長さは0.4μm〜2.13mmであり、半径方向に0.74μm
の間隔を空けて螺旋状に列設され、一本の螺旋トラック
を形成している。
これらのピット列に光ビーム113が照射されることに
より、第1C図に示すように光スポット114の反射率変化
として情報が取り出される。
DVDでの光スポット114は、対物レンズの開口数NAが大
きく、光ビームの波長λが小さいため、CDでの光スポッ
トに比べ直径で約1/1.6になっている。
このような物理構造をもつDVDは、片面に約4.7Gバイ
トの情報を記録できる。約4.7Gバイトの記録容量は、そ
れまでのCDに比べて8倍近い大きさである。そのため、
DVDでは、動画の画質の大幅な向上が可能であり、再生
時間についてもビデオCDの74分に比べて2時間以上にま
で向上させることができる。
このような大容量兼を実現させた基盤技術は、光ビー
ムのスポット径Dの小型化である。スポット径Dは、ス
ポット径D=レーザの波長λ/対物レンズの開口数NAの
計算式で与えられるので、よりレーザの波長λを小さく
開口数NAを大きくすることにより、スポット径Dを小さ
く絞り込むことができる。留意すべきは、対物レンズの
開口数NAを大きくすると、チルトと呼ばれるディスク面
と光ビームの光軸の相対的な動きによりコマ収差が生じ
る点である。これの縮小を図るべく、DVDでは透明基板
の厚さを薄くしている。透明基板を薄くすると、機械的
強度が弱くなるという別の問題点が浮上するが、DVDは
別の基板を貼り合わせることによりこれを補強してお
り、強度面の問題点を克服している。
DVDからのデータ読み出しには、波長の短い650nmの赤
色半導体レーザと対物レンズのNA(開口数)を0.6mm前
後まで大きくした光学系とが用いられる。これと透明基
板の厚さを0.6mm前後に薄くしたこととがあいまって、
直径120mmの光ディスクの片面に記録できる情報容量が
約4.7Gバイトまでに至った。このような大容量によっ
て、映画会社が制作する一の映画を一枚の共通ディスク
に収録し、多数の異なる言語圏に対して提供することも
可能になる。これらの基盤技術によって実現された4.7G
バイトという記録容量は、動画データ、オーディオデー
タを複数記録しても余りある。
第2A図は螺旋トラックが情報層の内周から外周にかけ
て形成されている様子を模式的に示す。螺旋トラックに
対するデータ読み出しは、セクタと称される単位毎に行
われる。セクタの内部構造は第2B図に示すように、セク
タヘッド領域と、ユーザデータ領域と、誤り訂正コード
格納領域からなる。
セクタヘッダ領域のセクタアドレスはそれぞれのセク
タを識別するために用いられる。ディスク再生装置は多
数のセクタのうち読み出すべきものはどれであるかをこ
のセクタアドレスを手掛かりにして探し出す。
ユーザデータ領域には、2KByte長のデータを格納す
る。
誤り訂正コード格納領域は、同セクタのユーザデータ
領域に対する誤り訂正コードを格納する。ディスク再生
装置は、同セクタのユーザデータ領域の読み出し時に誤
り訂正コードを用いて誤り検出を行い、誤り訂正までも
行うことにより、データ読み出しの信頼性を保証する。
(1.1)光ディスクの論理構造 第3A図はディスクの論理構造を示す図である。第3A図
においては、物理セクタはセクタアドレスにより昇順に
配置されており、セクタアドレスに含まれる識別情報に
より上部からリードイン領域と、リードイン領域に続い
てボリューム領域と、ボリューム領域に続いてリードア
ウト領域と大別される。
『リードイン領域』にはDVDプレイヤーの読み出し開
始時の動作安定用データ等が記録される。これに対して
『リードアウト領域』には、再生装置に再生終了を広告
する領域であり、意味のあるデータは記録されていな
い。
『ボリューム領域』は、アプリケーションを構成する
ディジタルデータが格納される領域であり、所属する物
理セクタを論理ブロックとして管理する。論理ブロック
はデータ記録領域の先頭の物理セクタを0番として、連
続する物理セクタに連番を付与した単位で識別される。
第3A図の円b301に、ボリューム領域における論理ブロッ
ク群を示す。円内の多くの論理ブロックに付された#m,
#m+1,#m+2,#m+3‥‥といった数値が論理ブロ
ック番号である。
第3A図に示すように、ボリューム領域は、さらにボリ
ューム管理領域とファイル領域に分割される。
ボリューム管理領域には、ISO13346に従:て、複数の
論理ブロックをファイルとして管理するためのファイル
システム管理情報が格納される。ファイルシステム管理
情報とは、複数のファイルのそれぞれのファイル名と、
各ファイルが占めている論理ブロック群のアドレスとの
対応づけを明示した情報であり、ディスク再生装置はこ
のファイルシステム管理情報を手掛かりしてファイル単
位のディスクアクセスを実現する。即ち、ファイル名が
与えられると、全てのシステム管理情報を参照してその
ファイルが占めている全ての論理ブロック群を算出し、
これらの論理ブロック群をアクセスして所望のディジタ
ルデータのみを取り出す。
第3B図はファイル領域の説明図である。第3B図に示す
ように、ファイル領域にはビデオマネージャ(Video Ma
nager)と複数のビデオタイトルセット(Video Title S
et)が格納される。これらは複数の連続フィイルからな
り上記のファイルシステム管理情報により、前記箇所が
算出される。このように連続ファイルである理由は、動
画データのデータサイズは膨大であり、これを一本のフ
ィルムにすると、そのファイルサイズがIGBを越えてし
まうからである。
ビデオタイトルセットは、タイトルと称される1つ以
上のDVDアプリケーションをグループ化して格納する。
映画アプリケーションにおいてグループ化される複数の
タイトルとは、同一映画の劇場公開版やノーカット版が
ある場合がこれに相当する。何故なら劇場公開版やノー
カット版といったタイトルは共有する映像データが多い
ため、グループ化して管理するほうが効率良く映像を活
用できるからである。
第3B図のビデオタイトルセットのうち、ビデオタイト
ルセットV1を収録している。ビデオタイトルセットV1は
インタラクティブソフト『旅行ムック』である。本イン
タラクティブソフトは本実施例における光ディスクの特
徴的なデータ構造によって実現されるものである。
インタラクティブソフト『旅行ムック』は、ムービー
ブックである。ムービーブックとは、数秒長、数分長の
高画質の実写映像を何本も含み、これらの再生経路に目
録・章立てといった本を模した論理構造を与えた電子出
版物である。
また『旅行ムック』は、3つのタイトルから成るタイ
トルセットであり、個々のタイトルは<ハワイ諸島コー
ス>、<サイパン島コース>、<グアム島コース>と称
する。
ビデオマネージャには複数のビデオタイトルセットに
格納される全てのタイトルから、ユーザが再生すべきタ
イトルを選択するためのメニューに関する情報が格納さ
れる。
以下、ビデオタイトルセット及びビデオマネージャー
について詳細に説明する。
(1.1)論理構造−ビデオタイトルセット 第4図はビデオタイトルセットのデータ構造の説明図
である。
ビデオタイトルセットは、ビデオオブジェクト(VOB:
Video Object)と称する複数のオブジェクトと、複数の
ビデオオブジェクトの再生順序を管理するビデオタイト
ルセット管理情報とを格納する。
(1.1.1)ビデオタイトルセット−ビデオオブジェクト
(VOB) 『ビデオオブジェクト(VOB)』はディジタル動画、
ディジタル音声を含むオブジェクトである。尚、本例は
インタラクティブソフト『旅行ムック』であるから、第
4図に示される個々のVOB#1、2、3、4‥‥はハワ
イ諸島の蒼く澄みきった海を撮影したシーン、活況溢れ
る市街地の光景を撮影したシーン、ビーチ沿岸で若者が
サーフィンを楽しむシーン等のワンシーンに相当する。
『ビデオオブジェクト(VOB)』のデータ構造は、複
数のVOBユニット(VOBU)が先頭から時系列順に配列さ
れた構成を持つ。VOBユニット(VOBU)は、約0.5秒〜1.
0秒程度の再生データであり、第4図の矢印先に詳細構
成に示すように、管理情報パック、動画パック、オーデ
ィオパックA〜C、副映像パックA〜Bといった、複数
種別のパックデータより構成される。パックデータはそ
れぞれ2KByteのデータサイズであり、種類別のパックデ
ータを集めて再統合することにより、それぞれ、動画デ
ータ、音声データ、副映像データ、制御データを構成す
るディジタルデータ列になる。また、これら種類別に再
統合されたディジタルデータ列をエレメンタリストリー
ムと称し、VOBを複数のエレメンタリストリームから構
成されるプログラムストリーム、あるいはシステムスト
リームと称することもある。
尚、説明を簡易に分かりやすくする必要上、第4図及
び第5図では全てのVOBユニットの各パックデータは規
則性をもって配置したが、管理情報パックが先頭に配置
される事を除けば、再生装置によりバファリングされて
取り出されるため種別毎に隣接されて配置される必要は
なく、実際は混在して配置される。また、VOBユニット
に属するパック総数及び種類毎のパック数も、動画や音
声、副映像は可変毎の圧縮データを含むため、同じであ
る必要はなく、実際にはVOBユニット毎にパック数が異
なる。また、VOBユニット内の動画パックは2個になっ
ているが、動画に割り当てられている。再生装置への転
送レートは約4.5Mbitである、実際には静止画でない通
常の動画であれば数百個の数画パックが含まれることに
なる。
ビデオオブジェクト(VOB)に格納される動画パック
は、1VOBユニットに属する動画パックのディジタルデー
タにより、少なくとも1つのGOP(Grop Of Pictre)と
称するディジタル動画データを形成する。ここでいうGO
P(Grop Of Pictre)とは、圧縮ディジタル動画データ
の伸長時の1単位であり、約12〜15フレーム分の画像デ
ータである。尚、GOPについてはMPEG2(Moving Pictre
Expert Grop、ISO11172、ISO13818)において詳細が規
定されている。
ビデオオブジェクト(VOB)内の各パックと動画のワ
ンシーンとの関係は、第5図に示されている。同図にお
いてワンシーンの動画素子を横長の四角形で示し、VOB
の上側に配している。また3チャネルの音声素材を3本
の横長の四角形で示しVOBの下側に配している。更に2
チャネルの副映像素材を2本の横長の四角形で示し音声
素材の下側に配している。動画素材から伸びた下向きの
矢印は動画の映像素材がどのように各パックのデータフ
ィールドに記録されるかを示している。
これらの下向きの矢印を追うと、ワンシーンの先頭か
ら0.5秒までの動画は、MPEGに準拠したIピクチャ(Int
ra−Pictre)、Pピクチャ(Predictive−Pictre)、B
ピクチャ(Bidirectionally predictive Pictre)に符
号化された後にVOBユニット1内のvideoパック1,2のデ
ータフィールドに記録されることがわかる。(尚、前述
したが、実際には数百個のパックに格納されるが、説明
の都合上、2つのパックに格納されているものとして以
下説明を続ける。)。0.5秒から1.0秒までの動画もIピ
クチャア,Pピクチャア,Bピクチャアに符号化された後に
次のVOBユニット内のvideoパック3,4のデータフィール
ドに記録される。図示はしないが1.0秒から1.5秒分まで
の動画も符号化された後に次のVOBユニット内のvideoパ
ックのデータフィールドに記録される。
外国人観光客で賑わうビーチの光景を撮影した実写映
像や、彩り艶やかな熱帯魚が群泳する珊瑚礁を撮影した
実写映像は、何千枚、何万枚のIピクチャ、Bピクチ
ャ、Pピクチャに符号化されて、各VOBユニット内の複
数の動画パックのデータフィールドに分散して記録され
る。このような分散記録により『旅行ムック』では、上
記のビーチの光景や珊瑚礁の光景をワンシーンに取り入
れている。このようにVOB内の動画パックのデータフィ
ールドに分散記録されたデータを動画データという。
VOBユニットを構成するパックについて第6A図〜第6D
図を参照しながら個別に説明する。
(1.1.1.1)ビデオオブジェクト(VOB)−動画パック 第6A図は動画パックのデータ構造を示している。本図
における動画パック(図にはビデオパックと記してい
る。)のデータ構造は、MPEGに規定された「パックヘッ
ダ」「パケットヘッダ」「データフィールド」からな
り、1パック当たり2Kbyte長のデータサイズを有する。
「パックヘッダ」には、パックスタートコード、SCR(S
ystem Clock Reference)といったMPEG準拠のデータが
記述されており、「パケットヘッダ」には、ストリーム
ID、パケット長、STD(System Target Decoder)バッフ
ァスケールサイズ、PTS(Presentation Time Stamp)、
DTS(Decoding Time Stamp)というMPEG準拠のデータが
記述されている。
「パケットヘッダ」内のストリームIDは図中、パケッ
トヘッダの下方に引き出して示すように『1110 0000』
と設定されている。これは、このパックが形成するエレ
メンタリストリームが動画ストリームであることを示
す。
動画パックのSCR及びPTSは、音声パックの復号処理、
副映像パックの復号処理との同期調整に用いられる。具
体的にはディスク再生装置側のビデオデコーダはSCRに
基づいて基準クロックの時刻合わせを行い、データフィ
ールド内の動画データを復号して基準クロックがPTSに
記載してある時刻を計時するのを待つ。当該時刻を計時
すると当該復号結果をディスプレィ側に出力する。この
ようなPTSの記載内容に基づく出力待ちによりビデオデ
コーダは副映像出力、音声出力との同期誤差を解消す
る。
(1.1.1.2)ビデオオブジェクト(VOB)−音声パック 第6B図は、音声パックA〜Cのデータ構造を示してい
る。第6A図と第6B図とを比較すれば判るように、音声パ
ックのデータ構造は基本的には動画パックのデータ構造
と同様であり「パックヘッダ」、「パケットヘッダ」
「データフィールド」からなる。異なる点は、「パケッ
トヘッダ」のストリームIDが『1011 1101』に設定され
ている点と、データフィールドの先頭8ビット長にサブ
ストリームIDが設けられている点の2点である(図中斜
線部参照)。ストリームIDは『1011 1101』、このパッ
クが形成するエレメンタリストリームがプライベートス
トリーム1であることを示す。プライベートストリーム
とはMPEGでは、動画ストリーム、MPEG音声ストリーム以
外に利用されるストリームである。本例では、MPEG音声
以外の音声が使用されるために、プライベートストリー
ムが利用されている。
音声パックの「パックヘッダ」は動画パックと同様、
パックスタートコード、SCRといったMPEG準拠のデータ
が記述されており、「パケットヘッダ」」には、ストリ
ームID、パケット長、STDバッファスケールサイズ、PT
S、DTSというMPEG準拠のデータが記述されている。
音声パックのSCR及びPTSは、動画パックの復号、副映
像パックの復号との同期調整に用いられる。具体的には
ディスク再生装置側のオーディオデコーダはSCRに基づ
いて基準クロックの時刻合わせを行い、データフィール
ド内のオーディオデータを復号して基準クロックがPTS
に記載してある時刻を計時するのを待つ。オーディオデ
ータの復号処理は、動画データ、副映像データのそれと
比べて軽負荷であるから、オーディオデータの出力待ち
時間は動画データ、副映像データのそれと比べて多分に
長くなる。当該時刻を計時すると当該復号結果をスピー
カ側に出力する。このようなPTSの記載内容に基づく出
力待ちによりオーディオデコーダは動画出力、副映像出
力との同期誤差を解消する。
音声パックA〜Cのそれぞれはデータフィールド内の
サブストリームIDの設定が異なる。図中の『サブストリ
ームID』の解説箇所に示すように、音声パックA,Bはサ
ブストリームIDの上位5ビット長が『1010 0』に設定さ
れており、音声パックCはサブストリームIDの上位5ビ
ット長が『1000 0』が設定されている。これはオーディ
オパックA,BがリニアPCM方式であり、音声パックCはDo
lbyAC−3方式であることを識別するためである。リニ
アPCM方式とDolbyAC−3方式との大きな違いは、リニア
PCM方式がLR成分を有するのに対して、DolbyAC−3方式
がLR成分、サラウンド成分を有する点である。
サブストリームIDの下位3bitはリニアPCM方式、Dolby
AC−3方式のそれぞれにチャネル番号を与えるために設
けられている。本例であれば、リニアPCM方式で2チャ
ネルを使用し、DolbyAC−3方式において1チャネル使
用されているため、3本の音声エレメンタリストリーム
が識別されることになる。
尚、動画用エレメンタストリーム以外の音声や副映像
のエレメンタリストリームは、サブストリームと総称さ
れる。ビデオオブジェクト(VOB)には最大、8本の音
声サブストリームを持たせることが可能であり、サブス
トリームIDには各音声サブストリームの識別コードとし
て0〜7の識別コードが付与されることになる。第4図
の一例では、リニアPCM方式で2チャネルを使用し、Dol
byAC−3方式において1チャネルを使用している。
「データフィールド」には、リニアPCM方式或はDolby
AC−3方式のデジタル音声が記録される。
映画のワンシーンの3チャネルの吹き替え音声と、オ
ーディオパックのデータフィールドとの関係を第5図を
参照しながら説明する。動画パックと同様、第5図の音
声素材からVOBのオーディオパックへと伸びる矢印は、
3チャネルのオーディオデータが上記2方式で符号化さ
れ、0.5秒単位に各オーディオパックのデータフィール
ドに記録されることを示している。即ち上記ワンシーン
の先頭から0.5秒までのAチャネルの吹き替え音声は、V
OBユニット1内のオーディオパックA−1のデータフィ
ールドに記録され、0.5秒から1.0秒までの吹き替え音声
はVOBユニット2内のオーディオパックA−2のデータ
フィールドに記録される。図示はしないが、先頭より0.
1秒から1.5秒までの音声は次のVOBユニット内のオーデ
ィオパックA−3のデータフィールドに記録される。
尚、前述したように、音声の動画に対する同期タイミン
グはPTSにより取られているため、VOBユニットに含まれ
る動画データに完全に一致した音声データが同じVOBユ
ニットに含まれる必要はなく、実際には前のVOBユニッ
トに格納されたりもする。
同様にワンシーンの先頭から0.5秒までのBチャネル
の吹き替え音声は、オーディオパックB−1のデータフ
ィールドに記録され、0.5秒から1.0秒までの吹き替え音
声はオーディオパックB−2のデータフィールドに記録
される。そして図示はしないが、先頭より1.0秒から1.5
秒分までの音声はオーディオパックB−3のデータフィ
ールドに記録される。
ワンシーンの先頭から0.5秒までのCチャネルの吹き
替え音声は、オーディオパックC−1のデータフィール
ドに記録され、0.5秒から1.0秒までの吹き替え音声はオ
ーディオパックC−2のデータフィールドに記録され
る。図示はしないが、1.0秒から1.5秒分までの音声はオ
ーディオパックC−3のデータフィールドに記録され
る。
オーディオパックA〜Cのそれぞれのデータフィール
ドに分散記録される3チャネルのデータを以降オーディ
オデータA、オーディオデータB、オーディオデータC
と呼ぶ。例えばオーディオデータAに英語の吹き替え音
声を設定し、オーディオデータBにフランス語の吹き替
え音声を設定し、オーディオデータCで日本語の吹き替
え音声を設定することにより、操作者にこれらを切り替
えさせることもできる。
(1.1.1.3)ビデオオブジェクト(VOB)−副映像パック 第6C図は、副映像パックのデータ構造を示している。
第6図と第6B図とを比較すれば判るように、副映像パッ
クのデータ構造は基本的にはオーディオパックのデータ
構造と同様である。即ち、「パックヘッダ」、「パケッ
トヘッダ」「データフィールド」からなり、データフィ
ールドの先頭8ビット長にサブストリームIDが設けられ
ている。
「パックヘッダ」はオーディオパックと同様、パック
スタートコード、SCRといったMPEG準拠のデータが記述
されており、「パケットヘッダ」には、ストリームID、
パケット長、STDバッファスケールサイズ、PTS、DTSと
いうMPEG準拠のデータが記述されている。
副映像パックのSCR及びPTSは、動画パックの復号、オ
ーディオパックの復号との同期調整に用いられる。具体
的にはディスク再生装置側の副映像デコーダはSCRに基
づいて基準クロックの時刻合わせを行い、データフィー
ルド内の副映像データを復号して基準クロックがPTSに
記載してある時刻を計時するのを待つ。このような時間
待ちを行うのは、ランレングス復号と、フレーム内復号
・フィールド内復号の他に動き補償予測も伴う動画デー
タの復号処理と、音声データの復号とではその処理負荷
が大きく異なるからである。尚且つ動画データの復号が
各GOPにおいて必須であるのに対して、その字幕の復号
は数秒置きでも良いからである。SCRの時刻を計時する
と副映像デコーダは当該復号結果をディスプレィ側に出
力する。このようなPTSの記載内容を基づく出力待ちに
より副映像データデコーダは動画出力、オーディオデー
タ出力との同期誤差を解消する。
副映像パックの「パケットヘッダ」のストリームIDは
オーディオパックと同様にプライベートストリームを示
す『1011 1101』に設定されているが、データフィール
ド内のサブストリームIDの設定が異なる。即ち、副映像
パックA,BはサブストリームIDの上位3ビットが『001』
に設定されている(図中のハッチング箇所参照)。
サブストリームIDの下位5bitは、副映像パックにチャ
ネル番号を与えるために設けられている。本例であれ
ば、2本の副映像エレメンタリストリームが識別される
ことになる。
尚、動画用エレメンタリストリーム以外の音声や副映
像のエレメンタリストリームは、サブストリームと総称
される。ビデオオブジェクト(VOB)には最大、32本の
副映像サブストリームを持たせることが可能であり、サ
ブストリームIDには各副映像サブストリームの識別コー
ドとして0〜31の識別コードが付与されることになる。
「データフィールド」には、ランレングス符号により
圧縮されたイメージデータとこれを描画するための表示
制御情報が記録される。ここに記録されたイメージデー
タにより副映像が画面上に描画される。また、表示制御
情報により、描画された副映像はスクロールアップ/ス
クロールダンウンやカラーパレット変換、コントラスト
変換が可能であり、同一VOBユニット及びそれ以降のVOB
ユニットの動画パックで描画された動画にスーパーイン
ポーズされる。
第5図の例ではVOBユニットに副映像パックA,Bが存在
するので、2チャネルの字幕スーパーを、各VOBユニッ
トにおける副映像パックA,Bのデータフィールドに分散
して記録することができる。例えば副映像データAで英
語の字幕を表示し、副映像データBでフランス語の字幕
を表示することにより、操作者にこれらを切り替えさせ
ることもできる。
更に副映像データは、メニューを描画することも利用
される。『旅行ムック』におけるメニューの例を第7図
に示す。第7図における『お勧めコース』『ツアー内容
診断コース』はユーザにより選択可能なメニュー項目で
ありアイテムと称される。メニューのアイテムとして副
映像が利用される場合の詳細については後術する。
(1.1.1.4)ビデオオブジェクト(VOB)−管理情報パッ
ク 管理情報パックはVOBユニットの先頭に必ず1つ配置
され、VOBユニットの再生が行われる間、有効な管理情
報が格納される。第6D図は、管理情報パックのデータ構
造を示している。動画パック、オーディオパック、副映
像パックが1パケットで構成されるのに対して、管理パ
ックは2パケットで構成される。2パケットのうち、1
つをPCIケット(Presentation Control Information Pa
cket)、1つをDSIパケット(Data Search Informatio
n)と称する。データ構造を動画パック、オーディオパ
ックのデータ構造とは若干異なり、「パックヘッダ」、
「システムヘッダ」「PCIパケットのパケットヘッダ」
「PCIパケットのデータフィールド」「DSIパケットのパ
ケットヘッダ」、「DSIパケットのデータフィールド」
からなる。「システムヘッダ」は、この管理情報パック
を先頭に持つVOBユニット全体の管理情報が、MPEGに準
拠して格納される。全体に必要とされる転送レートや動
画ストリーム、、音声ストリーム、副映像ストリーム毎
に必要とされる転送レートやバッファサイズの指定が格
納される。
管理情報パックの2個の「パケットヘッダ」のストリ
ームIDは図中の斜線部に示すように、プライベートスト
リーム2を示す識別コード『1011 1111』が設定されて
いる。
(1.1.1.4.1)管理情報パック−DSIパケット DSIの内部構造を第8図に示す。同図に示すようにDSI
は、DSI一般情報、倍速サーチ情報、及びアングル情報
から構成される。
DSI一般情報は、管理情報パックの論理ブロック番号
を示し、当該管理情報パックと同一GOP単位のビデオパ
ックのIピクチュアのアドレスを含んでいる。第8図の
一例ではDSI一般情報は、当該GOP単位に含まれている三
枚のIピクチュアのアドレスを指示している。
倍速サーチ情報は、スキップ再生を行う際のスキップ
先アドレスをスキップ量毎に格納するテーブルである。
スキップ再生には順方向と逆方向があり、光ディスクに
おける順逆は、螺旋トラックにおいて内周から外周へと
向かう方向が順方向となり、螺旋トラックにおいて外周
から内周へと向かう方向が逆方向となる。テーブルには
現在の管理情報パックのアドレスを基準として、順方
向、逆方向に、0.5秒毎の最寄りのVOBユニットの管理情
報パックのアドレスが格納される。例えば、FWD60であ
れば、通常の再生により30(0.5×60)秒後に再生され
るべきVOBユニットの管理情報パックのアドレスが格納
される。同様に、第8図に示すFWDI1,1‥‥13,14,15,2
0,60,120,240、BWDI1,2,‥‥13,14,15,20,60,120,240に
は、0.5秒精度で、再生すべきVOBユニットの管理情報パ
ックのアドレスが格納される。尚、実際のスキップ再生
の速度は、ディスク再生装置のスキップ再生の指示キー
が、上述したテーブルのどの値を利用するかにより決定
される。また、ディスク再生装置のリモコンが、スキッ
プ再生の速度を回転角度により可変設定するジョグダイ
アル等を有している場合、テーブルの全ての値を利用し
て、可変速度のスキップ再生を行うことが可能になる。
アングル情報は、マルチアングル期間内におけるアン
グルセルの記録箇所を複数羅列したテーブルである。マ
ルチアングル期間とは、正面からのカメラアングル、側
面からのカメラアングル、上空からのカメラアングル、
斜め上からのカメラアングルというように、被写体の動
きや光景の移り変わりを複数のカメラアングルから捉え
た複数の映像がインターリーブ記録されている期間をい
う。ここでアングルセルとは、正面からのカメラアング
ルで撮影された映像、側面からのカメラアングルで撮影
された映像、上空からのカメラアングルで撮影された映
像、斜め上からのカメラアングルで撮影された映像を含
むVOBの一部区間をいう。アングルセルには、1,2,3‥‥
といった番号が付されている。操作者がこれらの番号を
リモコン等の数値キーで指示すると、ディスク再生装置
はこれらの番号に該当するアングルセルの管理情報パッ
クアドレスを当該アングル情報から読み出し、光ピック
アップを当該アドレスに移動させる。操作者は、上記ア
ングルセル番号のカウントアップを指示するキー(アン
グル切り換えキー)の押下により、ディスク再生装置に
読み出し先のアングルをサイクリックに変更させる。こ
れにより、正面、右側面斜め上からの光景を適宜切り換
えて再生させることができる。
(1.1.1.4.2)管理情報パック−PCIパケット PCIパケットは、主として光ディスク側から対話入力
を操作者に求めるためのハイライト情報と(第9B図参
照)、操作者からの一方的な特殊再生実行要求の可否を
規定したPCIユーザオペレーション制限情報とを含む
(このPCIユーザオペレーション制限情報は第9A図に示
す『PCI一般情報』の情報要素である。『PCI一般情報』
は所属するVOBユニットの再生開始時間や終了時間を指
定するための情報あるが本発明との関連は希薄であるの
で説明は省略する。)。
管理情報パックはVOBユニットの先頭に位置するか
ら、同VOBユニットの動画パック、オーディオパック、
副映像パックが読み出され、次の管理情報パックがバッ
ファ上に読み出されるまでの僅か0.5秒単位の期間にお
いて、管理情報パックに含まれるハイライト情報及びPC
Iユーザオペレーション制限情報は第9A図〜第9C図のデ
ータ構造通りにディスク再生装置におけるバッファに展
開される。この期間を過ぎれば、ハイライト情報及びPC
Iユーザオペレーション制限情報は次のVOBユニットに含
まれるハイライト情報及びPCIユーザオペレーション制
限情報により上書きされる。同VOBユニットの動画パッ
ク、オーディオパック、副映像パックが順次光ディスク
から読み出されている間のみ、同VOBユニットにおけるP
CIユーザオペレーション制限情報は、バッファ上で展開
されているので、この期間において特殊再生実行を要求
する旨のキー割込が発生すると、ディスク再生装置にお
ける割込処理の起動の可否は当該PCIユーザオペレーシ
ョン制限情報の内容により決定される。
例えばあるPCIユーザオペレーション制限情報と同じV
OBユニットに、広告や規約内容に相当する動画パック、
オーディオパック、副映像パックが含まれており、PCI
ユーザオペレーション制限情報が早送りの割込処理の起
動を禁止しているものとする。この場合、広告や規約内
容を早送りしようとする割込処理の起動は、当該PCIユ
ーザオペレーション制限情報によって拒否されることに
なる。このようにPCIユーザオペレーション制限情報
は、同じVOBユニットに属する動画パックが、どうゆう
映像内容であるかに応じて、割込処理の起動の可否を規
定することができる。
(1.1.1.4.2.1)PCI一般情報 PGCユーザオペレーション制限情報のデータ構造は、
第9A図において破線で引き出して示すように表される。
ディスク再生装置における特殊再生は、早送りの他にも
様々な種別が存在し、PCIユーザオペレーション制限情
報はこれらの種別の特殊再生割込処理の起動の可否を個
々に規定している。第9A図の縦の並びは、PCI一般情報.
Backward_Scan()〜PCI一般情報.PrevPG_Search(),T
opPG_Search()というような複数種別の特殊再生の割
込処理の起動の可否が個別に規定されていることを示
す。
PCI一般情報.Backward_Scan()は、そのPCI一般情報
を含む管理情報パックが読み出された時点以降において
巻き戻し再生の操作を行った場合、その操作に対応する
割込処理を実行するか、或は拒否するかの拒否規定を1b
itの情報によって表現している。
PCI一般情報.Forward_Scan()は、そのPCI一般情報
を含む管理情報パックが読み出された時点以降において
早送り再生操作を行った場合、その操作に対応する割込
処理を実行するか、或は拒否するかの許否規定を1bitの
情報によって表現している。
PCI一般情報.Pause_On()は、そのPCI一般情報を含
む管理情報パックが読み出された時点以降において再生
の一時停止の操作を行った場合、その操作に対応する割
込処理を実行するか、或は拒否するかの許容規定を1bit
の情報によって表現している。
PCI一般情報.Angle_Change()は、そのPCI一般情報
を含む管理情報パックが読み出された時点以降において
アングルセル切り換え操作を行った場合、その操作に対
応する割込処理を実行するか、或は拒否するかの許否規
定を1bitの情報によって表現している。
PCI一般情報.SubPicture_Stream_Change()は、その
PCI一般情報を含む管理情報パックが読み出された時点
以降において副映像データ切り換え操作を行った場合、
その操作に対応する割込処理を実行するか、或は拒否す
るかの拒否規定を1bitの情報によって表現している。
PCI一般情報.Audio_Stream_Change()には、そのPCI
一般情報を含む管理情報パックが読み出された時点以降
において音声切り換え操作を行った場合、その操作に対
応する割込処理を実行するか、或は拒否するかの拒否規
定を1bitの情報によって表現している。
PCI一般情報.Menu_Call(Volume)〜PCI一般情報.Pre
vPG_Search(),TopPG_Search()については説明を先
送りする。何故ならこれらは、未説明の機能の許可、拒
否を設定しているからである。
(1.1.1.4.2.2)PCIパケット−ハイライト情報 『ハイライト情報』は、副映像パックによって描画さ
れたメニューに対しての操作を受け付けるための制御情
報であり、第9B図に示すデータ構造を有する。参照符号
h2に示すように、ハイライト情報は更にハイライト一般
情報、アイテム色情報、アイテム情報#1,#2,#3,#4,
#5…#36からなる。アイテム情報#1,#2,#3,#4,#
5…#36は、その管理情報パックから読み出されたタイ
ミングで表示されたそれぞれのアイテムについて与えら
れる。例えば第7図の例であれば、『お勧めコース』
『ツアー内容診断コース』の2つのメニュー項目がそれ
ぞれアイテムであり、この場合、アイテム情報#1から
のアイテム情報#36までがエントリーされることにな
る。尚この領域は固定長であり、使用されないアイテム
のためのアイテム情報には有効な情報は格納されない。
アイテム情報は最大36個まで設定でき、すなわち、最大
36個のメニュー項目を1画面内に表示することができ
る。
以下、ハイライト情報の構成情報の詳細を説明する
が、その前に、説明の都合上、この再生装置で採用され
ているメニューの概要について説明する。
まず、メニュー項目であるアイテムには標準状態と選
択状態と確定状態があり、これはユーザのメニュー項目
の選択や確定動作により切り替わる。第7図を例に補足
すると、このメニューが表示された際、デフォルトの動
作として、ディスク再生装置はアイテム#1を選択状態
で表示し、残りは通常状態で表示する。すべてのアイテ
ムの標準状態が白色、選択状態が青色、確定状態が赤色
であれば、アイテム#1に相当するメニュー項目のみが
青色で表示されることになる。これにより、ユーザは現
在、どのメニュー項目が選択状態にあり(このメニュー
項目を、カーソルで指示されているメニュー項目ともい
う。)、実行待ちにあるのかを確認することができる。
ユーザは選択状態にあるメニュー項目を変更したけれ
ば、ディスク再生装置のリモコンの上下左右キーの何れ
か押を押下し、選択項目の変更を指示することができ
る。後述するが、ディスク再生装置は上下左右キーが押
された時に変更すべきアイテム番号を各アイテム毎に管
理しており、これに従い、アイテム#1に通常状態の
色、すなわち、白色に戻し、変更先のアイテムを選択状
態の青色に変更する。ユーザは所望のメニュー項目が選
択状態にある時は、リモコンの確定キーを押下すること
により、選択状態にあるアイテムを確定することができ
る。選択状態から確定状態に移行したアイテムは、青色
から赤色に変化し確定され、確定状態に定められたコマ
ンドを実行することになる。第7図の例であれば、メニ
ュー項目に従い再生制御を行うことになる。
これでメニューの概要の説明を終わり、ハイライト情
報の説明を継続する。
(1.1.1.4.2.2.1)ハイライト情報−アイテム色情報 『アイテム色情報』は、第9B図の参照符号b6に示すよ
うにアイテムのためのセレクト色−確定色を示す情報で
ある。セレクト色とは、ユーザにより選択されたアイテ
ムに与えられる色であり、確定色とは、ユーザによって
確定操作がなされたアイテムに与えられる色をいう。セ
レクト色−確定色の個々の組み合わせは、3パターン有
り、各色の指定は、各指定及び、背景色に対する混合比
からなる。
(1.1.1.4.2.2.2)ハイライト情報−アイテム情報 『アイテム情報#1,#2,#3,#4,#5……#36』は、
参照符号b3に示すように、『色パターン番号』、『開始
座標X1』,『開始座標Y1』,『終了座標X2』,『終了座
標Y2』、『周辺位置情報』、『ハイライトコマンドフィ
ールド』から構成される。
『色パターン番号』は、『アイテム色情報』に含まれ
る選択色−確定色の色パターンの何れか一つを指定す
る。『開始座標X1』,『開始座標Y1』,『終了座標X
2』,『終了座標Y2』は、ユーザがアイテムを選択また
は確定した場合、どの範囲を『色パターン番号』で指示
された色及び混合比に交換するかを示す。
『周辺位置情報』は、『上キー押下時の移動先アイテ
ム番号』『下キー押下時の移動先アイテム番号』『右キ
ー押下時の移動先アイテム番号』『左キー押下時の移動
先アイテム番号』からなり、再生装置への指示装置、例
えばリモコンの上下左右キー押下時の移動先アイテムを
示す。
参照符号y303で指示する『ハイライトコマンドフィー
ルド』は各アイテム情報に対応づけられたコマンドフィ
ールドであり、本フィールドに記述されたコマンドは、
そのアイテムの確定操作がなされて初めてディスク再生
装置によって実行される。ディスク再生装置における確
定操作は、アイテムをカーソルで指定しての『Enter』
キー押下、アイテムに対応する数値キー押下等である。
ハイライトコマンドフィールドに記述されるコマンドに
は、アイテムの確定操作に応じて別の再生経路に分岐す
る分岐コマンド、アイテムの確定操作に応じて得点を加
減算する加減算コマンドがある。
アイテム情報におけるハイライトコマンドフィールド
に対する分岐コマンドの記述例を以下に示す。
{ケース3} お勧めツアー 分岐コマンド『Link PGC2』 ツアー内容選択 分岐コマンド『Link PGC3』 アイテム情報のハイライトコマンドフィールドに記述
された分岐コマンドにおいて、PGC2,3といった数値は、
ビデオタイトルセット管理情報内のPGC情報に付されたP
GC番号を示す。PGC情報とは主として再生経路を規定す
る情報であり、ビデオタイトルセット管理情報内に複数
存在する。例えばVOB#9が再生されて、第7図に示す
メニューが表示されたタイミングで操作者がアイテム
に対する確定操作を行うと、アイテム情報#1のハイラ
イトコマンドフィールドに記述されている分岐コマンド
『Link PGC2』を読み出し、これを実行する。これによ
り光ディスクの再生経路はPGC情報#2へと分岐する。
(1.1.1.4.2.2.3)ハイライト情報−ハイライト一般情
報 ハイライト一般情報は第9C図の参照符号h4で指示する
縦の並びのように『前VOBユニットからの変更有フラ
グ』、『ハイライト情報有効区間開始位置』、及び『ハ
イライト情報有効区間終了位置』から構成される。
『前VOBユニットからの変更有フラグ』は、2ビット
長のフィールドを有する。本フィールドに『00』が記述
されていると、この『前VOBユニットからの変更有フラ
グ』を含んでいるハイライト情報には、有効なアイテム
色情報、アイテム情報が含まれていない旨を示す。本フ
ィールドに『01』が記述されていると、この『前VOBユ
ニットからの変更有フラグ』を含んでいるハイライト情
報はこのパックから有効になることを表す。有効となっ
たハイライト情報はディスク再生装置内のハイライト情
報バッファ(ハイライト情報を格納するバッファのこと
であり伸述する。)に書き込まれることになる。『10』
が記述されていると、前VOBユニットのハイライト情報
が、このVOBユニットでも継続して有効である旨を表
す。この場合、ハイライト情報バッファの上書きは行わ
れない。『11』が記述されていると、前のVOBユニット
からハイライト情報内のハイライトコマンドのみが変更
された事を示す。この場合、ディスク再生装置にハイラ
イトコマンドのみをバッファに書込む旨を指示する。
すなわち、この『前VOBユニットからの変更有フラ
グ』によりディスク再生装置は、メニュー項目の設定情
報が変更されたか否かをチェックすることができ、VOB
ユニット単位でハイライト情報を更新できることに加え
て、変更が不要な場合を検出でき、煩雑な更新処理がVO
Bユニット毎に発生することを回避することができる。
また、『ハイライト情報有効区間開始位置』『ハイラ
イト情報有効区間終了位置』はハイライト情報の有効区
間を示す。
第4図に示した各VOB及び各パックのデータ構造は異
以上の通りである。続いて第4図に示したビデオタイト
ルセットのVOBに記述されているデータ内容がそれぞれ
どう異なるかについて第10A図〜第10C図を参照しながら
対比説明する。
第10A図におけるVOB#1のうち、GOP00〜GOP200を含
む数分長の期間は、矢印で引き出して示すように、ツア
ー会社、航空会社の広告を紹介する実写映像である。
GOP250〜GOP450を含む数分長の期間は、矢印で引き出
して示すように有名ビーチを紹介する実写映像である。
VOB#2のうち、GOP00〜GOP200を含む数分長の期間
は、矢印で引き出して示すように、現地の高級ホテルA
の設備案内を紹介する実写映像である。GOP250〜GOP450
を含む数分長の期間は、矢印で引き出して示すように、
宿泊料金やチェックイン/チェックアウト法を紹介する
実写映像である。
VOB#3のうち、GOP100〜GOP200を含む数分長の期間
は、矢印で引き出して示すように、エコノミーホテルを
紹介する実写映像である。
第10B図においてVOB#4のうち、GOP100〜GOP200を含
む数分長の期間は、一枚目のメニューを描画するため
の、ビデオパック、含映像パック、管理情報パックが含
まれている。ビデオパックはメニューの背景映像を格納
し、副映像パックはメニュー項目を選択色、確定色に変
化させるためのグラフィックスを格納し、管理情報パッ
クにはメニュー項目が確定された際に実行されるコマン
ド情報を格納している。このメニュー項目に割り当てら
れるユーザインタラクション用の情報はアイテムと称さ
れる。本メニューはホテルのグレードがデラックスコー
ス及びエコノミーコースといった2つのコースを提示す
るアイテムを含んでおり、これらのアイテムはそれぞ
れ、PCI内のアイテム情報#1、アイテム情報#2と対
応づけられている。アイテム情報はLinkPGC5という再生
経路を切り換えるためのコマンドを含んでおり、アイテ
ム情報はLinkPGC6という再生経路を切り換えるためのコ
マンドを含んでいる。
VOB#5のうち、GOP100〜GOP200を含む数分長の期間
は、二枚目のメニューを描画する副映像パックが含まれ
ている。メニューは『ダイビングコース』、『市街観光
コース』といったコースを選択させるためのアイテムを
含んでおり、それら2つのアイテムはPCIのアイテム情
報#1、アイテム情報#2が対応づけられている。アイ
テム情報#1はPGC7に再生経路を切り換えるためのコマ
ンドを含んでおり、アイテム情報#2はPGC8に再生経路
を切り換えるためのコマンドを含んでいる。
VOB#6のGOP100〜GOP200を含む数分長の期間は、矢
印で引き出して示すように珊瑚礁、熱帯魚を紹介する数
分長の実写映像である。
第10C図において、VOB#7のGOP100〜GOP200を含む数
分長の期間は、矢印で引き出して示すように、ダイビン
グスポットを紹介する数分長の実写映像である。GOP300
〜GOP400を含む数分長の期間は、矢印で引き出して示す
ようにダイビングの諸注意、緊急時の対処法を紹介する
数分長の実写映像である。
VOB#8のGOP100〜GCP200は、市街観光を紹介する実
写映像である。GOP300〜GCP400は引き出し線で引き出し
て示すように、市街行動における諸注意、事故に巻き込
まれた場合の連絡先を紹介する実写映像である。
VOB#9のGOP100〜GOP200を含む数分長の期間は、三
枚目のメニューを描画する副映像パックを含む。当該メ
ニューは『お勧めツアー』、『ツアー内容選択』という
文字列を描画した2つのアイテムを含んでおり、当該区
間に配された管理情報パックのPCIには、アイテム情報
#1及びアイテム情報#2が含まれている。アイテム情
報#1には再生経路をPGC情報2に分岐する『LinkPGC#
2』アイテム情報#2には再生経路をPGC情報3に分岐
する『LinkPGC#3』が含まれている。
広告部に相当するVOB#1のGOP00〜GOP200において
は、PCIユーザオペレーション制御情報のPCI一般情報.F
orward_Scan()が非許可と設定されているものとす
る。これは操作者が早送り操作を行うことにより、折角
挿入した広告が見過ごさされることを未然に防止するた
めである。
以上で第4図におけるビデオタイトルセットのビデオ
オブジェクト(VOB)の説明を終わり、次に同ビデオタ
イトルセットのビデオタイトルセット管理情報の構成に
ついて説明する。
(1.2)ビデオタイトルセット管理情報 ビデオタイトルセット管理情報は、上述したビデオオ
ブジェクト群の複数の再生順序を管理する情報が格納さ
れる。すなわち、本例の『旅行ムック』を格納するビデ
オタイトルセットであれば、ビデオタイトルセット管理
情報は、ハワイ諸島、サイパン島、グアム島の各コース
が選択された場合にどういうようにシーン展開すべきか
を規定するプログラムチェーン(PGC)が複数格納され
ることになる。
第11図はビデオタイトルセット管理情報の内部構造を
示す図である。第11図の参照番号a5に示すように、ビデ
オタイトルセット管理情報は、ビデオタイトルセット管
理テーブル、ビデオタイトルセット部タイトルサーチポ
インタテーブル、PGC管理情報テーブルから構成され
る。
『ビデオタイトルセット管理テーブル』は、ビデオタ
イトルセット管理情報のヘッダ情報であり、ビデオタイ
トルセット部タイトルサーチポインタテーブル、PGC管
理情報テーブルの格納位置へのポインタが格納されてい
る。
『ビデオタイトルセット部タイトルサーチポインタテ
ーブル』は、PGC管理情報テーブルに格納される複数の
プログラムチェーン群のインデックスであり、タイトル
の選択時に第一に実行すべきPGC情報はどれであるか
を、プログラムチェーンの格納位置へのポインタにより
指定する。本例であれば、『旅行ムック』におけるハワ
イ諸島、サイパン島、グアム島の各コースと、エントリ
となるPGC情報とを対応づけて格納している。
『PGC管理情報テーブル』は、参照符号a6に示すよう
に、ビデオタイトルセットに格納される全てのビデオオ
ブジェクトに対する複数のPGC情報#1,#2,#3,#4…
…#nを格納している。これらのPGC情報は何れか1つ
がディスク再生装置のバッファに読み出され、ディスク
再生装置はこのバッファに読み出されたPGC情報が示す
再生経路に基づいてVOBを順次デコーダへと読み出して
ゆく。
1つの再生経路の読み出しが済むと、また別のPGC情
報が光ディスクから読み出されて、それまでバッファ上
に展開されていたPGC情報は、新たに読み出されたPGC情
報によって上書きされる。ディスクプレーヤは新たにバ
ッファに読み出されたPGC情報が示す再生経路に基づい
てVOBを順次デコーダへと読み出してゆく。このように
これらのPGC情報は、かわるがわるバッファ上に読み出
され、ディスク再生装置は、絶えず新しい再生経路を光
ディスクから取得し、これに基づきVOBを読み出してゆ
く。
各PGC情報は何れも1つ以上のビデオオブジェクトの
再生順序を記述している。2つ以上のPGC情報が同一の
ビデオオブジェクトを再生するように指定している場合
もある。例えば第4図のビデオタイトルセットを例に説
明すれば、PGC情報にビデオオブジェクトの再生順序がV
OB#1、VOB#2、VOLB#3、VOB#4の順序で記述され
ていれば、ビデオオブジェクトはVOB#1、VOB#2、VO
B#3、VOB#4の順序で再生される。また別のPGC情報
にビデオオブジェクトの再生順序がVOB#3、VOB#2、
VOB#1、VOB#4の順序で記述されていれば、ビデオオ
ブジェクトはVOB#3、VOB#2、VOB#1、VOB#4の順
序で再生される。
次に、PGC情報のデータ構造について説明する。
(1.1.2.1)ビデオタイトルセット管理情報−PGC情報 先に述べたようにPGC情報は再生経路を規定するため
の情報であり、主として同ビデオタイトルセット内のVO
Bのうち、どれをどのような順序で読み出すかを規定し
ているが、『自身に続きどの再生経路を連結するか』、
『自身によって再生されるVOBをどうグループ化する
か』『自身の再生順序でVOBが再生されている際に操作
者側から特殊再生の実行が求められると、その通りに割
込処理を実行するか否か』といった情報を、自分の再生
経路に付随させている。このように一個の再生経路に多
様な制御情報を付随させているため、PGC情報は第12図
の参照符号a7に示すように、『PGC連結情報』と、『PGC
一般情報』と、『PGマップ』と、『VOB位置情報テーブ
ル』と、『PGCコマンドテーブル』とから構成される。
『VOB位置情報テーブル』は、当該PGC情報においてど
のVOBをどの順序で読みだせば良いかをディスク再生装
置に指示する。尚且つ、順序における各VOBが光ディス
ク上の何処から何処までに記録されているかをディスク
再生装置に指示し、ディスク再生装置にこの範囲を光ピ
ックアップで走査させる。VOBの読み出し順序及び各VOB
を読み出す際の光ピックアップの走査範囲は、VOB位置
情報の羅列で表現される。VOB位置情報の表記を参照符
号a9に示す。参照符号a9で指示するように、本実施形態
では、VOB位置情報をVOBの再生時間、VOBへのオフセッ
ト、VOBのブロック数で表現している。VOBの読出時にデ
ィスク再生装置は、これらのVOB位置情報に含まれるオ
フセット数等を手掛かりにして、VOBが記録されている
論理ブロックの論理ブロック番号を計算し、『ブロック
数』で指示されている数だけ、トラック上の論理ブロッ
クを順方向或は逆方向に走査してゆく。
『PGC連結情報』は『自身に続きどの再生経路を連結
するか』を示す情報であり、自身のPGC情報の次に、ど
のPGC情報をバッファに読み出すかを示す連結先情報を
格納している。ディスク再生装置は1つのPGC情報によ
る再生が完了すれば『PGC連結情報』に従って、次のPGC
情報を決定し、決定したPGC情報を光ディスクからバッ
ファへと読み出すことによりPGC情報を上書きする。こ
れによりバッファ上のPGC情報を更新し、更新されたPGC
情報に示される再生経路に基づき再生制御を継続する。
『PGマップ』とは、『自身によって再生されるVOBを
どうグループ化するか』を示す情報であり、参照符号a1
0で指示する複数のPG番号と、エントリーVOBとを対応づ
けたテーブル状のデータ構造を有する。PG(ProGram)
とは、当該PGC情報によって再生順序が与えられた複数V
OBをグループ化したものであり、エントリーVOBとは、
各PGにおいて先頭に位置するVOBのことをいう。
例えばPGC情報#10がVOB#1、2、3、4、5‥‥9
といった9本のVOBに再生順序を与えており、ここでVOB
#1をPG1のエントリーVOBと設定し、VOB#3をPG2のエ
ントリーVOBと設定し、VOB#6をPG3のエントリーVOBに
設定する。そうすると、VOB#1〜VOB#2がPG1にグル
ープ化され、VOB#3〜VOB#5がPG2にグループ化さ
れ、VOB#6〜VOB#9がPG3にグループ化される。
PGマップは、読み出し位置を変更する旨の指示が操作
者によってなされた際にディスク再生装置による閲覧に
供せられる。ここでの『読出位置変更指示』とは、『次
PGへの移動』、『前PGへの移動』、『先頭PGへの移動』
という指示が操作者から与えられることである。
ディスク再生装置がVOB#4を読み出している間に操
作者が『前PGへの移動』をディスク再生装置に指示する
と、上記一例におけるPGマップにおいて、VOB#4が属
するPG名と、当該PGの前に位置するPG名とそのエントリ
ーVOBとがディスク再生装置によって読み出される。VOB
#4はPG2に属しており、前PGはPG1となるから、ディス
ク再生装置はPG1のエントリーVOBであるVOB#1の読み
出しを開始する。ディスク再生装置がVOB#4を読み出
している間に操作者が『次PGへの移動』を指示すると、
VOB#4が属するPG名と、当該PGの次に位置するPG名と
そのエントリーVOBがディスク再生装置によって読み出
される。VOB#4はPG2に属しており、次PGはPG3となる
から、ディスク再生装置はPG3のエントリーVOBであるVO
B#6の読み出しを開始する。
ディスク再生装置がVOB#4を読み出している間に操
作者が『次PGへの移動』をディスク再生装置に指示する
と、上記一例におけるPGマップにおいて、VOB#4が属
するPG名と、当該PGマップにおいて先頭に位置するPG名
のエントリーVOBとがディスク再生装置によって読み出
される。先頭PGはPG1となるから、ディスク再生装置はP
G1のエントリーVOBであるVOB#1の読み出しを開始す
る。
『PGCコマンドテーブル』には、『VOB位置情報テーブ
ル』に付随した加減算コマンド及び分岐コマンドが格納
されている。ディスク再生装置は、『VOB位置情報テー
ブル』に基づくVOBの読み出し前及び読み出し後にここ
に記述されたコマンドを実行する。
参照符号a11で指示する『PGCユーザオペレーション制
限情報』は、特殊再生のキー割込信号が発生した場合、
これらの操作通りに機能を実行するか(許可)、操作を
拒否するか(非許可)の許可−非許可の条件を列挙した
テーブルであり、その用途は管理情報パックに含まれる
PCIユーザオペレーション制限情報に近い。唯PCIユーザ
オペレーション制限情報がVOBユニットに含まれている
のに対して、PGCユーザオペレーション制限情報がPGC情
報に含まれているため、先ず第1の差違点としては、PG
Cユーザオペレーション制限情報は、PCIユーザオペレー
ション制限情報と比較してバッファに展開されている期
間がすこぶる長いことが挙げられる。
具体的にゆうとPCIユーザオペレーション制限情報がV
OBユニットの数だけ存在しているため、0.5秒の時間頻
度で絶えず更新されるのに対して、PGCユーザオペレー
ション制限情報はバッファ上の『VOB位置情報テーブ
ル』に記載されたVOBが全て読み出されている間バッフ
ァに展開されている。無論『VOB位置情報テーブル』に
記載されたVOBが全て読み出されると、バッファ上のPGC
ユーザオペレーション制限情報は次のPGC情報によって
上書きされるが、『旅行ムック』の一例であれば、『VO
B位置情報テーブル』に記載された全てのVOBを再生させ
るには、何十分という期間が必要であり、一つのPGCユ
ーザオペレーション制限情報は、大体何十分という期間
においてバッファ上に展開されていることになる。
その何十分という期間に特殊再生実行を要求する旨の
キー割込が発生すると、ディスク再生装置は、同PGC情
報におけるPGCユーザオペレーション制限情報の内容に
よりその割込処理を実行するか拒否するかを決定する。
第2の差違点としては、PCIユーザオペレーション制
限情報がVOBが再生されている期間のうち特定の映像内
容(先に述べた広告、規約等のことである。)が現れて
いる期間のみ特殊再生用の割込処理の起動の拒否し、そ
れ以外は受け入れるという用途に用いられるのに対し
て、PGCユーザオペレーション制限情報は、同じPGC情報
における『VOB位置情報テーブル』によって数本のVOBの
映像内容が画面に現れている期間は、映像内容がどのよ
うなものであっても特殊再生用の割込処理の起動を無効
にするという用途に用いられる点である。
更に追求すると、PCIユーザオペレーション制限情報
は特定の映像内容が現れている期間のみ特殊再生用の割
込処理の起動の拒否し、それ以外は受け入れるという各
VOBユニットの映像内容との同期を前提にしているのに
対して、PGCユーザオペレーション制限情報は、そのPGC
情報の『VOB位置情報テーブル』によってどのようなVOB
が画面上に順々に表れるか(『VOB位置情報テーブル』
がVOBを指定することによるシーン展開がどのように行
われるか)を前提にして、特殊再生の起動が相応しいか
否かの許否規定を設定している。
ここでPGC情報#31の『VOB位置情報テーブル』が、ハ
ワイ諸島コースに係る選りすぐりのVOBのみを読み出す
よう規定しているものとする。PGC情報#31のPGCユーザ
オペレーション制限情報は早送りの割込処理の起動を禁
止しているものとする。これにより、PGC情報#31は選
りすぐりの光景を視聴させるための『早送り無効の再生
経路』として光ディスクに収録されることになる。
PGC情報#32の『VOB位置情報テーブル』が、ハワイ諸
島コースに係る実写映像の全てのVOBの先頭部分のみ読
み出すことにより、ダイジェスト映像として視聴される
ことを目的としているものとする。またPGC情報#32のP
GCユーザオペレーション制限情報は早送りの割込処理の
起動を許可しているものとする。これにより、PGC情報
#32は『早送り再生可能な再生経路』として光ディスク
に収録されることになる。コースの短時間で視聴しよう
とする早送りの割込処理の起動は、PGC情報#31では拒
否されるが、PGC情報#32では可能となる。PGC情報#31
及びPGC情報#32は、同一の映像内容を再生しつつも、
『早送り再生無効再生経路』『早送り再生可能な再生経
路』というように差別化される。
第3の差違点としては、PCIユーザオペレーション制
限情報が副映像によって描画されたメニューに対するカ
ーソル操作、確定操作については可否を設定できないの
に対して、PGCユーザオペレーション制限情報が副映像
によって描画されたメニューに対するカーソル操作、確
定操作をも拒否できる点である。
第1〜第3の差違点の他にPGC情報においてPGCユーザ
オペレーション制限情報を用いることにより『二つの側
面を持った制限機構』を設けることができる。ここでの
『二つの側面』とは、早送り,巻戻し,アングル切り換
え、対話操作に係る制御情報を管理情報パック側に温存
しつつも、PGC情報側でそれらを用いた機能の起動を無
効化することをいう。このような二つの側面を有する制
御機構では、PGC情報側のユーザオペレーション制限情
報の設定により、管理情報パック内のDSIパケット、PCI
パケットによる制御内容をどのレベルまで操作者に開放
するかをタイトル制作者が自在に調整することができ
る。このような調整を応用すると、対話性をいかんなく
発揮する再生経路と、対話的な制御内容を全部或は一部
割愛の上で実行するデモンストレーション用の再生経路
とを一枚の光ディスク内に設けておき、光ディスクが再
生される状況に応じてこれらの再生経路を適宜切り換え
て用いることができる。
例えばハイライト情報による制御に上下左右のカーソ
ル移動、確定操作時におけるハイライトコマンドの実行
があり、このうち確定操作時におけるハイライトコマン
ドの実行のみをPGC情報のPGCユーザオペレーション制限
情報により無効化すると、そのPGC情報により再生が行
われている際は、ユーザ操作による上下左右のカーソル
移動は可能となるが、何度Enterキーを押下して確定操
作を行ってもハイライトコマンドは実行されない。第8
図の一例でゆうと、『お勧めコース』、『ツアー内容選
択コース』のアイテム間にカーソルは遷移しても、それ
ぞれのアイテムに対応づけられた分岐コマンドは実行さ
れないという現象が生じる。
このように、対話性操作を一部無効化したPGCユーザ
オペレーション制限情報と、分岐先を自動的に決定する
分岐コマンドとをあわせ持つPGC情報は、『旅行ムッ
ク』のオートデモ版として店頭の販売促進に利用するこ
とができる。即ち、美しい実写映像を店頭で流し、これ
に合わせてアイテムを表示することで通りすがりの通行
人の興味をひき、また実際に通行人にカーソル移動を行
わせて、一方では対話性があることをアピールしなが
ら、他方ではその対話性のかなめであるハイライトコマ
ンドによる分岐を店頭では禁じておく。対話性の高いPG
C情報とは別に、対話操作を一部無効化したデモンスト
レーション用のPGC情報を設けることにより、『商品
用』『デモ用』の2つの再生経路を切り換えて使用する
ことができる。以上でPCIユーザオペレーション制限情
報との差違についての説明を終え、PGCユーザオペレー
ション制限情報の詳細について個別に説明する。
第12図の参照符号a11の下の縦の並びは、PGC一般情
報.Backward_Scan()〜PGC一般情報.PrevPG_Searc
h(),TopPG_Search()というような複数種別の特殊再
生の割込処理の起動の可否が個別に規定されていること
を示す。
PGC一般情報.Backward_Scan()は、そのPGC一般情報
を含むPGC情報によってVOBが読み出されている期間内に
おいて操作者が巻き戻し再生の操作を行った場合、その
操作に対応する割込処理を実行するか、或は拒否するか
の拒否規定を1bitの情報によって表現している。
PGC一般情報.Forward_Scan()は、そのPGC一般情報
を含むPGC情報によってVOBが読み出されている期間内に
おいて操作者が早送り再生の操作を行った場合、その操
作に対応する割込処理を実行するか、或は拒否するかの
許否規定を1bitの情報によって表現している。
PGC一般情報.Pause_On()は、そのPGC一般情報を含
むPGC情報によってVOBが読み出されている期間内におい
て操作者が一時停止の操作を行った場合、その操作に対
応する割込処理を実行するか、或は拒否するかの許否規
定を1bitの情報によって表現している。
PGC一般情報.Angle_Change()は、そのPGC一般情報
を含むPGC情報によってVOBが読み出されている期間内に
おいて操作者がアングル切り換えの操作を行った場合、
その操作に対応する割込処理を実行するか、或は拒否す
るかの許否規定を1bitの情報によって表現している。
PGC一般情報.SubPicture_Stream_Change()は、その
PGC一般情報を含むPGC情報によってVOBが読み出されて
いる期間内において操作者が副映像データ切り換えの操
作を行った場合、その操作に対応する割込処理を実行す
るか、或は拒否するかの許否規定を1bitの情報によって
表現している。
PGC一般情報.Audio_Stream_Change()は、そのPGC一
般情報を含むPGC情報によってVOBが読み出されている期
間内において操作者がオーディオデータ切り換えの操作
を行った場合、その操作に対応する割込処理を実行する
か、或は拒否するかの許容規定を1bitの情報によって表
現している。
Upper_Item_Select()、Lower_Item_Select()、Ri
ght_Item_Select()、Left_Item_Select()、Item_Ac
tivate()は、第3の差違点に係る可否規定である。
Upper_Item_Select()は、そのPGC一般情報を含むPG
C情報によってVOBが読み出されている期間内において操
作者が上カーソルキーを押下した場合、ハイライト情報
内の周辺位置情報の移動先アイテムの指定通りに上のア
イテムへとカーソルを移動するか、或は拒否するかの許
容規定を1bitの情報によって表現している。
Lower_Item_Select()は、そのPGC一般情報を含むPG
C情報によってVOBが読み出されている期間内において操
作者が下カーソルキーを押下した場合、ハイライト情報
内の周辺位置情報の移動先アイテムの指定通りに下のア
イテムへとカーソルを移動するか、或いは拒否するかの
許否規定を1bitの情報によって表現している。
Right_Item_Select()は、そのPGC一般情報を含むPG
C情報によってVOBが読み出されている期間内において操
作者が右カーソルキーを押下した場合、ハイライト情報
内の周辺位置情報の移動先アイテムの指定通りに右のア
イテムへとカーソルを移動するか、或は拒否するかの許
否規定を1bitの情報によって表現している。
Left_Item_Select()は、そのPGC一般情報を含むPGC
情報によってVOBが読み出されている期間内において操
作者が左カーソルキーを押下した場合、ハイライト情報
内の周辺位置情報の移動先アイテムの指定通りに左のア
イテムへとカーソルを移動するか、或は拒否するかの許
否規定を1bitの情報により表現している。
Item_Activate()は、そのPGC一般情報を含むPGC情
報によってVOBが読み出されている期間内において操作
者が確定操作を行った場合、そのアイテム情報に対応す
るハイライトコマンドフィールドのコマンドを実行する
か、或は拒否するかの許否規定を1bitの情報によって表
現している。
PGC一般情報.Menu_Call(Volume)は、そのPGC一般情
報を含むPGC情報によってVOBが読み出されている期間内
において操作者がボリュームメニュー読み出しの操作を
行った場合、その操作に対応する割込処理を実行する
か、或は拒否するかの許否規定を1bitの情報によって表
現している。
PGC一般情報.NextPG_Search()は、そのPGC一般情報
を含むPGC情報によってVOBが読み出されている期間内に
おいて操作者が次PGの読み出しを指示する操作を行った
場合、その操作に対応する割込処理を実行するか、或は
許否するかの許否規定を1bitの情報によって表現してい
る。
PGC一般情報.PrevPG_Search(),TopPG_Search()
は、そのPGC一般情報を含むPGC情報によってVOBが読み
出されている期間内において操作者が前PGの読み出し、
先頭PGの読み出しを指示する操作を行った場合、その操
作に対応する割込処理を実行するか、或は拒否するかの
許否規定を1bitの情報によって表現している。
PCIユーザオペレーション制限情報の説明において、P
CI一般情報.Menu_Call(Volume)〜PCI一般情報.PrevPG
_Search(),TopPG_Search()の説明は先送りしたが、
PCI一般情報.Menu_Call(Volume)〜PCI一般情報.PrevP
G_Search(),TopPG_Search()の機能は、基本的にPGC
一般情報.Menu_Call(Volume)〜PGC一般情報.PrevPG_S
earch(),TopPG_Search()の機能と同一であり、ボリ
ュームメニュー、PGジャンプ等の機能を受け入れるか否
かの許否設定をGOP単位に設定している。
第11図に示した各PGC情報のデータ構造は以上の通り
である。続いて第11図に示したビデオタイトルセットの
各PGC情報の記述内容がそれぞれどう異なるかについて
第13A図〜第13C図を参照しながら対比説明する。
第13A図においてPGC#1のPGC一般情報はForward_Sca
nが非許可に設定されておりVOB位置情報はVOB#9の記
録位置が記載されている。PGC#2のPGC一般情報はForw
ard_Scanが許可に設定されておりVOB位置情報はVOB#
1、VOB#2、VOB#3,VOB#7、VOB#8の記録位置が記
載されている。PGC#3のPGC一般情報はForwad_Scanが
非許可に設定されておりVOB位置情報はVOB#1、VOB#
4の記録位置が記載されている。PGC#5のPGC一般情報
はForward_Scanが非許可に設定されておりVOB位置情報
はVOB#2、VOB#5の記録位置が記載されている。PGC
#6のPGC一般情報のForward_Scanは非許可に設定され
ておりVOB位置情報はVOB#3、VOB#5の記録位置が記
載されている。PGC#7のPGC一般情報のForward_Scanは
非許可に設定されておりVOB位置情報はVOB#7の記録位
置が記載されている。PGC#8のPGC一般情報のForward_
Scanは非許可に設定されておりVOB位置情報はVOB#8の
記録位置が記載されている 以上の説明において、PGC情報#2の『VOB位置情報テ
ーブル』にVOB#1、VOB#2、VOB#7、VOB#8が記述
されているのは、PGC情報#2が観光地のシーンを収集
したダイジェスト版の再生経路であることを意味する。
これに対して他のPGC情報#1、5〜8は、『VOB位置情
報テーブル』に1本或は2本のVOBの記録箇所を記載し
ている。これは他のPGC情報は、各VOBの内容を個別に紹
介するために編集されていることを意図している。
ユーザオペレーションに注目すれば、PGC情報#2のP
GC一般情報.Forward_Scan()が許可に設定されてお
り、その他のPGC情報のPGC一般情報.Forward_Scan()
が非許可と設定されている。これはPGC情報#2はダイ
ジェスト版であるため、操作者が早送り再生により収録
内容を短時間で一望できるよう、タイトル製作者が設定
しているからである。
その他のPGC情報は、レジャー内容の詳細内容を紹介
するために設けられており、操作者にじっくりと見て貰
うこと、及び、メニューに対して確実にアイテムを確定
させることにより分岐先を確実に選択して貰うことを意
図している。
(1.1.1)論理構造−ビデオマネージャ ビデオマネージャの構成はビデオオブジェクトと、PG
C管理情報テーブルとからなり、ビデオタイトルセット
のデータ構造に準拠しているといって良い。ビデオマネ
ージャのVOBとビデオタイトルセットのVOBとの差違点
は、ビデオマネージャーがボリュームメニュー用に特化
されている点である。ここでボリュームメニューとは、
光ディスクに収録された全てのタイトルを一覧表示さ
せ、何れか一つのタイトルを選択させるためのメニュー
であり、光ディスクがディスク再生装置に装填されて、
光ピックアップがボリューム管理領域からファイル領域
へと移動した直後に画面上に表示される。
このボリュームメニュー用に特化されているため、ビ
デオマネージャーとビデオタイトルセットとの間には、
以下の第1、第2の差違点がある。先ず第1に、ビデオ
タイトルセットのVOBが第5図に示したように実写映像
の動画データ、副映像パック、オーディオパックを含む
のに対して、ビデオマネージャのVOBは、メニュー用の
背景映像の動画パック及び副映像パック及び管理情報パ
ックを含んでいるのに過ぎない。第2に、ビデオタイト
ルセットのPGC情報及びハイライト情報に記述された分
岐系コマンドの分岐先は、ビデオタイトルセットの域を
越えないのに対して、ビデオマネージャーに記述された
分岐系コマンドは、光ディスクにおける幾つものビデオ
タイトルセットのタイトルを分岐先にしており、ビデオ
タイトルセット間を跨ぐ点である。第32図にビデオマネ
ージャのデータ構成を示す。第32図に示すように、『ビ
デオマネージャ』は、『メニュー用ビデオオブジェク
ト』、『メニュー用PGC管理情報テーブル』、『タイト
ルサーチポインタテーブル』から構成される。
『メニュー用ビデオオブジェクト』はその名称通り、
ボリュームメニュー用に特化されたVOBである。即ち、
ボリュームメニューを表示するための副映像パックと、
当該メニューに対するカーソル操作、確定操作に応じた
再生制御を行うための管理情報パックとを含んでいる。
第33図はボリュームメニュー用の表示映像の説明図であ
る。ボリュームメニュー用ビデオオブジェクトは、複数
のアイテムy611,y612,y613,y616を有する。これらのア
イテムは、『旅行ムック』<ハワイ諸島コース>『旅行
ムック』<グアムコース>といったタイトルのうち、何
れか一つを特定させるための内容である。このようなア
イテムに対してユーザが確定操作を行うことにより、こ
れから再生されるタイトルが指定される。同VOBに存在
する管理情報パックは、第33図における光ディスクにお
けるタイトルの数のハイライト情報がエントリーされて
いる。これらのハイライト情報のハイライトコマンドフ
ィールドには、各ビデオタイトルセット及び各タイトル
を分岐先にした“TitlePlay"コマンドが格納されてい
る。
『メニュー用PGC管理情報テーブル』は、ボリューム
メニュー用に特化されたPGC情報であり、ディスク再生
装置への装填時にメニュー用VOBが読み出されるよう、
当該メニュー用VOBの記録箇所が記述されている。このP
GC情報は、光ディスクがディスク再生装置に装填されて
光ピックアップがボリューム管理領域からファイル領域
へと移動した直後にディスク再生装置によって読み出さ
れる。これにより、ボリュームメニューが画面上に表れ
ることになる。
『タイトルサーチポインタテーブル』は、各タイトル
が所属するタイトルセット及びタイトルセット内におい
て各タイトルに付されたタイトル番号を特定するための
インデックスである。
(2.1)ディスク再生装置の概要 光ディスクの再生装置(DVDプレイヤー)について説
明する。第14図はDVDプレーヤー1、テレビモニタ2、
及びリモコン91の外観を示す図である。
DVDプレーヤー1は、筐体正面に開口を有し、開口の
奥行き方向には光ディスクをセットするドライブ機構が
設けられている。
DVDプレイヤーの正面には、リモコンが発する赤外線
を受光する受光素子を有したリモコン受信部92が設けら
れており、操作者が把持したリモコンに対して操作があ
ると、リモコン受信部92は、キー信号を受信した旨の割
込み信号を発する。
DVDプレイヤーの背面にはビデオ出力端子、オーディ
オ出力端子が備えられており、ここにAVコードを接続す
ることでDVDから再生された映像信号を家庭用の大型テ
レビモニタ2に出力することができる。これによって操
作者は、33インチ、35インチ等家庭用の大型テレビによ
って、DVDの再生映像を楽しむことができる。以上の説
明からも判るように、本実施形態のDVDプレーヤー1は
パソコン等と接続して用いるものではなく、家庭用電化
機器として、テレビモニタ2と共に用いるものである。
リモコン91は、その筐体表面にバネ付勢されたキーパ
ッドが設けられており、押下されたキーに対応するコー
ドを赤外線で出力する。また直径約4〜5センチメート
ル程度の円筒形のジョグダイアル810がリモコンのパネ
ル上に配置されてあり、操作者がこれをねじるとそのね
じり角度がロータリーエンコーダで電気信号に変換され
る。これをA/D変換した値を赤外線で出力する (2.2)ディスク再生装置の構成要素 第15図は、本実施形態におけるDVDプレイヤーの内部
構成を示すブロック図である。このDVDプレイヤーは、
ドライブ機構16、機構制御部83、信号処理部84、AVデコ
ーダ部85、リモコン受信部92、システム制御部93から構
成される。さらにAVデコーダ部85は、信号分離部86、ビ
デオデコーダ87、副映像デコーダ88、オーディオデコー
ダ89、及び映像合成部90から構成される。
ドライブ機構16は、光ディスクをセットする基台と、
セットされた光ディスクをクランプして回転駆動するス
ピンドルモータ81とを備える。また光ディスクをセット
する基台は、図示しないイジェクト機構によって筐体の
内外に前後移動する。基台が筐体の外側に移動した状態
で、操作者は光ディスクを搭載する。光ディスクが基台
に搭載されて、基台がDVDプレイヤーの内側に移動する
と、光ディスクはDVDプレイヤーに装填される。
機構制御部83は、ディスクを駆動するモータ81及びデ
ィスクに記録された信号を読み出す光ピックアップを含
む機構系を制御する。具体的には機構制御部83は、シス
テム制御部93から指示されたトラック位置に応じてモー
タ速度の調整を行う。それと共に光ピックアップのアク
チュエータを制御することによりピックアップ位置の移
動を行い、サーボ制御により正確なトラックを検出する
と、所望の物理セクタが記録されているところまで回転
待ちを行い所望の位置から連続して信号を読み出す。
信号処理部84は、光ピックアップから読み出された信
号に増幅、波形整形、二値化、復調、エラー訂正などの
処理を施し、ディジタルデータ列に変換し、システム制
御部93内のバッファメモリ(後述する。)に論理ブロッ
ク単位で格納する。
AVデコーダ部85は、入力されるVOBであるディジタル
データに対して所定の処理を施し、ビデオ信号やオーデ
ィオ信号に変換する。
信号分離部86は、バッファメモリから論理ブロック
(パケット)単位に転送されてくるデジタルデータ列を
受けとり、各パケットのヘッダ内のストリームID、デー
タフィールド内のサブストリームIDを判別することによ
り、動画データ、副映像データ、オーディオデータ、管
理情報の振り分けを行う。この振り分けにおいて、動画
データはビデオデコーダ87に出力される。オーディオデ
ータはオーディオデコーダ89に、副映像データは副映像
デコーダ88にそれぞれに出力される。管理情報パックは
システム制御部93に出力される。その際信号分離部86
は、システム制御部93から番号が指示される。この番号
は、第5図の説明図に示したオーディオデータA,B,C、
副映像データA,Bのうち何れかを指示するものであり、
当該番号が与えられると信号分離部86は、当該番号をオ
ーディオデコーダ89、副映像デコーダ88にそれぞれ出力
する。そして番号以外のデータを破棄する。
(2.2.1)ディスク再生装置の構成要素−信号分離部86
の内部構成 第16図は、第15図における信号分離部86の構成を示す
ブロック図である。同図のように信号分離部86は、MPEG
デコーダ120、副映像/オーディオ分離部121、副映像選
択部122、オーディオ選択部123から構成される。
MPEGデコーダ120は、バッファメモリから転送された
各データパックについて、パックヘッダ中のストリーム
IDを参照してパックの種類を判別し、「1110 0000」で
あればビデオデコーダ87に出力する。「1011 1101」で
あれば副映像/オーディオ分離部121に出力し、「1011
1111」であればシステム制御部93にパケットデータを出
力する。
副映像/オーディオ分離部121は、MPEGデコーダ120か
ら入力されるパケットについて、パケットヘッダ中のサ
ブストリームIDが「001* ****」であれば副映像
選択部122に出力する。サブストリームIDが「1010 0*
**」「10000***」であればオーディオ選択部123
へ、そのデータを出力する。その結果、全ての番号の副
映像データ、全てのオーディオデータが副映像選択部12
2に、オーディオ選択部123に出力される。
副映像選択部122は、副映像/オーディオ分離部121か
らの副映像データのうち、システム制御部93に指示され
たチャネル番号の副映像データのみを副映像デコーダ88
に出力する。指示されたチャネル番号以外の副映像デー
タは破棄される。第5図の説明図に示した副映像データ
A,Bがそれぞれ英語、フランス語の字幕であり、システ
ム制御部93によって副映像チャネルAが指示されると、
副映像選択部122は副映像パケットAのみを副映像デコ
ーダ88に出力し、副映像パケットB,Cを廃棄する。これ
により英語字幕のみが副映像デコーダ88によって復号さ
れる。
オーディオ選択部123は、復映像/オーディオ分離部1
21からのオーディオデータのうち、システム制御部93に
指示された番号のオーディオデータのみをオーディオデ
コーダ89に出力する。指示された番号以外のオーディオ
データは破棄される。例えば第5図の説明図に示したオ
ーディオデータA,B,Cがそれぞれ英語、フランス語、日
本語であり、システム制御部93によってオーディオデー
タAが指示されると、 オーディオ選択部123は、オーディオパケットAのみ
をオーディオデコーダ89に出力し、オーディオパケット
B,Cを廃棄する。これにより英語音声のみがオーディオ
デコーダ89によって復号される。
ビデオデコーダ87は、信号分離部86から入力される動
画データを解読、伸長してデジタルビデオ信号として映
像合成部90に出力する。
副映像デコーダ88は、信号分離部86から入力される副
映像データがランレングス圧縮されたイメージデータで
ある場合には、それを解読・伸長してビデオ信号と同一
形式で映像合成部90に出力する。この際システム制御部
93が指示することにより、イメージデータのカラーパレ
ットを変換することも可能である。イメージデータが複
数個のアイテムでありこれらのアイテムに対して操作者
がカーソル移動を行えば、システム制御部93は、イメー
ジデータのパレット変換指示(色変えの指示ともいう)
を副映像デコーダ88に与える。この色変換指示はハイラ
イト情報内のアイテム色番号に基づいて行われるので、
この色変換指示によりアイテムがセレクト色、或は、確
定色に切り替わる。この選択色−確定色の切り替えによ
り、カーソルがアイテム間を遷移する。
第15図を再度参照してDVDプレーヤー1の内部構成の
説明を続ける。オーディオデコーダ89は、信号分離部86
から入力されたオーディオデータを解読、伸長してディ
ジタルオーディオ信号として出力する。
映像合成部90は、ビデオデコーダ87の出力と副映像デ
コーダ88の出力をシステム制御部93に指示された比率で
混合した映像信号を出力する。この混合比はハイライト
情報の『アイテム色情報』に記述されたコントラストに
基づくものであり、GOP毎にこれを変化させることがで
きる。本信号はNTSC(National Television System Com
mittee)方式のビデオ信号に変換されたのち、テレビモ
ニタ2に入力される。
(2.2.2)ディスク再生装置の構成要素−システム制御
部93の内部構成 システム制御部93は、DVDプレイヤー全体の制御を行
い第17図の内部構成を有する。第17図によればシステム
制御部93は、バッファメモリ94と、管理情報パックバッ
ファ95と、組み込みプロセッサ96と、PGC情報バッファ3
1と、ハイライト情報バッファ32と、PCIユーザオペレー
ション制限情報バッファ33とを内蔵している。
組み込みプロセッサ96は、DVDプレーヤー1全般の制
御プログラムを記憶したROMと、作業用メモリと、CPUと
を一体化して構成される。CPUは、加減算コマンド、分
岐コマンドをハイライト情報バッファ33から順次取り出
す取り出し部と、取り出された加減算コマンド、分岐コ
マンドを蓄積するコマンドバッファと、コマンドバッフ
ァ内のオペコード及びオペランドを解読する解読部と、
レジスタの保持内容と、コマンドバッファに格納されて
いる即値とでオペコードで指示された演算内容の演算を
行う演算器と、演算器の演算結果及びオペランドに記述
されている即値をレジスタに転送するためのバスとを備
える。
バッファメモリ94には増幅、波形整形、2値化、復
調、エラー訂正などの処理を経たデータが書き込まれ
る。書き込まれたデータがビデオタイトルセット管理情
報ならば図示しないバッファにこれを取り込む。一方VO
Bならばシステム制御部93は、1パックずつ信号分離部8
6に転送する。このように転送するとAVデコーダ部85か
ら管理情報パックが送り返されて来る。
管理情報パックバッファ95は信号分離部86から送り返
されて来る管理情報パックを格納するバッファである。
組み込みプロセッサ96は格納された管理情報パック内の
ハイライト一般情報が含んでいる『前VOBユニットから
の変更有フラク』を参照することにより、ハイライト情
報バッファ32に記憶されているハイライト情報の上書き
指示、或は、ハイライトコマンドのみの上書き指示を管
理情報パックバッファ95に与える。この指示により管理
情報パックバッファ95は自身が保持している管理情報パ
ックのハイライト情報でハイライト情報バッファ32の保
持内容を上書きする。
PGC情報バッファ31は、現在選択されているPGC情報を
格納する。PGC情報バッファ31内には、PGCユーザオペレ
ーション制限情報を蓄積しておくためのPGCユーザオペ
レーション制限情報バッファが存在し、ここに第12図に
示したフォーマット通りにPGCユーザオペレーション制
限情報が蓄積される。組み込みプロセッサ96は、PGCユ
ーザオペレーション制限情報バッファに蓄積されたPGC
ユーザオペレーション制限情報内のPGC一般情報.Backwa
rd_Scan()〜PGC一般情報.PrevPG_Search(),TopPG_S
earch()を参照することにより、リモコン操作が行わ
れた場合に、その操作通りに早送り、巻戻し等の機能を
実行するか否かの許否判定を行う。
ハイライト情報バッファ32は、内部領域が複数の小領
域に分割されているバッファである。個々の小領域には
第9B図に示したフォーマット通りにハイライト情報が格
納される。組み込みプロセッサ96は、このハイライト情
報バッファ32からカーソルの移動先、セレクト色・確定
色、ハイライトコマンドを適宜取り出す。ハイライト情
報バッファ32に格納されているハイライト情報は、組み
込みプロセッサ96の指示に応じて管理情報パックバッフ
ァ95に記憶されている新たなものに上書きされる。即ち
VOBにインターリーブされている膨大な量の管理情報パ
ックのうちVOBが現在再生している箇所に必要なハイラ
イト情報のみがハイライト情報バッファ32に格納される
ことになる。
PCIユーザオペレーション制限情報バッファ33は、管
理情報パック内のうち、PCIユーザオペレーション制限
情報を蓄積しておくためのバッファである。組み込みプ
ロセッサ96は、管理情報パックバッファ95に新たなPCI
ユーザオペレーション制限情報が蓄積される度に、その
PCIユーザオペレーション制限情報をアイテム情報バッ
ファ33に蓄積する。これにより第9C図に示したフォーマ
ット通りにPCIユーザオペレーション制限情報バッファ3
3にPCIユーザオペレーション制限情報が蓄積される。組
み込みプロセッサ96は、PCIユーザオペレーション制限
情報バッファ33に蓄積されたPCIユーザオペレーション
制限情報内のPCI一般情報.Backward_Scan()〜PCI一般
情報.PrevPG_Search(),TopPG_Search()を参照する
ことにより、リモコン操作が行われた場合に、その操作
通りに早送り、巻戻し等の機能を実行するか否かの許否
判定を行う。
チャネルレジスタ99は、音声チャネル番号、副映像チ
ャネル番号、アングル位置番号を個別に記憶し、これら
の番号をアングル切換キー、副映像切換キー、音声切換
キーの押下回数に応じてインクリメントする。オーディ
オデータの場合チャネルレジスタ99は、音声切換キーの
押下に応じてチャネル番号をA,B,Cの順に切り換えてゆ
く。押下回数が3回目になると、チャネル番号Cからチ
ャネルAに切り換える。
副映像データの場合チャネルレジスタ99は、副映像切
換キーの押下に応じてチャネル番号をA,Bの順に切り換
えてゆく。押下回数が2回目になると、チャネル番号B
からチャネルAに切り換える。
アングル位置番号の場合チャネルレジスタ99は、アン
グル切換キーの押下に応じてアングル位置番号をA,B,C
の順に切り換えてゆく。押下回数が3回目になると、ア
ングル位置番号Cからアングル位置番号Aに切り換え
る。
このようにチャネルレジスタ99は、アングル切換キ
ー、副映像切換キー、音声切換キーの押下回数に応じて
サイクリックにインクリメントしてゆく。このうちチャ
ネルレジスタに記憶されたオーディオデータ、副映像デ
ータの番号は、チャネル制御信号としてシステムデコー
ダ86に出力される。
組み込みプロセッサ96が内蔵するROMには、リモコン9
1のキー押下に対する割込処理用の制御プログラムが記
述されている。リモコン押下によるキー割込が発生した
場合、システム制御部93がそのキー割込の種別を判定す
るための手順を第21A図、第21B図のフローチャートに示
す。
第21A図、第21B図のフローチャートは、リモコン91上
のパネルにおいて、どのような操作がなされたかによ
り、割込処理を切り換えるよう構成してある。リモコン
91のパネル構成を第18図に示す。第18図に示すようにリ
モコン91のパネルには、アングル切換キー801、副映像
切換キー802、VolmeMenキー803、音声切換キー804、PG
ジャンプキー805、一時停止キー807、及びジョグダイア
ル810が設けられている。これらのキーのうち何れかが
押下されると、第21A図、第21B図のステップ152〜ステ
ップ160の判定ステップの羅列に移行する。この判定ス
テップの羅列では、ステップ152でNoならばステップ153
に移行し、ステップ153でNoならばステップ154に移行す
る。以上のようにステップ152〜ステップ160は、何れか
のステップが『Yes』になるまで順次実行されてゆく。
もしアングル切換キー801が押下されると、ステップ153
においてYesとなり第24図の割り込み処理のフローチャ
ートが実行される。もし副映像切換キー802が押下され
ると、ステップ154においてYesとなり第23図の割り込み
処理のフローチャートが実行される。
もしVolmeMenキー803が押下されると、ステップ157に
おいてYesとなり第26図の割り込み処理のフローチャー
トが実行される。一時停止キー807が押下されると、ス
テップ155においてYesとなり第25図の割り込み処理のフ
ローチャートが実行される。もしPGジャンプキー805が
押下されると、第27図の割り込み処理のフローチャート
が実行されるジョグダイアル810が回転されると、ステ
ップ152においてYesとなり第22図が実行される。
もしカーソルキーが押下されると、ステップ159にお
いてYesとなり、ステップ202においてPGCユーザオペレ
ーション制限情報を参照し、カーソル移動操作が許可さ
れているかを判定する。許可されているならばステップ
200においてアイテム情報を用いてアイテム間にカーソ
ルを遷移させる。Enterキーが押下されると、ステップ1
60においてYesとなりステップ203においてPGCユーザオ
ペレーション制限情報を参照し、確定操作が許可されて
いるかを判定する。許可されている場合、ステップ201
においてアイテム番号のアイテム情報のハイライトコマ
ンドフィールドから分岐コマンド或は加減算コマンドを
読み出し、これを実行する。
割込処理には、第22図〜第27図に示す7つのものがエ
ントリーされている。
第22図は早送りキー、巻戻しキーの押下、ジョグダイ
アル810の回転における割込処理の手順を示す。ステッ
プ170においてPCI一般情報.Forward_Scan()及びPGC一
般情報.Forward_Scan()を参照する。もし何れが一方
が非許可なら何も実行せずにリターンするが、両方とも
許可ならステップ171で管理情報パックアドレス内の先
頭Iピクチュアアドレスを読み出し、ステップ172でこ
のアドレスのIピクチュアをビデオデコーダ87に読み出
させる。Iピクチュアの読み出し後ステップ176で押下
されたキーの種別及びジョグダイアルの回転方向によ
り、光ピックアップの進行方向を決定する。その後ステ
ップ173に移行して、押下されたキーの種別及びジョグ
ダイアル810の回転量に基づいて、スキップ量を1〜15,
20,60,120,240の範囲で決定する。ステップ174におい
て、管理情報パックバッファ95上で展開されている管理
情報パック内のDSIを参照し、倍速サーチ情報テーブル
から決定された進行方向及びスキップ量に基づいた飛び
先の管理情報パックアドレスを取得する。続いてシステ
ム制御部93はステップ175に移行して算出された管理情
報パックアドレスへと光ピックアップを進めるよう、機
構制御部83に指示する。
第23図は、音声チャネル切換キー及び副映像チャネル
切換キー押下時の割込処理の手順を示す。第23図のフロ
ーチャートにおいてステップ161に移行すると、押下さ
れたのが音声チャネル切換キーであるか、副映像チャネ
ル切換キーであるかを判定し、音声チャネル切換キーな
らばPGC一般情報のAudio_Stream_Change()、PCI一般
情報のAudio_Steram_Change()の何れか一方が非許可
であるか否かを判定する。
副映像切換キーならばPGC一般情報のSubPicture_Stre
am_Change()、PCI一般情報のSubPicture_Stream_Chan
ge()の何れか一方が非許可であるか否かを判定する。
これらが共に許可になっているとステップ162に移行
し、何れか一方が非許可ならば何もせずにリターンす
る。ステップ162では、チャネルレジスタに副映像デー
タ或はオーディオデータのチャネル番号をインクリメン
トさせて、インクリメント後のチャネル番号(チャネル
番号iとする)を取り出す。ステップ163では、取り出
されたチャネル番号のみのパックを復号するよう信号分
離部86に指示する。この指示により、第5図におけるオ
ーディオパックA〜C、副映像パックA〜Bのうち、復
号対象となるものが切り換わる。
第24図は、アングル切換キー押下時の割込処理の手順
を示す。ステップ140においてPGC一般情報のAngle_Chan
ge()、PCI一般情報のAngle_Change()の何れか一方
が非許可であるか否かを判定する。PGC一般情報.Angle_
Change()、PCI一般情報.Angle_Change()が共に許可
になっているとステップ141に移行し、何れか一方が非
許可ならば何もせずにリターンする。ステップ141で
は、チャネルレジスタにアングル位置番号をインクリメ
ントさせて、インクリメント後のアングル位置番号を取
り出す。ステップ142においてインクリメント後のアン
グル位置番号のアングルセルの管理情報パックアドレス
をDSIのアングル情報から読み出す。管理情報パックア
ドレスの読み出し後ステップ143に移行して、当該アド
レスに光ピックアップを移動するよう機構制御部83に指
示する。
第25図は、一時停止キー押下時の割込処理の手順を示
す。ステップ181においてPGC一般情報のPause_()、PC
I一般情報のPause_()の何れか一方が非許可であるか
否かを判定する。もし何れが一方が非許可なら何も実行
せずにリターンするが、両方とも許可ならステップ185
において機構制御部の制御を一旦停止させ、ビデオデコ
ーダ内のバッファにアンダーフローを起こさせる。続い
てステップ186においてビデオデコーダにフリーズ状態
を維持させる。これにより画面では、静止画が表示され
た状態となる。
第26図は、VolmeMenキーが押下時の割込処理の手順を
示す。ステップ210においてPGC一般情報のMenu_Cal
l()、PCI一般情報のMenu_Call()の何れか一方が非
許可であるか否かを判定する。もし何れが一方が非許可
なら何も実行せずにリターンするが、両方とも許可なら
ステップ211においてファイルシステム管理情報からビ
デオマネージャの記録箇所を取得し、ステップ212にお
いてビデオマネージャをファイルオープンし、メニュー
用PGC情報をPGC情報バッファへと読み出す。ステップ21
3では、メニュー用PGC情報により、メニュー用ビデオオ
ブジェクトを順次読み出してゆき、メニュー映像を画面
に表示させメニュー用ビデオオブジェクトのハイライト
情報をハイライト情報バッファ上で展開させる。ステッ
プ214では、リモコン受信部がリモコンからの割り込み
信号を受信したかの受信待ちを行う。この受信待ちにお
いて、リモコンからは、カーソルキー、Enterキー、数
値キーの信号コードが送信されてくる。これらの受け付
けると、ステップ215においてメニュー用ビデオオブジ
ェクトの内容に基づく処理を行う。尚、この詳細は第21
B図のフローチャートにに示した手順と同様である。
第27図は、次PG、前PG、先頭PGサーチキーの押下時の
割込処理の手順を示す。第27図のステップ191においてP
GC一般情報のPG_Search()、PCI一般情報のPG_Search
()の何れか一方が非許可であるかを判定する。共に許
可ならステップ192において押下されたPGジャンプキー
が『次PGへの移動』のキーであるか、『前PGへの移動』
のキーであるか、『先頭PGへの移動』のキーであるかを
判定する。判定後、現在光ピックアップが位置している
PGのPG番号をPGマップを参照することにより参照し、
『次』『前』『先頭』のPG番号を判定する。更に、その
PGのエントリーVOBのVOB番号をPGC情報のPGマップから
取得する。ステップにおいてエントリーVOBのVOB番号の
VOB位置情報を機構制御部83に指示する。
(2.2.2.1)システム制御部93のエントリープログラム
チェーンの特定動作第19A図は、システム制御部93の処
理内容を示す全体フローである。本図を参照しながらDV
Dプレーヤー1の動作説明を行う。
DVDプレーヤー1のインジェクトボタンを押下する
と、基台が筐体の外側に移動する。基台が外側に移動し
た状態で、操作者は光ディスクを搭載する。基台に搭載
されて、基台がDVDプレイヤーの内側に移動すると、光
ディスクはDVDプレイヤーに装填される。システム制御
部93は、ステップ121において、光ディスクの挿入待ち
状態になっている。光学センサー等から光ディスク装填
が通知されると、機構制御部83および信号処理部84を制
御することにより、光ピックアップ82をリードイン領域
に置いたままディスクの回転制御を行う。リードイン領
域に置いたままのディスク回転を、回転動作が安定する
まで継続する。回転動作が安定すると、光ピックアップ
をリードイン領域から外周へと移動させてボリューム管
理領域を読み出す。ボリューム管理領域の情報に基づき
ビデオマネージャを読み出す(ステップ122)。さらに
システム制御部93は、ビデオマネージャのメニュー用PG
C管理情報テーブルを参照し、ボリュームメニュー用の
プログラムチェーンの記録アドレスを算出し、これを再
生し、PGC情報バッファ31に保持する。ボリュームメニ
ュー用のプログラムチェーンが内部に保持されれば、シ
ステム制御部93は、保持されたPGC情報を参照し、再生
を行うビデオオブジェクト(VOB)及びその光ディスク
上の記録アドレスを算出する。再生すべきビデオオブジ
ェクトが決定されれば、システム制御部93は、機構制御
部83及び信号処理部84に制御信号を出力し、決定したビ
デオオブジェクトを光ディスクから取り出し再生する。
これにより、第33図に示すボリュームメニューがテレビ
モニタ2に映像表示されることになる(ステップ12
3)。
これにより『旅行ムック<ハワイ諸島>』『旅行ムッ
ク<グアム島>』といったタイトル名がテレビモニタの
画面上に表れる。
このタイトルの一覧表を見て操作者が、興味を持った
メニュー項目を選択確定したとする(メニューにおける
メニュー項目の選択確定の際のシステム制御部93の動作
の詳細は次項で述べる。)。メニュー項目のハイライト
コマンドとして“PlayTitle"コマンド及びそのパラメー
タとしてタイトル番号が格納されており、このハイライ
トコマンドがシステム制御部93により実行される(ステ
ップ125)。
“PlayTitle"コマンドによる実行動作として、システ
ム制御部93はビデオマネージャの一部であるタイトルサ
ーチポインタテーブルを参照し、所属するビデオタイト
ルセット(VTS)及びVTS内タイトル番号を決定する。ビ
デオタイトルセットが確定されれば、システム制御部93
は機構制御部83及び信号処理部84に制御信号を出力し、
確定したタイトルセットのビデオタイトルセット管理情
報を再生しビデオタイトルセット管理情報の一部である
ビデオタイトルセット部タイトルサーチポインタテーブ
ルを内部に取り出す(ステップ126)。
ビデオタイトルセット部タイトルサーチポインタテー
ブルが取り出せれば、システム制御部93は、これを参照
し、再生すべきタイトルの再生開始用のプログラムチェ
ーンのPGC情報を決定する。PGC情報が決定されれば、シ
ステム制御部93は、機構制御部83及び信号処理部84に制
御信号を出力し、決定したPGC情報を再生し、これを内
部のPGC情報バッファ31に保持する。尚、この際、保持
されているボリュームメニュー用のPGC情報は上書きさ
れる事になる。タイトルの再生開始用のPGC情報が保持
されれば、システム制御部93は、保持したPGC情報を参
照して、再生すべきビデオオブジェクト及びその記録ア
ドレスを決定し、決定したビデオオブジェクトの再生
を、機構制御部83及び信号処理部84に制御信号を出力し
行う。
以降、システム制御部93は、保持したPGC情報に従
い、順次、再生すべきビデオオブジェクトを決定し再生
制御を行う。システム制御部93はPGC情報により示され
る最終のビデオオブジェクトの再生を完了すれば、PGC
情報の一部であるPGC連結情報を参照し、次のPGC情報を
決定する。次のPGC情報を決定したシステム制御部93
は、現在のPGC情報を廃棄して、次のPGC情報を保持し、
これに従い、再生進行を継続する(ステップ128)。
(2.2.2.2)第1動作例‥ビデオタイトルセットV1に対
する再生制御 第10A図〜第10C図、第13図に示した再生制御の具体例
に対して、第20図に示したフローチャートのソフトウェ
ア制御がどう行われるかを第31図に模式的に示す。本図
における矢印R100,R101,R102,R103‥‥は第19A図のステ
ップ127等によってPGC情報バッファ31にPGC情報が読み
出される様子を示している。個別に説明すると、矢印R1
00はPGC情報バッファ31に第13A図に示したPGC情報#1
が読み出される様子を示している。
矢印R101は、VOB#9に含まれているハイライトコマ
ンドが第21B図のステップ201において実行された場合、
PGC情報バッファ31に第13A図に示したPGC情報#2が読
み出される様子を示している。矢印R102は、VOB#9に
含まれているハイライトコマンドが第21B図のステップ2
01において実行された場合、PGC情報バッファ31に第13A
図に示したPGC情報#3が読み出される様子を示してい
る。
本図における破線の矢印K100,K101,K102,K103,K104,K
105,K106‥‥‥は第20図のステップ134によって光ピッ
クアップがVOBの記録開始位置に移動する様子を示して
いる。個別に説明すると、矢印K101は第13A図に示したP
GC情報#2のVOB#1のVOB位置情報を対象にして第20図
のステップ134が実行された場合に、VOB#1の記録箇所
の先頭位置へと光ピックアップが移動する様子を示して
いる。矢印K102は、第13A図に示したPGC情報#2のVOB
#2のVOB位置情報を対象にして第20図のステップ134が
実行された場合に、VOB#2の記録箇所の先頭位置へと
光ピックアップが移動する様子を示している。
矢印K106は第13A図に示したPGC情報#3のVOB#1のV
OB位置情報を対象にして第20図のステップ134が実行さ
れた場合に、VOB#1の記録箇所の先頭位置へと光ピッ
クアップが移動する様子を示している。
本図における白抜きの矢印F101,F102,F103‥‥は第20
図のステップ135、ステップ136によってVOBが占めてい
る記録箇所が光ピックアップによって走査される様子を
示している。個別に説明すると矢印F101は、第13A図の
『VOB位置情報テーブル』を対象にして第20図のステッ
プ135、ステップ136が繰り返し実行された場合に、VOB9
が光ピックアップによって走査される様子を示してい
る。矢印F102は、第13A図の『VOB位置情報テーブル』を
対象にして第20図のステップ135、ステップ136が繰り返
し実行された場合に、VOB#1が光ピックアップによっ
て走査される様子を示している。矢印F103は、第13A図
の『VOB位置情報テーブル』を対象にして第20図のステ
ップ135、ステップ136が繰り返し実行された場合に、VO
B#2が光ピックアップによって走査される様子を示し
ている。
第20図〜第25図のフローチャートを参照しながら第2B
図に示したビデオタイトルセットV1に対するシステム制
御部93のソフトウェア制御について説明する。今、『旅
行ムック』<ハワイ島>』が選択されたのでPGC情報バ
ッファ31にはPGC情報#1が格納されている。PGC情報#
1のVOB位置情報は第13A図に示したようにVOB#9の記
録位置が記載されている。ステップ133、ステップ134に
おいてシステム制御部93は、PGC情報#1のVOB位置情報
テーブルからVOB#9のVOB位置情報を読み出し、このVO
B位置情報に基づいて、記録箇所の先頭位置をアクセス
するよう機構制御部83に指示する。機構制御部83の制御
により、光ピックアップが記録箇所の先頭まで移動する
と、ステップ136においてシステム制御部93は、その先
頭位置からデータを読み出させるよう、機構制御部83に
指示する。この指示を受けて機構制御部83は光ディスク
の回転駆動を行う。この指示の繰り返しをステップ135
において継続させることにより、記録箇所の先頭位置か
ら順々にVOBがパック単位に読み出されてゆく。
この繰り返しにより、第10C図に示したGOP100〜GOP20
0の副映像データによって『お勧めツアー』、『ツアー
内容選択』という2つのアイテムを含むメニューが画面
上に描画される。またこれらのGOPの管理情報パックに
は、アイテム情報#1及びアイテム情報#2というアイ
テム情報が存在し、それぞれのアイテムとペアになって
いる。具体的にはアイテム情報#1にはPGC情報に分岐
する『Link PGC#2』が、アイテム情報#2にはPGC情
報に分岐する『Link PGC#3』がそれぞれのハイライト
コマンドフィールドに記述されている。操作者は今度の
長期休暇の旅先を何処にするかを決めかねており、何処
かいい旅先がないものかと模索していた。上記メニュー
を見て右手でリモコンを把持し、親指で『お勧めツア
ー』に対応する数値キーを押下する。ステップ135〜ス
テップ137において論理ブロックの読み出しを繰り返し
ている間、システム制御部93はリモコン受信部92からの
割り込み信号の受信監視を行っている。ここで上記の押
下が検出されるとステップ137がYesとなり、第21図のフ
ローチャートに移行する。
ここでは操作者によって数値キーが押下されたので、
ステップ152〜ステップ157において全てNoとなり、ステ
ップ158においてYesとなる。ステップ158においてYesと
なると、ステップ203においてPGC一般情報.Item_Activa
te()が許可であることを確認してステップ201に移行
し、アイテム情報#1−アイテム情報#2のうち、アイ
テム情報#1側のハイライトコマンドフィールドからコ
マンドを読み出してこれを実行する。ここでハイライト
コマンドフィールドに記載されているコマンドは分岐コ
マンドであり、第19C図のフローチャートに基づいて他
のプログラムチェーンへの分岐を行う。第19C図を参照
しながらプログラムチェーンへの分岐処理について説明
を行う。第19C図のフローチャートは実行すべきコマン
ドが分岐コマンドであった場合のみ実行される分岐コマ
ンド特有の処理内容を示している。ステップ71ではコマ
ンドの分岐先フィールドに記載されたプログラムチェー
ン番号を読み出す。ここでは、PGC情報#2の番号が読
み出されることになる。ステップ72ではビデオタイトル
セット管理情報に記載されているPGC管理情報テーブル
の先頭アドレスを参照して、PGC管理情報テーブルにお
けるPGC情報#2の記録箇所の先頭位置の論理ブロック
を計算する。ステップ73では、機構制御部83を制御して
算出した論理ブロックに光ピックアップを移動する。ス
テップ74では光ピックアップ、機構制御部83を介して読
み出されてくる論理ブロックデータ内のPGC情報#2をP
GC情報バッファ31に格納する。ステップ75では、格納さ
れたPGC情報に対して第20図のフローチャートの再帰的
呼出を行い、新たに格納されたプログラムチェーンに対
してプログラムチェーン再生処理を行う。これによりVO
Bの再生途中からのPGC情報#2への分岐が行われる。
PGC情報#2へと分岐すると、ステップ133において第
13A図に示したPGC情報#2のVOB位置情報テーブルからV
OB位置情報を読み出し、ステップ134においてVOB#1の
記録箇所の先頭位置をアクセスするよう、システム制御
部93は機構制御部83に指示する。機構制御部83の制御に
より、光ピックアップが記録箇所の先頭まで移動する
と、ステップ135〜ステップ136においてシステム制御部
93は光ディスクの論理ブロックを順次読み出してゆくよ
う機構制御部83を制御する。これにより、記録箇所の先
頭位置から順々にVOB#1がパック単位に読み出されて
ゆく。これに伴い、第13A図に示したGOP00〜GOP200のパ
ックがシステムデコーダ86で分離され、ビデオデコーダ
87によって映像信号に復号されて、映像合成部90におい
て副映像と合成されることにより、ツアー会社、航空会
社の広告を紹介する数分長の実写映像がテレビモニタ上
に表れる。この様子を第28図に模式的に示す。
操作者は、これらの映像に興味を示さずジョグダイア
ル810を操作したとする。この操作によって第20図のス
テップ137がYesとなり、第21図のフローチャートへと移
行する。操作されたのがジョグダイアル810であるから
ステップ152においてYesとなり、第22図のステップ170
へと移行する。第22図のフローチャートは、早送り・巻
戻しの指示がリモコンについてなされた場合のシステム
制御部93の割り込み処理の手順を示すフローチャートで
ある。システム制御部93はステップ170においてPCI一般
情報、PGC一般情報のユーザオペレーション制限情報を
参照する。ここでPGC一般情報.Forward_Scan()が許可
と設定されているものの、第13A図に示したPCI一般情
報.Forward_Scan()が非許可と設定されているので、
ステップ170がYesとなり、ステップ171〜ステップ175の
処理がスキップされて、第20図のステップ135へと戻
る。何度ジョグダイアル810を操作しても、映像再生は
引き続き行われるので、ツアー会社、航空会社の広告映
像を始めから終わりまで視聴して貰うことができる。
広告が表示された後、VOB#1内のGOP250〜GOP450の
パックがシステムデコーダ86で分離され、ビデオデコー
ダ87によって映像信号に復号されて、映像合成部90にお
いて副映像と合成されることにより、日に焼けた若者が
日光浴を楽しむ光景、波と戯れる光景、ビーチバレーで
遊ぶ光景、サーフボードを片手にして会話を楽しむ光景
等、ビーチの魅力を紹介する数分長の実写映像がテレビ
モニタ上に表れる。この様子を第29図に模式的に示す。
操作者はこれらの映像を短時間で見ようとして、ジョ
グダイアル810を僅かに回転する。リモコン受信部92か
ら、この回転のための割り込み信号が通知されると第20
図のステップ137がYesとなり第22図のフローチャートに
移行する。ジョグダイアル810が回転されたので、ステ
ップ152がYesとなり、ステップ170に移行する。ステッ
プ170においてPCI一般情報.Forward_Scan()及びPGC一
般情報.Forward_Scan()を参照する。これらが共に許
可と設定されているので、ステップ170がNoとなりステ
ップ171、ステップ172に移行して、管理情報パックアド
レス内の先頭Iピクチュアアドレスを読み出し、このア
ドレスのIピクチュアをビデオデコーダ87に読み出され
る。Iピクチュアの読み出し後のステップ176及びステ
ップ173に移行して、ジョグダイアル810の回転方向及び
回転量から進行方向及びスキップ量を決定し、ステップ
174において倍速サーチ情報テーブルを参照して、決定
された進行方向及びスキップ量に相当する管理情報パッ
クアドレスを取得する。続いてシステム制御部93はステ
ップ175に移行して算出されたスキップ量だけ光ピック
アップの読み出し位置を順方向に進めるよう機構制御部
83に指示する。ジョグダイアル810が回転されている限
り、上記のステップ171〜ステップ175の処理は繰り返さ
れる。この繰り返しにより光ピックアップの読み出し位
置がGOPの整数倍単位にスキップされて、管理情報パッ
クが数個飛びに読み出されてゆき、各GOP内の15枚程度
のIピクチュアのうち一枚のみが画面に表示されてゆ
く。
早送り再生によりVOB#1の再生は短時間で終わっ
た。VOB#1の読み出し終了により、ステップ135による
繰り返し制御が終了し、ステップ132へと移行する。ス
テップ132、ステップ133においてシステム制御部93は
『VOB位置情報テーブル』内のVOB#1の次に記述してあ
るVOB#2のVOB位置情報を読み出し、ステップ134〜ス
テップ136においてVOB位置情報に記述されている論理ブ
ロック間のデータ読み出しを行うよう機構制御部83に指
示する。この読み出し指示をステップ135においてVOB位
置情報内の『ブロック数』分繰り返させることにより記
録箇所の先頭位置から順々にVOBがパック単位に読み出
されてゆく。これに伴い、第10A図に示したVOB#2は、
GOP00〜GOP200のパックが映像信号に復号されて、映像
合成部90において副映像と合成される。これにより、VI
Pループ、ロビー、客室、屋外プール等の高級ホテルA
の豪華な設備を紹介する実写映像がテレビモニタ上に表
れる。
以上のVOB#2に対しての処理を、VOB#7、VOB#8
のVOB位置情報について行うと、『VOB位置情報テーブ
ル』の並び通りに順にVOB位置情報が読み出され、機構
制御部83が制御されて矢印K103、K104、K105に示すよう
に各VOBの記録箇所の先頭位置へと光ピックアップが移
動する。そして矢印F104、矢印F105、矢印F106に示すよ
うにVOBが順次読み出されてゆく。
VOB#2の読み出しによりGOP250〜GOP200のパックが
映像信号に復号されて、宿泊料金やチェックイン/チェ
ックアウト法を紹介する約25秒長の実写映像がテレビモ
ニタ上に表れ、VOB#7によりダイビングの諸注意、緊
急時の対処法を紹介する数分長の実写映像がテレビモニ
タ上に表れる。VOB#8によち活況溢れる市街地の光景
を撮影したシーンが画面に現れ、市街行動における諸注
意、事故に巻き込まれた場合の連絡先を紹介する実写映
像がテレビモニタ上に表れる。
VOB#8の再生を全て終了すると、第20図のフローチ
ャートから第19A図のフローチャートに戻り、第19B図の
フローチャートのステップ81に移行する。
第19B図のフローチャートは連結情報による分岐処理
の内容を示している。ステップ81において連結情報に記
述されているプログラムチェーン番号を読み出す。ここ
では、PGC情報#1が分岐先に指定されているものとす
る。ステップ82ではビデオマネージャ内のビデオタイト
ルセット管理情報に記載されているPGC管理情報テーブ
ルの先頭アドレスを参照して、PGC管理情報テーブルに
おけるPGC情報#1の記録箇所の先頭位置の論理ブロッ
クを計算する。ステップ83では、機構制御部83を制御し
て算出した論理、ブロックに光ピックアップを移動す
る。ステップ84では光ピックアップ、機構制御部83を介
して読み出されてくる論理ブロックデータ内のPGC情報
#1をPGC情報バッファ31に格納する。格納されたPGC情
報に対して第20図のフローチャートの呼出を行い、新た
に格納されたPGC情報#1に対してプログラムチェーン
再生処理を行う。
システム制御部93は、PGC情報#1のVOB位置情報テー
ブルから、VOB#9の記録箇所の先頭位置を再度アクセ
スするよう、機構制御部83に指示し、ステップ135及び
ステップ136において、ここから論理ブロックに記録さ
れているデータを順次読み出させるよう機構制御部83に
指示する。これにより、記録箇所の先頭位置から順々に
VOB#9がパック単位に読み出されてゆく。
この読み出しにより再度お勧めツアー、ツアー内容選
択という2つのアイテムを含むメニューが表示される。
これらのGOPには、アイテム情報#1及びアイテム情報
#2といったそれぞれのコースとペアになっているアイ
テム情報が、管理情報パック内に存在している。アイテ
ム情報#1には再生経路をPGC情報#2に分岐する『Lin
kPGC#2』、アイテム情報#2には再生経路をPGC情報
#3に分岐する『LinkPGC#3』がそれぞれのハイライ
トコマンドフィールドに記述されている。操作者はツア
ー先をハワイ諸島に選ぶことを決意し、親指で『ツアー
内容選択コース』に対応する数値を押下する。ステップ
135〜ステップ137において論理ブロックの読み出しを繰
り返している間、システム制御部93はリモコン受信部92
からの割り込み信号の受信監視を行っている。ここで上
記の押下が検出されるとステップ137がYesとなり、第21
図のフローチャートに移行する。移行後、ステップ152
〜ステップ157において全てNoとなり、ステップ158にお
いてYesとなる。ステップ158においてYesとなると、ス
テップ201に移行し、アイテム情報#1−アイテム情報
#2のうち、アイテム情報#2側のハイライトコマンド
フィールドからコマンドを読み出しこれを実行する。こ
こでハイライトコマンドフィールドに記載されているコ
マンドは分岐コマンドであるから、これの分岐先に指定
されているPGC情報#3をバッファに格納し、これに準
じた制御を行う。これによりVOBの再生途中からPGC情報
#3への分岐が行われる。
PGC情報#3のVOB位置情報テーブルからVOB#1のVOB
位置情報を読み出し、ステップ134、ステップ135及びス
テップ136において、VOB位置情報の記録箇所の論理、ブ
ロックに記録されているデータを順次読み出させるよう
機構制御部83に指示する。これにより、記録箇所の先頭
位置から順々にVOBがパック単位に読み出されてゆく。
これに伴い、第10A図に示したVOBGOP00〜GOP200のパッ
クが映像信号に復号されて、映像合成部90において副映
像と合成されることにより、ツアー会社、航空会社の広
告を紹介する数分長の実写映像がテレビモニタ上に表れ
る。
操作者は、これらの映像に興味を示さず早送りキーを
押下するが、ここでPCI一般情報.Forward_Scan()、PG
C一般情報.Forward_Scan()が共に非許可と設定されて
いるので、ステップ170がYesとなり、ステップ171〜ス
テップ175の処理がスキップされて、第20図のステップ1
35へと戻る。何度早送りを押下しても、映像再生は引き
続き行われるので、これらの映像をスキップする事など
視聴することになる。
第31図において矢印F102に示すようにVOB#1が読み
出されてゆくことにより、GOP250〜GOP450のパックがシ
ステムデコーダ86で分離され、ビデオデコーダ87によっ
て映像信号に復号されて、映像合成部90において副映像
と合成されることにより、絶好の海水浴やサーフィンス
ポット等有名ビーチを紹介する数分長の実写映像がテレ
ビモニタ上に表れる。
VOB#1のパックを全て読み出すと、PGC情報#4のVO
B位置情報テーブルから次順位のVOBとしてVOB#4のVOB
位置情報を読み出し、ステップ134、ステップ135及びス
テップ136において、VOB#4のVOB位置情報の論理ブロ
ックに記録されているデータを順次読み出してゆく。操
作者は、これらの映像に興味を示さず早送りキーを押下
する。
ここでPGC情報#4においてはPGC一般情報.Forward_S
can()が非許可と設定されているので、ステップ170が
Yesとなり、ステップ171〜ステップ175の処理がスキッ
プされて、第20図のスキップ135へと戻る。何度早送り
を押下しても、映像再生は引き続き行われるので、これ
らの映像を始めから終わりまで視聴して貰うことができ
る。
VOB#4の再生が継続して行われることにより、GOP10
0〜GOP200は、ホテルのグレードがデラックスコース及
びエコノミーコースといった2つのアイテムを含むメニ
ューが表示される。2つのアイテムには、アイテム情報
#1、アイテム情報#2が対応づけられている。アイテ
ム情報はLinkPGC#6という再生経路を切り換えるため
のコマンドを含んでおり、アイテム情報はLinkPGC#5
という再生経路を切り換えるためのコマンドを含んでい
る。操作者は現地の高級ホテルに興味があり、今度の休
日の宿泊先に、是非ともここを選ぼうと考えていた。右
手でリモコンを把持し親指でデラックスコースに対応す
る数値を押下する。
この押下によりハイライトコマンドフィールドに記載
されている分岐コマンドを実行して、これの分岐先に指
定されているPGC情報#5をバッファに格納し、これに
準じて制御を行う。メニューの表示以前に早送り再生を
行っていれば、危うくこのメニューを見落とすところで
あったが、メニューが存在するPGC情報において、早送
り再生が禁じられたのでメニューの見落としを未然に防
止できた。
これによりVOB#4の再生途中からPGC情報#5への分
岐が行われる。分岐後、矢印K108に示すようにPGC情報
#5のVOB位置情報テーブルからVOB#2の記録箇所の先
頭位置から順次パックを読み出させてゆくよう、機構制
御部83に光ディスクの回転駆動を行わせる。これにより
記録箇所の先頭位置から順々にVOBがパック単位に読み
出されてゆく。これに伴い、第13A図に示したVOB#2
は、GOP00〜GOP200のパックが映像信号に復号されて、
屋外プール等の高級ホテルAの豪華な設備を紹介する実
写映像がテレビモニタ上に表れる。
操作者は、これらの映像に興味を示さず早送りキーを
押下するが、PGC情報#6においてもPGC一般情報.Forwa
rd_Scan()が非許可と設定されているので、ステップ1
70がYesとなり、ステップ171〜ステップ175の処理がス
キップされて、第20図のステップ135へと戻る。何度早
送りを押下しても、映像再生は引き続き行われるので、
これらの映像を始めから終わりまで視聴して貰うことが
できる。
設備案内の紹介映像の後に、GOP250〜GOP450におい
て、高級ホテルAのチェックイン/チェックアウト法、
サービス料金、宿泊料金、チップ、マナー等の宿泊に関
する詳細事項が表示される。高級ホテルAは伝統あるい
は格式高いホテルであるため、上記事項は特に詳細なも
のが規定されている。これはツアーを主催するツアー会
社が是非とも旅行者に留意してもらう必要がある必須事
項である。PGC情報#5において早送りが非許可と設定
されているため、これらの事項が見落とされることが未
然に防止された。
続いて、ステップ135においてVOB位置情報に記載され
ているブロック数だけデータ読み出しが継続される。こ
のブロック数分のデータ読み出しを終了すると、システ
ム制御部93のステップ132に移行する。ステップ133にお
いてステップ135においてVOB位置情報に記載されている
ブロック数だけデータ読み出しが継続される。このブロ
ック数分のデータ読み出しを終了すると、システム制御
部93のステップ132に移行する。ステップ133においてPG
C情報のVOB位置情報テーブルから次順位のVOB#5のVOB
位置情報を読み出し、ステップ134、ステップ135及びス
テップ136において、ここから論理ブロックに記録され
ているパックを順次読み出させる。
続いて機構制御部83が制御されて矢印K110に示すよう
にVOB#9の記録箇所の先頭位置へと光ピックアップが
移動し、矢印F108に示すようにVOB#9が順次読み出さ
れてゆく。
GOP100〜GOP200が表示されて、ダイビング、市街観光
といったレジャーコースの種別を提示するアイテムを含
むメニューが表示される。2つのアイテムにはアイテム
情報#1、アイテム情報#2が対応づけられている。ア
イテム情報#1はPGC7に再生経路を切り換えるためのコ
マンドを含んでおり、アイテム情報#2はPGC8に再生経
路を切り換えるためのコマンドを含んでいる。
操作者はダイビングのライセンスを保持しており、今
度の休日には、是非ともこれを楽しもうと考えていた。
右手でリモコンを把持し親指でダイビングコースに対応
する数値を押下する。
これの押下によりハイライトコマンドフィールドに記
載されている分岐コマンドを実行して、これの分岐先に
指定されているPGC情報#7をバッファに格納し、これ
に準じた制御を行う。
これによりVOB#9の再生途中にPGC情報#7が光ディ
スクからPGC情報バッファ31に読み出されて、分岐後、P
GC情報#7のVOB位置情報テーブルに記録箇所が記述さ
れたVOB#7がパック単位に読み出されてゆく。これに
伴い、図に示したVOB#6のGOP100〜GOP200のパックが
映像信号に復号されて、珊瑚礁、熱帯魚を紹介する数分
長の実写映像がテレビモニタ上に表れる。
第10C図に示したVOB#7のGOP300〜GOP400のパックが
読み出され、システムデコーダ86で分離され、ビデオデ
コーダ87によって映像信号に復号されて、映像合成部90
において副映像と合成されることにより、ダイビングの
諸注意、緊急時の対処法を紹介する数分長の実写映像が
テレビモニタ上に表れる。これらの事項は、ツアーを主
催するツアー会社が是非とも旅行者に留意してもらう必
要がある必須事項である。PGC情報#7において早送り
が非許可と設定されているため、もし早送りキーが押下
されてもこれらの事項が見落とされることはない。
<自動デモの動作例> 第34図を参照しながら『二つの側面を持った制御構
造』を利用した自動デモの実現例について説明する。第
34図において、ボリュームメニューにおける自動デモ用
アイテムy616から矢印R201が伸び、その先にPGC情報#5
3が存在するが、これは自動デモのエントリープログラ
ムチェーンがPGC情報#53であることを示している。PGC
情報#53に注目すると、PGC情報#53からは、第31図に
示したPGC情報#3と同様、矢印K106、K107によってVOB
#1、VOB#4が指示されている。これはPGC情報#53
が、PGC情報#3と同様VOB#1、VOB#4を順々に再生
するよう、『VOB位置情報テーブル』が規定されている
ことを意味する。
PGC情報#55に注目すると、PGC情報#55からは、第31
図に示したPGC情報#5と同様、矢印K108、K110によっ
てVOB#2、VOB#5が指示されている。これはPGC情報
#55が、PGC情報#5と同様VOB#2、VOB#5を順々再
生するよう、『VOB位置情報テーブル』が規定されてい
ることを意味する。
このようにPGC情報#53、PGC情報#55によって再生が
行われると、第31図に示したものと同一のVOBが読み出
されるため、テレビモニタの画面上には『ツアー内容選
択コース』『デラックスコース』を順次再生したのと同
様の映像が表れる。
PGC情報#53とPGC情報#3との違いはPGCユーザオペ
レーション制限情報及びPGCコマンドテーブルである。
オートデモ用のPGCユーザオペレーション制限情報の設
定例は第35図の通りであり、本図においてPGC一般情報.
Forward_Scan()が非許可と設定されているのは、通行
人が勝手に操作して映像が早送りされることを防ぐため
である。また、通行人が勝手な操作により、デモ用のナ
レーションが聞き逃されることを防止するためである。
PGC一般情報.Backwarod_Scan()は許可と設定されて
いる。これはPGC一般情報.Forward_Scan()が非許可と
設定されているのと好対象であるが、その理由はもしデ
モの内容に通行人が興味を示した場合に、巻戻しを操作
させて何度でも映像をと視聴させるためである。
PGC一般情報.Pause_On()も許可と設定されている。
これはPGC一般情報.Backward_Scan()が許可と設定さ
れているのと同じ理由である。もしデモの内容に通行人
が興味を示した場合に、その内容の一部をじっくりと視
聴して貰うためである。
特に注目すべきは、PGC一般情報.Upper_Item_Select
()〜PGC一般情報.Item_Activateである。
本図を参照すると、PGC一般情報.Upper_Item_Select
()〜PGC一般情報.Lower_Item_Select()が全て許可
と設定され、PGC一般情報.Item_Activate()のみが非
許可と設定されている。これはPGC一般情報.Upper_Item
_Select()〜PGC一般情報.Lower_Item_Select()を許
可と設定することにより自動デモを見た通行人にカーソ
ル移動を行わせて対話性があることをアピールするため
である。
PGC一般情報.Item_Activate()が非許可であるの
は、その対話性のかなめであるハイライトコマンドによ
る分岐を店頭では禁じるためである。このようにハイラ
イトコマンドの実行が禁じられているのに対して、PGC
コマンドテーブルには、『VOB位置情報テーブル』にVOB
位置情報が記述されたVOBを全て読み出した後、PGC情報
#55へと分岐を行う旨のコマンド(このように全VOB読
み出し後にディスク再生装置に実行させるコマンドは図
中に示すような後処理コマンドと呼ばれる。)『Link P
GC#55』が記述されており、ハイライトコマンドによる
分岐を禁じた代わりにPGC情報#55へと自動的に分岐を
行うようディスク再生装置に指示する。これにより、PG
C情報バッファ31におけるPGC情報#53はPGC情報#55に
よって上書きされ、ディスク再生装置はPGC情報#55に
基づいて矢印K108、K110に示すように順次VOB#2、VOB
#5を読み出してゆく。
自動デモでは『ハワイ諸島コース』と同様の実写映
像、副映像を画面に表示させながらも、対話操作の要で
ある分岐は一部無効化されるので、デモンストレーショ
ン用のPGC情報を設けることにより、『商品用』『デモ
用』の2つの再生経路を切り換えて使用することができ
る。
旅行代理店の社員が店頭にDVDプレーヤー1を設置
し、本光ディスクの自動デモを実行したとする。この自
動デモにより表示されるVOB#1、VOB#4は通行人をひ
きつけるのに充分な魅力を有する。通行人がDVDプレー
ヤー1に近づき、VOB#4により表示されたメニューを
見て、リモコン91を把持して上下左右キーを操作したと
する。
ステップ135〜ステップ137において論理ブロックの読
み出しを繰り返している間、システム制御部93はリモコ
ン受信部92からの割り込み信号の受信監視を行ってい
る。ここで上記の押下が検出されるとステップ137がYes
となり、第21A図、Bのフローチャートに移行する。
ここでは操作者によってカーソルキーが押下されたの
で、ステップ152〜ステップ157において全てNoとなり、
ステップ159においてYesとなる。ステップ159においてY
esとなると、ステップ202に移行し、PGC一般情報.Upper
_Item_Select()〜PGC一般情報.Left_Item_Select()
を参照する。これらはオール許可となっているので、ス
テップ200へと移行する。ステップ200では、副映像デコ
ーダ88に色変えを指示することにより、カーソル遷移を
行う。
このようなカーソルが自在に動くのを見て、通行人は
楽しさを覚え、カーソルが『エコノミーコース』にある
状態でリモコン91の『Enter』キーを押下したとする。
第20図のステップ135〜ステップ137において論理ブロ
ックの読み出しを繰り返している間、システム制御部93
はリモコン受信部92からの割り込み信号の受信監視を行
っている。ここで上記の押下が検出されるとステップ13
7がYesとなり、第21図のフローチャートに移行する。
ここでは操作者によって『Enter』キーが押下された
ので、ステップ152〜ステップ157において全てNoとな
り、ステップ160においてYesとなる。ステップ160にお
いてYesとなると、ステップ203へと移行する。ステップ
203においてリモコン受信部92は、PGC一般情報.Item_Ac
tivate()が許可であるか、非許可であるかを判定す
る。非許可となっているので、何もせずにリターンす
る。このようにリターンした後、後処理コマンド『Link
PGC#55』を実行して、PGC情報バッファ31にPGC情報#
55を読み出し、前処理コマンドに基づいてVOB#2、VOB
#5を読み出してゆく。通行人は自分の意に反した分岐
が行われたことに多少戸惑うが、社員に問い合わせるこ
とによりこれが自動デモであることを知る。このような
自動デモにより、通行人に『旅行ムック』の魅力を充分
アピールすることができる。
以上のように本実施形態によれば、管理情報パック内
にPCIユーザオペレーション制限情報が存在し、これに
早送り、巻戻し等の特殊再生の実行指示を行うユーザオ
ペレーションの受け付けの許否が規定されているので、
約1.0秒の精度で特殊再生用のキー割込処理の受け付け
の可否を映像内容毎に設定することができる。これによ
り、広告、旅行規約等の映像が現れている間は、早送り
の実行を禁止する等が可能になる。
再生経路にも相当するPGC情報にPGCユーザオペレーシ
ョン制限情報が存在し、これに早送り、巻戻しを始めと
する特殊再生の許否が規定されているので、分岐が存在
する再生経路における早送りの実行を禁止し、分岐が存
在しない再生経路での早送りの実行を許可することがで
きる。即ち特殊再生の実行の可否を、再生する映像とは
無関係に、再生経路毎に差別化することができる。
例えばPGC情報によって一連のVOBが再生されている10
分、20分といったオーダーの期間において、ユーザがリ
モコン操作を行うことにより特殊再生を実行する旨のキ
ー割込が発生すると、そのキー割込に対応する特殊再生
の割込処理の実行の可否はPGCユーザオペレーション制
限情報に基づいて決定される。ここで分岐先を対話的に
決める等対話性の高い再生経路の経路情報に、特殊再生
の割込処理の実行の拒否に設定しておけば、対話性の高
い再生経路とも知らずに、操作者がむやみにキーを押下
しても、ユーザオペレーション制限情報により早送り或
は巻戻し等の特殊再生のキー割込処理の起動を禁止する
ことができる。このように対話性性の高い再生経路にお
ける特殊再生のキー割込処理の起動を禁止することによ
り、対話性を損なうような特殊再生の実行は排除するこ
とができる。
ダイジェスト映像版のように映像内容を順次視聴させ
るための再生経路の経路情報は、特殊再生の割込処理の
実行の許可に設定しておけば、操作者のキー押下通り
に、早送りキー押下時の割込処理の起動を許可すること
ができる。このように映像の視聴目的の再生経路におけ
る特殊再生のキー割込処理の起動を許可することによ
り、ダイジェスト映像版の再生経路を特殊再生を用いて
視聴させることができる。故に、ダイジェスト映像の再
生経路では、特殊再生の有効性を巧みにとりいれること
ができる。
尚本実施形態において、PGC一般情報.Upper_Item_Sel
ect()、PGC一般情報.Lower_Item_Select()、PGC一
般情報.Right_Item_Select()、PGC一般情報.Left_Ite
m_Select()、PGC一般情報.Item_Activate()によっ
て、カーソル移動、確定操作の許可、非許可を個別に設
定するようにしたが、PGC一般情報.Upper_Item_Select
()〜PGC一般情報.Item_Activate()の代わりに、PGC
一般情報.Item_Select_and_Activate()という情報を
設けても良い。このPGC一般情報.Item_Select_and_Acti
vate()は、カーソル移動、確定操作を全く受け付いれ
ないか、受け付けいれるかを『0』『1』で表現する。
このように、カーソル移動、確定操作の受け入れのを許
可、非許可を総合して1ビットで設定させてもよい。
本実施形態においては、1つのVOBユニットを1つのG
OPで構成したが、格納する動画映像の再生時間が1秒前
後になるのであれば1つのGOPに限るものではなく、2
個や3個の非常に再生時間の短いGOPから構成されても
良いことはいうまでもない。また、この場合、管理情報
パックは、連続した複数個のGOPの先頭に配置され、こ
れら複数のGOPに対して有効な再生制御情報を格納する
ことになる。
本実施形態では、動画情報にはMPEG2方式のディジタ
ル動画データの場合で説明したが、音声や副映像等と共
にオブジェクトを形成可能な動画データであればこれに
限るものではなく、例えばMPEG1方式のディジタル動画
や、MPEG方式で利用されるDCT(Discrete Cosine Trans
form)以外の変換アルゴリズムによるディジタル動画で
あってももちろんよい。
また、本実施例では管理情報パックは動画の復元単位
であるGOP毎に配置されたが、ディジタル動画の圧縮方
式が異なれば、その圧縮方式の復元単位毎になるのは自
明である。
最後に、本実施形態における光ディジタルの製造方法
を簡単に説明する。ビデオカメラによって撮影した何巻
ものビデオテープや、ライブ録音したミュージックテー
プをマスターとして用意し、これに収録されている動
画、音声をデジタル化して、ノンリニア編集装置にアッ
プロードする。編集者は、このノンリニア編集装置上に
おいて、フレーム単位に映像、音声を再生させながら、
グラフィックエディタ等のアプリケーションプログラム
によってメニュー、アイテムを作成する。これと共に、
GUIジェネレータ等を用いてハイライトコマンドを組み
込んだ管理情報パックをも作成する。作成後、これらを
MPEG規格に準じて符号化して、動画データ、オーディオ
データ、副映像データ、管理情報パックを生成する。生
成すると、ノンリニア編集装置上でこれらからVOBユニ
ットを作成してゆきVOBを作成してゆく。VOBを作成する
と、VOBにVOB番号を付与して、更にPGC情報#1,#2,#
3,#4‥‥‥#n、ビデオタイトルセット部タイトルサ
ーチポインタテーブル、ビデオタイトルセット管理構成
を作成し、ワークステーションのメモリ上において、上
述したデータ構造を構成する。
データ構造を構成した後、ファイル領域にこれらを記
録できるように、これらのデータを論理データ列に変換
する。変換された論理データ列は、磁気テープ等の伝達
媒体に記録され、さらに物理データ列に変換される。こ
の物理データ列は、ボリュームデータに対してECC(Err
or Check Code)や、E−F変調、リードイン領域のデ
ータ、リードアウト領域のデータなどが付加されたもの
である。この物理データ列を用いて原盤カッティング
は、光ディスクの原盤を作成する。さらにプレス装置に
よって作成された原盤から光ディスクが製造される。
上記の製造フローでは、本発明のデータ構造に関る論
理データ列作成装置の一部を除いて、既存のCD用の製造
設備がそのまま使用可能である。この点に関しては、オ
ーム社「コンパクトディスク読本」中島平太郎、小川博
司共著や、朝倉書店「光ディスクシステム」応用物理学
会光学談話会に記載されている。
産業上の利用可能性 以上のように本発明に係るマルチメディア光ディスク
は、スポンサーを募って民生用AV機器向けのインタラク
ティブソフトを販売・流通するのに有用であり、またデ
モ用と商品との再生経路を1つの光ディスクに共用させ
て流通コストを低減するのに有用である。
また、本発明に係る再生装置、再生方法は、実装メモ
リの規模が制限された安価な民生用AV機器においても、
上記のような光ディスクを再生させるのに有用である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G11B 27/10 A (72)発明者 山内 一彦 大阪府寝屋川市石津南町19番1−407号 (72)発明者 福島 能久 大阪府大阪市城東区関目6丁目14番C− 508 (56)参考文献 特開 平5−174450(JP,A) 特開 平9−251761(JP,A) 国際公開95/12197(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 27/00 G11B 27/10 G11B 20/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のシステムストリームと、所定の前記
    システムストリームの再生順序を示すテーブル情報とを
    格納する光ディスクの再生装置であって、 前記光ディスクは、さらに、前記テーブル情報が再生順
    序を示す全ての前記システムストリームに対し早送り再
    生を制限するか否かを示す第1の制限情報を格納し、 前記システムストリームは動画データと前記動画データ
    の所定区間に対し早送り再生を制限するか否かを示す第
    2の制限情報とを有し、 前記再生装置は、 前記システムストリームと前記テーブル情報と前記第1
    の制限情報と前記第2の制限情報とを前記光ディスクか
    ら読み出し再生する読出手段と、 前記早送り再生の指示を受け付ける受付手段と、 前記読出手段を制御する制御手段とを備え、 前記制御手段は、 前記読出手段を制御し、前記テーブル情報と前記第1の
    制限情報と前記第2の制限情報とを光ディスクから読み
    出させ、 前記テーブル情報に示されている前記所定のシステムス
    トリームの全てを前記再生順序に従って読み出し再生す
    るように前記読出手段を制御し、 前記早送り再生の指示が受け付けられた際、再生してい
    るシステムストリームの前記早送り再生が制限されてい
    るか否かを、前記第1の制限情報と第2の制限情報とに
    より判定し、 前記早送り再生が制限されていないと判定したときに
    は、前記早送り再生の実行を許可し、制限されていると
    判定したときには、前記早送り再生の実行を不許可とす
    る、再生装置。
JP50501797A 1995-08-21 1996-08-19 光ディスクの再生装置 Expired - Lifetime JP2856363B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP50501797A JP2856363B2 (ja) 1995-08-21 1996-08-19 光ディスクの再生装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7-211947 1995-08-21
JP21194795 1995-08-21
JP50501797A JP2856363B2 (ja) 1995-08-21 1996-08-19 光ディスクの再生装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16974598A Division JP3146185B2 (ja) 1995-08-21 1998-06-17 光ディスク記録方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2856363B2 true JP2856363B2 (ja) 1999-02-10

Family

ID=26518920

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP50501797A Expired - Lifetime JP2856363B2 (ja) 1995-08-21 1996-08-19 光ディスクの再生装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2856363B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2133880A2 (en) 2003-02-21 2009-12-16 Panasonic Corporation Recording medium, playback device, recording method, playback method, and computer program
US8068718B2 (en) 2003-09-02 2011-11-29 Panasonic Corporation Reproduction device, system integration circuit, program, reproduction method, and information recording medium

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2133880A2 (en) 2003-02-21 2009-12-16 Panasonic Corporation Recording medium, playback device, recording method, playback method, and computer program
EP2261922A2 (en) 2003-02-21 2010-12-15 Panasonic Corporation Playback apparatus and method, recording apparatus and method and recording medium
US8145036B2 (en) 2003-02-21 2012-03-27 Panasonic Corporation Recording medium, playback device, recording method, playback method, and computer program
US8145037B2 (en) 2003-02-21 2012-03-27 Panasonic Corporation Recording medium, playback device, recording method, playback method, and computer program
US8068718B2 (en) 2003-09-02 2011-11-29 Panasonic Corporation Reproduction device, system integration circuit, program, reproduction method, and information recording medium

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0788106B1 (en) Multimedia optical disk for which producer coordinates viewing/listening mode including special reproduction at will and reproducing device and reproducing method for the disk
JP3379961B2 (ja) 動画データとともに複数チャネルの音声データ、副映像データが記録された記録媒体、その再生装置、再生方法
JP2797033B2 (ja) 光ディスクの再生装置及び再生方法
US5907658A (en) Multimedia optical disk, reproduction apparatus and method for achieving variable scene development based on interactive control
JP3345019B2 (ja) インタラクティブな再生進行の性能を向上させた記録媒体の記録方法、再生装置および再生方法
JP3334799B2 (ja) 光ディスク、再生装置、再生方法および記録媒体
US20080253738A1 (en) Multimedia optical disc storing both video titles provided with av function and video titles with no such functions which can instantly distinguish between such kinds of titles, and a reproduction apparatus and reproduction method for such disc
JP3345413B2 (ja) インタラクティブな再生進行の性能を向上させた記録媒体の記録方法、再生装置および再生方法
JP3345412B2 (ja) インタラクティブな再生進行の性能を向上させた記録媒体の記録方法、再生装置および再生方法
JP3798532B2 (ja) マルチアングルブロック再生システム
JP3146185B2 (ja) 光ディスク記録方法
JPH08336104A (ja) 再生データの属性情報を利用して再生データを適切に再生する再生システム及びその再生方法
JP2813245B2 (ja) 光ディスクの再生装置及び再生方法
JP3356768B2 (ja) 記録方法、再生装置
JP2856363B2 (ja) 光ディスクの再生装置
JP2835319B2 (ja) 光ディスク
JP3210289B2 (ja) 光ディスク記録方法
JP2835317B2 (ja) 光ディスク再生装置、その再生方法、光ディスクへのデータ記録方法及びその記録装置
JP3356759B2 (ja) 記録方法、再生装置
JP3356767B2 (ja) 記録方法、再生装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071127

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081127

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091127

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091127

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101127

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111127

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121127

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121127

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131127

Year of fee payment: 15

EXPY Cancellation because of completion of term