JP2856012B2 - 音声検出装置 - Google Patents

音声検出装置

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JP2856012B2
JP2856012B2 JP4357341A JP35734192A JP2856012B2 JP 2856012 B2 JP2856012 B2 JP 2856012B2 JP 4357341 A JP4357341 A JP 4357341A JP 35734192 A JP35734192 A JP 35734192A JP 2856012 B2 JP2856012 B2 JP 2856012B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は音声信号中の有音期間と
無音期間を識別する音声検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】音声検出は、通信における発生情報の削
減、2線式通信におけるボイススイッチ制御等応用が多
岐にわたる。音声信号中の有音期間を検出する場合に問
題となるのは、有音期間の先頭に存在する子音の検出で
ある。子音の電力は、小さいものの会話をするうえでは
比較的多くの情報をもつため、正確に検出する必要があ
る。従って、無信号レベルの近辺に判定レベルを設け検
出しなければならない。一方、無音期間は無信号ではな
く必ず背景雑音が存在する。背景雑音は、例えば会話中
に換気扇が動いた場合に大きくなるように、話者の置か
れた環境により変動するものである。背景雑音の変動を
考慮すると、前記判定レベルは無信号レベル近くに設け
ることはできず、子音検出を犠牲にせざるをえない。子
音を検出できなかった場合はいわゆる話頭切断となり、
極端な場合には受聴者が言葉の意味を取り違えることも
生じる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来子音検出を犠牲に
しない方法として、音声信号を遅延させる方法が考えら
れている。これは音声信号を一定時間毎に区切り、各区
間において有音変化と見なせるような電力変化が生じた
区間をもって有音期間の開始とする方法である。このよ
うな方法の場合判定に1区間分の時間を必要とするた
め、その時間相当分音声信号を予め遅延させておかなけ
ればならない。しかし、音声信号を遅延させることは、
通信における会話の円滑な進行を妨げるので大きな問題
となる。音声検出の重要な応用の1つに、2線式通信に
おけるボイススイッチ制御がある。ボイススイッチは、
会話型通信が交互に音声信号を伝達する形態であること
を利用したもので、電力の大きな信号の伝達方向に減衰
を与えず他方の信号に大きな減衰を与えることでループ
利用を制御し、増幅に起因するハウリングやエコーを防
止するための手段である。従来ボイススイッチは、2線
−4線変換後の双方の信号レベルを相対比較することで
大きいレベルの側を有音小さいレベルの側を無音と判定
し、アッテネータを制御している。しかし、このような
音声検出法は、2者通話の場合有効であっても3者以上
の会議通話になると片方向通話に陥り易いこと等の不都
合がある。これを解決するには、話者毎に個別に音声検
出回路を設ければよい。しかし、この場合2線−4線変
換で生じる回り込み音声信号を有音とみなしてしまう誤
検出が問題となる。
【0004】本発明は、背景雑音レベルの変動があって
も音声信号を故意に遅らせることなく有音期間の先頭に
存在する子音を検出し話頭切断を防止することができる
音声検出装置の提供を第1の目的とする。また、4線ル
ープの音声検出において双方の信号レベルに依存せずに
ボイススイッチ制御を行い、かつ2線−4線変換部の回
り込み音声信号による誤検出を防ぐことができる音声検
出装置を提供することを第2の目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は第1の目的を達
成するために、音声信号の振幅変動を検出する手段と、
振幅変動が少ない期間で背景雑音レベルを検出し記憶す
る手段と、前記音声信号のレベルが記憶された背景雑音
レベルに比べ大きい場合に有音期間とする判定手段とを
持つことを特徴とする。また、本発明は第1の目的を達
成し誤動作を防ぐために、背景雑音レベルが急激に小さ
くなったときあるいは前記記憶された背景雑音レベルが
バースト雑音により不適切なレベルとなったときに高速
に背景雑音レベルに追従させるための修復手段と、信号
レベルは大きいが電力変動の少ない変調信号等で背景雑
音レベル検出を誤らないようにするための保護手段をも
つことを特徴とする。また、本発明は第2の目的を達成
するために、音声検出回路としてたとえば第1の目的達
成に用いた手段より構成される音声検出回路を双方向に
独立して設け、さらにその場合に生じる欠点すなわち2
線−4線変換部で生じる回り込み信号を有音期間と見な
してしまう欠点を解決するために、回り込み信号の原因
となる反対方向の信号レベルと回り込み後の順方向の信
号とのレベル差を判断することで回り込み信号による誤
検出を防ぐ手段を設けたことを特徴とする。
【0006】
【作用】入力信号は音声信号と背景雑音の和であり無音
期間すなわち背景雑音のみが存在する期間での振幅変動
は有音期間での変動に比べ小さい。振幅変動を監視し変
動が少ない期間で信号レベルを測定しそれを背景雑音レ
ベルとして更新することで背景雑音レベルを検出するこ
とができる。検出した背景雑音レベルは無信号レベルに
相当するので、これを基準にして音声信号レベルが大き
くなった時点を有音期間の開始点とすれば遅延は生ぜ
ず、また背景雑音による妨害で生じる話頭切断を防ぐこ
とができる。2線−4線変換部で生じる回り込み信号の
最小減衰量および最大遅延量は予め知ることができるの
で、回り込みの原因となる反対方向の信号レベルを測定
すれば、それをもとに回り込み信号の時間位置と最大値
を算出することができる。音声検出回路が検出すべき順
方向信号のレベルが最大値以下の場合は回り込み信号で
あるから音声検出出力を無効にし、順方向信号のレベル
が最大値を越えた場合は真の音声信号であるから音声検
出出力を有効とすることで、回り込み信号による誤検出
を防ぐことができる。
【0007】
【実施例】以下図面に基づき本発明の一実施例を説明す
る。図1は音声検出装置の構成を示すブロック図であ
り、図2は誤検出保護回路の構成を示すブロック図であ
る。まず、図1とその動作を示す図3,図4のフローチ
ャートに基づき説明する。短時間電力測定部1は入力さ
れた音声信号の電力測定を行う部分であり、例えば
(1)式を用いて測定する。
【0008】
【数1】 P(n)=(1−λ)p(n−1)+λx2 (n) (1)
【0009】ただし、p(n)は時間nにおける電力、
λは時定数に関わる係数、x(n)は時間nにおける音
声信号の振幅値を表す。実施例では時定数を5msに選
んでいる。区間電力測定部2は入力される音声信号を一
定時間毎に区切り、その一定時間内での電力を、例えば
(2)式のように測定する。
【0010】
【数2】
【0011】ただし、q(m)はm番目の区間の電力、
Kは区間の長さx(i)は時間(m−1)K+iにおけ
る音声信号の振幅値を表す。実施例では区間の長さを8
0msに選んでいる。振幅測定部3は入力される音声信
号の振幅を測定する部分であり、例えば(3)式のよう
に測定する。
【0012】
【数3】 〔x2 (n) ≧r(n−1)のとき〕 r(n) = (1−λ1 )r(n−1)+λ1 2 (n) 〔x2 (n) <r(n−1)のとき〕 r(n) = (1−λ2 )r(n−1)+λ2 2 (n) (3)
【0013】ただし、r(n)は時間nにおける振幅
値、λ1 は振幅値増加方向の時定数に関わる係数、λ2
は振幅値減少方向の時定数に関わる係数、x(n)は時
間nにおける音声信号の振幅値を表す。λ1 >λ2 とな
るように設定し、振幅増加方向には振幅減少方向よりも
速く追従させ、音声信号のピーク値が得られるようにす
る。実施例では振幅増加方向の時定数を1ms、振幅減
少方向の時定数を1sに選んでいる。区間電力記憶部4
は、区間電力測定部2の出力を、q(m),q(m−
1),……,q(m−M+1)のようにM個記憶する部
分である。実施例ではM=5としている。変動判定部5
は区間電力記憶部4に記憶されている全ての電力値につ
いて最大値と最小値を求め、(4)式を満たしたとき変
動なしすなわち背景雑音の測定が可能であると判定す
る。
【0014】
【数4】 qmax −qmin <αr(n) (4)
【0015】ただし、qmax は最大値、qmin は最小
値、αは比例定数、r(n)は(3)式で示される振幅
値である。α(α<1)は音声信号のピーク値から無音
期間での電力変動を推定するための係数であり、話者音
声と話者周囲の会話音声も含めた騒音との比から決ま
る。したがって話者環境に応じてαも変えるべきである
が、実用的には想定最大騒音レベルと話者音声の比から
実験的に決定する。機械信号判定部6は、MFダイヤル
信号やモデム信号のように区間電力内の差が少なく
(4)式を満たしてしまうが電力的には大きくこれを背
景雑音としたのでは有音検出に不都合となる信号を排除
する部分であり、背景雑音の測定を(5)式を満たした
場合に可能にするものである。
【0016】
【数6】 qmax <βr(n) (5)
【0017】ただし、qmax は前記最大値、β(β<
1)は音声信号の信号対雑音比に関連して求まる量であ
る。
【0018】更新部7は、変動判定部5および機械信号
判定部6の両者が背景雑音の測定を可能と判定した場合
に区間電力記憶部から代表値を選択し、背景雑音記憶部
の記憶値u(m)を更新する。すなわちMが奇数の場
合、区間電力記憶部の中央値q(m−(M−1)/2)
を代表値とし、u(m)=q(m−(M−1)/2)と
する。中央値を代表値とする理由を次に述べる。(4)
式を満たしている場合であっても時間的に古い側の区間
電力値q(m−M+1)は音声信号の話尾部分を含めた
電力値である可能性が高く、また時間的に更新の側の区
間電力値q(m)は話頭部分を含めた電力値である可能
性が高く、いずれも真の背景雑音レベルより高いレベル
を示すので選択すべきではない。前記係数αは厳密に設
定できず弛めた値に設定せざるをえないので、話頭話尾
が含まれる場合であっても変動なしと判定される。実施
例でM=5としq(m−2)を代表値としているのは、
話頭話尾から十分離れた区間を代表値として選択するた
めである。
【0019】強制更新部8は、背景雑音レベルが急速に
低下した場合にそれに背景雑音記憶部の記憶値を追従さ
せる手段である。背景雑音レベルが低下に向かう場合更
新にあたっての最適値は最新か最小の区間電力値q
(m)である。しかし、更新部により更新される背景雑
音記憶部の記憶値はそれより古い値である中央値q(m
−(M−1)/2)となってしまう。これでは背景雑音
レベルが高いがゆえに話頭切断が発生する可能性があ
る。そこで、最新の区間電力値q(m)が背景雑音記憶
部の記憶値よりも小さいとき無条件にu(m)=
(m)とすることで強制更新する。なお、強制更新部8
による更新は、更新部7による更新よりも時間的に遅れ
てなされるよう構成することで、更新部7と強制更新部
8は独立して動作する。強制更新部8のもう1つの役割
は、背景雑音記憶部の記憶値の初期値である。すなわち
音声検出回路の動作開始にあたり、区間電力記憶部4と
背景雑音記憶部の記憶初期値を予想させる背景雑音レベ
ルより高い値に設定しておけば、強制更新部8を動作さ
せることで実際の背景雑音レベルに急速に追従しうる。
【0020】背景雑音記憶部9は更新部7および強制更
新部8により更新される記憶値u(m)を保持する部分
である。比較値発生部10は記憶値u(m)をもとに比
較部の出力y(n−1)に応じて(6)式のように比較
値V(n)を生成する部分である。
【0021】
【数6】 〔y(n−1)=0のとき〕 v(n) =u(m)・a 〔y(n−1)=1のとき〕 v(n) =u(m)・b (6)
【0022】ただし、aは会話中の吐息等の低レベルの
音声信号を有音として検出しないように背景雑音レベル
をかさ上げするための係数であり、bは電力値であるu
(m)から背景雑音の振幅ピーク値を導き出す係数であ
る。なお、明らかにa>bと定めて比較部にヒステリシ
ス特性を持たせているから、出力y(n)が背景雑音レ
ベル近傍でチャタリングを起こすことはなく話者に不自
然な感じを与えないようにする効果ももつ。
【0023】比較部11は、短時間電力測定部1の出力
p(n)と比較値発生部10の出力v(n)を比較し、
p(n)>v(n)であればy(n)=1(有音)、p
(n)≦v(n)であればy(n)=0(無音)を出力
する部分である。有音保護部12は、有音期間に存在す
る短時間の無音で音声検出出力が変化しないように保護
するものであり、比較部出力がy(n)=1となった後
はy(n)の値に関わらず最小保護時間が経過するまで
有音とする。
【0024】以上の音声検出に関わる説明から明らかな
ように、検出背景雑音レベルは検出回路の動作開始とほ
ぼ同時に実際値に近づけられ、上昇する場合は更新部に
より更新され、下降する場合は強制更新部7により更新
されるので、背景雑音に変動があっても良好な背景雑音
レベルの検出が可能となる。有音検出は背景雑音レベル
の更新周期とは無関係に音声信号電力と無信号レベルに
相当する背景雑音レベルとの大小比較のみで行われるの
で、短時間電力測定部1での電力測定に要す時間を除い
て音声検出遅延は生じない。話頭切断が知覚されないた
めの許容音声検出遅延は10ms以下とされており、実
施例のような時定数で検出すれば問題はない。なお実施
例は離散時間サンプル値を処理することを前提に説明し
たが、これを連続信号としアナログ回路を用いて処理し
ても可能であることは明らかである。
【0025】次に図2に基づいて2線−4線変換部での
回り込み信号に対する誤検出防止回路の実施例について
説明する。図2は、2線回線と4線回線を接続する2線
−4線変換部H、音声検出器、誤検出防止回路で構成さ
れ、破線で示した部分が誤検出防止回路である。図5
は、図2の実施例の動作を示すフローチャートである。
2線−4線変換部21は4線入力信号s(n)を2線回
線に出力し、2線回線からの信号e(n)を4線出力信
号r(n)に出力する。ただし、2線回線とのインピー
ダンス整合が完全にとれないため、4線出力信号r
(n)には4線入力信号s(n)の回り込み信号d
(n)が含まれる。すなわち、4線出力信号r(n)は
2線回線からの信号e(n)と回り込み信号d(n)の
和となる。
【0026】音声検出器22は4線出力信号r(n)を
入力とし音声の有無を検出する。本実施例では音声検出
器に前記音声検出回路を用いているが、必ずしもこれに
限定するものではない。この音声検出器の動作において
問題となるのは誤動作の原因となる回り込み信号d
(n)の存在である。回り込み信号によって音声検出器
が誤動作するのを防止する目的で誤検出防止回路が必要
となる。
【0027】誤検出防止回路23は、4線出力電力測定
部23−1、4線入力電力測定部23−2、比較判定部
23−3で構成される。本回路は、4線入出力信号の電
力を比較し4線出力信号r(n)の大部分が回り込み信
号d(n)により成るものであると判定したとき判定結
果w(n)に無効を出力し、音声検出器が回り込み信号
d(n)によって有音を出力してもそれを禁止回路24
により禁止し、音声検出結果を強制的に無音とする。4
線出力電力測定部23−1は4線出力信号r(n)の電
力を測定する。例えば(7)式のように測定する。
【0028】
【数7】 〔r2 (n) ≧Pr (n−1)のとき〕 Pr (n) =(1−λr1) Pr (n−1)+λr12 (n) 〔r2 (n) <Pr (n−1)のとき〕 Pr (n) =(1−λr2) Pr (n−1)+λr22 (n) (7)
【0029】ただし、Pr (n)は時間nにおけるr
(n)の電力、λr1は電力増加方向に対する時定数に関
わる係数、λr2は電力減少方向に対する時定数に関わる
係数である。4線入力電力測定部23−2は4線入力信
号s(n)の電力を測定する。たとえば(8)式のよう
に測定する。
【0030】
【数8】 〔s2 (n) ≧Ps (n−1)のとき〕 Ps (n) =(1−λs1) Ps (n−1)+λs12 (n) 〔s2 (n) <Ps (n−1)のとき〕 Ps (n) =(1−λs2) Ps (n−1)+λs22 (n) (8)
【0031】ただし、Ps (n)は時間nにおけるs
(n)の電力、λs1は電力増加方向に対する時定数に関
わる係数、λs2は電力減少方向に対する時定数に関わる
係数である。比較判定部23−3は、4線入出力の電力
を比較することで4線出力信号r(n)が2線回線から
の信号e(n)が主成分なのか、回り込み信号d(n)
が主成分なのかを判定し、判定結果w(n)に有効/無
効を出力する。4線入力信号s(n)は2線−4線変換
部21で遅延、減少し回り込み信号d(n)となり4線
出力信号r(n)に現れる。2線−4線変換部21での
回り込みの最小減少量Yは予め知ることができ、4線入
力信号s(n)の電力Ps (n)と回り込み信号d
(n)の電力Pd (n)とはPd (n)≦Y・P
s (n)の関係にある。4線出力信号r(n)は回り込
み信号d(n)と回線からの信号e(n)の和であるか
ら、回線からの信号e(n)が無音のときPr (n)≦
Y・Ps (n)の関係にある。一方、回線からの信号e
(n)が有音のとき、Pr (n)は回り込み信号d
(n)と2線回線からの信号e(n)との電力和となる
ので、Pr (n)>Y・Ps (n)となる。明らかに、
r (n)≦Y・Ps (n)の関係があるとき、4線出
力信号r(n)は回り込み信号d(n)を主要な成分と
していると判断することができる。したがって、本判定
部23−3では(9)式に示すように判定し、判定結果
w(n)に出力する。
【0032】
【数9】 〔Pr (n) ≦Ps (n) ・Yのとき〕 w(n) =0 〔Pr (n) >Ps (n) ・Yのとき〕 w(n) =1 (9)
【0033】ただし、w(n)は時間nにおける判定結
果であり、w(n)=0のときは無効を、w(n)=1
のときは有効を示す。
【0034】次に、検出時間特性について説明する。音
声検出器が回り込み信号d(n)によって誤検出した場
合、誤検出防止回路の判定結果w(n)は、音声検出結
果が有音を示す期間に等しいかまたは時間的に覆いかぶ
さるようにw(n)=0としなければならない。すなわ
ち、誤検出する以前にw(n)=0とし、誤検出が終了
するまでw(n)=0を維持する必要がある。この検出
特性を満たすための、λr1,λr2,λs1,λs2の関係に
ついて説明する。説明にあたって、各回路で生じる時間
遅れについてそれぞれ定義する。音声検出器の検出時間
をτv1、後縁検出時間(4線出力信号r(n)が無音に
なった時刻から音声検出結果が無音になる時刻待までの
時間)をτv2、2線−4線変換部での回り込みでの遅延
時間をτH 、λr1による電力測定の時間遅れをτr1、λ
r2による電力測定の時間遅れをτr2、λs1による電力測
定の時間遅れをτs1、λs2による電力測定の時間の遅れ
をτs2とする。なお、λとτの関係は逆比例関係にあ
る。
【0035】音声検出器が誤検出する以前にw(n)=
0とするためには、誤検出防止回路は音声検出器より時
間的に速く回り込みの現象を捕らえる必要があり、τr1
≦τv1,τs1≦τH +τv1でなければならない。また、
電力測定の過渡応答についても確実にw(n)=0とす
るため、Ps (n)をPr (n)より早く電力に追従さ
せτS1≦τH +τr1としなければならない。τv1を5m
S、τH を0mSとして、本実施例では遅れ時間τr1
2mS、遅れ時間τs1が2mSになるようにλr1,λs1
を選んでいる。また、音声検出器が誤検出を終了するま
でw(n)=0を維持するためには、音声検出器より時
間的に遅く4線入力信号s(n)が無音になる現象を捕
らえる必要があり、τs2≧τH +τv2でなければならな
い。また、電力測定の過渡応答についても確実にw
(n)=0とするためPs (n)をPr (n)より遅く
電力に追従させてτs2≧τH +τr2としなければならな
い。τv2を150mS、τHを10msとして、本実施
例では遅れ時間τr2が2mS、遅れ時間τs2が200m
Sになるようにλr2,λs2を選んでいる。このように動
作させることで、2線回線からの信号e(n)が無音で
4線出力信号s(n)が有音のときのみw(n)=0
(無効)とし、回り込み信号d(n)によって音声検出
結果が誤検出になるのを防ぐ。
【0036】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、背景雑音を的確に測定することによって子音
などレベルの小さい信号でも検出時間を遅らせることな
く正しく検出することができる。また、誤検出防止回路
を用いることによって電話回線のような2線回線通信に
おいても音声検出器を正常に動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すブロック図である。
【図2】本発明の他の実施例を示すブロック図である。
【図3】図1の実施例の動作を示すフローチャートであ
る。
【図4】図1の実施例の動作を示すフローチャートであ
る。
【図5】図2の実施例の動作を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1 短時間電力測定部 2 区間電力測定部 3 振幅測定部 4 区間電力記憶部 5 変動判定部 6 機械信号判定部 7 更新部 8 強制更新部 9 背景雑音記憶部 10 比較値発生部 11 比較部 12 有音保護部 21 2線−4線変換部 22 音声検出器 23 誤検出防止回路 23−1 4線出力電力測定部 23−2 4線入力電力測定部 23−3 比較判定部 24 禁止回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04B 3/20 - 3/23 H04B 7/005 - 7/01 H04M 1/58 - 1/60 G10L 1/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号の振幅変動を検出する振幅変動
    検出手段と、該入力信号の電力を予め定めた期間毎に
    定する電力測定手段と、該電力測定手段により検出され
    る前記予め定めた期間毎の前記入力信号の電力から前記
    振幅変動検出手段により検出された振幅変動が少ない期
    間の電力を背景雑音電力として検出するために前記電力
    測定手段と前記振幅変動検出手段とに接続された背景雑
    音検出手段と、該背景雑音電力に応じたしきい値を決定
    するために背景雑音検出手段に接続されたしきい値手段
    と、前記入力信号電力が該しきい値より大なるときに
    音声が有りと判定するために前記電力測定手段と前記し
    きい値手段とに接続された判定手段を備えた音声検出装
    置。
  2. 【請求項2】 前記背景雑音検出手段には、すでに求め
    た背景雑音電力より小さい入力信号電力を背景雑音電力
    として更新する修復手段を具備したことを特徴とする請
    求項1に記載の音声検出装置。
  3. 【請求項3】 前記背景雑音検出手段には、振幅変動は
    小さいが電力の大きい信号を背景雑音としないための保
    護手段を具備したことを特徴とする請求項1に記載の音
    声検出装置。
  4. 【請求項4】 2線回線と4線回線とを相互接続するた
    めに2線−4線変換部における4線出力の音声検出を
    行うために前記4線出力に接続された請求項1に記載の
    音声検出装置であって該2線−4線変換部における
    4線入力への入力信号の入力電力を測定するために前記
    4線入力に接続された4線入力電力測定手段と、前記4
    出力への出力信号の出力電力を測定するために前記4
    線出力に接続された4線出力電力測定手段と、前記入力
    電力と前記出力電力との比の値が予め定められた定数よ
    り大なるときに音声検出器の出力を有効と判定する
    めに前記4線入力電力測定手段と前記4線出力電力測定
    手段とに接続された誤検出保護手段、さらに、具備
    したことを特徴とする音声検出装置。
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