JP2855566B2 - 商品陳列装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、商店やスーパーマーケ
ット等において、多数の商品を吊り下げて陳列する陳列
装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】商店やスーパーマーケット等において
は、上下方向を向き、かつ互に平行をなす左右１対の側
板あるいは支柱等の支持材を、陳列台や壁面等に固定
し、この支持材の間に、水平をなす支持杆を、ブラケッ
トを介して着脱自在に架設するとともに、支持杆の前方
を向く複数のハンガーを着脱自在に係止して、多数の商
品を吊り下げて陳列するようにした装置がしばしば使用
されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】支持杆は、ハンガーが
商品の重量により回動しないように、また容易に着脱し
うるように、通常角筒状のものが使用されているが、ハ
ンガーに多数の重量ある商品を吊支すると、支持杆がブ
ラケットとの取付部において捩れて、ハンガーが前下方
に傾斜することがある。

【０００４】この問題に対処した陳列装置も提供されて
いるが、それらは、ブラケットの構成が複雑で高価とな
り、また陳列装置の組立や分解が面倒である。

【０００５】本発明は、ブラケットの形状を複雑化する
ことなく、上述の問題点を解決するとともに、安価に製
作しうるようにした、取扱いの簡単な陳列装置を提供す
ることを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、左右１対の互
に平行をなす不動の支持材の対向面に穿設した、左右互
に対向して上下に等間隔をもって並ぶ多数の横長係止孔
と、支持材と平行をなす基片の上下両端に、外側方を向
いて上記左右の互に等高をなす複数対の係止孔に嵌入す
る上下１対の係止片を曲設し、基片の前後両端に内側方
を向いて互に平行をなす前後１対の挾持片を曲設して、
前方または前後両方の挾持片の遊端下部に、対向する挾
持片に向かう支持片を曲設した左右１対のブラケット
と、左右の等高をなす両ブラケットの両挾持片間に、上
方より両端部が着脱自在に弛みなく嵌合する角筒状の支
持杆と、前後方向を向くハンガーロッドの後端に垂設し
た下向Ｕ字形の係合部が、支持杆に上方より着脱自在に
嵌合するハンガーとより形成し、必要に応じ各係止孔の
上下幅と前後長を、各係止片の厚さと前後幅より若干長
寸とし、ブラケットに支持した支持杆が正常姿勢の時、
上方の係止片と係止孔の前端同士および、下方の係止片
と係止孔の後端同士が当接するように、両係止片の前後
位置を定め、さらにブラケットに支持した支持杆の前面
を、ブラケットの前方の挾持片を挿通するビスをもって
着脱容易に固定した。

【０００７】

【作用】本発明の陳列装置は、角筒状の支持杆の前後両
面に当接するブラケットの両挾持片と、支持杆の下面前
部または前後部を支持する支持片により、支持杆は、回
動しないように強固に支持される。

【０００８】係止孔と係止片の相互の大きさと上下両係
止片の相対位置を、請求項２に記載のようにすれば、ブ
ラケットを若干上後方に傾斜させると、両者の前端同士
と後端同士間に若干の間隙が生ずるので、ブラケットの
着脱が容易となる。

【０００９】請求項３に記載のように、支持杆をブラケ
ットにビス止めすれば、多量の商品を吊支したハンガー
を支持杆より取り外す際、誤って支持杆がブラケットよ
り上方に抜け外れることはない。

【００１０】

【実施例】図４及び図５は、本発明を適用した前面開口
する陳列台(１)を示すもので、その左右両側板(２)(２)
の対向面の後部には、上下に等間隔をもって並ぶ横長の
多数の係止孔(３)が、左右対称位置に穿設されている。

【００１１】図１に示す(４)は、本発明装置の諸部材を
側板(２)に取り付けるためのブラケットで、側板(２)と
平行をなす基片(５)の上下両端に、外側方を向く上下１
対の係止片(６)が設けられ、基片(５)の前後両端には、
内側方を向いて互に平行をなす、前方の長寸の挾持片
(７)と後方の短寸の挾持片(８)が設けられ、かつ挾持片
(７)の遊端下部には、後方を向く支持片(９)が設けられ
ている。

【００１２】各側板(２)には、左右に対をなすブラケッ
ト(４)が、その上下係止片(６)を係止孔(３)に嵌入する
ことにより、左右対称的に、着脱自在に係止されている
(右方の側板(２)は図示を省略)。

【００１３】左右のブラケット(４)の前後両挾持片(７)
(８)の間には、水平をなす角筒状の支持杆(10)の両端を
上方より弛みなく嵌合して、支持片(９)により受止して
ある。

【００１４】支持杆(10)の前面の両端に穿設した螺孔(1
1)には、前方の挾持片(７)に穿設した通孔(12)へ挿通し
た化粧ビス(13)が、螺合されている。

【００１５】支持杆(10)には、商品吊支用の多数のハン
ガー(14)における、前後方向を向くハンガーロッド(15)
の後端より垂設した、側面視下向Ｕ字形の係合部(16)
が、上方より、着脱自在に弛みなく嵌合されている。

【００１６】なお、上記ブラケット(４)において、図２
に示すように、後方の挾持片(８)に代えて、前方の挾持
片(７)と同様のものを、前後対称に設けてもよい。

【００１７】図３は、側板(２)へのブラケット係止部の
他の例を示すもので、側板(２)には、上記係止孔(３)に
代えて、それより上下幅と前後長が若干大寸の係止孔(1
7)が穿設され、上記(４)に代わるブラケット(18)には、
上記(６)と同形等寸の係止片(19)が、ブラケット(18)に
支持した支持杆(10)が正常姿勢の時、上方の係止片(19)
と係止孔(17)の前端同士、および下方の係止片(19)と係
止孔(17)の後端同士が当接するようにして設けられてい
る。

【００１８】なお、ブラケット(４)(18)を係止する支持
材は、陳列台(１)の側板(２)とは限らず、たとえば室内
の壁面に固定した支柱等でもよい。

【００１９】

【発明の効果】

(ａ) 角筒状の支持杆の前後両面の両端に、ブラケット
における前後の挾持片が密接して、下面前部または前後
部が支持片で支持され、かつブラケットの上下の係止片
が、支持材の係止孔に係合しているので、ハンガーに重
量ある商品を吊支しても、支持杆が回動して、ハンガー
ロッドが前下方に傾斜することはない。

【００２０】(ｂ) 係止孔と係止片の大きさと、上下両
係止片の相対位置を、請求項２に記載のようにすれば、
ブラケットを若干上後方に回動させると、両者の前端同
士間と後端同士間に若干の間隙が生ずるので、ブラケッ
トの着脱が甚だ容易となる。

【００２１】(ｃ) また請求項３のように、支持杆をブ
ラケットにビス止めすれば、多量の商品を陳列装置に出
し入れする際、誤って支持杆がブラケットより上方に抜
け外れることはない。

【００２２】(ｄ) 各部材の製作が容易であり、安価に
提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の陳列装置の要部(図５のＡ部)の拡大分
解斜視図である。

【図２】ブラケットの他の例を示す斜視図である。

【図３】ブラケット係止部の他の例を示す、図１のＸ−
Ｘ線矢視に相当する側面図である。

【図４】本発明を適用した陳列台の正面図である。

【図５】図４のＹ−Ｙ線断面図である。

【符号の説明】

(１)陳列台 (２)側板 (３)(17)係止孔 (４)(18)ブラケット (５)基片 (６)(19)係止片 (７)(８)挾持片 (９)支持片 (10)支持杆 (11)螺孔 (12)通孔 (13)化粧ビス (14)ハンガー (15)ハンガーロッド (16)係合部

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 左右１対の互に平行をなす不動の支持材
   の対向面に穿設した、左右互に対向して上下に等間隔を
   もって並ぶ多数の横長係止孔と、支持材と平行をなす基
   片の上下両端に、外側方を向いて上記左右の互に等高を
   なす複数対の係止孔に嵌入する上下１対の係止片を曲設
   し、基片の前後両端に内側方を向いて互に平行をなす前
   後１対の挾持片を曲設して、前方または前後両方の挾持
   片の遊端下部に、対向する挾持片に向かう支持片を曲設
   した左右１対のブラケットと、左右の等高をなす両ブラ
   ケットの両挾持片間に、上方より両端部が着脱自在に弛
   みなく嵌合する角筒状の支持杆と、前後方向を向くハン
   ガーロッドの後端に垂設した下向Ｕ字形の係合部が、支
   持杆に上方より着脱自在に嵌合するハンガーとよりなる
   商品陳列装置。
2. 【請求項２】 各係止孔の上下幅と前後長を、各係止片
   の厚さと前後幅より若干長寸とし、ブラケットに支持し
   た支持杆が正常姿勢の時、上方の係止片と係止孔の前端
   同士および、下方の係止片と係止孔の後端同士が当接す
   るように、両係止片の前後位置を定めた、請求項１記載
   の商品陳列装置。
3. 【請求項３】 ブラケットに支持した支持杆の前面を、
   ブラケットの前方の挾持片を挿通するビスをもって着脱
   容易に固定した、請求項１または２記載の商品陳列装
   置。