JP2854423B2 - 懸濁異物の界面測定装置 - Google Patents

懸濁異物の界面測定装置

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JP2854423B2 JP3042246A JP4224691A JP2854423B2 JP 2854423 B2 JP2854423 B2 JP 2854423B2 JP 3042246 A JP3042246 A JP 3042246A JP 4224691 A JP4224691 A JP 4224691A JP 2854423 B2 JP2854423 B2 JP 2854423B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、排水処理、下水処理用
等の沈澱槽その他液中に界面をなして懸濁する異物の界
面の測定を行う懸濁異物の界面測定装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、懸濁異物の界面測定装置として
は、特開平1−304322号のものが知られている。
【0003】この装置は、浮遊性異物が界面を成して懸
濁する液体中へ400〜1500KHzの超音波を発信
する発信部と、その反射波を受信する受信部と、受信し
た信号を増幅してその界面信号を弁別し、反射時間、減
衰度等を基に界面の深さを測定する測定部とを備えたも
のである。
【0004】図3に示すように、沈澱槽10はその容積
を処理すべき排水、下水等の処理量に見合った大きさに
形成し、深さは廃水処理用の場合は10m,下水処理用
の場合は4〜5mに形成して、その下部を漏斗形とし、
この底の中心部に引抜きポンプ11の吸引口を開口さ
せ、槽10の液層の上部には上澄液の排出管12を接続
してあり、前期した沈澱槽10の液面上(液面中でも
可)に超音波の送受波器13を置いて、400〜150
0KHzの超音波を液体中に発信し、この超音波が液体
と汚泥の界面において反射されると、これを受信して測
定装置14に伝える。すると、測定装置14は反射信号
から界面信号を弁別して、その発信から受信までの時
間、反射波の減衰度を測定し、これに基いて汚泥界面の
位置、即ち液面よりの深さを演算して測定を行うもので
ある。
【0005】上記装置により汚泥界面の測定を行った結
果として、下水道汚泥、製紙汚泥、ブロイラー汚泥等の
汚泥の種類によって、超音波の周波数が適宜選定されて
使用されなければならないことがわかる。そして、汚泥
の界面を測定する場合に使用可能な超音波として400
〜1500KHzの範囲の周波数が適当であるとされて
いる。
【0006】そこで、従来より界面の状態に応じて図4
に示すような異なる周波数の超音波を発信する送受波器
A及びB並びに夫々の信号を測定する測定回路等を用意
しておく。図4は、送受波器A及びBが予め設置された
状態を示しているが、通常は、送受波器A又はBの何れ
か一方の送受波器によって被測定物である界面の反射状
況を測定し、その測定結果に応じて送受波器A及びBの
何れが最適な周波数かを適宜選定してその良好な周波数
により界面の測定を行う。
【0007】この送受波器の周波数としては、通常1M
Hz,500KHzのものが用いられており、被測定対
象物によりセンサとなる送受波器を選別して使用され
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
懸濁異物の界面測定装置は、センサーとなる送受波器と
して、異なる周波数のものを2以上用意している。しか
も、通常、図4のように予め2以上のセンサーを設置せ
ず、まず現場の状況に合わせて1つのセンサーを選択し
て測定し、その測定結果に応じて良好な反射信号が得ら
れない場合に設置工事後に異なる周波数のセンサーに変
更して新たな設置工事を行わなければならないなどの欠
点がある。
【0009】そこで、本発明は、上記従来技術の欠点に
鑑みてなされたもので、1つのセンサーを用いて異なる
周波数の超音波を送受信することによって、安価で取扱
の容易な懸濁異物の界面測定装置を提供することを目的
とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、1つの振動子
を用いて超音波の送受信を行う1つの送受波器と、該送
受波器から基本となる周波数の超音波を発振してその反
射波を受信し、この受信された信号の2以上の異なる周
波数を分別して受信する2以上の受信回路と、この受信
回路により分別された2以上の異なる周波数からなる受
信信号の切換えを行う切換手段と、該切換手段により切
換えられた受信信号のうち最適な信号を弁別して演算処
理する演算制御回路とを備え、前記送受波器により受信
された超音波の周波数を基本となる周波数と、この基本
となる周波数と異なる周波数を測定可能としたものであ
る。 また、本発明による前記送受波器により受信された
超音波の異なる周波数は、基本となる周波数の奇数倍で
あることを特徴とするものである。
【0011】
【実施例】次に、本発明に係る懸濁異物の界面測定装置
の実施例を説明する。図1は、本発明に係る懸濁異物の
界面測定装置の構成を示す図、図2は、本発明に係る懸
濁異物の界面測定装置の検出回路の構成を示すブロック
図である。なお、従来の装置と同じ構成からなるものに
ついては同じ符合を用いて説明する。
【0012】図1に示すように、センサーとしての送受
波器1は、沈澱槽の液面上(液面中でも可)に超音波を
発振すると共にその反射波の受信を行う。この送受波器
1は、1つの振動子で構成されており、この振動子は、
2以上の異なる周波数を受信することができる。これ
は、振動子の有する特性を利用して、例えば、基本とな
る350KHzの周波数(基本となる周波数)の超音波
を発振する振動子を用い、これの三倍の周波数である
1050KHzの周波数の超音波を同時に受信すること
ができる。これは、基本となる350KHzの周波数の
奇数倍、すなわち、1,3,5・・・等の周波数を受信
することができるが、振幅が小さくなることなどの理由
によって実用上三倍までのものが好ましい。ここで、現
状での精度は±約1.0%とする。この基本となる周波
数の選定は、これに限られるものではなく、任意の周波
数を選択することが可能であるが、本実施例では測定ポ
イントとなる周波数が約400KHz〜1MHzである
ことから、これらの周波数が含まれるように設定された
ものである。
【0013】この送受波器1によって送信された350
KHzの周波数よりなる超音波は、液体と汚泥の界面に
おいて反射されると、三倍の周波数である1050KH
zの周波数成分を含む信号も併せて受信し、この信号は
接続ケーブル2を介して受信回路4及び5に出力され
る。
【0014】受信回路4は、フィルター等で構成されて
おり、比較的低い周波数、この場合は350KHzの周
波数を受信して切換手段である周波数自動選択切換器3
に出力される。受信回路5は、三倍の周波数である10
50KHzの周波数を受信して周波数自動選択切換器3
に出力される。この周波数自動選択切換器3は、演算制
御回路である信号処理演算回路6から出力される切換信
号Sにより信号処理演算回路6に入力する。信号処理演
算回路6は、マイクロコンピュータ等で構成されてお
り、350KHzの周波数と1050KHzの何れの信
号が最適な界面信号であるかを弁別して、その最適な界
面信号によりその発信から受信までの時間か、反射波の
減衰度を測定し、これに基いて汚泥界面の位置、即ち液
面よりの深さを演算して測定を行う。また、送信回路7
は、基本となる350KHzの周波数によって超音波を
送信するための回路である。
【0015】上記のような構成とすることによって、1
つの振動子を用いて2種類以上の周波数を送受信するこ
とが可能となり、従来、2以上のセンサーを必要とする
ような場合においても1つのセンサーにより対応するこ
とができる。
【0016】なお、本実施例における受信回路4及び5
は、2種類の周波数を受信するように構成されている
が、2以上の周波数を受信する場合にはそれに応じた数
の受信回路を複数設ければよく、また本実施例の測定装
置を一般流量計において適宜用いるようにすることもで
きる。また、信号処理演算回路6から出力される切換信
号Sは、本実施例では受信回路4及び5の夫々の受信信
号が得られるように交互に切換えるように作用するが、
信号処理演算回路6で最適な信号が得られた場合には、
その最適な信号が得られる受信回路側に切換固定される
ような構成としてもよい。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、1
つのセンサーを用いて異なる周波数の超音波を送受信す
ることによって、安価で取扱の容易な懸濁異物の界面測
定を行うことができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る懸濁異物の界面測定装置
の構成を示す図である。
【図2】図2は、本発明に係る懸濁異物の界面測定装置
の検出回路の構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、従来の懸濁異物の界面測定装置の構成
を示す図である。
【図4】図4は、従来の懸濁異物の界面測定装置の送受
波器が設置された状態を示す図である。
【符合の説明】
1 送受波器(センサー) 2 接続ケーブル 3 周波数自動選択切換器 4,5 受信回路 6 信号処理演算回路 7 送信回路 10 沈澱槽 11 引抜きポンプ 12 排出管 13 送受波器(センサー) 14 測定装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01F 23/28

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1つの振動子を用いて超音波の送受信を
    行う1つの送受波器と、 該送受波器から基本となる周波数の超音波を発振して
    の反射波を受信し、この受信された信号の2以上の異な
    る周波数を分別して受信する2以上の受信回路と、 この受信回路により分別された2以上の異なる周波数
    なる受信信号の切換えを行う切換手段と、 該切換手段により切換えられた受信信号のうち最適な信
    号を弁別して演算処理する演算制御回路とを備え、 前記送受波器により受信された超音波の周波数を基本と
    なる周波数と、この基本となる周波数と異なる周波数を
    測定可能としたことを特徴とする懸濁異物の界面測定装
    置。
  2. 【請求項2】 前記送受波器により受信された超音波の
    異なる周波数は、基本となる周波数の奇数倍であること
    を特徴とする請求項1記載の懸濁異物の界面測定装置。
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