JP2001183354A - 超音波濃度計 - Google Patents

超音波濃度計

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JP2001183354A
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concentration
sludge
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Masakazu Ogasawara
正和 小笠原
Tomoji Ozawa
智司 小澤
Norihiko Nakajima
憲彦 中島
Mineo Iwasaki
峯夫 岩崎
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Kaijo Corp
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
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    • G01N2291/02Indexing codes associated with the analysed material
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    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
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    • G01N2291/028Material parameters
    • G01N2291/02818Density, viscosity

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  • Measurement Of Levels Of Liquids Or Fluent Solid Materials (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】保守が容易で、精度が高い超音波濃度計を提供
する。 【解決手段】本発明の超音波濃度計は、浮遊物を含む液
体中に超音波を送信し、その反射波を受信する超音波送
受信手段(2,3) と、上記超音波送受信手段(2,3)が受信
した反射波の振幅に基づき上記液体中の浮遊物の濃度を
検出する手段(1)とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下水処理システム
などで利用される濃度計に関するものであり、特に、超
音波の反射を利用した超音波濃度計に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、下水処理システムの汚泥処理槽で
は、汚水中を浮遊する汚泥がバクテリアなどで分解され
ながら、その沈殿層が形成され、この沈殿槽の底部から
槽外に排出される。この汚泥の沈殿層の形成と同時に、
その上に上澄水の層が形成される。このような汚泥の処
理の進捗状況は、上澄水と汚泥の沈殿層との界面の位
置、すなわち、上方の上澄水の層の深さや、沈殿汚泥の
層中の汚泥の濃度を検出することなどによって把握され
てきた。
【0003】従来、上澄水と汚泥の沈殿槽との界面の深
さの検出は、超音波距離計を利用して行われてきた。す
なわち、液面に設置した超音波センサから真下に超音波
を送信し、上澄水と沈殿汚泥層との界面で生じた反射波
を受信し、この送信から受信までの経過時間から界面ま
での超音波の伝播所要時間を検出することにより、界面
の深さが検出されていた。また、沈殿汚泥層内の濃度の
検出は、沈殿層内に所定間隔で対向させて設置した超音
波の送受信器の対や、発光素子と受光素子の対の間に超
音波や光線を伝播させ、この超音波や光線の伝播損失を
計測することによって行われてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の濃度計のう
ち光の伝播損失、ないしは透過率、を計測するものは、
光学センサの表面の汚れなどに起因して誤差が発生する
ため、表面を清浄に保つなどの保守に手間がかかるとい
う問題がある。また、超音波の伝播損失を計測するもの
では、密度の小さな領域では伝播減衰量自体が小さいた
め、測定精度が十分とはいえないという問題がある。
【0005】また、上記従来の濃度計では、液の深さ方
向の汚泥の濃度分布を検出するには液の深さ方向にセン
サ対を移動させる必要がある。このため、センサ対の移
動機構が必要になり、モニタシステムの構成が複雑・高
価になるとともに、検出に時間がかかるという問題があ
る。更に、センサを測定対象の界面直下に配置し、しか
もこれを深さ方向や界面に沿う方向に移動させるため、
測定対象の沈殿汚泥層を乱してしまい、正確なデータが
得られなくなるという問題もある。
【0006】更に、超音波の反射を利用する界面深さの
検出装置の他に、光学センサなどを利用する濃度計を必
要とするため、モニタシステム全体が高価になるという
問題もある。
【0007】従って、本発明の一つの目的は、保守が容
易で、高精度の超音波濃度計を提供することにある。本
発明の他の目的は、センサ対の移動を必要とせず、簡易
・安価で検出も迅速に行えるモニタシステムを構築でき
る新規な超音波濃度計を提供することにある。本発明の
更に他の目的は、濃度の検出だけでなく界面深さの検出
にも兼用可能な超音波濃度計を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記従来の課題を解決す
る本発明の超音波濃度計は、汚泥などの浮遊物を含む汚
水や工業排水などの液体中に超音波を送信し、その反射
波を受信する超音波送受信手段と、上記超音波受信手段
が受信した反射波の振幅に基づき前記液体中の浮遊物の
濃度を検出する手段とを備えている。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の好適な実施の形態によれ
ば、上記濃度検出手段は、上記超音波の送信の直後に出
現した受信信号を整流してその出現順に時間軸上に配列
し、この時間軸を水深に換算する手段を備えている。
【0010】本発明の他の好適な実施の形態によれば、
上記反射波の振幅の深さ方向の分布に基づき上記浮遊物
の濃度の深さ方向の分布を検出する手段を備えている。
【0011】本発明の更に他の好適な実施の形態によれ
ば、上記液体中の浮遊物の任意の深さにおける濃度は、
その深さに入射した超音波の総量に対するその深さから
の超音波の反射量の比率に基づき算定される。
【0012】本発明の更に他の好適な実施の形態によれ
ば、上記浮遊物の濃度の深さ方向の分布の検出値は、既
存の濃度計による測定結果に基づいて予め較正される。
【0013】
【実施例】図1は、本発明の一実施例の超音波界面検出
計を兼ねた超音波濃度計の構成を測定対象の汚泥を処理
する処理槽との関連と共に示す機能ブロック図であり、
1はデータプロセッサ、2は超音波の送受信部、3は超
音波のトランスジューサ、4は表示装置である。
【0014】処理槽の内部には処理対象の汚泥が水との
混合状態で蓄積され、図示しない処理機構によって攪拌
やばっきなどが行われたのち、バクテリアなどによる汚
泥の分解と沈殿が行われる。この沈殿の進行につれて、
処理槽の上部には上澄水の槽が形成され、下部には汚泥
の沈殿槽が形成されてゆく。すなわち、上澄水と沈殿汚
泥との界面が時間と共に沈降してゆき、これと同時に、
界面の下部に向けて増大する汚泥の濃度分布が形成され
てゆく。この界面の深さや、汚泥の濃度分布などから汚
泥の処理の進捗状況がモニタされ、この処理が十分に進
行したと判定されると、処理槽の底に取付けられた排出
管を通して、処理済みの汚泥が処理外に排出される。
【0015】上記界面の深さと濃度分布とを検出するた
めに、上澄水中に超音波のトランスジューサ3が槽の水
面付近に位置するように固定される。送受信部2は、デ
ータプロセッサ1から動作開始の指令を受けると、送受
信部2から数百msec 程度の一定の周期の送信信号をト
ランスジューサ3に供給させる。この送信信号は、数十
乃至数百kHz の正弦波を数百μsec 乃至数msec 幅のパ
ルスで振幅変調したバースト信号である。
【0016】このバースト信号は、トランスジューサ3
で超音波信号に変換され、上澄水中に送信される。この
送信信号の一部は上澄水と沈殿汚泥との界面で反射さ
れ、トランスジューサ3に受信され、受信信号として送
受信部2に供給される。送受信部2の受信回路は、受信
信号を整流することにより受信信号の振幅に変換し、こ
の振幅をディジタル信号に変換してデータプロセッサ1
に供給する。
【0017】このデータプロセッサ1に供給される受信
信号の振幅の実験データの一例を図2に示す。横軸は送
信信号の送信時点からの経過時間t(msec)であり、縦
軸は受信信号の振幅A(mvolt)である。沈殿汚泥槽の界
面近傍の汚泥の濃度は、高々104 ppm(10-6)≒
10-2 の桁であることを考慮すると、上澄水中は勿論
のこと、界面直下の沈殿汚泥層についてもこれらの内部
を伝播する超音波の伝播速度を一定値cと近似すること
ができる。このように近似すると、上記経過時間tは、
深さxの反射波の発生箇所まで超音波が往復するのに要
した伝播所要時間であり、t=2x/c、従って、x=
(c/2)t の関係が得られる。
【0018】この結果、図2の実験データは、右方に単
調に増大する水中深さxの各箇所で反射され、トランス
ジューサ3に受信された反射波の振幅を示すことにな
る。深さxの原点(x=0)は、トランスジューサ3の
超音波の放射面の位置を示す。x=0の近傍に出現する
大きな振幅の受信信号は、送信された超音波が水中で反
射を受けることなく直接トランスジューサに受信される
ことによって生じた送受間の回り込み成分であり、送信
系からの干渉成分として無視される。そして、深さxi
の箇所に出現する大きな振幅の箇所が上澄水と沈殿汚泥
との界面であると判定される。このように、この超音波
濃度計は、界面の深さも検出されるという点で、界面検
出装置を兼ねている。
【0019】一般に、超音波が伝播する媒質(この実施
例では上澄水や汚泥を含む汚水)の密度をρ、超音波の
伝播速度をcとすると、両者の積ρcの異なる箇所で反
射波が発生する。前述のように汚泥の濃度が小さいた
め、すなわち、汚水の密度が純水の密度1に近いため、
音速cはほぼ一定と近似できる。従って、反射波は主と
して、密度ρの違いよって発生すると近似することがで
きる。汚泥などの浮遊物は、時間の経過と共にゆっりと
沈降してゆき、ある程度の時間の経過後は、処理槽の底
に近づくほど濃度の高い汚泥の沈殿槽が形成される。こ
のように、深さ方向に浮遊物の濃度が異なるため汚水の
密度が異なり、この結果、反射波が発生する。
【0020】次に、反射波の振幅からこの反射波を発生
させた箇所の汚泥の濃度(汚水の密度)を算定する方法
の一つを、図3を参照して説明する。図3において、着
目する深さx0 の箇所の汚泥の濃度(水に対する汚泥の
重量%)をD (x0)とおき、この濃度を次式で近似す
る。 D (x0)=A (x0)Δx/∫x0A(x)dx ・・・(1) (1) 式の分母は、反射波の振幅A(x)を、着目する深
さx0 の点から無限に深い点まで積分した値であり、図
3中にハッチングを付した領域の面積に該当する。この
分母の値は、深さx0 の箇所に入射した超音波の総量Q
(x0)に相当する。これに対して(1) 式の分子は、深さ
0 の箇所に設定した単位厚みΔxの層で発生した反射
波の量q (x0)に相当する。
【0021】従って、(1) 式は、任意の深さの箇所に到
達した超音波の総量のうちどの程度の割合がそこで反射
されたかによって濃度を近似的に表現することを意味し
ている。例えば、任意の深さにおける反射波の振幅が0
の場合には、(1) 式の分子は0、分母は有限値となり、
その箇所の濃度は0となる。これに対して、任意の深さ
の箇所に到達した超音波がその深さの箇所で全量反射さ
れた場合には、(1) 式の分母は0、分子は有限値とな
り、その箇所の濃度は無限大となる。なお、(1)式で
は、上澄水や沈殿槽中を伝播する超音波の減衰量が考慮
されていないが前述のように、沈殿汚泥槽の界面近傍の
汚泥の濃度が高々10-2のオーダーの小さな範囲の場合
には、問題はないと考えられる。
【0022】図3に例示した超音波の反射波の分布の例
について、(1) 式から濃度D (x)を算定し、この濃度
D (x) と水深xとの関係を図示すると、図4に例示す
るような曲線が得られる。この曲線は、上澄水との界面
において急激に立ち上がり、一定値に漸近してゆく。
【0023】図2の実験データについて、(1) 式に従っ
て汚泥の濃度D(x)を計算し、これを従来の光学式濃
度計を用いて測定した汚泥の濃度の実験データと比較し
た。この比較結果を、図5に示す。図中、太線は(1) 式
による汚泥の濃度D(x)の計算値であり、黒で塗りつ
ぶされた四角(■)は、従来の光学式濃度計によって得
られた汚泥の濃度の実験データである。ただし、(1) 式
の計算では、ある濃度における値が光学式濃度計の値に
一致するように、振幅の係数を定めている。図4から、
汚泥の濃度D(x)の計算値は、従来の光学式濃度計を
用いて得た汚泥の濃度の実験データに極めて良く一致し
ていることが判明する。
【0024】以上、汚泥などの浮遊物の密度を、任意の
深さの箇所に入射した超音波の総量に対するこの深さの
箇所からの反射量に基づいて算定する構成を例示した。
しかしながら、これを変形した適宜な他の計算式、例え
ば、(1) 式の分母の巾乗に対する分子の巾乗の比など、
に基づき密度を算定することもできる。また、濃度が大
きい場合などは、沈殿汚泥槽内の超音波の減衰量を考慮
した演算式を使用して濃度を算定することもできる。
【0025】また、浄水システム内の汚泥処理の場合を
例にとって本発明の超音波濃度計を説明した。しかしな
がら、本発明の超音波濃度計は、汚泥処理の場合に限ら
ず、廃液や産業排水などの浮遊物を処理しながら沈殿さ
せて除去する各種のシステムなどに利用できる。
【0026】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の超
音波濃度計は、浮遊物を含む液体中に送信した超音波の
反射波を受信し、この反射波の振幅に基づき浮遊物の濃
度を検出する構成であるから、保守が容易で高精度の濃
度計を提供できる。
【0027】また、本発明の超音波濃度計は、任意の深
さで生じた反射波を受信する構成であるから、トランス
ジューサを深さ方向に移動させることなく種々の深さの
濃度を検出できる。この結果、センサを上下に移動させ
るための移動機構が不要になり、モニタシステム全体の
構成が簡易・安価になるという利点がある。
【0028】更に、本発明の超音波濃度計は、測定しよ
うとする界面やその直下の近傍の領域から離れた上澄水
中などに配置できるので、従来の光学式センサや超音波
センサを利用して伝播損失を測定する濃度計とは異なり
測定領域を乱すことがなくなり、正確なデータが得られ
るという利点もある。
【0029】更に、本発明の超音波濃度計は、従来界面
の検出に利用されていた超音波距離計と共用可能である
ため、モニタシステム全体を構成するセンサの個数が低
減され、システム全体が簡易・安価になるという利点が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の界面検出計を兼ねた超音波
濃度計の構成を示すブロック図である。
【図2】界面近傍の沈殿汚泥槽で反射されトランスジュ
ーサで受信された反射波を含む受信信号の振幅の時間変
化の様子を示す実験データである。
【図3】反射波の時間波形から密度を計算する方法を説
明するための概念図である。
【図4】図3の反射波の時間波形から計算される密度の
深さ方向への分布の様子を示す概念図である。
【図5】図2の実験データから算定された濃度分布と、
従来の光学式濃度計の実測データとを比較して示す実験
データである。
【符号の説明】
1 データプロセッサ 2 送受信部 3 トランスジューサ 4 表示装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 憲彦 東京都羽村市栄町3丁目1番地の5 株式 会社カイジョー内 (72)発明者 岩崎 峯夫 東京都羽村市栄町3丁目1番地の5 株式 会社カイジョー内 Fターム(参考) 2F014 AB01 FB01 2G047 AA01 BA03 BC03 BC15 EA10 GA19

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】浮遊物を含む液体中に超音波を送信し、そ
    の反射波を受信する超音波送受信手段と、 前記超音波受信手段が受信した反射波の振幅に基づき前
    記液体中の浮遊物の濃度を検出する濃度検出手段とを備
    えたことを特徴とする超音波濃度計。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記濃度検出手段は、前記超音波の送信の直後に出現し
    た前記反射波を含む受信信号を整流してその出現順に時
    間軸上に配列し、この時間軸を水深に換算する手段を備
    えたことを特徴とする超音波濃度計。
  3. 【請求項3】請求項2において、 前記受信信号に含まれる反射波の振幅の深さ方向の分布
    に基づき前記浮遊物の濃度の深さ方向の分布を検出する
    手段を備えたことを特徴とする超音波濃度計。
  4. 【請求項4】請求項3において、 前記液体中の浮遊物の任意の深さにおける濃度は、その
    深さに入射した超音波の総量に対するその深さからの超
    音波の反射量の比率に基づき算定されることを特徴とす
    る超音波濃度計。
  5. 【請求項5】請求項3と4のそれぞれにおいて、 前記浮遊物の濃度の深さ方向の分布の検出値は、既存の
    濃度計による測定結果に基づいて予め較正されることを
    特徴とする超音波濃度計。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5のそれぞれにおいて、 前記浮遊物は、上澄水と沈殿層との界面を形成する汚泥
    であることを特徴とする超音波濃度計。
  7. 【請求項7】請求項1乃至6のそれぞれにおいて、 前記浮遊物を含む液体は、上下水道、浄水場の処理槽、
    各種の生産設備、事業所から排出される廃液や産業排水
    であることを特徴とする超音波濃度計。
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