JP2851663B2 - 精麦方法及び該方法を用いた製粉前処理方法 - Google Patents
精麦方法及び該方法を用いた製粉前処理方法Info
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- JP2851663B2 JP2851663B2 JP33977889A JP33977889A JP2851663B2 JP 2851663 B2 JP2851663 B2 JP 2851663B2 JP 33977889 A JP33977889 A JP 33977889A JP 33977889 A JP33977889 A JP 33977889A JP 2851663 B2 JP2851663 B2 JP 2851663B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、新規な精麦方法及び該方法を用いた製粉
前処理方法に関する。
前処理方法に関する。
従来、製粉の前処理として精麦を行なうことが知られ
ている。例えば特開昭64−18450号公報には、小麦粒の
外皮101(第1図A参照)の外側層のみを水分調整する
に十分な時間だけ所定量の水分を小麦粒に加え、直ちに
摩擦操作(第2図参照)に通して外皮101の外側層を実
質的に除去することにより、胚乳102から外皮101をほぼ
除去し、かつ、上記殻粒を、胚乳102を完全な形で残し
たまま外皮101の内側層、特に糊粉層103を除去する研磨
操作(第3図参照)に通すことにより、引き続き外皮10
1の残部を除去して下流の製粉工程に備える小麦殻粒の
処理方法について記載されている。これによれば、殻粒
の外皮を除去すること、すなわち、精麦した後にテンパ
リングして製粉を行なうことにより、イ.いっそう純粋
な、かつ清潔な小麦粉が得られる、ロ.分離・精製に要
する段階数が減少して製造コストを下げる、ハ.歩留り
が向上する、といった作用・効果がある。
ている。例えば特開昭64−18450号公報には、小麦粒の
外皮101(第1図A参照)の外側層のみを水分調整する
に十分な時間だけ所定量の水分を小麦粒に加え、直ちに
摩擦操作(第2図参照)に通して外皮101の外側層を実
質的に除去することにより、胚乳102から外皮101をほぼ
除去し、かつ、上記殻粒を、胚乳102を完全な形で残し
たまま外皮101の内側層、特に糊粉層103を除去する研磨
操作(第3図参照)に通すことにより、引き続き外皮10
1の残部を除去して下流の製粉工程に備える小麦殻粒の
処理方法について記載されている。これによれば、殻粒
の外皮を除去すること、すなわち、精麦した後にテンパ
リングして製粉を行なうことにより、イ.いっそう純粋
な、かつ清潔な小麦粉が得られる、ロ.分離・精製に要
する段階数が減少して製造コストを下げる、ハ.歩留り
が向上する、といった作用・効果がある。
しかしながら、精麦は必ずしも容易に行えるものでは
なく、いわゆる精麦機に何回も通す必要があり、そのた
め、精麦に先立って麦留の表層部のみに水分添加するこ
とが行われるが、これによっても、前記公報中に記載の
とおり、100%有効なものではなく、水を添加しながら
段階的に外皮の各層を除かねばならなかった。
なく、いわゆる精麦機に何回も通す必要があり、そのた
め、精麦に先立って麦留の表層部のみに水分添加するこ
とが行われるが、これによっても、前記公報中に記載の
とおり、100%有効なものではなく、水を添加しながら
段階的に外皮の各層を除かねばならなかった。
本発明はこれらの点にかんがみ、より容易に、かつ完
全に精麦を行うこと、更にこの精麦によって後工程の製
粉を効率的に実施することのできる、精麦方法及び該方
法を用いた製粉前処理方法を提供することを目的とす
る。
全に精麦を行うこと、更にこの精麦によって後工程の製
粉を効率的に実施することのできる、精麦方法及び該方
法を用いた製粉前処理方法を提供することを目的とす
る。
前記目的を達成するため本発明によれば、麦粒内に加
圧状態でCO2を浸透させた後、精麦するものであり、更
に、かかる精麦によって前処理して製粉を行うものであ
る。
圧状態でCO2を浸透させた後、精麦するものであり、更
に、かかる精麦によって前処理して製粉を行うものであ
る。
CO2は吸着性のガスであり、これを利用して精白米
の、いわゆる冬眠密着包装が行われている。一方、一定
時間における小麦への吸着量はほぼ精白米程度であるこ
とが知られており、米粒と同様に、細胞結合の強固な胚
乳内部にはCO2が浸透しにくく、胚乳表層部の糊粉層103
及び胚芽104に多く含まれる脂質やタンパク質に収着す
るものと考えられる。
の、いわゆる冬眠密着包装が行われている。一方、一定
時間における小麦への吸着量はほぼ精白米程度であるこ
とが知られており、米粒と同様に、細胞結合の強固な胚
乳内部にはCO2が浸透しにくく、胚乳表層部の糊粉層103
及び胚芽104に多く含まれる脂質やタンパク質に収着す
るものと考えられる。
そこで、麦粒を加圧タンク等に投入してCO2を加圧下
で供給すると、CO2は麦粒表層部の細胞間隙から浸透し
て糊粉層及び胚芽の脂質やタンパク質に収着し、これら
の細胞結合を弛緩又は破壊すると考えられ、その結果、
麦粒を大気圧下に戻したとき、糊粉層や胚芽に多数の空
洞105が生じる(第4図A参照)。
で供給すると、CO2は麦粒表層部の細胞間隙から浸透し
て糊粉層及び胚芽の脂質やタンパク質に収着し、これら
の細胞結合を弛緩又は破壊すると考えられ、その結果、
麦粒を大気圧下に戻したとき、糊粉層や胚芽に多数の空
洞105が生じる(第4図A参照)。
このように、糊粉層103及び胚芽104が空洞化するとと
もに細胞結合が弱くなった麦粒を精麦すると、製粉層及
び胚芽が極めて容易に除去できる。
もに細胞結合が弱くなった麦粒を精麦すると、製粉層及
び胚芽が極めて容易に除去できる。
CO2を供給する気圧タンクの圧力と加圧時間とを変え
て、10kg/cm2で24時間、20kg/cm2で12時間、30kg/cm2で
6時間3通りの実験を行った結果、表1のとおりであっ
た。供試麦粒は昭和63年度アメリカ合衆国産DNS、精麦
機は砥石からなる研削ロール106を備えた研削式のもの
(第3図参照)を各々を用いた。
て、10kg/cm2で24時間、20kg/cm2で12時間、30kg/cm2で
6時間3通りの実験を行った結果、表1のとおりであっ
た。供試麦粒は昭和63年度アメリカ合衆国産DNS、精麦
機は砥石からなる研削ロール106を備えた研削式のもの
(第3図参照)を各々を用いた。
いずれの場合も、CO2処理を施さない通常麦を精麦し
たときに比べ電流値及び砕粒が大幅に低下し、とう精能
率が向上した。
たときに比べ電流値及び砕粒が大幅に低下し、とう精能
率が向上した。
なお、精麦機は研削式に限られず、偏心ロール107を
備えた摩擦式のもの(第2図参照)又はこれらを組合せ
てもよく、また、研削式の場合は高回転にすることによ
り麦粒が長軸方向に回転して胚芽104が取れやすく、加
えて、これらの精麦機に代え、又はこれらの組合わせて
ブラシ式のロールを備えた精麦機を用いて麦粒の皮部を
こそぎ取るようにしてもよい。
備えた摩擦式のもの(第2図参照)又はこれらを組合せ
てもよく、また、研削式の場合は高回転にすることによ
り麦粒が長軸方向に回転して胚芽104が取れやすく、加
えて、これらの精麦機に代え、又はこれらの組合わせて
ブラシ式のロールを備えた精麦機を用いて麦粒の皮部を
こそぎ取るようにしてもよい。
以上のように本発明によれば、麦粒内にCO2を浸透さ
せることにより糊粉層や胚芽部に空洞を生ぜしめ、皮部
の除去を容易、かつ、より完全に行うことができ、これ
を製粉前処理として用いたときにはピュリィファイア
(皮部除去装置)等の製粉機器を省略してシステム全体
を大幅に減縮でき、効率よく、清潔な製粉が行えるもの
である。
せることにより糊粉層や胚芽部に空洞を生ぜしめ、皮部
の除去を容易、かつ、より完全に行うことができ、これ
を製粉前処理として用いたときにはピュリィファイア
(皮部除去装置)等の製粉機器を省略してシステム全体
を大幅に減縮でき、効率よく、清潔な製粉が行えるもの
である。
第1図Aは公知の麦粒の縦断面図、第1図Bは同横断面
図、第2図は同摩擦式精麦機の縦断面図、第3図は同研
削式精麦機の縦断面図、第4図AはCO2処理を施さない
通常麦の縦断面の一部拡大図、第4図BはCO2処理を施
した別の麦粒の縦断面図である。 101……外皮、102……胚乳、103……糊粉層、104……胚
芽、105……空洞、106……研削ロール、107……偏心ロ
ール。
図、第2図は同摩擦式精麦機の縦断面図、第3図は同研
削式精麦機の縦断面図、第4図AはCO2処理を施さない
通常麦の縦断面の一部拡大図、第4図BはCO2処理を施
した別の麦粒の縦断面図である。 101……外皮、102……胚乳、103……糊粉層、104……胚
芽、105……空洞、106……研削ロール、107……偏心ロ
ール。
Claims (2)
- 【請求項1】麦粒内に加圧状態でCO2を浸透させた後、
精麦することを特徴とする精麦方法。 - 【請求項2】製粉前処理工程において、麦粒内に加圧状
態でCO2を浸透させた後に精麦することを特徴とする製
粉前処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33977889A JP2851663B2 (ja) | 1989-12-26 | 1989-12-26 | 精麦方法及び該方法を用いた製粉前処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33977889A JP2851663B2 (ja) | 1989-12-26 | 1989-12-26 | 精麦方法及び該方法を用いた製粉前処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03196848A JPH03196848A (ja) | 1991-08-28 |
JP2851663B2 true JP2851663B2 (ja) | 1999-01-27 |
Family
ID=18330721
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33977889A Expired - Fee Related JP2851663B2 (ja) | 1989-12-26 | 1989-12-26 | 精麦方法及び該方法を用いた製粉前処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2851663B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19740036C1 (de) * | 1997-09-11 | 1998-11-12 | Hrch Huppmann Gmbh | Gekapselte / luftfreie Schrotung und Maischeerzeugung |
-
1989
- 1989-12-26 JP JP33977889A patent/JP2851663B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03196848A (ja) | 1991-08-28 |
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Legal Events
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