JP2851057B2 - ディジタルx線画像における自動化分析のための方法および装置 - Google Patents

ディジタルx線画像における自動化分析のための方法および装置

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【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は、ディジタル胸部X線写真の自動化分析に関
するものであり、より具体的には、ディジタル胸部X線
写真における肺組織の分析および検知と、間質性肺疾患
の特性づけに用いる肋骨間の腔の局在定位(位置推定)
のための方法および装置に関するものである。
(従来の技術) ディジタル胸部X線撮影の利点としては、正常および
異常パターンを表す画像特性の定量分析が行なえ、これ
らデータを二次的に利用でき、放射線専門医の診断の助
けとなることである。例えば、ディジタル画像分析手法
が開発されており、これにより乳房X線像における微小
硬化の検知、胸部X線写真における肺小結節の検知、血
管造影図において不透明にした血管を追跡し、狭窄症と
血液流量データの評価などを行う。
ディジタル胸部画像で肺組織のサンプリングを行い、
関心部位(ROIs)の位置を定める自動化の方法のために
必要なことは比較的単純である。肺組織を含む適当な
(ROIs)は、肋骨構造、太い血管、および画像のアーチ
ファクトから離しておかねばならない。いくつかの実際
上の理由からも、これらROIsは、できるだけすみやかに
選択する必要がある。
胸部画像における肋骨の位置を定めるために、多くの
試みがなされてきた。肋骨の定位を行うことは、肋骨間
の腔の位置を見出すこととほぼ同じである。この方法
は、肺組織をサンプリングするのに適していると考えら
れる。Wechsler他による『コンピューターグラフィック
画像処理7』(375−390、1978)では、濾波、縁部(エ
ッジ)検出、およびハック変形を含む画像処理手法を利
用して胸部画像における背部側肋骨および腹部側肋骨を
検知する方法を定式化した。報告によれば、5つの胸部
画像(256×256)からなる小さな試験セットにおいて誤
差10〜15%であり、DEC製コンピューターPDP11/45上で
の平均計算時間は18分であった。他の方法は、肺領域を
通って得られる垂直断面の分析と、肋骨端部を識別した
後で曲線に適合させようとする試みに基づくものであ
る。しかしながら、直接式縁部検出は、次のような理由
から適切でない。(1)胸部画像には非常に多くの縁部
がある。(2)肋骨縁部は、場合によって(特に間質性
肺疾患がある場合)離れていないことがある。
統計的試験を利用して、『Desousa『コンピューター
ビジョン』『グラフィックス』および『画像処理23』
(1−14、129−161、1983)は、400×400の背部/腹部
側胸部画像における肺領域を通して、少数の垂直断面上
に肋骨の位置を定めることによって検知を行う自動化肋
骨検知手段を示した。この方法を利用して、De Souzaは
満足すべき結果を報告したが、彼の調査で用いた事例の
数は示していなかった。肋骨定位に対するこれらの方法
の中には、肺組織分析における肋骨間の腔の定位に適用
できるものもあり、これらの方法は曲型的な方法よりも
多くの計算を必要とする。
ROIの識別を行うための自動化手法は、間質性肺疾患
の検知および分析のための自動化手法に関連して非常に
役立つものである。
間質性疾患は、ごく普通の臨床上の単位である。胸部
X線撮影は、米国での病院におけるX線調査の40%を占
めている。シカゴ大学医学センターにおいて胸部X線写
真に見られる肺の異常のうち約22%は、間質性異常によ
るものである。間質性疾患は、液体もしくはたんぱく質
物質の累積による間質性肺室異常として定義される。
胸部X線写真における拡散性間質性疾患の評価は、放
射線医学における最も難しい問題のひとつである。この
理由として、(1)数多くのパターンと複雑な変位が含
まれる、(2)放射線学的所見と病理学的所見の間の関
係がしっかり確立していない、(3)X線撮影パターン
を表すのに使用する用語が明確に定義されておらず、放
射線専門医の間で様々に異なること、などが挙げられ
る。記述に用いる形容詞が非常に多岐にわたるために、
個人、組織、教科書、さらに同じ個人でも日によって解
釈の違いが生じてくる。
肺組織の客観的評価ができるようなコンピュータ化し
た定量化手法が開発されれば、この問題は取り除かれ、
放射線医学的解釈の精度も高まるであろう。研究者たち
は長年、肺浸透のその他の形態と同様に、炭鉱労働者の
塵肺症の症状の重さを検知したり定量化する自動化手段
を捜し求めてきた。正常な肺と肺繊維症のある肺を区別
するために、Sut ton他は『IEEE Trans.Comput.』(C
−21、667、1972)において、X線撮影における濃度分
布の統計的性質に基づく測定方法を考案した。彼らはま
た、肺組織のフーリエスペクトルの中間周波数レンジ以
上の周波数成分を測定した。Kruger他は、『IEEE Tran
s.Systems、人間とサバネティクス』(SMC4:40,1974)
において、2つの方法を用いて炭鉱労働者の塵肺症の分
類を試みた。すなわち、1つは点から点へのグレーレベ
ルの減衰変位に基づく60回の組織測定を行う統計的方法
であり、もう1つは光学的フーリエスペクトルの分析に
基づくものである。Tully他は『Invest.Radio 1.』(1
3:2981978)において、光学的フーリエ変換を使って肺
組織のパワースペクトルを求め、正常な肺と間質性疾患
がある肺とを区別した。Jagoe他は『British J.Indust.
Med』(32:267、1975)と『コンピューターと生化学的
研究』(12:1、1979)において、塵肺症の症状の重さを
調べるために、1.2ミリの間隔で胸部X線写真のサンプ
リングを行って定められるグレーレベル勾配ベクトルの
方向によって組織パターンを符号化する方法を採用し
た。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記の統計的方法において、組織の測
定は画素数から得ていたため、8か16段階のグレーレベ
ルに換算されてしまい、間質性肺疾患によるコントラス
トの低いパターンの場合、X線撮影における微妙な濃度
変化が失われていた。従来の研究における別の問題は、
組織測定を濃度変化によって行っていたために、胸部X
線撮影において肺構造全体(背景が低周波になる傾向が
ある)を含んでしまった点である。そのため、従来の組
織測定は、基底となる肺組織の変動パターンにおける小
さな変化に対する感度が極めて低かった。さらに、研究
者たちは、これらの組織測定が、放射線専門医が胸部画
像において通常みかけるどの特性に対応しているかを示
さなかった。このような問題があったため、間質性疾患
の診断のために肺組織のコンピューター分析を採用する
試みは普及しなかった。
従って、本発明の目的の1つは、胸部画像における肺
組織の定量分析のために、肋骨間の腔の定位を効果的か
つ迅速に行う新しい方法と装置を提供することである。
本発明の別の目的は、上で述べたような研究者たちに
よって報告された研究における問題点を克服する、間質
性肺疾患の自動化検知ならびに分析のための新しい方法
および装置を提供することである。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 上記の問題を解決するために本発明においては、ディ
ジタルX線画像における自動化分析のための方法におい
て、前記ディジタルX線画像を表示するディジタル画像
データを獲得する手順と、分析のための前記ディジタル
X線画像における関心部位から少なくとも一つを選択す
る手順と、前記関心部位に対応する画像データから背景
傾向を除去する手順と、これにより背景傾向を除去して
補正した画像データを生成する手順と、評価のための所
定の特性づけを得るために補正した画像データを処理す
る手順からなることを特徴とするディジタルX線画像に
おける自動化分析のための方法を提供する。
又、ディジタルX線画像における分析のために少なく
とも一つの関心部位選択するための方法において、該画
像を表示するディジタル画像データを求める手順と、胸
郭縁部と中線境界を求めるために該画像データの境界処
理を行う手順と、前記境界処理手順において求めた胸郭
縁部と中線境界に関連する所定位置で少なくとも一つの
垂直断面を求める手順と、垂直断面補正データを求める
ために背景傾向を少なくとも一つの該垂直断面から除去
する手順と、前記垂直断面補正データに基づいて少なく
とも一つの前記関心部位を選択する手順とからなること
を特徴とする方法を提供する。
さらに、ディジタルX線画像における自動化分析用装
置において、ディジタルX線画像を表示するディジタル
画像データを求めるための手段と、分析を行うために前
記ディジタルX線画像において少なくとも一つの関心部
位を選択するための手段と、前記関心部位ROIに対応す
る画像データから背景傾向を除去して背景傾向を除去し
た補正画像データを生成する手段と、評価を行うために
補正した画像データの所定特性を抽出するための処理手
段とを備えることを特徴とするディジタルX線画像にお
ける自動化分析用装置を提供する。
さらに、ディジタルX線画像における分析のために少
なくとも一つの関心部位を選択するための装置におい
て、前記ディジタルX線画像を表示するディジタル画像
データを求めるための手段と、前記ディジタルX線画像
データから縁部と中線境界を求める境界処理手段と、こ
の境界処理手段によって求めた縁部と中線境界に関連す
る所定位置において少なくとも一つの前記関心部位を選
択するための手段と、少なくとも一つの前記ROIから背
景傾向を除去して垂直断面補正データを生成する手段
と、この垂直断面補正データに基づいて少なくとも一つ
の前記関心部位を選択する手段とを備えることを特徴と
する装置を提供する。
(作用) ディジタル胸部画像のデータをサンプリングしてより
小さな配列、たとえば、128×128の画素の配列に変換
し、肺構造の外側の境界を測定し、2つの垂直断面を各
肺において選択し、各垂直断面の背景が不均一である傾
向を取り除いてからそれぞれの選択した断面をシフト変
形正弦波パターンに適合させ、さらに肺組織をサンプリ
ングするための適切なROIの定位を行うことを特徴とす
る、ディジタル胸部画像においてROIの定位を可能とす
る本発明による新しい方法と装置によって達成される。
より小さな配列への初期変換を行うことは、計算時間の
短縮に有効である。それ以後の作業は変換したより小さ
な配列上で行うが、より大きな配列に適用することはで
きない。
さらに本発明によれば、間質性肺疾患によって影響を
受けた肺組織の詳細を、元のディジタル胸部X線写真の
所定ROIにおいて、肉眼で見える肺全体の解剖学的構造
から分離させることができる。間質性肺疾患を検知して
特性づけを行うには、基底となる肺組織のパワースペク
トルに基づく客観的組織測定を行う。
さらに具体的には、本発明によるディジタル胸部X線
写真の自動化組織分析に用いる方法およびシステムは、
最初に従来の胸部X線写真をディジタル化し、次に肋骨
間の腔から約20箇所の関心部位(ROI)区画を選択す
る。各ROIの背景が不均一になる傾向は、基底をなす肺
組織の変動パターンを定まるための二次元平面(2D)適
合手法によって補正する。肺組織のパワースペクトル
は、2Dフーリエ変換によって求め、人間の観察者が目を
通す。最後に、二乗平均(rms)の変化R、およびパワ
ースペクトルの第1モーメントMはそれぞれ、肺組織の
粗さ(もしくはきめ細かさ)の大きさとして組織の定量
測定によって定められる。
(実施例) 以下、図面を用いて本発明の実施例を詳細に説明す
る。
第1図(a)の部分と同一もしくは対応し、ROIsをデ
ィジタル胸部画像に定位させる方法は、以下の手順を含
んでいる。すなわち、(1)元の胸部画像(ブロック1
0)からのデータのサンプリングによりディジタル胸部
画像を128×128の配列へ変換すること、(2)肋骨の外
側の境界を決定すること(ブロック20)、(3)各肺か
ら2つの垂直断面を選択すること(ブロック30)、
(4)背景傾向の補正(ブロック40)、(5)各断面を
シフト変形正弦波パターンに適合させること(ブロック
50)、および(6)肺組織をサンプリングするために適
切なROIsの定位を行うこと(ブロック60)、である。
第1図(b)は、本発明によるROI定位方法をより詳
細に示すものであり、これを以下に説明する。
画像変換(縮小) ディジタル胸部画像を小さな配列に初期変換すること
は、計算時間を短縮するのに有効である。画像の変換
は、画像の縮小(10−2)を行うために画像メモリ(10
−1)内に記憶した画像データをサンプル抽出すること
によって行う。画素の平均化も行うことができる。変換
した画像は、メモリ(10−3)内に記憶される。これに
続く手順は、128×128の配列上で行われるが、これを大
きな配列に適用することはできない。
肋骨境界の決定 ROIsの肺内の位置を定めるには、画像における肺領域
の近似区域を識別する必要がある。これは胸部の両側に
おける肋骨の縁部の位置を決定することにより達成され
る。
まず、第2図(a)に示すような画像の中間近くの8
分の1を横切る平均水平(たとえば一般的には脊柱に対
して垂直)サインは、垂直アドレスポインター(20−
1)の制御のもとで得られ、メモリ(20−2)内に記憶
される。胸部の水平『中線』は、最大画素値をサイン
(ブロック20−3)の中心付近に位置づけることにより
得られる。次に、水平サインの一次導関数(ブロック20
−4)と二次導関数は(ブロック20−5)を求める。両
肺の肋骨境界の初期定位は、中線(ブロック20−6)両
側の二次導関数が最小値になる位置として定め、これを
第2図(b)に示す。この場合、一次導関数を用いる縁
部検知は、肋骨の縁部の正確な位置を識別するのに十分
な感度がないことに注意する必要がある。
ROIの定位には、鎖骨の下から横隔膜の上までの肋骨
縁部のおおざっぱな評価が必要とされるため、画素値の
境界づけによって、胸部画像を上部と下部をしきい値で
切り離す位置を経験的に定め、これにより、定位を行う
肋骨縁部の位置の数を少なくする。
さらに別の肋骨の位置は、肋骨境界(ブロック20−
6)の適当な位置でサンプル抽出した水平線の短い分節
に沿って、第2図(b)に示す二次導関数曲線により評
価を行う。先に定めた肋骨縁部の水平位置は、肋骨位置
の水平範囲を定める指針として用いる。肋骨縁部の正し
い位置を定めるには、最後の上部水平分節を上部カット
オフ面の真上に位置させかつ最下部分節を下部カットオ
フ面の少し下でサンプル抽出を行いながら肋骨縁部の初
期位置の上下にある。(128×128配列の画像において)
8ラインすべてを使用することが適切である。従って、
典型的な胸部画像では7〜14箇所の肋骨縁部の位置をそ
れぞれの肋骨縁部について定める。その後で、これら肋
骨縁部の座標を三次多項式に適合させる。この適合手法
は、66個の胸部画像に適用され、それにより肋骨縁部を
滑らかにして肋骨境界を求めることができた。
肺周辺における垂直断面の選択 管、心臓、および他の特徴的な生体構造が胸部画像に
あるために、間質性疾患は、肺の周辺部位において一層
顕著になる。この理由により、胸部の中線から肋骨境界
を定める対応適合平滑曲線までの距離の5/6と4/6の位置
に垂直断面が選択され(ブロック30−1)、断面メモリ
に記憶される(ブロック30−2)。各断面の長さは、垂
直断面(ブロック30−4)と横隔膜縁部に相当する下部
境界のうちのひとつから任意に定めた通常の上部境界
(たとえばトップカットオフ面)によって限定される。
各垂直断面の下部境界については、画像の下部付近のそ
れぞれの断面データの一次導関数(ブロック30−3)に
おける最大値を割り当てることによって評価を行う。
垂直断面データの適合 胸部画像の垂直断面は、画素値の低い肺と、画素値の
高い背部肋骨の組み合せからなる。また垂直断面からも
分るように、肋骨間の距離は肺の底に向かうにつれて増
加する。従って、シフト変形正弦波関数を生成して、
(ブロック50−1)、垂直断面のおおよその『全体的』
特徴を表す数学的モデルとして採用する。本発明によれ
ば、肋骨縁部を垂直断面に直接割り当てようとする代わ
りに、垂直断面データ(ブロック50−2)のシフト変形
正弦波適合を使って肋骨間の腔の位置を評価する。この
方法は個々の縁などの局所的な特徴よりもむしろ全体的
なデータ集合に基づくので、肋骨のコントラストが低か
ったり、あるいは外科手術用クリップなどの不規則な局
所パターンが少ないために肋骨縁部が十分に定められな
くても、その結果は比較的影響を受けない。
背景傾向の補正 肋骨および肋骨間の腔の正弦波の(もしくは周期の)
性質は明らかであるが、胸部画像における基底となる背
景傾向(ブロック40)の変化があるため、実際の垂直断
面データはこのパターンを明確に表示しない。従って、
垂直断面データの局所的な背景傾向(ブロック40)につ
いて補正を行う。垂直断面に含まれる不均一な背景につ
いては、元のデータを多項式曲線に適合させることによ
って評価を行う。2次〜6次多項式の試験を行った後
で、6次多項式曲線を、第3図に示すような背景傾向に
最も良く適合するように定めた。背景補正断面データ
は、元の断面データから適合させた背景傾向を引いて求
める。
垂直断面適合用シフト変形正弦波関数 シフト変形正弦波関数はブロック50−1に生成され、
以下の式により与えられる。
F(x)=Acos(2πu(x)x+φ) …(1) ただし、F(x)は背景補正断面に相当し、u(x)
はxの位置における空間周波数、Aは断面の振幅、φは
位相の項である。空間周波数は、次式のように書ける。
u(x)=1.0/1(x) …(2) ただし、1(x)は、xの位置における肋骨の肋骨間
を合わせた距離である。ここで、x=0の場合の基準位
置は、断面データの中心付近のピークの位置として定め
られる。
一次近似として、肋骨と肋骨間を合わせた距離がPA胸
部画像における垂直断面の位置に対して線型に変化する
と仮定する。ゆえに、 1(x)=mx+b …(3) ただし、mは肋骨と肋骨間を合わせた距離の変化率、b
は肋骨と肋骨間を合わせた『平均的』距離を示す。従っ
て、パラメーターbは次のように書ける。
b=1.0/u0 …(4) ただし、u0は、背景を修正した垂直断面データの平均
空間周波数に相当し、これは後述するように、断面デー
タのフーリエスペクトルから求める。
以上の前提により、肋骨と肋骨間を合わせた距離の最
小値1min(肺の上部)は、次式によって与えられる。
1min=mx min+b …(5) 肋骨と肋骨間を合わせた距離の最大値1max(肺の下
部)は、次式によって与えられる。
1max=mx max+b …(6) ただし、x minおよびx maxは、それぞれ断面の上部およ
び下部境界に相当する。肋骨と肋骨間の腔を、以下のパ
ラメータkを用いて距離の関数として定め、垂直断面に
ついて計算した肋骨と肋骨間の距離の範囲を示すことは
有用である。
k=1max/1min …(7) このレシオと式(2)〜(7)を用いると以下のよう
になる。
m=(1−k)/(u0[kx min−x max]) …(8) 式(2)〜(4)および(8)を用いると空間波週数
は次式によって与えられる。
u(x)= u0/[{(1−k)/kx min−x max)}+1] …(9) 平均空間周波数の決定 肋骨と肋骨間を合わせた平均的な距離は、第4図に示
すように、胸部の両側についての背景補正断面のフーリ
エ変換における最大振幅を示す周波数から定める。選択
した2個の垂直断面に対する平均的な空間周波数は非常
に似通っていると予想されるため、2個の断面について
のフーリエ変換は平均化される。理想的には、肋骨と肋
骨間を合わせた平均的な距離が、両方の肺領域において
同じであるのが望ましい。しかし、両肺のu0値は、それ
ぞれ別々に定める。なぜなら多くの場合、胸部の両側の
肋骨の位置と肺領域が対称になるように患者を配置する
ことは不可能であるか、あるいはそのように配置しない
からである。
断面データの適合 以下は、最小二乗法を用いて、背景を補正した断面デ
ータをシフト変形正弦波曲線に適合させる手順である。
式1における関数F(x)の振幅Aは、背景を補正した
断面の二乗平均(rms)値を用いて評価を行う。適合を
行うには、パラメータkを0.1づつ増加させて1.2から1.
8に変え、φを0.1πづつ−0.3πから0.3πまで変化させ
る。これらの増分を用いることにより、2個のパラメー
タが変化するにつれて断面データと適合曲線の間に生じ
るrmsの差分を計算して、その小さな変化も観察するこ
とができる。φが−0.3πもしくは0.3πに等しい時にrm
sの差分が最小になると、それぞれのφの値は、rmsの差
分の最小値が明確に定まるまでさらに減少もしくは増加
する。第5図から、背景補正断面と適合シフト変形正弦
波曲線を比較した図である。断面の頂点と谷のおおよそ
の位置が、その適合曲線とほぼ一致していることが明ら
かである。
式(1)に最小値を与える条件から、適合断面におけ
る肋骨間の腔の位置は次式によって得られる。
x=(1/u0)(nπ−φ)/ [2π−m(nπ−φ)] …(10) ただし、n=±1、±3、±5、…とする。
nの値の実際の範囲は、各断面の長さによって制限さ
れ、勾配mはu0、k、x min、およびx maxを用いて求め
る(式(8)を参照)。
上記方法は、小結節、肺気胸、間質性浸潤および骨の
損傷などがある微妙な肺の異常の検出に関し、先に観察
者が行った研究で用いた66個の胸部画像におけるROIsを
肋骨間の腔内に定位するために用いた。これらROIsの大
きさは、式(10)によって与えられる位置の中心に定位
した。画像ごとのROIsの数は22個(6個が外断面、5個
が内断面)に限定したが、この数は肺組織の分析に適切
と思われた。肋骨と肋骨間を合わせた長さは、ROIsを肋
骨間の狭い腔に定位してしまい、その結果ROIが部分的
に肋骨と重ならないように式(3)を用いて算出した。
2つの胸部画像について、ROIsの自動化選択を行った結
果、ROIsはすべて肋骨間の腔に正しく定位されたことが
分かった。DEC製コンピュータVAX11/750とフォートラン
(FORTRAN)のプログラミングを用い、1つの胸部画像
において全ROIsの定位に要した平均時間は、およそ4〜
5秒であった。
本発明の方法を実施した初期分析では、胸部側肋骨も
しくは血管の存在に関係なく、背部肋骨間に定位したRO
Iはすべて正しい定位を行ったものとして数えた。背部
肋骨と少しでも重なったROIsはすべて、その重なりが肋
骨間の隙間が狭いために生じたものでない限り、失敗し
たものとみなした。この基準を用いれば、右肺の外側断
面に配置されたROIsの176/280(63%)(OPRL′s)、
右肺の内側断面に配置されたROIsの230/311(74%)(I
PRL′s)、左肺の外側断面に配置されたROIsの203/286
(71%)(OPLL′s)、および左肺の内側断面に配置さ
れたROIsの217/287(76%)(IPLL′s)の66個のケー
スについて、定位が成功した。これにより全体の成功率
71%(827/1164)となった。
肺組織をサンプリングするために正しいROIsの位置を
探し易くするために、第6図に示すように、さらに4つ
のROIs80を最初に定めたROI位置82に配置し、代わりのR
OIsとして用いる。これらの追加したROIsと、5つのROI
sのうち少なくとも1つが肋骨間の腔に定位された場合
に成功とする基準を利用した場合、その成功率はOPRL′
sでは269/280(96%)、IPRL′sでは291/311(94
%)、OPLL′sでは268/286(94%)、IPLL′sでは266
/287(93%)まで増加し、これにより全体の成功率は94
%(1094/1164)となった。
肋骨間の腔をコンピュータを用いて位置推定した場合
の成功率は、上で述べたように良好なものであったが、
多数の臨床研究に日常的に適用するにはまだ十分ではな
い。なぜなら、もしROIsがすべて控え目に見積もって94
%の成功率で別々に定位されていると仮定すれば、18個
のROIsを胸部画像に定位する全体の成功率は、わずか33
%(−0.9418)になると予測されるからである。このこ
とは、完全に自動化した手順において、各ROIについて
非常に高い補正局在定位率が必要であることを示してい
る。正確な局在定位率をさらに高めるには、実施した研
究において不正確な局在定位をもたらした原因を分析す
ることが有効である。上記方法を用いた誤定位は主とし
て、基本周波数u0の不適切な選択、目立った腹部側肋骨
による不正確な適合、あるいは断面の底部のカットオフ
面が良くない、などの理由によるものであった。u0の選
択は、各肺についてより多くの断面を用いることによっ
て改善することができた。また、断面の下部カットオフ
面を評価する別の方法も開発されている。いくつかのケ
ースにおいては、肋骨構造における不整と腹部側肋骨の
高いコントラストを補正するために、適合における前提
を変更することが必要な場合もある。
以上を考慮すると、肺組織の分析のためにROIsを定位
する準自動化手法も適切と思われる。この方法を用い、
前述のようにROIの初期定位を行なってから(ブロック6
0−1)、画像(第1図(b)参照)上の対応する位置
に表示を行う(ブロック60−3)。それから、オペレー
ターはカーソル制御などの相互作用ROI選択制御を用い
て、初期定位したROIsのいくつかを手動で修正もしくは
削除する。この手段の後に、オペレーターは、必要に応
じてさらに別のROIsを選択することが出来、また識別し
たROIsをすべて出力する(ブロック60−4)。この方法
は、ユーザーの操作の手間を大幅に減らし、なおかつ全
体として自動化されたシスティマテックな手順を維持し
いているため、すべて手動で行う方法としては実際的で
望ましいものである。またユーザーにとって、明らかな
誤定位をすみやかに識別できるようなROI定位を研究す
ることは有益である。
本発明によるROI局在定位の重要な特徴の1つは、第
1図(b)のブロック60における断面データの不均一な
背景傾向を補正することである。断面データの肋骨構造
は、この補正によってより目立つようになることは明ら
かである。従って、肋骨と肺の間に高いコントラストが
ある胸部画像の場合、背景補正データを単にROIsを補正
画素値がゼロ未満の位置(たとえば肋骨間の腔に相当す
る位置など)に定位するのに利用できる可能性がある。
しかし、低いコントラスト領域を示す胸部画像の場
合、垂直断面全体を肋骨間の腔の位置を評価するために
用いるため、シフト変形正弦波パターンへの適合によ
り、より良好な結果が得られる場合がある。一般的な適
用の場合には、明らかに本方法の組合せは有効であろ
う。
上記のように定位したROIsについて、さらに本発明に
よる自動化肺組織分析手法を行う。この手法を詳細に説
明する前に、以下で胸部画像のディジタル化に関する各
種考察について簡単に説明する。
胸部X線写真のディジタル化 従来の背部−腹部(PA)胸部画像は、0.1ミリの大き
さの画素と、フジディジタルイメージ・シュミレーショ
ン/処理システムを用いた10ビットのアナログ−ディジ
タル変換とを利用してディジタル化を行う。観察者の間
質性肺疾患の検知能力に関する従来の研究において、0.
1ミリの大きさの画素は、胸部画像において軽度の間質
性疾患を診断するのに十分に小さいことが確認された。
画素値と光学濃度の間の関係を表すシステム較正曲線
は、0.4から2.2の光学濃度範囲が800から200の範囲の画
素値(たとえば0.003光学濃度/画素値)に対して線型
関係をもつように注意深く維持した。曲線の傾きは、こ
の光学濃度の外側で徐々に減少する。ディジタル胸部X
線写真は、画像分析/処理システムで分析した。このシ
ステムは、2台のハイレゾリューション(1280×1280)
CRTモニターを備えたデュアルユーザーイメージプロセ
ッサーRamtek9460に接続したDEC製ジョストコンピュー
タVAX11/750からなる。各プロセッサの画像メモリは、1
0ビットの画像データを記憶し、このデータを256グレー
レベル照合テーブルを通して表示することができる。デ
ィジタル化した胸部X線写真は、肺組織の分析に従来使
われてきたが、たとえば、燐光体レーザー読み取りシス
テムと大規模フォーマット画像インテンシファイアを利
用したフジX線撮影計算システム(TVディジタルシステ
ム)のようなディジタル式X線撮影システムからの、別
のタイプのディジタル画像をこの目的に使用することが
できる。
背景傾向の補正 一般に、胸部X線写真における平均的な光学濃度は周
辺部位の光学濃度よりも高い。なぜなら、この2ケ所に
おいてX線ビームが横断する組織の量が異なるからであ
る。光学濃度は通常、これらの部位間で0.8程度の差が
あり、この値は約300個の画素値に相当する。従って、
肺領域において観察される光学濃度の変化は、肺の全体
的解剖学的組織と胸壁(背景傾向)、および間質性疾患
に関連する細かい基底組織のいずれもが原因となってい
る。ゆえに、基底濃度の変動と実際の全体的肺組織と分
離しておくことが重要である。このような肺画像の前処
理は、ROIsの局在定位時に垂直断面上の一次元的に行う
が、これは間質性肺疾患の検知および特性づけを行う
際、感度の良い物理的組織の測定を行うためにも非常に
重要である。しかしながら、肺組織の分析の場合、ROI
を128×128の変換画像データマトリックス上に定位する
時に背景傾向の補正を適切に行う一方で、二次元背景傾
向補正を元の画像データ(典型的なものとして4096×40
96画素値)上で行うことにも注意する。
選択したROIs内の背景傾向は、最小二乗法に基づく二
次元表面適合手法を使って評価する。高次多項式面は、
間質性疾患による比較的小さい変動パターンでさえも適
合させ、計算時間を余計に必要とするため、最初に一次
〜三次多項式面についてのみ調べる。その結果、二次多
項式面が、正常な肺と異常な肺との間のrms変化の差が
最大にできることが分かった。それゆえに、二次多項式
面を背景傾向の補正用に選択した。
背景傾向補正が肺組織の二次元断面に及ぼす効果を、
第7図(a)と第7図(b)に示す。第7図(a)に示
す元の画像は、異常のある肺の左下から選んだものであ
るが、これは背景傾向を多く含む。この背景傾向を肺組
織を表している変動パターン上に重ね合わせる。傾向補
正をしない状態では、この画像におけるrms変化は26.6
の画素値である。二次元表面適合手法で評価した不均一
な背景傾向を第7図(b)に示す。傾向補正画像(第7
図(c))は元の画像(第7図(a))から背景傾向
(第7図(b))を引いて求めた。傾向補正を行った後
は、全体の背景は非常に均一なものとなる。またこの補
正により、rms変化が14.4画素値まで減少する。この結
果は明らかに、背景傾向がrmsの変化に強く影響を及ぼ
すこと、および肺組織による基底変動パターンのrms変
化は、補正を行っていない元の胸部画像において見られ
る変動パターンのrms変化と大きな違いがあることを示
している。
正常な肺と小結節パターンがある異常な肺との区別に
おいて、背景傾向補正が役に立たないことを示す例とし
て、背景傾向補正を行ったものと行わないものについ
て、様々なROIsにおける肺組織のrms変化を第8図に示
す。第8図から、傾向補正のない状態では、異常のある
肺のrms変化が正常な肺のrms変化と重なる部分が広範囲
に渡ることが明らかであり、このため両者を区別するこ
とが不可能になる。背景傾向を補正した時には垂直方向
に示す分布が得られ、このときは、異常のある肺におけ
るrms変化が正常な肺のrms変化よりも大きくなる。従っ
て、間質性疾患の検知を信頼性のあるものとするには、
肺濃度の全体的な変化から細かい組織を分離する必要が
あると考えられる。
背景傾向補正を行った後の正常な肺および異常のある
肺のパワースペクトルを第9図(a)および第9図
(b)にそれぞれ示す。おそらく背景傾向の『補正され
ていない』部分が残っていることから、各肺のパワース
ペクトルは低周波成分を多く含んでいる。さらに、パワ
ースペクトルは、元の胸部画像におけるX線撮影の斑点
による、非常に高周波の成分も含んでいる。(Doi他、H
HSPublication FDA 82−8187、1(1982)参照)。こ
れらの望ましくない成分を抑え、『本来の』肺組織に関
わる中間周波数成分を高めるために、人間の観察者によ
る視覚的な応答、すなわちパワースペクトルの濾波を行
う。Chan他(Proc.SPIE、535、285))は、人間の観察
者の視覚的応答を近似する分析的関数を求めた。この関
数は、次式によって与えられる。
ただし、u0は最大25mの視覚距離V(u)の空間周波
数である。この式は、帯域フィルター(濾波器)のピー
ク位置を変えるu0もしくはDを変化させることによっ
て、視覚系の応答を空間周波数座標軸内で容易に切り換
えることができるので有効な式と言える。u0を0.5から
4.サイクル/mmの範囲で変化させた場合、正常な肺と異
常のある肺の間の組織測定値の違いはu0が1.5サイクル/
mmの時に最大になった。視覚系応答を利用した場合の、
正常な肺および異常のある肺の濾波済みパワースペクト
ルを、第9図(c)および第9図(d)に示す。ただし
この場合、濾波したパワースペクトルのスケールは、図
示の都合うえ8倍に拡大してある。人間の視覚応答によ
る濾波を行った場合と行わない場合とについて、正常な
肺および異常のある肺から選んだ各種ROIsにおけるパワ
ースペクトルの一次モーメントrms変化を、それぞれ第1
0図(a)および第10図(b)に示す。濾波を行った後
は、正常な肺について2回行った組織の測定値は、異常
のある肺について行ったものと明確に区別できる。
関心部位の大きさおよび位置の選択 肺組織は、肋骨と胸部画像の一部であるその他の人工
産物を除いて定量化する必要があるため、肋骨間の腔内
のROIsの最適な定位はもちろん、適切な大きさを選択す
ることも重要である。第11図は、正常な肺と小結節パタ
ーンのある異常な肺について、rms変化に基づいて正方
形のROIの大きさを変えたときの影響を示すものであ
る。傾向補正を行わない状態では、ROIの大きさが増す
につれて肺の各タイプにおけるrms変化は急速に増大す
る。さらにまた、異常のある肺についてのrms変化は、
比較的ROIのサイズが大きい正常な肺のrms変化と比較で
きる。傾向補正を行った後、正常な肺のrms変化は、ほ
とんどROIsのサイズと無関係になるが、異常のある肺の
rms変化は徐々に増加するため、両者の違いは大きくな
る。この結果は、ROIsが大きいと肺組織の統計的特性に
ついて良好な評価が得られることを示しているかも知れ
ない。だが、全体の背景傾向の二次元適合においてエラ
ーが生じる可能性も増大するため、過って大きなrms変
化を示すおそれもある。このエラーを取り除くには、適
合のために高次多項式面を用いる必要がある場合もあろ
う。ROIが小さいと、背景傾向の信頼できる評価が行な
え、組織測定値の計算も効率的になる。さらにまた、高
速フーリエ変換(FET)アゴリズムを組織測定に使用す
るため、16,32,64,128などの2のべき乗をもつROIのマ
トリックスサイズを用いることは有効である。これらの
理由により、各ROIについて、64×64(たとえば64ミリ
×64ミリ)の画率マトリックスを用いるように定めた。
ROIの位置が肺組織のrms変化に及ぼす影響を、第12図
に示す。ROIの位置を肋骨の縁付近の門の部位付近まで
変えたが、これは画像マトリックスにおける画素の位置
で0から800までに相当するものであった。門部位付近
には肺の大動脈および大静脈があるため、図において正
常な肺と異常のある肺にそれぞれ示すように、rms変化
はこの領域に向かって徐々に増大する傾向がある。間質
性疾患は、肺の周辺部位においていっそう明確に見える
傾向があるため、肺組織の分析は、大動脈および大静脈
との重なりのない周辺部位で行うのが最も正確といえ
る。従って上に述べたように、各肋骨間の腔に、肋骨の
縁から肋骨の中心までの距離でおよそ1/6および2/6の位
置に2つのROIsを選択する。
アーチファクトの除去 従来の胸部フィルムには、小さなごみのパターンと表
面のひっかき傷のいずれか一方またはその両方が多く存
在する。こうした望ましくないアーチファクトにより、
肺組織の物理的測定値の計算に狂いが生じてしまう。胸
部X線写真を注意深く選択することによって、これらア
ーチファクトの数を減らすことはできるが、完全に取り
除くことはできない。従って、これらのパターンが実際
の肺組織に及ぼす影響を減らす必要がある。これは、肺
組織の基底変動パターンのヒストグラムが本質的にガウ
ス分布になるという所見に基づいた本発明によって行う
ことができる。従って、ROIの平均からの画素値が同じR
OIにおけるrmsの変化の4倍を超えれば、その画素値は
ごみとひっかき傷のいずれか一方またはその両方による
ものとみなされ、それは同じrms変化を有するガウス分
布からランダムのサンプル抽出した画素値によって置き
変えられる。この方法を用いて、ごみひっかき傷のいず
れか一方またはその両方が組織測定に及ぼす影響が完全
に補正させることが示された。
胸部X線写真におけるグリッドラインもまた問題を抱
えている。なぜならグリッドラインは周期的パターンで
あり、これらのパターンのコントラストが低い状態でさ
え、このアーチファクトのために、グリッドのストリッ
プ濃度に対応する周波数で計算したパワースペクトルに
大きな鋭いピークを生じてしまうからである。この影響
を取り除くために、補間法を用いて周波数領域における
グリッドによるピークを制御した。通常、胸部検査に利
用される静止グリッドは40ライン/グリッドのストリッ
プ濃度を有するため、パワースペクトルの最大値は、ス
トリップ濃度に相当する周波数(4サイクル/mm)に中
心を合わせた対応正方形領域(0.78サイクル/mm×0.78
サイクル/mm)内で検索する。正方形領域における平均
値よりもその最大値が非常に大きい場合は、双線型補間
法を利用して、大きなピークをとり囲む正方形領域にお
けるパワースペクトルの値を評価された値と置き換え
る。この補正手法を用いれば、グリッドラインがはっき
りと目に見える場合でも、グリッドラインが組織測定に
及ぼす測定を無視できる水準まで減らすことができる。
本発明の肺組織分析手法を評価するために、1つの正
常な肺の胸部画像と、小結節、網状、および蜂巣状パタ
ーンのある3つの異常な肺の胸部画像が得られた。各胸
部画像のうち1つのROIだけをこの比較に用いた。異常
のある3つの肺には、比較的明らかな代表的パターンを
含むものである。これに対応する組織測定を第13図
(a)に示す。
小結節パターン低周波成分を含み、そのrms変化は正
常な肺のrms変化よりもわずかに大きい。また、網状パ
ターンは大きなrms変化を有し、その周波数成分は正常
な肺と似ている。さらに、蜂巣状パターンは大きなrms
変化と有し、低周波成分を含んでいる。こうした結果
は、これら2つの組織測定により、上記の異常のある肺
において比較的明確な組織パターンを区別できることを
明らかに示すものである。
4つの肺から選択した数個のROIsによって得た組織測
定を第13図(b)に示す。図中の楕円は、42個の正常な
肺のX線写真から選んだ702個のROIsを使って評価し
た、正常な肺の組織測定の予想レンジ(±1の標準偏
差)を示すものである。この楕円はほぼ真円である。2
本の座標軸のスケールは、2つの組織測定の標準偏差に
応じて調節してあるためである。蜂巣状パターンを有す
る異常のある肺の組織測定は幅広く分散して行う。なぜ
ならこの場合、浸潤が均一に分散しないからである。こ
のように、ROIsは重度の異常部位と軽度の異常部位の両
方を含んでいる。それゆえに、2つの組織測定の変化
は、実際に胸部X線写真に見られるパターンと定量的に
一致する。
本分析は、長期に渡る組織変化の検知に適用すること
ができる。進行性間質性浸潤を示す2つの胸部画像が得
られたが、その組織測定値は第13図(c)にプロットし
てある。2番目の検査における胸部画像から得た組織測
定を低周波に切り換え、進行する小結節パターンを示し
てある。この結果は、X線撮影によって観察した進行と
良く対応している。
上記に述べたように、本発明は肺組織の定量化のため
の手法を提供するものであり、ディジタル胸部X線写真
について、rms変化とパワースペクトルの一次モーメン
トを用いて間質性疾患の検知および特性づけを行う。2
つの組織測定の計算を行う前に、背景傾向の補正手順を
行うことは非常に重要である。なぜなら、この手順によ
り全体の濃度変化の影響が取り除かれ、間質性疾患によ
るコントラストの低い肺組織の詳細なパターンを、胸部
画像における肺全体の解剖学的組織から分離できるよう
になるからである。人間の視覚応答によるパワースペク
トルの濾波を行うことは、もう1つの重要な手順であ
り、これによりパワースペクトルの中間周波数成分を選
択的に抽出することができる。この中間周波数成分は、
間質肺疾患に非常な密接な関連を有すると考えられる。
本発明で用いる人間の視覚応答による濾波は、未補正背
景傾向の残留による低周波数成分とX線写真の斑点によ
る高周波成分を抑えるために帯域フィルターの形態であ
ることが望ましい。しかし、画像を得るのに用いるハー
ドウエアに応じて、別の形態の帯域フィルターを使用し
ても良い。
帯域フィルターを併用して背景傾向の補正を行うと、
正常な肺と異常のある肺との間におけるrms変化の識別
を改善できることが従来示されてきたが、人によって
は、フィルターによる低周波成分の抑制は縁部を協調す
る操作であり、背景傾向の除去であるとみなせることか
ら、帯域フィルターによる濾波でけでも同等の結果が得
られると言うかもしれない。しかしながら、以下に示す
ように実際にはそうではない。
第14図(a)〜第14図(d)は、4つの異なる前処理
状態のもとで得られた、正常な肺と異常のある肺の組織
測定値を示すものである。まず、傾向補正と濾波を両方
とも行わない場合、正常な肺の組織測定値は、異常のあ
る肺の組織測定値とほとんど重なる(第14図(a))。
次に、視覚系応答による濾波のみを行う場合は、これら
の組織測定値の多くが重なり合う(第14図(b))。従
って、視覚系応答による濾波のみを行っても、組織分析
を行う背景傾向を適切に補正できないと考えられる。三
番目の例として、濾波なしに背景傾向を補正した場合
は、正常な肺の組織測定値はほぼ完全に異常のある肺の
組織測定値から分離している(第14図(c))。しか
し、各肺についてのこれらの測定値は、比較的幅広く分
布している。最後に、背景傾向の補正と濾波を行う場合
は、正常な肺の組織測定値が異常のある肺の測定値と完
全に分かれ、これらの測定値の各グループは比較的狭い
領域に分布している(第14図(d))。従って以上の結
果は、二次多項式曲線適合手法による背景傾向の補正に
より、正常な肺組織を異常のある肺組織から分離させる
点において飛躍的な向上が得られることを示し、また人
間の視覚応答による濾波により、その違いがいっそう強
調されることを示している。
2つの組織測定値を、先に述べたように画素値によっ
て計算した。この画素値は、一般に元のX線写真の光学
濃度に比例する。従って、計算した組織測定値は、放射
線専門医がX線写真上で知覚するパターンに密接に関連
している。しかも、もしX線管などの露光因子や露光時
間などが変化すれば、肺組織が同じ状態であっても、X
線写真上で対応する光学濃度は変化してしまう。それゆ
えに、これらの変化と無関係な組織測定を採用すること
が望ましい。実際、そのような測定を得ることは可能で
ある。すなわち、各X線写真用として使用するスクリー
ン・フィルムシステムのH&D曲線を利用して、光学濃
度(もしくは画素値)をX線の強度に変換して検知シス
テム入射すればよい(Doi他、HHS Publication FDA82
−8187:1(1982)およびDoi他、HHS Publication FDA
86−8257:1(1986)参照)。このように個別化した補
正方法は、多数の胸部X線写真の組織測定の計算には実
際的とはいえないかも知れない。しかし、ディジタル胸
部画像を完全自動化ディジタルシステムで求めるのであ
れば、記憶蛍光体・レーザー読み取りシステムにより検
出した相対的なX線強度によって、組織測定値をディジ
タル画像データから直接計算することは可能であろう。
上で述べたように、本発明はまた、rms変化と肺パタ
ーンパワースペクトルの一次モーメントとによって肺組
織を定量化するコンピュータ化手法を示し、これは間質
性疾患を検出し、特性づけを行うために肺組織の大きさ
と粗さをそれぞれ示すものである。これは先に説明した
ように、不均一な背景傾向を補正して、基底となる肺組
織のパターンを切り離す必要がある。さらに、人間の視
覚応答による濾波によって、正常な肺と異常のある肺と
の間の組織測定値の違いが強調される。本発明による手
法を用いて、各種の間質性疾患を有する異常のある肺の
rms変化とパワースペクトルの一次モーメントのいずれ
か一方もしくはその両方を、正常な肺のrms変化から明
確に区別することができた。それ故に、これら2つの組
織測定(ディジタル胸部X線写真から計算)は、放射線
専門医が間質性疾患を評価する際に有効である。
第15図は、ハード配線した肺組織分析用自動化システ
ムの作業の流れを示す概略ブロック図である。第15図に
示すように、X線撮影胸部画像に対応する画像データが
最初の入力(ブロック100)となり、画像メモリ内に記
憶される(ブロック102)。ブロック104では、第1図
(a)と第2図(b)に関連させて上記説明したよう
に、ROIsを定位して、引続き組織分析を行う。第1図
(b)、特にブロック60に関連させて上記で説明したよ
うに、もしROIsの定位の際に手動による支援が必要であ
れば、自動的に選択したROIsを表示し、従来のカーソル
制御によってオペレーターがROIの定位を支援すること
ができる(ブロック106)。選択したROIsに対応する画
像データはメモリ(ブロック108)内に記憶され、記憶
した各ROIごとに記憶済ROI画像データ(ブロック110)
に対する二次多項式二次元(2−D)面適合を用いて背
景傾向を定める。その後で、引き算によって記憶済みRO
I画像データから背景傾向を取り除く。
背景傾向を一度取り除くごとに、ROIの肺組織を評価
する。まず、処理した画像データを濾波し(ブロック11
4)、ここで処理した画像データについて2−Dフーリ
エ変換を行い(ブロック116)、その間前述のように、
得られた結果について人間の視覚応答による濾波を行う
(ブロック118)。その後で、濾波を行った画像データ
のパワースペクトルを定め(ブロック120)、パワース
ペクトルからRMS変化Rを計算する。濾波を行ったデー
タについてもまた平行して処理を行い、濾波済みデータ
Mのパワースペクトルの一次モーメントを定める(ブロ
ック124)。それから、たとえば第13図(a)や第14図
(d)に示すように、肺組織測定に関してあらかじめ作
成したデータベースから求めた所定の基準に基づき、RO
Isによって肺組織の分類を行う(ブロック128)。RMS変
化Rおよびパワースペクトルの一次モーメントMは、次
式によって求める。
ただしuおよびvはデカルト座標における空間周波数
であり、V(u,v)およびT(u,v)は、それぞれ人間の
視覚応答による濾波と肺組織のフーリエ変換に対応す
る。RMS変化Rは画素値によって表されるが、他の量に
よっても表すことができる。また、ROIにおいて、肺組
織のフーリエ変換の二乗をパワースペクトルとして参照
することも注意する必要がある。しかしながら厳密に言
えば、無限に広い領域からのフーリエ変換の二乗平均全
体から定める必要がある。第14図(d)を参照すると、
たとえばもし処理したROIデータにおいて、パワースペ
クトルの一次モーメントが2.4サイクル/mmよりも大き
く、かつRMS変化が7.0画像素未満であれば、ROIを『正
常』と分類する。一方、もし処理したROIデータにおい
て、パワースペクトルの一次モーメントが2.4サイクル/
mmより小さく、かつRMS変化が7.0画素値より大きけれ
ば、ROIを『異常』と分類する。複数のROIsについて、
パワースペクトルの一次モーメントデータMとRMS変化
データRを表示し(ブロック128)、ROIの分類に利用す
る。
上記の手法を考慮すると、本発明は各種の変更や変形
が可能であることは明らかである。従って、記載した特
許請求の範囲内であれば、本明細書において記載した以
外の方法で本発明を実施可能であると解釈すべきであ
る。
〔発明の効果〕
以上述べたように本発明によれば、胸部画像における
肺組織の定量分析のために、肋骨間の腔の定位を効果的
かつ迅速に行うことができ、間質性肺疾患の自動化検知
ならびに分析のための新しい方法および装置を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)および第1図(b)は本発明のROI定位方
法を示す概略ブロック図、第2図(a)および第2図
(b)は胸部画像の1/8水平断面の水平サインおよびそ
の二次導関数を示すグラフ、第3図は元の垂直断面デー
タと垂直断面データに適合させたシフト変形正弦波関数
とを示すグラフ、第4図は背景傾向を補正した垂直断面
データのフーリエ変換を示すグラフ、第5図は背景傾向
を補正した垂直断面データとそれに適合させた変形正弦
波関数とを示すグラフ、第6図は本発明の方法および装
置により定位した複数のROIを示す図、第7図(a)、
第7図(b)および第7図(c)は選択したROIの肺組
織画像の2D断面および選択したROIの傾向を補正した画
像の2D断面をそれぞれ示す透視図、第8図は正常および
異常な肺におけるrmsの変化に対する背景傾向の補正効
果を示すグラフ、第9図(a)は人間の観察者が目を通
した正常な肺のパワースペクトルを示す透視図、第9図
(b)は人間の観察者が目を通した異常な肺のパワース
ペクトルを示す透視図、第9図(c)は人間の観察者が
目を通した正常な肺のパワースペクトルを示す透視図、
第9図(d)は人間の観察者が目を通した異常な肺のパ
ワースペクトルを示す透視図(第9図(c)および第9
図(d)におけるパワースペクトルの大きさは第9図
(a)および第9図(b)の8倍に拡大してある)、第
10図(a)および第10図(b)はそれぞれ正常な肺と異
常な肺についてRMSの変化パワースペクトルの第1モー
メントに人間が目を通した効果を示す図、第11図は正常
な肺と異常な肺についてROIの大きさがRMSの変化に及ぼ
す影響を示すグラフ、第12図はROIの定位がRMSの変化に
及ぼす影響を示すグラフ(0から800までの相対定位が
それぞれ肋骨縁部の近くとその近辺部位にある)、第13
図(a)および第13図(b)はそれぞれ選択した代表的
なROIの組織測定と4つの肺(1つの正常な肺と、小結
性、細網性、および蜂巣状の各パターンを示す3つの異
常な肺を含む)の多数のROIから得た組織測定を示す
図、第13図(c)は進行性間質性浸潤物を示す2つの胸
部画像から得た組織測定を示すグラフ、第14図(a)、
第14図(b)、第14図(c)、および第14図(d)は正
常および異常な肺の組織測定を示すものであって、第14
図(a)は傾向補正と濾波両方なしの状態での組織測定
を示すグラフ、第14図(b)は傾向補正なしの状態での
組織測定を示すグラフ、第14図(c)は傾向補正あり、
濾波なしの状態での組織測定を示すグラフ、第14図
(d)は傾向補正および濾波両方ありの状態での組織測
定を示すグラフ、第15図は本発明による自動化肺組織分
析の方法および装置を示す概略ブロック図である。 100……画像入力装置、104……ROI設定部、110……背景
傾向決定部、112……減算部、116……2次元フーリエ変
換部、118……レスポンスフィルタ、120……パワースペ
クトラム決定部、122……RMS変化算出部、124……パワ
ースペクトラムの一次モーメント決定部、126……分類
部。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G06T 1/00 G06T 5/00 A61B 6/00 JICSTファイル(JOIS)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ディジタルX線画像における自動化分析の
    ための方法において、前記ディジタルX線画像を表示す
    るディジタル画像データを獲得する手順と、分析のため
    の前記ディジタルX線画像における関心部位から少なく
    とも一つを選択する手順と、前記関心部位に対応する画
    像データから背景傾向を除去する手順と、これにより背
    景傾向を除去して補正した画像データを生成する手順
    と、評価のための所定の特性づけを得るために補正した
    画像データを処理する手順からなることを特徴とするデ
    ィジタルX線画像における自動化分析のための方法。
  2. 【請求項2】ディジタルX線画像における分析のために
    少なくとも一つの関心部位選択するための方法におい
    て、該画像表示するディジタル画像データを求める手順
    と、胸郭縁部と中線境界を求めるために該画像データの
    境界処理を行う手順と、前記境界処理手順において求め
    た胸郭縁部と中線境界に関連する所定位置で少なくとも
    一つの垂直断面を求める手順と、垂直断面補正データを
    求めるために背景傾向を少なくとも一つの該垂直断面か
    ら除去する手順と、前記垂直断面補正データに基づいて
    少なくとも一つの前記関心部位を選択する手順とからな
    ることを特徴とする方法。
  3. 【請求項3】ディジタルX線画像における自動化分析用
    装置において、ディジタルX線画像を表示するディジタ
    ル画像データを求めるための手段と、分析を行うために
    前記ディジタルX線画像において少なくとも一つの関心
    部位を選択するための手段と、前記関心部位ROIに対応
    する画像データから背景傾向を除去して背景傾向を除去
    した補正画像データを生成する手段と、評価を行うため
    に補正した画像データの所定特性を抽出するための処理
    手段とを備えることを特徴とするディジタルX線画像に
    おける自動化分析用装置。
  4. 【請求項4】ディジタルX線画像における分析のために
    少なくとも一つの関心部位を選択するための装置におい
    て、前記ディジタルX線画像を表示するディジタル画像
    データを求めるための手段と、前記ディジタルX線画像
    データから縁部と中線境界を求める境界処理手段と、こ
    の境界処理手段によって求めた縁部と中線境界に関連す
    る所定位置において少なくとも一つの前記関心部位を選
    択するための手段と、少なくとも一つの前記ROIから背
    景傾向を除去して垂直断面補正データを生成する手段
    と、この垂直断面補正データに基づいて少なくとも一つ
    の前記関心部位を選択する手段とを備えることを特徴と
    する装置。
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