JP2848834B2 - 自転車用多段ギヤクランク - Google Patents

自転車用多段ギヤクランク

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JP2848834B2
JP2848834B2 JP63319216A JP31921688A JP2848834B2 JP 2848834 B2 JP2848834 B2 JP 2848834B2 JP 63319216 A JP63319216 A JP 63319216A JP 31921688 A JP31921688 A JP 31921688A JP 2848834 B2 JP2848834 B2 JP 2848834B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は自転車用多段ギヤクランク、詳しくは、クラ
ンク軸の両端部に一対のクランクアームを取付け、一方
のクランクアーム側に少なくとも1枚の大径ギヤと少な
くとも1枚の小径ギヤとから成る多段ギヤを装着するご
とく成した多段ギヤクランクに関する。
(従来の技術) 一般に、此種ギヤクランクは、高速側位置と低速側位
置とに変位するチェンガイドと、このチェンガイドを前
記高速側位置から低速側位置に復帰させるリターンばね
とを備えたフロントディレーラーとともに用いるのであ
って、前記大径ギヤ又は小径ギヤと後輪ハブ側ギヤとの
間にチェンを掛設し、前記フロントディレーラーにおけ
るチェンガイドを、前記リターンばねの力に抗して高速
側位置に変位させることにより、前記チェンを小径ギヤ
から大径ギヤに掛換え、又、リターンばねの力で低速側
位置に変位させることにより前記チェンを大径ギヤから
小径ギヤに掛換え、ペダル踏込時における踏力を、所定
の変速比で後輪に伝達するようになっている。
所で、前記大径ギヤから小径ギヤへのチェン掛換え
を、小さな操作力で楽に行うことができるようにするに
は、前記リターンばねの力を小さくすればよいのである
が、このリターンばねの力を小さくすると、リターンば
ねによりチェンガイドを低速側位置に変位させて変速す
る場合、チェンを低速ギヤ側に押圧する力が不足して、
該チェンが大径ギヤの歯から離脱しにくくなり、変速性
が悪くなるので、一般には、常に確実に変速できる最低
のばね力に設定されているのである。又、大径ギヤから
小径ギヤへの変速性を高めるには、ペダル踏込時におけ
る踏力を小さくして変速操作すればよいのである。
しかして、従来、特公昭56−3230号公報にみられるよ
うに、ペダル踏込時の踏力が最も小さくなる上死点及び
下死点近傍における歯に、該歯からチェンが離脱するの
を容易にする手段を設けて、踏力を殊更小さくしなくと
も、踏力が小さくなる前記死点位置で大径ギヤから小径
ギヤにチェンを掛換えることができるようにした多段ギ
ヤクランクが提案されている。
(発明が解決しようとする課題) 所が、この従来の多段ギヤクランクは、ギヤ本体の厚
さ方向中心線と平行状で、かつ同一線上に設けられる一
般的な歯を備えた大径ギヤにおける上死点及び下死点近
傍の歯に、易離脱手段を設けた構造であるから、登坂走
行時など、前記上死点及び下死点近傍位置を除く他の地
点における踏力が増大する場合、大径ギヤに掛設されて
いるチェンは、必ず踏力が最も小さくなる前記死点近傍
位置から小径ギヤに掛換えられることになるのである
が、下り坂とか、平地走行時など前記死点近傍位置を除
く他の地点における踏力も比較的小さい場合は、前記死
点近傍位置を除く地点で低速側への変速操作が行なわれ
ると、大径ギヤに掛設されているチェンは、死点近傍位
置を除く地点からでも小径ギヤに掛換えられることにな
るのである。
所が、フロントディレーラーにおけるリターンばね
は、前記した如く比較的小さいばね力に設定されている
ため、前記上死点及び下死点近傍位置を除く地点でチェ
ンが掛換えられる場合、該チェンが大径ギヤの歯に強く
噛み込んだり、或は大径ギヤの歯先面に乗上げた後、一
挙に小径ギヤに掛換えられて大きな音鳴りがする問題が
あったのである。即ち、低速側への変速操作が緩慢に行
われるとチェンの大径ギヤからの離脱も緩慢となり、
又、前記上死点及び下死点近傍位置を除く他の地点は、
元来ペダルの踏込みを強くすれば踏力が大きくなる領域
であるため、低速側への変速操作が緩慢に行われてチェ
ンが大径ギヤ歯から離脱し始めたときに、ペダルが強く
踏込まれて踏力が大きくなる場合、前記離脱し始めたチ
ェンが、離脱開始地点の歯に強く噛み込んでロック状態
となり、変速できなくなるのであり、又、前記大径ギヤ
から離脱し始めたチェンがすぐに小径ギヤ側に移行しな
くて、大径ギヤ歯の歯先面に順次乗り上がった後、一挙
に小径ギヤ側に移行して小径ギヤと噛合うことになって
大きな音鳴りがするのである。
本発明は以上の問題点に鑑み発明したものであって、
目的は、リターンばねの力を小さく設定したフロントデ
ィレーラーを用いて、ペダル踏込時の踏力が小さくなる
死点からチェンを確実に離脱させることができて、しか
も前記死点近傍位置を除く地点からチェンが掛換えられ
るのを確実に防ぐことができるようにするものである。
(課題を解決するための手段) しかして、本発明の自転車用多段ギヤクランクは、ク
ランク軸(1)の両端部に一対のクランクアーム(2)
(3)を取付け、一方のクランクアーム側に少なくとも
1枚の大径ギヤ(4)と少なくとも1枚の小径ギヤ
(5)とを有する多段ギヤ(G)を装着する多段ギヤク
ランクであって、大径ギヤ(4)は、上死点と下死点と
の少なくとも一方の死点近傍に設けられ、チェンが容易
に離脱する易離脱形式の歯(41)を有すると共に、易離
脱形式の歯(41)以外の全ての歯は、チェンが離脱し難
いように、刃先が小径ギヤ(5)側に偏位した難離脱形
式の歯(42)となっている。
また、大径ギヤ(4)は、上死点と下死点との少なく
とも一方の死点近傍に設けられ、チェンが容易に離脱す
る易離脱形式の歯(41)を有すると共に、前記易離脱形
式の歯(41)以外の全ての歯は、チェンが離脱し難いよ
うに、歯幅方向端面を、歯厚方向一側面から他側面にわ
たって円弧面とした難離脱形式の歯(42)となっていて
もよい。
さらに、大径ギヤ(4)は、上死点と下死点との少な
くとも一方の死点近傍に設けられ、チェンが容易に離脱
する易離脱形式の歯(41)を有すると共に、前記易離脱
形式の歯(41)以外の全ての歯は、チェンが離脱し難い
ように、歯底から歯先までの高さを、大径ギヤ(4)か
ら小径ギヤ(5)へのチェン掛換時に前記チェンにおけ
るリングプレートが歯先面に乗り上がる高さ以上の高さ
とした難離脱形式の歯(42)となっていてもよい。
さらにまた、大径ギヤ(4)は、上死点と下死点との
少なくとも一方の死点近傍に設けられ、チェンが容易に
離脱する易離脱形式の歯(41)を有すると共に、前記易
離脱形式の歯(41)以外の全ての歯は、チェンが離脱し
難いように、歯厚方向一側面と他側面との間の厚さを、
大径ギヤ(4)から小径ギヤ(5)へのチェンの掛換時
に前記チェンが歯先面に乗り上がるのを抑制できる厚さ
とした難離脱形式の歯(42)となっていてもよい。
(作用) 大径ギヤ(4)における上死点と下死点との少なくと
も一方の死点近傍における歯(41)を易離脱形式の歯に
しているため、リターンばねの力を小さく設定したフロ
ントディレーラーを用いて大径ギヤから小径ギヤに変速
する場合、チェンを前記歯(41)から常に確実に離脱さ
せることができるのであり、又、前記歯(41)を除く全
ての歯(42)を、これら歯からチェンが離脱するのをむ
つかしくする難離脱形式の歯としているため、踏力が小
さくなる下り坂、平地での走行において、前記大径ギヤ
(4)の死点近傍位置を除いた地点で低速側への変速操
作が行われても、この死点近傍位置を除いた大径ギヤ歯
からチェンが離脱するのを防止できるのであって、常に
前記死点近傍位置の易離脱形式の歯(41)から離脱させ
ることができるのである。従って、低速側への変速操作
が緩慢に行われても、チェンが大径ギヤの歯に噛み込ん
だり、大径ギヤの歯先面に乗り上がって小径ギヤに掛換
えられることはないのである。又、大径ギヤ(4)と小
径ギヤ(5)とを位置合わせして組合わせることによ
り、大径ギヤから小径ギヤへのチェン掛換えをより一層
スムーズにできるのである。
(実施例) 図において、(1)は自転車用フレームのボトムブラ
ケット(B)に回転自由に支持するクランク軸、(2)
(3)はこのクランク軸(1)の両端部に180°の位相
差をもって取付ける一対のクランクアームであって、こ
れらクランクアーム(2)(3)先端部にはペダルを装
着するのであり、又、一方のクランクアーム(2)のボ
ス部には放射状に突出する腕杆を介して多段ギヤ(A)
を装着するのである。この多段ギヤ(A)は、一枚の大
径ギヤ(4)と一枚の小径ギヤ(5)とから成り、これ
らギヤを軸方向に所定間隔を置いて複数本の連結具
(6)で連結し、この連結具(6)により前記腕杆に装
着している。尚、この多段ギヤ(A)の装着位置及び装
着方法は特に限定されるものでない。
しかして、前記大径ギヤ(4)又は小径ギヤ(5)と
後輪ギヤ(図示せず)との間にはチェン(7)が掛設さ
れるのであって、このチェン(7)を前記大径ギヤ
(4)の半径方向外方位置に装着するフロントディレー
ラーにより前記ギヤの軸方向に移動させて大径ギヤ
(4)又は小径ギヤ(5)に掛換えることにより、ペダ
ルの踏力を所定の変速比で後輪に伝達するのである。
本発明は以上の如く構成される多段ギヤクランクにお
いて、前記大径ギヤ(4)における上死点(01)近傍及
び下死点(02)近傍における歯(41)を、これら歯(4
1)から前記チェン(7)が離脱するのを容易にする易
離脱形式の歯にして、前記大径ギヤ(4)から小径ギヤ
(5)へのチェン掛換時、このチェン(7)を、前記上
死点(01)又は下死点(02)近傍の歯(41)から離脱さ
せるようにすると共に、前記上死点(01)及び下死点
(02)近傍における歯(41)を除く全ての歯(42)を、
これら歯(42)から前記チェン(7)が離脱するのをむ
つかしくする難離脱形式の歯として、前記大径ギヤ
(4)から小径ギヤ(5)へのチェン掛換時、このチェ
ン(7)が、前記上死点(01)及び下死点(02)近傍の
歯(41)を除く歯(42)から離脱しないようにしたので
ある。
しかして、前記上死点(01)近傍及び下死点(02)近
傍における歯(41)を易離脱形式の歯にする手段は、第
1図に示す如く前記各歯(41)の歯先側を欠除してこれ
ら歯(41)の高さを低くし、前記チェン(1)との噛合
量を少なくするのであるが、その他第4〜7図の如く構
成してもよい。
第4図では、前記歯(41)を、ギヤ本体の厚さ方向中
心線(X)より前記小径ギヤ(5)に対し反対側に変位
させたのである。
又、第5図では、前記歯(41)を、ギヤ本体の厚さ
(t)の範囲内で厚さ方向中心線(X)に対し傾斜さ
せ、かつこの傾斜方向を、ギヤ本体の小径ギヤ側内側面
から外側面に向かって該ギヤ本体の駆動回転方向前方に
傾斜させたのである。
又、第6図では、前記歯(41)の、小径ギヤ(5)と
反対側外側面で、かつ駆動回転方向後方側部分を面取り
(41a)したのである。
又、第7図では、前記歯(41)の、前記中心線(X)
より小径ギヤ(5)側を面取り(41b)して該歯(41)
の歯厚を薄くしたのである。
尚、前記歯(41)は、第1図の如く上死点(01)及び
下死点(02)にそれぞれ一個設ける他、第4〜7図の如
く複数個、好ましくは2〜3個設けるのである。
又、前記上死点(01)近傍及び下死点(02)近傍にお
ける歯(41)を除く全ての歯(42)を難離脱形式の歯に
する手段は、第8図に示す如く前記各歯(42)を、前記
小径ギヤ(5)と反対側外側面から小径ギヤ(5)に向
かって先細となる如く面取り(42a)して、その歯先を
ギヤ本体の厚さ方向中心線(X)より前記小径ギヤ
(5)側に偏位させて、大径ギヤ(4)から離脱し始め
たチェンにおけるリンクプレートが前記歯(42)の面取
り(42a)部と当接して歯先面側に乗上がろうとすると
き、該チェン(7)が前記面取り(42a)部に沿って歯
底側に滑り落ちるようにしたのである。尚、この場合、
前記歯(42a)は、前記した如く面取り(42a)すること
なく、第9図の如く歯(42)の、前記小径ギヤ(5)と
反対側外側面部分を欠除してその歯先を前記中心線
(X)より小径ギヤ(5)側に変位させ、前記チェン
(7)におけるリンクプレートが歯先面に乗上がりにく
いようにしてもよいのである。
又、前記難離脱形式の歯(42)は、第10〜13図の如く
構成してもよい。
第10図では、前記歯(42)の歯幅方向両端面を、歯厚
方向一側面から他側面に亘って円弧面(42b)とし、尖
鋭な稜角をなくして、大径ギヤ(4)から離脱し始めた
チェンにおけるリンクプレートが前記歯(42)の円弧面
(42b)部と当接して歯先面側に乗上がろうとすると
き、該チェン(7)が前記円弧面(42b)部に沿って歯
底側により一層容易に滑り落ちるようにしたのである。
又、第11、12図では、前記歯(42)の歯底から歯先ま
での高さを、大径ギヤ(4)から小径ギヤ(5)へのチ
ェン掛換時、前記チェン(7)におけるリンクプレート
が歯先面に乗上る高さ、即ち、一般的な歯の高さ(H)
以上の高さとしてチェン(7)が前記歯(42)から離脱
しないようにしたのである。
又、第13図では、前記歯(42)の歯厚方向一側面と他
側面との間の厚さ(L)を、大径ギヤ(4)から小径ギ
ヤ(5)へのチェン掛換時、小径ギヤ(5)側に押圧さ
れるチェン(7)の小径ギヤ(5)に対する軸方向移動
量を、前記チェン(7)が歯(42)の歯先面に乗上がる
のを抑制できる厚さとしてチェン(7)が前記歯から離
脱しないようにしたのである。
又、前記大径ギヤ(4)と小径ギヤ(5)とは、第1
図に示す如く易離脱形式の歯(41)と、該歯(41)の駆
動回転方向前方に隣接する歯との歯間中心(P)と、前
記小径ギヤ(5)における任意の歯の歯間中心(P1)と
の間の間隔がほぼチェンピッチの整数倍間隔(K)とな
る如く組合わせるのが好ましいのである。斯くすること
により、前記易離脱形式の歯(41)から離脱して小径ギ
ヤ(5)側に移行したチェン(7)のローラを、前記小
径ギヤ(5)の前記位置合わせした歯間部分に確実に係
合させることができるので、大径ギヤから小径ギヤへの
チェン掛換えをスムーズに、かつ確実に行うことができ
るのである。尚、前記易離脱形式の歯(41)が複数枚あ
る場合、チェン掛換時のチェンは、各易離脱形式歯(4
1)のうち主として駆動回転方向前方の歯(41)から離
脱することになるため、この駆動回転方向前方の易離脱
形式歯(41)と、該歯(41)の駆動回転方向前方に隣接
する歯との間の歯間中心を、前記歯間中心(P)とする
のであるが、易離脱形式歯の歯形状によって前記駆動回
転方向前方の易離脱形式歯から離脱しにくい場合は、駆
動回転方向後方側の易離脱形式歯を基準として前記歯間
中心(P)を設定するのである。
尚、前記大径ギヤ(4)における上死点(01)及び下
死点(02)とは、前記一対のクランクアーム(2)
(3)が第1図の如く垂直状態になったとき、クランク
軸(1)に対し上方に延びるクランクアーム(2)と対
面する部分の頂点が上死点(01)であり、又、クランク
軸(1)に対し下方に延びるクランクアーム(3)と対
面する部分の最下点が下死点(02)であり、又、ペダル
の踏込みにより前記クランクアーム(2)(3)の位置
が逆転して互いに垂直状態になればクランクアーム
(2)側が下死点であり、クランクアーム(3)側が上
死点である。
本発明は以上の如く構成するもので、大径ギヤ(4)
から小径ギヤ(5)にチェン(7)を掛換える場合に
は、フロントディレーラーのチェンガイドを、リターン
ばねの力により高速側位置から低速側位置に変位させる
ことにより行うのであって、このチェンガイドの低速側
位置への変位により、大径ギヤ(4)の歯に噛合ってい
たチェン(7)は、第2図の如く多段ギヤの駆動回転方
向前方側(矢印Y方向)に位置するチェン部分が大径ギ
ヤ(4)に残り、ディレーラーの操作側に位置するチェ
ン部分が小径ギヤ(5)の半径方向外方に変位し、傾斜
状となる。
このとき、大径ギヤ(4)の上死点(01)近傍の歯
(41)は、易離脱形式に形成しているため、リターンば
ねの力を小さく設定したディレーラーで変速する場合で
あっても、ペダル踏込時の踏力が最も小さくなる上死点
位置で前記歯(41)から常に確実に離脱させることがで
きるのであり、又、前記上死点及び下死点近傍の歯(4
1)を除く全ての歯(42)は、難離脱形式に形成してチ
ェンが離脱しにくいようにしているため、踏力が小さく
なる下り坂、平地での走行において、前記上死点及び下
死点近傍位置を除いた地点で低速側への変速操作が行わ
れても、この死点近傍位置を除いた難離脱形式の歯(4
2)からチェンが離脱するのを防止できるのであって、
常に前記死点近傍位置の易離脱形式の歯(41)から離脱
させることができるのである。従って、低速側への変速
操作が緩慢に行われても、チェンが大径ギヤ(4)の歯
に噛み込んだり、大径ギヤ(4)の歯先面に乗上がるの
を防止できるのである。
尚、本発明多段ギヤクランクにおける多段ギヤ(A)
の枚数は、図示した如く2枚である他、3枚以上であっ
てもよい。
(発明の効果) 以上の如く本発明は、大径ギヤ(4)における上死点
と下死点との少なくとも一方の死点近傍における歯(4
1)を、これら歯からチェンが離脱するのを容易にする
易離脱形式の歯にすると共に、前記死点近傍における歯
(41)を除く全ての歯(42)を、これら歯からチェンが
離脱するのをむつかしくする難離脱形式の歯としたか
ら、リターンばねの力を小さく設定したフロントディレ
ーラーを用いて大径ギヤから小径ギヤに変速する場合、
チェンを前記歯(41)から常に確実に離脱させることが
できながら、しかも、ペダル踏込時の踏力が小さくなる
下り坂、平地での走行において、前記大径ギヤ(4)の
死点近傍位置を除いた地点で低速側への変速操作が行わ
れても、この死点近傍位置を除いた大径ギヤ歯からチェ
ンが離脱するのを防止できるのであって、常に前記死点
近傍位置の易離脱形式の歯(41)から離脱させることが
できるのである。従って、低速側への変速操作が緩慢に
行われても、チェンが大径ギヤ(4)の歯に噛み込んだ
り、大径ギヤ(4)の歯先面に乗上がるのを確実に防止
でき、低速側への変速を、スムーズに、かつ確実に行う
ことができるのである。
又、大径ギヤ(4)と小径ギヤ(5)とを位置合わせ
して組合わせたから、大径ギヤから小径ギヤへのチェン
掛換えをより一層スムーズにできるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明多段ギヤクランクの一実施例を示す一部
省略側面図、第2図は多段ギヤとチェンとの噛合状態を
示す説明図、第3図は一部省略正面図、第4図〜第7図
は易離脱形式の歯の説明図、第8図〜第13図は難離脱形
式の歯の説明図である。 (1)……クランク軸 (2)(3)……クランクアーム (4)……大径ギヤ (5)……小径ギヤ (41)……易離脱形式の歯 (42)……難離脱形式の歯

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クランク軸(1)の両端部に一対のクラン
    クアーム(2)(3)を取付け、一方のクランクアーム
    側に少なくとも1枚の大径ギヤ(4)と少なくとも1枚
    の小径ギヤ(5)とを有する多段ギヤ(G)を装着する
    多段ギヤクランクであって、 前記大径ギヤ(4)は、 上死点と下死点との少なくとも一方の死点近傍に設けら
    れ、チェンが容易に離脱する易離脱形式の歯(41)を有
    すると共に、前記易離脱形式の歯(41)以外の全ての歯
    は、チェンが離脱し難いように、刃先が小径ギヤ(5)
    側に偏位した難離脱形式の歯(42)となっている、自転
    車用多段ギヤクランク。
  2. 【請求項2】クランク軸(1)の両端部に一対のクラン
    クアーム(2)(3)を取付け、一方のクランクアーム
    側に少なくとも1枚の大径ギヤ(4)と少なくとも1枚
    の小径ギヤ(5)とを有する多段ギヤ(G)を装着する
    多段ギヤクランクであって、 前記大径ギヤ(4)は、 上死点と下死点との少なくとも一方の死点近傍に設けら
    れ、チェンが容易に離脱する易離脱形式の歯(41)を有
    すると共に、前記易離脱形式の歯(41)以外の全ての歯
    は、チェンが離脱し難いように、歯幅方向端面を、歯厚
    方向一側面から他側面にわたって円弧面とした難離脱形
    式の歯(42)となっている、自転車用多段ギヤクラン
    ク。
  3. 【請求項3】クランク軸(1)の両端部に一対のクラン
    クアーム(2)(3)を取付け、一方のクランクアーム
    側に少なくとも1枚の大径ギヤ(4)と少なくとも1枚
    の小径ギヤ(5)とを有する多段ギヤ(G)を装着する
    多段ギヤクランクであって、 前記大径ギヤ(4)は、 上死点と下死点との少なくとも一方の死点近傍に設けら
    れ、チェンが容易に離脱する易離脱形式の歯(41)を有
    すると共に、前記易離脱形式の歯(41)以外の全ての歯
    は、チェンが離脱し難いように、歯底から歯先までの高
    さを、大径ギヤ(4)から小径ギヤ(5)へのチェン掛
    換時に前記チェンにおけるリングプレートが歯先面に乗
    り上がる高さ以上の高さとした難離脱形式の歯(42)と
    なっている、自転車用多段ギヤクランク。
  4. 【請求項4】クランク軸(1)の両端部に一対のクラン
    クアーム(2)(3)を取付け、一方のクランクアーム
    側に少なくとも1枚の大径ギヤ(4)と少なくとも1枚
    の小径ギヤ(5)とを有する多段ギヤ(G)を装着する
    多段ギヤクランクであって、 前記大径ギヤ(4)は、 上死点と下死点との少なくとも一方の死点近傍に設けら
    れ、チェンが容易に離脱する易離脱形式の歯(41)を有
    すると共に、前記易離脱形式の歯(41)以外の全ての歯
    は、チェンが離脱し難いように、歯厚方向一側面と他側
    面との間の厚さを、大径ギヤ(4)から小径ギヤ(5)
    へのチェンの掛換時に前記チェンが歯先面に乗り上がる
    のを抑制できる厚さとした難離脱形式の歯(42)となっ
    ている、自転車用多段ギヤクランク。
  5. 【請求項5】前記易脱利形式の歯(41)と該歯(41)の
    駆動回転方向前方に隣接する歯との歯間中心(P)と、
    前記小径ギヤ(5)における任意の歯の歯間中心(P1)
    との間の間隔がほぼチェンピッチの整数倍間隔となるご
    とく大径ギヤと小径ギヤとを組み合わせている、請求項
    1〜4に記載の自転車用多段ギヤクランク。
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