JP2845677B2 - 電流異常検出回路 - Google Patents
電流異常検出回路Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電流異常検出回路に関
し、特に増幅回路の消費電流の異常を検出する電流異常
検出回路に関する。
し、特に増幅回路の消費電流の異常を検出する電流異常
検出回路に関する。
【0002】
【従来の技術】図3を参照すると、従来の電流異常検出
回路は、直流電源uを負荷に供給するとともに負荷の消
費電流の変動を電圧変化で示す検出信号sを出力する検
出回路6と、負荷として検出回路6にそれぞれ接続され
ている複数の増幅回路7−1〜7−nと、上限および下
限の2つの基準電圧vおよびwをしきい値としてそれぞ
れ出力する基準電圧発生回路8と、検出信号sの電圧変
化が基準電圧vおよびwのいずれかを越えるとき異常状
態を警報する比較回路9とから構成されている。
回路は、直流電源uを負荷に供給するとともに負荷の消
費電流の変動を電圧変化で示す検出信号sを出力する検
出回路6と、負荷として検出回路6にそれぞれ接続され
ている複数の増幅回路7−1〜7−nと、上限および下
限の2つの基準電圧vおよびwをしきい値としてそれぞ
れ出力する基準電圧発生回路8と、検出信号sの電圧変
化が基準電圧vおよびwのいずれかを越えるとき異常状
態を警報する比較回路9とから構成されている。
【0003】詳述すると、検出回路6は、電源入力端子
Aを通して入力される直流電源uを複数の増幅回路7−
1〜7−nにそれぞれ供給するとともに、増幅回路7−
1〜7−nの各各の消費電流を合計した総負荷電流tの
変動を電圧変化に変換し、検出信号sとして出力する。
検出信号sは、実際に流れる総負荷電流tが予め決めら
れる基準総負荷電流に対して変動のない通常時は0Vの
電圧で出力され、総負荷電流tが通常時よりも増加した
場合は、増加電流分(+dI)対応の電圧増加分(+d
V)として出力される。また、総負荷電流tが通常時よ
りも減少した場合は、減少電流分(−dI)対応の電圧
減少分(−dV)に変換されて検出信号tが出力され
る。増幅回路7−1〜7−nの各各は、信号入力端子
X,信号出力端子Yおよび電源入力端子Wを有し、検出
回路6から電源入力端子Wに直流電源を供給され、信号
入力端子Xからの信号を増幅して信号出力端子Yから出
力する。また、増幅回路7−1〜7−nの消費電流は増
幅回路7−1〜7−nによってそれぞれ異なる。基準電
圧発生回路8は、検出信号sの電圧変化を監視するため
に、その変化分、すなわち増加分の上限のしきい値とし
ての基準電圧vおよび減少分の下限のしきい値としての
基準電圧wを出力する。比較回路9は、基準電圧発生回
路8からの基準電圧vおよびwをしきい値として検出信
号sの電圧変化を監視し、検出信号sの変化がこれらの
しきい値のいずれかを越えたときに増幅回路7−1〜7
−nの少なくとも1つに異常が発生したとみなして警報
信号pを出力端子Bを通して外部に出力する。つまり、
比較回路9は増幅回路7−1〜7−nのそれぞれに流れ
る消費電流の合計の総負荷電流tの変動を検出回路6を
介して間接的に監視し、増幅回路7−1〜7−nの動作
状態を監視している。
Aを通して入力される直流電源uを複数の増幅回路7−
1〜7−nにそれぞれ供給するとともに、増幅回路7−
1〜7−nの各各の消費電流を合計した総負荷電流tの
変動を電圧変化に変換し、検出信号sとして出力する。
検出信号sは、実際に流れる総負荷電流tが予め決めら
れる基準総負荷電流に対して変動のない通常時は0Vの
電圧で出力され、総負荷電流tが通常時よりも増加した
場合は、増加電流分(+dI)対応の電圧増加分(+d
V)として出力される。また、総負荷電流tが通常時よ
りも減少した場合は、減少電流分(−dI)対応の電圧
減少分(−dV)に変換されて検出信号tが出力され
る。増幅回路7−1〜7−nの各各は、信号入力端子
X,信号出力端子Yおよび電源入力端子Wを有し、検出
回路6から電源入力端子Wに直流電源を供給され、信号
入力端子Xからの信号を増幅して信号出力端子Yから出
力する。また、増幅回路7−1〜7−nの消費電流は増
幅回路7−1〜7−nによってそれぞれ異なる。基準電
圧発生回路8は、検出信号sの電圧変化を監視するため
に、その変化分、すなわち増加分の上限のしきい値とし
ての基準電圧vおよび減少分の下限のしきい値としての
基準電圧wを出力する。比較回路9は、基準電圧発生回
路8からの基準電圧vおよびwをしきい値として検出信
号sの電圧変化を監視し、検出信号sの変化がこれらの
しきい値のいずれかを越えたときに増幅回路7−1〜7
−nの少なくとも1つに異常が発生したとみなして警報
信号pを出力端子Bを通して外部に出力する。つまり、
比較回路9は増幅回路7−1〜7−nのそれぞれに流れ
る消費電流の合計の総負荷電流tの変動を検出回路6を
介して間接的に監視し、増幅回路7−1〜7−nの動作
状態を監視している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この従来の電流異常検
出回路では、複数の増幅回路7−1〜7−nの消費電流
はそれぞれ異なり、また比較回路9は総負荷電流tの変
動を監視しているので、増幅回路7−1〜7−nの各各
の消費電流に大幅な差がある場合、消費電流の小さい増
幅回路の電流変動による検出信号sの電圧変化分は、消
費電流の大きい増幅回路の電流変動による電圧変化分に
隠れてしまう。つまり、消費電流の小さい増幅回路にと
っては許容できない電流変動であっても、消費電流の大
きい増幅回路にとっては許容できるバラツキの範囲内の
電流変動でしかないので、消費電流の小さい増幅回路の
異常の発生を検出できない。
出回路では、複数の増幅回路7−1〜7−nの消費電流
はそれぞれ異なり、また比較回路9は総負荷電流tの変
動を監視しているので、増幅回路7−1〜7−nの各各
の消費電流に大幅な差がある場合、消費電流の小さい増
幅回路の電流変動による検出信号sの電圧変化分は、消
費電流の大きい増幅回路の電流変動による電圧変化分に
隠れてしまう。つまり、消費電流の小さい増幅回路にと
っては許容できない電流変動であっても、消費電流の大
きい増幅回路にとっては許容できるバラツキの範囲内の
電流変動でしかないので、消費電流の小さい増幅回路の
異常の発生を検出できない。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による電流異常検
出回路は、直流電源を入力されて自らの回路内の消費電
流の変動を電圧変化に変換して第1の電圧を出力する消
費電流のそれぞれ異なる複数の電流・電圧変換手段と、
前記第1の電圧のプラス側およびマイナス側のいずれか
への変化を絶対値の電圧変化に変換して絶対値電圧を出
力する前記電流・電圧変換手段対応の複数の絶対値変換
手段と、前記絶対値電圧の各各に前記消費電流の比率で
重み付けして加算した加算電圧を出力する加算手段と、
基準電圧をしきい値として前記加算電圧の変化を監視
し、前記しきい値を越える変化をしたときに異常を示す
警報を出力する電圧監視手段とを備える。
出回路は、直流電源を入力されて自らの回路内の消費電
流の変動を電圧変化に変換して第1の電圧を出力する消
費電流のそれぞれ異なる複数の電流・電圧変換手段と、
前記第1の電圧のプラス側およびマイナス側のいずれか
への変化を絶対値の電圧変化に変換して絶対値電圧を出
力する前記電流・電圧変換手段対応の複数の絶対値変換
手段と、前記絶対値電圧の各各に前記消費電流の比率で
重み付けして加算した加算電圧を出力する加算手段と、
基準電圧をしきい値として前記加算電圧の変化を監視
し、前記しきい値を越える変化をしたときに異常を示す
警報を出力する電圧監視手段とを備える。
【0006】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。本発明の一実施例を示す図1を参照すると、電流異
常検出回路は、電源入力端子Wに直流電源uを入力さ
れ、自らの回路内の消費電流の変動を電圧変化に変換し
て検出信号a−1〜a−nを出力する複数の増幅回路1
−1〜1−nと、検出信号a−1〜a−nの増加または
減少の電圧変化を絶対値の電圧変化にそれぞれ変換して
絶対値信号b−1〜b−nを出力する絶対値回路2−1
〜2−nと、絶対値信号b−1〜b−nの電圧変化を加
算して加算信号cを出力する加算回路3と、加算信号c
の電圧変化の正常範囲の上限の基準電圧eを出力する基
準電圧発生回路4と、加算信号cの電圧変化がしきい値
の基準電圧eを越える変化をすると異常を示す警報信号
dを出力する比較回路5とから構成される。
る。本発明の一実施例を示す図1を参照すると、電流異
常検出回路は、電源入力端子Wに直流電源uを入力さ
れ、自らの回路内の消費電流の変動を電圧変化に変換し
て検出信号a−1〜a−nを出力する複数の増幅回路1
−1〜1−nと、検出信号a−1〜a−nの増加または
減少の電圧変化を絶対値の電圧変化にそれぞれ変換して
絶対値信号b−1〜b−nを出力する絶対値回路2−1
〜2−nと、絶対値信号b−1〜b−nの電圧変化を加
算して加算信号cを出力する加算回路3と、加算信号c
の電圧変化の正常範囲の上限の基準電圧eを出力する基
準電圧発生回路4と、加算信号cの電圧変化がしきい値
の基準電圧eを越える変化をすると異常を示す警報信号
dを出力する比較回路5とから構成される。
【0007】詳述すると、増幅回路1−1〜1−nの各
各は、信号入力端子X,信号出力端子Y,電源入力端子
Wおよび検出出力端子Zを有し、電源入力端子Wに直流
電源uを入力され、信号入力端子Xからの信号を増幅し
て信号出力端子Yから出力するとともに、自らの回路内
の消費電流の変化を電圧変化に変換し、検出信号a−1
〜a−nを検出出力端子Zへ出力する。また、増幅回路
1−1〜1−nの消費電流は増幅回路1−1〜1−nに
よってそれぞれ異なる。ここで、検出信号a−1〜a−
nは、増幅回路1−1〜1−nの消費電流が予め決めら
れる各各の基準消費電流に対して変化のない通常時は0
Vの電圧で出力され、消費電流が通常時よりも増加した
場合は増加電流分(+dI)が電圧増加分(+dV)に
変換されて出力される。また、消費電流が通常時よりも
減少した場合は減少電流分(−dI)が電圧減少分(−
dV)に変換されて出力される。絶対値回路2−1〜2
−nは、検出信号a−1〜a−nの±dVの電圧変化を
絶対値dVの電圧変化に変換し、絶対値信号b−1〜b
−nを出力する。加算回路3は、絶対値信号b−1〜b
−nの各各の電圧変化の大きさが同じになるようにそれ
ぞれに重み付けして加算し、その加算電圧を加算信号c
として出力する。基準電圧発生回路4は、加算信号cの
許容電圧変化の正常範囲の上限の基準電圧eを出力し、
比較回路5へ供給する。比較回路5は、基準電圧発生回
路4からの基準電圧eをしきい値として加算信号cの電
圧変化を監視し、加算信号cが基準電圧eを越える変化
をしたときに増幅回路1−1〜1−nの少なくとも1つ
に異常が発生したとみなして警報信号dを出力し、出力
端子Bを通して外部へ知らせる。つまり、比較回路5は
増幅回路1−1〜1−nのそれぞれに流れる消費電流の
変動を加算回路3を介して間接的に監視し、増幅回路1
−1〜1−nの動作状態を監視する。
各は、信号入力端子X,信号出力端子Y,電源入力端子
Wおよび検出出力端子Zを有し、電源入力端子Wに直流
電源uを入力され、信号入力端子Xからの信号を増幅し
て信号出力端子Yから出力するとともに、自らの回路内
の消費電流の変化を電圧変化に変換し、検出信号a−1
〜a−nを検出出力端子Zへ出力する。また、増幅回路
1−1〜1−nの消費電流は増幅回路1−1〜1−nに
よってそれぞれ異なる。ここで、検出信号a−1〜a−
nは、増幅回路1−1〜1−nの消費電流が予め決めら
れる各各の基準消費電流に対して変化のない通常時は0
Vの電圧で出力され、消費電流が通常時よりも増加した
場合は増加電流分(+dI)が電圧増加分(+dV)に
変換されて出力される。また、消費電流が通常時よりも
減少した場合は減少電流分(−dI)が電圧減少分(−
dV)に変換されて出力される。絶対値回路2−1〜2
−nは、検出信号a−1〜a−nの±dVの電圧変化を
絶対値dVの電圧変化に変換し、絶対値信号b−1〜b
−nを出力する。加算回路3は、絶対値信号b−1〜b
−nの各各の電圧変化の大きさが同じになるようにそれ
ぞれに重み付けして加算し、その加算電圧を加算信号c
として出力する。基準電圧発生回路4は、加算信号cの
許容電圧変化の正常範囲の上限の基準電圧eを出力し、
比較回路5へ供給する。比較回路5は、基準電圧発生回
路4からの基準電圧eをしきい値として加算信号cの電
圧変化を監視し、加算信号cが基準電圧eを越える変化
をしたときに増幅回路1−1〜1−nの少なくとも1つ
に異常が発生したとみなして警報信号dを出力し、出力
端子Bを通して外部へ知らせる。つまり、比較回路5は
増幅回路1−1〜1−nのそれぞれに流れる消費電流の
変動を加算回路3を介して間接的に監視し、増幅回路1
−1〜1−nの動作状態を監視する。
【0008】図2は図1に示す増幅回路1−1〜1−n
の詳細構成を説明するための回路図である。図2を図1
と併せて参照して説明すると、増幅回路1−1〜1−n
は、信号入力端子Xからの信号を所定の信号に増幅して
信号出力端子Yから出力する増幅機能を有するトランジ
スタ10と、トランジスタ10のコレクタ出力をベース
入力に帰還するフィードバック機能を有する演算増幅回
路11と、トランジスタ10の消費電流の変動を電圧変
化に変換する電流検出機能を有する演算増幅回路12
と、信号入力端子Xからの信号の交流成分のみを通過さ
せるコンデンサ13および14とを備える。つまり、増
幅回路1−1〜1−nは、トランジスタ10のコレクタ
出力を演算増幅回路11および抵抗15,16,17に
よるフィードバック機能によりトランジスタ10のベー
ス入力に帰還することによってトランジスタ10のロッ
トのばらつき等による消費電流の変動を安定化し、通常
時の検出信号a−1〜a−nを0Vに安定化している。
ここで、トランジスタ10に異常が発生し、抵抗18を
通してトランジスタ10に流れる消費電流が過大に変動
して演算増幅回路11による安定化が困難になると、電
流検出機能としての演算増幅回路12の入力の抵抗1
9,20を流れる電流のバランスが崩れ、このバランス
の崩れによる電流変動分が電圧変化となって検出信号a
−1〜a−nが出力される。このトランジスタ10の消
費電流の変化は、増加および減少のいずれの側にも変動
するため、検出信号a−1〜a−nは通常時は0Vで出
力されているが、消費電流が増加する側に変動した異常
時には、その電流変動分(+dI)が電圧変化分(+d
V)となって出力される。また、消費電流が減少する側
に変動した異常時には、増加する側に変動した場合と逆
の電圧変化分(−dV)となって出力される。このよう
に、検出信号a−1〜a−nは通常時は0Vで出力され
るが異常時にはプラス側およびマイナス側のいずれにも
変化するので、絶対値回路2−1〜2−nにおいて検出
信号a−1〜a−nの±dVの電圧変化を全て絶対値d
Vの電圧変化に変換し、絶対値信号b−1〜b−nとし
てそれぞれ出力する。ここで、検出信号a−1〜a−n
を絶対値の電圧に変換する必要性について説明する。例
えば、検出信号a−1がプラス側にdVの電圧変化を示
し、検出信号a−2がマイナス側に検出信号a−1と同
じdVの電圧変化を示した場合に、絶対値回路2−1〜
2−nを介さずに加算回路3で検出信号a−1と検出信
号a−2とを直接加算すると、プラス側の変化分dVと
マイナス側の変化分dVとが打消し合って加算信号cは
0Vとなり、増幅回路1−1および増幅回路1−2の異
常を検出できなくなる。したがって、検出信号a−1〜
a−nを絶対値に変換し、絶対値信号b−1〜b−nと
して加算することにより、検出信号a−1〜a−nの各
各がプラス側およびマイナス側のいずれの側に変化して
も、またいかなる値の変化をしても各各の変化が打消し
合って増幅回路1−1〜1−nの異常が検出できなくな
るという前述の問題を回避することができる。
の詳細構成を説明するための回路図である。図2を図1
と併せて参照して説明すると、増幅回路1−1〜1−n
は、信号入力端子Xからの信号を所定の信号に増幅して
信号出力端子Yから出力する増幅機能を有するトランジ
スタ10と、トランジスタ10のコレクタ出力をベース
入力に帰還するフィードバック機能を有する演算増幅回
路11と、トランジスタ10の消費電流の変動を電圧変
化に変換する電流検出機能を有する演算増幅回路12
と、信号入力端子Xからの信号の交流成分のみを通過さ
せるコンデンサ13および14とを備える。つまり、増
幅回路1−1〜1−nは、トランジスタ10のコレクタ
出力を演算増幅回路11および抵抗15,16,17に
よるフィードバック機能によりトランジスタ10のベー
ス入力に帰還することによってトランジスタ10のロッ
トのばらつき等による消費電流の変動を安定化し、通常
時の検出信号a−1〜a−nを0Vに安定化している。
ここで、トランジスタ10に異常が発生し、抵抗18を
通してトランジスタ10に流れる消費電流が過大に変動
して演算増幅回路11による安定化が困難になると、電
流検出機能としての演算増幅回路12の入力の抵抗1
9,20を流れる電流のバランスが崩れ、このバランス
の崩れによる電流変動分が電圧変化となって検出信号a
−1〜a−nが出力される。このトランジスタ10の消
費電流の変化は、増加および減少のいずれの側にも変動
するため、検出信号a−1〜a−nは通常時は0Vで出
力されているが、消費電流が増加する側に変動した異常
時には、その電流変動分(+dI)が電圧変化分(+d
V)となって出力される。また、消費電流が減少する側
に変動した異常時には、増加する側に変動した場合と逆
の電圧変化分(−dV)となって出力される。このよう
に、検出信号a−1〜a−nは通常時は0Vで出力され
るが異常時にはプラス側およびマイナス側のいずれにも
変化するので、絶対値回路2−1〜2−nにおいて検出
信号a−1〜a−nの±dVの電圧変化を全て絶対値d
Vの電圧変化に変換し、絶対値信号b−1〜b−nとし
てそれぞれ出力する。ここで、検出信号a−1〜a−n
を絶対値の電圧に変換する必要性について説明する。例
えば、検出信号a−1がプラス側にdVの電圧変化を示
し、検出信号a−2がマイナス側に検出信号a−1と同
じdVの電圧変化を示した場合に、絶対値回路2−1〜
2−nを介さずに加算回路3で検出信号a−1と検出信
号a−2とを直接加算すると、プラス側の変化分dVと
マイナス側の変化分dVとが打消し合って加算信号cは
0Vとなり、増幅回路1−1および増幅回路1−2の異
常を検出できなくなる。したがって、検出信号a−1〜
a−nを絶対値に変換し、絶対値信号b−1〜b−nと
して加算することにより、検出信号a−1〜a−nの各
各がプラス側およびマイナス側のいずれの側に変化して
も、またいかなる値の変化をしても各各の変化が打消し
合って増幅回路1−1〜1−nの異常が検出できなくな
るという前述の問題を回避することができる。
【0009】次に、加算回路3において絶対値信号b−
1〜b−nの電圧変化の大きさが同じになるようにそれ
ぞれに重み付けをした上で加算する理由について説明す
る。前述したように、増幅回路1−1〜1−nに流れる
消費電流は増幅回路1−1〜1−nによってそれぞれ異
なり、例えば、増幅回路1−1に流れる電源電流が10
0mAでその変動許容範囲が10%の10mAであり、
かつ増幅回路1−2に流れる消費電流が10mAでその
変動許容範囲が10%の1mAである場合に、増幅回路
1−2の異常により消費電流が0mAになって100%
変動したにもかかわらず、増幅回路1−1にとっては1
0mAは変動の許容値範囲である。このため、この増幅
回路1−2の10mAの変動が電圧変化として加算回路
3から出力された際に、その電圧変化は増幅回路1−1
の消費電流の許容値範囲の変動によるものとみなされて
しまい、比較回路5からは警報信号dが出力されないの
で、増幅回路1−2に異常が発生したことを検出できな
い。このときの増幅回路1−2の異常を増幅回路1−1
の消費電流の変動と区別して検出するためには、増幅回
路1−2のための比較回路および増幅回路1−1のため
の比較回路をそれぞれ設ければよいが、その結果として
比較回路5は増幅回路1−1〜1−nのそれぞれに対応
して必要となる。また、これに伴い、基準電圧発生回路
4も比較回路5に対応して必要となる。これを避けるた
め、つまり、1つの比較回路5および1つの基準電圧発
生回路4で増幅回路1−1〜1−nの全ての異常が検出
できるようにするために、加算回路3で加算される絶対
値信号b−1〜b−nの各各の電圧変化の違いを補正
(重み付け)して、加算結果の各各の電圧変化の大きさ
が同じになるようにする。
1〜b−nの電圧変化の大きさが同じになるようにそれ
ぞれに重み付けをした上で加算する理由について説明す
る。前述したように、増幅回路1−1〜1−nに流れる
消費電流は増幅回路1−1〜1−nによってそれぞれ異
なり、例えば、増幅回路1−1に流れる電源電流が10
0mAでその変動許容範囲が10%の10mAであり、
かつ増幅回路1−2に流れる消費電流が10mAでその
変動許容範囲が10%の1mAである場合に、増幅回路
1−2の異常により消費電流が0mAになって100%
変動したにもかかわらず、増幅回路1−1にとっては1
0mAは変動の許容値範囲である。このため、この増幅
回路1−2の10mAの変動が電圧変化として加算回路
3から出力された際に、その電圧変化は増幅回路1−1
の消費電流の許容値範囲の変動によるものとみなされて
しまい、比較回路5からは警報信号dが出力されないの
で、増幅回路1−2に異常が発生したことを検出できな
い。このときの増幅回路1−2の異常を増幅回路1−1
の消費電流の変動と区別して検出するためには、増幅回
路1−2のための比較回路および増幅回路1−1のため
の比較回路をそれぞれ設ければよいが、その結果として
比較回路5は増幅回路1−1〜1−nのそれぞれに対応
して必要となる。また、これに伴い、基準電圧発生回路
4も比較回路5に対応して必要となる。これを避けるた
め、つまり、1つの比較回路5および1つの基準電圧発
生回路4で増幅回路1−1〜1−nの全ての異常が検出
できるようにするために、加算回路3で加算される絶対
値信号b−1〜b−nの各各の電圧変化の違いを補正
(重み付け)して、加算結果の各各の電圧変化の大きさ
が同じになるようにする。
【0010】一例を掲げて説明すると、ある増幅回路1
−k(1≦k≦n)に異常が発生して増幅回路1−kの
消費電流がα%変動した場合の増幅回路1−kの出力す
る検出信号2−kの電圧変化がβVであり、また、別の
増幅回路1−m(1≦m≦n)に異常が発生して増幅回
路1−mの消費電流が増幅回路1−kと同じα%変動し
て検出信号2−mの電圧変化がθVである場合、このβ
VおよびθVが加算回路3で直接加算されたときに、加
算信号cの電圧がそれぞれ同じμVになるように加算回
路3で検出信号2−kおよび検出信号2−mにそれぞれ
重み付けする。この重み付けは、加算回路3として例え
ば演算増幅器を使用した場合に、βVの増幅率を決める
演算増幅器の入力抵抗とθVの増幅率を決める同じ演算
増幅器の入力抵抗との抵抗値の比を、θVとβVとの比
にすることで容易に行うことができる。
−k(1≦k≦n)に異常が発生して増幅回路1−kの
消費電流がα%変動した場合の増幅回路1−kの出力す
る検出信号2−kの電圧変化がβVであり、また、別の
増幅回路1−m(1≦m≦n)に異常が発生して増幅回
路1−mの消費電流が増幅回路1−kと同じα%変動し
て検出信号2−mの電圧変化がθVである場合、このβ
VおよびθVが加算回路3で直接加算されたときに、加
算信号cの電圧がそれぞれ同じμVになるように加算回
路3で検出信号2−kおよび検出信号2−mにそれぞれ
重み付けする。この重み付けは、加算回路3として例え
ば演算増幅器を使用した場合に、βVの増幅率を決める
演算増幅器の入力抵抗とθVの増幅率を決める同じ演算
増幅器の入力抵抗との抵抗値の比を、θVとβVとの比
にすることで容易に行うことができる。
【0011】また、2つ以上の複数の増幅回路に同時に
異常が発生した場合でも加算信号cの電圧変化はμVを
越えるので、比較回路5のしきい値をμVに設定してお
けば異常を検出することができる。反面、通常時は、検
出信号a−1〜a−nは0Vで出力されるので、重み付
けをしても加算信号cは0Vになり、重み付けをしたこ
とによる検出機能への影響はない。しかし、通常時の検
出信号a−1〜a−nが0Vよりずれて若干の誤差を伴
う場合には、その誤差がそれぞれ重み付けされると増幅
回路1−1〜1−nの分だけ加算されるので、その誤差
の大きさによっては、加算信号cの電圧変化がしきい値
μVを越えてあたかも増幅回路1−1〜1−nの少なく
とも1つに異常が発生したかのごとく検出する。したが
って、通常時の検出信号a−1〜a−nの0Vからの誤
差は予め決められる許容範囲に設定されると同時に、こ
の実施例での増幅回路1−1〜1−nの電流異常とは、
トランジスタ10の異常によるトランジスタ10そのも
ののショートおよびオープンのいずれかの状態に起因す
る電流異常を指し、基準電圧発生回路4が出力するしき
い値としての基準電圧eはこのことを予め認識して設定
される。
異常が発生した場合でも加算信号cの電圧変化はμVを
越えるので、比較回路5のしきい値をμVに設定してお
けば異常を検出することができる。反面、通常時は、検
出信号a−1〜a−nは0Vで出力されるので、重み付
けをしても加算信号cは0Vになり、重み付けをしたこ
とによる検出機能への影響はない。しかし、通常時の検
出信号a−1〜a−nが0Vよりずれて若干の誤差を伴
う場合には、その誤差がそれぞれ重み付けされると増幅
回路1−1〜1−nの分だけ加算されるので、その誤差
の大きさによっては、加算信号cの電圧変化がしきい値
μVを越えてあたかも増幅回路1−1〜1−nの少なく
とも1つに異常が発生したかのごとく検出する。したが
って、通常時の検出信号a−1〜a−nの0Vからの誤
差は予め決められる許容範囲に設定されると同時に、こ
の実施例での増幅回路1−1〜1−nの電流異常とは、
トランジスタ10の異常によるトランジスタ10そのも
ののショートおよびオープンのいずれかの状態に起因す
る電流異常を指し、基準電圧発生回路4が出力するしき
い値としての基準電圧eはこのことを予め認識して設定
される。
【0012】このように、加算回路3で重み付けするこ
とにより増幅回路1−1〜1−nのいずれにおいて電流
異常が発生しても、異常を確実に検出することができ
る。
とにより増幅回路1−1〜1−nのいずれにおいて電流
異常が発生しても、異常を確実に検出することができ
る。
【0013】なお、上述において、増幅回路1−1〜1
−nの電流異常を検出する実施例について説明したが、
増幅回路以外の回路の電流異常を検出する場合にも同様
に実施できる。
−nの電流異常を検出する実施例について説明したが、
増幅回路以外の回路の電流異常を検出する場合にも同様
に実施できる。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、消
費電流の異なる複数の電流・電圧変換機能を有する回路
のいずれに電流異常が発生しても、その異常を確実に検
出することができる。
費電流の異なる複数の電流・電圧変換機能を有する回路
のいずれに電流異常が発生しても、その異常を確実に検
出することができる。
【図1】本発明の一実施例の電流異常検出回路を示すブ
ロック図である。
ロック図である。
【図2】同実施例の電流異常検出回路における増幅回路
を説明する回路図である。
を説明する回路図である。
【図3】従来の電流異常検出回路を示すブロック図であ
る。
る。
1−1〜1−n 増幅回路 2−1〜2−n 絶対値回路 3 加算回路 4 基準電圧発生回路 5 比較回路 10 トランジスタ 11,12 演算増幅回路 A 電源入力端子 B アラーム出力端子 X 信号入力端子 Y 信号出力端子 Z 検出出力端子 W 電源入力端子 a−1〜a−n 検出信号 b−1〜b−n 絶対値信号 c 加算信号 d 警報信号 e 基準電圧 u 直流電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−21604(JP,A) 特開 平1−95611(JP,A) 特開 昭49−102262(JP,A) 特開 昭63−208311(JP,A) 実開 昭59−56822(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H03F 1/52
Claims (2)
- 【請求項1】 直流電源を入力されて自らの回路内の消
費電流の変動を電圧変化に変換して第1の電圧を出力す
る消費電流のそれぞれ異なる複数の電流・電圧変換手段
と、 前記第1の電圧のプラス側およびマイナス側のいずれか
への変化を絶対値の電圧変化に変換して絶対値電圧を出
力する前記電流・電圧変換手段対応の複数の絶対値変換
手段と、 前記絶対値電圧の各各に前記消費電流の比率で重み付け
して加算した加算電圧を出力する加算手段と、 基準電圧をしきい値として前記加算電圧の変化を監視し
前記しきい値を越える変化をしたときに異常を示す警報
を出力する電圧監視手段と、 を備えることを特徴とする電流異常検出回路。 - 【請求項2】前記電流・電圧変換手段が増幅回路であ
り、交流信号を入力されて増幅素子により所定の大きさ
の交流信号に増幅して出力するとともに前記直流電源を
入力されて前記増幅素子に流れる消費電流の変動を電圧
変化に変換して前記第1の電圧を出力することを特徴と
する請求項1記載の電流異常検出回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4216685A JP2845677B2 (ja) | 1992-08-14 | 1992-08-14 | 電流異常検出回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4216685A JP2845677B2 (ja) | 1992-08-14 | 1992-08-14 | 電流異常検出回路 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0661751A JPH0661751A (ja) | 1994-03-04 |
JP2845677B2 true JP2845677B2 (ja) | 1999-01-13 |
Family
ID=16692323
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4216685A Expired - Fee Related JP2845677B2 (ja) | 1992-08-14 | 1992-08-14 | 電流異常検出回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2845677B2 (ja) |
-
1992
- 1992-08-14 JP JP4216685A patent/JP2845677B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0661751A (ja) | 1994-03-04 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |