JP2845554B2 - 多入力型過渡波形解析装置 - Google Patents

多入力型過渡波形解析装置

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、多入力型過渡波形解析装置に関するもの
である。さらに詳しくは、この発明は、演算時間が極め
て短く、装置応答関数の情報を必要としない、高速・高
精度な過渡波形解析装置に関するものである。
(従来の技術とその課題) 光エネルギー緩和、分子運動、光化学反応等の物質現
象について、物質変化の素過程を把握することの重要性
が認識されてきており、そのためのアプローチも様々に
検討されてきている。これらの極微の現象を的確に把握
することにより、その制御技術が発展し、物質創製のた
めの新しい技術変革が促されると期待されているからで
ある。
このような状況において、極短のパルス・レーザ光を
物質に照射し、その過渡応答波形から物質変化の素過程
を解析する方法が最近注目されている。
この実験的に観測される過渡波形は、一般に複数の指
数関数の和波形に、レーザパルス幅等の装置応答関数が
コンボリューションされた形で表わされ、個々の指数関
数のパラメータ(時定数、強度)から光エネルギー緩
和、分子運動、光化学反応等の情報が得られる。
従来、これらのパラメータの推定方法としては、非線
形最小二乗フイッテイング法が用いられてきており、そ
のための演算・解析装置も実現されてきている。
しかしながら、この非線形最小二乗フイッティング法
による場合には、なによりもその演算量が膨大で時間的
に実用上の大きな障害になっていた。
このような欠点を克服するものとして、最近、非線形
最小二乗演算装置を上まわる性能の自己回帰モデルを用
いた演算装置が多成分指数関数の高速・高精度解析装置
として注目されている。
しかしながら、この自己回帰モデルを用いた方法およ
び演算装置は過渡波形の解析方法およびその装置として
は実現されていない。その大きな理由は、この方法は装
置関数としてデルタ関数を仮定するため、過渡波形の解
析には複雑なディコンボリューション演算が必要となる
ことであった。
そこで、この発明の発明者は、このような欠点を解消
し、膨大な計算を必要とすることなく、しかも複雑なデ
ィコンボリューション演算をも必要としない、高速・高
精度な過渡波形解析装置をすでに提案している。
この装置は、これまでの手法の問題点を解決するもの
として、物質パラメータ指数関数の和波形(以下、物質
応答関数とも呼ぶ)と装置応答関数のコンボリューショ
ンとして表わされる観測過渡応答波形を、物質パラメー
タ依存の回帰係数の線形関数からなる入力適応型自己回
帰モデルとして解析する演算装置を備えていることを特
徴としている。
すなわち、まず、パルスレーザ光を物質に照射したと
きには、たとえば第1図(a)に示したように特有の観
測波形が得られる。この時の観測過渡応答波形X(t)
は一般に次式で表わすことができる。
X(t)=x(t)*Y(t) …(1) この式(1)のうちのx(t)は物質応答関数であ
り、また、Y(t)は、パルス幅等に起因する装置応答
関数である。つまり、この式(1)で表わされる観測過
渡応答波形X(t)は、物質応答関数x(t)と装置応
答関数Y(t)とのコンボリューション演算としてあ
る。
物質応答関数x(t)および装置応答関数Y(t)
は、たとえば第1図(b)(c)に示すことができ、 また、物質応答関数x(t)は、 で表わすことができる。ここでAiおよびτiは物質状態
に依存した物質パラメータを示している。
このため、上記の式(1)は、 として示すことができる。
しかし、この式(3)は、まさしく未知の物質パラメ
ータAi、τiに対して非線形な関係にある。この式
(3)からAi、τiを推定する演算はめんどうで、処理
量は膨大となる。
そこで、すでに提案している過渡波形解析装置におい
ては、上記の観測過渡応答波形X(t)を全く別のモデ
ルとして取扱っている。この装置のモデルは次の式であ
らわすことができる。
X(jΔt)=C1・X((j−1)Δt)+C2・ X((j−2)Δt)+……CN・X((j−N)Δt)
+ D1・Y((jΔt)+D2・Y((j−1)Δt)+ …DN・Y((j−N+1)Δt) …(4) ここでCi、Diは物質パラメータAi、τiに依存する回
帰係数(モデルパラメータ)である。これらを係数とす
る固有方式および入力回帰式の解からAi、τiは一意的
に与えられる。
Ci、Diの推定は、j=1…サンプル点数(M)とし、
M=2Nの場合、線形連立方程式、M>2Nの場合、線形最
小二乗法としてなされる。また、Ci、DiとAi、τiとの
関係は、固有方程式 ZN−C1・ZN-1−C2・ZN-2−…−CN=0 …(5) の根Z1、Z2…ZNに対し、 および入力回帰式 から導かれる。
この解析装置の演算モデル、式(4)は、以上のこと
からも、入力適応型自己回帰モデルと呼ぶことができ
る。このモデルは、式(4)から明らかなように、C1
D1に対して線形関係となる。このため、演算量は、大幅
に、たとえば式(3)に比べて2桁程度も減少する。こ
れにより、空間等多次元情報を付加して解析することが
可能となる。
すなわち、演算時間が非線形最小二乗法に比べてはる
かに短く、多次元時間分解計測への可能性を有してい
る。
また、演算に必要な初期パラメータがなく、推定精度
も非線形最小二乗法と同程度以上で、しかも任意の装置
関数に適用することができる。
しかしながら、このように優れた特長を有する解析装
置ではあるが、これまでにこの発明者によって提案され
た装置の場合には、依然として装置応答関数の情報欠く
ことができず、この点が、演算速度と解析精度のさらに
一層の向上を図ることを困難としていた。
散乱等を用いて測定した装置応答関数と、実際にサン
プルの蛍光を測定するときの装置応答関数では、測定波
長が異なるためにわずかに波形が異なる。このような差
異は、減衰の速い成分を分析するときに大きな誤差を与
えることになる。
このため、入力適応型自己回帰モデルを用いた解析装
置の特長を生かしつつ、さらに上記の通りの問題点を解
消するための新しい方策が求められていた。
(課題を解決するための手段) この発明は、以上の通りの課題を解決するものとし
て、複数試料の物質パラメータ指数関数の和波形と装置
応答関数のコンボリューションとして表わされる観測過
渡応答波形を、物質パラメータ依存の回帰係数の線形関
数からなる入力適応型自己回帰モデルとして解析する演
算装置を備えてなることを特長とする多入力型過渡波形
解析装置を提供する。
さらに詳しく説明すると、この発明は、従来より知ら
れているデルタ関数コンボリューション法を、上記した
入力適応型自己回帰モデルの複数のものの組合わせモデ
ルとして表現できるとの知見に基づいている。
このデルタ関数コンボリューション法は、サンプルと
同じ蛍光波長で、単一指数関数成分のリファレンス試料
を測定し、これを装置応答関数の代わりに用いるもので
ある。この手法においては、測定波長が同じなので装置
応答関数に差がないが、装置応答関数自身のデータがな
いので解析は複雑となる。この目的に対し、従来は、非
線形最小二乗法に基づく手法が用いられてきたが、その
計算量は膨大である。
一方、この発明においては、複数の入力適応型自己回
帰モデルの組合わせとしてモデル化する。すなわち、一
般に、たとえばレーザ光パルスを物質に照射すると、観
測過渡蛍光波形X1(jΔt)はつぎの式(10)で表わす
ことができる。
X1(jΔt)= ΣCiX1((j−i)Δt)+ΣDiY((j−i)Δt) ……(10) ここで、Y(jΔt)は装置応答関数、Ci,Diは回帰係
数であり、これらと指数関数のパラメータ(時定数、強
度)は一義的に関空付けられる。
また、2番目の試料の過渡発光波形 X2(jΔt)は、同様に、 X2(jΔt)= ΣCi′X2((j−i)Δt)+ΣD′Y((j−i)Δ
t) ……(11) と与えられる。
前述したようにi=1…サンプル点数(M)であるの
で、式(10)および式(11)はそれぞれM個の連立方程
式である。Y(jΔt)もM個の未知数であるので、こ
れら連立方程式からY(jΔt)を消去すると、 X1(jΔt)= ΣCi″X1((j−i)Δt)+ΣDi″X2((j−i)Δ
t) ……(12) となる。
このため、2つの試料の過渡発光波形に式(12)を最
小二乗フィッティングすれば、装置応答関数を用いなく
とも、指数関数パラメータの推定が可能となる。
式(12)は、Ci″,Di″に対して線形方程式となるの
で、推定に要する計算量は極めて少なく、空間等の多次
元情報を付加したデータの解析にも有効である。
Ci″,Di″からCi,DiおよびCi′,Di′は一意的に求め
ることができ、CiおよびDiの線形関数からDi入力回帰式
等は、すでに述べた式(4)(5)(6)(7)と同じ
ように扱うことができる。
以下、実施例を示し、さらに詳しくこの発明の解析装
置の作用効果について説明する。
よる解析装置との性能比較を行った。
表1は、測定条件を示しており、また表2は推定結果
を示している。
この発明の装置による場合の計算時間は非線形最小二
乗法演算装置に比べて1/500以下で、かつその精度は同
等以上のレベルが得られている。
この発明装置が、いかに高速・高精度解析を可能とし
ているかがよく示されている。
(発明の効果) この発明により、以上詳しく説明した通り、極短パル
ス・レーザ光照射により得られる過渡応答波形の高速・
高精度解析が実現される。物質変化の微小極限での解析
がこの発明の装置により大きく前進する。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)(b)(c)は、各々、観測波形、物質応
答関数および装置応答関数を例示した時間・強度相関図
である。 第2図は、実施例において対象とした波形を示したカウ
ント数・時間相関図である

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数試料の物質パラメータ指数関数の和波
    形と装置応答関数のコンボリューションとして表される
    観測過渡応答波形を、物質パラメータ依存の回帰係数の
    線形関数からなる入力適応型自己回帰モデルとして解析
    する演算装置を備えてなることを特徴とする多入力型過
    渡波形解析装置。
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