JP2842247B2 - 電気めっき用押さえロール - Google Patents

電気めっき用押さえロール

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JP2842247B2 JP23923594A JP23923594A JP2842247B2 JP 2842247 B2 JP2842247 B2 JP 2842247B2 JP 23923594 A JP23923594 A JP 23923594A JP 23923594 A JP23923594 A JP 23923594A JP 2842247 B2 JP2842247 B2 JP 2842247B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄板の電気めっきライ
ンにおいて設ける押さえロール、特に、コンダクタロー
ルへの異物付着とそれによる押し込み疵発生を抑止すべ
く、コンダクタロールと被めっき材との間の接触抵抗を
低減する効果を発揮する電気めっき用押さえロールに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、薄板の電気めっき設備におけ
る問題点の一つに、コンダクタロールへ異物が付着し、
被めっき材に押し込み疵を発生させる事がある。この原
因として、図1に示すように、被めっき材である薄板1
(以下単に板ともいう) に付着しためっき液2がコンダ
クタロール3と被めっき材との間、つまりメニスカス部
に留まり、この間で電流の流路を形成し、薄板上のめっ
き皮膜 (図示せず) が溶解して、コンダクタロール
3に電析されるからと考えられていた。
【0003】図1は縦型セルの場合を示すが、横型セル
の場合も同様である。なお、従来にあってもゴム製の押
さえロール4は用いられているが、これはコンダクタロ
ールと板との接触を安定化し、スパークの発生を抑制す
るためであり、上述のような問題の解決にはならない。
【0004】これを防ぐ方法は、例えば、次のような手
段が提案されている。 メニスカス部のめっき液を完全になくす。 メニスカス部のめっき液濃度を下げる。 めっき液温度を下げる。 コンダクタロールにカバーを設ける。
【0005】しかしながら、これらの対策にはそれぞれ
次のような問題がある。 は板に付着するめっき液をエアや不活性ガス等の気体
で飛ばす方法であるが、高圧力の気体噴射設備が必要で
あり、また激しい騒音が発生するという問題がある。
【0006】はメニスカス部に水をかけて、その部分
のめっき液を希釈する方法である。この方法では希釈さ
れためっき液がめっき槽内に戻ってしまうため、めっき
槽内の濃度が薄くなってしまい、めっき液の加熱により
水分を蒸発させて濃度を確保する必要があり、大規模な
加熱装置を要し、経済的でない。 の方法はとは逆にめっき液を冷却する必要があると
共に、低温であるため化学的な反応速度が低下しめっき
効率が悪くなる問題点を有している。
【0007】は文献 (雑誌" 鉄と鋼" の論文「水平型
めっきセルにおけるコンダクタロールへの亜鉛めっき付
着要因」) に示すように、コンダクタロールに絶縁物の
カバーを設ける方法であるが、カバーとコンダクタロー
ルと板との隙間を極めて狭く設定しなければ異物付着が
抑制されず、結局、カバーの摩耗、設置精度の点から実
用化するには問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、薄板
等の被めっき材の電気めっきラインにおけるコンダクタ
ロールへの異物付着とそれによる押し込み疵発生を抑止
する技術を開発することである。
【0009】ここに、上記文献の冒頭の記述にもあるよ
うに、コンダクタロールへの異物付着現象に関しては系
統的な研究がなされていなかったが、本発明者はこの異
物付着のメカニズムと対策について鋭意検討し、モデル
試験を通して以下の知見を得た。
【0010】i)コンダクタロールと板間の接触抵抗を低
減すれば電析によるコンダクタロールへの異物付着 (巻
付と呼ばれている) は抑制される。特に接触抵抗を約0.
1mΩ以下とすることにより、異物付着は著しく防止され
るが、これは、メニスカス部での流路形成がなくなり、
めっき皮膜が溶解してコンダクタロールに電析されるこ
とがなくなるためと考えられる。
【0011】これを実現させるためには、コンダクタロ
ールに板を押し付ける押さえロールの圧下力を増加さ
せ、接触面圧を上昇させるとともに板とコンダクタロー
ルとの接触長 (接触面積) を確保する事が最も有効であ
る。
【0012】ii) しかし、通常の電気めっきラインでは
押さえロールとしてゴムロールが使用されており、圧下
力を上げるとゴムの変形が大きく耐久性、特に板のエッ
ジでゴムが切れてしまう問題があり、また腐食性の強い
特殊なめっき液や高温のめっき液では使用不可能であ
る。とりわけ、近年開発された塩化物溶融塩を用いるAl
の電気めっき等ではめっき温度が200 ℃前後と高い上
に、腐食性が高く、従来のゴムロールは全く使用できな
い。
【0013】iii)金属ロールではこのような問題は起こ
らないものの、中実の金属ロールでは圧下力を増加させ
ても面圧のみが上昇するだけでむしろめっき皮膜、板に
疵が付いて製品品質の著しい低下を招く。 iv) このためには、板とコンダクタロール間での接触抵
抗を低減させるため、中空密閉構造の押さえロールを用
い、その圧下力を上げる事が有効である。
【0014】ここに、本発明者は、強圧下に強度上耐え
得る構造であり、さらに特殊なめっき液に対応するため
に腐食性、耐熱性を備えた電気めっき用押さえロールに
よって上述の目的が達成できることを知り、本発明を完
成した。
【0015】よって、本発明は、被めっき材の連続電気
めっきラインにおけるコンダクタロールと対をなす、圧
下機構を備えた押さえロールであって、ロール中心軸
と、該ロール中心軸の周囲に設けた肉厚1mm以上10mm以
下のロールバレルと、該ロールバレルとその端部におい
て接合された、前記ロール中心軸と同心の円板とから構
成された中空密閉構造を有することを特徴とする金属製
押さえロールである。
【0016】さらに本発明は、別の面からは、被めっき
材の連続電気めっきラインにおけるコンダクタロールと
対をなす、圧下機構を備えた押さえロールであって、金
属製ロール中心軸と、該ロール中心軸の周囲に設けた肉
厚1mm以上10mm以下の金属製ロールバレルと、該ロール
バレルとその端部において接合された、前記ロール中心
軸と同心の金属製円板とから構成された密閉構造を有
し、かつ該密閉構造の内部の空隙部分に、1kg/cm2以上
の気体もしくは非圧縮性流体、または弾性率12000 kg/m
m2以下の固体物質を充填したことを特徴とする押さえロ
ールである。
【0017】後者の態様の押さえロールは、さらに強圧
下に耐え得る構造であり、薄肉の金属製ロールバレルの
変形が大きくなると、楕円状の変形が進行して曲げ応力
による塑性変形が生じ易くなる事を防止するため、内圧
に相当する荷重を負荷してロール変形をできるだけ真円
状とした押さえロールである。
【0018】
【作用】次に、添付図面を参照してさらに本発明の作用
をさらに具体的に説明する。図2は、本発明にかかる押
さえロールの断面で示す概略説明図であり、図中、ロー
ル中心軸10には、肉厚1mm以上10mm以下のロールバレル
20がそれを取り巻くように設けられ、それらはロールバ
レル端部に設けられたロール中心軸と同心の円板30によ
って支持されており、ロール中心軸10、ロールバレル20
および円板30により中空密閉構造が形成されている。
【0019】図示しないが、本発明によれば圧下機構が
設けられており、これは慣用の油圧あるいは空気による
シリンダを備えた機構であればよい。これ以上の説明を
略すが、好ましくは単位幅当たり0.1 〜10kgf/mm2 の圧
下力を与えられるものであれば特に制限はない。
【0020】本発明において、押さえロール50を中空密
閉構造とする理由は、中空構造にすることによる軽量化
および、密閉構造により腐食性雰囲気に対する耐久性確
保とするためである。
【0021】ここに、本発明におけるロール中心軸10
は、所定の圧下力がロールに作用してもたわみがほとん
ど生じない程度の剛性を有するものであり、通常は直径
100 mm以上の金属製中実円柱が用いられる。所定の剛性
を備えたものであれば、中空円柱でもよい。
【0022】ロールバレル端部に隙間なく設けられた円
板30は、薄肉スリーブであるロールバレルと共にロール
内部を密閉状態に保つものであり、ロール中心軸10ある
いはロールバレル20とは焼きばめ、溶接等で接続されて
いる。また、いうまでもなくロールバレル20がロール中
心軸10と同心円を保った状態で回転させる作用も有す
る。
【0023】ロールバレル20は、薄肉の金属より成る
が、同一圧下力での接触弧長を大きくするためには薄い
ほど効果的であるが、強度の点からは厚いほどよく、実
際の適用に際してはこれらのバランスを考慮して厚さ1
〜10mm、特に4〜5mmが望ましい。
【0024】ロールの外側雰囲気と接する部分とは、腐
食性、高温等の特殊なめっき液を用いる場合、これと接
する可能性がある部分であり、ロール中心軸、ロールバ
レル、円板が該当する。
【0025】また、耐食・耐熱性を有する金属とは、ス
テンレス鋼、Ni系高合金、チタン合金、クロムめっき材
等が用いられる。所望により、これらを外皮とする積層
材であっても良い。
【0026】特に、本発明にあっては、溶融塩電解Alめ
っきを対象とする場合には、上述のような材料のうち、
Ni系高合金、フェライト系ステンレス鋼、あるいはCrめ
っき材が好ましい。さらに強圧下に耐えるための構造と
しては、前述の密閉構造の中の空隙部分40に、気体、流
体、固体を適宜充填してもよい。
【0027】本発明の好適態様によれば、この中空密閉
構造の空隙部分40には1kg/cm2以上の気体、非圧縮性流
体、もしくは弾性率12000 kg/mm2以下の固体物質が充填
されている。
【0028】すなわち、図3に示すように、押さえロー
ル50を構成する薄肉の中空ロールバレル20に圧下力が作
用した場合、変形が進むと圧下力Pに垂直な方向を長軸
とする楕円状となり、ロールバレル20の曲げ応力が増加
して塑性変形を起こす事になる。この防止には、内側か
ら内圧に相当する荷重を負荷する事が効果的であり、本
発明の好適態様では以下のような方法でこれを実現す
る。
【0029】1) 空気、不活性ガス等の気体を圧縮させ
て封入する事により内圧を作用させるもので、圧力が極
端に高いと密閉状態の維持と爆裂時の安全性等問題があ
るため、1kg/cm2以上、通常は5〜10kg/cm2としてい
る。 2) 水、油、溶融金属等の非圧縮性流体を充填するもの
で、常圧もしくは加圧状態としてもよい。
【0030】3) 弾性率12000 kgf/mm2 以下の固体物
質、例えば錫、鉛等の低ヤング率金属、Al、Ti等の金属
発泡材等の発泡材の空隙を含む材料、セラミックス、Si
O2等の無機酸化物の粉、粉体、樹脂、ゴム等を常圧もし
くは圧入で充填する。また、樹脂等に関しては、液体状
態で注入後に硬化により固体化させてもよく、硬化時に
膨張する樹脂を選定すれば加圧状態となるためより効果
的である。例えば、鋼のように弾性率が12000 kgf/mm2
を越える材料であると、圧下力を加えても、軸方向での
偏平がほとんどなく接触弧長の確保、すなわち接触抵抗
の低減にはならないため、これ以下であればいずれの材
料であっても特に制限はないが、好ましくは、上述のよ
うな物質が例示される。
【0031】前述のように本発明にかかる押さえロール
は、圧下力付与機構を備えたものであって、そのとき、
例えば単位幅の圧下力は、0.1 〜10kgf/mmとするのが好
ましい。このように、本発明によれば、圧下力は従来と
同程度か、もしくは外層が金属であることにより同一偏
平量を確保するため圧下力はゴムロールに比べて大きく
なる。しかし、中空密閉構造にし、圧下機構を有するこ
とで軸方向の偏平能上昇によるコンダクタロールと被め
っき材との間の接触抵抗低減を図り、コンダクタロール
への異物付着、製品疵を抑止することができる。
【0032】
【実施例】次に具体的な実施例に基づき本発明の作用を
詳述する。 (実施例1)本例では、図2に示す構造の押さえロールを
電気めっき連続ラインのコンダクタロールに対する押さ
えロールとして用いた。ただし、中空密閉構造の空隙部
分はそのまま空隙として残した。押さえロールの取付け
は従来のように図1に示す位置とし、押さえロール圧下
機構としてはエアシリンダを用いた。本例で用いた電気
めっきラインの操業条件、押さえロール形状などは次の
通りであった。
【0033】 連続電気めっき条件: コンダクタロール: 1000mm直径φ×1600mm (バレル長) めっき液:液温 60 ℃ pH 1.8 組成 Na2SO4 100 g/l ZnSO4・7H2O 160 g/l NiSO4・6H2O 240 g/l めっき電流密度: 80 (A/dm2 ) 被めっき材料: 0.5 t ×1000W(mm)、SPCC 押さえロール寸法: 300mm φ×1600mmバレル長 押さえロール圧下力:最大10トン。
【0034】押さえロール材質と構造: 押さえロール: ブチルゴム製 押さえロール: SUS430製中実ロール 押さえロール−1:SUS430製、スリーブ厚0.8 mm 押さえロール−2:SUS430製、スリーブ厚 5mm 押さえロール−3:SUS430製、スリーブ厚15mm。
【0035】本発明にかかる押さえロールの中心軸は、
直径150 mmの中実軸であり、円板の肉厚は50mmであっ
た。これらの各押さえロールを電気めっきラインに設置
し、1カ月間使用した状況でのコンダクタロールへの異
物付着、製品疵を目視で比較、観察した。
【0036】また、ラインを静止した状態で、板とコン
ダクタロールの接触弧長を感圧紙で測定し、接触抵抗を
ミリオーム計にて測定した。これらの結果を表1にまと
めて示す。なお、表中、「不明」とあるのはゴム破損や
塑性変形発生で試験を中断したために、異物付着、製品
疵の有無を判断できなかったものである。
【0037】
【表1】
【0038】表1に示す結果から以下の事が明らかであ
る。 1)Run No.1 〜4の群とRun No.6、7の群れを比較する
と、接触抵抗と異物付着の間には明確な相関が認めら
れ、接触抵抗の低い場合は巻付が起こらないことが分か
る。
【0039】2) 接触抵抗は接触弧長 (接触面積) の増
加するほど、また面圧の高いほど低減すると考えられる
が、Run No.1、2を比較すると、従来のゴムロールで圧
下力を増大させてその効果を狙っても、エッジ部でゴム
が切れて破損し、実用にならないことが分かる。
【0040】3) Run No.1、3を比較すると、中実の金
属ロールを用いた場合、同一圧下力で接触弧長が極めて
短くなり、結果として接触抵抗は低減せずに巻付が生じ
ることが分かる。
【0041】4) Run No.3、4を比較すると、中実の金
属ロールで圧下力を増大させた場合、接触弧長の増加と
接触抵抗の低減は顕著でなく依然として巻付が生じるの
みならず、接触面圧が高くなりすぎて板に多数の疵が発
生することが分かる。
【0042】5) Run No.6、7を比較すると分かるよう
に、本発明にかかる押さえロールでスリーブ厚を5mmと
した場合、適正な圧下力を負荷させると接触抵抗が低減
され、また面圧も適正レベルに保持されるため、本めっ
き条件下では巻付、製品疵とも発生しなかった。ただ
し、ゴムロールに比べて接触弧長は短い。
【0043】6) Run No.5の結果からも分かるように、
スリーブ厚が0.8 mmと極端に薄肉化すると靱性変形が生
じ、実用にならなかった。また、スリーブ製作およびロ
ールのハンドリングの点からも問題が多い。
【0044】7) Run No.8の結果からも分かるように、
スリーブ厚を15mmに厚肉化すると接触弧長は増大せず、
中実金属ロールと同様の挙動を呈し、巻付け、製品疵と
も発生した。
【0045】(実施例2)本例でも図に示す構造の押さえ
ロールを使用したが、空隙部分には下記の充填物を満た
した。本例でも押さえロールの配置およびロール圧下機
構の取り付けは実施例1と同じくした。
【0046】 溶融塩電解条件 コンダクタロール: 1000mmφ×1500mmバレル長 めっき液:液温 200 ℃ 組成 AlCl3 62 mol/l NaCl 20 mol/l KCl 18 mol/l めっき電流密度: 60 (A/dm2 ) 被めっき材料: 0.5 t ×1000W、SPCC 押さえロール寸法: 300mm φ×1500mmバレル長 押さえロール圧下力:最大10トン。
【0047】押さえロール材質と構造: 押さえロール: SUS430 製中実ロール 押さえロール: SUS430 製、スリーブ厚5mm 、無
充填 押さえロール: SUS430 製、スリーブ厚5mm 、15
kg/cm2のエアを充填 押さえロール: SUS430 製、スリーブ厚5mm 、弾
性率 20 kgf/mm2の耐熱ゴムを充填。
【0048】本発明にかかる押さえロールの中心軸は直
径150 mmの中実欄、円板肉厚は50mmであった。こらの各
ロールをラインに設置し、1カ月間使用した状況でのコ
ンダクタロールへの異物付着、製品疵を目視で比較、観
察した。
【0049】また、ラインを静止した状態で、板とコン
ダクタロールの接触弧長を感圧紙で測定し、接触抵抗を
ミリオーム計にて測定した。さらにロール内で生ずる最
大曲げ応力をひずみゲージにより測定した。
【0050】これらの結果を表2にまとめて示す。な
お、同表中「不明」とあるのはゴム破損や塑性変形発生
で試験を中断したために、異物付着、製品疵の有無を判
断できなかったものである。
【0051】
【表2】
【0052】表2の結果から次のような事が分かる。薄
肉金属ロールバレルでも巻付は抑制可能であるが (Run
No.3、4 参照) 、エアもしくはゴムを充填した場合、10
000 kgの高い圧下力を負荷しても、曲げ応力レベルは低
い。しかも、接触弧長と面圧が十分得られているため、
接触抵抗は顕著に低減する (Run No.5〜10を参照) 。
【0053】これらの結果から、本発明ロールは高圧下
力に耐え得るため接触抵抗のさらなる低減が図れ、今後
のめっき電流密度の増大が実用化されるにおいても巻付
防止効果が期待される。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかる電
気めっき用押さえロールによれば、コンダクタロールへ
の巻付および製品疵の防止に対して優れた効果を発揮
し、製品品質と生産能率の向上を達成することができる
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる押さえロールの断面で示す概略
説明図である。
【図2】異物付着現象 (巻付) の説明図である。
【図3】押さえロールの変形の説明図である。
【符号の説明】
10:ロール中心軸 20:ロ
ールバレル 30:円板 40:空
隙部分

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被めっき材の連続電気めっきラインにお
    けるコンダクタロールと対をなす、圧下機構を備えた押
    さえロールであって、ロール中心軸と、該ロール中心軸
    の周囲に設けた肉厚1mm以上10mm以下のロールバレル
    と、該ロールバレルとその端部において接合された、前
    記ロール中心軸と同心の円板とから構成された中空密閉
    構造を有することを特徴とする金属製押さえロール。
  2. 【請求項2】 被めっき材の連続電気めっきラインにお
    けるコンダクタロールと対をなす、圧下機構を備えた押
    さえロールであって、金属製ロール中心軸と、該ロール
    中心軸の周囲に設けた肉厚1mm以上10mm以下の金属製ロ
    ールバレルと、該ロールバレルとその端部において接合
    された、前記ロール中心軸と同心の金属製円板とから構
    成された密閉構造を有し、かつ該密閉構造の内部の空隙
    部分に、1kg/cm2以上の気体もしくは非圧縮性流体、ま
    たは弾性率12000 kg/mm2以下の固体物質を充填したこと
    を特徴とする押さえロール。
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