JP2841639B2 - 画像形成装置の用紙剥離装置 - Google Patents

画像形成装置の用紙剥離装置

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JP2841639B2
JP2841639B2 JP2044158A JP4415890A JP2841639B2 JP 2841639 B2 JP2841639 B2 JP 2841639B2 JP 2044158 A JP2044158 A JP 2044158A JP 4415890 A JP4415890 A JP 4415890A JP 2841639 B2 JP2841639 B2 JP 2841639B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電子写真複写機、プリンター、ファクシミ
リ等のための用紙剥離装置に関し、特に、トナー像が転
写された用紙を感光体表面から剥離する用紙剥離手段と
して剥離爪を用いる画像形成装置の用紙剥離装置に関す
る。
〔従来の技術〕
最近、電子写真複写機においてセレン等の無機系の感
光体の代わりにOPCと呼ばれる有機系の感光体が用いら
れるようになってきている。有機系感光体は、第23図
(a)に示すように、導電性基体CB上にアンダーコート
層UCL、電荷発生層CGL、電荷輸送層CTLを順に設けた3
層構造のもの、又は、第23図(b)に示すように、導電
性基体CB上に電荷発生層CGL、電荷輸送層CTLの順、設け
た2層構造のものものがあり、積層型感光体である。ア
ンダーコート層UCL、電荷発生層CGLは通常1μm以下の
膜厚、電荷輸送層CTLは10〜30μmの膜厚である。これ
らの層の中、クリーニング部材、現像部材、用紙剥離部
材等が直接接触する電荷輸送層CTLは有機材料であるた
め、一般には脆弱で磨耗しやすく、傷が付きやすい。こ
のため、帯電性等の電気特性や耐オゾン性の他に、磨耗
し難く傷の付き難いバインダーポリマーが選択される。
一般的には、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹
脂、メタアクリル樹脂等が用いられる。
ところで、従来からセレン等の金属感光体から吸着さ
れた用紙を剥離する手段として剥離爪が用いられてい
る。このような金属感光体に対する剥離爪は通常は金属
製であり、一部ポリウレタンゴム等の弾性体が用いられ
ていた(特開昭62−94877号)。しかしながら、感光体
として上記したような有機系感光体を用いる場合、上記
のように有機系感光体は傷が付きやすいので、剥離爪を
用いて用紙剥離装置を構成することは得策ではないと考
えられてきた。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、検討の結果、アミドイミド、ポリアミドイ
ミド系樹脂等の硬度の高いプラスチックを用いて有機系
感光体を傷つけずに、かつ剥離性能を充分に維持した剥
離爪を用いた用紙剥離装置を構成し得ることを見出し
た。
したがって、本発明の目的は、有機系感光体用の剥離
爪を用いた用紙剥離装置を提供することであり、特に、
有機系感光体を傷つけずに、かつ剥離性能を充分に維持
するためのプラスチック製剥離爪に関するパラメータを
特定することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、上記したような有機系感光体用にプラスチ
ック製剥離爪を用いる場合に、有機系感光体を傷つけず
に、かつ剥離性能を充分に維持するための剥離爪の形
状、配置等を追求した結果の完成されたものであり、上
記目的を達成する本発明の画像形成装置の用紙剥離装置
は、有機系感光体ドラム用のプラスチック製剥離爪を用
いた用紙剥離装置において、剥離爪は感光体ドラムに接
触する接触面と用紙が突き当たって剥離を案内する案内
面とからなり、接触面と案内面が交差して剥離爪先端を
構成しており、感光体ドラムに対する用紙パスに感光体
ドラム中心から下ろした垂線と、剥離爪先端が感光体ド
ラムに接触する位置と感光体ドラム中心とを結ぶ直線と
のなす角度をcとし、接触面と剥離爪先端が感光体ドラ
ムに接触する位置の感光体ドラムの接線とのなす角度を
aとし、前記接線と案内面とのなす角度をbとし、ま
た、剥離爪先端が感光体ドラムに作用する荷重の前記接
線方向の分力をF2とするとき、 a≧5゜ …… F2≦320mgf …… −2゜≦b−c≦17゜ …… の条件を満足することを特徴とするものである。
さらに、剥離爪の先端を錐状に構成すると、黒点発生
率、フィンガーマークの点で有利である。
また、剥離爪に案内面の後側に繋がる逃げ面を設け、
案内面の長さをLとするとき、 1.9mm≦L≦8.6mm …… の条件を満足するようにすると、剥離爪による未定着像
のこすり(以下、「スマッジ」と称する。)を少なくす
ることができる。
また、剥離爪先端が感光体ドラムに作用する荷重をF0
とするとき、 0.3gf≦F0≦1.2gf …… の条件を満足するようにすると、剥離性と感光体ドラム
に対する傷の点からより望ましい。
また、剥離爪先端の感光体ドラムの軸に垂直な断面内
の曲率半径をrとするとき、 15μm≦r≦45μm …… の条件を満足するようにすることが剥離性の点からより
望ましい。
さらに、少なくとも剥離爪先端及び案内面を摩擦係数
が小さく硬度の高いガラス、フッ素樹脂等でコーティン
グすることが、先端の摩擦係数を小さくして感光体ドラ
ム表面に対する傷を防止し、剥離爪の硬度を上げてその
先端を保護すると共に、案内面のガサツキを防止してス
マッジレベルを向上させるために、望ましい。
〔作用〕
まず、 a≧5゜ …… の条件を満足するので、接触面の接触長さが長くなって
感光体ドラムに傷を与えてコピー上に黒スジ、白抜けを
発生させることはない。
また、 F2≦320mgf …… の条件を満足するので、剥離爪が感光体表面を引っ掻い
てその中に食い込むような作用が起きず、感光体に傷を
与えない。
さらに、 −2゜≦b−c≦17゜ …… の条件を満足するので、用紙は剥離爪によって適度な挫
屈剥離が行われ、充分な剥離性能が得られる。
〔実施例〕
次に、添付の図面を参照にしながら本発明を実施例に
ついて説明する。
第1図は、電子写真複写機に本発明の用紙剥離装置を
取り付けた部分の断面図であり、転写後の感光体ドラム
1上に残留するトナーを除去するためのクリーニング装
置2が転写領域から離れて設けられている。図示のRは
複写用紙のパスを表しており、一部の複写用紙Pは、図
示していない剥離コロトロンの領域で感光体ドラム1か
ら剥離されずにクリーニング装置2の位置へ達する。こ
のような剥離不良の用紙Pを感光体ドラム1から強制的
に剥離するために、転写領域とクリーニング装置2の間
に用紙剥離装置3が取り付けられている。用紙剥離装置
3は、アミドイミド、ポリアミドイミド系樹脂等の硬度
の高いプラスチックからなる剥離爪5とこの剥離爪5に
図面上で反時計回りの旋回習性を与えて取り付ける取り
付け基台4とからなっている。剥離爪5は、第3図に側
面図(a)と断面図(b)(図(a)の線B−Bに沿っ
た断面図)を示すように、感光体ドラム1に接する先端
は四角錐状をしており、旋回軸6が一体に取り付けられ
ている。また、その後端には旋回習性を与えるためのバ
ネ7を引っ掛ける突部8が設けられている。第2図は用
紙剥離装置3の平面図を示しており、第1図と共に参照
すると明らかなように、剥離爪5はバネ7の作用によっ
て、旋回軸6を中心として一定の旋回力で反時計回り方
向に旋回習性が与えられており、その先端は感光体ドラ
ム1に対して一定の荷重F0を作用させている。このよう
な用紙剥離装置3が感光体ドラム1の軸方向に複数個
(例えば3個)離間して取り付けられていて、各用紙剥
離装置3はゆっくりした周期で軸9に沿って前後(感光
体ドラム1の軸方向)に往復移動するようになってお
り、感光体表面の同じ位置に常時接触してその位置のみ
に傷を付けるのを防止している。ところで、剥離爪5の
先端形状としては、第4図に四方向から見た図に示すよ
うに、図の(a)のフラットタイプ、図の(b)の三角
錐タイプ、図の(c)の四角錐タイプがあるが、本発明
においては何れのタイプを採用してもよい。しかし、後
記するように、四角錐タイプのものが最も好ましく、次
に三角錐タイプのものがよく、フラットタイプのものは
3つのタイプの中では一番劣る。
さて、このような剥離爪5の主として有機系感光体1
与える傷と複写用紙剥離特性の面から、剥離爪5の形
状、配置等のパラメータについて検討する。以下の測定
に用いた剥離爪5の材料には、何れもポリアミドイミド
系樹脂を用いた。
まず、用語の定義として、第5図を参照にして、剥離
爪5の感光体ドラム1に接触する面をドラム接触面11と
し、用紙が突き当たって剥離を案内する面を案内面12と
し、案内面12の後側の面を逃げ面13とする。そして、用
紙パスRに感光体ドラム1の中心から下ろした垂線と、
剥離爪5の先端がドラム1に接触する位置と感光体ドラ
ム1の中心とを結ぶ直線とのなす角度をcとし(この角
度cは、用紙パスRと剥離爪5の先端がドラム1に接触
する位置の接線とのなす角度に等しい。)、ドラム接触
面11と剥離爪5の先端がドラム1に接触する位置の接線
とのなす角度をa(接触角)とし、またこの接線と案内
面12とのなす角度をbとする。そして、角度(b−c)
を剥離爪5のすくい角と呼ぶことにする。また、案内面
12の長さをLとする。
最初に、接触面11について検討する。接触面11は有機
系感光体1に直接接触する面であるから、感光体ドラム
1に傷を与える面であるとも言える。そこで、ドラムプ
ロセス方向(回転方向)の剥離爪の接触長さをパラメー
タとして、ドラム傷表面の平均粗さを測定した。測定条
件は、通常の複写速度において、和文チャートでA4紙を
10万枚流した後のドラム傷粗度を測定した。上記接触長
さのみを変え、他のパラメータは同一条件とした。その
結果、第6図に示すような結果を得た。ドラム傷表面の
平均粗さが0.4μm以下であれば、ドラム傷によるコピ
ー上への黒スジ、白抜けが発生しないことが分かってい
るので、このグラフより、接触面11のドラム回転方向の
接触長さは0.92mm以下である必要があることが分かる。
このような前提の下に、角度aを変化させてた場合であ
って、多数枚の複写後に剥離爪5の接触長さがどのよう
になるかを測定した。その結果を第7図に示す。このグ
ラフより、aの角度によらず、接触長さはほぼ5万枚で
サチュレートし、aの角度が大きいほど接触長さが小さ
くなることが分かった。第6図の関係と第7図の関係か
ら、接触角aを変数としてドラム傷表面粗さをとると、
第8図のような関係が得られる。この図から明らかなよ
うに、剥離爪5の接触面11による感光体ドラム1表面へ
の傷を少なくして、コピーに黒スジ、白抜けが発生しな
ようにするためには、接触角aは5゜以上である必要が
あることが分かる。すなわち、 a≧5゜ …… しかしながら、接触角aがあまり大きくなると、剥離
爪5が感光体1に加える荷重の感光体1表面接線方向の
分力が増加し、剥離爪5が感光体表面を引っ掻いてその
中に食い込むような作用が増加し、感光体に与える傷が
増加し始まるものと予想される。そこで、この値をパラ
メータとしてドラム傷表面平均粗さを測定することにす
る。まず、上記分力F2を第9図に示すように定義する。
すなわち、剥離爪5先端が感光体1に作用する荷重を前
記したようにF0とし、その接点における接線方向の分力
を図のようにF2とする。この分力F2を変数としてドラム
傷表面平均粗さを測定した結果を第10図に示す。剥離爪
5が感光体ドラム1に作用する荷重F0の接線方向分力F2
が320mgfを越えると、コピー上に黒スジ、白抜けを発生
させる傷が生じることになる。すなわち、 F2≦320mgf …… この数値より、剥離爪5の取り付け位置、先端荷重等が
決まれば、結果的に上記接触角aの上限値が規定され
る。なお、実用上、接触角aは10゜程度に選択するのが
よいことが分かっている。
次に、用紙が突き当たって剥離を案内する面である案
内面12のすくい角(b−c)について検討する。案内面
12は感光体ドラム1に吸着されている用紙Pを強制的に
剥離するのに最も効果のある面である。この面の用紙パ
スRに対する角度が剥離性に大きく影響するであろうこ
とは想像できる。したがって、上記すくい角(b−c)
を変数にして、剥離不良の発生頻度を測定した。その結
果を第11図に示す。測定条件は、ドラム1の周速を300m
m/secとし、図示しない剥離コロトロンをオフとし(用
紙が全て剥離爪5に達する条件)、原稿として白紙を用
い、用紙には坪量65g/m2、紙厚84μm、及び、坪量57.3
g/m2、紙厚80μmのA4横送りを用い、2000枚走行後に10
00枚当たりの剥離不良件数に換算した。この図から明ら
かなように、 −2゜≦b−c≦17゜ …… の範囲に案内面12のすくい角(b−c)があると、複写
用紙は許容限度内で充分な剥離が行われる。図のA及び
Bの領域において剥離不良が発生するのは次のように考
えられる。すなわち、第12図の模式図において、複写用
紙Pが剥離爪5に突き当たって剥離が行われるのは、用
紙Pが剥離爪5によってある程度の挫屈を起こし、ドラ
ム1から理想的に剥離されるものと考えられるが、すく
い角(b−c)がAの範囲にあると、図のAのように、
用紙Pに対して上記の挫屈剥離が充分に行われず、用紙
Pが上方へ移動して行き、クリーニング装置2(第1図
参照)等に引っ掛かり、剥離不良(ジャム)となるため
である。これに対して、領域Bにおいては、図のBに示
したように、用紙Pに対して必要以上の挫屈現象を起こ
し、剥離爪5部分で引っ掛かるようなジャムが発生する
ためである。
ところで、案内面12の長さLは、複写用紙Pが剥離の
際に剥離爪5に接触してコピー上にその接触によるスジ
が入る現象であるスマッジに大きく関係している。その
ため、案内面12の長さLを変数として、コピーに現れる
スマッジのグレード評価を行った。テスト条件といて
は、両面/多重モードの第2面の複写で(複写用紙Pが
上向きにカールしている条件で、スマッジが現れやす
い。)、用紙には坪量65g/m2、紙厚84μm、及び、坪量
57.3g/m2、紙厚80μmのA4横送りを用いて行った。その
結果を第13図に示す。案内面12の長さLが、 1.9mm≦L≦8.6mm …… の範囲にあれば、スマッジは許容値以下のレベルにしか
現れないことが分かる。図の各領域A〜Cにおいてこの
ような差が出る理由を検討してみると、第14図の模式図
に示すように、Lが1.9mmより小さい領域Aにおいて
は、用紙Pに対して充分な挫屈現象が起こらず、剥離爪
5の逃げ面13を擦って進行するため、その接触によって
スマッジが多く発生するものと考えられる。一方、Lが
8.6mmより大きい領域Cにおいては、用紙Pに対しては
挫屈現象は充分に起きるが、案内面12の長さが長すぎる
ため、用紙Pがこの面12を擦って進行するため、その接
触によってスマッジが多く発生するものと考えられる。
これに対して、領域Bにおいては、用紙Pに対する挫屈
現象と案内面12の長さがバランスされ、スマッジの発生
レベルが良くなるものと考えられる。
ところで、剥離爪5の先端荷重F0(第9図参照)の大
きさが、剥離性と感光体ドラム1に対する傷の与え方に
大きく関係するであろうことは想像できる。まず、用紙
の剥離性の添については、用紙衝突時に剥離爪5に発生
する振動数のレベルを測定し、このレベルから剥離性の
良否を判断した。すなわち、剥離爪5に用紙が衝突した
時、振動が多く発生すると、剥離爪5が感光体1から浮
いてしまい、感光体1と剥離爪5の先端との間に用紙が
進入しジャムの原因になるからである。この測定結果を
第15図の示す。この図から明らかなように、用紙衝突時
の剥離爪5の振動レベルは、剥離爪5先端の荷重F0が0.
3gfより小さいと急速に悪化し、そのため、剥離不良が
発生することが分かる。次に、剥離爪5先端の荷重F0
変数として、感光体ドラム1表面の傷を測定した。テス
ト条件は、剥離爪5を感光体ドラム1の軸方向へ往復移
動させながら接触させ、5万枚複写後、ドラム1傷表面
平均粗さを測定した。その結果を第16図に示す。このグ
ラフから明らかなように、ドラム傷によるコピー上に黒
スジ、白抜けを発生させないためには、剥離爪5先端の
荷重F0が1.2gf以下でなければならない。以上から、剥
離爪5先端の荷重F0については、 0.3gf≦F0≦1.2gf …… であることが望ましい。
また、剥離爪5先端は完全には点ではなく曲率を有し
ている。この感光体ドラム1の軸に垂直な断面内の曲率
半径は剥離性にも関係する。第11図の場合と同様な条件
で、剥離爪5の先端の上記断面内の曲率半径rを変数と
して剥離性を測定した。その結果を第17図に示す。曲率
半径rが15μmより小さくなると(図の領域A)急速に
剥離性が悪化するのは、剥離爪5の先端が用紙との衝突
によってダレてしまい、以後剥離不能になるためと考え
られ。また、曲率半径rが45μmより大きくなると(図
の領域B)同様に急速に剥離性が悪化するのは、用紙は
通常80〜90μmの厚みを有するため、先端がこの1/2程
度の曲率半径であると先端の厚みも用紙と同程度とにな
り、剥離することが困難になるためと考えられる。した
がって、剥離爪5の先端の曲率半径rについては、 15μm≦r≦45μm …… であることが望まし。
最後に、第4図に示したような剥離爪5の先端形状の
違いによる、コピー上への黒点発生率、コピー端のフィ
ンガーマークのグレード、ドラム傷表面粗さを測定し
た。転写後の感光体ドラ1上に残留するトナー、及び、
剥離の際、複写用紙に転写されたトナーの一部が剥離爪
5に付着する。この付着したトナーが剥離された複写用
紙上に飛散し、黒点としてコピー上に現れる。これがコ
ピー上への黒点発生である。コピー端のフィンガーマー
クは、用紙の先端が剥離爪5に突き合ったときに発生す
るマークである。第18図は、フラットタイプ、三角錐タ
イプ、四角錐タイプそれぞれの場合の黒点発生率を示し
ている。テスト条件は、全面和文のA4原稿で、100枚中
に直径0.3mm以上の黒点が発生したものの枚数をカウン
トした。この図から、先端を三角錐又は四角錐の錐状に
することにより、黒点の発生率を大幅に低減することが
できることが分かる。第19図は、フラットタイプ、三角
錐タイプ、四角錐タイプそれぞれの場合のコピー端のフ
ィンガーマークのグレード評価を示すものである。測定
条件は、剥離コロトロンをオフにし、和文チャート0〜
30枚でのフィンガーマークの限度見本評価であり、用紙
には坪量65g/m2、紙厚84μm、及び、坪量57.3g/m2、紙
厚80μmのA4横送りを用いた。この図から、先端を錐状
にすることにより、フィンガーマークを低減することが
できることが分かる。三角錐タイプより四角錐タイプに
すること、すなわち、先端をよりシャープにすることに
より、改善効果がより大きくなることが分かる。また、
第20図は、剥離爪5を感光体ドラム1の軸方向へ振動さ
せながら連続的に複写を行った時のドラム傷の粗度を測
定した結果を示すもので、先端形状の違いによって、水
の付き具合が変化すると言うことはできなかった。以
上、第18図から第20図の結果より、剥離爪5のタイプの
違いによって傷に対する差はなく、黒点発生率、フィン
ガーマークの点で、四角錐タイプが優れており、次に三
角錐タイプのものがよいと言える。
ところで、剥離爪5をアミドイミド系樹脂等のプラス
チックで構成する場合、感光体ドラム1と接触する先端
の摩擦係数を小さくして感光体ドラム1表面に対する傷
を防止し、剥離爪5の硬度を上げてその先端を保護する
と共に、案内面12のガサツキ(荒れ)を防止してスマッ
ジレベルを向上させるために、少なくとも先端及び案内
面12を、摩擦係数が小さく、硬度の高いガラス、フッ素
樹脂等でコーティングするようにすることが望ましい。
以上述べたように、有機系感光体を用いる画像形成装
置に用紙剥離装置の剥離爪5としてプラスチックからな
るものを用いる場合、接触面11の感光体ドラム1に対す
る接触角aは、 a≧5゜ …… であることが、感光体ドラム1に傷を与えてコピー上に
黒スジ、白抜けを発生させないために必要な条件であ
る。また、同様な目的で、剥離爪5先端が感光体ドラム
1に作用する荷重の接線方向の分力F2が、 F2≦320mgf …… の条件を満足することが必要である。
さらに、剥離爪5の用紙剥離性を充分なものとするた
めには、案内面12のすくい角(b−c)が、 −2゜≦b−c≦17゜ …… の条件を満足することが必要である。
さらに、剥離爪5によるスマッジを少なくするには、
案内面12の長さLが、 1.9mm≦L≦8.6mm …… の範囲にあることが望ましい。
剥離爪5の先端荷重F0については、剥離性と感光体ド
ラム1に対する傷の与え方から、 0.3gf≦F0≦1.2gf …… であることが望ましい。
また、剥離爪5の先端の感光体ドラム1の軸に垂直な
断面内の曲率半径rについては、 15μm≦r≦45μm …… であることが望まし。
なお、黒点発生率、フィンガーマークの点で、四角錐
タイプ、三角錐タイプ等の錐状のものがよい。
さらに、先端の摩擦係数を小さくして感光体ドラム1
表面に対する傷を防止し、剥離爪5を硬度を上げてその
先端を保護すると共に、案内面12のガサツキを防止して
スマッジレベルを向上させるために、少なくとも先端及
び案内面12を、摩擦係数が小さく、硬度の高いガラス、
フッ素樹脂等でコーティングするようにすることが望ま
しい。
具体例としては、有機系感光体を用いて、剥離爪5を
アミドイミド系樹脂で構成し、接触角aを10゜、接線方
向荷重F2を200mgf、案内面12のすくい角(b−c)を5
゜、その長さLを5mm、剥離爪5の先端荷重F0を1.0gf、
剥離爪5先端の曲率半径rを30μmとして、剥離爪5を
感光体ドルム1の軸方向へ往復移動させながら実機に装
備したところ、10万枚のコピー中に、剥離爪5に原因す
るドラム傷によるコピー上の黒スジ、白抜け、剥離不良
によるジャム、スマッジ、フィンガーマーク、黒点発生
の問題は生じなっかった。また、剥離爪5の磨耗も許容
限度内のものであった。
なお、以上の説明において、用紙パスRが感光体ドラ
ム1の下側に水平に配置されている画像形成装置を前提
として説明したが、剥離爪5に関する以上の形状、パラ
メータの条件は、第21図に示したような用紙パスRが感
光体ドラム1の上側に水平に配置されている画像形成装
置、第22図のように感光体ドラム1の横側に配置されて
いる画像形成装置にもあてはまることが確認されてお
り、本発明はこれらの配置の画像形成装置にも適用され
る。
〔発明の効果〕
本発明の画像形成装置の用紙剥離装置は、有機系感光
体ドラム用のプラスチック製剥離爪を用いた用紙剥離装
置において、剥離爪は感光体ドラムに接触する接触面と
用紙が突き当たって剥離を案内する案内面とからなり、
接触面と案内面が交差して剥離爪先端を達成しており、
感光体ドラムに対する用紙パスに感光体ドラム中心から
下ろした垂線と、剥離爪先端が感光体ドラムに接触する
位置と感光体ドラム中心とを結ぶ直線とのなす角度をc
とし、接触面と剥離爪先端が感光体ドラムに接触する位
置の感光体ドラムの接線とのなす角度をaとし、前記接
線と案内面とのなす角度をbとし、また、剥離爪先端が
感光体ドラムに作用する荷重の前記接線方向の分力をF2
とするとき、 a≧5゜ …… F2≦320mgf …… −2゜≦b−c≦17゜ …… の条件を満足するように構成したので、接触面の接触長
さが長くなって感光体ドラムに傷を与えてコピー上に黒
スジ、白抜けを発生させることはなく、また、剥離爪が
感光体表面を引っ掻いてその中に食い込むような作用が
起きず、感光体に傷を与えない。さらに、用紙は剥離爪
によって適度な挫屈剥離が行われ、充分な剥離性能が得
られる。
また、剥離爪の先端を錐状に構成すると、黒点発生
率、フィンガーマークの点で有利である。さらに、剥離
爪に案内面の後側に繋がる逃げ面を設け、案内面の長さ
をLとするとき、 1.9mm≦L≦8.6mm …… の条件を満足するようにすると、剥離爪によるスマッジ
を少なくすることができる。また、剥離爪先端が感光体
ドラムに作用する荷重をF0とするとき、 0.3gf≦F0≦1.2gf …… の条件を満足するようにすると、剥離性と感光体ドラム
に対する傷の点からより望ましい。さらに、剥離爪先端
の感光体ドラムの軸に垂直な断面内の曲率半径をrとす
るとき、 15μm≦r≦45μm …… の条件を満足するようにすることが剥離性の点からより
望ましい。これらに加えて、少なくとも剥離爪先端及び
案内面が摩擦係数が小さく硬度の高いガラス、フッ素樹
脂等でコーティングすると、先端の摩擦係数を小さくし
て感光体ドラム表面に対する傷を防止し、剥離爪の硬度
を上げてその先端を保護すると共に、案内面のガサツキ
を防止してスマッジレベルを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は電子写真複写機に本発明の1実施例の用紙剥離
装置を取り付けた部分の断面図、第2図は本発明の1実
施例の用紙剥離装置の平面図、第3図は剥離爪の側面図
(a)と断面図(b)、第4図は剥離爪の先端形状を四
方向から見た図、第5図は用語、角度、長さを定義する
ための図、第6図は剥離爪の接触長さを変数としたとき
のドラム傷粗度の測定結果を示す図、第7図は剥離爪の
接触角度を変化させてた場合の接触長さの変化を示す
図、第8図は接触角を変数としてドラム傷表面粗さをと
った図、第9図は剥離爪先端荷重の感光体表面接線方向
分力の定義を説明するための図、第10図は接線方向荷重
を変数としてドラム傷表面平均粗さを測定した結果を示
す図、第11図は案内面のすくい角を変数にして剥離不良
の発生頻度を測定した結果を示す図、第12図はすくい角
が変化した場合に剥離不良が発生する原因を説明するた
めの模式図、第13図は案内面の長さを変数としてスマッ
ジのグレード評価を行った結果を示す図、第14図は案内
面の長さが変化した場合にスマッジが発生する理由を説
明するための模式図、第15図は剥離爪の先端荷重を変数
にして測定した剥離爪に発生する振動数のレベルの結果
を示す図、第16図は剥離爪先端荷重を変数として感光体
ドラム表面の傷を測定した結果を示す図、第17図は剥離
爪先端の曲率半径を変数として剥離性を測定した結果を
示す図、第18図から第20図はそれぞれ剥離爪の先端形状
の違いによる、コピー上への黒点発生率、コピー端のフ
ィンガーマークのグレード、ドラム傷表面粗さを測定し
た結果を示す図、第21図は用紙パスが感光体ドラムの上
側に水平に配置されている画像形成装置に本発明の用紙
剥離装置を取り付けた場合の断面図、第22図は用紙パス
が感光体ドラムの横側に配置されている画像形成装置に
本発明の用紙剥離装置を取り付けた場合の断面図、第23
図は有機系感光体の断面図である。 1……感光体ドラム、2……クリーニング装置、3……
用紙剥離装置、4……取り付け基台、5……剥離爪、6
……旋回軸、7……バネ、8……突部、9……軸、11…
…接触面、12……案内面、13……逃げ面、P……複写用
紙、R……用紙パス

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機系感光体ドラム用のプラスチック製剥
    離爪を用いた用紙剥離装置において、剥離爪は感光体ド
    ラムに接触する接触面と用紙が突き当たって剥離を案内
    する案内面とからなり、接触面と案内面が交差して剥離
    爪先端を構成しており、感光体ドラムに対する用紙パス
    に感光体ドラム中心から下ろした垂線と、剥離爪先端が
    感光体ドラムに接触する位置と感光体ドラム中心とを結
    ぶ直線とのなす角度をcとし、接触面と剥離爪先端が感
    光体ドラムに接触する位置の感光体ドラムの接線とのな
    す角度をaとし、前記接線と案内面とのなす角度をbと
    し、また、剥離爪先端が感光体ドラムに作用する荷重の
    前記接線方向の分力をF2とするとき、 a≧5゜ …… F2≦320mgf …… −2゜≦b−c≦17゜ …… の条件を満足することを特徴とする画像形成装置の用紙
    剥離装置。
  2. 【請求項2】剥離爪の先端が錐状に構成されていること
    を特徴とする請求項1記載の画像形成装置の用紙剥離装
    置。
  3. 【請求項3】剥離爪は案内面の後側に繋がる逃げ面を有
    し、案内面の長さをLとするとき、 1.9mm≦L≦8.6mm …… の条件を満足することを特徴とする請求項1又は2記載
    の画像形成装置の用紙剥離装置。
  4. 【請求項4】剥離爪先端が感光体ドラムに作用する荷重
    をF0とするとき、 0.3gf≦F0≦1.2gf …… の条件を満足することを特徴とする請求項1から3の何
    れか1項に記載の画像形成装置の用紙剥離装置。
  5. 【請求項5】剥離爪先端の感光体ドラムの軸に垂直な断
    面内の曲率半径をrとするとき、 15μm≦r≦45μm …… の条件を満足することを特徴とする請求項1から4の何
    れか1項に記載の画像形成装置の用紙剥離装置。
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