JP2841419B2 - 多結晶ダイオードおよびその製造方法 - Google Patents

多結晶ダイオードおよびその製造方法

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JP2841419B2
JP2841419B2 JP1030593A JP3059389A JP2841419B2 JP 2841419 B2 JP2841419 B2 JP 2841419B2 JP 1030593 A JP1030593 A JP 1030593A JP 3059389 A JP3059389 A JP 3059389A JP 2841419 B2 JP2841419 B2 JP 2841419B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は多結晶ダイオードに係わり、特に基板上の多
結晶シリコン層内に形成されるもので、順方向・逆方向
ともに使用可能な多結晶ダイオードに関する。
〔従来の技術〕
多結晶シリコン層内に形成されるダイオードは酸化膜
による絶縁分離が容易な為に、パワーMOSトランジスタ
等の比較的高電圧を駆動する装置に内蔵され、サージ吸
収等の高い耐圧を要求される部分に使用されている。
ところで単結晶シリコン内にダイオードを形成する場
合、高い耐圧を得る為には高濃度に不純物を有するP型
領域及びN型領域間に低濃度に不純物を有する低濃度領
域を形成し、その低濃度領域の幅を所定の耐圧を得るの
に必要な幅(これはその時に伸びる空乏層の幅により決
まるが、数十Vの耐圧の場合、10μm以下である)に設
定している。このようなダイオードは、順方向で用いる
場合にも、低い順方向抵抗を持つ良好な特性を示す。こ
れは単結晶シリコンを用いる場合、キャリアのライフタ
イムが長く、低濃度領域の幅を越える数十μmもの距離
までキャリア注入が起こるので、低濃度領域の幅の上限
値を特に意識して制限する必要がなく、その値を10μm
程度以下にしておけば十分であり、順方向抵抗があまり
高くならないということに基づいている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、多結晶シリコン内に形成したダイオー
ドを順方向で用いる場合、多結晶シリコン内では粒界で
の散乱やトラップの為にキャリアのライフタイムが極端
に短く、従って、高い耐圧を得る為に上述した単結晶シ
リコンにおける手法をそのまま適用すると、低濃度領域
はほとんど抵抗となってしまい、しかも低濃度の多結晶
シリコンは単結晶シリコンと比較して桁違いに抵抗が高
いのでダイオードの順方向抵抗は極めて高くなってしま
う。
例えば、特開昭57−141962号公報にはそのような構造
を有する多結晶ダイオードが示されているが、標準的な
多結晶シリコン層の形成方法、即ち、LPCVD装置を用い
てデポ温度600℃程度、圧力50Pa程度の条件にて、SiH4
の熱分解を行い、膜厚1000〜4000Å程度の多結晶シリコ
ン層を堆積した場合には、その後にアニール処理を施し
たとしても、結晶の粒径は0.5μm以下であり、キャリ
ア拡散長は1μm以下となる。そして、このような膜質
の多結晶シリコン層内に形成された多結晶ダイオードに
おいては、高い耐圧を得る為に低濃度領域の幅を広くし
ていくと、低濃度領域内のキャリア拡散長がその幅より
も短くなるような状態が生じてくるものであり、その結
果、順方向抵抗が極めて高くなってしまう。
そこで従来では高濃度に不純物を有するP型及びN型
領域が直接に接するダイオードを形成し、その場合、耐
圧が6V程度になるので高い耐圧を設定する為にそのダイ
オードを複数個直列接続している。しかしながら、この
ようにして形成されるダイオードにおいても、通常ダイ
オードを複数個接続することを考慮して1個当りの順方
向抵抗を決定しているので、全体として素子サイズが大
きくなり、又、順方向電流が流れ始めるまでの電圧VF
上昇してしまうので、効率が悪くなるという問題があ
る。
そこで本発明は、上記の問題点に鑑みなされたもので
あって、多結晶シリコン内に形成するダイオードにおい
て比較的高い耐圧、かつ低い順方向抵抗、低いVFを有す
るダイオードを提供することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
上記の課題を達成する為に、本発明の多結晶ダイオー
ドは、 基板上に形成された多結晶シリコン層内に不純物を含
まないか、あるいは低濃度に含み、且つ所定の幅Wを有
する第1の領域と、該第1の領域を隔てて対向し、それ
ぞれP型、N型不純物を高濃度に含む第2、第3の領
域、該第2、第3の領域にそれぞれ電気接続する電極と
を備えた多結晶ダイオードであって、 前記第1の領域内におけるキャリア拡散長をL,前記多
結晶ダイオードが必要とされる耐圧に相当する電圧を印
加した時に生じる空乏層の幅をWDとした場合に、 WD≦W≦L 上式の関係を満たすように、前記第1の領域における
前記多結晶シリコン層の膜質および前記所定の幅Wを設
定したことを特徴としている。
又、本発明の多結晶ダイオードの製造方法は、 不純物を含まないかあるいは低濃度に含む多結晶シリ
コン層のパターンを基板上に形成する工程と、 前記多結晶シリコン層のキャリア移動度を大きくする
工程と、 前記多結晶シリコン層中の所定の幅を有する第1の領
域を隔てて対向する第2、第3の領域に、それぞれP
型、N型不純物を高濃度に導入する工程と、 前記第2、第3の領域にそれぞれ電気接続するように
して電極を形成する工程と を備えることを特徴としている。
〔作用〕
そこで本発明によると、第1の領域の幅の下限値を必
要とされる耐圧に相当する電圧を加えた時に生じる空乏
層の幅に設定しているので、逆方向に電圧を印加した際
にパンチスルー現象は起きなくなり、必要とされるダイ
オードの耐圧が確保される。又、その空乏層の幅よりも
第1の領域内でのキャリア拡散長の方が長くなるよう
に、例えば結晶の粒径を大きくして多結晶シリコン層の
膜質を調整すると共に、第1の領域の幅の上限値をその
キャリアの拡張長により設定しているので、第1の領域
の幅を越えるキャリア注入が起こり低い順方向抵抗とな
る。しかも、P−N接合が1つである為に低いVFが得ら
れる。
〔実施例〕
以下、本発明を図面に示す実施例を用いて説明する。
尚、本実施例においては、12V電源を有する自動車用と
して通常必要とされる耐圧15〜20Vのダイオードについ
て説明する。
第1図は本発明の第1実施例のダイオードであり、同
図(a)にその断面図、同図(b)にその平面図を示し
ている。図において、1は単結晶シリコン基板であり、
その主表面上には酸化シリコン(SiO2)膜が形成され
る。3は酸化シリコン膜2上に選択的に形成される多結
晶シリコン層であり、その中には低濃度にN型不純物を
有する第1の領域3a、及び高濃度にP型不純物を有する
第2の領域3b、高濃度にN型不純物を有する第3の領域
3cが形成されている。4は熱酸化膜、5は多結晶シリコ
ンより成るマスク、6は層間絶縁膜、7は電極である。
ここで、第1図(b)に示すように第1の領域3aの幅W
は0.7〜2.0μmの範囲内の例えば1.5μmに設定されて
いる。
次に本実施例によるダイオードの製造工程を第2図
(a)〜(d)に示す断面図を用いて説明する。まず、
第2図(a)に示すように、単結晶シリコン基板1の主
表面上に例えば1050℃、wetHClの条件にて熱酸化して1
μm程度の酸化シリコン膜2を形成する。引続き、その
酸化シリコン膜2上にLPCVD法により1.75μmの厚さに
成膜した多結晶シリコン層3を形成し、後の高温熱処理
時における多結晶シリコン層3の欠落を防止するために
酸素雰囲気中において1170℃で熱処理を行い、多結晶シ
リコン膜3の表面にキャップ酸化層2aを形成し、そうし
た上でN2雰囲気中において1170℃で熱処理を行い、多結
晶シリコン層3の結晶粒を大きくする。この時、多結晶
シリコン層3の結晶の粒径はこの高温熱処理工程により
0.8μm程度まで結晶成長する。その後、第2図(b)
に示すように熱酸化あるいはRIE法によりエッチングを
行い、多結晶シリコン層3を膜厚7000Åまで薄膜化す
る。
次に、第2図(c)に示すように、その多結晶シリコ
ン層3に対してRIE法等によりフォトエッチングを行
い、所定の形状にする。そして、多結晶シリコン層3の
表面を熱酸化して熱酸化膜4を形成する。次にイオン注
入によりリン等のN型不純物を多結晶シリコン中の不純
物濃度が、ホール効果から濃度を測定した場合に1×10
18cm-3以下の例えば5×1016cm-3程度になる様に注入す
る。尚、この濃度は本発明のいう第1の領域の不純物濃
度に相当するが、この濃度を1×1018cm-3以下とした理
由は、その値よりも高濃度になると抵抗値が急激に小さ
くなり、かつ、耐圧が小さくなるからである。
その後、第2図(C)に示すように、この上の所定の
領域に短冊状の多結晶シリコン層を形成し、その層を次
に説明するイオン注入工程におけるマクク5とする。次
にマスク5を用いてB(ボロン)等のP型不純物、P
(リン)等のN型不純物をそれぞれイオン注入して第2
の領域3b、第3の領域3cを形成する。この第2、第3の
領域3b,3c内は約1×2020〜1021cm-3の比較的高濃度の
不純物を有している。尚、通常のフォトレジストを用い
たアライメントによりイオン注入する場合には、誤差は
±1.0μmと比較的大きく、又、多結晶シリコン内にお
ける不純物の横方向の拡散から、第1の領域3aの幅を制
御するのが困難であるが、本実施例のように、マスク5
を用いてイオン注入する場合、不純物は自己整合的(セ
ルファライン)に拡散することになり、誤差は±0.2μ
mと小さくアライメント精度が向上し、第1の領域3aの
幅を精度良く設定できる。その後、導入した不純物の活
性化のために、例えば1000℃N2中で30分ほどアニールを
行う。
次に、こうした上で第1図に示すように、例えばBPSG
膜を約7000Å堆積し、層間絶縁膜6を形成すると共に、
この層間絶縁層6及び熱酸化膜4に多結晶シリコン層3
まで達する開口部を形成して、それぞれ第2の領域3b、
第3の領域3cに電気接続する電極7a,7bを形成して本実
施例のダイオードを構成する。
そこで、次に本実施例による作用を説明する。電極7
a,7b間に逆方向に電圧が印加された場合、第1の領域3a
と第2の領域3b間にて形成されるPN接合に空乏層が広が
るが、両領域の不純物濃度が2桁以上違うので、その空
乏層はほとんど第1の領域3a側に広がる。ここで空乏層
の幅が第1の領域3aの幅Wより広くなると第3の領域3c
に接して、パンチスルー現象が起こるので、空乏層の
幅、即ちほぼ第1の領域3aの幅Wによってそのダイオー
ドの耐圧が決定される。そこで、本実施例では後述する
ように必要とされる耐圧(本例の場合20Vとする)に相
当する電圧を印加した時に生じる空乏層の幅(約0.7μ
m)よりも幅Wの方を広くしているので、耐圧は第1の
領域3aによってのみ決定され、耐圧15〜20Vは確保され
る。
又、本実施例においては高温熱処理を行い、粒径を0.
8μm程度まで成長させているので、第1の領域3a内に
おいてはキャリア拡散長が2μmになり、この値は前記
の空乏層(約0.7μm)よりも長くなる。そして、約2
〜3μmのキャリア注入が起こるので、第1の領域3aの
幅Wを2μm以下とすれば、この第1の領域3aの幅Wを
越えるキャリア注入が起こることとなり、何ら第1の領
域3aが抵抗として作用することがなく、ダイオードの順
方向抵抗が低くなる。さらに、従来技術のようにダイオ
ード(PN接合)を複数個直接接続することなく、1つの
PN接合にて構成しているのでVFの値も低くなる。
尚、以上の説明はダイオードの耐圧を15〜20Vにする
という目的に基づき成されているが、その耐圧を任意に
設定した場合には以下のようにして第1の領域3aの幅W
の下限値を設定すればよい。
つまり、幅Wの下限値を決定するのに考慮される空乏
層の幅WDにて表されることがわかっており、必要とされる耐圧V
から求まる空乏層の幅WDをその下限値とすれば良い。
尚、(1)式においてKSはシリコンの比誘電率であり、
多結晶の場合も単結晶の場合と同じであるとしてその値
を11.9とする。εは真空の誘電率で8.85×10-14F/c
m、qは素電荷で1.6×10-19C、NAは第1の領域3aの不純
物濃度である。又、耐圧Vと不純物濃度NAとは独立して
いないので、次式 により求めることもできる。尚、(2)式においてEC
PN接合が降伏を起こす臨界限界であり、実験値に基づい
て計算することができる。そこで例えば上記実施例の場
合には20Vの耐圧を狙いとすると空乏層の幅WDは約0.7μ
mとなるものである。
次に、幅Wの上限値を決定するのに考慮されるキャリ
アの拡散長Lは多結晶シリコン3の膜質により変化する
ものであり、実測すれば求めることができる。例えば、
ホール移動度を実測してキャリア濃度を算出し、抵抗値
測定によりキャリア移動度μを算出する。そして、アイ
ンシュタインの関係式 より拡散係数Deを求める。尚、(3)式においてKはボ
ルツマン定数で、1.38×10-28JK-1,Tは絶対温度であ
る。
又、ライフタイムτをキャリア減衰法等により実測す
るか、次式 JS=q・ni・Wb/τ ………(4) より求める。尚、(4)式においてniは真性キャリア濃
度であり、WbおよびJSはそれぞれ所定の逆方向バイアス
を印加した時に生じる空乏層の幅および生成電流密度で
あり、Wbは式(1)から、JSはダイオードの逆方向リー
ク電流から求める。
以上により、 の関係式を用いて(3),(4)式から求めたDe,τを
代入して、 により幅Wの上限値となるキャリア拡散長Lを求める。
例えば上記実施例の場合にはμ=150cm2/V・sec,De=4c
m2/sec,τ=0.1μsecであり、拡散長L=2μmとな
る。
そこで、本発明によると、ダイオードの必要とされる
耐圧を確保する為に、上記(1)あるいは(2)式から
第1の領域の幅Wの下限値が設定され、又、順方向抵抗
を低くする為にまず上記(6)式において第1の領域内
におけるキャリア拡散長Lがこの下限値より長くなるよ
うにキャリア移動度μを設定する必要があり、例えば多
結晶シリコン層の結晶の粒径を大きくすることにより達
成する。そうした上で、幅Wの上限値愛をこの時のキャ
リア拡散長Lより短くなるように設定すれば良いもので
ある。これを式にして表わすと、 WD≦W≦L 上式の関係を満たすように、第1の領域における多結
晶シリコン層の膜質および幅Wを設定すれば良いのであ
る。
次に、本発明の第2実施例を第3図を用いて説明す
る。上記第1実施例においては、第1の領域としてN型
不純物を有する領域3aを形成しているが、本実施例では
P型不純物を有する領域3dを形成する。本実施例の多結
晶ダイオードの製造方法は上記第1実施例の方法と同様
のもので良いが、本実施例においては第1の領域3dの不
純物濃度を2×1016cm-3としている。
第4図は、本実施例において第1の領域3dの幅Wを変
えて電流密度1A/cm2の場合のダイオードの順方向電圧を
測定したものである。第1の領域3dの不純物濃度を2×
1016cm-13にする場合にはキャリア拡散長は約2.2μmに
なるが、幅Wがこの2.2μmより長くなると順方向電圧
が高くなっており、キャリア拡散長が幅Wよりも小さく
なる為に、順方向抵抗が高くなっていることがわかる。
第5図は多結晶シリコン層の粒径とキャリア拡散長と
の関係を示しており、図中丸プロットは上記(3)式に
おけるキャリア移動度(ホール移動度μ)μをチャネ
ル移動度μeffより類推し、他のパラメータは実測して
求めた値であり、特にA点の値は上記第2実施例のダイ
オードの値である。又、三角プロットはライフタイムτ
が多結晶シリコン層の粒径に反比例すると仮定して丸プ
ロットの値からその比例定数を演算して、上記(5)式
から求めた値である。この図から粒径が大きくなればキ
ャリア移動度が大きくなり、キャリア拡散長が長くなる
ことがわかる。
次に、本発明の第3実施例を第6図の電気回路図を用
いて説明する。本実施例は上記第1実施例あるいは第2
実施例にて示した多結晶ダイオードを昇圧回路の逆流防
止用のダイオードとして使用した例である。図中10,11,
12はインバータ、13,14はキャパシタンスであり、15,1
6,17は上述した多結晶ダイオードである。パルスが入力
され昇圧動作が開始されると、ダイオード15〜17の順方
向に電流が流れるが、前述のように本発明の多結晶ダイ
オードによると順方向抵抗が低いので、ダイオードにて
消費される電力が少なくてすみ、昇圧された電圧を効率
良く出力端子に出力することができる。さらに、ダイオ
ードの耐圧を第1の領域の幅Wにより任意に設定できる
ので、逆流防止が可能である。このように本発明の多結
晶ダイオードを昇圧回路に使用することは、高い耐圧、
かつ低い順方向抵抗のおかげで極めて有効である。尚、
本実施例のように昇圧回路に多結晶ダイオードを使用す
る場合には、過渡的な電圧印加を考慮して耐圧は電源電
圧の2倍以上を要求されるので、自動車用としては一般
に30V以上の耐圧が要求され、第1の領域の幅を約1.5〜
2μmの間に設定する必要がある。
次に、本発明の第4実施例を第7図を用いて説明す
る。本実施例はその製造工程に特徴があり、同一基板上
に上述の多結晶ダイオード100とMOSFET200及びキャパシ
タンス300を同時形成した例である。その製造工程を順
次説明すると、まずN-型Si基板20内にP-型拡散領域21を
形成し、N-型Si基板20の主表面上にフィールド酸化膜22
を形成する。その上に多結晶シリコン層23,24のパター
ンを形成する。キャパシタンス300形成予定領域のフィ
ールド酸化膜22を部分的に除去する。ゲート酸化膜を形
成した後、多結晶シリコン層23,24内にそれぞれ低濃度
のP型、N型不純物を導入する。そして、多結晶シリコ
ン23,24上の所定領域およびキャパシタンス300形成予定
領域の酸化膜上に多結晶シリコン層25,26,27を形成す
る。多結晶シリコン層25,26をマスクとして多結晶シリ
コン層23内にはMOSFET200のソース・ドレイン領域とな
るN+型領域23a,23bを形成し、多結晶シリコン層24内に
は高濃度に不純物を導入したP+型領域24a,N+型領域24b
を形成する。1000℃にて熱処理を行い、各領域の不純物
を拡散して活性化を行う。そして、層間絶縁膜となるPS
G膜28を形成し、最後に各領域に接続するAl電極29を形
成する。
本実施例によると、多結晶ダイオード100のP+型領域2
4a及びN+型領域24bを形成する為にマスクとして使用す
る多結晶シリコン層26をMOSFET200のゲート電極となる
多結晶シリコン層25及びキャパシタンス300の一方の電
極となる多結晶シリコン層27と同時に形成できるので、
工程の簡略化が計れる。
以上、本発明を上記実施例を用いて説明したが、本発
明はそれに限定されることなく、その主旨を逸脱しない
限り種々変形可能であり、例えば以下のようにしてもよ
い。
多結晶シリコン層3を形成する基板としては半導体基
板を用いる事なく絶縁性基板を用いてもよい。
第1の領域は、第2、第3の領域に対してその不純物
濃度が低濃度であるか、不純物を含まなければよく、I
型(真型)領域としてもよい。
又、本発明でいう多結晶シリコン層は、第1の領域内
に少なくとも1つの粒界が存在するものを意味する。
上記第1実施例においては、多結晶シリコン層3の結
晶を大粒径化する方法として、特願昭62−70741号に示
されている方法、即ち、膜厚を0.5μm以上として、そ
の後に高温熱処理を施す処理を行っているが、大粒径化
する方法としてはこの他にレーザーアニールあるいは固
相成長等の方法であっても良い。
〔発明の効果〕
以上述べたように本発明によると、多結晶シリコン層
の膜質を調整して、必要とされる耐圧に相当する空乏層
の幅よりもキャリア拡散長を長くすると共に、第1の領
域の幅をキャリア拡散長、および必要とされる耐圧に相
当する電圧を印加した時に生じる空乏層の幅により設定
しているから、比較的高い耐圧が得られ、且つ低い順方
向抵抗、低いVFにすることができる。又、本発明による
ダイオードは素子サイズが小さく集積化に適するという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図(a),(b)は本発明の第1実施例の多結晶ダ
イオードを示す断面図及び平面図、第2図(a)〜
(d)は第1図の実施例の製造工程を説明する為の断面
図、第3図は本発明の第2実施例の多結晶ダイオードを
示す断面図、第4図は第1の領域の幅とダイオードの順
方向電圧との関係を示す特性図、第5図は粒径とキャリ
ア拡散長との関係を示す特性図、第6図は本発明の第3
実施例の昇圧回路の電気回路図、第7図は本発明の第4
実施例を説明する為の断面図である。 1……単結晶シリコン基板,2……酸化シリコン膜,3……
多結晶シリコン層,3a,3d……第1の領域,3b……第2の
領域,3c……第3の領域,5……マスク,15,16,17,100……
多結晶ダイオード,200……MOSFET,300……キャパシタン
ス。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 29/868 H01L 29/786

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に形成された多結晶シリコン層内に
    不純物を含まないか,あるいは低濃度に含み、且つ所定
    の幅Wを有する第1の領域と、該第1の領域を隔てて対
    向し、それぞれP型,N型不純物を高濃度に含む第2,第3
    の領域、該第2,第3の領域にそれぞれ電気接続する電極
    とを備えた多結晶ダイオードであって、 前記第1の領域内におけるキャリア拡散長をL,前記多結
    晶ダイオードが必要とされる耐圧に相当する電圧を印加
    した時に生じる空乏層の幅をWDとした場合に、 WD≦W≦L 上式の関係を満たすように、前記第1の領域における前
    記多結晶シリコン層の膜質および前記所定の幅Wを設定
    したことを特徴とする多結晶ダイオード。
  2. 【請求項2】基板上に形成された多結晶シリコン層内に
    不純物を含まないか,あるいは低濃度に含み、且つ所定
    の幅Wを有する第1の領域と、該第1の領域を隔てて対
    向し、それぞれP型,N型不純物を高濃度に含む第2,第3
    の領域、該第2,第3の領域にそれぞれ電気接続する電極
    とを備えた多結晶ダイオードであって、 (ここで、KSはシリコンの比誘電率,εは真空の誘電
    率,qは素電荷,NAは前記第1の領域の不純物濃度,Vは前
    記ダイオードが必要とされる耐圧,Kはボルツマン定数,T
    は絶対温度,μはキャリア移動度,niは真性キャリア濃
    度、Wbは所定電圧を印加した時に生じる空乏層の幅,JS
    は前記所定電圧を印加した時の生成電流密度である。) 上式の関係を満たすように、前記第1の領域における前
    記多結晶シリコン層のキャリア移動度μおよび前記所定
    の幅Wを設定したことを特徴とする多結晶ダイオード。
  3. 【請求項3】前記多結晶シリコン層のキャリア移動度μ
    の設定は、上記関係式を満たすように前記多結晶シリコ
    ン層の結晶の粒径を設定したものである請求項2記載の
    多結晶ダイオード。
  4. 【請求項4】前記第1の領域の不純物濃度を1×1018cm
    -3以下とし、前記第2,第3の領域の不純物濃度を1×10
    20〜1021cm-3に設定した請求項1〜3のいずれかに記載
    の多結晶ダイオード。
  5. 【請求項5】不純物を含まないかあるいは低濃度に含む
    多結晶シリコン層のパターンを基板上に形成する工程
    と、 前記多結晶シリコン層のキャリア移動度を大きくする工
    程と、 前記多結晶シリコン層中の所定の幅を有する第1の領域
    を隔てて対向する第2,第3の領域に、それぞれP型,N型
    不純物を高濃度に導入する工程と、 前記第2,第3の領域にそれぞれ電気接続するようにして
    電極を形成する工程とを含む多結晶ダイオードの製造方
    法において、 前記P型,N型不純物を導入する工程において、前記第1
    の領域の前記所定の幅の下限値は、前記多結晶ダイオー
    ドが必要とされる耐圧に相当する電圧を印加した時に生
    じる空乏層の幅により設定され、 前記キャリア移動度を大きくする工程は、前記所定の幅
    よりも前記第1の領域内におけるキャリア拡散長が長く
    なるようにする工程であることを特徴とする多結晶ダイ
    オードの製造方法。
  6. 【請求項6】前記P型,N型不純物を導入する工程は、前
    記第1の領域上に形成された短冊状の層をマスクとして
    イオン注入法により自己整合的に不純物を注入する工程
    である請求項5に記載の多結晶ダイオードの製造方法。
  7. 【請求項7】前記P型,N型不純物を導入する工程は、前
    記第1の領域上に絶縁層を介して形成された短冊状の多
    結晶シリコン層をマスクとしてイオン注入法により自己
    整合的に不純物を注入する工程であり、しかも該マスク
    として使用する多結晶シリコン層は、同一基板上に形成
    されるFETのゲート電極と同時に形成されるものである
    請求項5に記載の多結晶ダイオードの製造方法。
  8. 【請求項8】前記キャリア移動度を大きくする工程は、
    前記多結晶シリコン層の結晶の粒径を大きくする工程で
    ある請求項5〜7のいずれかに記載の多結晶ダイオード
    の製造方法。
  9. 【請求項9】前記多結晶シリコン層を形成する工程は、
    多結晶シリコン層の不純物濃度が1×1018cm-3以下とな
    るように形成する工程であり、前記P型,N型不純物を導
    入する工程は、前記第2,第3の領域に不純物濃度が1×
    1020〜1021cm-3になるように不純物を導入する工程であ
    る請求項5〜8のいずれかに記載の多結晶ダイオードの
    製造方法。
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