JP2837163B2 - 耐溶剤性、相容性ポリフェニレンエーテル−線状ポリエステルブレンド - Google Patents

耐溶剤性、相容性ポリフェニレンエーテル−線状ポリエステルブレンド

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JP2837163B2 JP63022979A JP2297988A JP2837163B2 JP 2837163 B2 JP2837163 B2 JP 2837163B2 JP 63022979 A JP63022979 A JP 63022979A JP 2297988 A JP2297988 A JP 2297988A JP 2837163 B2 JP2837163 B2 JP 2837163B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、高い耐溶剤性、引張強さ及び熱安定性を有
する新規な樹脂組成物に関する。更に詳しくは、本発明
はポリフェニレンエーテルと線状ポリエステルを含む改
良された組成物に関する。
ポリフェニレンエーテルは、優れた加水分解安定性、
寸法安定性、強じん性、耐熱性及び誘電特性によって特
徴づけられる幅広く使用されている熱可塑性エンジニア
リング樹脂群である。これらは、このほか数多くの環境
下で高温条件に対して耐性を有する。
ポリフェニレンエーテルの数多くの用途での使用に対
し影響を及ぼす欠点は、これらのガソリン等の非極性溶
媒に対する低い耐性である。耐溶剤性を高めるために、
ポリフェニレンエーテルを高い結晶度を有し従って溶剤
に対して高い耐性を有する樹脂とブレンドすることが望
ましい。この様な樹脂の例は、ポリ(アルキレンジカル
ボキシレート)を包含する線状ポリエステル、特にポリ
(アルキレンテレフタレート)である。しかし、上記ブ
レンドはしばしば相分離及び離層を起す。これらは、典
型的には巨大で不完全に分散したポリフェニレンエーテ
ル粒子を含み、そして2つの樹脂相間に何ら相間相互作
用を有さない。
1986年7月29日付で提出された、合同係属中で共通し
て所有されている米国特許出願第891,457号明細書に
は、高度の耐衝撃性及び耐溶剤性を有する高い相容性の
ポリマーブレンドが開示されている。これらのブレンド
は、少なくとも1種のポリフェニレンエーテル又はこれ
と少なくとも1種のポリスチレンとのブレンド、少なく
とも1種のポリ(アルキレンジカルボキシレート)、少
なくとも1種のエラストマー性でポリフェニレンエーテ
ルと相容性の耐衝撃性改良剤、及び少なくとも1種の可
成りの割合の芳香族ポリカーボネート単位を含むポリマ
ーから成る。この種類の範囲内の好適な組成物には、こ
のほか種々の他の成分が存在し得る。
本発明は、高度に相容し、そして高い耐溶剤性及び好
ましい引張特性を有する類似のポリマーブレンドを提供
する。これらのブレンドは、衝撃強さが重要な考慮事項
ではない用途に使用するのに適している。
1つの観点において、本発明は全て総樹脂成分の重量
を基準とした百分率の割合で、次の樹脂成分: (A) 約15乃至50%の少なくとも1種のポリフェニレ
ンエーテル又はこれと少なくとも1種のポリスチレンと
のブレンド; (B) 約20乃至80%の少なくとも1種のポリ(アルキ
レンジカルボキシレート);及び (C) 3%乃至約50%の、可成りの割合の芳香族ポリ
カーボネート単位を含み、そしてポリスチレンとの対照
によるゲル浸透クロマトグラフィーで測定して少なくと
も約40,000の重量平均分子量を有する少なくとも1種の
ポリマー又はこれとスチレンホモポリマーとのブレンド 及びこれらのどんな反応生成物をも含み、前記成分Aの
成分Bに対する重量比が多くて1.2:1であり、そしてほ
かからの耐衝撃性改良剤を含まない樹脂組成物に係わ
る。
これらの組成物において、成分の何れかあるいは全て
がブレンドのときに化学的に相互作用を及ぼすかどうか
は定かではない。従って、本発明は以下に記載される他
の非必須随意の成分と共に、前記成分及びこれらのどん
な反応生成物をも含む組成物を包含する。
本発明において成分Aの全部又は一部として使用され
るポリフェニレンエーテル(ポリフェニレンオキシドと
しても知られている)は、式(I): の構造単位を複数含む。
これらの各単位の夫々について、各Q1は夫々ハロゲン
原子、第一又は第二低級アルキル基(即ち7個までの炭
素原子を含むアルキル基)、フェニル基、ハロアルキル
基、アミノアルキル基、炭化水素オキシ基又は少なくと
も2個の炭素原子がハロゲン原子と酸素原子とを隔てて
いるハロ炭化水素オキシ基を表わし、そして各Q2は夫々
水素原子、ハロゲン原子、第一又は第二低級アルキル
基、フェニル基、ハロアルキル基、炭化水素オキシ基又
はQ1に関して定義した様なハロ炭化水素オキシ基を表わ
す。適切な第一低級アルキル基の例は、メチル基、エチ
ル基、n−プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、
n−アミル基、イソアミル基、2−メチルブチル基、n
−ヘキシル基、2,3−ジメチルブチル基、2−、3−又
は4−メチルペンチル基及び対応するヘプチル基であ
る。第二低級アルキル基の例は、イソロピル基、sec−
ブチル基及び3−ペンチル基である。好ましくは、何れ
のアルキル基も分枝鎖であるよりも直鎖である。最も頻
繁に、各Q1はアルキル基又はフェニル基、特に炭素数1
乃至4のアルキル基であり、そして各Q2は水素原子であ
る。適切なポリフェニレンエーテルは多数の特許明細書
に記載されている。
ホモポリマー及び共重合体の両方のポリフェニレンエ
ーテルが、包含される。適切なホモポリマーは、例えば
2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル単位を含むも
のである。適切な共重合体には、上記単位を例えば2,3,
6−トリメチル−1,4−フェニレンエーテル単位と組合せ
て含むランダム共重合体が包含される。多くの適切なラ
ンダム共重合体及びホモポリマーが、特許文献に記載さ
れている。
このほか、例えば分子量、溶融体粘度及び/又は衝撃
強さ等の特性を改良する部分を含むポリフェニレンエー
テルも包含される。この様なポリマーは特許文献に記載
されており、そして公知の方法により例えばアクリロニ
トリル及びスチレン等のビニル芳香族化合物などのビニ
ルモノマー又は例えばポリスチレン及びエラストマーな
どのポリマーをポリフェニレンエーテル上にグラフトせ
しめることにより調製され得る。生成物は、典型的には
グラフトされた部分とグラフトされていない部分との両
方を含む。そのほかに適切なポリマーは、カップリング
剤が公知の方法によって2つのポリフェニレンエーテル
鎖のヒドロキシ基と反応せしめら、ヒドロキシ基とカッ
プリング剤との反応生成物を含むより高い分子量を有す
るポリマーを生成せしめている、カップリングされたポ
リフェニレンエーテルである。カップリング剤の例は、
低分子量ポリカーボネート、キノン化合物、ヘテロ環化
合物及びホルマール化合物である。
ポリフェニレンエーテルは、ゲル浸透クロマトグラフ
ィーによって測定して通常約3,000乃至40,000の数平均
分子量及び約20,000乃至80,000の重量平均分子量を有す
る。その固有粘度は、クロロホルム中、25℃で測定し
て、最も頻繁には約0.15乃至0.6dl/gであり、そして好
ましくは少なくとも0.25dl/gである。
ポリフェニレンエーテルは、典型的には少なくとも1
種の対応するモノヒドロキシ芳香族化合物の酸化カップ
リングによって調製される。特に有用で且つ容易に入手
可能なモノヒドロキシ芳香族化合物は、結果としてポリ
マーがポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテ
ル)として示される2,6−キシレール(各Q1がメチル基
であり、そして各Q2が水素原子である)及び2,3,6−ト
リメチルフェノール(各Q1及びQ2の1つがメチル基であ
り、そしてもう1つのQ2が水素原子である)である。
ポリフェニレンエーテルの酸化カップリングによる調
製に関して、種々の触媒系が知られている。触媒の選択
に関して特に制限はなく、そして公知の触媒の何れをも
使用することができる。大部分について、これらは例え
ば銅、マンガン又はコバルト化合物等の重金属化合物の
少なくとも1種を、通常は種々の他の物質との組合せで
含む。
好適な触媒系の第1の群は、銅化合物を含むものから
成る。この様な触媒は、例えば米国特許第3,306,874
号、同3,306,875号、同3,914,266号及び同4,028,341号
各明細書(U.S.Patents 3,306,874,3,306,875,3,914,26
6 and 4,028,341)に記載されている。これらは、通常
第一銅及び第二銅イオン、ハロゲン化物(即ち塩化物、
臭化物又はヨウ化物)イオン及び少なくとも1種のアミ
ンの組合せである。
マンガン化合物を含む触媒系は、第2の好適な群を構
成する。これらは、通常2価のマンガンがハロゲン化
物、アルコキシド又はフェノキシド等の陰イオンと結合
せしめられているアルカリ性の系である。最も頻繁に、
マンガンは例えばジアルキルアミン、アルカノールアミ
ン、アルキレンジアミン、o−ヒドロキシ芳香族アルデ
ヒド、o−ヒドロキシアゾ化合物、ω−ヒドロキシオキ
シム(モノマー性及びポリマー性)、o−ヒドロキシア
リールオキシム及びβ−ジケトン等の錯生成剤及び/又
はキレート化剤の1種又はそれ以上との錯体の形態で存
在する。そのほかに適切なのは、公知のコバルト含有触
媒系である。ポリフェニレンエーテルの調製に関して適
切なマンガン及びコバルトを含む触媒系は、これらが数
多くの特許明細書及び公報に記載されているため、当該
技術分野で公知である。
本発明で使用され得るポリフェニレンエーテルには、
式(II); 及び式(III); (式中、Q1及びQ2は前述の意味を有し、各R1は夫々水素
原子又はアルキル基であり、但し両方のR1基の炭素原子
の総数は6又はそれ以下であり、そして各R2は夫々水素
原子又は炭素数1乃至6の第一アルキル基である) の末端基の少なくとも1種を有する分子から成るものが
包含される。好ましくは各R1は水素原子であり、そして
各R2はアルキル基、特にメチル基又はn−ブチル基であ
る。
式(II)の末端基(以下にアミノアルキル末端基とい
う)を含むポリマーは、酸化カップリング反応混合物の
1つの成分として適切な第一又は第二モノアミンが導入
され、特に銅又はマンガンを含む触媒が使用された場合
に得られる。上記アミン、特にジアルキルアミン、そし
て好ましくはジ−n−ブチルアミン及びジメチルアミン
は、最も頻繁には1つ又はそれ以上のQ1基上のα−水素
原子の1つを置換して、しばしばポリフェニレンエーテ
ルと化学的に結合する。主な反応の位置は、ポリマー鎖
の末端単位のヒドロキシ基の近くに位置するQ1基であ
る。その後の加工及び/又はブレンドの間に、アミノア
ルキル末端基は式(IV): のキノン−メシード型の中間生成物を恐らく伴なう種々
の反応を受けて、衝撃強さ及び混合物中の他のブレンド
成分との相容性の増大を含む数多くの好ましい効果がも
たらされる。米国特許第4,054,553号、同4,092,294号、
同4,477,649号、同4,477,651号及び同4,517,341号各明
細書(U.S.Patents 4,054,553,4,092,294,4,477,649,4,
477,651 and 4,517,341)が参照される。
式(III)の4−ヒドロキシビフェニル末端基を有す
るポリマーは、典型的には副生成物である式(V); のジフェノンキノンが存在する反応混合物から、特に銅
−ハロゲン化物−第二又は第三アミン系において得られ
る。この点に関して、米国特許第4,477,649号明細書の
開示内容が米国特許第4,234,706号及び同4,482,697号各
明細書(U.S.4,234,706 and 4,482,697)の開示内容と
共に再び重要である。この類型の混合物において、ジフ
ェノンキノンは多くの部分が末端基として最終的に可成
りの割合でポリマー中に導入される。
前述の状況下で得られる多くのポリフェニレンエーテ
ルにおいて、可成りの割合のポリマー分子、典型的には
ポリマーの約90重量%ほどを構成する分子が式(II)及
び式(III)の一方あるいはしばしば両方の末端基を含
む。しかし、ほかの末端基も存在し得ること及びその最
も広い態様において本発明がポリフェニレンエーテル末
端基の分子構造に依存しないことが理解されるべきであ
る。
以上の記載から、本発明で使用されることが企図され
ているポリフェニレンエーテルが構造単位の変形やその
ほかの化学的観点のいかんを問わず、全ての現在公知の
ポリフェニレンエーテルを包含することが当該技術分野
の熟達者にとって明らかである。
可成りの量の中和されていないアミノ窒素を含むポリ
フェニレンエーテルを使用すると、ある条件下で組成物
に望ましくない低い衝撃強さを与えることがある。これ
に関する可能性のある理由は、以下に述べられる。アミ
ノ化合物には、アミノアルキル末端基のほかにポリフェ
ニレンエーテルの形成に使用された触媒中の痕跡量のア
ミン(特に第二アミン)が包含される。
更に、組成物の特性がポリフェニレンエーテル中の可
成りの割合のアミノ化合物を除去乃至不活性化すること
により、しばしばいくつかの点、特に衝撃強さにおいて
改良されることが見い出された。この様に処理されたポ
リマーは、以下に時々「不活性化ポリフェニレンエーテ
ル」として言及される。好ましくは、これらはもし存在
するならばアミノ窒素を800ppm以下、そして更に好まし
くは約200乃至800ppmの範囲で含有する。不活性化に関
し種々の手段が開発され、そしてそれらの何れか1つあ
るいはそれ以上が利用され得る。
その様な方法の1つは、ポリフェニレンエーテルをカ
ルボン酸、酸無水物又はエステル基を含みアミン化合物
を中和する能力のある少なくとも1種の非揮発性化合物
と予備配合することである。この方法は、加熱ひずみに
対して高い耐性を有する本発明の組成物を調製する際に
特に重要である。酸、無水物及びエステルの例は、クエ
ン酸、リンゴ酸、アガリシン酸、コハク酸、無水コハク
酸、マレイン酸、無水マレイン酸、シトラコン酸、シト
ラコン酸無水物、イタコン酸、イタコン酸無水物、フマ
ル酸、マレイン酸ジエチル及びフマル酸メチルである。
それらのアミノ化合物との比較的高い反応性のために、
遊離のカルボン酸、そしてとりわけフマル酸が通常最も
有用である。
ポリフェニレンエーテルと酸又は無水物との反応は、
溶液又は好ましくは溶融体での約230乃至390℃の範囲内
に温度での加熱によって達成され得る。一般的に、ポリ
フェニレンエーテル100部あたり約0.3乃至2.0重量部、
そして好ましくは約0.5乃至1.5重量部の酸又は無水物が
使用される。前記反応は、押出機中又は類似の装置内で
有利に行なわれ得る。
不活性化のそのほかの方法は、前記条件下で真空ベン
トを伴なってポリフェニレンエーテルを押出すことであ
る。これは、本発明の組成物の予備押出工程(時々好ま
しい)又は押出の間の何れかに、押出機のベントを圧力
を約20torr又はそれ以下に減らし得る真空ポンプに接続
することにより達成され得る。
これらの不活性化法が、アミノアルキル末端基の式
(IV)で表わされる類型のキノンメシードへの転化によ
り発生せしめられるアミンを含むポリマー中の遊離のア
ミン(主に第二アミン)のいかなる痕跡をも、蒸発によ
り除去又は中和することを助長するものと確信される。
遊離アミン窒素含量が約600ppm以下のポリフェニレンエ
ーテルが、本発明に特に有用であることが見い出され
た。しかし、本発明は不活性化のいかなる理論にも左右
されない。
以下の実施例によって、押出の間の真空ベントを伴な
った酸又は無水物との反応による不活性化ポリフェニレ
ンエーテルの調製が例証される。実施例における全ての
部は、重量部である。
実施例1 無水マレイン酸1.43部と、ゲル浸透クロマトグラフィ
ーにより測定して約20,000の数平均分子量及びクロロホ
ルム中、25℃で0.46dl/gの固有粘度を有するポリ(2,6
−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)100部との混合
物が15乃至30分間回転混合され、そして次いで400回転
/分での20mmの二軸押出機で約310乃至325℃の温度範囲
で押出された。混合物の供給速度は、10分間あたり約52
4グラムであった。押出機は、押出の間真空ポンプによ
り20torr未満の圧力に真空ベントされた。生成物は、所
望された不活性化ポリフェニレンエーテルであった。
実施例2及び3 無水マレイン酸を夫々0.7及び1.4部のフマル酸に代
え、そして約300乃至325℃の温度範囲で押出して、実施
例1の方法が繰り返された。同様の生成物が得られた。
実施例4 フマル酸を0.7部のクエン酸に代えて、実施例2の方
法が繰り返された。同様の生成物が得られた。
純ポリフェニレンエーテルは一般的に脆く、そして成
形、押出及び類似の操作によっては加工しにくい。当該
技術分野で認識されている加工性を改良するための1つ
の手段は、ポリフェニレンエーテルをポリスチレンとブ
レンドすることである。従って、成分Aが少なくとも1
種のポリスチレンを含むことは本発明の範囲内である。
本明細書中で使用される「ポリスチレン」という用語
には、塊状、懸濁及び乳化重合を包含する当該技術分野
で知られている方法で調製され、少なくとも25重量%の
式(VI): (式中、R3は水素原子、低級アルキル基又はハロゲン原
子であり、Zはビニル基、ハロゲン原子又は低級アルキ
ル基であり、そしてpは0乃至5である) のモノマーから誘導される構造単位を含むポリマーが包
含される。これらの樹脂には、スチレン、クロロスチレ
ン及びビニルトルエンのホモポリマー、スチレンとアク
リロニトリル、ブタジエン、α−メチルスチレン、エチ
ルビニルベンゼン、ジビニルベンゼン及び無水マレイン
酸で例示されるモノマーの1種又はそれ以上とのランダ
ム共重合体、及びゴムがポリブタジエン又は約98乃至70
%のスチレンと約2乃至30%のジエンモノマーとのゴム
状共重合体であるブレンド又はグラフト体から成るゴム
変性ポリスチレンが包含される。これらのゴム変性ポリ
スチレンには、耐衝撃性ポリスチレン、即ちHIPSが包含
される。
成分Aにおけるポリスチレンの割合は、ポリフェニレ
ンエーテルとポリスチレンが全ての割合で相容するた
め、臨界条件とはならない。成分Aは、もし存在するな
らば通常約5乃至50重量%のポリスチレンを含む。
成分Bは、少なくとも1種の線状ポリエステルであ
る。線状ポリエステルには、熱可塑性ポリ(アルキレン
ジカルボキシレート)及びこの脂環式類似物が包含され
る。これらは、典型的には式(VII): (式中、R4は約2乃至10個、そして通常は約2乃至6個
の炭素原子を含む飽和2価脂肪族又は脂環式炭化水素基
であり、そしてA1は約6乃至20個の炭素原子を含む2価
の芳香族基である) の構造単位から成る。これらは、通常例えばエチレング
リコール、1,4−ブタンジオール又は1,4−シクロヘキサ
ンジメタノール等のジオールの少なくとも1種と例えば
イソフタル酸又はテレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸
あるいはこれらの低級アルキルエステルの少なくとも1
種との反応によって調製される。ポリアルキレンテレフ
タレート、特にポリエチレンテレフタレート及びポリブ
チレンテレフタレート、とりわけ後者が好ましい。この
様なポリエステルは、次の特許: 米国特許第2,465,319号、同3,047,539号、 同2,720,502号、同3,671,487号、 同2,727,881号、同3,953,394号、 同2,822,348号、同4,128,526号、 各明細書で説明されている様に当該技術分野で公知であ
る。
本発明の組成物が直面する高い押出及び成形温度でポ
リエスエルが加水分解劣化を起す傾向があるため、成分
Bとして使用されるポリエステルが実質的に水分を含ま
ないことが好ましい。
ポリエステルは、30℃で60重量%のフェノールと40重
量%の1,1,2,2−テトラクロロエタンとの混合物中での
固有粘度(IV)により測定して、通常約20,000乃至70,0
00の範囲の数平均分子量を有する。加熱ひずみに対する
耐性が重要な要素である場合には、ポリエステルの分子
量は比較的高く、典型的には約40,000以上であるべきで
ある。
本発明の組成物中にポリ(アルキレンジカルボキシレ
ート)とカーボネート単位を含むポリマーとの両方が存
在するため、特に高い成形温度においてはポリマーの一
方又は両方の劣化に至るエステル−カーボネート交換の
可能性がある。従って、組成物中に上記交換を抑制する
添加剤を、典型的には総ポリエステルの約0.01乃至7.5
重量%の量で導入することが時として好ましい。一般的
には、前記交換抑制剤をポリエステルと予備配合するこ
とが好ましい。予備配合は、直接ブレンドするか、ある
いは典型的にはポリエステルの約1乃至25重量%と伴に
濃縮物を形成し、そしてこの濃縮物をポリエステルの残
りの部分に加えることによって達成され得る。
交換抑制剤の例には、米国特許第4,452,932号明細書
(U.S.Patent 4,452,932)に開示さているヒドロキシベ
ンゾフェノン等のヒドロキシ芳香族化合物、米国特許第
4,452,933号明細書(U.S.Patent 4,452,933)に開示さ
ているサリチル酸メチル等のサリチル酸エステル化合物
及び米国特許第4,532,290号明細書(U.S.Patent 4,532,
290)に開示さているリン酸二水素ナトリウム及びカリ
ウムがある。
本発明によれば、成分Aと成分Bとのブレンドの相容
しない傾向が組成物中に成分Cが導入されることによっ
て克服される。成分Cにおける必須の成分は、可成りの
割合の芳香族ポリカーボネート単位を含むポリマーであ
る。
この類型の好適なポリマーには、芳香族ポリカーボネ
ートホモポリマーがある。上記ホモポリマー中の構造単
位は、一般的に式(VIII): (式中、A2は芳香族基である) を有する。適切なA2には、m−フェニレン基、p−フェ
ニレン基、4,4′−ビフェニレン基、2,2−ビス(4−フ
ェニレン)プロパン基、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4
−フェニレン)プロパン基及び米国特許第4,217,438号
明細書(U.S.Patent 4,217,438)に名称又は式(一般式
又は個別の式)により開示されているジヒドロキシ芳香
族化合物に対応する基の様な類似の基が包含される。こ
のほかに、非炭化水素部分を含む基が包含される。これ
らは、塩素原子、ニトロ基及びアルコキシ基等の置換基
であり得るし、また例えばチオ基、スルホキシ基、スル
ホン基、エステル基、アミド基、エーテル基及びカルボ
ニル基等の結合基であり得る。しかし、最も頻繁には全
てのA2基が炭化水素基である。
A2基は、好ましくは式(IX): −A3−Y−A4− (式中、A3及びA4は夫々単環の2価芳香族基であり、そ
してYは1つ又は2つの原子がA3とA4とを隔てている橋
かけ基である) を有する。式(IX)中の遊離の原子価結合は、通常A3
びA4のYに対してメタ位又はパラ位にある。上記A2は、
式:HO−A3−Y−A4OHのビスフェノールから誘導された
ものと考えられ得る。以下にしばしばビスフェノールが
参照されるが、しかしビスフェノール以外の適切な化合
物から誘導されるA2も適切なものとして使用され得るこ
とが理解されるべきである。
式(IX)中で、A3及びA4は非置換フェニレン基又はこ
の置換誘導体である得、置換基(1つ又はそれ以上)の
例にはアルキル基、アルケニル基(例えばビニル基、ア
リル基等の架橋可能でグラフト可能な部分など)、ハロ
ゲン原子(特に塩素原子及び/又は臭素原子)、ニトロ
基、アルコキシ基等がある。非置換フェニレン基が、好
ましい。A3及びA4の両方共がp−フェニレン基であるこ
とが好ましいが、しかし両方共がo−又はm−フェニレ
ン基であり得るし、あるいは1つがo−又はm−フェニ
レン基であり、もう1つがp−フェニレン基であること
もできる。
橋かけ基Yは、1つ又は2つの原子、好ましくは1つ
の原子がA3とA4とを隔てている基である。これは、最も
頻繁には炭化水素基であり、そして特に例えばメチレン
基、シクロヘキシルメチレン基、2−[2.2.1]−ビシ
クロヘプチルメチレン基、エチレン基、2,2−プロピレ
ン基、1,1−(2,2−ジメチルプロピレン)基、1,1−シ
クロヘキシレン基、1,1−シクロペンタデシレン基、1,1
−シクロドデシレン基又は2,2−アダマンチレン基等の
飽和基であり、とりわけgem−アルキレン基である。し
かし、このほかに不飽和基及び全体的又は部分的に炭素
及び水素原子以外の原子から成る基が包含される。この
様な基の例は、2,2−ジクロロエチリデン基、カルボニ
ル基、チオ基及びスルホン基である。入手可能性及び本
発明の目的のための特別な適合性を理由として、好まし
い式(IX)の基はビスフェノールAから誘導され、そし
てYがイソプロピリデン基であり、A3及びA4が夫々p−
フェニレン基である2,2−ビス(4−フェニレン)プロ
パン基である。
ポリカーボネートホモポリマーの調製について種々の
方法が知られており、そしてこれらの何れをも成分Cの
調製に使用することができる。これらには、ホスゲンが
ビスフェノールと反応せしめられる界面重合法及びその
ほかの方法、ビスフェノールがジアリールカーボネート
と反応せしめられるエステル交換法及び環状ポリカーボ
ネートオリゴマーの線状ポリカーボネートへの転化を含
む方法が包含される。後者の方法は、米国特許第4,605,
731号明細書(U.S.Patent 4,605,731)、欧州特許出願
第162,379号(European Patent Application 162,379)
の明細書及び現在米国特許第4,644,053号(U.S.Patent
4,644,053)となっている、1985年2月22日付で提出さ
れた合同係属中で共通して所有されている米国特許出願
第704,122号(application serial No.704,122)の明細
書に開示されている。
種々のコポリカーボネートも、また成分Cとして有用
である。その1つの例は、少なくとも1種のジヒドロキ
シ芳香族化合物と;ホスゲンと少なくとも1種のジカル
ボン酸クロリド、とりわけイソフタロイルクロリド、テ
レフタロイルクロリド又はこれら両方との混合物と;の
反応により得られる類型のポリエステル−ポリカーボネ
ートである。上記ポリエステル−ポリカーボネートは、
式(X): (式中、A5は芳香族基であり、そして通常はp−又はm
−フェニレン基である) の単位と結合した式(VIII)の構造単位を含む。そのほ
かの例は、例えば米国特許第3,189,662号及び同3,419,6
34号各明細書(U.S.Patents 3,189,662 and 3,419,63
4)に開示されているシロキサン−カーボネートブロッ
ク共重合体及びしばしばホモポリカーボネートを含むも
のよりも可成り高い熱変形温度を有する組成物を与える
米国特許第4,374,223号及び同4,436,876号各明細書(U.
S.Patents 4,374,223 and 4,436,876)のポリフェニレ
ンエーテル−ポリカーボネートブロック共重合体であ
る。
コポリカーボネートは、殆どの場合少なくとも約20重
量%のカーボネート構造単位を含む。共重合体の単位が
エステル単位以外である場合には、ポリマーは好ましく
は少なくとも約45%のカーボネート単位を含む。
ホモ又はコポリカーボネートの重量平均分子量は、ゲ
ル浸透クロマトグラフィーでポリスチレンとの対照によ
り測定して少なくとも約40,000であるべきである。それ
は最も頻繁には、約40,000乃至80,000、そして特に約5
0,000乃至80,000の範囲内である。しかし、成分Cが約8
0,000乃至200,000の範囲内の分子量を有する組成物が、
しばしば好ましい特性を有する。
殆どの場合、成分Cはポリカーボネート又はコポリカ
ーボネートから成る。即ち前記ポリマーが不純物を除き
全成分である。しかし、成分Cとしてポリカーボネート
又はポリエステル−ポリカーボネートと、典型的には約
50,000乃至250,000の数平均分子量を有するスチレンホ
モポリマーとのブレンドを使用することも、本発明の範
囲内である。上記ブレンドは、一般的に少なくとも50%
のポリカーボネート又はポリエステル−ポリカーボネー
トを含む。
種々のポリスチレンが、成分A及びCの全部又は一部
として使用され得ることが留意されるべきである。しか
し、使用される個々のポリスチレンは異なり得る。成分
A中のポリスチレンは、ホモポリマー、ランダム共重合
体又はゴム変性ポリスチレンであり、そしてホモポリマ
ーが成分C中に使用される。更に、ポリスチレンは通常
もし何れかに存在するならば成分A及びCの1つだけに
存在する。
成分B及びCの一部又は全部の供給源として、ポリエ
ステル−芳香族ポリカーボネートのブレンドを使用する
ことも本発明の範囲内である。上記ブレンドの使用によ
り、成分割合において幾分より多くの融通性が与えられ
得る。
特に不活性化ポリフェニレンエーテル及び比較的少量
のポリカーボネートを含む組成物においては、もし組成
物中にこのほか少なくとも1つのシアヌレート又はイソ
シアヌネート部分を含む化合物及び複数のエポキシド部
分を含む化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物
(D)がブレンドされた場合に加熱ひずみに対する耐性
が改良されることがしばしば見い出される。シアヌレー
ト及びイソシアヌレートの例には、シアヌル酸塩化物、
シアヌル酸トリエチル、シアヌル酸トリアリル、イソシ
アヌル酸トリアリル及びシアヌル酸トリフェニルがあ
る。エポキシド化合物には、アクリル酸グリシジル及び
メタクリル酸グリシジル等の化合物のホモポリマー及び
これらの化合物の共重合体が包含され、好適なコモノマ
ーにはアクリル酸低級アルキルエステル、メタクリル酸
メチル、アクリロニトリル及びスチレンがある。そのほ
かに有用なのは、例えばイソシアヌル酸トリグリシジル
等のエポキシ置換シアヌレート及びイソシアヌレートで
ある。
本発明の必須の特徴点は、ほかからの耐衝撃性改良
剤、即ち衝撃強さを改善するポリマーを含まないことで
あり、そしてこうしたポリマーは本組成物の適切な構成
要素または組成物成分の1つとして明定されることはな
い。その様な耐衝撃性改良剤は、典型的にはスチレン−
ブタジエンジブロック及びトリブロックポリマー等の物
質を包含するエラストマー性のポリマーである。上記耐
衝撃性改良剤を含む組成物は、前記米国特許出願第891,
457号の明細書において開示され、そして特許の請求が
なされている。本発明は、衝撃強さが臨界条件ではな
く、引張特性等の要因が重要である場合にほかからの耐
衝撃性改良剤を含まない組成物が利用に適しているとい
う知見に、一部分基いている。典型的な利用領域は、ボ
ンネット下の自動車部品、特に電気コネクタ及びコンピ
ューターの内部部品に関する。
種々の点で、本発明の組成物中の成分の割合は重要な
考慮事項である。前述した様に、成分A及びBの割合は
夫々約15乃至50%及び約20乃至80%であり、そして成分
Cの割合は3%乃至約50%である。好適な範囲は、成分
Aに関して約20乃至40%、成分Bに関して約50乃至75
%、そして成分Cに関して約5乃至20%である。使用さ
れる場合、通常成分Dは樹脂成分100部あたり約0.1乃至
5部の量で存在する。
本発明の組成物において不活性化ポリフェニレンエー
テルと成分(D)の化学的な役割は、十分には解明され
ておらず、そして本発明の基礎としてはどの様な化学理
論に頼ることも明確に否認される。しかし、ポリフェニ
レンエーテル中にある最少限の割合を超えるアミノ化合
物が存在すると、ポリカーボネートの分子量が低下する
原因となり得ると考えられる。上記アミノ化合物には、
アミノアルキル末端基に加えてポリフェニレンエーテル
の形成に使用される触媒中の痕跡量のアミン(特に第二
アミン)が包含される。もしそれが事実ならば、上記ア
ミノ化合物の大部分を除去又は中和することにより、ポ
リカーボネートにおいて高分子量が保持され、従ってそ
の相容性改良剤としての効果が最大限となる環境が生み
出される。
本発明の組成物は、電子顕微鏡を走査することにより
ポリエステル含有連続相中に分散したポリフェニレンエ
ーテル(成分A)の粒子から基本的に成ることが示され
る。前記粒子の寸法及び形は、例えば組成物中における
ポリフェニレンエーテルの割合等の要因によって変動す
る。分散相粒子の寸法及び形及び/又はこれらの連続相
への接着の度合に原因して、組成物は応力下で離層及び
類似の類型の欠陥に対して高い耐性を有する。
組成物が例えば充填剤、補強材(例えばガラスファイ
バー)、難燃剤、顔料、染料、安定剤、静電防止剤、離
型剤等のそのほかの従来からの成分を含むことは、本発
明の範囲内である。そのほかに、成分Aに対する例えば
オレフィン共重合体等の加工性改良剤も包含される。一
般的に、もし存在するならばそのほかのどの樹脂成分も
全樹脂の約15重量%を超えるべきではない。
本発明の組成物の調製は、通常単にその成分を完全な
ブレンドを形成するのに適した条件下でブレンドするこ
とによって達成される。上記条件には、組成物に可成り
のせん断力を及ぼし、これによってその粒径を減少せし
めるスクリュウ型又は類似の押出機によって有利に行な
われ得る押出が包含される。押出温度は、通常約100乃
至325℃の範囲内である。
本発明の1つの態様においては、その1つの供給口が
他の供給口よりも下流にある少なくとも2つの成分導入
のための供給口を有する単軸押出機が使用される。成分
A又はこれの調製のための反応物質の何れかが第1の供
給口を通して導入され、そして好ましくは約300乃至350
℃の範囲の温度で押出される。押出機のこの部分は、好
ましくは真空ベントされる。
残りの成分は、下流の供給口から導入され、そして押
出が好ましくは成分Bの劣化を最小限とするためにより
低温度で継続される。この段階での典型的な押出温度
は、約260乃至320℃の範囲である。
本発明を例証している以下の実施例において、使用さ
れたブレンドの成分は次のとおりである。
成分A PPE−約20,000の数平均分子量及びクロロホルム中、2
5℃で0.46dl/gの固有粘度を有するポリ(2,6−ジメチル
−1,4−フェニレンエーテル)。これは約1000ppmの窒素
を含有することが見い出された。
実施例2等−表示された実施例における生成物。実施
例2の生成物は約600ppmの窒素を含有していた。
PPE−VV−二軸押出機で約300乃至315℃の温度範囲で
最大圧力20torrへの真空ベントを伴なって押出されたPP
E。これは438ppmの窒素を含有していた。
HIPS−アメリカン・ヘキスト社の1897ゴム変性ポリス
チレン。
成分B PBT−ゲル浸透クロマトグラフィーで測定して約50,00
0の数平均分子量を有するポリ(ブチレンテレフタレー
ト)。
PBT−ES−交換抑制剤としてNaH2PO4を含むPBT。NaH2P
O4は1.8重量%の度合に上記ポリエステルの一部と予備
ブレンドされ、その後上記ポリエステルの20%が未処理
のポリエステルとブレンドされた。
成分C PC(50,000),PC(71,000)、PC(192,000)−界面重
合法により調製され、そして夫々約50,000、71,000、19
2,000の重量平均分子量を有するビスフェノールAホモ
ポリカーボネート。
PPE−PC−その2つのブロックがほぼ等しいモル重量
を有するブロックポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレ
ンエーテル)−ビスフェノールAポリカーボネート共重
合体。
成分D TGIC−イソシアヌル酸トリグリシジル。
百分率及びそのほかの割合は、重量基準であり、そし
て総樹脂成分を基準としている。引張値は英国単位で測
定され、そしてメートル単位に換算されている。
実施例5乃至12 本発明に係わる一連の組成物が、ジャーミル内で成分
を回転混合し、そしてスクリュウ速度400回転/分の二
軸押出機において265℃で押出すことにより調製され
た。押出物は、水中で急冷され、ペレット化され、そし
てこれらのペレットが試験棒片に射出成形された。
関連するパラメーターが、表Iにされている。
実施例13乃至22 種々のそのほかの成分の組合せを用いて、実施例5乃
至12の方法が繰り返された。実施例17乃至20において
は、このほか従来からの酸化防止剤も有効量で存在せし
められた。引張測定は、米国材料試験協会(ASTM)法に
準拠してなされた。
関連するパラメーター及び試験結果が、ポリカーボネ
ートを何ら含まない対照試験との比較で表IIに示されて
いる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デニス・ジョン・マクファイ アメリカ合衆国、ニューヨーク州、スケ ネクタデイ、ベルモント・アベニュー、 1567番 (56)参考文献 特表 昭63−500387(JP,A) 欧州公開186011(EP,A2) 欧州公開208940(EP,A2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 67/02 C08L 71/02 C08L 69/00

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】以下の成分A、BおよびC全てを基準とし
    た重量百分率の割合で、 (A)式: (式中、前記単位の各々においてそれぞれ単独で、各Q1
    はそれぞれ単独にハロゲン原子、第一または第二低級ア
    ルキル基、フェニル基、ハロアルキル基、アミノアルキ
    ル基、炭化水素オキシ基または少なくとも2個の炭素原
    子がハロゲン原子と酸素原子とを隔てているハロ炭化水
    素オキシ基を表し、そして各Q2はそれぞれ単独に水素原
    子、ハロゲン原子、第一または第二低級アルキル基、フ
    ェニル基、ハロアルキル基、炭化水素オキシ基またはQ1
    に関して定義したようなハロ炭化水素オキシ基を表す)
    を有する構造単位またはそのグラフトされたまたはカッ
    プリングされた誘導体を含んでなる少なくとも1種のポ
    リフェニレンエーテル又はこれと少なくとも1種のポリ
    スチレンとのブレンド15乃至50%: (B)少なくとも1種のポリ(アルキレンジカルボキシ
    レート)20乃至80%:及び (C)実質的な割合の芳香族ポリカーボネート単位を含
    み、そしてポリスチレンとの対照によるゲル浸透クロマ
    トグラフィーで測定して少なくとも40,000の重量平均分
    子量を有する少なくとも1種のポリマー又はこれとスチ
    レンホモポリマーとのブレンド3%乃至50%、 からなる、前記成分Aの成分Bに対する重量比が多くて
    1.2:1である樹脂組成物。
  2. 【請求項2】成分Aがポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェ
    ニレンエーテル)とポリスチレンとのブレンドである請
    求項1記載の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】成分A中のポリスチレンがホモポリマーで
    ある請求項2記載の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】成分A中のポリスチレンがゴム変性ポリス
    チレンである請求項2記載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】成分Aがポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェ
    ニレンエーテル)である請求項1記載の樹脂組成物。
  6. 【請求項6】成分Bがポリ(エチレンテレフタレート)
    又はポリ(ブチレンテレフタレート)であり、そして成
    分C中のポリカーボネート単位がビスフェールAポリカ
    ーボネート単位である請求項5の樹脂組成物.
  7. 【請求項7】成分Bが20,000乃至70,000の範囲の数平均
    分子量を有するポリ(ブチレンテレフタレート)である
    請求項6記載の樹脂組成物。
  8. 【請求項8】成分Cが40,000乃至80,000の範囲の重量平
    均分子量を有するポリカーボネートホモポリマーである
    請求項7記載の樹脂組成物。
  9. 【請求項9】ポリフェニレンエーテルが800ppm以下の中
    和されていないアミノ窒素を含み、そしてクロロホルム
    中、25℃で測定して少なくとも0.25dl/gの固有粘度を有
    する請求項6記載の樹脂組成物。
  10. 【請求項10】ポリフェニレンエーテルが少なくとも1
    種のモノヒドロキシ芳香族化合物を第一銅または第二銅
    イオン、ハロゲン化物および少なくとも1種のアミンを
    組み合わせて含む触媒の存在下で酸化カップリングする
    ことにより調製されている請求項9記載の樹脂組成物。
  11. 【請求項11】成分Cが71,000乃至200,000の範囲の重
    量平均分子量を有するポリカーボネートホモポリマーで
    ある請求項9記載の樹脂組成物。
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