JP2836644B2 - 盗難防止装置 - Google Patents

盗難防止装置

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JP2836644B2
JP2836644B2 JP3000283A JP28391A JP2836644B2 JP 2836644 B2 JP2836644 B2 JP 2836644B2 JP 3000283 A JP3000283 A JP 3000283A JP 28391 A JP28391 A JP 28391A JP 2836644 B2 JP2836644 B2 JP 2836644B2
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巌 原
純二 桧垣
浩平 宮田
寛 松島
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は店内展示品に盗難防止装
置本体を付属させて、商品を万引き行為から保護する盗
難防止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】レコード販売店では、商品のCDレコー
ドを万引き行為から保護するために図5に示すような盗
難防止装置本体が使用されている。
【0003】これは、電池1とこの電池1で駆動される
ブザー2および受信回路3とを内蔵した盗難防止装置本
体4〔以下、本体と称する〕に、背板5とコの字状に折
り曲げられた透明のアクリル板6を両面接着テープなど
で貼り付けて構成されており、本体4と背板5およびア
クリル板6で形成される収納部に、ケース入りのCDレ
コード7が差し込まれている。
【0004】この状態でCDレコードが店内に陳列され
ており、購入しようとする客は、本体4の付いたままの
状態でレジに持っていき、店員が治具を使用して、警報
が発生しない状態にしてから、収納部に納められている
CDレコード7を取り出して客に手渡すと云う販売の形
態で使用されている。
【0005】治具を使用せずに、CDレコード7を取り
出した場合には、本体4が作動して警報が発生する。ま
た、CDレコード7を収納部から取り出さずに、本体4
の付いたままCDレコードを店外に持ち出そうとした場
合には、店の出入口付近に限定して送信機から輻射され
ている信号を受信回路3が検出して警報が発生する。
【0006】受信回路3の同調周波数は送信機から発信
されている単一の周波数に設定されている。また、従来
の送信機では、サイン波形の信号源を電力増幅して、ア
ンテナからサイン波形の信号を輻射している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、サイン波形の
信号を必要な電力まで増幅するに必要な電力増幅部は、
矩形波を電力増幅する場合に比べてその構成が複雑で、
電力損失も大きいと云った問題がある。しかし、サイン
波形を電力増幅するのに代わって、矩形波を電力増幅し
てアンテナから輻射した場合には、必要な周波数信号以
外のスプリアス信号が輻射されて、電波障害の原因とな
る。
【0008】本発明は回路構成が簡単で、電力損失も少
なく、スプリアスの発生の少ない良好な信号を輻射でき
る盗難防止装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の盗難防止装置
は、警報を発生する警報手段と外部からの信号を受信し
て前記警報手段を動作させる受信回路とを内蔵した盗難
防止装置本体と、特定エリアに信号を輻射する送信機と
で構成され、前記送信機には、前記受信回路の同調周波
数を含む周波数帯を掃引するとともにその掃引のパター
ンを下限周波数から上限周波数に向けて次第に周波数が
高くして上限周波数に到達すると続いて下限周波数に向
けて周波数を次第に低くする繰り返しパターンのスイー
プ発振回路と、スイープ発振回路の出力信号の電圧レベ
ルに応じた繰り返し周期の矩形波を発生する電圧−周波
数変換器と、前記電圧−周波数変換器の発生する矩形波
を電力増幅し、電力増幅した信号をコンデンサとループ
コイル型アンテナの直列回路に印加する電力増幅部とを
設け、前記アンテナのインダクタンスと前記コンデンサ
のキャパシタンスとで決まる共振周波数を送信周波数に
なるように設定して、アンテナから疑似サイン波形を輻
射することを特徴とする。
【0010】
【作用】この構成によると、送信機の信号源は矩形波を
発生し、電力増幅部ではこの信号源の矩形波を電力増幅
し、電力増幅された矩形波が、アンテナから輻射される
際には矩形波のままではなくて、疑似サイン波形に変換
して輻射される。また、送信機の発信周波数は単一では
なくて、スイープ発振回路の作用によって変化している
ため、盗難防止装置本体の受信回路の同調周波数がずれ
ても、受信回路の同調周波数に送信機の発信周波数が一
致した時点に、警報手段が警報を発生する。さらに、ス
イープ発振回路の掃引のパターンを、周波数を下限周波
数から上限周波数に向けて次第に高くして上限周波数に
到達すると続いて下限周波数に向けて次第に周波数を低
くする繰り返しパターンにしたので、盗難防止装置本体
の受信周波数が前記スイープ手段の下限周波数の付近ま
たは上限周波数の付近にずれている場合であっても、送
信機の信号を安定に検出できる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1から図4に基づ
いて説明する。なお、従来例を示す図5と同様の作用を
なすものには、同一の符号を付けて説明する。
【0012】本発明の盗難防止装置の送信機8は、図1
と図4に示すようにスイープ発振回路9と電圧−周波数
変換器〔アナログディバイス社製 形番AD654〕10
によって信号源11が構成されている。スイープ発振回路
9の出力信号は、図2に示すように時間の経過に伴っ
て出力電圧が変化する三角波を繰り返し出力している。
図3はその具体的な回路図を示し、バッファ12を介して
出力されている。
【0013】スイープ発振回路9の出力信号は、電圧−
周波数変換器10によって入力電圧に応じた繰り返し周期
の矩形波に変換され、J−Kフリップフロップ〔デジタ
ルIC 形番4027〕などで構成される出力制御部13
を介して、矩形波のまま電力増幅部14に入力され、矩形
波のままで電力増幅される。
【0014】ループコイル型のアンテナ15は、コンデン
サ16を介して前記電力増幅部14に接続されており、ここ
でアンテナ15のインダクタンスとコンデンサ16のキャパ
シタンスとで決まる共振周波数が、送信周波数になるよ
うに設定されており、アンテナ15からは、スイープ発振
回路9の出力信号に応じて周波数が掃引するとともに波
形が疑似サイン波形の信号が、店の出入口付近に輻射さ
れる。
【0015】出力制御部13の端子17には、人の接近を検
出するために赤外線焦電センサ18が接続されており、店
の出入口付近に人が近付いたことを検出して単安定マル
チバイブレータ〔デジタルIC 形番4536〕19を働
かせて、センサ18が人の接近を検出してから規定時間だ
け、電圧−周波数変換器10の出力側の信号を電力増幅部
14に入力している。人の接近にかかわらずアンテナ15か
ら連続に信号を輻射する場合には、スイッチ120 切り換
えられる。
【0016】なお、本体4の受信回路3の同調周波数
は、送信機8の掃引されている出力周波数の中心周波数
の付近に設定される。このように構成したため、使用中
に受信回路3の同調周波数が変動しても、送信機8の出
力周波数が掃引されているため、受信回路3は送信機8
からの信号を確実に検出して、警報手段としてのブザー
2を鳴らせることができる。
【0017】そして、矩形波を増幅しているため、電力
増幅部14の構成がサイン波形の電力増幅を実施する場合
よりも簡単で、電力損失も低減できる。それに、空間に
は矩形波を輻射することはせずに疑似サイン波を輻射し
ているので、スプリアスが少なく、質の良い信号を得る
ことができる。なお、本発明では図2に示したように電
圧が下限電圧値から上限電圧値に向けて次第に高くして
上限電圧値に到達すると続いて下限電圧値に向けて次第
に低くする繰り返し電圧波形でV−Fコンバータ10を
駆動しているため、アンテナ15から送信される信号の
周波数変化は、下限周波数から上限周波数に向けて次第
に高くして上限周波数に到達すると続いて下限周波数に
向けて次第に周波数を低くする繰り返しパターンの信号
が発生する。これと比較するために特開平2−8120
0号公報に開示されているような鋸歯状波の制御信号で
送信信号を掃引させた場合を考える。この場合の送信信
号は下限周波数から上限周波数に向けて次第に高くして
上限周波数に到達すると次の瞬間には一気に下限周波数
に変化して続いて上限周波数に向けて次第に高くなる鋸
歯状波の繰り返しパターンの信号が発生する。この2つ
の掃引パターンの下限周波数から上限周波数に向けての
掃引速度を同じとして考えると、例えば、盗難防止装置
本体4の受信周波数が上限周波数の付近にずれている場
合を検討すると、本発明の掃引パターンとすることによ
って盗難防止装置本体4の同調回路での出力信号の時間
幅を、特開平2−81200号公報の掃引パターンを採
用した場合の盗難防止装置本体4の同調回路での出力信
号の時間幅の2倍の時間幅にすることができ、盗難防止
装置本体4で送信機8の信号を安定に受信できるように
なり、信頼性が向上する。
【0018】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、特定エリ
アに信号を輻射する送信機は、信号源の発生する矩形波
を電力増幅し、電力増幅した信号をコンデンサとループ
コイル型アンテナの直列回路に印加する電力増幅部とを
設け、前記アンテナのインダクタンスと前記コンデンサ
のキャパシタンスとで決まる共振周波数を送信周波数に
なるように設定して、アンテナから疑似サイン波形を輻
射するため、サイン波形の電力増幅を実施する場合より
も構成が簡単で、電力損失も低減できる。それに、空間
には矩形波を輻射することはせずに疑似サイン波を輻射
しているので、スプリアスが少なく、質の良い信号を得
ることができる。前記信号源は、時間経過に伴って出力
電圧が変化する三角波を繰り返し出力するスイープ発振
回路と、スイープ発振回路の出力信号の電圧レベルに応
じた繰り返し周期の矩形波を発生する電圧−周波数変換
器とで構成したため、アンテナから輻射される疑似サイ
ン波形の周波数は、時間経過に伴って一定ではなくて繰
り返しある周波数の範囲を掃引する。したがって、受信
回路の同調周波数を前記掃引の周波数範囲の中心周波数
の付近に設定しておくことによって、使用中に受信回路
の同調周波数が変動しても、送信機の出力周波数が掃引
されているため、受信回路は送信機からの信号を確実に
検出して、警報手段を確実に動作させることができる。
さらに、スイープ発振回路の掃引のパターンを、周波数
を下限周波数から上限周波数に向けて次第に高くして上
限周波数に到達すると続いて下限周波数に向けて次第に
周波数を低くする繰り返しパターンにしたため、従来の
ように鋸歯状波の制御信号で送信信号を掃引させた場合
に比べて盗難防止装置本体の同調回路での出力信号の時
間幅を幅広にすることができ、盗難防止装置本体の受信
周波数が掃引周波数の下限周波数の付近または上限周波
数の付近にずれている場合であっても、送信機の信号を
安定に受信できるようになり、盗難防止装置の信頼性が
向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の盗難防止装置を構成する盗難防止装置
本体と送信機の構成図である。
【図2】同装置のスイープ発振回路の出力波形図であ
る。
【図3】同装置のスイープ発振回路の回路構成図であ
る。
【図4】同送信機の回路構成図である。
【図5】盗難防止装置本体の外観斜視図である。
【符号の説明】
2 ブザー〔警報手段〕 3 受信回路 4 盗難防止装置本体 8 送信機 9 スイープ発振回路 10 電圧−周波数変換器 11 信号源 14 電力増幅部 15 アンテナ 16 コンデンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮田 浩平 大阪府八尾市神武町2番35号株式会社ク ボタ久宝寺工場内 (72)発明者 松島 寛 兵庫県神戸市中央区八幡通3丁目1番29 号新和ビル新和工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−81200(JP,A) 特開 昭62−191784(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G08B 13/00 - 13/24

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】警報を発生する警報手段と外部からの信号
    を受信して前記警報手段を動作させる受信回路とを内蔵
    した盗難防止装置本体と、特定エリアに信号を輻射する
    送信機とで構成され、 前記送信機には、前記受信回路の同調周波数を含む周波数帯を掃引すると
    ともにその掃引のパターンを下限周波数から上限周波数
    に向けて次第に周波数が高くして上限周波数に到達する
    と続いて下限周波数に向けて周波数を次第に低くする繰
    り返しパターンのスイープ発振回路と、 スイープ発振回路の出力信号の電圧レベルに応じた繰り
    返し周期の矩形波を発生する電圧−周波数変換器と、 前記電圧−周波数変換器の発生する矩形波を電力増幅
    し、電力増幅した信号をコンデンサとループコイル型ア
    ンテナの直列回路に印加する電力増幅部とを設け、 前記アンテナのインダクタンスと前記コンデンサのキャ
    パシタンスとで決まる共振周波数を送信周波数になるよ
    うに設定して、アンテナから疑似サイン波形を輻射する
    盗難防止装置。
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CA002057128A CA2057128C (en) 1991-01-08 1991-12-05 Antitheft device
AU88825/91A AU652974B2 (en) 1991-01-08 1991-12-05 Antitheft device
DE1991608216 DE69108216T2 (de) 1991-01-08 1991-12-17 Diebstahlsicherungseinrichtung.
EP91121643A EP0494409B1 (en) 1991-01-08 1991-12-17 Antitheft device
KR1019920000140A KR0136564B1 (ko) 1991-01-08 1992-01-08 도난 방지장치

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JPS62132406A (ja) * 1985-12-04 1987-06-15 Hitachi Ltd 正弦波発生器
JPH0789146B2 (ja) * 1986-02-18 1995-09-27 日本無線株式会社 水中物探知判別装置
JPH0281200A (ja) * 1988-09-16 1990-03-22 Kubota Ltd 盗難防止装置

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