JP2833561B2 - Rnaの特定位置切断用化合物 - Google Patents

Rnaの特定位置切断用化合物

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JP2833561B2
JP2833561B2 JP497596A JP497596A JP2833561B2 JP 2833561 B2 JP2833561 B2 JP 2833561B2 JP 497596 A JP497596 A JP 497596A JP 497596 A JP497596 A JP 497596A JP 2833561 B2 JP2833561 B2 JP 2833561B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、有用な蛋白質の量産や
機能改良または構造と機能の関係の解明に、また一方で
は有害RNAウイルスの無毒化およびその利用あるいは
有効な治療法の確立などに役立ち、更にはこれらを成し
遂げる過程における分子生物学的研究などにおいて、R
NAレベルでの操作に際してRNAの特定位置を選択的
に切断でき、たとえば欠失ミュータント作成の有力な手
段となるオリゴマーに関する。 【0002】 【従来の技術】RNA分子を位置選択的に切断すること
は、多くの機能性RNA分子の構造解明と機能の研究の
際の有力な手段となる。たとえば、有用蛋白質や酵素蛋
白質をコードするm−RNAの翻訳率にかかわる構造や
安定性の研究、r−RNAの構造と機能の研究、また、
動植物に有害なRNAウイルス遺伝子の分子レベルでの
構造と機能にかかわる研究などに利用できる 【0003】従来、RNA分子を特異的に切断する方法
としては、天然から得られた塩基特異的RNA分解酵
素、たとえばRNase T1 ,U2 などを用いる方法
のほか、RNA分子と相補的配列を有するDNAとの二
重鎖を作らせて、RNaseH(リポヌクレアーゼH)
を作用させることにより、その二重鎖部位のRNAを切
断する方法(H.Donis−Keller,Nucl
eic Acids Res.,,179,197
9)などが知られている。前者については、特定の位置
のみで切断することは困難で、多数の個所で切断が起
り、むしろ塩基特異的に切断することから、RNA分子
の塩基配列決定法として広く用いられている(H.Do
nis−Keller et al,Nucleic
Acids Res.,,2527,1977)。後
者については、DNA鎖を長くすれば種々の個所で切断
が起り、逆にDNAの長さを4塩基、6塩基と短くすれ
ば選択的に切断を起すことができるが、配列が短いと種
々の個所と二重鎖を作りうるためにやはり位置選択性を
向上させることができず、位置選択的にRNA分子を切
断することは従来知られている方法では行うことができ
なかった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】有用蛋白質の量産や、
その機能改良あるいは、構造と機能の関係の解明を図る
うえで、あるいは有害RNAウイルスの無毒化及びその
利用あるいはそれらに対する有効な治療法の確立を図る
うえで、機能性RNAの構造解明や機能の研究に重要
な、RNA分子のその分子鎖の長短や塩基配列にかかわ
らず、位置選択的に簡便に切断できる技術を開発するこ
とである。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の問
題点を解決するため鋭意研究を重ねた結果、先に報告さ
れた2′−O−メチル化RNAが相補的配列を有するR
NA分子と安定な二重鎖を作るという知見(H.Ino
ue et al,Nucleic Acids Sy
mposium Series.,No.16,16
5,1985)(1)に基づき、さらに、その安定な二
重鎖のRNA鎖および2′−O−メチル化RNA鎖がR
NaseHにより共に切断されないという新たな知見を
得た。 【0006】すなわち、本発明者らは、2′−O−メチ
ル化RNAと直接にDNAを連結させた混合オリゴマー
を簡便に製造できること、および、その混合オリゴマー
と相補的配列を有するRNA分子とで二重鎖を作らせ、
RNaseHと処理することにより、混合オリゴマー中
のDNAオリゴマー部分が、両端又は片端に2′−O−
メチル化RNAが連結しているにもかかわらず、DNA
オリゴマーと識別され、すなわち、その部位のみがRN
aseHの認識切断部位となり、そのDNAオリゴマー
に相補的なRNA部位を選択的に切断できる、という事
実を見出し、この知見に基づいて本発明を完成させるに
至った。 【0007】すなわち、本願はDNAオリゴマーの片端
または両末端にRNA誘導体オリゴマーが結合した混合
オリゴマーである。なお、本発明の混合オリゴマーにお
けるDNAオリゴマーの塩基数は3〜6、好ましくは4
〜5である。さらに、DNAオリゴマーとRNA誘導体
オリゴマーとの結合は通常リボースまたはデオキシリボ
ース部分の5′−水酸基と3′−水酸基との間でリン酸
ジエステル結合を介しており、RNA誘導体オリゴマー
の糖部分の2′−位水酸基の全てがアルコキシ基で置換
されたRNA誘導体オリゴマーであることが好ましい。
即ち、本発明のRNAの特定位置切断用化合物(混合オ
リゴマー)は、位置選択的にRNA(+鎖)を切断でき
る相補的DNA(−鎖)より成るが、このDNA(−
鎖)の一部はRNA誘導体で置換され、かつリボヌクレ
アーゼH活性を有する酵素を作用させたとき前記DNA
(−鎖)の非置換部分に対応する位置で選択的にRNA
(+鎖)を切断できるようにしたことを特徴とするもの
である。本発明のRNAの特定位置切断用化合物(混合
オリゴマー)は、切断を目的とするRNA(+鎖)と二
重鎖を形成する相補的DNA(−鎖)であり、このよう
な化合物としては、必ずしも従来より知られているもの
に限らず、従来技術を利用して調製可能なものを含む。
またRNA(+鎖)の全体にDNA(−鎖)で二重鎖部
分を構成する必要はなく、一部でもよい。また、一か所
だけでなく複数か所で二重鎖部分を構成していてもよ
い。 【0008】DNA(−鎖)の一部をRNA誘導体オリ
ゴマーで置換する場合のDNA(−鎖)の一部とは、前
記二重鎖部分を構成する−鎖のDNA分子の部分でもよ
く、また複数か所で二重鎖部分を構成する場合にあって
はその少なくとも一か所に存するDNA(−鎖)分子全
体であってもよい。 【0009】RNA誘導体オリゴマーは、例えば糖部分
の2′−位水酸基の全てに後述のような置換基を有する
ものである。 【0010】前記DNA(−鎖)の一部が置換されたオ
リゴマーとして、次に述べる混合オリゴマーを採用する
のが簡便である。 【0011】また、その混合オリゴマーは、RNA誘導
体オリゴマーとDNAオリゴマーとを直接にリボースま
たはデオキシリボース部分の5′−水酸基と3′−水酸
基との間でリン酸ジエステル結合を介して結合させるこ
とにより得られる。 【発明の実施の形態】 【0012】本発明の混合オリゴマー中の例えば2′−
O−メチル化オリゴマー部分を製造するためには、大別
して2つの方法を用いることができる。その1つは、前
記井上らの文献(1)に記載された方法に従い製造する
方法である。すなわち、2′−O−メチル−N4 −ベン
ゾイルシチジン(化合物I)、2′−O−メチル−N6
−ベンゾイルアデノシン(化合物II)、2′−O−メチ
ル−N2 −イソブチリルグアノシン(化合物III)および
2′−O−メチルウリジン(化合物IV)を製造し、それ
ぞれの化合物をさらにジメトキシトリチル基(−DMT
r)で5′−位水酸基を保護し、化合物(Ia,IIa,
III a,IVa)を製造する。化合物(Ia〜IVa)の
3′−位水酸基は文献(Nucleic Acids
Res.,,5461,1980)に記載の方法に従
ってオルトクロロフェニルリン酸基を導入し、それぞれ
化合物(Ib1 ,IIb1 ,III b1 ,IVb1 )を製造す
ることができる(A法)。 【0013】別に、化合物(Ia,IIa,III a,IV
a)の3′−位水酸基は文献(Tetrahedron
Lett.,24,245(1983)又は、Nuc
leic Acids Res.,11,4539(1
984))に記載の方法に従って、ジイソプロピルアミ
ノメトキシホスフィンまたはジイソプロピルアミノシア
ノエトキシホスフィンを用いて、3′−ホスホルアミダ
イト化合物(Ib2 ,IIb2 ,III b2 ,IVb2 ,Ib
3 ,IIb3 ,III b3 ,IVb3 )とすることができる
(後述の実施例11,12参照)(B法)。 【0014】また、化合物(Ia〜IVa)からは、文献
(Nucleic Acids Res.,,550
7,1980)記載の方法に従って、1%クロスリンク
ポリスチレン樹脂にスペーサを介して結合させ、それぞ
れ化合物(Ic1 ,IIc1 ,III c1 ,IVc1 )を製造
することができる。 【0015】一方、化合物(Ia,IIa,III a,IV
a)からは文献(K.Miyoshiet al.Nu
cleic Acids Res.,,5491(1
980))記載の方法に従って3′−スクシニル体(I
e,IIe,III e,IVe)を活性エステル体(If,II
f,III f,IVf)とし、それを長鎖アルキルアミノコ
ントロールポアガラス(Long chain alk
ylamino controlled pore g
lass CPG)に結合させ、それぞれ化合物(Ic
2 ,IIc2 ,III c2 ,IVc2 )を製造することができ
る(後述の実施例13参照)。 【0016】一方、前記混合オリゴマー中のDNAオリ
ゴマー部分に関しては、文献(M.Ikehara e
t al,Proc.Natl.Acad.Sci.U
SA.,81,5956,1984)(2)記載の方法
に従って(A法)、化合物(Id1 ,IId1 ,III
1 ,IVd1 )を順次縮合することにより製造できる
(A法)。 【0017】または文献(Science 230,2
81(1985))記載の方法に従って化合物(I
2 ,IId2 ,III d2 ,IVd2 )を表2の方法に従
い、あるいは化合物(Id3 ,IId3 ,III d3 ,IVd
3 )を順次結合することにより製造できる(B法)。 【0018】 【化1】【0019】 【化2】【0020】 【化3】【0021】従って、化合物IVc1 を出発原料として順
次化合物III b1 ,IId1 ,IId1,IVd1 ,III d1 I
II b1 ,IIb1 ,Ib1 を表1に示す反応条件(後述
の実施例1参照)で縮合させることにより、次の配列を
有する混合オリゴマー(化合物V)を製造することがで
きた。 3′UmGmAATGGmAmCm5′ (V) (mの付いているユニットは、O−メチル化RNAを示
し、他はDNAオリゴマーを示す。) 【0022】同様にして、次のオリゴマー(化合物VI〜
VIII)を製造した。 【0023】 3′UmGmAmATGGmAmCm5′ (VI) 3′UmGmAATGGAmCm 5′ (VII) 3′UmGmAmAmTGGACm 5′ (VIII) 【0024】これらの混合オリゴマーと同じ配列を有す
るDNAオリゴマー(化合物IX)は前記池原らの文献
(2)に従って、また、混合オリゴマー(化合物V〜I
X)と相補的な配列を有する低分子RNAオリゴマー
(X)は、文献(S.Iwai et al,Che
m.Pharm,Bull.,33,4618,198
5)(3)の記載の方法に従って製造した。 【0025】 3′d(TGAATGGAC)5′ (IX) 5′ACUUACCUG3′ (X) 【0026】別の配列を有する混合オリゴマー(XI,XI
I)、及びそれと相補的配列を有するRNAオリゴマー
(XIII、XIV)も上記文献(2),(3)記載の方法によ
り同様に製造した。 【0027】 3′CmAmTTCAUmAmGm5′ (XI) 3′GmUmCCAACmCmAm5′ (XII) 5′GUAAGUAUC3′ (XIII) 5′CAGGUUGGU3′ (XIV) 【0028】一方、高分子RNAWS−S(+)(90
mer、化合物XV)の製造は、SP6−RNAポリメラ
ーゼを用いてIn Vitro転写反応を利用して調製
することを計画し、その際正確にWS−S(+)RNA
の塩基配列の5′末端から転写させるため、SP6−プ
ロモーター配列と直接にWS−S(+)配列を連結させ
た二重鎖DNA(XVI)を図1のスキームに従って化学
的、酵素的に合成した。 【0029】先ず、DNAオリゴマー(1〜9)を文献
(Science 230 281(1985))記載
の方法に従い化学合成し、二段階に分け、リガーゼ反応
により二重鎖DNA(XVI)を得た。得られた化合物(XV
I)は、M13・mp19ベクターのSphI及びSma
Iサイトにサブクローニングし、E.coli JM1
03をトランスホーメーションして、転写用ベクターM
13AJ−1を製造した。 【0030】得られた転写用ベクターM13AJ−1の
合成二重鎖DNA配列部分は文献(Proc.Nat
l.Acad.Sci.USA.,74,5463(1
977))記載の方法に従いM13ジデオキシ法を用い
て、正しい塩基配列であることを確認した。 【0031】次に、M13AJ−1を制限酵素SmaI
でリニアライズした後SP6−ポリメラーゼを用いて、
文献(Nucleic Acids Res.,12
7035(1984))記載の方法に従い、In.Vi
tro.RNA転写反応を行い、期待通り正確に5′末
端から転写されたRNAWS−S(+)(XV)を製造す
ることができた。 【0032】ここに得られた高分子RNAWS−S
(+)(XV)の切断反応を検討するため、A法に比べ
て、より簡便かつ汎用的に使用されているB法を用い
て、混合オリゴマーを化学合成することを検討した。す
なわち、化合物IVc2 を出発原料にして、表2に示す通
常DNA自動合成に使用する反応条件(後述の実施例1
4参照)を用いて、順次化合物III b2 ,III b2 ,II
I b2 ,Ib2 ,Ib2 ,IIIb2 ,IIb2 ,IVb2
Ib2 ,IVb2 ,IId2 ,III d2 ,III d2 ,Id2
を縮合させ、常法に従い精製したところDNA合成とほ
ぼ同様に混合オリゴマー(XVIII)を製造することができ
た。 【0033】 3′−UmGmGmGmCmCmGmAmUmCmUmAGGC−5′ (XVIII) 【0034】同様にして、次の混合オリゴマー(XVII,
XIX,XXII〜XXIV)を製造した。 3′−UmGmGmGmCmCmGmAmUmCmTAGGC−5′ (XVII) 3′−UmGmGmGmCmCmGmAmUmCmUmAmGGC−5′ (XIX) 3′−AGGCCmCmAmCmAmCmAm−5′ (XXII) 3′−GGCCmCmAmCmAmCmAm−5′ (XXIII) 3′−UmGmAAAGCUmCm (XXIV) 【0035】また、化合物IVd4 を出発原料として表2
に示す反応条件(後述の実施例15参照)を用いて、順
次IId3 ,III d3 ,III b3 ,Ib3 ,Ib3 ,IIb
3 ,Ib3 ,IIb3 ,Ib3 ,IIb3 を縮合させ、混合
オリゴマー(XX)を製造することができた。 3′TAGGCmCmCmAmCmAmCmAm5′ (XX) 【0036】同様にして混合オリゴマー(XXI) 3′TAGGCCmCmAmCmAmCmAm5′ (XXI) を製造した。 【0037】得られた混合オリゴマーはWS−S(+)
RNA(XV)と、それぞれ相補性を有し、化合物(XVII
〜XIX)は、3′端のみがO−メチルRNAで置換され、
化合物(XX〜XXIII)は5′端のみがO−メチルRNAで
置換され、化合物(XXIV)は前記した化合物(V〜XIII
及びXI,XII)と同様両端がO−メチルRNAで置換され
た混合オリゴマーである。 【0038】混合オリゴマー(XVII〜XXIII)は、WS−
S(+)RNAの5′側から19〜24番目の間のステ
ム内の切断を行う為にデザインした化合物で、混合オリ
ゴマー(XXIV)は36〜46番目の配列のループ内の切
断を行う為にデザインした化合物である。 【0039】図2に混合オリゴマー(XVII〜XXIV)とW
S−S(+)RNA(XV)との相補的配列の関係と、W
S−S(+)RNAの二次構造を示した。 【0040】上記混合オリゴマーの製造に用いた化合物
I〜IVの誘導体において、Xに関してはジメトキシトリ
チル基(−DMTr)やモノメトキシトリチル基(−M
MTr)の代りにトリチル基などの通常のDNAやRN
A合成に用いる保護基に代えることができる。また、リ
ン酸の保護基としては、A法においては、構造式中のオ
ルト−クロロフェニル基の代わりにパラ−クロロフェニ
ル基、シアノエチル基、トリクロロエチル基などの通常
のDNAやRNA合成の保護基に代えることができる。
また、B法においては、構造式R2 ,R3 中、ジイソプ
ロピルアミノ基の代りにジメチルアミノ基、モルホリノ
基などの保護基に代えるこができる。また、B法に関連
した方法として、R2 ,R3 の代りにH−ホスホネート
にかえ、ピバロイルクロリドでアシル化し、テトラゾー
ルで活性化する方法にかえることもできる。さらに、R
1 ,R2 ,R3 の代りにメチルホスホニックイミダゾリ
ドにかえ、メチルホスホネート型で5′−水酸基および
3′−水酸基を結合させたオリゴマーにかえることがで
きる。 【0041】Zに関しては、メトキシ基の代わりに水酸
基、アルコキシ基(エチル、プロピル、ブチル基などの
通常の核酸化学における化学処理では除去できない置換
基を有する水酸基)に代えることができる他に、OQに
も代えることができる(ただし、Qはt−ブチルジメチ
ルシリル基、テトラヒドロピラニル基など通常RNA合
成に用いる保護基を意味する。)。 【0042】低分子RNA(X,XIII,XIV)の切断反応
および切断位置の確認は次のようにして行った。 【0043】RNA分子(X,XIII,XIV)をそれぞれT
4−ポリヌクレオチドキナーゼと〔τ-32 P〕ATPに
より5′位水酸基を標識し、それぞれ相補的DNAオリ
ゴマー(IX)並びに相補的混合オリゴマー(V〜VIII及
びXI,XII)と混合し、RNaseHによる切断反応を行
い、反応液をホモクロマトグラフィーによって切断個所
及び切断の程度を調べた。用いた反応条件は40mM
Tris−HCl(pH7.7)、4mM MgC
2 、1mM DTT、4%グリセロール、0.003
%ウシ血清アルブミン中、32P−標識RNAオリゴマー
(X,XIII,XIV)(3〜4万cpm)、非標識RNAオ
リゴマー(X,,XIII,XIV)(1μM〜5μM)と、化
合物(X)の相補的DNAオリゴマー(IX)、(10μ
M)、あるいは相補的混合オリゴマー(V〜VIII及びX
I,XII)(10μM〜25μM)とを混合し、E.co
li HB101由来のRNaseH(宝酒造社製)
(5U〜10U)を添加し、20℃、または30℃で、
2〜48時間反応させる。 【0044】切断位置の確認は、標識RNA分子(X,
XIII,XIV)をそれぞれSnakeVenom Phos
phod i’esteraseにより限定分解したも
のを同時にホモクロマトグラフィーすることにより行っ
た。 【0045】切断個所及び、切断の程度をまとめると次
の様になった。 【0046】 ↓↓↓↓ 二重鎖 5′ ACUUAC CUG3′ (X) 3′d(TGAATG GAC)5′ (IX) ↓↓↓ 二重鎖 5′ACUUAC CUG3′ (X) 3′−−−ATG−−−−5′ (VI) ↓ 二重鎖 5′ACUUACCUG3′ (X) 3′−−AATG−−−5′ (V) ↓ 二重鎖 5′ACUUACCUG3′ (X) 3′−−AATGG−−5′ (VII) ↓ ↓↓ 二重鎖 5′ACUUACCU G3′ (X) 3′−−−−TGGA−−5′ (VIII) ↓ 二重鎖 5′GUAAGUAUC3′ (XIII) 3′−−TTCA−−−5′ (XI) ↓ 二重鎖 5′CAGGUUGGU3′ (XIV) 3′−−CCAA−−−5′ (XII) (矢印は切断個所を表わす。矢印の数は切断の程度を定性的に表す。また、実 線−はO−メチルオリゴマー部分を表わす) 【0047】実際にはホモクロマトグラフィーのスポッ
トを切り取り液体シンチレンションカウンター(PAC
KARD TRI−CARB640C)を用いて、放射
能をチエレンコフ測定により定量した。 【0048】以上の結果からRNA分子(X)を切断す
る時、単に相補的DNAオリゴマー(IX)との二重鎖
の場合は、5′側から5,6,7番目の右側を切断し、
選択性がないのに対し、二重鎖、二重鎖の如く、4
塩基、5塩基のDNAオリゴマーを含む相補的混合オリ
ゴマー(V,VII)を用いた場合は5′側から6番目の右
側を選択的に切断できた。また、相補的混合オリゴマー
(VIII)を用いた場合は5′側から8番目の右側を選択
的に切断することが判明した。塩基配列の異なるRNA
分子(XIII,XIV)と、それらの相補的混合オリゴマー
(XI,XII)をそれぞれ用いた二重鎖、の場合も塩基
配列にかかわらず二重鎖と同様の結果が得られ、5′
側から6番目の右側を選択的に切断することが判明し
た。 【0049】以上の結果から、モデルとして用いた低分
子RNA(9mer)の場合には基本的には相補的混合
オリゴマーを製造する時には、含まれるDNAオリゴマ
ーの数は3〜6、好ましくは4〜5塩基が適当であるこ
と、及び切断しようとするRNA分子の特定の位置を想
定したならその個所から、RNA分子の5′側への4塩
基、あるいはその個所から3′側へ1塩基ずらしてから
5′側への5塩基の配列に相補的なDNAオリゴマーを
含む相補的混合オリゴマーを製造し、RNaseH処理
すればよいことがわかり、相補的混合オリゴマー製造の
デザインを可能にした。また選択性を高める為には反応
温度や酵素量を変化させることによる反応条件の検討を
通常の生化学的知識を加味して行えばよい。 【0050】次にここで得られた、RNA切断反応法が
より普遍的に高次構造(二次構造、三次構造)を有する
機能性RNAの切断へも適用できるかどうかを検討する
ため、前記した様にして得た高分子RNAWS−S
(+)(XV)を用いたRNA切断反応を検討した。高分
子RNAWS−S(+)(XV)の切断反応および切断位
置の確認は次の様にして行った。低分子RNA(X)の
場合と同様に、RNAを放射性リンで標識する必要があ
るが、WS−S(+)RNA(XV)は、In Vitr
o転写により調製した為、5′末端にトリリン酸を有す
る。従って、3′末端を文献(Nature 275
560 1978)記載の方法に従い、32pCpを用
い、RNAリガーゼにより結合させ、標識した。その反
応物を7M尿素を含む8%ポリアクリルアミドゲルを用
いて電気泳動し、オートラジオグラフィーで分析したと
ころ、生成物は1つの鎖長の異なる混合物として得られ
た、(90merと91mer)。この原因は不明であ
るが、混合物を調製用の同種のゲル電気泳動により分離
し、ゲルより常法に従い、抽出して、3′末端標識した
WS−S(+)RNAを得た。これを0.02pmol
/μlの濃度に水に溶かし、以下の実験に用いた。 【0051】まず3′末端標識WS−S(+)RNA
3.3nM、40mM Tris HCl(pH7.
7)、4mM MgCl2 、0.003%BSA、1m
M DTT、4%グリセロール、混合オリゴマー(83
nM〜8.3nM)、RNaseH(0.17〜0.8
3Units/μl)で,数時間反応を行った。ただ
し、RNaseHを加える前に65℃で2分間加熱し、
アニーリングした。反応は30℃で行い、loadin
g sol.(10M尿素、0.02%キシレニシアノ
ール、0.02%ブロモフェノールブルー)を加え、反
応を停止し、7M尿素を含む8%ポリアクリルアミドゲ
ルにて泳動しオートラジオグラフィーのバンドの位置に
より切断位置を分析した。尚マーカーとして3′末端標
識WS−S(+)RNAをアルカリ分解、RNaseT
1 、U2 PhyMで分解したサンプルを用いた。 【0052】得られた切断反応の結果を図3に示す(切
断位置を矢印で表わす)。 【0053】5′側にDNA部分を有する混合オリゴマ
ーの方が3′側にDNA部分を有するものより相対的に
切断活性が高かった。この原因として前者の場合、A7
〜U24のStem構造の両側のStrandに及ぶ領域
に相補性があるのに対し、後者ではStem中のC19
24のStrandにしか相補性がないため、この反応
に重要な安定な相補的二本鎖の形成の影響が現われたた
めと考えられる。従って、DNA部分がどちらの端に存
在するかによる差についてこれだけでは判らないが、R
NA自身が本来とりうる二次構造の影響は極めて重要で
ある。例えばloop上に相補性を有する混合オリゴマ
ー(XXIV)では他に比べ速やかに切断が生じていた。 【0054】一方、5′側にDNA部分を有するXVII,
XVIII ,XIX の比較において、いずれも相補的領域は等
しくDNA部分の長さが異なるが、切断部位は微妙に違
っている。XVIII は今回行ったすべての条件を通じて切
断部位はG21−G22のみであった。このXVIII よりDN
A部分が1つ短かくなったXIX ではG21−G22に加え、
1つ5′側(混合オリゴマー上で)に寄った位置でも切
断し、逆に混合オリゴマー中のDNA部分が1つ3′側
に長くなったXVIIでは、切断部位はその方向に1つずれ
ている。従って3′側に2′−O−メチルRNA、5′
側にDNAより成る混合オリゴマーを用いた場合DNA
の3′側より4番目と5番目の間で優先的に切断すると
いう事が言える。この結果は低分子RNA(X,XIII,
XIV)の切断反応の時には用いていない片端だけO−メチ
ルRNAを有した混合オリゴマーの場合に得られた結果
であるが、低分子RNA(X)切断反応の結果得られた
オリゴマーデザインと一致している。 【0055】また逆に、5′側に2′−O−メチルRN
A、3′側にDNAより成る混合オリゴマー(XX,XXI)
を用いた場合に於いても、WS−S(+)(XV)の二次
構造などの影響で、切断活性は低いものの、XXI では1
個所で切断が起っていた。両端にO−メチルRNAを有
した混合オリゴマー(XXIV)の場合は低分子RNA
(X,XIII,XIV)の場合と比べて、1塩基RNA分子の
3′側で切断が起り、低分子RNA(X,XIII,XIV)切
断反応の結果と1塩基ずれていた。 【0056】以上の切断個所の確認は後述(実施例2
3)するように、切断個所の5′末端を、32P標識し、
ヌクレアーゼP1 で5′−ヌクレオチドユニットに分解
し、ろ紙電気泳動で分析した結果得られた。尚、XXI を
用いた場合は、図10の電気泳動分析より切断されたオ
リゴマーの泳動位置より推定した。 【0057】以上の結果をまとめると、低分子RNAを
切断する際その分子が二次構造をとっていない場合は前
記した、オリゴマー合成のデザインが適用できるが、高
分子RNAで高次構造を有するRNAを切断する際には
その切断位置がループ内なのか、あるいはステム内なの
か、また二次構造を考慮に入れて用いる混合オリゴマー
を、3′側あるいは5′側にO−メチルRNAを有する
もののいずれが適当か等を充分考慮して混合オリゴマー
をデザインする必要があるが、高分子RNA切断におい
ても基本的には、前記したオリゴマー合成のデザインが
適用でき、充分選択的に行うことができる。 【0058】一方、混合オリゴマー中のDNAオリゴマ
ーの数は3〜6、好ましくは4〜5個が適当であること
には変りがない。 【0059】また選択性を高める為には反応温度や酵素
量を変化させることによる反応条件の検討を通常の生化
学的知識を加味して行えばよい。 【0060】このようにして、本発明によりRNA分子
一般の特異的切断法が確立された。 【0061】以下、実施例により本発明を具体的に説明
する。 【0062】 【実施例】 〔実施例1〕 混合オリゴヌクレオチドの製造 (5′CmAmGmGTAAGmUm3′(V)の製造
例 mはO−メチルヌクレオチドユニットを表わす。他はデ
オキシヌクレオチドユニットを表わす。) 5′−O−ジメトキシトリチル−2′−O−メチル−ウ
リジン6μmolを結合した1%クロスリンクポリスチ
レン樹脂50mgをグラスフィルター付きの反応容器に
入れ、ジクロルメタン−メタノール(容積比7:3)の
混合液2mlで3回洗浄した。次に2%ベンゼンスルホ
ン酸のジクロルメタン−メタノール(容積比7:3)溶
液を2ml加え、1分間振とうした。反応後、反応液を
濾過し、樹脂をジクロルメタン−メタノール(容積比
7:3)混合液2mlで洗浄した。更に前記のベンゼン
スルホン酸溶液2mlで1分間反応させ、次に前者の混
合液2mlで2回、更にピリジン2mlで3回洗浄し
た。次にピリジン0.3mlを加え、減圧下ピリジンを
留去することにより樹脂を乾燥した。次に5′−ジメト
キシトリチル−2′−O−メチルグアニン−3′−オル
トクロルフェニルリン酸(III b1 )のピリジン溶液
(20mg/0.3ml)を加え、減圧下ピリジンを留
去した。次にメシチレンスルホニル−3−ニトロトリア
ゾールのピリジン溶液(20mg/0.3ml)を加
え、40℃に加温し、20分間振とうした。反応液は濾
過により樹脂より除き、樹脂はピリジン2mlで2回洗
浄した。 【0063】次に0.1Mジメチルアミノピリジン溶液
1.8mlと無水酢酸0.2mlを加え、3分間振とう
し、未反応の5′水酸基をアセチル基によりキャッピン
グした。反応液を濾去した後、樹脂をピリジン2mlで
3回洗浄した。 【0064】前記の一連の操作をくり返し、続いてIId
1 ,IId1 ,IVd1 ,III d1 ,III b1 ,IIb1 ,I
1 の順にヌクレオチドユニットを縮合し鎖長を延長し
た。各縮合反応の収率は(47%〜105%)であるこ
とを脱ジメトキシトリチル化により生成したジメトキシ
トリタノールを過塩素酸−エタノール中で発色させて5
00nmの吸光度より算出した。また通算収率は25%
であった。 【0065】次に反応終了後の樹脂をジオキサンで洗浄
後、2−ピリジニアルドキシム・テトラメチルグアニジ
ンの1Mジオキサン溶液を0.5ml、ジオキサン0.
4ml、水0.1mlを加え30℃で一晩振とう後、溶
液を濾過し、更に樹脂を50%ピリジン水2mlで3回
洗浄した。濾液及び洗浄液を合わせて溶媒を減圧留去し
た後、残渣をピリジン1mlに溶解して封管に入れ、2
8%アンモニア水10mlを加え、密栓し、60℃で5
時間反応した。反応液は減圧濃縮乾固後、逆相シリカゲ
ル(Waters社製、μ・BondapackC1
8、粒径35−100μ)を詰めた直径0.7ml、長
さ12cmのカラムにアプライし、移動相として、5%
から35%アセトニトリルの直線濃度勾配をかけた50
mM酢酸−トリエチルアミン緩衝液を用いたカラムクロ
マトグラフィーを行い254nmにおける吸光度で定量
し、5′−ジメトキシトリチル混合オリゴヌクレオチド
を分離した。溶媒を減圧留去した後、80%酢酸水溶液
1mlを加え、室温で20分間放置した。反応液は減圧
留去した後、更に水と減圧共沸させることにより酢酸を
除去した。 【0066】残渣は水に溶かし、酢酸エチルで洗浄後、
減圧留去し、高速液体クロマトグラフィーにより精製し
た。すなわちNncleosil C18により、移動
相として、13%〜21%の直線濃度勾配をかけた0.
1M酢酸−トリエチルアミン緩衝液(pH7.0)を用
い1ml/分の流速で行い、溶出された主ピークを分取
し、0.07μmole(収率1.17%)の混合オリ
ゴヌクレオチドを得た。 【0067】得られた混合オリゴヌクレオチドは陰イオ
ン交換カラム(DEAE2SW)を用いた高速液体クロ
マトグラフィーで、分析を行い、単一なピークを与え、
純粋なことを確認した。 【0068】なお、表1に鎖長延長反応の1サイクルを
示した。 【0069】 【表1】【0070】塩基配列の確認は、混合オリゴヌクレオチ
ド0.05ODユニットを用い、5′末端水酸基を32
で標識リン酸化し、文献(Proc.Natl.Aca
d.Sci.,USA.,70 1209〜1213,
1973)に記載されている方法に従って行った。その
オートラジオグラフィーにより塩基配列が正しいことを
確認した。 【0071】他の混合オリゴヌクレオチド(VI〜VIII、
及びXI,XII)につていも上記した方法により同様に製造
した。 【0072】〔実施例2〕 二重鎖の切断反応 標識RNAオリゴマー(X、2万epm)及び非標識R
NAオリゴマー(X、1μM)と前記池原らの文献
(2)に記載の方法に従って製造した相補的DNAオリ
ゴマー(IX、10μM)を40mM Tris−HCl
(pH7.7)、4mM MgCl2 、1mM DT
T、4%グリセロール、0.003%BSA(Coop
er Biochemical Inc.,Worth
ingtonBiochemicals,Nuclea
sefree)中、RNaseH(5U)を加え(全量
20μl)、20℃で反応させた。経時的に4μlづつ
サンプリングし、ホモクロマトグラフィーにより分析し
た(図4)。 【0073】次に各スポットを切りとり、液体シンチレ
ーションカウンターで放射能を測定し、切断率を算出し
た(図5)。切断個所による切断率をグラフに表わした
(図6)。 【0074】以上の結果を定性的に切断個所及び切断の
程度を矢印を用いて表わすと次の様になり、RNAオリ
ゴマー(X)の5′側から5,6番目の間、6,7番目
の間、7,8番目の間が切断された。 【0075】(結果) (矢印は切断個所を表わす。矢印の数は切断の程度を定
性的に表す。また、実線−はO−メチルオリゴマー部分
を表わす) 【0076】〔実施例3〕 二重鎖及びの切断反応 標識RNAオリゴマー(X、4万cpm)及び非標識R
NAオリゴマー(X、5μM)と相補的混合オリゴマー
(VIまたはVII 、各25μM)をそれぞれ別に、実施例
2と同様の緩衝液中、RNaseH(5U)を加え(全
量10μl)、20℃48時間(図7)、または30℃
16時間(図8)反応させ実施例2と同様に分析した。 【0077】(結果) (矢印は切断個所を表わす。矢印の数は切断の程度を定
性的に表す。また、実線−はO−メチルオリゴマー部分
を表わす) (結果) 【0078】以上の如く、混合オリゴマー(VII)を用い
て、30℃16時間反応させれば、RNAオリゴマー
(X)の5′側から6,7番目の間を選択的に切断する
ことができた。 【0079】〔実施例4〕 二重鎖の切断反応につい
て、 標識RNAオリゴマー(X、3万cpm)及び非標識R
NAオリゴマー(X、1μM)と相補的混合オリゴマー
(V、10μM)を実施例2と同様の緩衝液中、RNa
seH(10U)を加え(全量20μlとし)、20℃
または30℃で17時間反応させ実施例2と同様に分析
した(図9)。 【0080】(結果) (矢印は切断個所を表わす。また、実線−はO−メチル
オリゴマー部分を表わす) 【0081】以上の如く、混合オリゴマー(V)を用い
て、RNAオリゴマー(X)の5′側から6,7番目の
間を選択的に切断することができた。 【0082】〔実施例5〕 二重鎖の切断反応 標識RNAオリゴマー(X、3万cpm)及び非標識R
NAオリゴマー(X、1μM)と相補的混合オリゴマー
(VIII、10μM)を実施例2と同様の緩衝液中、RN
aseH(10U)を加え、(全量20μl)、20℃
または30℃で17時間反応させ実施例2と同様に分析
した(図10)。 【0083】(結果)(矢印は切断個所を表わす。矢印の数は切断の程度を定
性的に表す。また、実線−はO−メチルオリゴマー部分
を表わす) 【0084】以上の如く、混合オリゴマー(VIII)を用
いることによりRNAオリゴマー(X)の5′側から
8,9番目の間を選択的に切断することができた。 【0085】〔実施例6〕 二重鎖の切断反応につい
て、 標識RNAオリゴマー(XIII、3万cpm)及び非標識
RNAオリゴマー(XII、1μM)と相補的混合オリゴ
マー(XI、10μM)を実施例2と同様の緩衝液中、R
NaseH(0,2,5,10U)をそれぞれ加え、
(全量20μlとし)、30℃1時間反応させ、実施例
2と同様に分析した(図11)。 【0086】(結果) (矢印は切断個所を表わす。また、実線−はO−メチル
オリゴマー部分を表わす) 【0087】以上の如く、RNAオリゴマー(XIII)の
5′側から6,7番目の間を選択的に切断することがで
きた。 【0088】〔実施例7〕 二重鎖の切断反応につい
て、 標識RNA(XIV 、3万cpm)及び非標識RNAオリ
ゴマー(XIV 、1μM)と相補的混合オリゴマー(XII
、10μM)を実施例2と同様の緩衝液中、RNas
eH(5U)を加え(全量20μl)、20℃、30m
in、12hr、30℃、30min、12hr、反応
させた。実施例2と同様に分析した(図12)。 【0089】(結果) (矢印は切断個所を表わす。また、実線−はO−メチル
オリゴマー部分を表わす) 【0090】以上の如く、RNAオリゴマー(XIV)の
5′側から6,7番目の間を選択的に切断することがで
きた。 【0091】〔実施例8〕 RNAオリゴマー(X,XI
II,XIV)それぞれの5′水酸基の32Pによるリン酸標識
方法 前記岩井らの文献(3)記載の方法により製造したRN
Aオリゴマー(X)20pmdeと30μCiの〔r
-32 P〕ATP(3000Ci/mmol,NEN)を
50mM Tris−HCl(pH8.0)、10mM
MgCl2 、1mM EDTA、6mM DTT、
0.1mg/mlGelatinに溶解し(全量25μ
l)T4−polynucleotide Kinas
e(1U、宝酒造社)を加え、37℃、1時間反応させ
て、5′リン酸化した。反応液はフェノール−クロロホ
ルム抽出した後、セファデックスG−75カラム(全量
10ml)にかけた。移動相として、10mMトリエチ
ルアミン−炭酸緩衝液(pH7.0)を用い、はじめの
放射能を含むフラクションを集め、標識RNAオリゴマ
ーとした。 【0092】RNAオリゴマー(XIII,XIV)についても
同様に標識RNAオリゴマーを調製した。 【0093】〔実施例9〕 ホモクロマトグラフィーの
条件 酵素反応液を適当量(数万cpm)、POLYGRAM
CEL 300 DEAE/HR−2/15(Mec
herey−Nagel社)にスポットし、Homom
ix IVにより60℃で展開後、−80℃で一晩、X線
フィルム(コダックエックス−ホーマットRPフィルム
Eastman−Kodac社)に感光させた。Hom
omixの調製については文献(E.Jay et.a
l.Nncleic Acids Res. 331
1974)に従って行った。 【0094】〔実施例10〕 Venom phosp
h odiesteraseによる限定分解(VPD分
解物の調製) 5′末端標識したRNAオリゴマー(X,XIII,XIV 、
5〜7万cpm)、キャリアーRNA0.2〜0.3O
D(Tolura yeast RNA Type VI
SIGMA社)、0.25M Tris−HCl(p
H8.0)、50mM MgCl2 、VPDase0.
2〜0.3μg(Boehringer社)を全量10
μlとし、37℃で反応させ、2,5,10,20,3
0分毎に、それぞれ2μlずつ、サンプリングし5mM
EDTA 5μlの入ったエッペンチューブに入れ、
100℃2分でそれぞれ反応を停止させた。それぞれの
反応液を混合し、ホモクロマトグラフィー用のマーカー
(図4,7,8,9,10,11,12中、VPD分解
物と表示)として用いた。 【0095】〔実施例11〕 2′−O−メチルヌクレ
オシド−3′−ホスホロアミダイト類(Ib2 ,II
2 ,III b2 ,IVb2 )の合成 N6 −ベンゾイル−5′−O−ジメトキシトリチル−
2′−メチルアデノシン(化合物IIa)344mg
(0.5mmol)を2mlの無水THFに溶解し、ア
ルゴン気流中室温で撹拌しながらジイソプロピルエチル
アミン(DIPEA)362μl(2mmol)を、次
いで、N,Nジイソプロピルアミノメトキシクロロホス
フィン300μl(1.5mmol)を1分間で加え
た。5分後DIPEA塩酸塩の白色沈澱を生じたが、室
温で更に撹拌し45分後反応の進行をシリカゲル60T
LC(移動相、n−ヘキサン:アセトン=1:1/5%
トリエチルアミン)で調べた。原料のスポット(Rf
0.52)が消失し、新たにIIbのスポットがR
値0.76に現われたのを確認後、氷冷下酢酸エチル2
0mlを加えた。次に氷冷した飽和炭酸水素ナトリウム
水溶液15mlで2回、更に氷冷した飽和食塩水15m
lで1回洗浄後有機相は無水硫酸ナトリウムで乾燥させ
た。硫酸ナトリウムを濾去後濾液は濃縮乾固した。得ら
れた油状残渣は減圧乾燥後2mlのジクロルメタンに溶
解し、−50℃に冷却したn−ヘキサン200mlに撹
拌しながら滴下し白色沈澱を精製させた。IIb2 の白色
沈澱は濾取し直ちにデシケーター内に入れ、室温にて一
晩減圧乾燥し、407mgのIIb2 を95%の収率で得
た。 【0096】尚、同様の操作によりN2 −イソブチリル
−5′−O−モノメトキシトリチル−2′−O−メチル
グアノシン−3′−ホスホロアミダイト(IIIb2 )、N
4 −ベンゾイル−5′−O−ジメトキシトリチル−2′
−O−メチルシチジン−3′−ホスホロアミダイト(I
2 )及び5′−O−ジメトキシトリチル−2′−O−
メチルウリジン−3′−O−ホスホロアミダイト(IVb
2 )をほぼ同様の収率で合成した。 【0097】以下に31P−NMRスペクトル、FAB−
Massスペクトル及びUV吸収スペクトルのデーター
を示した。31P−NMRスペクトル 測定溶媒:CDCl3 、外部標準:トリメチルホスフェ
ート(PPM) Ib2 148.5470、148.3509 IIb2 149.4520、148.5998 IIIb2 149.5726、148.9618 IVb2 148.8788、148.3132 (これらはisomerとして2本のシグナルを与え
た。) 【0098】〔実施例12〕 2′−O−メチルヌクレ
オシド−3′−β−シアノエチル−N,Nジイソプロピ
ルアミノホスフィン(Ib3 ,IIb3 ,III b3 ,IVb
3 )の製造 N6 −ベンゾイル−5′−O−ジメトキシトリチル−
2′−O−メチルアデノシン344mg(0.5mmo
l)を2mlのTHF(金属ナトリウム存在下蒸留)に
溶解し、アルゴン気流下室温で撹拌しながらジイソプロ
ピルエチルアミン(DIPEA)362μl(2mmo
l)、次いでN,N−ジイソプロピルアミン−β−シア
ノエチルクロロホスフィン1.5mmolを加えた。5
分後DIPEA塩酸塩の白色沈澱を生じたが室温で更に
撹拌し、30分後反応の進行をシリカゲル60TLC
(移動相n−ヘキサン:アセトン=1:1/5%トリエ
チルアミン)で調べた。原料(化合物IIa)のスポット
が消失し、アミダイト体(化合物IIb3 )のスポットが
現われたのを確認後、氷冷下酢酸エチル20mlを加え
た。次に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液15mlで2
回、更に氷冷した飽和塩化ナトリウム水溶液15mlで
1回洗浄後、有機相は無水硫酸ナトリウムで乾燥させ
た。硫酸ナトリウムを濾去後、濾液は濃縮乾固し、得ら
れた泡状残渣を2mlの0.2%トリエチルアミンを含
む酢酸エチルに溶解させ、シリカゲル60、2.5gを
詰めたカラムにアプライした。0.2%トリエチルアミ
ンを含む酢酸エチルで溶出させ化合物IIb3 の純粋画分
を集め濃縮乾固し、407mg(0.485mmo
l)、97%の収率で得た。 【0099】尚、同様の操作により、N2 −イソブチリ
ル−5′−O−モノメトキシトリチル−2′−O−メチ
ルグアノシン−3′−ホスホロアミダイト(化合物III
3)、N4 −ベンゾイル−5′−O−ジメトキシトリ
チル−2′−O−メチルシチジン−3′−ホスホロアミ
ダイト(化合物Ib3 )及び5′−O−ジメトキシトリ
チル−2′−O−メチルウリジン−3′−ホスホロアミ
ダイト(化合物IVb3)をほぼ同様の収率で得た。 【0100】以下に31P−NMRスペクトル、FAB−
MASSスペクトル及びUV吸収スペクトルのデーター
を示した。31 P−NMRスペクトル 測定媒体CDCl3 、外部標準トリメチルホスフェート (8ppm) 化合物 Ib3 148,8127、148,3224 化合物 IIb3 149,2125、148,4582 化合物 IIIb3 148,4582、148,2545 化合物 IVb3 148,8203、148,3601 FAB−MASSスペクトル M−H+ (m/z) 化合物 Ib3 864 化合物 IIb3 888 化合物 IIIb3 840 化合物 IVb3 762 UV吸収スペクトル 測定溶媒:エタノール (nm) 化合物 Ib3 : λmax .305,260,236 λmin .289,250,223 化合物 IIb3 λmax .279,234 λmin .257,223 化合物 IIIb3 λmax .280,254,235 λmin .272,244,227 化合物 IVb3 λmax .264,233 λmin .253,226 【0101】〔実施例13〕 2′−O−メチルヌクレ
オシド結合固体担体(Ic2 ,IIc2 ,III c2 ,IVc
2 )の合成 N6 −ベンゾイル−5′−O−ジメトキシトリチル−
2′−O−メチルアデノシン(IIa)、344mg
(0.5mmol)及び4−N,Nジメチルアミノピリ
ジン(DMAP)92mg(0.75mmol)を無水
ピリジン2mlに溶かし、30℃で撹拌しながら無水こ
はく酸750mg(0.75mmol)を加えた。一晩
撹拌した後反応液を濃縮乾固し、得られた油状残渣をク
ロロホルム20mlに溶解させ、0.1Mトリエチルア
ミン−炭酸緩衝液(TEAB緩衝液)pH7.5、20
mlで3回洗浄した。クロロホルム層は無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥させた後濃縮乾固した。得られた残渣(IIe
及びDMAPの混合物)を2.7mlのDMFに溶か
し、ペンタクロロフェノール200mg(0.75mm
ol)及びジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)
154mg(0.75mmol)を加え30℃で一晩撹
拌した。次に析出した不溶物を濾去し、濾液を濃縮乾固
して得られた残渣をクロロホルム3mlに溶解し、クロ
ロホルムで平衡化させたシリカゲル60のカラム(20
g、直径4cm×長さ2.5cm)にアプライした。ク
ロロホルムを移動層として用い、溶出されたIIfの純粋
画分(シリカゲル60TLC、クロロホルム:メタノー
ル=20:1にてRf 値0.81)を集めて濃縮乾固
し、IIfを約90%の収率で得た。 【0102】尚、同様の操作により、If,III f,IV
fをほぼ同様の収率で得た。 シリカゲル60TLCでのRf 値 Rf 値 移動相 If 0.76 クロロホルム:メタノール=15:1 IIIf 0.68 クロロホルム:メタノール=10:1 IVf 0.74 クロロホルム:メタノール=15:1 【0103】次に、コントロールドポアグラスサポート
(CPG/long chainalkylamin
e,Pore Dia.500Å,Particle
size 122−177μ,NH2 −:30μmol
/g,Pierce Chemical Co)、68
0mg(NH2 −:20μmol)をグラスフィルター
付き反応容器に入れ、1mlのDMFで洗浄後アルゴン
ガス気流中で1分間乾燥させた。次に活性エステル体
(If,IIf,III f,IVf)(0.45mmol)を
それぞれ4.5mlのDMFに溶かし、トリエチルアミ
ン114μl(0.82mmol)を加えた。この溶液
を先程のCPGに加え密栓し、30℃で一晩振とう後ア
ルゴンガス圧により反応液を濾去した。固相担体は5m
lのDMFで3回、次いで5mlのTHFで3回洗浄後
アルゴンガス気流下で1分間乾燥させた。次にDMAP
273mg、2,6ルチジン940mg、無水酢酸0.
44ml、THF4mlの混合液を加え、30℃で30
分間振とうし未反応のアミノ基をアセチル化した。反応
液を濾去後5mlのTHFで3回、次いで5mlのジエ
チルエーテルで3回洗浄後アルゴン気流中で乾燥、更に
真空で乾燥した。得られたヌクレオチド−サポート(I
2 ,IIc2 ,III c2 ,IVc2 )を少量秤り取り、3
%トリクロロ酢酸でジメトキシトリチル(又はモノメト
キシトリチル基)を切断後遊離したトリタノールを過塩
素酸−エタノール溶液で発色定量を行った結果、ヌクレ
オシドの結合量はいずれも29〜30μmol/gであ
った。 【0104】〔実施例14〕 混合オリゴヌクレオチド
の製造(メトキシ体より) (5′CGGAUmCmUmAmGmCmCmGmGm
GmUm3′(XVIII)の製造例、mはO−メチルヌクレ
オチドユニットを表し、他はデオキシヌクレオチドユニ
ットを表わす。) 【0105】5′−ジメトキシトリチル2′−O−メチ
ルウリジン、0.2μmolを結合したコントロールド
ポアグラス(化合物IVc2 )8mgをカートリッジに詰
めDNAシンセサイザーmodel380A(Appl
iea Biosystems社製)にセットし表2に
示した操作でホスホロアミダイトをIII b2 ,III
2 ,III b2 ,Ib2 ,Ib2 ,III b2 ,IIb2
IVb2 ,Ib2 ,IVb2 ,IId2 ,III d2 ,III
2 ,Id2 の順に使用し14サイクル繰り返して保護
された混合オリゴマーを合成した。次に表3に示した操
作で、3mlのバイアルにアンモニア溶液として固相担
体(CPG)より切り出し密封し50℃で12時間加温
し塩基部アシル基を除去した。冷却後アンモニアを除去
し、酢酸エチル1mlで2回洗浄し水層は濃縮乾固し
た。得られた残渣は10%アセトニトリルを含む0.1
M酢酸−トリエチルアミン緩衝液pH7.0(TEA
A)200μlに溶かし逆相シリカゲル(Waters
社Prep PAK−500/C−18)を詰めた直径
1cm、長さ10cmのカラムにアプライし、移動相と
して10%から35%アセトニトリルの直線濃度勾配を
かけた0.1M TEAA(pH7.0)を用いたカラ
ムクロマトグラフィーを行い254nmにおける吸光度
で定量し、5′−ジメトキシトリチル混合オリゴヌクレ
オチドを2.2ODユニットを分離した。溶媒を減圧留
去した後80%酢酸水溶液1mlを加え、室温で10分
間放置した。反応液は減圧留去した後、更に水と減圧共
沸することにより酢酸を除去した。残渣は水に溶かし酢
酸エチルで洗浄後減圧留去し高速液体クロマトグラフィ
ーにより精製した。すなわちYMC pack ODS
(山村科学社製)カラムにより移動相として5%〜25
%アセトニトリルの直線濃度勾配をかけた0.1M T
EAA(pH7.0)を用い、12ml/分の流速で行
い溶出された主ピークを分取し0.91ODユニット
(約6nmol、収率3.0%)の混合オリゴヌクレオ
チドXVIII を得た。 【0106】尚、同様の操作により 5′CGGATCmUmAmGmCmCmGmGmGm
Um3′(XVII)を2.5%の収率で、5′CGGAm
UmCmUmAmGmCmCmGmGmGmUm3′
(XIX)を3.0%の収率で、5′AmCmAmCmAm
CmCmCGGA3′(XXII)を6.8%の収率で、
5′AmCmAmCmAmCmCmCGG3′(XXIII)
を8.6%の収率で、5′CmUmCGAAAGmUm
3′(XXIV)を3.2%の収率でそれぞれ単離した。 【0107】なお、鎖長延長反応操作の1サイクル(0.
2μM CGPresin使用)及びCGPresinからの切り
離し操作をそれぞれ表2および表3に示す。 【0108】 【表2】【0109】 【表3】【0110】〔実施例15〕 混合オリゴヌクレオチド
の製造(β−シアノエチル体による)(5′AmCmA
mCmAmCmCmCmGGAT3′(XX)の製造例
1。mはO−メチルヌクレオチドユニットを表わす。他
はデオキシヌクレオチドユニットを表わす。) 5′−ジメトキシトリチルチミジン0.2μmolを結
合したコントロールドポアグラスカートリッジ(App
lied Biosystems社製)にセットし、表
2に示した操作で、ホスホロアミダイトをIId3 ,III
3 ,III d3,Ib3 ,Ib3 ,Ib3 ,IIb3 ,I
3 ,IIb3 ,Ib3 ,IIb3 の順に使用し、11回サ
イクルを繰り返して保護された混合オリゴマーを合成し
た。次に表3に示した操作で3mlのバイアルにアンモ
ニア溶液として、固相担体(CPG)より切り離し、密
封して、50℃、9時間加温し、β−シアノエチル基及
び塩基部アシル基を除去した。冷却後、アンモニアを除
去し、酢酸エチル1mlで2回洗浄し、水層は濃縮乾固
した。残された残渣は10%アセトニトリルを含む0.
1M酢酸−トリエチルアミンバッファー(TEAA p
H7.0)200μlに溶解し、逆相シリカゲル(Wa
ters社、Prep.PAKC−500/C−18)
を詰めた直径1cm、長さ10cmのカラムにアプライ
し移動相として、10%から35%アセトニトリルの直
線濃度勾配をかけた0.1M TEAA(pH7.0)
を用いたカラムクロマトグラフィーを行い、254nm
における吸光度から5′−ジメトキシトリチル混合オリ
ゴマー9.5ODユニットを分離した。溶媒を減圧留去
した後、80%酢酸水溶液1mlを加え、室温で10分
間放置した。反応液は減圧留去した後水と減圧共沸さ
せ、酢酸を除去し、残渣は水に溶解し、酢酸エチルで洗
浄後減圧留去し、高速液体クロマトグラフィーにより精
製した。すなわちYMC pack(山村科学社製)カ
ラムにより、移動相として、5%〜25%アセトニトリ
ルの直線濃度勾配をかけた0.1M TEAA(pH
7.0)を用い、1.2ml/分の流速で行い、溶出さ
れた主ピークを分取し、1.9ODユニット(約16n
mol収率8.1%)の混合オリゴヌクレオチド(XX)
を得た。 【0111】尚、同様の操作により混合オリゴマー5′
AmCmAmCmAmCmCmCGGAT3′(化合物
(XXI))を、9.3%の収率で得た。 【0112】〔実施例16〕 二重鎖DNA(XVI)の合
成 市販の化合物(Id4 〜IVd4 )、及び(Id2 〜IVd
2 )(ABI社)を用いDNA自動合成機によりDNA
オリゴマー(1〜9、鎖長17〜47)を合成し、常法
により精製した。DNAオリゴマーそれぞれを1nmo
leづつとり、0.5M Tris−HCl(pH7.
5)4μl、0.1M MgCl2 ・4μl、0.2m
M ATP10μl、0.1M DTT・4μl、H2
O14μlに溶解し、T4−ポリヌクレオチドキナーゼ
(宝酒造)2μl(5U)を加え37℃、40分反応さ
せ、続けて、同量のキナーゼを加え、40分反応させ
た。5′位リン酸化した化合物(1,2,5,6)(A
液)及び(3,4,7,8,9)(B液)をそれぞれ別
々に混合しA液、B液とした。80℃の湯浴につけ約3
時間かけ20℃まで冷却した。A液に2mM ATP4
0μl、0.1M DTT40μl、T4−DNAリガ
ーゼ(宝酒造)1μl(175U)を加え(Total
100μl)15℃で20時間反応させた。B液にも
2mM ATP25μl、0.1M DTT25μl、
リガーゼ0.5μl(87U)を加え、同様に反応させ
た。反応液をそれぞれフェノール処理した後に、ゲルロ
過カラム(SuperoseTE6H10/30)移動
相:0.05M Tris HCl1mM EDTA
(pH8.0)にかけ、分取し、二重鎖A:590pm
ole(1.07OD)、B:311pmole(0.
62OD)を得た。 【0113】次にA鎖347pmoleとB鎖311p
moleを混合し、140μlの反応液(50mM T
ris HCl(pH7.5)、10mM MgC
2 、0.2mM ATP、10mM DTT)中、3
7℃、1時間放置後、室温でアニーリングし、T4−D
NAリガーゼ0.5μl(87U)を加え、15℃、
1.5時間反応させた。フェノール−クロロホルム処理
後エタノール沈でん処理をし、減圧乾固した。 【0114】6mM Tris HCl(pH7.
5)、6mM MgCl2 、125mMNaCl、7m
M DTTの溶液95μlを加え溶解し、SphI5μ
l(20U)を加え、37℃30分間、続けて室温で2
日間反応させた。フェノール−クロロホルム処理した後
エタノール沈でん処理をし、前記したゲルロ過カラム
(SuperoseTH6H10/30)にかけ分取し、
エタノール沈でん後、68pmole(7.6μg)の
二重鎖DNA(XVI)を得た。 【0115】〔実施例17〕 転写用ベクターM13−
AJ−1の調製 M13mp19 2μl(宝酒造、0.1μg/1μ
l)を6mM TrisHCl(pH7.5)、6mM
MgCl2 、125mM NaCl、7mMDTT溶
液20μl中、SphI(2U宝酒造)を加え、37
℃、30分反応させた。常法によりフェノール−クロロ
ホルム処理、エタノール沈でんを行った後、10mM
Tris HCl(pH8.0)、10mM MgCl
2 、20mM KCl、7mM DTT溶液20μl
中、SmaI(5U、宝酒造)を加え、30℃、30分
間反応させた。常法によりフェルール−クロロホルム処
理、エタノール沈でんを行った後、減圧乾固した。次に
50mM Tris HCl(pH7.5)、10mM
MgCl2 、0.2mM ATP、10mM DTT
溶液20μlに溶解し、実施例16で得た二重鎖DNA
(XVI)0.04μgを加え、T4−DNAリガーゼ2U
を加え、16℃、3時間続けて、4℃、一晩反応させ
た。この液を1μl、2μl、4μlづつそれぞれ次の
トランスホーメーションに使用した。 【0116】文献(Method in Enzymo
logy 101 20−78 1983)記載の方法
に従い、E.coli JM 103のコンピテントC
ellをトランスホーメーションし、白色プラークをス
クリーニングした。約10ケの白色プラークからそれぞ
れファージをとり、E.coli JM 103液1.
5ml(菌を1晩別に37℃で培養し、100倍希釈し
たもの)に加え、6時間37℃で培養し、12000r
pm5分遠心して、上清を得た。常法に従い、1本鎖D
NAをそれぞれ得、ジデオキシ法により挿入した合成二
重鎖部分をシークエンスし、目的クローンを得た。 【0117】尚、1lの大量培養したJM 103液
(0.3OD/570nm)に上記上清100μlのフ
ァージ液を加え、37℃、7時間培養し、常法に従い、
目的のベクターM13AJ−1 445μgを得た。 【0118】〔実施例18〕 WS−S(+)RNAの
調製 M13−AJ−1 50μgをSmaI、70ユニット
を含む10mM Tris HCl(pH8.0)、1
0mM MgCl2 、20mM KCl、7mM DT
T溶液100μl中、30℃、2時間反応させ、1%ア
ガロースで直鎖になったことを確認した。フェノール−
クロロホルム処理し、エタノール沈でんの後、1mlの
水に溶解し、260nmでUV測定をした(0.84O
D/ml:42μg)。再度減圧乾固し、水84μlに
溶解し、次の転写反応に使用した。方法は文献(Nuc
leic Acid Res.12 7035(198
4))に従い、1.5mlのエッペンチューブに10m
MのATP,GTP,UTP,CTPをそれぞれ5μl
づつとり100μlの〔5−3 H〕−UTP(100μ
ci、2.2×108 dpm/7.3nmole、アマ
シャム社製)を加え、減圧乾固した。 【0119】次に5倍の転写用バッファー(200mM
Tris・HCl(pH7.5)、30mM MgC
2 、10mMスペルミジン)20μl、100mM
DTT10μl、RNasin5μl(150U)、上
記SmaI cut DNA液30μl(15μg)、
SP6−RNAポリメラーゼ10μl(150U)、ジ
エチルピロカーボネート処理した水25μlを加え、全
量100μlとし、40℃、1時間反応させた。更に、
SP6−ポリメラーゼ3μl(45U)を加え、2時間
反応させた。反応液にRQIDNase15μl(15
U)とRNasin4μl(120U)を加え、37℃
15分反応させた。100μlのフェノール−クロロホ
ルム、100μlのクロロホルム、100μlのエチル
エーテルでそれぞれ1回抽出した後減圧乾固した。(以
上使用した試薬は〔3 H〕UTP(アマシャムジャパン
社製)を除きすべてプロメガ、バイオテク社製キットを
用いた。) 【0120】次に約200μlの水に溶解し、NENS
ORB20(ジャポン社製)処理し、50%溶離液約1
mlを減圧乾固し、10mM Tris HCl(pH
7.5)、0.25mM EDTA500μlに溶解し
た。 【0121】得られた溶液を5μlをサンプリングし、
液体シンチレーションカウンター(パッカード社、TR
I−CARB4040)にて測定し、計算よりWS−S
(+)RNA3μgを含むことを確認した。また、26
0nmでのUV測定より約9μgのDNAを含むことを
推定した。 【0122】ここで得られたWS−S(+)RNA溶液
を次の実施例19の実験に用いた。 【0123】 〔実施例19〕WS−S(+)RNAの3′−32pCp標識 WS−S(+)RNA 336ng(11.2pmol)0.56 μM 〔5′−32P〕pCp(アマシャムジャパン社製) 3000Ci/mmol 0.825μM ATP 6 μM HEPES(pH8.3) 50 mM MgCl2 10 mM DTT 3.3 mM DMSO 10%(v/v) BSA 10μg/ml glycerol 15%(v/v) RNA ligase(P.L.ファルマシア社製) 2U ──────────────────────────────────── ↓ 全量 20μl 4.5℃、16時間 【0124】上記条件で反応を行った。ただし、RNA
リガーゼ及〔5′−32P〕cPcを加える前に65℃、
5分間加熱後直ちに氷冷しておいた。反応後20μlの
loading solution(10%尿素、0.
02%キシレンシアノール、0.02%ブロムフェノー
ルブルー)を加え、7M尿素を含む8%ポリアクリルア
ミドゲル(長さ50cm、厚さ0.5mm)にアプライ
し、2000V、2時間電気泳動した。泳動後のゲルは
オートラジオグラフィーを行い鎖長の1つ異なる部分を
別々に切り取り、Maxam−Gilbertの方法に
従いゲルより抽出した。抽出物はNENSORBTM20
(Du pont社製)により脱塩し、鎖長の一つ異な
る3′−32pCpラベルしたWS−S(+)RNAと1
つ鎖長の短いRNAをそれぞれ0.725pmol(合
計1.45pmol、収率13%)得た。尚、定量はチ
ェレンコフ法によるβ線量測定で行った。次に0.02
pmol/μlの濃度になるようにH2 Oを加えて溶か
し、−80℃にて保存した。尚次の切断反応には32pC
p標識したWS−S(+)RNAを用いた。 【0125】〔実施例20〕 RNA鎖切断反応 一般的方法を下記に示した。 3′−32pCp標識WS−S(+)RNA 3.3 nM 混合オリゴマー 83nM〜8.3μM Tris−HCl(pH7.7) 40 mM MgCl2 4 mM BSA 0.003% DTT 1 mM glycerol 4 % RNaseH(宝酒造社製) 0.17〜0.83units/μl ──────────────────────────────────── 全量 6 μl 【0126】RNaseHを加える前に上記混合物は6
5℃で2分間加熱し、アニーリングを行った。反応は3
0℃で行い適時6μlのloading soluti
onを加え停止し、2μlを7モル尿素を含む8%ポリ
アクリルアミドゲルによる電気泳動を行った。(厚さ
0.2mm、長さ35cm、2000V、2時間) 【0127】尚、混合オリゴマー8.3μM(RNAに
対し2500倍)、RNaseH0.17units/
μlで2時間反応を行い、8%PAGEによるオートラ
ジオグラフィーを行ったものを図13に示す。 【0128】lane8は、ループ上の43番目のGと
44番目のAの間で切断が起っている。lane10は
ステム内のG21とG22の間で選択的に切断が起ってい
る。lane11は二ケ所で切断が起っている。lan
e2のDNA44merでは選択的に切断できず、la
ne3の相補的DNA6merでは全く切断されない。 【0129】図14は酵素量を0.83units/μ
lとし、同様に反応させた結果である。酵素量を増加し
たためlane6,7は切断が起っている。 【0130】図13と図14は泳動時に熱をかけたもの
(図14)とかけないもの(図13)であり、lane
9,10(11)においては混合オリゴマーの影響によ
るRNAの構造変化を反映した泳動位置の変化が見られ
る。 【0131】〔実施例21〕実施例20と同様の条件に
おいて、混合オリゴマーの量を1/10、1/100
(RNAに対して25倍、2500倍)に減らし、RN
aseHは0.42units/μlを用いて実験した
結果を図15に示す。 【0132】lane5,6,7及び11,12,13
から、混合オリゴマー(XXIV及びXVIII)を用いた場合
は、25倍に下げても切断が起り、原料は消失している
ことが判る。混合オリゴマー(XIX)を用いた場合、切断
が起り、G21とG22及びG22とG23の間で切断されてい
た。混合オリゴマー(XXI)を用いた場合、2500倍で
はわずかに切断が起り、G21とG22の間で切断されてい
る。 【0133】〔実施例22〕 RNA鎖長マーカーの調
製 3万〜6万cpmの3′−32pCp−標識WS−S
(+)RNAを使用し、Expanded RNA S
equencing Kit(ファルマシア社製)を用
い、(RNaseT1 は三共社製使用)その使用マニュ
アル通りに反応し、反応液2μlを電気泳動に用いた。
即ちアルカリ分解は1μlの3′末端32P標識WS−S
(+)RNA(約50000cpm)及びキャリアーt
RNA2μg/μlを1μl、CO3 /HCO3 溶液1
μlを加え、90℃で6分間加熱後氷冷し、3μlの尿
素−色素溶液(5mMトリス、5mMホウ酸、1mM
EDTA、0.01%キシレシアノールFF、0.01
%ブロムフェノールブルー、10M尿素)を加え、その
うち2μlを電気泳動にアプライした。 【0134】RNaseT1 分解は1μlの3′末端32
P標識WS−S(+)RNA(約50000cpm)及
び緩衝液(33mMクエン酸ナトリウムpH5.0、
1.7mM EDTA、0.04%キシレンシアノール
FF、0.08%ブロムフェノールブルー、1mg/m
lキャリアーtRNA、7M尿素)を3μl、蒸留水1
μl、RNaseT1 (三共社製)0.01ユニット/
μlを1μl加え、55℃で12分間反応後氷冷し、そ
のうち2μlを電気泳動にアプライした。 【0135】RNaseU2 分解は1μlの3′末端32
P標識WS−S(+)RNA(約50000cpm)及
び緩衝液(33mMクエン酸ナトリウムpH3.5、
1.7mM EDTA、0.04%キシレンシアノール
FF、0.08%ブロムフェノールブルー、1mg/m
lキャリアーtRNA、7M尿素)を3μl、蒸留水1
μl、RNaseU2 (ファルマシア社製)2ユニット
/μlを1μl加え、55℃で12分間反応した。反応
後氷冷し、そのうち2μlを電気泳動にアプライした。 【0136】〔実施例23〕 RNase切断物の5′
末端塩基分析 (5′CmUmCGAAAGmUm3′(XXIV)を用い
た場合の切断物の分析例) 【0137】3′末端を32pCpで標識したWS−S
(+)RNA0.02pmol(約200cpm:チェ
レンコフ法で測定)の5′CmUmCGAAAGmUm
3′とRNaseHによる切断反応液6μlに、溶液A
(0.1Mトリス塩酸、10mMトリエチルアミン、1
mM EDTA、pH7.7)200μlを加え希釈
し、NENSORBTM20核酸精製用カートリッジ(D
u PONT社製)にアプライし、3mlの溶液A次い
で1mlの蒸留水で洗浄後500μlの50%メタノー
ル水で溶出した。溶出液は減圧濃縮乾固し、文献(Th
e Journalof Biological Ch
emistry,252,3176〜3184(197
7年))記載の方法により5′末端リン酸を高比活性32
Pに交換した。即ち、上記濃縮乾固物に0.5Mイミダ
ゾール−塩酸緩衝液1μl、0.1M塩化マグネシウム
1μl、1mMスペルミジン1μl、1mM EDTA
1μl、50mMジチオスレイトール1μl、蒸留水2
μl、3mM ADP1μlを加えて溶かし、65℃で
2分間加温後直ちに氷冷した。 【0138】次に、この混合液を〔γ−32P〕ATP、
20pmol、100μCi(アマシャム・ジャパン社
製)を予め濃縮乾固しておいた容器に加え、更にT4ポ
リヌクレオチドキナーゼ7ユニット/μl(宝酒造社
製)を1μlを加えて37℃で30分間反応した。反応
液に10M尿素、0.02%キシレンシアノール、0.
02%ブロムフェノールブルーを含む液を10μl加
え、全量を7M尿素を含む8%ポリアクリルアミドゲル
(厚さ0.2mm、長さ35cm)による電気泳動(2
000V、2時間)を行い分離した。泳動後オートラジ
オグラフィーを行い約48鎖長付近のバンドを切り取
り、細かく切断し0.5M酢酸アンモニウム、0.1m
M EDTAを300μl加え室温で1日放置した。ゲ
ルは遠心分離することにより除き溶出液は減圧濃縮乾固
した。得られた48鎖長の切断物は溶液A(0.1Mト
リス塩酸、10mMトリエチルアミン、1mM EDT
A、pH7.7)200μlを加え希釈しキャリアーt
RNA4μgを加え、NENSORBTM20核酸精製用
カートリッジ(Du PONT社製)にアプライし、3
mlの溶液A、次いで1mlの精製水で洗浄後500μ
lの50%メタノール水で溶出した。溶出液(800c
pmチェレンコフ法による測定)は減圧濃縮乾固後、蒸
留水8μl、0.4M酢酸アンモニウムpH5.0 1
μl、及びヌクレアーゼP1(ヤマサ醤油社製)0.1
μg/1μlを加えて溶かし37℃、30分間反応し
た。反応液は東洋濾紙No.51(40cm)にスポッ
トし、0.2M酢酸モルホリン緩衝液(pH3.5)中
での濾紙電気泳動(900V、3.5mA、90分間)
を標品5′CMP、5′AMP、5′GMP、5′UM
P及び3′末端32pCp標識酵母5SRNAの同条件の
ヌクレアーゼP1分解物とともに行った。泳動後ラジオ
オートグラフィーを行った結果、図16−Aに示したよ
うに5′AMPが検出された。以上のことから切断部位
は43番目のGと44番目のAの間であることが確認で
きた。 【0139】尚、XVII、XVIII を用いた場合の切断物に
ついても3′末端を32pCpで標識したWS−S(+)
RNAの切断物をそれぞれ約0.02pmol(約10
00cpm:チェレンコフ法で測定)用いて同様の操作
で5′末端分析を行った。即ち、5′末端リン酸を高比
活性32Pで交換された切断分として、3300cpm
(XVIIの切断物)、4800cpm(XVIII の切断物)
それぞれ単離し、それらをヌクレアーゼP1で完全分解
後、酸性濾紙電気泳動を行いそのラジオオートグラフィ
ーの結果を図16−Bに示した。いずれも5′末端はG
であり、鎖長マーカーとの比較(図14)を考え合わ
せ、切断位置はXVIIはC20_G21、XVIII はG21_G22
であることを確認した。 【0140】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
RNA分子をその分子鎖の長短にかかわらず、特定位置
を選択的に切断することができるから、種々の機能性R
NAの構造解明と機能の研究が容易になり、有用蛋白質
の量産などへの利用が期待される。
【図面の簡単な説明】 【図1】WS−S(+)配列を連結させた二重鎖DNA
(XVI)の化学的、酵素的な合成方法を示すものである。 【図2】混合オリゴマー(XVII〜XXIV)とWS−S
(+)RNA(XV)との相補的配列の関係と、WS−S
(+)RNAの二次構造を示すものである。 【図3】各種混合オリゴマーを用いた場合の切断箇所 【図4】本発明にかかる標識RNAオリゴマーおよび非
標識RNAオリゴマーと相補的DNAオリゴマーからな
る化合物の経時的切断過程を示すホモクロマトグラフィ
ーである。 【図5】図4の時間と切断個所の切断率を示すグラフで
ある。 【図6】図4の時間と切断個所の切断率を示すグラフで
ある。 【図7】標識RNAオリゴマーおよび非標識RNAオリ
ゴマーと相補的混合オリゴマーからなる化合物の経時的
切断過程を示すホモクロマトグイラフィーである。 【図8】標識RNAオリゴマーおよび非標識RNAオリ
ゴマーと相補的混合オリゴマーからなる化合物の経時的
切断過程を示すホモクロマトグイラフィーである。 【図9】標識RNAオリゴマーおよび非標識RNAオリ
ゴマーと相補的混合オリゴマーからなる化合物の経時的
切断過程を示すホモクロマトグイラフィーである。 【図10】標識RNAオリゴマーおよび非標識RNAオ
リゴマーと相補的混合オリゴマーからなる化合物の経時
的切断過程を示すホモクロマトグイラフィーである。 【図11】標識RNAオリゴマーおよび非標識RNAオ
リゴマーと相補的混合オリゴマーからなる化合物の経時
的切断過程を示すホモクロマトグイラフィーである。 【図12】標識RNAオリゴマーおよび非標識RNAオ
リゴマーと相補的混合オリゴマーからなる化合物の経時
的切断過程を示すホモクロマトグイラフィーである。 【図13】3′−32pCp標識WS−S(+)RNAと
混合オリゴマーの切断過程を示すオートラジオグラフィ
ーである。 【図14】3′−32pCp標識WS−S(+)RNAと
混合オリゴマーの切断過程を示すオートラジオグラフィ
ーである。 【図15】3′−32pCp標識WS−S(+)RNAと
混合オリゴマーの切断過程を示すオートラジオグラフィ
ーである。 【図16】図13、14におけるRNase切断物の
5′−末端塩基分析例を示すオートラジオグラフィーで
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 向井 佐知子 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味 の素株式会社 中央研究所内 (72)発明者 西原 徹 岡山県倉敷市幸町1−37 審査官 新見 浩一 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12N 15/00 - 15/90 C07H 1/00 - 23/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.塩基数が3〜6であるDNAオリゴマーの片端また
    は両末端に、糖部分の2′−位水酸基の全てをアルコキ
    シ基で置換されたRNA誘導体オリゴマーが、リボース
    またはデオキシリボース部分の5′−水酸基と3′−水
    酸基との間でリン酸ジエステル結合を介して結合してい
    る混合オリゴマー。 2.アルコキシ基がメトキシ基である特許請求の範囲第
    1項記載の混合オリゴマー。
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