JP2831501B2 - 下水管路 - Google Patents

下水管路

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JP2831501B2
JP2831501B2 JP32178391A JP32178391A JP2831501B2 JP 2831501 B2 JP2831501 B2 JP 2831501B2 JP 32178391 A JP32178391 A JP 32178391A JP 32178391 A JP32178391 A JP 32178391A JP 2831501 B2 JP2831501 B2 JP 2831501B2
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弘三 平山
五代嗣 市木
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はパイプインパイプ方式の
下水管路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】下水道においては、汚水(人間生活,都
市活動,生産活動の排水)と雨水とを集水輸送する必要
があるが、合流式では、多量の雨水が下水処理場に流入
し、処理場設備の負担が過大となるので、汚水用管渠と
雨水管渠とを別体にすることがある。しかし、汚水用管
渠と雨水用管渠とを別ラインで布設すると、施工の高コ
スト化、長期化が余儀なくされる。
【0003】而るに、近来においては、シ−ルド工法の
発達により開削を行なわずに大口径管路を、交通規制を
必要とせず、重舗装、河川・鉄道横断箇所等でも比較的
容易に布設することが可能になり、この大口径管路内に
汚水用管渠を設け、大口径管路の残りのスペ−スを雨水
の集水輸送に使用するパイプインパイプ方式が注目され
ており、この方式によれば、汚水用管渠と雨水用管渠と
を別ラインにする方式に較べ、施工コストの低減,工期
の短縮化を図ることができる。
【0004】このパイプインパイプ方式の下水管路とし
ては、布設した大口径管路内底部に汚水用管渠を敷設
し、この汚水用管渠をスラブで埋設し、スラブ上の大口
径管内空間を雨水の集水輸送に使用する方式と、布設し
た大口径管路内上部に吊り具を設置し、この吊り具上に
汚水用管渠を載設し、大口径管内の残部空間を雨水の集
水輸送に使用する方式とが知られており、前者の汚水用
管渠を敷設埋設する方式においては、後者の吊支方式に
較べ施工が容易であり、しかも、マンホ−ルの設置が容
易であって汚水用管渠の保守点検も容易である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
汚水用管渠埋設方式においては、スラブのために大口径
管路内の流水断面積が小となり、それだけ雨水輸送流量
が少なくなる、また雨水輸送路の底面が平坦なスラブ面
であるために、低雨水流量時の水深が浅く、ゴミ、石塊
等が堆積し易く、掃流性に劣っている。
【0006】本発明の目的は大口径管路内に汚水用管渠
を布設し、大口径管内の残部の空間を雨水の集水輸送に
使用するパイプインパイプ方式の下水管路において、汚
水用管渠の布設,保守・点検を容易に行ない得、しか
も、雨水の集水輸送流量,掃流性を充分に確保できる下
水管路を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の下水管路は、大
口径管路内の底部に汚水用管渠を敷設し、この汚水用管
渠をスラブで埋設し、湾曲内面の溝を有する低粗度係数
の河床を上記のスラブ上に設け河床上の大口径管路内空
間を雨水輸送路としたことを特徴とする構成である。
【0008】
【作用】汚水用管渠を大口径管路内の底部にスラブで埋
設する方式であるから、吊支方式に較べマンホ−ル乃至
は掃除口の設置を容易に行ない得、施工も容易である。
【0009】また、雨水輸送路の河床を低粗度係数とし
てあるから、スラブのために雨水の流水断面積が小であ
っても、粗度係数の減少によって雨水輸送流量を充分に
確保できる。
【0010】更にまた、雨量が少ないときでも、河床の
低粗度係数と湾曲内面の溝のために雨水の流速を充分に
速くでき、ゴミ、石塊等の堆積をよく防止できる。
【0011】
【実施例】以下、図面により本発明の実施例を説明す
る。図1の(イ)は本発明の実施例を示す縦断面図、図
1の(ロ)は同実施例を示す図1の(イ)におけるロ−
ロ断面図、図1の(ハ)は同実施例を示す図1の(イ)
におけるハ−ハ断面図である。
【0012】図1の(イ)乃至図1の(ハ)において、
1は大口径管路であり、シ−ルド工法によりセグメント
で一次覆工を行ない(シ−ルド機で掘削・土留めを行な
い、後続の組立てセグメントを反力受けとして油圧ジャ
ツキでシ−ルド機を前進させ、次いで油圧ジャツキを引
っ込め、シ−ルド機のテ−ルと後続の既組立てセグメン
トの間にセグメントを組み立て装着する)、この一次覆
工内面にスラブを打設して二次覆工を施したもの、また
は、同上一次覆工後に受口・挿口接続方式のFRP管
(特に、FRP内管とFRP外管との間に樹脂モルタル
を充填した複合FRP管)を接続しつつ挿入したものを
使用できる。
【0013】2は大口径管路1内の底部に敷設した汚水
用管渠、3は汚水用管渠2に分岐接続した枝管であり、
汚水用管渠2にはFRP管を、枝管3にはFRP管、塩
化ビニル樹脂管等をそれぞれ使用できる。4は汚水用管
渠2の途中に設置したマンホ−ル、5はマンホ−ル4に
接続した汚水用合流管渠であり、この管渠5並びにマン
ホ−ル4には、FRP製または塩化ビニル樹脂製のもの
を使用できる。6は大口径管路1内の底部に打設したス
ラブであり、汚水用管渠2に対する基礎部61と埋込部
62とからなり、汚水用管渠2の頂上のやや下方の高さ
にまで打設してある。
【0014】7は粗度係数がコンクリ−トよりも一段と
低い河床であり、湾曲内面の溝70を有し、例えば、ス
ラブ6上に砂71を敷いて河床基礎を作り、その上にF
RP板72を固着(図2に示すように、アンカ−ボルト
73によってスラブに固定する)して施工してある。こ
の溝70の形状は、卵形下半部の形状乃至は半円形とす
ることが好ましい。
【0015】上記において、図2に示すように、汚水用
管渠2の途中に点検口40を設けることもできる。上記
下水管路においては、大口径管路1内の河床7上の空間
が雨水の集水輸送に使用される。
【0016】この輸送路に雨水が等流状態で流れている
場合、その流路の粗度係数をn,流水断面積をS,流水
断面での壁面接触長さ(潤辺長さ)をP,水面勾配をI
とすれば、雨水の輸送流量Qは、Manningの式か
ら、
【0017】
【数1】
【0018】で与えられる。而るに、上記の下水管路に
おいては、スラブ6のために流水断面積Sが小さくなっ
ているが、河床7の粗度係数nを小さくして流路の粗度
係数を低くしているので、流水断面積Sの減少を粗度係
数の低下によって保証でき、上記の流量Qを充分に確保
できる。
【0019】また、流速V(Q/S)については、
【0020】
【数2】 により与えられる。
【0021】而るに、上記の下水管路においては、雨水
流量Qが少ないときでも、湾曲内面の溝70に沿って雨
水を流し得、この湾曲内面の溝70内の流水断面積と潤
辺長さとの比(S/P)を溝がない場合(Sがほぼ零)
に較べて充分に大きくでき、しかも、しかも、粗度係数
nも小であり、式から明らかなように、充分な流速V
を確保できるから、雨水流量が少ないときでも、河床で
のゴミ、石塊の沈殿・堆積をよく防止でき、良好な掃流
性を保証できる。
【0022】上記下水管路においては、汚水用管渠2に
マンホ−ル4乃至点検口40を設けてあるから、汚水用
管渠2の定期の保守・点検を容易に行なうことができ
る。上記下水管路においては、汚水用管渠を大口径管路
内上部に吊支する方式に較べ、汚水用管渠を重量的に安
定に配設でき、大口径の汚水用管渠の設置を安全に行な
うことができる。また、マンホ−ル、点検口の設置も容
易である。
【0023】なお、上記の実施例においては、汚水用管
渠2の本数を一本としているが、複数本とすることもで
きる。例えば、図3の(イ)に示すように、2本の汚水
用管渠2,2を敷設することもできる。
【0024】また、湾曲内面の溝70の本数を二本とし
ているが、図3の(イ)並びに(ロ)に示すように一本
とし、かつ河床7に溝70に向かう下り勾配を付けても
よい。
【0025】
【発明の効果】本発明の下水管路は上述した通りの構成
であり、大口径管路内の底部に汚水用管渠を敷設し、こ
の汚水用管渠をスラブによって埋設しているが、スラブ
上の河床の粗度係数を小さくしているから、スラブが占
める断面のために雨水の流水断面積が減少しているにも
かかわらず、雨水の輸送流量を充分に確保できる。
【0026】また、河床の粗度係数の低減に加え、河床
に湾曲内面の溝を設けてあるから、雨水流量が低流量の
ときでも雨水の流速を充分に確保でき、低流量時でもゴ
ミ、石塊の沈殿・堆積をよく防止でき、掃流性を充分に
保証できる。
【0027】更にまた、汚水用管渠の布設が大口径管路
内での低所敷設であるので、汚水用管渠の施工が容易で
あり、また、マンホ−ル乃至は点検口の設置も行ない得
るので、汚水用管渠の保守・点検も常法によって行なう
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1の(イ)は本発明の実施例を示す縦断面
図、図1の(ロ)は同実施例の図1の(イ)におけるロ
−ロ断面図、図1の(ハ)は同実施例の図1の(イ)に
おけるハ−ハ断面図である。
【図2】本発明の下水管路に設ける点検口の一例を示す
横断面図である。
【図3】本発明の異なる別実施例を示す横断面図であ
る。
【符号の説明】
1 大口径管路 2 汚水用管渠 6 スラブ 7 河床 70 湾曲内面の溝

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】大口径管路内の底部に汚水用管渠を敷設
    し、この汚水用管渠をスラブで埋設し、湾曲内面の溝を
    有する低粗度係数の河床を上記のスラブ上に設け、河床
    上の大口径管路内空間を雨水輸送路としたことを特徴と
    する下水管路。
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JPH05156691A JPH05156691A (ja) 1993-06-22
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JP2001295358A (ja) * 2000-04-17 2001-10-26 Kubota Corp 複合断面管およびその製造方法
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