JP2830538B2 - シグナルコンディショナ - Google Patents

シグナルコンディショナ

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JP2830538B2
JP2830538B2 JP3249992A JP24999291A JP2830538B2 JP 2830538 B2 JP2830538 B2 JP 2830538B2 JP 3249992 A JP3249992 A JP 3249992A JP 24999291 A JP24999291 A JP 24999291A JP 2830538 B2 JP2830538 B2 JP 2830538B2
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04QSELECTING
    • H04Q9/00Arrangements in telecontrol or telemetry systems for selectively calling a substation from a main station, in which substation desired apparatus is selected for applying a control signal thereto or for obtaining measured values therefrom

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  • Time-Division Multiplex Systems (AREA)
  • Arrangements For Transmission Of Measured Signals (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、石油精製、石油化学、
製鋼、製紙等のプロセス制御を行う制御装置に用いられ
るシグナルコンディショナ(信号変換器とも言う)に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】石油精製、石油化学、製鋼、製紙等のプ
ロセス工業においては、原材料を処理したり、燃料を使
用する過程で、プラント各部の温度、流量、圧力、液位
等をセンサで測定し、これらが適切な値の範囲におさま
るようにプラントへ付設されたアクチュエータ(actuat
or:例えばバルブ)等をコントロールすることが、均一
な品質の製品を製造する上で必要である。このようなコ
ントロールを行うため、コンピュータを主要な構成とす
る制御システムが広く普及している。第24図は、本明細
書で論ずるシグナルコンディショナが、上記の制御シス
テム上で占める位置を示す図である。
【0003】まずシグナルコンディショナの役割を説明
する。受信用シグナルコンディショナ4は、トランスミ
ッタ6の出力信号SAを受け、これに演算を加えて、コン
ピュータを主要な構成とする制御装置1が容易に取り扱
うことができる信号へ変換するものである。また、送信
用シグナルコンディショナ5は、制御装置1からの制御
信号を長距離伝送に適した信号SB、例えば、第6図に示
すような4〜20 mA の電流信号に変換して出力するもの
である。
【0004】プロセス制御システムの分野では、測定信
号SAと、アクチュエータ制御信号SBとして、4〜20 mA
の信号が、通常、用いられる。この信号において、4mA
は0%を意味し、20 mA は100 %を意味している。例え
ば、測定信号SA=4mAが出力されれば、測定圧力が0で
あることを示し、20mAであれば測定圧力がフルスケール
値であることを意味している。また、アクチュエータ制
御信号SB=4mAが出力されれば、例えばバルブを完全に
閉め、SB=20mAであれば全開する。0%を0mAでなく4
mAに置き換えている理由は、伝送ラインの断線(この場
合、0mAとなる)と、0%の区別ができるようにするた
めである。なお、4〜20 mA の信号は、一般に、プロセ
ス量やアクチュエータの制御量にしたがいゆっくりと変
化する低周波信号と見なすことができる。
【0005】第24図を参照して従来のシグナルコンディ
ショナを説明する。プロセスの配管には、例えば管の中
に存在する液体の圧力を測定し、その圧力値をアナログ
の電気信号SAに変換して出力するトランスミッタ6が設
けられている。受信用シグナルコンディショナ4は、ト
ランスミッタ6から導入した信号SAにアナログ演算処理
を施して制御装置1が取り扱い易い信号に変換して出力
する。この出力信号は、ADC 2(Analog to Digital Co
nverter)にてデジタル信号に変換されて制御装置1に加
えられる。
【0006】受信用シグナルコンディショナ4が行うア
ナログ演算処理を2例上げて説明する。トランスミッタ
6が圧力測定するものの場合、測定圧力値を例えば、4
〜20 mA の電流信号SAに置き換えて出力する。コンピュ
ータを骨子とする制御装置1が理解できる信号は、デジ
タル・コード信号(以下、単にデジタル信号と記す場合
もある)であり、4〜20 mA の信号では理解できない。
また、ADC 2の入力条件は、一般に0〜5 Vの電圧信号
であり、4〜20 mA の電流では、デジタル信号へ変換で
きない。そこで、受信用シグナルコンディショナ4は、
アナログ演算して4〜20 mA の電流信号SAを1〜5 V の
電圧信号へ変換して出力する。また、トランスミッタ6
が熱電対をセンサとする温度トランスミッタの場合、数
ミリボルトの熱起電力を信号SAとして出力する。この熱
起電力は、微小電圧のためADC 2で精度よくデジタル信
号へ変換できない。また、熱起電力の大きさと温度と
は、直線の関係にないので、このままでは温度を直接意
味しない。受信用シグナルコンディショナ4は、熱電対
から導入した熱起電力を、ADC 2が取扱える適切な大き
さに増幅し、かつ信号SA(熱起電力)を温度と直線関係
にある信号に変換するリニアライズ演算を行っている。
【0007】制御装置1は、受信用シグナルコンディシ
ョナ4を介して導入した測定値に基づいて、プロセスを
適切にコントロールする演算を行い、この結果得られた
デジタル・コード信号(制御信号)を出力する。このデ
ジタル・コード信号は、DAC3(Digital to Analog Con
verter )にてアナログ信号へ変換され、送信用シグナ
ルコンディショナ5に加えられる。そして送信用シグナ
ルコンディショナ5にてアナログ演算処理が加えられ、
4〜20 mA の伝送信号SBへ変換されてアクチュエータ7
(例えばバルブ)を制御し、流量を適切な値にする。ま
た、第24図では図示していないが、受信用シグナルコン
ディショナ4は、電源部を備えている。即ち、一般にト
ランスミッタ6は、その動作を行うために電力(例え
ば、24 V)の供給を必要とするが、送信用シグナルコン
ディショナ4は、この電力供給の機能(電源部)も備え
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上のような従来のシ
グナルコンディショナには、次の課題がある。 (1) 膨大な品種を備える必要がある。プラントを適切に
制御するためには、多種類のトランスミッタ6やアクチ
ュエータ7が必要である。例えば、プラント各部には、
温度を測定するトランスミッタ、流量を測定するトラン
スミッタ、圧力を測定するトランスミッタ等が接続され
ている。そしてこれらは、その測定値をそれぞれ固有の
出力信号形態をしたアナログ信号、例えば、ミリボルト
の電圧、4〜20 mA 、10〜50 mA 等に変換して出力して
いる。従って、導入した多様のアナログ信号に上述した
ようなアナログ演算処理を加え、これら導入信号を統一
して例えば、1〜5 V へ変換するためには、トランスミ
ッタが有する固有の出力信号形態に適した受信用シグナ
ルコンディショナ4をそれぞれ用意する必要がある。し
かも、これら各トランスミッタが要求する直流電源は、
24 Vであったり、12Vであったり、4 mA の定電流であ
ったりするので、この結果、この電源の種類と、前記出
力信号形態の組み合わせは、膨大なものとなり、この組
み合わせの種類だけ受信用シグナルコンディショナ4の
品種(ハードウエア)が必要となっていた。送信用シグ
ナルコンディショナ5も、制御装置1から導入したコン
トロール信号を、接続される個々のアクチュエータ7が
要求する信号形態に合わせるため、かなり多数の品種を
用意する必要がある。つまり、従来は、受信用シグナル
コンディショナ4と、送信用シグナルコンディショナ5
とをそれぞれ別々に、しかも多数の品種を用意する必要
があった。
【0009】(2) 変更に対し柔軟性が乏しい。プロセス
制御の分野では、仕様の変更はつきものである。しか
し、アナログ演算による回路は、当該回路の入力条件、
出力条件が変更になると、その変更に対応するため、当
該回路の設計変更や構成している部品の付け替えをしな
ければならない。即ち、従来のシグナルコンディショナ
4,5は、回路変更に対し柔軟性に乏しいため、入力条
件、出力条件が変わるごとに、専用のハードウエアを用
意しなければならず、仕様の変更に迅速に対応できない
問題もある。
【0010】(3) IC化に適さず部品点数が多くなり小形
化できない。従来は、トランスミッタ6(又は制御装置
1側)から導入した測定信号(又はアクチュエータ信
号)に対しアナログ演算を加えて、所望の信号へ変換し
ていた。 アナログ信号を演算するアナログICは、以前
から存在するが、アナログICは、これに外付する入力抵
抗器や帰還抵抗器やコンデンサ等を必要とするので構成
部品点数を劇的に少なくすることができない。即ち、IC
化のメリットが少ない。つまり、アナログ演算処理を必
須の要件とする従来のシグナルコンディショナは、IC化
に適さないものであった。
【0011】(4) 通信機能を有したトランスミッタやア
クチュエータに適切に対応できない。近年、更に適切な
プロセス制御を行うため通信機能を有したトランスミッ
タやアクチュエータが要望されている。通信機能を有し
たトランスミッタを説明する。通常のトランスミッタ
は、温度、流量、圧力、液位等を測定し、この測定値を
低周波信号(4〜20 mA )へ変換して出力するものであ
るが、通信機能を有したトランスミッタは、プロセス側
からの通信情報(例えば、当該トランスミッタの現在の
測定レンジ)を変調波に組み込み、これを前記低周波の
測定信号と多重化して制御装置1側へ伝送するインテリ
ジェント機能を備えたものである。変調方法には、FM変
調や、FSK(frequeney shift keying) 変調等がある。従
って、このような通信情報が多重化された信号を出力す
るトランスミッタに対処するため、受信用シグナルコン
ディショナ4は、復調器を備えなければならない。ま
た、送信用シグナルコンディショナ5も、同様に、通信
情報が多重化された信号を受信できるアクチュエータに
対処するため、変調器を備えなければならない。(1) 項
で述べたように多数の品種を備えなければならない上
に、通信情報を多重化できるトランスミッタ/アクチュ
エータと、そうでないものの組合わせを考慮すると、シ
グナルコンディショナの品種は更に膨大な数となり、工
業生産に適さない。
【0012】本発明の目的は、各種のトランスミッタや
アクチュエータに対し、ハードウエア的に少ない機種
(例えば1機種)を用意するだけで、これらに対応でき
るシグナルコンディショナを提供することである。本発
明の別の目的は、入力条件、出力条件の変更に対して
は、ハードウエアの変更を伴うことなくソフト的に対処
できるシグナルコンディショナを提供することである。
本発明の別の目的は、回路の大部分をIC化でき、このIC
化した回路に外付する部品を少なくできるシグナルコン
ディショナを提供することである。本発明の別の目的
は、通信情報を多重化できるトランスミッタ/アクチュ
エータと、そうでないトランスミッタ/アクチュエータ
のどちらに対しても、ハードウエア的に少ない機種で
(例えば1機種)で対応できるシグナルコンディショナ
を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、伝送路を
介してトランスミッタ(6) と接続され、このトランスミ
ッタ(6) と制御装置(1) との間の信号の送受を円滑に行
なわせるシグナルコンディショナにおいて、前記伝送路
を介して前記トランスミッタ(6) へ直流電力を供給する
電力供給手段(92)と、前記トランスミッタ(6) の出力信
号を導入し、或るレベル以上のアナログ電圧信号に変換
する入力回路(51)と、前記入力回路(51)のアナログ電圧
信号をデジタル信号へ変換するAD変換手段(52)と、前記
デジタル信号から低速信号成分を取り出す第1デジタル
フィルタ(55)と、前記デジタル信号から高速信号成分を
取り出す第2デジタルフィルタ(53)と、前記取り出した
低速信号成分にデジタル信号処理を加えて測定値を抽出
する測定器(56)と、前記取り出した高速信号成分にデジ
タル信号処理を加えて通信情報を抽出する復調手段(54)
と、を備えるようにしたものである。
【0014】第4の発明は、2線伝送路(91)を介してト
ランスミッタ(6) と接続され、トランスミッタ(6)と制
御装置(1) との間の信号の送受を円滑に行なわせるシグ
ナルコンディショナにおいて、前記2線伝送路(91)を介
して前記トランスミッタ(6) へ直流電圧を供給するとと
もに、前記制御装置(1) からトランスミッタ(6) へ伝送
する通信情報(M1)を含んだ高周波信号(S14) により前記
直流電圧を変動させることができる電力供給手段(92)
と、前記トランスミッタ(6) の出力信号を導入し、或る
レベル以上のアナログ電圧信号に変換する入力回路(51)
と、前記入力回路(51)のアナログ電圧信号をデジタル信
号へ変換するAD変換手段(52)と、前記デジタル信号から
低速信号成分を取り出す第1デジタルフィルタ(55)と、
前記デジタル信号から高速信号成分を取り出す第2デジ
タルフィルタ(53)と、前記取り出した低速信号成分にデ
ジタル信号処理を加えて測定値を抽出する測定器(56)
と、前記取出した高速信号成分にデジタル信号処理を加
えて、前記トランスミッタ(6) から前記制御装置(1) へ
伝送する通信情報(M2)を抽出する復調手段(54)と、を備
えるようにしたものである。
【0015】第5の発明は、伝送路を介してアクチュエ
ータ(7) と接続され、このアクチュエータ(7) と制御装
置(1) との間の信号の送受を円滑に行なわせるシグナル
コンディショナにおいて、前記制御装置(1) から前記ア
クチュエータ(7) へ伝送する通信情報(M1)を示すデジタ
ル信号を導入し、前記通信情報(M1)を示す変調信号の瞬
時振幅値に対応するデジタル信号を出力するデジタル変
調手段(72)と、前記アクチュエータ(7) の制御量に対応
するデジタル信号と、前記変調信号の瞬時振幅値に対応
するデジタル信号とを加算する加算器(71)と、前記加算
器(71)の出力を受け取り、これをアナログ信号へ変換す
るDA変換手段(69)と、前記DA変換手段(69)が出力するア
ナログ信号(S14) を受け取り、このアナログ信号を増幅
して前記アクチュエータ(7) へ伝送する出力回路(68)
と、を備えるようにしたものである。
【0016】第8の発明は、2線伝送路(95)を介してア
クチュエータ(7) と接続され、このアクチュエータ(7)
と制御装置(1) との間の信号の送受を円滑に行なわせる
シグナルコンディショナにおいて、前記2線伝送路(95)
を介して前記アクチュエータ(7) へ直流電流を供給する
とともに、前記制御装置(1) から前記アクチュエータ
(7) へ伝送する通信情報(M1)を含んだ高周波信号(S14)
により前記直流電流を変動させることができる電力供給
手段(92)と、前記アクチュエータ(7) から伝送してくる
信号(Vin)を導入し、これを或るレベル以上のアナログ
信号に変換する入力回路(51)と、前記入力回路(51)のア
ナログ信号をデジタル信号へ変換するAD変換手段(52)
と、 前記デジタル信号から高周波信号成分を取り出す
デジタルフィルタ(53)と、前記取出した高周波信号成分
にデジタル信号処理を加えて、前記アクチュエータ(7)
から前記制御装置(1) へ伝送される通信情報(M2)を抽出
する復調手段(54)と、を備えるようにしたものである。
【0017】
【作用】第1の発明において、電力供給手段は、伝送路
を介してトランスミッタへ電力を供給する。従って、こ
の電力供給を受けて、トランスミッタは動作し、測定信
号及びまたは通信信号を送信する。入力回路は、このト
ランスミッタからの信号を或るレベル以上のアナログ電
圧に変換する。AD変換手段は、入力回路から導入したア
ナログ信号をデジタル信号へ変換する。 第1デジタル
フィルタは、このデジタル信号から低速信号成分を取り
出す。つまり、測定信号成分を取り出す。第2デジタル
フィルタは、このデジタル信号から高速信号成分を取り
出す。つまり、通信信号成分を取り出す。測定器は、前
記低速信号成分にデジタル信号処理を加え、測定値を抽
出する。復調手段は、前記高速信号成分にデジタル信号
処理を加え、通信情報を抽出する。従って、どの様な種
類のトランスミッタが、シグナルコンディショナに接続
されても、入力回路からは、或るレベル以上のアナログ
電圧が出力される。このアナログ電圧信号には、測定信
号成分(低周波)及びまたは通信信号成分(高周波)が
含まれているが、それぞれ第1デジタルフィルタと第2
デジタルフィルタで分離されて取り出される。このよう
に、通信情報を多重化できるトランスミッタと、そうで
ないトランスミッタのどちらが接続されても対応でき
る。
【0018】第4の発明において、電力供給手段は、ト
ランスミッタへ直流電圧を供給するとともに、この直流
電圧を変動させることで、トランスミッタへ通信情報も
伝送している。従って、トランスミッタに電力を供給す
るとともに、トランスミッタに指令情報(通信情報)を
与え、これに対するトランスミッタからの応答情報も得
るような双方向通信を行うことができる。
【0019】第5の発明において、デジタル変調手段
は、通信情報を示す変調信号の瞬時振幅値に対応するデ
ジタル信号を出力する。加算器は、アクチュエータの制
御量に対応するデジタル信号と、前記変調信号の瞬時振
幅値に対応するデジタル信号とを加算する。即ち、加算
器からは、通信情報と、アクチュエータ制御量とが、加
算されたデジタル信号が取り出される。DA変換手段は、
この加算されたデジタル信号をアナログ信号へ変換す
る。即ち、このアナログ信号は、通信情報と、アクチュ
エータ制御量とが多重化された信号である。従って、ア
クチュエータが、アクチュエータ制御量のみでなく、通
信情報も受けることができる機能のものであっても対応
できる。
【0020】第8の発明において、電力供給手段は、直
流電圧を供給するとともに、この直流電圧を変動させる
ことで通信情報もアクチュエータへ伝送している。入力
回路は、アクチュエータから伝送してくる信号を導入
し、これを或るレベル以上のアナログ信号に変換する。
AD変換手段は、このアナログ信号をデジタル信号へ変換
する。デジタルフィルタは、このデジタル信号から、高
周波成分、つまり、通信情報を取り出す。従って、アク
チュエータを制御するとともに、アクチュエータに指令
情報(通信情報)を与え、これに対するアクチュエータ
からの応答情報も得るような双方向通信を行うことがで
きる。
【0021】
【実施例】以下、図面を用いて本発明を詳しく説明す
る。第1図において、制御装置1と、トランスミッタ6
と、アクチュエータ7は、第24図で説明したものと同様
なものである。第1図のシグナルコンディショナ50は、
第24図に示すADC 2(Analog to Digital Converter )
と、DAC 3(Digital to Analog Converter )と、受信
用シグナルコンディショナ4と、送信用シグナルコンデ
ィショナ5の機能を合わせ持つものである。ここで、入
力端子P1,P2と出力端子P3,P4の間に設けられた回路
は、受信機能部(第24図に示す受信用シグナルコンディ
ショナ4とADC 2に相当)であり、入力端子P7,P8と出
力端子P5,P6の間に設けられた回路は送信機能部(第24
図に示す送信用シグナルコンディショナ5とDAC 3に相
当)である。なお、第1図のトランスミッタ6には、図
示しないラインがシグナルコンディショナ50から接続さ
れ、これにより直流電力が供給されている。また第1図
では、電源部の図示を省略している。一方、アクチュエ
ータ7は、出力回路68から供給される4mA(4〜20 mA
の信号を出力する場合)を電源に用いて動作している。
【0022】まず、トランスミッタ6から出力された測
定値と通信情報を受け取り、これを制御装置1へ転送す
る受信機能部の構成から説明する。入力回路51は、例え
ば、電流/電圧変換機能(以下単にIV変換機能と記す)
とインピーダンス変換機能を持つ。IV変換機能は、例え
ば抵抗で実現でき、インピーダンス変換機能は、演算増
幅器で実現できる。即ち、トランスミッタ6から加えら
れた電流信号SAを抵抗Rに流して電圧へ変換し、この電
圧を可変ゲイン増幅器(第21図の131 参照)で増幅する
アナログ回路である。この演算増幅器のゲインは制御装
置1からの指令で決定される。また、トランスミッタ6
が熱電対をセンサとする温度測定器の場合、制御装置1
からの指令に基づき、IV変換器としての前記抵抗Rは外
され、可変ゲイン増幅器のゲインは、高ゲインに切り替
えられる(第21図の抵抗Rとスイッチ136を参照)。本
発明では、この入力回路51が備える機能を最小限(単な
る増幅機能のみ)に止どめ、後述するデジタル信号処理
部61で演算処理するようにしている。
【0023】なお、本発明の装置は、制御ステーション
10(第24図参照)とプロセス間を伝送する信号として、
測定値(またはアクチュエータ信号)と通信情報が多重
化された信号の場合を例にとって説明する。なお多重化
信号には、第4図(a) に示す周波数多重と、第4図(b)
に示す時分割多重がある。周波数多重は、例えばFSK変
調波と測定値を示す低速信号(4〜20mAの信号)を重畳
したものであり(第4図(a) 参照)、時分割多重は、時
間を区切り、例えばt1〜t2間及びt3〜t4間はFSK 変調波
を伝送し、t2〜t3間は測定値を示す低速信号を伝送する
方法である(第4図(b) 参照)。なおFSK変調とは、第
5図に示す如く、通信情報を意味する信号の0,1と、
2種類の周波数foとf1とを対応させた変調方法である。
【0024】第1図では、周波数多重された伝送信号の
波形を図の中に記載している。ADC 52は、入力回路51か
ら導入した多重化されたアナログ信号を一律にデジタル
・コード信号SCへ変換する。つまり、ADC 52は、例えば
第4図(a) に示す合成波形mの振幅の瞬時値を次々とデ
ジタル・コード信号SCへ変換する。従ってこのデジタル
・コード信号SCには、測定値を示す情報(例えば第4図
(a) のA1,A2)と、FSK 変調波による情報(第5図(a)
参照)とが含まれている。
【0025】デジタル信号処理部61は、このデジタル・
コード信号SCから低速信号成分と変調された信号成分
(高速信号成分)を分離して取り出し、それぞれへデジ
タル信号処理を加え、測定値と通信情報とを抽出する。
デジタル信号処理部61は、例えば、デジタルバンドパス
フィルタ53と、デジタル復調器54と、デジタルローパス
フィルタ55と、測定器56などで構成される。なお、測定
器56は、例えばデジタル演算器58と、メモリ59と、テー
ブル60などで構成される。デジタル復調器54からは、通
信情報が抽出され、測定器56からは、測定値が抽出され
る。このようなデジタル信号処理部61は、DSP (Digita
l signal Processor) 等で構成することができ、各構成
部分53〜60の特性と機能は、例えばソフトウエアにより
変更できる。
【0026】インタフェース64は、このデジタル信号処
理部61の出力信号S1,S2を受け取り、この信号S1,S2を
制御装置1へ転送するものである。つまりインタフェー
ス64は、デジタル信号処理部61から制御装置1へデータ
S1,S2の転送を行うため、両者のデータの型式や転送方
式の整合をとるものである。例えば、デジタル復調器54
からシリアルなデータS1を導入し、これをパラレルなデ
ータs3に変換してから送信する。この場合、第1図では
データS3とS4の信号ラインを1本ずつ、フォトカプラ6
5,66を1個ずつ描いたが、実際は複数本のラインと複
数個のフォトカプラの組み合わせとなる。フォトカプラ
65,66は、プロセス側からの過大信号が制御装置1へ直
接加わらないようにするために設けた絶縁手段である。
フォトカプラ65からは、通信情報を意味する受信信号S5
が出力され、フォトカプラ66からは、測定値を意味する
測定信号S6が出力される。
【0027】次に、制御装置1から出力されたアクチュ
エータの制御量を示すアクチュエータ信号S9と、通信情
報を意味する送信信号S8を受け取り、これをアクチュエ
ータ7へ転送する送信機能部の構成を説明する。フォト
カプラ75,76は、フォトカプラ65,66と同様な作用・効
果を持つものである。即ち、制御装置1からの信号S8,
S9を絶縁してインタフェース78に加える。インタフェー
ス78も上述のインタフェース64と同様な作用・効果を持
つものである。即ち、制御装置1からデジタル信号処理
部70へデータS8,S9の転送を行うため、両者のデータの
型式や転送方式の整合をとるものである。その結果、イ
ンタフェース78のI/O 73と74からは、例えば第1図中に
図示するデータS10 ,S11がデジタル信号処理部70へ加
えられる。なお第1図に図示したデータS10 とS11の波
形は、アナログ的に表現したものであるが、実際はデジ
タル・コード信号である。
【0028】デジタル信号処理部70は、インタフェース
78から2つのデジタル・コード信号S10 ,S11 を導入
し、それぞれにデジタル演算処理を加える。そして、デ
ジタル信号処理部70は、アクチュエータ7の制御量(4
〜20 mA に相当)を表すデジタル・コード信号S11 と、
変調された信号の振幅値を表すデジタル・コード信号S1
2 と、を加算した多重化されたデジタル・コード信号S1
3 を出力するものである。このデジタル信号処理部70
は、例えば、デジタル変調器72と、デジタル加算器71で
構成される。デジタル変調器72は、導入した信号S10 の
“1”と“0”の状態に合わせて、周波数信号f1とf0の
振幅の瞬時値を表すデジタル・コード信号を出力する
(第5図参照)。即ち、信号S10 が“1”であれば、デ
ジタル変調器72は、周波数f1の信号の振幅の瞬時値を示
すデジタル・コード値を出力し、信号S10 が“0”であ
れば、デジタル変調器72は、周波数f0の信号の振幅の瞬
時値を示すデジタル・コード値を出力する。
【0029】なお、第1図では、アクチュエータ信号S9
(即ち、S11でもある)に何等のデジタル信号処理を加
えず直接デジタル加算器71へ導く例で図示したが、何等
かのデジタル信号処理を加えてもよい。例えば、制御装
置1からは、アクチュエータ7の制御量0〜100 %を示
す信号S9が出力され、デジタル処理部70の図示しない演
算ブロックでこれを4〜20 mA に相当するデジタル・コ
ード信号へ変換演算する場合がある。
【0030】デジタル変調器72は、例えば、FSK 変調を
行い、第1図に示す信号S10 を導入して、信号S12 を出
力する。第1図ではこの信号S12 もアナログ的に表現し
たが実際の信号S12 は、第1図の図中に示す信号波形S1
2 の瞬時振幅値を示すデジタル・コード信号である。デ
ジタル加算器71は、信号S12 とS11 をデジタル加算して
例えば周波数多重された信号S13 を出力する。このよう
なデジタル信号処理部70は、上述と同様に、DSP 等で構
成することができ、各構成部分71と72の特性と機能は例
えばソフトウエアにより変更できる。DAC 69は、デジタ
ル信号処理部70から加えられた多重化されたデジタル・
コード信号S13 を一律にアナログ信号S14 へ変換する。
つまり、DAC 69は、デジタル・コード信号S13 を例えば
第4図に示すような合成アナログ波形mへ変換する。従
ってこのアナログ信号mには、アクチュエータ7の制御
量を示す情報(例えば第4図のレベルA1,A2に相当)
と、FSK 変調波による通信情報(例えば第5図(a) に相
当)とが含まれている。
【0031】出力回路68は、この信号S14 を電流信号SB
へ変換して出力するアナログ回路である。なおDAC 69が
出力する信号S14 は、一般に電圧信号である。ここで加
算器71に加えられるアクチュエータ信号S11 は、4〜20
mA に相当とする内容である。従って、出力回路68から
は、この4〜20 mA の低速信号にFSK変調波が重畳され
た波形、つまり第1図の図中に記載したような波形の信
号SBが出力される。アクチュエータ7が内蔵する受信回
路7aは、この信号SBを導入し、アクチュエータ7の制御
量(4〜20 mA の値)を取り出し、これにより操作手段
7b(例えばバルブ)を駆動する。また、通信情報を復調
して取り出し、例えば、この通信情報で指示されたアク
チュエータ7のレンジが選択される。
【0032】以上のように構成された第1図装置の動作
を説明する。まず、受信機能部(51,52,61, …)から説
明する。本発明のシグナルコンディショナ50は、これに
接続されるトランスミッタ6の通信機能の有無にかかわ
らず適切に動作するが、ここでは通信機能を有したトラ
ンスミッタが接続された例で説明する。
【0033】即ち、トランスミッタ6は、測定値(例え
ば測定圧力値)を4〜20 mA の低速信号に変換し、更に
この低速信号へ例えばFSK 変調した信号(通信情報)を
多重して出力する。通信は、例えば半2重FSK 通信(12
00ボー)である。電流信号SAは、測定信号と通信信号が
多重化されたまま入力回路51に内蔵された抵抗(第9
図、第21図のRを参照)に流れて電圧信号に変換され
る。この電圧信号は、入力回路51に内蔵された増幅器
(第21図の131 参照)により、適度な電圧レベルまで増
幅され、ADC 52へ加えられる。ADC 52は、導入したアナ
ログ信号を一律にデジタル信号へ変換してデジタル信号
処理部61に加える。
【0034】デジタル信号処理部61では、デジタル・バ
ンドパス・フィルタ53(以下、単にバンドパスフィルタ
53と記す)の作用により、導入したデジタル・コード信
号SCから所定の高周波成分(通信情報成分)を抽出す
る。また、デジタル・ローパスフィルタ55(以下、単に
ローパスフィルタ55と記す)により低周波成分(測定値
成分)を抽出する。なお、バンドパスフィルタ53とロー
パスフィルタ55のフィルタ特性は、ソフトウエアにより
調整することができるので、例えば信号SAにおける通信
情報の変調波が別の周波数帯域である場合、その周波数
帯域に適合するようにハードウエアを変更することなく
フィルタ特性を調整できる。なお、第1図のバンドパス
フィルタ53は、高周波成分を抽出するものであり、ハイ
パスフィルタ(high pass filter) を用いることができ
る。
【0035】しかし第1図の例と異なり、複数種類の通
信情報を伝送する場合は、バンドパスフィルタを使用す
る必要がある。この理由を説明する。2つの通信情報Y
1,Y2を伝送する場合、例えば、通信情報Y1は、周波数f
y1 を中心とする周波数帯域の信号に変調され、通信情
報Y2は、周波数fy2 を中心とする周波数帯域の信号に変
調される。従って、それぞれの帯域fy1 ,fy2 の信号を
取り出すためにバンドパスフィルタが必要になる。
【0036】デジタル復調器54は、バンドパスフィルタ
53から導入した高周波成分を復調し、第1図に示すよう
な波形S1(デジタル・コード信号)を得る(第5図(a)
も参照)。復調動作の例を説明する。デジタル復調器54
に内蔵するゼロクロス検出器(図示せず)によりバンド
パスフィルタ53から導入した信号とゼロ点を比較する。
そしてゼロクロスの時間間隔からFSK が復調される。こ
のように復調された通信情報S1は、インタフェース64の
I/O 62と、フォトカプラ65を介して制御装置1へ伝送さ
れる。
【0037】一方、測定器56は、ローパスフィルタ55か
ら導入した低周波成分に、デジタル演算を加えること
で、測定値を得ている。この演算は、デジタル演算器58
で行い、演算に必要なデータ及び演算途中で発生したデ
ータは、メモリ59に格納することができる。また、測定
器56はテーブル60を備えており、非直線のデータを直線
のデータに変換する必要がある場合、このテーブル60を
参照する。例えば、このテーブルには <熱電対の熱
起電力:温度> の関係を記述することができ、テー
ブル60を参照することで熱起電力の値から、直ちに温度
を読み取ることができる。また、デジタル演算器58とし
ては、例えば、乗算、2乗演算、平均化演算などの機能
を備えることができる。これらの各演算機能は、公知の
技術を用いることで実現できる。例えば、平均化演算機
能を用いることで、トランスミッタ6から送られた信号
SAの低周波成分(第4図(a) のA1,A2)の平均値を得る
ことができる。測定器56で得られた測定値を示すデジタ
ル・コード信号S2は、インタフェース64のI/O 63と、フ
ォトカプラ66を介して制御装置1へ伝送される。
【0038】次に、送信機能部(68,69,70,78,…)の動
作を説明する。制御装置1から通信情報を意味する送信
信号S8(これはデジタル・コード信号)と、アクチュエ
ータ7の制御量を示すアクチュエータ信号S9(これもデ
ジタル・コード信号)が、フォトカプラ75,76を介して
インタフェース78に加えられる。その結果、インタフェ
ース78のI/O 73からは、例えば第1図の図中に示すよう
な送信データ列の信号S10 がデジタル変調器72に加えら
れる。そしてデジタル変調器72は、信号S10 に応じた変
調波の振幅を意味するデジタル・コード信号S12 を出力
する。第1図の中に描いた信号S12 の波形は、アナログ
的に描かれているが、現実の信号S12 は、この変調波の
瞬時振幅値を表すデジタル・コード信号である。一方、
インタフェース78のI/O 74からは、アクチュエータ7の
制御量を示す信号S11 がデジタル信号処理部70に加えら
れる。ここで、4〜20 mA に相当するデジタル・コード
信号をアクチュエータ信号S9として制御装置1が出力し
た場合、デジタル信号処理部70は、導入した信号S11 に
何等の演算を加えず直接加算器71に加えることができ
る。しかし、制御装置1が、アクチュエータ信号S9とし
て単にアクチュエータ7の制御量0〜100 %を示す内容
の信号を出力した場合には、デジタル信号処理部70の図
示しない演算ブロックにて、これを4〜20 mA に相当す
るデジタル・コード信号へ変換する演算を行う。
【0039】デジタル加算器71は、信号S12 とS11 をデ
ジタル加算して周波数多重された信号S13 を出力する。
そして、DAC 69は、デジタル信号処理部70から加えられ
た多重化されたデジタル・コード信号S13 を一律にアナ
ログ信号S14 へ変換する。アナログ信号S14 には、アク
チュエータ7の制御量を示す情報(例えば第4図のA1,
A2に相当する低周波成分)と、FSK 変調波による通信情
報(例えば第5図(b) に示す高周波成分)とが含まれて
いる。出力回路68は、この信号S14 を電流信号SBへ変換
して出力する。加算器71に加えられるアクチュエータ信
号S11 は、4〜20 mA に相当とする内容であるため、出
力回路68からは、この4〜20 mA の低周波信号にFSK 変
調波が重畳された第1図の図中に示す如くの波形の信号
SBが出力される。アクチュエータ7が内蔵する受信回路
7aは、この信号SBを導入し、4〜20 mAの電流値によ
り、操作手段7bを駆動する。また、受信回路7aは、伝送
されてきた信号の高周波成分から通信情報を復調して取
り出し、この通信情報により、例えばアクチュエータ7
のレンジを指令されたレンジへ変化させる。
【0040】第1図に示すシグナルコンディショナ50
は、受信機能部と、送信機能部を共に備えた構成である
が、どちらか一方のみを備えるようにしてもよい。第2
図装置は、受信機能部のみを備えたシグナルコンディシ
ョナである。なお、上述では多重化された信号として周
波数多重された例で説明したが時分割多重(第4図(b)
参照)された信号でも本発明のシグナルコンディショナ
は、測定情報と通信情報を送受信できるのは明らかであ
る。即ち、第4図(b) のt1〜t2とt3〜t4の区間では、デ
ジタル復調器54より信号S1が得られ、第4図(b) のt2〜
t3の区間では、測定器56から信号S2が得られる。
【0041】また、第1図では、端子P1,P2間に加えら
れる信号は、4〜20 mA の低周波信号に変調波が多重さ
れた信号として説明した。しかし、トランスミッタ6が
熱電対をセンサとする場合、微小の熱起電力が信号SAと
して出力されることになる。このような微小電圧の伝送
信号SAを出力するセンサが、シグナルコンディショナに
接続される場合、制御装置1からシグナルコンディショ
ナ50へ指令信号を加え、入力回路51におけるI/V 変換す
るための抵抗Rの接続を切り離し、入力回路51が内蔵す
る可変ゲイン増幅器のゲインを高ゲインに切り替える
(第21図参照)。
【0042】次に、第1図のADC 52について説明する。
AD変換器(Analog to DigitalConverter )は、その動
作原理として、全並列型AD変換器と、逐次比較型AD変換
器がよく知られている。全並列型AD変換器は、2n 個の
比較器を用い、入力電圧に最も近いデジタル・コードへ
一気に変換する方法である。逐次比較型AD変換器は、基
準となるDA変換器(Digital toAnalog Converter)の出
力電圧が入力信号に最も近くなるようにデジタル・コー
ドを2分探索法により求める方式である。
【0043】本発明の装置は、上記した2つの動作原理
のAD変換器を、ADC 52に用いても、小品種化及びIC化の
効果を得ることができる。しかし、オーバサンプリング
方式のAD変換器を用いると、通信情報が多重化された信
号の伝送を行うシグナルコンディショナ50においては、
更に、以下に説明するような顕著な効果がえられるの
で、このオーバサンプリング方式のAD変換器について説
明する。近年のプロセス制御の分野においては、トラン
スミッタ6から送られてくる低周波(100Hz 以下)の測
定成分(例えば第4図のA1) の測定精度として、14ビッ
ト程度の分解能が要求される。
【0044】一方、この測定成分に多重される通信信号
(第4図参照)の周波数は、一般に10KHz 程度である
が、その通信信号の測定精度は、6ビットの分解能でよ
いとされる。その理由は、通信信号については、第5図
の如くfoまたはf1の識別さえできれば、その通信内容を
読むことができるからである。したがって、第1図装置
に用いるADC 52として100Hz で14ビット、10KHz で6ビ
ットの機能を持つAD変換器が必要である。第7図は、AD
変換器の入力信号の周波数と変換ビット数(分解能)の
関係を示す図である。通常、AD変換器では、周波数と、
変換ビット数とは、相反する関係にある。即ち、第7図
のラインLに沿った関係となる。例えば或る設計による
AD変換器の特性が、第7図に示すB2点であれば、このAD
変換器は、周波数が0〜f3のアナログ信号をA3ビットで
変換できることを示している。また別のAD変換器の特性
はB3点の如くである。従って、何等の対策を施さない
と、第7図のB1点(10KHz 6ビットの分解能)とB5点
(100Hz 14ビットの分解能)を同時に満たす10KHz で14
ビットのB6点のAD変換器が必要になる。しかし、10KHz
で14ビットのAD変換器は、第7図に示す如く一般に得ら
れる特性ラインLより掛け離れて上位の特性であり、こ
のようなAD変換器を全並列型AD変換器または逐次比較型
AD変換器で製作すると高価なものとなり、かつ規模の大
きい構成になる。
【0045】本発明では、ADC 52として、オーバサンプ
リング方式のAD変換器を用いることで、上記問題点(高
価・大規模)を解決している。要約するとオーバサンプ
リング方式のAD変換器は、低周波の信号成分について
は、オーバサンプル比が大きくなるので、高精度でAD変
換でき、高周波の信号成分については、オーバサンプル
比が小さくなるので、低い精度でAD変換することにな
る。つまり、本発明では、1個のオーバサンプリング方
式AD変換器を用いて、100Hz で14ビット、10KHz で6ビ
ットの機能を同時に実現している。
【0046】これを説明する。第3図にありふれた構成
のオーバサンプリング方式のAD変換器の構成を示す。第
3図は、第1図中において点線で囲ったブロック90に相
当する構成である。一般に、オーバサンプリング方式の
AD変換器と言った場合、第3図のΣ△変調器52と、この
出力をフィルタリングするデジタルフィルタ53,55との
組み合わせを指すが、本明細書では、第1図回路との対
応性をとるために、Σ△変調器52が第1図のADC 52に相
当するとして説明する。
【0047】第3図の回路の動作を説明する。第1図の
入力回路51の出力SGを、第3図の前置フィルタ81に導入
する。前置フィルタ81は、ナイキスト周波数(サンプリ
ング周波数の1/2 )より高い周波数成分を除去し、サン
プリングに伴う折り返し雑音を防ぐ作用を持つ。この前
置フィルタ81の出力は、スイッチSW2 によりサンプリン
グされる。オーバサンプリング方式のAD変換器では、最
終的に必要な測定対象の信号周波数より十分高い(例え
ば、10倍以上高い)サンプリング周波数に設定されてい
る点が特徴の一つである。アナログ加算器82は、このサ
ンプリングされた入力信号値と、1ビットDA変換器86か
ら出力される仮想的な予測波形との差を出力する。積分
器83はこのアナログ加算器82の出力を積分し、この出力
を比較器84で量子化する。比較器84の出力は、Dフリッ
プフロップで構成される1クロック遅延器85を介して1
ビットDA変換器86に加えられる。第3図で点線のブロッ
ク部分52は、一般にΣ△変調器と呼ばれる構成であり、
加えられた入力SGをΣ△変調して出力する。即ち、Σ△
変調された信号SFは、全並列型AD変換器または逐次比較
型AD変換器で得られる変換デジタル信号と、“多少意味
合いが異なる”が、このΣ△変調された信号SFも、入力
信号SGをデジタル・コード信号へ変換したものである。
従って、本明細書では、第3図のΣ△変調器52を第1図
のADC 52に相当するとしている。
【0048】上記した“多少意味合いが異なる”点を説
明する。第1図に示すADC 52を例えば全並列型AD変換器
や逐次比較型AD変換器で構成した場合、その出力信号SC
は、入力信号SGと1対1に対応したデジタル・コード信
号である。従って、これをバンドパスフィルタ53とロー
パスフィルタ55てフィルタリングすることで、高周波成
分SDと低周波成分SEをそれぞれ抽出できる。
【0049】一方、オーバサンプリング方式のAD変換器
を用いた場合、第3図のΣ△変調器52の出力SFは、入力
信号SGをΣ△変調したものであり、入力信号SGと1対1
に対応していない。オーバサンプリング方式のAD変換器
では、Σ△変調された信号SFをデジタルフィルタに通し
て初めて、入力信号SGに対応したデジタル・コード信号
が得られる。つまり、第3図のバンドパスフィルタ53か
らは、入力信号SGの高周波成分と1対1に対応したデジ
タル・コード信号SDが得られ、ローパスフィルタ55から
は、低周波成分と1対1に対応したデジタル・コード信
号SEが得られる。なお、第3図のバンドパスフィルタ53
とローパスフィルタ55は、第1図のそれと同じである。
【0050】要するにΣ△変調された信号SFをバンドパ
スフィルタ53に通すと、第5図の高周波成分を例えば6
ビットのデジタル・コードに変換した信号SDが取り出さ
れる。また、ローパスフィルタ55に通すと、低周波の測
定成分が、例えば14ビットのデジタル・コードに変換し
た信号SEが取り出される。つまりローパスフィルタ55に
よれば、低周波の測定成分(4〜20 mA )に対しては、
大きなオーバサンプル比でサンプリングしたデータを演
算することになるので量子化誤差は小さくなる。従っ
て、この結果得られるAD変換されたデータは、高精度と
なる。要するに、AD変換精度(例えば14ビット)は、オ
ーバサンプル比で決定されるので低周波の信号程オーバ
サンプル比が大きくなり、高分解能でデジタル信号へ変
換される。
【0051】一方、バンドパスフィルタ53によっても、
Σ△変調器52の出力は、デジタル・コード信号へ変換す
ることはできるが、高周波の信号成分に対し小さいオー
バサンプル比でサンプリングしたデータを演算すること
になるので量子化誤差が増大し、その結果、得られるAD
変換されたデータの精度は低下する。従って、高周波成
分は、例えば6ビットの変換精度となる。以上の結果、
オーバサンプリング式のAD変換器では、第7図のよう
に、高周波の成分に対しては、例えばB1点のように、10
KHz にて6ビットであるが、低周波の対しては、例えば
B5点のように100Hz で14ビットの変換精度が得られる。
【0052】以上は、受信機能部のADC 52をオーバサン
プリング方式のAD変換器で構成した場合の説明である
が、同様に送信機能部のDAC69をオーバサンプリング方
式のDA変換器で構成しても、同様な効果(必要な機能を
安価に実現できる)が得られる。第22図にありふれた構
成のオーバサンプリング方式のDA変換器を示す。第22図
で示すΣ△変調器の構成は、第3図のそれと同じであ
る。なお、第1図、第2図、第3図ではフィルタを2個
設けた例で説明したが、もっと多数のフィルタを設け、
複数の周波数情報を選択できるようにしてもよい。ただ
し、この場合、既述したようにフィルタ53としては、ハ
イパスフィルタを用いることはできず、バンドパスフィ
ルタを用いなければならない。また、通信情報は、FSK
変調により伝送する例で説明したが、FSK 変調に限るも
のではない。
【0053】第1図及び第2図では、3線伝送路を介し
てシグナルコンディショナ50と接続されるトランスミッ
タ6を想定して説明した。即ち、図示したライン101 ,
102の他に、図示しない電源供給用のラインが、シグナ
ルコンディショナ50からトランスミッタ6に接続されて
いる例である。なお、第1図のシグナルコンディショナ
50は、電源部の図示を省略してある。
【0054】第8図は、2線伝送路91を介して接続され
るトランスミッタ6を想定した構成図である。第8図が
第1図と異なる点は、2線の伝送路91を介してシグナル
コンディショナ50とトランスミッタ6が接続されている
こと、第1図では図示しなかった、電力供給部92と、DC
/DC コンバータ93と、制御回路94と、フォトカップラ96
とを新たな構成要素として追加したことである。その他
の構成は、第1図と全く同じである。なお、第1図で
は、デジタル信号処理部61,70と、インタフェース64,
78の構成を細かい機能ブロックで表現したが、第8図で
はこれを単に1個のブロックで描いている。
【0055】第8図のシグナルコンディショナ50を説明
する。DC/DC コンバータ93は、端子P12 とP13 の間に加
えられた直流電圧VM を別の値の直流電圧Vcc へ変換し
て出力するものである。このDC/DC コンバータ93として
は、ありふれた構成のものを用いることができる。DC/D
C コンバータ93は、例えばスイッチSW5 と、トランスT
と、整流用ダイオードD1と、平滑用コンデンサC1などで
構成することができる。 制御回路94は、制御装置1か
ら加えられた信号S16 に基づいて、DC/DC コンバータ93
の出力電圧Vcc の大きさを制御する。また、デジタル信
号処理部61から測定信号S2を導入し、例えばトランスミ
ッタ6側でショートなどが発生した場合、測定信号S2が
異常値になるので、これを検出して、出力電圧Vcc を急
減させ、不要なパワーロスを防いでいる。
【0056】出力電圧Vcc の値を制御する方法の一例を
説明する。例えば、制御回路94により、第20図の如く、
DC/DC コンバータ93を構成するスイッチSW5 のオン・オ
フの割合を制御する。その結果、トランスTに供給され
る電力量が制御されので、オン・オフの割合にしたがい
トランスTの2次側電圧は、変化する。第20図は、スイ
ッチSW5 のオン・オフの状態を示す図である。第20図の
実線が、HIGHの時にスイッチSW 5はオンとなる。第20図
(a) の場合、最大の出力電圧Vcc が得られる。そして、
スイッチSW5 のオンの割合が減少する程、出力電圧Vcc
は低下する。即ち、第20図(C) のように3/8の割合で
オンの回数を制御すると、full Power時の、3/8のパ
ワーしか出力されない。
【0057】電力供給部92は、DC/DC コンバータ93から
直流定電圧Vcc を導入し、制御回路94から加えられた制
御信号S17 により指令された電圧、例えば、24V を出力
端子P10 から出力するものである。即ち、制御信号S17
は、電力供給部92から、何ボルトの電圧を出力させる
か、または何ミリアンペアの電流を出力させるかを指令
する信号である。トランスミッタ6は、第4図で説明し
たような高周波の通信情報を測定値(例えば4〜20 mA
)に組み込んで出力できる機能を有したものと仮定す
る。入力回路51は、例えば入力端子P1と共通電位間に抵
抗Rを備え、この抵抗Rにより、トランスミッタ6から
導入した電流4〜20 mA の低周波信号と、これに重畳さ
れた高周波信号を、電圧信号へ変換し、更に増幅器にて
適度な大きさの信号SGに増幅してADC 52へ出力してい
る。このような第8図の構成によれば、電力供給部92か
ら、電圧(または電流)が、2線伝送路91の一方のライ
ンを介してトランスミッタ6へ供給され、他方のライン
を介して、トランスミッタ6側からの信号(測定値と通
信情報)を入力回路51へ導入している。
【0058】第9図は、第8図の電力供給部92と入力回
路51、または出力回路68の具体的構成例を示す図であ
る。第9図は、ほとんどの構成素子を共通に用い、スイ
ッチSW3 を切替えることで、(A) ある時は、トランスミ
ッタ6へ電力を供給する機能と、このトランスミッタ6
からの伝送信号を導入する入力回路51の機能とを持ち、
(B) ある時は、アクチュエータ7へ出力信号SBを送信
する出力回路68の機能とを有する点に特徴がある。
【0059】第9図において、T1,T2は、伝送路が接続
される一対の外部端子である。111は伝送路に流れる電
流、即ち、一対の端子T1,T2に流れる電流を受信する入
力回路で、この実施例では端子T2と共通電位との間に抵
抗Rを接続し、その電圧降下による信号を受信信号とし
て取り出すように構成したものである。この入力回路11
1 (第1図の入力回路51に相当する)は、抵抗素子R以
外の素子を用いてもよい。112 はレギュレータであり、
外部端子T1,T2に定電流を出力する定電流モードと、外
部端子T1,T2に定電圧を出力する定電圧モードの両方の
モードで動作可能のように構成されたものである。この
レギュレータ112 は、コレクタが直流電圧Vcc に接続さ
れ、エミッタが外部端子T1に接続されたトランジスタQ1
と、その出力端子がトランジスタQ1のベースに接続され
た増幅器U1とで構成される。113 はモード切替回路であ
り、設定手段114 と、信号出力手段115と、スイッチSW3
とで構成される。このモード切替回路113 は、外部端
子T1,T2に接続されるフィールド機器の種類に応じてレ
ギュレータ112 を、定電圧モードまたは定電流モードに
切替えるものである。設定手段114 は、第8図の制御装
置1からの指令に基づき、スイッチSW3 を接点a1,a2の
いずれかへ接続し、レギュレータ112 を定電流モードま
たは定電圧モードにするものである。信号出力手段115
は、設定手段114 のモード設定に応じて、所定の大きさ
の信号を増幅器U1の一方の入力端子(+) に印加したり、
しなかったりするものである。この信号出力手段115
は、例えばDA変換器を用いることができる。R1,R2は、
出力端子T1と共通電位の間に接続した分圧抵抗である。
T4は、入力回路111 を構成する抵抗Rで受信した信号を
取出す信号取出し端子である。T3は、信号印加端子であ
り、レギュレータ112 を構成している増幅器U1の一方の
入力端子(+) へ接続されている。この信号印加端子T3に
は、第8図のトランスミッタ6またはアクチュエータ7
へ伝送すべき信号が、制御回路94から加えられる。
【0060】ここで、第9図の回路を第8図に示す出力
回路68として動作させる場合、前記伝送すべき信号と
は、制御装置1によって演算されたアクチュエータ信号
S9や通信情報S8に基づいて作り出された信号S14 であ
る。この場合、第9図の信号出力手段115 は、第8図の
DAC69で兼用される。また、第9図の回路を電力供給用
と入力回路51として機能させる場合、伝送すべき信号と
は、接続されたトランスミッタ6が要求する電源として
の電圧(例えば24 V)または電流(例えば4mA)と、制
御装置1からトランスミッタ6へ伝送する通信情報S8で
ある(第8図、第14図参照)。スイッチSW3 の共通端子
は、増幅器U1の他方の入力端子(-) に接続され、接点a1
は、分圧抵抗R1,R2の共通接続点に接続され、また接点
a2は、入力回路11を構成している抵抗Rの一端に接続さ
れている。スイッチSW3 は、設定手段114 によって駆動
される。
【0061】ここでスイッチSW3 が接点a1側に接続され
ると、分圧抵抗R1が増幅器U1を含むアンプの帰還抵抗な
り、増幅器U1の入力端子(-) が抵抗R2を介して共通電位
に落ちるため、レギュレータ112 は、増幅度{1+(R1/
R2) }で表される定電圧出力モードとなる。一方、スイ
ッチSW3 が接点a2側に接続されると、定電流出力モード
となる。その理由を説明する。増幅器U1の2つの入力端
子(+) ,(-) は、増幅器U1が正常に動作している時は、
事実上、同電位である。その理由は、次の通りである。
増幅器U1の2つの入力端子(+),(-) の間の電圧をeと
し、レギュレータ112の出力電圧をVout とすれば、Vo
ut =A・eである。ここで、Aは、レギュレータ112
のオープンループのゲインである、通常、80dBはある。
また、Vout は、例えば、24 Vであるから、上式よりe
は、約0vと見なすことができる。
【0062】従って、端子T3に第8図の制御回路94から
定電圧Eo を加えたとすれば、スイッチSW3 の接点a2を
介して、抵抗Rには、常に定電圧Eo が加わることにな
る。即ち、抵抗Rには、常に、Iin=Eo /R の電流
が流れることになる。そして、この電流Iinは、端子T2
側から供給されるので、端子T1,T2間に接続されたトラ
ンスミッタには、定電流Iinが加えられたことになる。
このように構成した第9図回路の動作を、(A) トラン
スミッタ6へ電力を供給し、このトランスミッタ6から
の伝送信号を導入する入力回路51として動作させる場合
と、(B) アクチュエータ7へ出力信号を送信する出力
回路68として動作させる場合と、にそれぞれ分けて説明
する。 <トランスミッタ6へ定電圧を供給し、このトランスミ
ッタ6から電流信号を入力する入力回路として第9図回
路を動作させる場合>
【0063】第10図は、この場合での接続状態を示す図
である。第10図と第8図の対応関係を述べると、第10図
の外部端子T1は、第8図の端子P10 に対応し、第10図の
外部端子T2は、第8図の端子P1に対応する。また、第10
図のレギュレータ112 と抵抗R1,R2とスイッチSW3 とモ
ード切替回路113 で構成される部分は、第8図の電力供
給部92に対応し、第10図の入力回路111 は、第8図の入
力回路51に対応し、第10図の電源電圧Vcc は、第8図の
DC/DC コンバータ93の出力電圧Vcc に対応する。 そし
て、第10図の外部端子T1,T2間には、伝送路91を介し
て、電流信号Iinを出力するようなトランスミッタ6が
接続されている。設定手段114 は、スイッチSW3 を接点
a1側に接続する。これにより、レギュレータ112 を構成
している増幅器U1の一方の入力端子(-) に、分圧抵抗R
1,R2による分圧電圧が帰還され、レギュレータ112
は、定電圧出力モードになる。また、信号出力手段115
は、増幅器U1の他方の入力端子(+) に所定の電圧信号Vi
を印加する。これにより、レギュレータ112 は、外部端
子T1と共通電位間に出力される出力電圧Voutが、所定の
電圧信号Viに対応する例えば24 Vの定電圧に維持される
ように制御する。即ち、端子T1に出力される出力電圧Vo
utは、 Vout=Vi・{1+(R2/R1)} である。トランスミッタ6は、プロセス量に応じて伝送
路91を流れる電流を制御することで、プロセス信号を端
子T2へ加える。即ち、伝送路91を介して伝送されたプロ
セス信号(電流Iin)は、入力回路111 を構成する抵抗
Rに流れ、その両端にプロセス量に対応した電圧Eout
を発生する。この電圧信号Eout は、受信信号取出し端
子T4から取出され、図示しない増幅器にて適当な大きさ
の電圧信号SGに増幅され、第8図のADC 52に加えられ
る。
【0064】<アクチュエータ7へ電流信号を出力する
回路として第9図回路を動作させる場合:即ち、出力回
路68として動作させる場合> 第11図は、この場合での接続状態を示す図である。第11
図と第8図の対応関係を述べると、第11図の外部端子T1
は、第8図の端子P5に対応し、第11図の外部端子T2は、
第8図の端子P6に対応する。また、第11図のレギュレー
タ112 と、抵抗R1,R2,Rと、スイッチSW3 と、モード
切替回路113 で構成される部分は、第8図の出力回路68
に対応する。また、第11図の信号出力手段115 は、第8
図のDAC69に対応し、第11図の電源電圧Vcc は、第8図
のDC/DC コンバータ93の出力電圧Vcc に対応する。外部
端子T1,T2間には、伝送路95を介してアクチュエータ7
が接続される。なお、設定手段114 は、スイッチSW3 を
接点a2側に接続する。これにより、レギュレータ112 を
構成している増幅器U1の一方の入力端子(-) に、抵抗R
が帰還抵抗となるように接続され、レギュレータ112 は
定電流出力モードになる。そして、この状態では、増幅
器U1の他方の入力端子(+) に接続される端子T3へ、アク
チュエータ7に伝送すべき信号Vsが印加され、これによ
りレギュレータ112 は、外部端子T1からアクチュエータ
7に伝送する出力電流Iout を信号Vsに応じて制御す
る。端子T1からアクチュエータ7に対して伝送される出
力電流Iout は、 Iout =Vs/R で表される。
【0065】以上のように第9図の回路は、<トランス
ミッタ6へ定電圧を供給し、このトランスミッタ6から
電流信号を入力する入力回路として動作させる場合>
と、<アクチュエータ7へ電流信号を出力する場合:出
力回路68として動作>とで、主要部の構成要素を共用す
ることができる。しかも、この動作の切替をモード切替
回路113 での簡単な操作で切り替えることができる。
【0066】以上は典型的なトランスミッタ6とアクチ
ュエータ7が接続された場合の例であるが、実際のフィ
ールドでは、上記以外に、 (a) 電圧信号を出力するトランスミッタ或いはセンサ (b) 電圧信号によって駆動されるアクチュエータ もある。第9図に示す回路は、これらのトランスミッ
タ、センサ、アクチュエータの場合にも対応できるの
で、その時の動作を説明する。
【0067】<電圧を出力するトランスミッタ(または
センサ)から電圧信号を入力する入力回路として、第9
図回路を動作させる場合> このようなトランスミッタやセンサの例を第19図に示
す。第19図(a) は、熱電対がセンサとして用いられた場
合であり、この場合、第9図の外部端子T1,T2には、熱
電対から数ミリボルトの電圧Vp が加えられる。なお、
熱電対は、電源の供給を必要としない。第19図(b) は、
ポテンショメータがトランスミッタとして用いられた場
合であり、ポテンショメータの可動片は、プロセス量に
したがって、駆動される。この場合、ポテンショメータ
は、シグナルコンディショナから、定電流Iout (通常
は、4mA)の供給を必要とする。その結果、ポテンショ
メータは、Vp =rp ・Iout の電圧を外部端子T1,T2
へ加える。なお、rp は、ポテンショメータの抵抗であ
る。このような熱電対やポテンショメータが外部端子T
1,T2へ接続される場合、第9図の回路は、第12図のよ
うに接続構成される。まず、第19図(a) の熱電対が第12
図の外部端子T1,T2へ接続される場合の動作を説明す
る。この場合(つまり熱電対がシグナルコンディショナ
に接続される場合)、制御装置1からの指令により、モ
ード設定手段114 は、スイッチSW3 を接点a2側に接続す
る。これによりレギュレータ112 を構成している増幅器
U1の一方の入力端子(-) には、抵抗Rが帰還抵抗となる
ように接続される。また、信号出力手段115 は、レギュ
レータ112 をカットオフモードにさせるための信号Vis
を増幅器U1の他方の入力端子(+) に印加する。即ち、こ
の場合、トランジスタQ1が、オフとなるので、外部端子
T1から熱電対側へ供給される電力は、ない。これによ
り、伝送路91を介して第19図(a) の熱電対から送られた
電圧信号Vpは、外部端子T1に接続された端子T5から電
圧Vout として取り出される。 Vout =Vp ・(R1+R2)/(R+R1+R2) この端子T5から取り出された電圧Vout は、可変ゲイン
増幅器(第21図の131 参照)にて増幅され、第8図のAD
C 52へ加えられる。
【0068】次に、第19図(b) のポテンショメータが第
12図の外部端子T1,T2へ接続される場合の動作を説明す
る。この場合(つまりポテンショメータがシグナルコン
ディショナに接続される場合)、熱電対の場合と同様
に、制御装置1からの指令により、設定手段114 は、ス
イッチSW3 を接点a2側に接続する。そして、信号出力手
段115 は、Vis=4mA ・R なる値の電圧Visを増幅器
U1の入力端子(+) に加える。つまり、レギュレータ112
は、4mA の電流を流す定電流源として動作する。その結
果、ポテンショメータは、Vp =rp ・4mA の電圧を外
部端子T1,T2へ加える。この電圧Vp は、熱電対の所で
説明した動作と同様にして端子T5から電圧Vout として
取り出される。以上に説明した端子T5から取り出される
電圧Vout は、熱電対やポテンショメータにおける出力
信号Vp を意味している。このように第9図回路は、熱
電対やポテンショメータのように電圧信号を出力するよ
うなトランスミッタやセンサに対しても、同じ回路構成
であって、設定手段114 のでの簡単な操作で、対応する
ことができる。
【0069】<定電圧のアクチュエータ信号を出力する
出力回路68として第9図回路を動作させる場合:出力回
路として動作> 駆動信号として電圧信号(例えばVout =1〜5 V)を
要求するアクチュエータ7に対して、第9図の回路は、
第13図のように接続される。第13図の外部端子T1,T2間
には、伝送路95を介して、電圧信号(例えば1〜5 V)
で動作するアクチュエータ7が接続される。この場合、
設定手段114 は、第8図の制御装置1の指令により、ス
イッチSW3を接点a1側に接続する。これにより、増幅器U
1の入力端子(-) には、抵抗R1,R2による分圧電圧が帰
還されるので、レギュレータ112 は定電圧モードにな
る。また、増幅器U1の他方の入力端子(+) には、端子T3
を介して電圧Vsが加えられるので、レギュレータ112
の出力電圧Vout は、次式となる。 Vout =Vs ・{1+(R1/R2)} 即ち、上式のVout が例えば、5vとなるような電圧V
s が第8図の制御回路94から第13図の端子T3に加えられ
る。なお、以上の説明は、アクチュエータ7の内部抵抗
値をRAとすれば、R << RAであると仮定したものである
が、この抵抗Rを無視できない場合は、第13図におい
て、抵抗Rの両端に得られる電圧信号を端子T4より取り
出して、増幅器U1の入力端子(+) に印加する電圧Vs の
値を補正すればよい。以上のように第9図の回路は、電
圧信号を扱う場合にも、同じ回路構成であって、設定手
段114 の簡単な操作で、対応することができる。
【0070】第14図は、2線伝送路91を介して、低周波
信号(例えば直流電力信号,測定信号)と変調波(通信
情報)とを混在して伝送する場合の接続構成例を示して
いる。この第14図の構成と第8図の構成の関係を述べる
と、第14図は、第8図の出力回路68を使用せず、DAC 69
の出力S14 を電力供給部92へ加えるようにしたものであ
る。第14図に示されている電力供給部92の接続関係を第
9図を参照して述べると、第9図の端子T3には、第14図
の制御回路94から信号S17 が加えられ、DAC 69は、第9
図における信号出力手段115 に相当する。制御装置1の
指令により、第8図の接続構成から第14図の接続構成へ
容易に変更できる。もちろん、第8図と第14図に示す各
電気回路要素は、同じものである。第14図に示すシグナ
ルコンディショナ50の動作を説明する。第14図のトラン
スミッタ6は、例えば直流電源として、24 Vの定電圧の
供給を必要とする。そして、第14図のトランスミッタ6
は、この電圧24 Vへ重畳された高周波(変調波)の通信
情報M1を受けることができる機能を持つものとする。更
に、このトランスミッタ6は、測定信号として4〜20 m
A の低周波信号と、この測定信号へ高周波(変調波)の
通信情報M2を混在させて、入力回路51へ送ることができ
る機能を持つものである仮定する。ここで、シグナルコ
ンディショナ50から、トランスミッタ6側へ送る通信情
報M1の1例を上げると、トランスミッタ6の測定レンジ
を変更する指令情報がある。 また、逆にトランスミッ
タ6からシグナルコンディショナ50側へ送る通信情報M2
の1例を上げると、前記通信情報M1に対する応答である
測定レンジを示す情報である。この場合、第14図の電力
供給部92は、制御装置1からの制御により第10図の接続
構成となっている。そして、レギュレータ112 は、外部
端子T1から、Vout =24 Vの直流定電圧を出力する。そ
して、制御装置1は送信信号S8として、例えばトランス
ミッタ6の測定レンジL1を意味するデジタル情報M1を出
力する。制御装置1が出力した測定レンジL1を意味する
送信信号S8(通信情報)は、フォトカプラ75とインタフ
ェース78を介してデジタル信号処理部70へ加えられる。
そして信号処理部70で、通信情報M1を意味するデジタル
変調された信号S12 となり(第1図参照)、加算器71を
通過してDAC 69に加えられる。DAC 69は、デジタル変調
されたデジタル・コード信号をアナログ信号(例えば、
第5図のFSK 変調波を参照)に変換して、電力供給部92
に加える。第10図のように接続された電力供給部92の増
幅器U1の入力端子(+) には、直流24 Vを出力するための
電圧信号Eo と、DAC 69(即ち、信号出力手段115 のこ
と)から、第5図(b) の高周波信号とが加えられるの
で、直流定電圧24 Vに第5図(b) の高周波が重畳した電
圧信号が、第14図の端子P10 から伝送ライン102 を通し
てトランスミッタ6に加えられる。トランスミッタ6
は、伝送ライン102 を介して加えられた直流24 Vを自ら
の電源に用い、更に、これに重畳された変調波を復調し
て、通信情報M1が意味する測定レンジL1に自らのレンジ
をセットする。トランスミッタ6は、フィールドの測定
値を4〜20mAの低周波信号に変換し、更に、セットした
測定レンジを表す高周波の信号(変調波信号)をこの低
周波信号に重畳した電流Iinを第10図の外部端子T2へ加
える。そして、抵抗Rにて、この測定信号と変調波信号
が混在する電流信号Iinは、電圧信号へ変換され、端子
T4から、図示しない増幅器にて増幅されてADC 52へ加え
られる。ADC 52を通過後、フォトカプラ65からは、トラ
ンスミッタ6でセットした測定レンジを意味する高周波
の信号S5が取り出され、フォトカプラ66からは、トラン
スミッタ6で得られた測定値を意味する測定信号S6が取
り出される。なお、この動作は、既に第1図装置の所で
詳しく説明した。第14図のようにシグナルコンディショ
ナ50を接続すると、制御装置1(シグナルコンディショ
ナ50)側とトランスミッタ6側とを、たった2本の伝送
ラインで接続するだけて、直流電力の供給と、測定値の
伝送と、双方向通信と同時に行うことができる効果が得
られる。しかも、第8図の構成に何等の電気回路素子を
付加することなく、第14図の構成に変更することができ
る。この変更は、制御装置1からの制御信号にて容易に
行うことができる。
【0071】上述は第14図と第10図の両方をそれぞれ参
照する必要があるので、その動作が分かりにくい面があ
ると思われる。そこで、第14図と第10図の要部を1枚の
構成図にまとめた第15図を参照して、制御装置1(シグ
ナルコンディショナ50)側とトランスミッタ6側とを、
たった2本の伝送ラインで接続するだけて、直流電力の
供給と、測定値の伝送と、双方向通信とを同時に行うこ
とができることの補足説明を行う。
【0072】第15図の電源出力制御手段120 は、第14図
に示すDAC 69の出力信号S14 (これは、高周波の送信信
号である)を導入し、この高周波の信号S14 に応じて直
流可変電源Es の例えば出力電圧Eを制御するものであ
る。電源出力制御手段120 は、具体的には演算増幅器U2
で構成することができ、信号S14 を一方の入力端子(-)
に導入する。また、この演算増幅器U2の他方の入力端子
(+) には、直流可変電源Es の出力電圧値Eを決める電
圧信号Eo が加えられている。この電圧信号Eo は、第
10図の端子T3に加えられる信号Eo と等価なものであ
る。直流可変電源Es は、コレクタが電源Vcc と共通電
位にそれぞれ接続され、エミッタが互いに伝送路91の一
方に接続されたトランジスタQ3,Q4で構成されている。
この直流可変電源Es は、第10図に示すトランジスタQ1
と等価なものである。なお、第15図に示す電源電圧Vcc
と第10図に示す電源電圧Vcc は、同じものである。
【0073】発信器80は、トランスミッタ6と電圧変化
抽出手段121とで構成される。上述した第1図,第8
図,第14図で示したトランスミッタ6には、第15図で示
す電圧変化抽出手段121 の図示を省略したが、第15図で
はこれを図示したものである。電圧変化抽出手段121は
マイクロプロセッサを内蔵しており、シグナルコンディ
ショナ50から加えられた直流電圧Eの中に含まれる高周
波成分(信号S14 )を取り出し、この信号S14 が意味す
る情報M1にしたがって、トランスミッタ6を制御するも
のである。トランスミッタ6は、フィールドの測定値に
応じて4〜20mAの低周波電流を出力し、また、電圧変化
抽出手段121 は、シグナルコンディショナ50から加えら
れた情報M1に応答する情報M2を組み込んだ高周波信号
(変調波信号)をトランスミッタ6が出力する低周波電
流に混在させてシグナルコンディショナ50側へ返送す
る。抵抗Rは、伝送路91を介して伝送された信号Iin
電圧信号VRとして取り出すための抵抗である。この抵抗
Rは、第10図の抵抗Rと等価なものである。この抵抗R
で得られた電圧VRは、ローパスフィルタ55と、バンドパ
スフィルタ53に加えられ、ローパスフィルタ55からは4
〜20mAの測定信号SEが取り出され、バンドパスフィルタ
53からは高周波信号の成分SDが取り出される(第1図参
照)。なお、第15図では抵抗Rの電圧信号VRを増幅する
増幅器と、第1図,第8図,第14図で図示したADC 52の
図示を省略してある。
【0074】第15図の動作を第16図を参照して説明す
る。第16図(a) は、第15図の信号S14を示しており、こ
の例では、正負方向の変化により示されている。演算増
幅器U2は、第16図(a) のような信号S14 と、一定の電圧
信号Eo を入力し、両者の偏差に応じて直流可変電源E
s の出力電圧Eを制御する。これにより、直流可変電源
Es から伝送路91に出力される電源出力電圧Eは、第16
図(b) に示すように高周波信号S14 (電圧振幅をVd1 で
表す)が出力された期間、この信号S14 に応じてその電
圧Eが変化することとなる。直流可変電源Es から出力
される電源出力電圧Eは、次式で表すことができる。 E=Eo +Vd1 (1)
【0075】発信器80は、伝送路91を流れる電流Iin
プロセス量に応じて変化させるもので、伝送電流I
inは、第16図(C) に示すように例えば4〜20mAの範囲で
プロセス量に応じてアナログ的に変化するものとなって
いる。この電流Iinは、伝送路91を介してシグナルコン
ディショナ50側に送られ、抵抗Rに流れる。抵抗Rの両
端には、伝送された電流Iinにより、第16図(d) に示す
ような電圧信号VRが発生する。この電圧信号VRは、次式
で表すことができる。 VR=R・Iin (2) (1) 式及び(2) 式から、2線伝送路91に接続されている
発信器80に供給される電圧(両端電圧)VLは、(3) 式で
表すことができ、その電圧波形は、第16図(e)に示す通
りとなる。 VL=E−VR =Eo +Vd1 −R・Iin (3)
【0076】このように発信器80側に供給される電圧VL
は、高周波信号S14 に応じて変化することとなる。発信
器80に設けた電圧変化抽出手段121 は、この電圧VLの電
圧変化を抽出し、シグナルコンディショナ50側から送ら
れた高周波信号S14 を取り出す。そして、この高周波信
号S14 が意味する情報M1を読取り、この情報M1に応じて
トランスミッタ6を制御する。なお、ここで、発信器80
の両端に得られる電圧VLは、伝送電流Iinが最大の値
(例えば20mA)で流れている場合でも、発信器80を動作
させるに充分な定格電圧を維持するようにしてあるもの
とする。
【0077】発信器80からシグナルコンディショナ側に
送られる高周波の変調信号S20 (通信信号)は、第16図
(C) に示すように、伝送電流Iinを例えば正負方向に変
化させて伝送される。この高周波信号S20 は、抵抗Rの
両端電圧VRの変化として表れる。ここで発信器80から送
られたプロセス量に対応する低周波信号(測定信号)
は、ローパスフィルタ55を介して第16図(f) に示すよう
に信号SEとして取り出される。なお、第16図(f) では、
ローパスフィルタ55が出力する信号SEをアナログ的な波
形で表現したが、実際は、このアナログ波形の瞬時振幅
値を意味するデジタル・コード信号である。また、発信
器80から送られた高周波の変調信号(通信信号)S20
は、バンドパスフィルタ53を介して、第16図(g) に示す
ような信号SDとして取り出される。なお、第16図(g) で
は、バンドパスフィルタ53が出力する信号SDをアナログ
的な波形で表現したが、実際は、このアナログ波形の瞬
時振幅値を意味するデジタル・コード信号である。
【0078】第15図の構成では、2線伝送路91へ直列に
抵抗Rが挿入されているため、既述したように発信器80
側に供給される電源電圧VLがそれだけ減少することとな
る。即ち、発信器80に供給される電源電圧VLは、 VL=E−Iin・R (4) である。このため伝送電流Iinが最大の値、例えば20mA
流れた場合でも、正常な動作が維持されるように各電子
回路の設計を行う必要がある。第17図の構成は、このよ
うな問題点を解決したものである。即ち、第17図におい
て、抵抗Rを増幅器U3の出力端子と入力端子(-) 間に接
続し、増幅器U3の入力端子(+) を共通電位に接続した構
成にしている。このような構成にすると、増幅器U3の入
力端子(-)は、共通電位(仮想接地点)と見なせるの
で、 VL=E とすることができる。
【0079】第14図に示すシグナルコンディショナのハ
ードウエアの構成を変えることなく端子P10 とP1の間
に、2線伝送路95を介してアクチュエータ7を接続する
と、制御装置1からアクチュエータ7へアクチュエータ
制御信号(4〜20 mA )を送ることができると同時に、
制御装置1とアクチュエータ7の間で双方向通信を行う
ことができる。ただし、この第18図の回路構成で動作さ
せる場合、電力供給部92は、第11図の構成に接続され
る。即ち、この場合、電力供給部92は、スイッチSW3 が
接点a2に接続され、定電流出力モードとなる。
【0080】第18図に示されている電力供給部92の接続
関係を第11図を参照して述べると、第11図の端子T3は、
第18図の制御回路94と接続されているが、この場合、制
御回路94からの信号S17 は、S17 =0である。一方、第
18図のDAC 69は、第18図の信号出力手段115 に相当す
る。つまり、第11図の増幅器U1の入力端子(+) には、信
号出力手段115 (第18図のDAC 69のこと)からの信号S1
4 のみが加えられる。この信号S14 は、既述したよう
に、4〜20 mA に対応する低周波の電圧信号に通信情報
M1を意味する変調された高周波電圧信号が多重化された
アナログ電圧信号である。通信情報M1は、制御装置1か
らアクチュエータ7へ伝送する情報であり、第18図で言
えば、制御装置1から出力する信号S8に起因する情報で
ある。第11図のレギュレータ112 は、定電流出力モード
で動作し、信号S14 の電圧ををV14 とすれば、レギュレ
ータ112 から出力される電流Ioutは、 Iout =V14 /R で表される。この結果、第18図の中に記載したように、
電力供給部92からは、低周波の電流成分ia(4〜20 mA
相当)と、高周波の電流成分ib(通信情報に相当)が加
重された信号が出力される。アクチュエータ7は、伝送
された低周波の電流成分iaにより駆動され、また受信回
路7aは、送られてきた通信情報M1に対する応答の情報M2
を組み込んだ変調信号Vinを端子P1に出力する。この変
調信号Vinは、入力回路51に加えられ、既述した動作に
より、デジタル信号処理部61で情報M2を表す信号S1が抽
出され(第1図参照)、情報M2を表す信号S5が制御装置
1へ伝送される。なお、第18図の構成では、アクチュエ
ータ7側から送られてくる信号Vinには、通信情報のみ
しか存在しない。従って、デジタル信号処理部61が備え
る2つのフィルタ53,55のうち、フィルタ53のみがその
動作を行う。
【0081】第21図は、第1図装置において、入力端子
P1に信号SAを導入してから通信情報S1(これはデジタル
復調器54の出力)と、測定信号SE(これはデジタルフィ
ルタ55の出力)を得るまでの回路部分に関し、第1図の
構成とは別の構成例を示した図である。第1図の回路と
異なる点は、第1図では、バンドパスフィルタ53(ハイ
パスフィルタでもよい)と、ローパス・フィルタ55を並
列に接続しているのに対し、第21図の回路では、2つの
デジタル・ローパス・フィルタ132 ,133 を直列に接続
した点である。このように構成しても低周波の測定信号
SEと、高周波の通信情報S1とを分離して取り出すことが
できる。
【0082】第21図において、入力端子P1は第1図の入
力端子P1に相当する。抵抗Rは、スイッチ136 を介して
入力端子P1と共通電位の間に接続される。このスイッチ
136のオン・オフは、第1図の制御装置1により制御さ
れる。この入力端子P1には、例えば第22図(a) に示すよ
うに低周波の測定信号eaと、高周波の通信信号ebが重畳
された信号が加えられる。なお、第22図(a) の測定信号
eaと、通信信号ebに含まれる周波数成分は、第23図の周
波数fwより低い周波数帯域に存在しているものとする。
可変ゲイン増幅器131 は、通常、抵抗Rに発生した電圧
を、次段の電子回路が信号を容易に扱える電圧レベル
(例えば1vの電圧)まで増幅する。この可変ゲイン増
幅器131 の増幅度は、第1図の制御装置1により制御さ
れる。可変ゲイン増幅器131 の出力は、Σ△変調器52へ
加えられ、ここでデジタル信号へ変換される。Σ△変調
器52は、オーバサンプリング方式のAD変換器であり、第
3図の所で既に説明したのでここではその説明を省略す
る。なお、Σ△変調器52のサンプリング周波数は、例え
ば1MHz の固定周波数で行っている。Σ△変調器52の出
力はローパスフィルタ132 に加えられる。このローパス
フィルタ132 は、Σ△変調器52が出力する連続する例え
ば32個分のデジタル・コードの移動平均をとるデジタル
演算を行う。つまり、Σ△変調器52は、1MHz の周期
(1μsec )にて、信号のレベルが1か0であるデジタ
ル・コードを出力するが、ローパスフィルタ132 は、32
個分の連続するデジタル・コードを足し合わせ、これを
32で割ることで平均値を算出する。そして、この動作を
導入したコード信号毎に行い、デジタル・コードの移動
平均を算出する。このような動作によるローパスフィル
タ132 は、例えば第23図の140 に示す減衰特性となって
いる。つまり、このローパスフィルタ132 から得られる
信号S30は、低周波の測定信号eaと、高周波の通信信号e
bとが含まれる第22図(b) のようなデジタル・コード信
号となる。
【0083】なお、第23図に示すフィルタ特性140 は、
前記“32”の値を別の値に設定することで、コーナ周波
数fwの値を変えることができ、この制御は、制御装置1
からの信号で行うことができる。制御装置1は、端子P1
に伝送されてくる高周波信号ebが、このローパスフィル
タ132 で、カットされないように、この数値(例えば
“32”)を設定することができる。後段のローパスフィ
ルタ133 は、前段のローパスフィルタ132 の出力データ
を導入し、前段のフィルタ132 が出力する連続する例え
ば8個分のデジタル・コードの移動平均をとるデジタル
演算を行う。つまり、後段のローパスフィルタ133は、
Σ△変調器52が出力する256 個(32×8=256 )の連続
するデジタル・コードを足し合わせ、これを256 で割る
ことで平均値を算出する動作を行っている。つまり、後
段のフィルタ133 は、256 個のデジタル・コードの移動
平均値を得ているので、前段のローパスフィルタ132 よ
り更に低い周波数の信号のみを取り出すことになる。こ
のような動作による後段のローパスフィルタ132 は、例
えば第23図の141 に示すように、コーナ周波数fuの減衰
特性となっている。つまり、後段のフィルタ132 から得
られる信号SEには、高周波の通信信号ebが含まず、低周
波の測定信号eaのみが含まれる第22図(C) のようなデジ
タル・コード信号となる。この後段のフィルタ133 の特
性も、上述と同様に、制御装置1により容易に変更でき
る。この結果、後段のローパスフィルタ133 からは、入
力端子P1に加えられた信号SAの中に含まれている低周波
成分(測定信号、例えば4〜20mA)が取り出される。
一方、高周波成分(通信情報)は、デジタルコンパレー
タ134 と、デジタル復調器135 を介して取り出される。
デジタルコンパレータ135 は、第22図(b) に示す信号S3
0 と、第22図(c) に示す信号SEの比較を行う。そしてデ
ジタルコンパレータ135 は、信号S30 が信号SEを横切る
毎にコード値が変化する信号S31 を出力する。この信号
S31 は、第22図(b) に示す信号ebの周期(時間間隔)を
意味する信号であり、この周期より、デジタル復調器13
5 は、高周波信号ebの周波数を識別できる。つまり、通
信情報S1を復調できる。
【0084】以上のように、2個のローパスフィルタを
直列に接続した第21図の回路構成によると次のような効
果が得られる。デジタルフィルタにおいて、バンドパス
フィルタやハイパスフィルタを構成するハードウエアよ
り、ローパスフィルタを構成するハードウエアの方が、
簡単であり、少ない電子回路素子で構成できる利点があ
る。即ち、第21図の構成によれば、本発明のシグナルコ
ンディショナを、更にIC化しやすくなる。以上のように
して、復調器135 からは、高周波の通信情報S1が取り出
され、後段のローパスフィルタ133 からは、低周波の測
定信号SEが取り出される。
【0085】
【本発明の効果】以上述べたように本発明によれば、次
の効果が得られる。 (1) 本発明によれば、ハードウエア的にわずかな品種の
シグナルコンディショナを用意するだけで、多種類のト
ランスミッタやアクチュエータに対応することができ
る。その理由を説明する。トランスミッタ(又はセン
サ)から導入した信号は、入力回路51で或るレベル以上
の電圧信号に変換される。そして、この電圧信号は、AD
C 52で一律にデジタル信号へ変換される。従って、シグ
ナルコンディショナにどのようなトランスミッタ(又は
センサ)が接続されても、トランスミッタ(又はセン
サ)の出力信号に対応したデジタル信号が、ADC 52から
得られる。従って、ADC 52が出力するデジタル信号に
は、測定値を示す情報と、通信情報とが含まれている。
デジタル信号処理部61,70は、接続されたトランスミッ
タの種類に適したデジタル演算処理をADC 52から導入し
たデジタル信号に加えて、測定値と、通信情報を抽出し
ている。ここでデジタル信号処理部61,70が行うデジタ
ル演算処理は、ソフトウエア的にその処理機能を変える
ことができる。要するに本発明によれば、どのトランス
ミッタ(又はセンサ)の出力も、まず一律的にデジタル
信号へ変換される。そして、接続されたトランスミッタ
(又はセンサ)の種類に適したデジタル演算処理をこの
デジタル信号に加えて、測定値と、通信情報を抽出して
いる。このデジタル演算処理は、ソフトウエア的にその
処理機能を変更できるので、ハードウエア的にわずかな
品種のシグナルコンディショナで多種類のトランスミッ
タやアクチュエータに対応することができる。
【0086】また、第9図に示す電力供給部92は、第9
図のほとんどの回路素子を共通に用いながら、第10図〜
第13図に示す多様な機能の回路に切り替えることができ
る。この点からも、ハードウエア的にわずかな品種のシ
グナルコンディショナで多種類のトランスミッタやアク
チュエータに対応できることが分かる。出願人は、従
来、膨大なシグナルコンディショナの品種を用意してい
たが、本発明のシグナルコンディショナによれば、これ
を僅か1機種のハードウエアに置き換えることができ、
その効果は極めて大きい。
【0087】(2) 通信機能を有したトランスミッタやア
クチュエータが接続されても、また、通信機能がない通
常のトランスミッタやアクチュエータが接続されても適
切に信号の送受信を行うことができる。
【0088】(3) 従来装置では、アナログ信号処理して
いた部分を本発明では、デジタル信号処理部61と70に置
き換えることができる。デジタル信号処理部61と70及び
ADC 52とDAC 69は、デジタル回路でありIC化に適してい
る。従って、シグナルコンディショナを小形化できる。
なお、第1図のADC 52をオーバサンプリング方式のAD変
換器で構成し、DAC 69をオーバサンプリング方式のDA変
換器で構成すると、更にIC化に適した構成とすることが
できる。オーバサンプリング方式のAD変換器及びDA変換
器が、IC化に適した構成であるを理由を第3図を参照し
て説明する。AD変換器においては、サンプリングに伴う
折り返し雑音を防ぐため、前置フィルタ81を備える必要
がある。この前置フィルタ81は、コンデンサ等のアナロ
グ素子で構成されるものである。従って、AD変換器をIC
化する際、この前置フィルタ81(アナログ・フィルタ)
の形状が大きくなることが問題となっている。しかし、
オーバサンプリング方式では、非常に高速にサンプリン
グするので、小さいコンデンサ等で前置フィルタ81を構
成できる。つまり、IC化に適した構成である。
【0089】(4) 本発明の装置は、受信機能部も、送信
機能部も導入した信号に対しデジタル演算処理して所望
の信号を得るようにしている。従って、入力条件及び出
力条件が変わっても、このデジタル演算処理内容をソフ
トウエア的に変更できる。従って、これらの条件の変更
に迅速に対処することができる。
【0090】(5) 更に第14図と第15図に示す回路によれ
ば、制御装置1(シグナルコンディショナ50)側と、ト
ランスミッタ6側とを、たった2本の伝送ラインで接続
するだけで、直流電力の供給と、測定値の伝送と、双方
向通信とを同時に行うことができる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシグナルコンディショナの構成例
を示す図
【図2】本発明に係るシグナルコンディショナの別の構
成例を示す図
【図3】ADC の構成例を示す図
【図4】多重化信号の例を示す図
【図5】FSK 変調の説明をする図
【図6】測定信号の説明をする図
【図7】ADC とDAC の変換精度と周波数の関係を示す図
【図8】本発明に係るシグナルコンディショナの別の構
成例を示す図
【図9】電力供給部92と入力回路51の具体的構成例を示
す図
【図10】第9図のスイッチSW3 を切り替えた時の構成例
を示す図
【図11】第9図のスイッチSW3 を切り替えた時の構成例
を示す図
【図12】第9図のスイッチSW3 を切り替えた時の構成例
を示す図
【図13】第9図のスイッチSW3 を切り替えた時の構成例
を示す図
【図14】本発明に係るシグナルコンディショナの別の構
成例を示す図
【図15】第14図の電力供給部92の周辺の構成例を示す図
【図16】第15図の各部の信号のタイムチャート
【図17】第15図の変形例を示す図
【図18】本発明に係るシグナルコンディショナの別の構
成例を示す図
【図19】電圧出力形のトランスミッタやセンサを示す図
【図20】第8図のDC/DC コンバータの動作を説明する図
【図21】第1図に示すADC 52周辺の回路の変形例を示す
【図22】第21図回路の各部の信号のタイムチャート
【図23】第21図回路の2つのローパスフィルタの減衰特
性を示す図
【図24】シグナルコンディショナが制御システム上で示
す位置を示す図
【図25】DAC 69の構成例を示す図
【符号の説明】
51 入力回路 52 ADC 53 BPF 55 LPF 56 測定器 61,70 デジタル信号処理部 68 出力回路 69 DAC 92 電力供給部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今村 誠 東京都武蔵野市中町2丁目9番32号 横 河電機株式会社内 (72)発明者 小室 貴紀 東京都武蔵野市中町2丁目9番32号 横 河電機株式会社内 (72)発明者 林 俊介 東京都武蔵野市中町2丁目9番32号 横 河電機株式会社内 (72)発明者 安井 均 東京都武蔵野市中町2丁目9番32号 横 河電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−200499(JP,A) 特開 昭59−197999(JP,A) 特開 平4−207537(JP,A) 特開 昭61−229195(JP,A) 実開 昭63−126999(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04J 1/00 G08C 15/00 H04J 3/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】伝送路を介してトランスミッタ(6) と接続
    され、このトランスミッタ(6) と制御装置(1) との間の
    信号の送受を円滑に行なわせるシグナルコンディショナ
    において、 前記伝送路を介して前記トランスミッタ(6) へ直流電力
    を供給する電力供給手段(92)と、 前記トランスミッタ(6) の出力信号を導入し、或るレベ
    ル以上のアナログ電圧信号に変換する入力回路(51)と、 前記入力回路(51)のアナログ電圧信号をデジタル信号へ
    変換するAD変換手段(52)と、 前記デジタル信号から低速信号成分を取り出す第1デジ
    タルフィルタ(55)と、 前記デジタル信号から高速信号成分を取り出す第2デジ
    タルフィルタ(53)と、 前記取り出した低速信号成分にデジタル信号処理を加え
    て測定値を抽出する測定器(56)と、 前記取り出した高速信号成分にデジタル信号処理を加え
    て通信情報を抽出する復調手段(54)と、 を備えたシグナルコンディショナ。
  2. 【請求項2】前記伝送路が2線伝送路(91)であることを
    特徴とする請求項1のシグナルコンディショナ。
  3. 【請求項3】前記電力供給手段(92)が、 前記2線伝送路(91)を構成するラインの一方へ接続され
    た外部端子(T1)に定電流を出力する定電流モードと、前
    記外部端子(T1)に定電圧を出力する定電圧モードの両方
    のモードで動作可能に構成されたレギュレータ(112)
    と、 前記外部端子(T1)に接続された前記トランスミッタ(6)
    の種類に応じて前記レギュレータ(112) を定電圧モード
    または定電流モードに切り替えるモード切替手段(113)
    と、 で構成されていることを特徴とする請求項2のシグナル
    コンディショナ。
  4. 【請求項4】2線伝送路(91)を介してトランスミッタ
    (6) と接続され、トランスミッタ(6)と制御装置(1) と
    の間の信号の送受を円滑に行なわせるシグナルコンディ
    ショナにおいて、 前記2線伝送路(91)を介して前記トランスミッタ(6) へ
    直流電圧を供給するとともに、前記制御装置(1) からト
    ランスミッタ(6)へ伝送する通信情報(M1)を含んだ高周
    波信号(S14) により前記直流電圧を変動させることがで
    きる電力供給手段(92)と、 前記トランスミッタ(6) の出力信号を導入し、或るレベ
    ル以上のアナログ電圧信号に変換する入力回路(51)と、 前記入力回路(51)のアナログ電圧信号をデジタル信号へ
    変換するAD変換手段(52)と、 前記デジタル信号から低速信号成分を取り出す第1デジ
    タルフィルタ(55)と、 前記デジタル信号から高速信号成分を取り出す第2デジ
    タルフィルタ(53)と、 前記取り出した低速信号成分にデジタル信号処理を加え
    て測定値を抽出する測定器(56)と、 前記取出した高速信号成分にデジタル信号処理を加え
    て、前記トランスミッタ(6) から前記制御装置(1) へ伝
    送する通信情報(M2)を抽出する復調手段(54)と、 を備えたシグナルコンディショナ。
  5. 【請求項5】伝送路を介してアクチュエータ(7) と接続
    され、このアクチュエータ(7) と制御装置(1) との間の
    信号の送受を円滑に行なわせるシグナルコンディショナ
    において、 前記制御装置(1) から前記アクチュエータ(7) へ伝送す
    る通信情報(M1)を示すデジタル信号を導入し、前記通信
    情報(M1)を示す変調信号の瞬時振幅値に対応するデジタ
    ル信号を出力するデジタル変調手段(72)と、 前記アクチュエータ(7) の制御量に対応するデジタル信
    号と、前記変調信号の瞬時振幅値に対応するデジタル信
    号とを加算する加算器(71)と、 前記加算器(71)の出力を受け取り、これをアナログ信号
    へ変換するDA変換手段(69)と、 前記DA変換手段(69)が出力するアナログ信号(S14) を受
    け取り、このアナログ信号を増幅して前記アクチュエー
    タ(7) へ伝送する出力回路(68)と、 を備えたシグナルコンディショナ。
  6. 【請求項6】前記伝送路が2線伝送路(95)であることを
    特徴とする請求項5のシグナルコンディショナ。
  7. 【請求項7】前記出力回路(68)が、 前記2線伝送路(95)を構成するラインの一方へ接続され
    た外部端子(T1)に定電流を出力する定電流モードと、前
    記外部端子(T1)に定電圧を出力する定電圧モードの両方
    のモードで動作可能に構成されたレギュレータ(112)
    と、 前記外部端子(T1)に接続された前記アクチュエータ(7)
    の種類に応じて前記レギュレータ(112) を定電圧モード
    または定電流モードに切り替えるモード切替手段(113)
    と、 で構成されていることを特徴とする請求項6のシグナル
    コンディショナ。
  8. 【請求項8】2線伝送路(95)を介してアクチュエータ
    (7) と接続され、このアクチュエータ(7) と制御装置
    (1) との間の信号の送受を円滑に行なわせるシグナルコ
    ンディショナにおいて、 前記2線伝送路(95)を介して前記アクチュエータ(7) へ
    直流電流を供給するとともに、前記制御装置(1) から前
    記アクチュエータ(7) へ伝送する通信情報(M1)を含んだ
    高周波信号(S14) により前記直流電流を変動させること
    ができる電力供給手段(92)と、 前記アクチュエータ(7) から伝送してくる信号(Vin)を
    導入し、これを或るレベル以上のアナログ信号に変換す
    る入力回路(51)と、 前記入力回路(51)のアナログ信号をデジタル信号へ変換
    するAD変換手段(52)と、 前記デジタル信号から高周波
    信号成分を取り出すデジタルフィルタ(53)と、 前記取出した高周波信号成分にデジタル信号処理を加え
    て、前記アクチュエータ(7) から前記制御装置(1) へ伝
    送される通信情報(M2)を抽出する復調手段(54)と、 を備えたシグナルコンディショナ。
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