JP2829854B2 - 風力エネルギ収集装置 - Google Patents

風力エネルギ収集装置

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JP2829854B2
JP2829854B2 JP9072670A JP7267097A JP2829854B2 JP 2829854 B2 JP2829854 B2 JP 2829854B2 JP 9072670 A JP9072670 A JP 9072670A JP 7267097 A JP7267097 A JP 7267097A JP 2829854 B2 JP2829854 B2 JP 2829854B2
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fluid
wind
energy
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勉 冨田
淑隆 柳島
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Kawasaki Jukogyo KK
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E10/72Wind turbines with rotation axis in wind direction

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、風力エネルギを
熱エネルギに変換収集する装置に係る技術分野に属す
る。
【0002】
【従来の技術】 従来、風力エネルギ収集装置として
は、例えば、特公昭59−48310号公報に記載のも
のが知られている。
【0003】この従来の風力エネルギ収集装置は、風力
エネルギを風車により回転運動エネルギに変換し、回転
運動エネルギを噛合ギア,シャフト等からなる伝達部材
を介して油圧ポンプに伝え、油圧ポンプで油を加圧して
回転運動エネルギを油圧運動エネルギに変換し、油をオ
リフィスに圧送して発熱させ油圧運動エネルギを熱エネ
ルギに変換するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 前述の従来の風力エ
ネルギ収集装置では、風力エネルギを熱エネルギまで変
換するのに複雑なエネルギ変換伝達系を構成しなければ
ならないたため、エネルギ変換回収系の中途でのエネル
ギのロスが多く、風力エネルギの収集性能が低いという
問題点がある。
【0005】本発明の目的は、このような問題点を考慮
してなされたもので、風力エネルギの収集性能の高い風
力エネルギ収集装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】 上記目的は、風力エネ
ルギを風車を介して回転力に変換し、これにより液体に
エネルギを与え熱エネルギを発生させる手段において、
風車と、風車の回転軸に直列に配置された容量の異なる
複数の流体トルクコンバータと、各流体トルクコンバー
タの出力軸にそれぞれ設けられ各出力軸の回転を制動す
るブレーキと、各流体トルクコンバータに接続され、而
も各流体トルクコンバータで発生した熱エネルギを回収
する熱エネルギ回収機構とからなることにより達成され
る。
【0007】この手段では、風力エネルギを風車により
回転運動エネルギに変換し、回転運動エネルギをブレー
キで出力軸の回転が阻止された流体トルクコンバータに
よりただちに熱エネルギに変換する。ブレーキは、風力
エネルギ量に対応して出力軸の回転の阻止される流体ト
ルクコンバータの基数を選択する。流体トルクコンバー
タで発生した熱エネルギは、熱エネルギ回収機構により
所定地点に移送回収される。
【0008】上記目的は、請求項1において、流体トル
クコンバータ,ブレーキは風車の回転軸の軸線方向に配
置されてナセルの内部に収容され、流体トルクコンバー
タは隣接の前後で入力軸,出力軸が兼用されていること
により達成される。
【0009】この手段では、流体トルクコンバータ等の
主要各部がナセルの内部にコンパクトに収容される。
【0010】上記目的は、請求項1又は2において、風
車と流体トルクコンバータの間に増速手段を介装するこ
とにより達成される。
【0011】この手段では、回転軸の定路回転数を大巾
に増速することができる。
【0012】上記目的は、請求項1〜3の何れかにおい
て、回転軸にクラッチを設けることにより達成される。
【0013】この手段では、風力が極端に弱い場合にク
ラッチを切断し、風車を空回りさせ各部の無用の摩耗を
防止させる。
【0014】上記目的は、請求項1〜4の何れかにおい
て、熱エネルギ回収機構は、熱エネルギの回収の移送手
段として流体トルクコンバータに封入されている流体を
利用することにより達成される。
【0015】この手段では、発熱した流体トルクコンバ
ータの流体と熱交換した別の流体を熱エネルギの回収の
移送に利用する。
【0016】上記目的は、請求項1〜4の何れかにおい
て、熱エネルギ回収機構は、熱エネルギの回収の移送手
段として流体トルクコンバータに封入されている流体と
熱交換される別の流体を利用することにより達成され
る。
【0017】この手段では、熱エネルギの回収速度を速
くする。
【0018】上記目的は、請求項1〜6の何れかにおい
て、流体トルクコンバータに替えて流体継手を設けるこ
とにより達成される。
【0019】この手段では、請求項1〜6に記載したも
のと略同様な作用が得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】 以下、本発明に係る風力エネル
ギ収集装置の実施の形態を図面に基いて説明する。
【0021】図1,図2は、本発明に係る風力エネルギ
収集装置の実施の形態(1)を示すものである。
【0022】この実施の形態の風車1は、回転軸1aが
略円筒形のナセル2の先端部の内部に回転可能に支承さ
れ、回転軸1aに固定された水平軸型のブレード1bが
ナセル2の先端部から突出して設けられている。なお、
ナセル2は、地上3から一定高さに構築されたタワー4
上に回動制御可能に支持され、風向に応動して風車1の
ブレード1bが風上を指向するように構成されている。
大型風車ではブレード1bは風速の変化に対して可変ピ
ッチにすことが好ましいが、小型風車ではブレード1b
を固定としたストール型とすることもできる。
【0023】ナセル2の内部においては、風車1の回転
軸1aの軸線方向に以下の各部が直列に連結配置されて
収容されている。
【0024】最も風車1寄りには、風車1の回転軸1a
の回転伝達を断続するクラッチ5が設けられている。こ
のクラッチ5は、操作部(図示せず)により回転軸1a
の回転伝達を自由に断続制御することができるととも
に、風力センサ(図示せず)と連動して風力が極端に
強,弱の場合に回転軸1aの回転伝達を自動的に遮断す
ることができるようになっている。
【0025】クラッチ5の次には、増速機6が設けられ
ている。この増速機6は、ギア噛合構造,油圧制御構造
等により、風車1の回転軸1aの回転数を増加し、伝達
トルクを減少することができるようになっている。例え
ば、500KW級の風車ではブレード1bの径は40m
以上となり、定格回転数は30〜35rpmであるが、
回転軸による伝達トルクは巨大である。増速機6で15
00rpmに増速するとトルクは1/43〜1/50と
なり、装置設計・装置制御上の有為性が高い。なお、増
速機6の構造によっては、回転軸1aと入力軸7bの軸
芯は相互にずれることもあるが、本発明の目的と矛盾す
るものではない。
【0026】増速機6の次には、第1の流体トルクコン
バータ7が設けられている。この第1の流体トルクコン
バータ7は、複数の流体コンバータの内で最大容量と
し、例えば500KW級風車の場合には500KW容量
とする。ポンプ,インペラ構造等が内蔵されたハウジン
グ7aにオイル等の流体を封入して、入力軸7bの回転
が流体の流動を介して出力軸7cに伝達されるようにな
っている。
【0027】第1の流体トルクコンバータ7の次には、
第1のブレーキ8が設けられている。この第1のブレー
キ8は、第1の流体トルクコンバータ7の出力軸7cに
設けられ、出力軸7cの回転を制動することができるよ
うになっている。また、この第1のブレーキ8は、操作
部(図示せず)により第1の流体トルクコンバータ7の
出力軸7cを自由に制動することができるとともに、風
力センサ(図示せず)と連動して風力が強い領域におい
て出力軸7cの回転を拘束するように制動し、風力エネ
ルギが第1の流体トルクコンバータ7でのみ熱エネルギ
になるようにしている。これにより、第2,第3のトル
クコンバータ9,11に過度の負担が課されないように
なっている。
【0028】第1のブレーキ8の次には、第2番目に容
量の大きい流体トルクコンバータ9が設けられている。
この第2の流体トルクコンバータ9は、第1の流体トル
クコンバータ7と同一の構造からなるハウジング9a,
入力軸9b,出力軸9cを備えている。ただし、入力軸
9bは、第1の流体トルクコンバータ7の出力軸7cと
兼用されるものである。
【0029】第2の流体トルクコンバータ9の次には、
第2のブレーキ10が設けられている。この第2のブレ
ーキ10は、第2の流体トルクコンバータ9の出力軸9
cに設けられ、出力軸9cの回転を制動することができ
るようになっている。また、この第2のブレーキ10
は、操作部(図示せず)により第2の流体トルクコンバ
ータ9の出力軸9cを自由に断続制御することができる
とともに、風力センサ(図示せず)と連動して中程度の
強さの風力域に対応して出力軸9cを自動的に断続する
ことができるようになっている。
【0030】第2のブレーキ10の次には、容量が一番
小さい第3の流体トルクコンバータ11が設けられてい
る。この第3の流体トルクコンバータ11は、第1,第
2の流体トルクコンバータ7,9と同一構造からなるハ
ウジング11a,入力軸11b,出力軸11cを備えて
いる。ただし、入力軸11bは、第2の流体トルクコン
バータ9の出力軸9cと兼用されている。また、出力軸
11cの回転は不要であり固定されて常時回転が拘束さ
れている。
【0031】このような要素の配置により、低風速時に
は、ブレード1bの回転トルクは流体トルクコンバータ
11に伝達され、有効に熱変換される。その際、ブレー
キ8,10は開放され、流体トルクコンバータ7,9は
一体として回転する。また、強中風速時には、ブレーキ
10が出力軸9cを制動するため、中容量の流体トルク
コンバータ9で有効に発熱し、その間、最小容量の流体
トルクコンバータ11に一切の負荷はなく、また、最大
容量の流体トルクコンバータ7は軸1a,7b,7cと
一体に回転する。強風時には、ブレーキ8の作動により
最大容量の流体トルクコンバータ7のみで有効な発熱が
可能となり、その間、他の流体トルクコンバータ9,1
1に一切の負荷はない。さらに、この実施の形態では、
第1の流体トルクコンバータ7,第2の流体トルクコン
バータ9,第3の流体トルクコンバータ11から地上3
に設置された熱エネルギ利用器12まで、タワー4の内
部を通じて熱エネルギ回収機構13が接続配設されてい
る。
【0032】熱エネルギ利用器12は、例えば、図2に
示すように、熱エネルギ回収機構13に接続した蓄熱部
12aと、蓄熱部12aに接続した利用熱量調整部12
bと、利用熱量調整部12bに接続した利用端末12c
と、利用端末12c,蓄熱部12aに接続された熱媒体
回収路12dとによって構成されている。この熱エネル
ギ利用器12は、熱媒体としての流体を流動させるもの
であるとすると、蓄熱部12aが蓄熱槽で、利用熱量調
整部12bが流量調整バルブで、利用端末12cが放熱
器で、熱媒体回収路12dが還流パイプでそれぞれ構成
されることになる。
【0033】熱エネルギ回収機構13は、第1の流体ト
ルクコンバータ7のハウジング7a,第2の流体トルク
コンバータ9のハウジング9a,第3の流体トルクコン
バータ11のハウジング11aにそれぞれ封入された流
体を回収の移送手段として利用している。
【0034】即ち、図2に詳細に示されるように、第1
の流体トルクコンバータ7のハウジング7a,第2の流
体トルクコンバータ9のハウジング9a,第3の流体ト
ルクコンバータ11のハウジング11aには、封入され
た流体を出入りさせるために、アウトレットポート13
a,13b,13cと、インレットポート13d,13
e,13fとが取付けられている。
【0035】各アウトレットポート13a,13b,1
3cには、熱エネルギ利用器12の蓄熱部12aに接続
される往集合パイプ13gから分岐された往パイプ13
h,13i,13jが接続されている。各インレットポ
ート13d,13e,13fには、熱エネルギ利用器1
2の蓄熱部12aに接続される復集合パイプ13kから
分岐された復パイプ13l,13m,13nが接続され
ている。なお、往集合パイプ13g,復集合パイプ13
kは、熱エネルギ利用器12の蓄熱部12aの内部で放
熱構造等を介して接続されて閉鎖回路を構成している。
【0036】各往パイプ13h,13i,13jには、
それぞれ第1の流体トルクコンバータ7のハウジング7
a,第2の流体トルクコンバータ9のハウジング9a,
第3の流体トルクコンバータ11のハウジング11aの
流体の封入圧力を保持するための流量調整バルブ13
o,13p,13qが設けられている。また、第2の流
体トルクコンバータ9,第3の流体トルクコンバータ1
1に接続した往パイプ13i,13j,復パイプ13
m,13nの往集合パイプ13g,復集合パイプ13k
との分岐部付近には、開閉バルブ13r,13s,13
t,13u,13v,13wが設けられている。この開
閉バルブ13r,13s,13t,13u,13v,1
3wは、第1のブレーキ8,第2のブレーキ10の動作
に連動して開閉される。
【0037】この実施の形態によると、クラッチ5,増
速機6,第1の流体トルクコンバータ7,第1のブレー
キ8,第2の流体トルクコンバータ9,第2のブレーキ
10,第3の流体トルクコンバータ11が風車1の回転
軸1aの軸線方向に直列に配置され、第1の流体トルク
コンバータ7,第2の流体トルクコンバータ9,第3の
流体トルクコンバータ11の一部部材が兼用されている
ため、ナセル2の径,軸長を大型化せずに前記各部がコ
ンパクトに収容されることになる。このため、ナセル2
の風抵抗を低くすることができる。
【0038】この実施の形態の風力エネルギ収集運転で
は、風力が極端に弱い場合、クラッチ5を切断して風車
1を空回りさせ後続の各部の無用の摩耗等を防止する。
【0039】そして、例えば風力が最大域になった場合
には、クラッチ5を接続するとともに、第1のブレーキ
8で第1の流体トルクコンバータ7の出力軸7cの回転
を阻止し、熱エネルギ回収機構13の第2の流体トルク
コンバータ9,第3の流体トルクコンバータ11の接続
系の開閉バルブ13s,13t,13v,13wを閉鎖
する。このとき、第2のブレーキ10の動作状態につい
て制限はない。
【0040】この結果、第1の流体トルクコンバータ7
では、ハウジング7aの内部で入力軸7bの回転により
流動する流体が、回転の阻止された出力軸7c側と激し
く撹拌されて流体摩擦などにより、例えば80〜100
℃の高温に発熱することになる。なお、熱エネルギ回収
機構13の流量調整バルブ13oは、ハウジング7aの
内部での流体の流動量が熱エネルギ回収機構13側に抜
けるのを調整して流体の適正な温度の発熱を保証する。
【0041】発熱した第1の流体トルクコンバータ7の
流体は、熱エネルギ回収機構13の第1の流体トルクコ
ンバータ7の接続系のアウトレットポート13a,往パ
イプ13hから往集合パイプ13gを通って、熱エネル
ギ利用器12の蓄熱部12aに移送される。この移送
は、往集合パイプ13gまたは復集合パイプ13kに設
けた液体循回ポンプ13yにより行う。
【0042】従って、風力エネルギが風車1により回転
運動エネルギに変換され、回転運動エネルギが第1の流
体トルクコンバータ7により直ちに 熱エネルギに変換
されて熱エネルギ回収機構13で回収されるため、エネ
ルギの変換回収系の中途でのエネルギのロスが極めて少
なくなる。
【0043】なお、熱エネルギ利用器12の蓄熱部12
aに蓄えられた熱エネルギは、利用熱量調整部12bを
介して利用端末12cから消費される。また、熱エネル
ギ利用器12の蓄熱部12aで熱エネルギを放出した第
1の流体トルクコンバータ7の流体は、復集合パイプ1
3kから液体循回ポンプ13yにより加圧されて第1の
流体トルクコンバータ7の接続系の復パイプ13l,イ
ンレットポート13dを通って、第1の流体トルクコン
バータ7に戻る。
【0044】そして、風力が若干低下し風車1の回転数
が下がった場合には、先の状態から、第1のブレーキ8
を解放して第1の流体トルクコンバータ7の出力軸7c
の回転を許容し、第2のブレーキ10で第2の流体トル
クコンバータ9の出力軸9cの回転を阻止し、熱エネル
ギ回収機構13の第2の流体トルクコンバータ9の接続
系の開閉バルブ13r,13tを開放し、熱エネルギ回
収機構13の第3の流体トルクコンバータ11の接続系
の開閉バルブ13s,13uを閉鎖する。
【0045】この結果、第2の流体トルクコンバータ9
では、ハウジング9aの内部で入力軸9bの回転により
流動する流体が、回転の阻止された出力軸9c側の間で
撹拌され、流体摩擦などにより適正な高温に発熱するこ
とになる。なお、熱エネルギ回収機構13の流量調整バ
ルブ13pは、ハウジング9aの内部での流体の流動量
が熱エネルギ回収機構13側に抜けるのを防止して流体
の適正な温度の発熱を保証する。
【0046】発熱した第2の流体トルクコンバータ9の
流体は、熱エネルギ回収機構13の第2の流体トルクコ
ンバータ9の接続系のアウトレットポート13b,往パ
イプ13i,開閉バルブ13rから往集合パイプ13g
を通って、前述の第1の流体トルクコンバータ7の流体
と合流されて、熱エネルギ利用器12の蓄熱部12aに
移送される。この移送力は、第2の流体トルクコンバー
タ9の入力軸9bの回転により発生した流体の流動圧力
をそのまま利用する。
【0047】なお、この状態の第1の流体トルクコンバ
ータ7はトルク伝達容量が大きいため、入力軸7b,出
力軸7cは殆ど同期して回転する。流量調整弁13oな
どを遮断しておけば、流体トルクコンバータ7での発熱
は少なく、第2の流体トルクコンバータ9の流体の流動
抵抗による発熱が主体となる。
【0048】また、熱エネルギ利用器12の蓄熱部12
aで熱エネルギをー放出した第2の流体トルクコンバー
タ7の流体は、復集合パイプ13kから分岐した第2の
流体トルクコンバータ9の接続系の開閉バルブ13s,
13v、復パイプ13m,インレットポート13eを通
って、第2の流体トルクコンバータ9に戻る。
【0049】そして、さらに風力が弱くなった場合に
は、先の状態から、第1,第2のブレーキ8,10を共
に解放して、第2の流体トルクコンバータ9の出力軸9
cと11bの回転を許容し、熱エネルギ回収機構13の
第2の流体トルクコンバータ9の接続系の開閉バルブ1
3r,13tを開放し、熱エネルギ回収機構13の第3
の流体トルクコンバータ11の接続系の開閉バルブ13
t,13wを開放する。
【0050】この結果、第3の流体トルクコンバータ1
1では、ハウジング11aの内部で入力軸11bの回転
により流動する流体が、回転の阻止された出力軸11c
側との間で激しく撹拌されて流体摩擦などにより、例え
ば80〜100℃の高温に発熱することになる。なお、
熱エネルギ回収機構13の流量調整バルブ13qは、ハ
ウジング11aの内部での流体の流動量が熱エネルギ回
収機構13側に抜けるのを防止して、流体の適正な温度
の発熱を保証する。
【0051】発熱した第3の流体トルクコンバータ11
の流体は、熱エネルギ回収機構13の第3の流体トルク
コンバータ11の接続系のアウトレットポート13c,
往パイプ13j,開閉バルブ13tから往集合パイプ1
3gを通って、熱エネルギ利用器12の蓄熱部12aに
移送される。
【0052】なお、この状態の第1の流体トルクコンバ
ータ7,第2の流体トルクコンバータ9はトルク伝達容
量が大きいため、それぞれの入力軸,出力軸は殆ど同期
して回転する。
【0053】また、熱エネルギ利用器12の蓄熱部12
aで熱エネルギを放出した第3の流体トルクコンバータ
11の流体は、復集合パイプ13kから分岐した第3の
流体トルクコンバータ11の接続系の開閉バルブ13
t,13w,復パイプ13n,インレットポート13f
を通って、第3の流体トルクコンバータ11に戻る。
【0054】このような風力の強弱に応じた第1の流体
トルクコンバータ7,第2の流体トルクコンバータ9,
第3の流体トルクコンバータ11の駆動と熱エネルギ回
収機構13の接続系との動作選択は、各部の不必要な動
作が避けられて、エネルギの変換回収系の中途でのエネ
ルギのロスの減少に寄与する。
【0055】そして、さらに風力が極端に強くなった場
合には、ブレード1bのピッチを変えるとともに、クラ
ッチ5を切断して、増速機6等の各部の損傷を防止す
る。
【0056】図3は、本発明に係る風力エネルギ収集装
置の実施の形態(2)を示すものである。
【0057】この実施の形態では、流体トルクコンバー
タ7,9,11の液体を蓄熱部12aに導く代わりに、
水などの流体をナセル2に導き、流体トルクコンバータ
7,9,11の直近で熱交換するものである。この場合
には、ナセル2内で前述の実施の形態(1)の熱エネル
ギ回収機構13の圧力調整弁13o,13p,13q
と、ギヤポンプなどの液体循回ポンプ13y’をそれぞ
れの流体トルクコンバータに対しループ状に構成し、発
熱出力と水などの流体への熱供給の制御を行う。水など
の流体の系統では、往パイプ13h,13i,13jと
復パイプ13l,13m,13nとの中途に、熱交換器
14a,14b,14cを接続する。
【0058】この実施の形態によると、水などの粘性の
小さい流体を用いることができ、熱エネルギの移送速度
を速くすることできる。
【0059】図4は、本発明に係る風力エネルギ収集装
置の実施の形態(3)を示すものである。
【0060】この実施の形態では、前述の実施の形態
(2)の水などの流体が流れる熱エネルギ回収機構13
の熱交換器14a,14b,14cを改良して、熱交換
器14a’,14b’,14c’を、第1の流体トルク
コンバータ7のハウジング7a,第2の流体トルクコン
バータ9のハウジング9a,第3の流体トルクコンバー
タ11のハウジング11aを流体14dを介して覆うケ
ーシング構造にしてある。また、熱エネルギ回収機構1
3のアウトレットポート13a’,13b’,13
c’,インレットポート13d’,13e’,13f’
は、熱交換器14a’,14b’,14c’に設けられ
ている。そして、熱エネルギ回収機構13の全体には、
ポンプ13y”により熱交換器14a’,14b’,1
4c’に内蔵された流体14dを流通させるようにして
ある。
【0061】この実施の形態によると、流体トルクコン
バータ7,9,11の発熱を外部に逃がすことなく回収
できる。また、流体トルクコンバータ7,9,11に対
して、アウトレットポート13a’,13b’,13
c’,インレットポート13d’,13e’,13f’
の取付工作が不要となるため、第1の流体トルクコンバ
ータ7,第2の流体トルクコンバータ9,第3の流体ト
ルクコンバータ11の構造が簡単になる。なお上記はす
べて流体トルクコンバータを用いた例で説明したが、よ
り構造を簡単にした流体継手であっても同一の効果が得
られる。また、風車はダリウス型のような鉛直方式でも
よく、その場合は、流体トルクコンバータは鉛直に直列
に配置する。また、水平軸型風車であっても、傘歯車で
水平回転軸を鉛直軸にして流体トルクコンバータを鉛直
配置することができる。
【0062】
【実施例】 前述の図示した実施の形態については、5
00Kw級風車1のブレード1bの回転径が40mで毎
分30回転した場合、第1の流体トルクコンバータ7の
出力が500Kw、第2の流体トルクコンバータ9の出
力が200Kw,第3の流体トルクコンバータ11の出
力が50Kw程度に設定すると、風速の変動に対して流
体トルクコンバータ7,9,11を使い分けることによ
り、流体を80〜100℃程度に発熱させることができ
る。
【0063】
【発明の効果】 上述のよう本発明の構成によれば、次
のような効果が得られる。 (a)本発明に係る風力エネルギ収集装置は、風力エネ
ルギを風車により回転運動エネルギに変換し、回転運動
エネルギをブレーキで出力軸の回転が制御された流体ト
ルクコンバータにより直ちに熱エネルギに変換して、熱
エネルギ回収機構で回収するとともに、風力エネルギ量
に対応して駆動される流体トルクコンバータの基数を選
択して不必要な動作を避けるため、熱エネルギ変換回収
系の中途でのエネルギのロスが少なく、風力エネルギの
収集性能が高い効果がある。 (b)請求項2として、流体トルクコンバータ,ブレー
キ等の各部がナセルを大型化させることなく内部にコン
パクトに収容されるため、ナセルの風抵抗が低く、ま
た、ブレードの直近で風力エネルギを熱エネルギに変換
するため、エネルギロスが小さくなる効果がある。 (c)請求項3として、風車と流体トルクコンバータの
間に増速手段を介装したことにより、回転軸の定格回転
数を大巾に増速することができ、この増速によるトルク
は数10分の1となり、装置設計,装置制御上の有為性
が図れる。 (d)請求項4として、回転軸にクラッチを設けたの
で、風力が極端に弱い場合に、クラッチを切断して風車
を空回りさせ後続の各部の無用の摩耗などが合理的に防
止しうる。 (e)請求項5として、流体トルクコンバータの流体の
流動圧力を利用して熱エネルギを回収するため、熱エネ
ルギの回収に新たなエネルギを必要としない効果があ
る。 (f)請求項6として、流体トルクコンバータの流体の
とは別の低粘性の流体を利用して熱エネルギを回収でき
るため、熱エネルギの回収速度を速くすることができる
効果がある。 (g)請求項7において、流体トルクコンバータに替え
て流体継手を設けたことにより、流体トルクコンバータ
に比べて構造が簡単で、而も同様な作用効果が得られる
ばかりでなく、経済的効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る風力エネルギ収集装置の実施の
形態(1)を示す側面断面図である。
【図2】 図1の要部の熱エネルギ回収回路図である。
【図3】 本発明に係る風力エネルギ収集装置の実施の
形態(2)を示す熱エネルギ回収回路図である。
【図4】 本発明に係る風力エネルギ収集装置の実施の
形態(3)を示す熱エネルギ回収回路図である。
【符号の説明】
1 風車 2 ナセル 7 第1の流体トルクコンバータ 7a ハウジング 7b 入力軸 7c 出力軸 8 第1のブレーキ 9 第2の流体トルクコンバータ 9a ハウジング 9b 入力軸 9c 出力軸 10 第2のブレーキ 11 第3の流体トルクコンバータ 11a ハウジング 11b 入力軸 11c 出力軸 13 熱エネルギ回収機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F03D 9/00 F03D 7/02 F03D 9/02

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 風力エネルギを風車を介して回転力に変
    換し、これにより液体にエネルギを与え熱エネルギを発
    生させる手段において、風車と、風車の回転軸に直列に
    配置された容量の異なる複数の流体トルクコンバータ
    と、各流体トルクコンバータの出力軸にそれぞれ設けら
    れ各出力軸の回転を制動するブレーキと、各流体トルク
    コンバータに接続され、而も各流体トルクコンバータで
    発生した熱エネルギを回収する熱エネルギ回収機構とか
    らなることを特徴とする風力エネルギ収集装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、流体トルクコンバー
    タ,ブレーキは風車の回転軸の軸線方向に配置されてナ
    セルの内部に収容され、流体トルクコンバータは隣接の
    前後で入力軸,出力軸が兼用されていることを特徴とす
    る風力エネルギ収集装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、風車と流体ト
    ルクコンバータの間に増速手段を介装することを特徴と
    する風力エネルギ収集装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れかにおいて、回転軸
    にクラッチを設けることを特徴とする風車エネルギ収集
    装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れかにおいて、熱エネ
    ルギ回収機構は、熱エネルギの回収の移送手段として流
    体トルクコンバータに封入されている流体を利用するこ
    とを特徴とする風力エネルギ回収装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4の何れかにおいて、熱エネ
    ルギ回収機構は、熱エネルギの回収の移送手段として流
    体トルクコンバータに封入されている流体と熱交換され
    る別の流体を利用することを特徴とする風力エネルギ回
    収装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6の何れかにおいて、流体ト
    ルクコンバータに替えて流体継手を設けることを特徴と
    する風力エネルギ収集装置。
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