JP2829533B2 - エンジンの機械式過給機制御装置 - Google Patents
エンジンの機械式過給機制御装置Info
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- JP2829533B2 JP2829533B2 JP1326718A JP32671889A JP2829533B2 JP 2829533 B2 JP2829533 B2 JP 2829533B2 JP 1326718 A JP1326718 A JP 1326718A JP 32671889 A JP32671889 A JP 32671889A JP 2829533 B2 JP2829533 B2 JP 2829533B2
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- Japan
- Prior art keywords
- engine
- mechanical supercharger
- state
- clutch
- time
- Prior art date
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- Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
- Supercharger (AREA)
- Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
- Control Of Transmission Device (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は自動変速機付車両におけるエンジンの機械式
過給機制御装置に関する。
過給機制御装置に関する。
(従来の技術) 機械式過給機を備えたエンジンにおいて、エンジンの
出力軸と機械式過給機との断続を制御するクラッチ手段
を設け、低負荷・低回転領域ではクラッチ手段の締結を
解除して機械式過給機の作動を停止し、その他の運転領
域でのクラッチ手段を締結状態として機械式過給機を作
動させるようにしたものは、例えば特開昭61−1825号公
報に記載されているように従来から知られている。
出力軸と機械式過給機との断続を制御するクラッチ手段
を設け、低負荷・低回転領域ではクラッチ手段の締結を
解除して機械式過給機の作動を停止し、その他の運転領
域でのクラッチ手段を締結状態として機械式過給機を作
動させるようにしたものは、例えば特開昭61−1825号公
報に記載されているように従来から知られている。
ところで、上記公報等の機械式過給機は、一対のまゆ
型ロータが互いに反対方向に回転することによって空気
を圧送する、いわゆるルーツブロア式の過給機であっ
て、この型のものがエンジンの機械式過給機としては一
般的である。しかし、このルーツブロア式の過給機の場
合は、回転数をあまり上げると吐出口近傍の圧力変動が
大きくなるという特性があるために、回転限界が低く、
高過給化の要求に十分対処できない。そこで、このルー
ツブロア式の過給機に代わるものとして、一種のねじ式
コンプレッサーであるリショルム式のコンプレッサーを
応用した過給機が開発されている。このリショルム式の
機械式過給機は、4葉の雄ロータと六つの溝を持つ雌ロ
ータとを組み合わせてなる内部圧縮型の過給機であっ
て、吐出圧力は下流側吸気圧力に略一致させることがで
きる。そのため、この機械式過給機を用いた場合は吐出
側での圧力変動が少なくなり、したがって、機械式過給
機を高回転セッティングにして高過給を得ることが可能
である。
型ロータが互いに反対方向に回転することによって空気
を圧送する、いわゆるルーツブロア式の過給機であっ
て、この型のものがエンジンの機械式過給機としては一
般的である。しかし、このルーツブロア式の過給機の場
合は、回転数をあまり上げると吐出口近傍の圧力変動が
大きくなるという特性があるために、回転限界が低く、
高過給化の要求に十分対処できない。そこで、このルー
ツブロア式の過給機に代わるものとして、一種のねじ式
コンプレッサーであるリショルム式のコンプレッサーを
応用した過給機が開発されている。このリショルム式の
機械式過給機は、4葉の雄ロータと六つの溝を持つ雌ロ
ータとを組み合わせてなる内部圧縮型の過給機であっ
て、吐出圧力は下流側吸気圧力に略一致させることがで
きる。そのため、この機械式過給機を用いた場合は吐出
側での圧力変動が少なくなり、したがって、機械式過給
機を高回転セッティングにして高過給を得ることが可能
である。
(発明が解決しようとする課題) 機械式の過給機を備えたエンジンでは、クラッチ手段
の断続制御により上記のように運転領域に応じて過給機
を作動または停止させることができるが、この場合、ク
ラッチ手段を非締結状態から締結状態へ切り換えたとき
に、過給機が停止から作動に切り換わることによって急
に駆動トルクがかかるので、トルクショックが生じてし
まう。また、特にリショルム式の過給機のように高過給
セッティングの機械式過給機を用いたエンジンにおいて
は、クラッチ手段が接続されたときのトルクショックが
一層大きくなり、また、加速状態等において過給機のク
ラッチ手段が締結された後、機械式過給機の回転の立ち
上がりが遅くて十分な加速性能が得られないという問題
があった。
の断続制御により上記のように運転領域に応じて過給機
を作動または停止させることができるが、この場合、ク
ラッチ手段を非締結状態から締結状態へ切り換えたとき
に、過給機が停止から作動に切り換わることによって急
に駆動トルクがかかるので、トルクショックが生じてし
まう。また、特にリショルム式の過給機のように高過給
セッティングの機械式過給機を用いたエンジンにおいて
は、クラッチ手段が接続されたときのトルクショックが
一層大きくなり、また、加速状態等において過給機のク
ラッチ手段が締結された後、機械式過給機の回転の立ち
上がりが遅くて十分な加速性能が得られないという問題
があった。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、
エンジンに機械式過給機を接続するためのクラッチ手段
を非締結状態から締結状態へ切り換える時に生ずるトル
クショックを低減するとともに、機械式過給機の回転の
立ち上がりが速めることを目的とする。
エンジンに機械式過給機を接続するためのクラッチ手段
を非締結状態から締結状態へ切り換える時に生ずるトル
クショックを低減するとともに、機械式過給機の回転の
立ち上がりが速めることを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明は、自動変速機を備えた車両のエンジンにおい
て、機械式過給機を作動状態に切り換えるときに、自動
変速機をニュートラル状態とすることでエンジンの出力
が大部分機械式過給機の駆動のためにつぎ込まれるよう
にしたものであり、その構成は第1図に示すとおりであ
る。すなわち、本発明に係るエンジンの機械式過給機制
御装置は、自動変速機を備えた車両のエンジンにおい
て、該エンジンによりクラッチ手段を介して駆動される
機械式過給機と、該エンジンの運転状態を検出する運転
状態検出手段と、該運転状態検出手段の出力を受け、運
転状態に応じて前記クラッチ手段を切換制御するクラッ
チ制御手段と、該クラッチ制御手段によって前記クラッ
チ手段が非締結状態から締結状態へ切り換えられたとき
前記機械式過給機の回転が所定レベルに達するまで一時
的に前記自動変速機をニュートラル状態とするニュート
ラル制御手段を備えたことを特徴としている。
て、機械式過給機を作動状態に切り換えるときに、自動
変速機をニュートラル状態とすることでエンジンの出力
が大部分機械式過給機の駆動のためにつぎ込まれるよう
にしたものであり、その構成は第1図に示すとおりであ
る。すなわち、本発明に係るエンジンの機械式過給機制
御装置は、自動変速機を備えた車両のエンジンにおい
て、該エンジンによりクラッチ手段を介して駆動される
機械式過給機と、該エンジンの運転状態を検出する運転
状態検出手段と、該運転状態検出手段の出力を受け、運
転状態に応じて前記クラッチ手段を切換制御するクラッ
チ制御手段と、該クラッチ制御手段によって前記クラッ
チ手段が非締結状態から締結状態へ切り換えられたとき
前記機械式過給機の回転が所定レベルに達するまで一時
的に前記自動変速機をニュートラル状態とするニュート
ラル制御手段を備えたことを特徴としている。
前記ニュートラル制御手段は、前記クラッチ手段が非
締結状態から締結状態へ切り換えられたときに前記機械
式過給機の回転が所定レベルに達するまでに要する時間
をエンジンの運転状態に応じて予め設定し、前記クラッ
チ手段が非締結状態から締結状態へ切り換えられたと
き、予め設定した前記時間の間、前記自動変速機をニュ
ートラル状態とするよう構成するのがよい。そして、前
記時間は、スロットル開度が大きい程短くなる設定と
し、また、エンジン回転数が高い程長くなる設定とする
のがよい。
締結状態から締結状態へ切り換えられたときに前記機械
式過給機の回転が所定レベルに達するまでに要する時間
をエンジンの運転状態に応じて予め設定し、前記クラッ
チ手段が非締結状態から締結状態へ切り換えられたと
き、予め設定した前記時間の間、前記自動変速機をニュ
ートラル状態とするよう構成するのがよい。そして、前
記時間は、スロットル開度が大きい程短くなる設定と
し、また、エンジン回転数が高い程長くなる設定とする
のがよい。
(作用) 本発明において、エンジンの運転状態が検出され、そ
の検出された運転状態から非過給域であると判定された
ときは、クラッチ手段は非締結とされて機械式過給機の
作動が停止され、過給域に入ったと判定されるとクラッ
チ手段が締結されて機械式過給機が作動する。
の検出された運転状態から非過給域であると判定された
ときは、クラッチ手段は非締結とされて機械式過給機の
作動が停止され、過給域に入ったと判定されるとクラッ
チ手段が締結されて機械式過給機が作動する。
ここで、非過給域から過給域に入った上記クラッチ手
段が非締結状態から締結状態へ切り換えられたときに
は、一時的に自動変速機がニュートラル状態とされ、機
械式過給機の回転が所定レベルに達した後はニュートラ
ル状態が解除される。その際、例えば、クラッチ手段が
非締結状態から締結状態へ切り換えられたときに機械式
過給機の回転が所定レベルに達するまでに要する時間が
エンジンの運転状態に応じて予め設定され、その予め設
定した時間の間、自動変速機がニュートラル状態とされ
る。そして、その時間は、スロットル開度が大きい程短
く、また、エンジン回転数が高い程長くされる。それに
より、切換時のトルクショックが低減され、また、この
間、エンジンの出力が大部分機械式過給機の駆動のため
につぎ込まれることにより機械式過給機の回転立ち上が
りが速められる。
段が非締結状態から締結状態へ切り換えられたときに
は、一時的に自動変速機がニュートラル状態とされ、機
械式過給機の回転が所定レベルに達した後はニュートラ
ル状態が解除される。その際、例えば、クラッチ手段が
非締結状態から締結状態へ切り換えられたときに機械式
過給機の回転が所定レベルに達するまでに要する時間が
エンジンの運転状態に応じて予め設定され、その予め設
定した時間の間、自動変速機がニュートラル状態とされ
る。そして、その時間は、スロットル開度が大きい程短
く、また、エンジン回転数が高い程長くされる。それに
より、切換時のトルクショックが低減され、また、この
間、エンジンの出力が大部分機械式過給機の駆動のため
につぎ込まれることにより機械式過給機の回転立ち上が
りが速められる。
(実施例) 以下、実施例を図面に基づいて説明する。
第2図は本発明の一実施例の全体システム図である。
この実施例において、エンジン1の吸気ポート2とエア
クリーナ3を連通する吸気通路4にはリショルム式の機
械式過給機5が配設され、その下流にインタークーラ6
が設けられている。また、スロットル弁7が機械式過給
機5の上流に設けられ、スロットル弁7の下流とインタ
ークーラ6の下流を連通して上記機械式過給機5を迂回
するバイパス通路8が形成されている。そして、吸気通
路4の上記バイパス通路8の分岐点直下流には補助スロ
ットル弁9が設けられている。この補助スロットル弁9
は、補助スロットル弁レバー10,溝付ロッド11を介して
スロットル弁レバー12に連結され、スロットル弁7が所
定開度(約20度)まで開いたときの開作動を開始する。
また、上記バイパス通路8には圧力応動式の開閉弁13が
設けられている。
この実施例において、エンジン1の吸気ポート2とエア
クリーナ3を連通する吸気通路4にはリショルム式の機
械式過給機5が配設され、その下流にインタークーラ6
が設けられている。また、スロットル弁7が機械式過給
機5の上流に設けられ、スロットル弁7の下流とインタ
ークーラ6の下流を連通して上記機械式過給機5を迂回
するバイパス通路8が形成されている。そして、吸気通
路4の上記バイパス通路8の分岐点直下流には補助スロ
ットル弁9が設けられている。この補助スロットル弁9
は、補助スロットル弁レバー10,溝付ロッド11を介して
スロットル弁レバー12に連結され、スロットル弁7が所
定開度(約20度)まで開いたときの開作動を開始する。
また、上記バイパス通路8には圧力応動式の開閉弁13が
設けられている。
機械式過給機5は、電磁クラッチ14および遠心可変式
の駆動プーリ15を介して原動側の可変プーリ(図示せ
ず。)に連結されている。
の駆動プーリ15を介して原動側の可変プーリ(図示せ
ず。)に連結されている。
吸気通路4には、また、吸気ポート2に近接しフュエ
ルインジェクタ16が配設され、エアクリーナ3下流には
エアフローメータ17が配設されている。そして、エンジ
ン1の燃焼室18には上記吸気ポート2が開口し、その開
口部には吸気弁19が配設されている。また、排気ポート
20が上記燃焼室18に開口し、その開口部には排気弁21が
配設されている。これら吸気弁19および排気弁21はそれ
ぞれカム式の弁駆動装置によって所定のタイミングで駆
動される。すなわち、このエンジン1は4サイクルであ
って、吸気弁19は上死点前の所定クランク角で開き、下
死点後の所定のクランク角で閉じて、この間、新気の吸
入が行われ、圧縮並びに膨張行程の後、排気弁21は下死
点前の所定のクランク角で開き、上死点後の所定クラン
ク角で閉じて、この間、燃焼ガスの排出が行われる。
ルインジェクタ16が配設され、エアクリーナ3下流には
エアフローメータ17が配設されている。そして、エンジ
ン1の燃焼室18には上記吸気ポート2が開口し、その開
口部には吸気弁19が配設されている。また、排気ポート
20が上記燃焼室18に開口し、その開口部には排気弁21が
配設されている。これら吸気弁19および排気弁21はそれ
ぞれカム式の弁駆動装置によって所定のタイミングで駆
動される。すなわち、このエンジン1は4サイクルであ
って、吸気弁19は上死点前の所定クランク角で開き、下
死点後の所定のクランク角で閉じて、この間、新気の吸
入が行われ、圧縮並びに膨張行程の後、排気弁21は下死
点前の所定のクランク角で開き、上死点後の所定クラン
ク角で閉じて、この間、燃焼ガスの排出が行われる。
排気弁21の弁駆動装置には可変バルブタイミング機構
22が設けられている。この可変バルブタイミング機構22
は、ヘリカルスプラインを利用してカムシャフトの位相
を調整するものであって、それ自体周知であり、これに
よりオーバーラップ期間が可変とされる。
22が設けられている。この可変バルブタイミング機構22
は、ヘリカルスプラインを利用してカムシャフトの位相
を調整するものであって、それ自体周知であり、これに
よりオーバーラップ期間が可変とされる。
機械式過給機5の上記駆動プーリ15およびこれと組み
合わされる原動側の可変プーリもまた、それ自体周知の
ものであって、これらにより機械式過給機5の回転数が
高回転側で徐々に飽和するような過給特性が得られる。
合わされる原動側の可変プーリもまた、それ自体周知の
ものであって、これらにより機械式過給機5の回転数が
高回転側で徐々に飽和するような過給特性が得られる。
一方、上記電磁クラッチ14はコントロールユニット23
によって断続制御される。このため、コントロールユニ
ット23には、負荷信号として、吸気負圧を検出する負圧
センサー24からの吸気負圧信号が入力され、また、エン
ジン回転センサーからのエンジン回転信号が入力され
る。そして、第3図に示すように、吸気負圧が50mmHgを
越え、かつ、エンジン回転数が3000rpmに達しない低負
荷・低回転領域においては非締結状態(OFF)とされ、
その他の領域では締結状態(ON)とされる。
によって断続制御される。このため、コントロールユニ
ット23には、負荷信号として、吸気負圧を検出する負圧
センサー24からの吸気負圧信号が入力され、また、エン
ジン回転センサーからのエンジン回転信号が入力され
る。そして、第3図に示すように、吸気負圧が50mmHgを
越え、かつ、エンジン回転数が3000rpmに達しない低負
荷・低回転領域においては非締結状態(OFF)とされ、
その他の領域では締結状態(ON)とされる。
また、補助スロットル弁9は、前述のようにスロット
ル弁7が約20度まで開いた時点で開き始め、過給始めに
おいて機械式過給機5に入る空気量を調整する。そし
て、これら電磁クラッチ14,可変プーリ機構および補助
スロットル弁9の組み合わせにより、低負荷領域での過
給の抑制とその他の運転領域での負荷とエンジン回転数
に応じた効率的な過給が行われる。
ル弁7が約20度まで開いた時点で開き始め、過給始めに
おいて機械式過給機5に入る空気量を調整する。そし
て、これら電磁クラッチ14,可変プーリ機構および補助
スロットル弁9の組み合わせにより、低負荷領域での過
給の抑制とその他の運転領域での負荷とエンジン回転数
に応じた効率的な過給が行われる。
また、上記開閉弁13は吸気負圧に応じて開閉される。
すなわち、第4図にその開度特性を示すように、吸気圧
力が−100mmHg以下の低負荷領域では開閉弁13が全開と
なり、吸気圧力が−100mmHgから500mmHgの間は徐々に開
度が低減されて、500mmHg以上では全閉となるように設
定されている。ここで、開閉弁13の上記開度特性は、ス
プリング13aのばね定数によって規定される。そして、
開閉弁13の開度がこのように設定されていることによ
り、電磁クラッチ14が切られ機械式過給機5の作動が停
止する低負荷・低回転領域においては、バイパス通路8
が開かれて自然吸気が行われる。ここで、開閉弁13は上
記のように吸気圧力が−100mmHgを越えてから500mmHgに
達するまでに徐々に開度を減じるよう設定され、この間
に電磁クラッチ14が締結状態に切り換えられて機械式過
給機5が作動し始めるので、この機械式過給機5が作動
し始めた直後のスロットル弁7の開き量は補助スロット
ル弁9が開いている分だけ大きめに設定される必要があ
り、そのため、結果的に機械式過給機5の吸入側の圧力
が高めとなる。したがって、吸入側圧力と吐出側圧力の
差が過大となることはなく、機械式過給機5の駆動損失
が増大して燃費の悪化を来したり、吐出温度の異常上昇
によって機械式過給機5の耐久性が低下するようなこと
が防止される。
すなわち、第4図にその開度特性を示すように、吸気圧
力が−100mmHg以下の低負荷領域では開閉弁13が全開と
なり、吸気圧力が−100mmHgから500mmHgの間は徐々に開
度が低減されて、500mmHg以上では全閉となるように設
定されている。ここで、開閉弁13の上記開度特性は、ス
プリング13aのばね定数によって規定される。そして、
開閉弁13の開度がこのように設定されていることによ
り、電磁クラッチ14が切られ機械式過給機5の作動が停
止する低負荷・低回転領域においては、バイパス通路8
が開かれて自然吸気が行われる。ここで、開閉弁13は上
記のように吸気圧力が−100mmHgを越えてから500mmHgに
達するまでに徐々に開度を減じるよう設定され、この間
に電磁クラッチ14が締結状態に切り換えられて機械式過
給機5が作動し始めるので、この機械式過給機5が作動
し始めた直後のスロットル弁7の開き量は補助スロット
ル弁9が開いている分だけ大きめに設定される必要があ
り、そのため、結果的に機械式過給機5の吸入側の圧力
が高めとなる。したがって、吸入側圧力と吐出側圧力の
差が過大となることはなく、機械式過給機5の駆動損失
が増大して燃費の悪化を来したり、吐出温度の異常上昇
によって機械式過給機5の耐久性が低下するようなこと
が防止される。
上記コントロールユニット23には、上記吸気負圧信号
およびエンジン回転信号に加えて、車速信号とスロット
ル開度信号が入力される。そして、つぎのように可変バ
ルブタイミング機構および自動変速機26の制御が行われ
る。
およびエンジン回転信号に加えて、車速信号とスロット
ル開度信号が入力される。そして、つぎのように可変バ
ルブタイミング機構および自動変速機26の制御が行われ
る。
すなわち、排気弁21側に設けられた上記可変バルブタ
イミング機構22にはアクチュエータ25が付設され、コン
トロールユニット23はスロットル開度信号と車速信号に
よるマップに基づいて上記アクチュエータ25を介し可変
バルブタイミング機構22をON・OFF制御する。すなわ
ち、スロットル開度が一定値以内で且つ車速が一定値以
内のときには可変バルブタイミング機構22をOFFとして
排気弁21のバルブタイミングを通常設定とし、スロット
ル開度が一定値(例えば1/2)を越え、あるいは車速が
一定値(例えば30Km/h)を越えた領域では、可変バルブ
タイミング機構22をONとした排気弁21のバルブタイミン
グを切り換え、吸・排気のオーバーラップ期間を大きく
する。
イミング機構22にはアクチュエータ25が付設され、コン
トロールユニット23はスロットル開度信号と車速信号に
よるマップに基づいて上記アクチュエータ25を介し可変
バルブタイミング機構22をON・OFF制御する。すなわ
ち、スロットル開度が一定値以内で且つ車速が一定値以
内のときには可変バルブタイミング機構22をOFFとして
排気弁21のバルブタイミングを通常設定とし、スロット
ル開度が一定値(例えば1/2)を越え、あるいは車速が
一定値(例えば30Km/h)を越えた領域では、可変バルブ
タイミング機構22をONとした排気弁21のバルブタイミン
グを切り換え、吸・排気のオーバーラップ期間を大きく
する。
自動変速機26は、通常の運転状態においては車速とス
ロットル開度に基づいて変速制御される。また、機械式
過給機5の上記電磁クラッチ14がOFFからONになったと
きには、これを一時的にニュートラル状態とするような
制御が行われる。すなわち、第5図に示すスロットル開
度とエンジン回転数(Ne)のマップによって、機械式過
給機5の回転が十分に立ち上がるまでの所要時間(ニュ
ートラル時間:T)が予め設定されており、機械式過給機
5が停止から作動に切り換えられると、その時の上記時
間(T)の間、自動変速機26がニュートラル状態とされ
る。
ロットル開度に基づいて変速制御される。また、機械式
過給機5の上記電磁クラッチ14がOFFからONになったと
きには、これを一時的にニュートラル状態とするような
制御が行われる。すなわち、第5図に示すスロットル開
度とエンジン回転数(Ne)のマップによって、機械式過
給機5の回転が十分に立ち上がるまでの所要時間(ニュ
ートラル時間:T)が予め設定されており、機械式過給機
5が停止から作動に切り換えられると、その時の上記時
間(T)の間、自動変速機26がニュートラル状態とされ
る。
上記時間(T)は、スロットル開度が大きい程短く、
また、エンジン回転数が高い程長くなる設定とされてい
る。
また、エンジン回転数が高い程長くなる設定とされてい
る。
第6図および第7図は上記のような自動変速機の制御
(ニュートラル制御)が実行するフローチャートであ
る。
(ニュートラル制御)が実行するフローチャートであ
る。
また、第6図は機械式過給機5の電磁クラッチ14の作
動ルーチンであって、スタートすると、エンジン回転数
および負荷(吸気負圧)を入力し、これら二つの入力情
報をもとに、先の領域図(第3図)によって電磁クラッ
チのON領域であるかどうかを判定する。
動ルーチンであって、スタートすると、エンジン回転数
および負荷(吸気負圧)を入力し、これら二つの入力情
報をもとに、先の領域図(第3図)によって電磁クラッ
チのON領域であるかどうかを判定する。
そして、ON領域であればクラッチ14をONとし、次いで
フラッグ(F)を立てる(今回のフラッグ:F1=1)。
フラッグ(F)を立てる(今回のフラッグ:F1=1)。
また、ON領域でなければ、クラッチ14をOFFとし、フ
ラッグをゼロ(F1=0)とする。
ラッグをゼロ(F1=0)とする。
つぎに、第7図は自動変速機の制御ルーチンであっ
て、スタートすると、まず、先のルーチンにおけるフラ
グ(F)を入力し、今回のフラグ(F1)が1であるかど
うかをみて、F1=1であれば、次いで前回のフラグ
(F2)が1かどうかをみる。
て、スタートすると、まず、先のルーチンにおけるフラ
グ(F)を入力し、今回のフラグ(F1)が1であるかど
うかをみて、F1=1であれば、次いで前回のフラグ
(F2)が1かどうかをみる。
今回が1で前回が1でない、つまり今回始めてクラッ
チONとなったというときは、つぎに、エンジン回転数と
スロットル開度(TVO)を入力し、つぎに、第5図のマ
ップよりニュートラル時間Tを算出し、次いで、この時
間Tの間、自動変速機をニュートラル状態とする。
チONとなったというときは、つぎに、エンジン回転数と
スロットル開度(TVO)を入力し、つぎに、第5図のマ
ップよりニュートラル時間Tを算出し、次いで、この時
間Tの間、自動変速機をニュートラル状態とする。
また、フラグ判定で、F1=1でない、つまり、クラッ
チOFFのとき、あるいは、F1=1で且つF2=1、つま
り、前回からずっとクラッチONであるというときは、車
速およびTVOを入力し、これらに基づいて通常の変速制
御を行う。
チOFFのとき、あるいは、F1=1で且つF2=1、つま
り、前回からずっとクラッチONであるというときは、車
速およびTVOを入力し、これらに基づいて通常の変速制
御を行う。
なお、上記実施例においては、過給状態への切換時に
おいて自動変速機をニュートラルする時間(T)を、マ
ップから読み込むようにしているが、この時間(T)は
また、つぎの計算式によって算出するようにしてもよ
い。
おいて自動変速機をニュートラルする時間(T)を、マ
ップから読み込むようにしているが、この時間(T)は
また、つぎの計算式によって算出するようにしてもよ
い。
T=k・Ne+(β+α・TVO) ここで、TVOはスロットル開度、k,βおよびαは任意
の定数である。
の定数である。
(発明の効果) 本発明は上記のように構成されているので、機械式過
給機のクラッチを非締結状態から締結状態へ切り換える
時の車両のトルクショックを低減するとともに、エンジ
ンの出力を大部分機械式過給機駆動のためにつぎ込むこ
とによって機械式過給機の立ち上がりを速めることがで
きる。
給機のクラッチを非締結状態から締結状態へ切り換える
時の車両のトルクショックを低減するとともに、エンジ
ンの出力を大部分機械式過給機駆動のためにつぎ込むこ
とによって機械式過給機の立ち上がりを速めることがで
きる。
第1図は本発明の全体構成図、第2図は本発明の一実施
例の全体システム図、第3図は同実施例における機械式
過給機の電磁クラッチの作動領域図、第4図は同実施例
におけるバイパス通路の開閉弁の開度特性図、第5図は
同実施例の制御における自動変速機のニュートラル時間
を設定するマップ、第6図および第7図は同実施例の制
御を実行するフローチャートである。 1:エンジン、5:機械式過給機、14:電磁クラッチ、23:コ
ントロールユニット、24:負圧センサー、26:自動変速
機。
例の全体システム図、第3図は同実施例における機械式
過給機の電磁クラッチの作動領域図、第4図は同実施例
におけるバイパス通路の開閉弁の開度特性図、第5図は
同実施例の制御における自動変速機のニュートラル時間
を設定するマップ、第6図および第7図は同実施例の制
御を実行するフローチャートである。 1:エンジン、5:機械式過給機、14:電磁クラッチ、23:コ
ントロールユニット、24:負圧センサー、26:自動変速
機。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−115738(JP,A) 特開 昭63−295826(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60K 41/00 - 41/28 F02D 29/00 - 29/06 F16H 61/02
Claims (4)
- 【請求項1】自動変速機を備えた車両のエンジンにおい
て、該エンジンによりクラッチ手段を介して駆動される
機械式過給機と、該エンジンの運転状態を検出する運転
状態検出手段と、該運転状態検出手段の出力を受け、運
転状態に応じて前記クラッチ手段を切換制御するクラッ
チ制御手段と、該クラッチ制御手段によって前記クラッ
チ手段が非締結状態から締結状態へ切り換えられたとき
前記機械式過給機の回転が所定レベルに達するまで一時
的に前記自動変速機をニュートラル状態とするニュート
ラル制御手段を備えたことを特徴とするエンジンの機械
式過給機制御装置。 - 【請求項2】前記ニュートラル制御手段は、前記クラッ
チ手段が非締結状態から締結状態へ切り換えられたとき
に前記機械式過給機の回転が所定レベルに達するまでに
要する時間をエンジンの運転状態に応じて予め設定し、
前記クラッチ手段が非締結状態から締結状態へ切り換え
られたとき、予め設定した前記時間の間、前記自動変速
機をニュートラル状態とするものである請求項1記載の
エンジンの機械式過給機制御装置。 - 【請求項3】前記時間は、スロットル開度が大きい程短
くなる設定とされた請求項2記載のエンジンの機械式過
給機制御装置。 - 【請求項4】前記時間は、エンジン回転数が高い程長く
なる設定とされた請求項2記載のエンジンの機械式過給
機制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1326718A JP2829533B2 (ja) | 1989-12-16 | 1989-12-16 | エンジンの機械式過給機制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1326718A JP2829533B2 (ja) | 1989-12-16 | 1989-12-16 | エンジンの機械式過給機制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03186435A JPH03186435A (ja) | 1991-08-14 |
JP2829533B2 true JP2829533B2 (ja) | 1998-11-25 |
Family
ID=18190901
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1326718A Expired - Lifetime JP2829533B2 (ja) | 1989-12-16 | 1989-12-16 | エンジンの機械式過給機制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2829533B2 (ja) |
-
1989
- 1989-12-16 JP JP1326718A patent/JP2829533B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03186435A (ja) | 1991-08-14 |
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