JP2827510B2 - 車両用無段変速機の変速駆動装置 - Google Patents

車両用無段変速機の変速駆動装置

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JP2827510B2
JP2827510B2 JP2338925A JP33892590A JP2827510B2 JP 2827510 B2 JP2827510 B2 JP 2827510B2 JP 2338925 A JP2338925 A JP 2338925A JP 33892590 A JP33892590 A JP 33892590A JP 2827510 B2 JP2827510 B2 JP 2827510B2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、低速から高速までの車速域を対象とした車
両に好適に適用される流体機械式の無段変速機に係り、
特にその発進特性を向上させるために有効となる変速駆
動装置に関するものである。
[従来の技術] 従来より、燃費及び/又は排ガスの見地から、スロッ
トル開度に対応する最も望ましいエンジン速度が一般に
定められている。一方、無段変速機を用いれば、車速の
如何に拘らずエンジンを任意の速度で運転できる。この
ため、従来では無段変速機を変速駆動装置を介して制御
し、上述したスロットル開度とエンジン速度の望ましい
関係が満たされるようにしている。具体的に説明する
と、従来の流体機械式無段変速機は、第1、第2、第3
の入出力端を有しその第1の入出力端と第2の入出力端
との間を通過する低速側の機械式伝動系及び第1の入出
力端と第3の入出力端との間を通過する高速側の機械式
伝動系を形成する差動機構と、この差動機構の第2の入
出力端に一方の可変容積形液圧ポンプ/モータの入出力
軸を接続するとともに前記第3の入出力端に他方の可変
容積形液圧ポンプ/モータの入出力軸を接続しこれら両
液圧ポンプ/モータによって可変速の流体式伝動系を形
成する流体伝動機構と、前記低速側の機械式伝動系の伝
動端を出力側に設けた回転要素に接離させる低速用のク
ラッチと、前記高速側の機械式伝動系の伝動端を出力側
に設けた回転要素に接離させる高速用のクラッチとを具
備してなり、前記両クラッチを切り換えることによって
低速モードと高速モードの何れかを選択し得るように構
成されている。そして、第1の入出力端がエンジンに連
結され、両回転要素が車軸に連結されている。これに対
して、変速駆動装置は、一般にECU(Electronic Contro
l Unit)を主体として構成されており、スロットル開度
(すなわちアクセル踏込量)とエンジン速度とを検出
し、スロットル開度に対応してエンジン速度が目標値に
保持されるように、ECUに何れか一方の液圧ポンプ/モ
ータの押し除け容積をコントロールさせている。
この制御の概要を説明すると、ドライバーがアクセ
ルを踏むことによりアクセルにリンクされてスロットル
が開き、スロットル開度に対応する目標エンジン速度
がスロットル開度/目標エンジン速度チャートから求め
られ、実エンジン速度が目標値になるように無段変速
機の速度比が制御される(液圧ポンプ/モータの押し除
け容積を制御する)という流れになる。
[発明が解決しようとする課題] ところが、このような従来の変速駆動装置は大きく次
の3つの課題を抱える。
第1は、発進時アクセルを踏んでから動き出すまでに
時間遅れを生じ応答性が悪くなる点である。すなわち、
その原因を逐次追ってみると、ドライバーがアクセル
を踏み込むことにより(アクセルとスロットルはステッ
プ状に変化する)目標エンジン速度SDはステップ状に
大きく増加する。しかし実エンジン速度SEは「1次遅
れ+無駄時間」で増加するので、暫くの間はSE<SDであ
る。そして、SE>SDとなって始めて、SEを下げるため
にエンジンに負荷を掛けるべく、入力側の液圧ポンプ/
モータの押し除け容積(それまでは零)を増加させる。
その結果、圧液が出力側の液圧ポンプ/モータに流れ
込み始め、車が動き出す。このように、上記のものはア
クセルを踏んでも、エンジンが高速になるまで入力側の
液圧ポンプ/モータの容積変化は始まらず車が動き出さ
ないという欠点がある。
第2は、エンジン速度のオーバーシュートが大きくな
る点である。すなわち、SE>SDとなった後もエンジン負
荷トルクがその時点でのスロットルに対応するエンジン
出力トルクを越えるまではSEは上昇を続けるので、SEの
オーバーシュートを生じる。例えば、一般のドライバー
感覚でアクセルを踏み込むと、スロットルがステップ状
に大きく開いてそのスロットル開度に対応するエンジン
出力トルクが大きくなる傾向が強く、この時点で入力側
の液圧ポンプ/モータの押し除け容積は小さいので、流
体式伝動系の高圧側がリリーフ圧に達してもエンジン負
荷トルクは未だ小さく、そのためSEがSDを越えて上昇
し、その結果リリーフバルブも働いてしまう。すなわ
ち、車速の低い間はエンジン出力が過大であり、リリー
フを吹かすことにより余ったエネルギーを捨てながらエ
ンジンは空吹かしに近い状態でSEのオーバーシュートが
起こる。このため、少なくともこの間へ低燃費走行を行
うことができない欠点がある。
第3は、発進時の圧力変動が大きく、トルク変動が大
きくなる点である。前記理由でエンジン速度がオーバー
シュートした後で、制御遅れを取り戻すために入力側の
液圧ポンプ/モータの押し除け容積を急いで増加させる
ため、流体式伝動系を流れる圧液の流量が急増して圧力
が急上昇し、為にトルクが急増し、動き始めの加速度が
過大になり易くスムーズな発進ができない(飛び出し
感)という欠点がある。
本発明は、このような課題に着目してなされたもので
あって、先ず車両において最も優先されるべき発進特性
に関わる上記第1、第3の課題を解決し、これを前提と
して経済性に関わる上記第2の課題を解決することを目
的としている。
[課題を解決するための手段] 本発明は、かかる目的を達成するために、次のような
手段を講じたものである。
すなわち、本発明に係る車両用無段変速駆動装置は、
流体機械式としての一般的構成を備えた無段変速機に対
して、前記低速モードにおいて、前記一方の液圧ポンプ
/モータの有効差圧を、該ポンプ/モータに接続したプ
レッシャーコンペンセータの押し除け容積制御を通じて
設定圧に保持するようにし、その際のプレッシャーコン
ペンセータの設定圧を、前記液圧ポンプ/モータの押し
除け容積が最大値以下に保持される第1の領域ではアク
セル角度が一定であれば出力トルクがそのアクセル角度
に対応して略一定値となるように押し除け容積もしくは
速度比の関数として補正し、前記液圧ポンプ/モータの
押し除け容積が最大で他方の液圧ポンプ/モータの押し
除け容積が最大値以下に保持される第2の領域では前記
第1領域において一方の液圧ポンプ/モータの押し除け
容積が最大の時に対応する補正値に保つことを特徴とす
る。
このような構成において、最適運転条件に沿った変速
駆動を可能にするためには、前記第1の領域において、
一方の液圧ポンプ/モータの押し除け容積とプレッシャ
ーコンペンセータの設定圧との変化に起因して生じるエ
ンジン負荷トルクの変化に対し、エンジン速度が各負荷
トルクの下での最適条件を満たすよう、燃料供給をアク
セル角度で規制される値よりも小さい値に制御すること
が望ましい。
[作用] 請求項1に係る構成を従来の装置に適用すれば、アク
セルを踏み込んでから動き出すまでの時間遅れを解消し
て応答性を高め、同時に急激な飛び出しを防止すること
ができる。すなわち、発進時にドライバーがアクセルを
踏み込むと、スロットルが連動してステップ状に変化す
る(アクセルとスロットルが直結であると仮定する)。
この場合、出力トルクがアクセル踏込量に対応した設定
値に保持されるように一方の液圧ポンプ/モータの押し
除け容積がエンジン速度の上昇を待たずしてプレッシャ
ーコンペンセータの制御により変化し始める。すなわ
ち、他方の液圧ポンプ/モータが停止している状態で最
初一方の液圧ポンプ/モータの押し除け容積が僅かに増
大して有効差圧を生じ、これにより他方の液圧ポンプ/
モータが回転し始めると、該ポンプ/モータが圧液を呑
み込むことによる有効差圧の低下を補償するため更に一
方の液圧ポンプ/モータの押し除け容積が増大する。こ
のような作用が連鎖的に起こって、アクセルを踏み込ん
だ瞬間から車速の増加とともに一方の液圧ポンプ/モー
タの押し除け容積が増大していく。この場合、流体式伝
動系の負荷トルクすなわち加速度は、押し除け容積×有
効差圧で与えられるので、アクセルを踏み込んだ瞬間か
ら安定かつ有効な牽引力が得られ、車が動き始めること
になる。この結果、従来においてエンジン速度が立上る
までの「1次遅れ+無駄時間」に相当する時間を解消
し、応答性を高めることが可能になる。なお、発進から
暫くの間は、プレッシャーコンペンセータの設定圧を押
し除け容積(もしくは速度比)が増大するに伴って低減
方向に補正することが有効となる。すなわち、HMTでは
発進当初はエンジントルクの大半は流体式伝動系を通じ
て伝達され、機械式伝動系からは差動機構の性質上伝達
され難い。しかし、車速が増大すると、徐々に機械式伝
動系を通じた伝達トルクが増えてくる。このため、プレ
ッシャーコンペンセータの設定圧をあるアクセル踏込量
の下で仮に一定に保持したとすると、流体式伝動系を通
じて伝達される一定のトルクに機械式伝動系を通じて伝
達されるトルクの上乗せ分が徐々に大きくなり、その結
果、車速の増加とともに加速度が増大するという場合に
よって好ましくない状態を生じる。そこで、その機械式
伝動系から上乗せされるトルク分を流体式伝動系から差
し引いていくわけである。一方、このような制御によれ
ば、従来の制御のように立上った後、制御遅れを取り戻
すために入力側の液圧ポンプ/モータの押し除け容積を
急激に増大させるといった必要がなく、不慮の飛び出し
を招くことがなくなる。これらの結果、上記構成は無段
変速機搭載車両を安定かつスムーズに変速駆動できるも
のとなる。
ところで、このような構成は車両の変速性能を向上さ
せるが、このままでは燃費及び/又は排ガスの見地から
スロットル開度に対応する望ましいエンジン速度を実現
するという内容を含まない。すなわち、スロットル開度
とエンジン速度が望ましい関係になるということはスロ
ットル開度(燃料供給)とエンジン負荷トルクが望まし
い関係になるということであるが(何故ならこれらは三
位一体の関係にある)、上記制御で流体式伝動系から作
用するエンジン負荷トルクは液圧ポンプ/モータの押し
除け容積×有効差圧に略比例し、発進当初は小さい。一
方、機械式伝動系も発進当初は差動機構の性質上、入力
側に殆ど負荷を作用させない。このような状態にある
時、上記のごとくアクセルとスロットルが直結であって
ドライバーが通常の運転感覚でアクセルを踏み込むと、
発進当初からエンジンに高い出力トルクが現れ、エンジ
ンは当初無負荷若しくはそれに近い状態でオーバーシュ
ート気味に吹き上がり、その後負荷トルクが増大するに
つれて徐々にエンジン速度が低減していくという経過を
辿ることになる。このため、最適運転条件から外れたも
のとなる。また、このような過剰なエンジン出力トルク
が上記の変速駆動制御に悪影響を及ぼさないとも限らな
い。
そこで、上記の構成に請求項2の構成を付加すること
が一つの有効な手段となる。すなわち、上記の構成にお
いては有効差圧と一方の液圧ポンプ/モータの押し除け
容積を知ることが容易であり、これらを乗じることによ
って流体式伝動系のエンジン負荷トルクを求めることが
できる。そして、発進当初は機械式伝動系の作用は無視
できるので、これをもって全エンジン負荷トルクと見做
すことに不都合はない。そこで、予めエンジン負荷トル
クに対応する最適スロットル開度は知られているので、
スロットルをアクセルに連動させるかわりにそのような
最適値が得られるような小さい値に規制制御すれば、上
述した変速駆動制御をより適正なものにすると同時に、
余剰エネルギーの発生を防いで低燃費及び/又は低排ガ
スの条件に適合させることができる。
[実施例] 以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明する。
この変速駆動装置が適用される無断変速機は、通称HM
T(Hydro−Mechanichal Transmission)と呼ばれるもの
で、第1図に示すように、第1、第2、第3の入出力端
1、2、3を有しその第1の入出力端1と第2の入出力
端2との間を通過する低速側の機械式伝動系a及び第1
の入出力端1と第3の入出力端3との間を通過する高速
側の機械式伝動系bを形成する差動機械4と、この差動
機構4の第2の入出力端2にギヤ5、6を介して一方の
可変容積形液圧ポンプ/モータ7の入出力軸7aを接続す
るとともに前記第3の入出力端3にギヤ9、11を介して
他方の可変容積形液圧ポンプ/モータ8の入出力軸8aを
接続しこれら両液圧ポンプ/モータ7、8によって可変
速の流体式伝動系A、Bを形成する流体伝動機構12と、
前記低速側の機械式伝動系aの伝動端a0を出力側に設け
た回転要素たるギヤ13に接離させる低速用のクラッチCL
と、前記高速側の機械式伝動系bの伝動端b0を出力側に
設けた回転要素たるギヤ14に接離させる高速用のクラッ
チCHとを具備してなる。
具体的に説明すると、差動機構4は、円周方向に等配
に設けた複数のプラネタリギヤ21の内側にサンギヤ22を
配設するとともに、外側にリングギヤ23を噛合させてな
る遊星歯車式のものである。そして、各プラネタリギヤ
21を軸承するギヤリテーナ24の中心を前記第1の入出力
端1に設定し、この入出力端1に入出力軸25を介してエ
ンジン19を接続している。また、前記サンギヤ22の支持
シャフト22aの先端を前記第2の入出力端2に設定し、
この入出力端2にギヤ5を固着している。さらに、前記
リングギヤ23のボス部23aの先端を前記第3の入出力端
3に設定し、この入出力端3にギヤ9を固着している。
しかして、前記低速側の機械式伝動系aは、前記プラネ
タリギヤ21、サンギヤ22、ギヤ5、ギヤ6、クラッチCA
によって構成され、前記液圧ポンプ/モータ7の入出力
軸7a上に設定した伝動端a0に終わっている。一方、前記
高速側の機械式伝動系bは、前記プラネタリギヤ21、リ
ングギヤ23から構成され、リングギヤ23のボス部23a上
に設定した伝動端b0に終わっている。
また、前記流体伝動機構12は、液圧ポンプ/モータ7
と、液圧ポンプ/モータ8とを通常のHSTと同様な液圧
回路31を介して直列に接続したものであり、前記液圧ポ
ンプ/モータ7の入出力軸7aをギヤ6、5を介して前記
サンギヤ22の支持シャフト22aに接続するとともに、前
記液圧ポンプ/モータ8の入出力軸8aをギヤ11、9を介
して前記リングギヤ23のボス部23aに連結している。な
お、32は前記液圧回路31に連続されたブーストポンプで
あり、33はその液圧回路31を圧力破損から保護する安全
弁である。これらの液圧ポンプ/モータ7、8には、例
えば特願昭56−175190号に示される如きピントルの偏心
によって容積変化を実現する静圧バランスタイプのもの
を用いることが好適となる。そして、その容積変化がア
クチュエータ7b、8bによって与えられるようにしてい
る。
さらに、前述した出力側の回転要素たるギヤ13および
ギヤ14は互いに噛合させてあり、これらをギヤ15、ギヤ
16、ギヤ17、デファレンシャルギヤ機構18並びに車軸20
aを介して車輪20に接続している。
ここで、この無段変速機全体の一般的作動を説明して
おく。
図示のように、クラッチCA、CLを接続状態にし、クラ
ッチCHを解放状態にした前進低速モードでは、前記作動
機構4の第1の入出力端1と第2の入出力端2との間を
通過する低速側の機械式伝動系aを介してエンジン19よ
り入力された動力の一部が車輪20に伝達される。このと
き、前記液圧ポンプ/モータ7がモータとして機能し、
液圧ポンプ/モータ8がポンプとして機能することによ
り、前記差動機構4の第3の入出力端3の回転力は前記
両ポンプ/モータ7、8間に形成される流体式伝動系A
を通して前記車輪20に並列に伝達される。そして、この
低速モードにおいては、第2図に示すように、前記液圧
ポンプ/モータ7の押し除け容積DSを当初最大値DSMAX
に保持した状態で前記液圧ポンプ/モータ8の押し除け
容積DRを増大させていき(第1領域)、その容積DRが最
大値DRMAXになった後は、それを保持したまま今度は前
記液圧ポンプ/モータ7の押し除け容積DSを漸次減少さ
せていく(第2領域)ことにより、前記入力軸25の回転
速度SEに対する前記出力ギヤ14の回転速度SG、すなわち
SG/SEで表わされる速度比eを増大させていくことがで
きるようになっている。また、クラッチCA、CHを接続状
態にし、クラッチCLを解放状態すれば、前進高速モード
に移行することができるようにもなっている。詳細は特
願昭62−193500号などに示されている。
このような構成において、本実施例は前記液圧ポンプ
/モータ8の容積変化をもたらすその操作端に前記アク
チュエータ8bと並列にプレッシャーコンペンセータ30を
接続するとともに、エンジン19内のスロットル弁19aの
アクセル35の間をアクセルモジュレータ40を介して別体
のワイヤ40a、40bで接続し、これらプレッシャーコンペ
ンセータ30及びアクセルモジュレータ40をECU34を通し
て制御するようにしている。
プレッシャーコンペンセータ30は、低速モードで前記
液圧ポンプ/モータ8の吐出圧と吸込圧との有効差圧Δ
Pを該液圧ポンプ/モータ8の押し除け容積DRを負帰還
制御することによって設定圧P0に保持するようにしたも
ので、その設定圧幅P0は、第1領域にあっては第3図に
示すようにアクセル踏込量ACLとの関係において定めら
れ、押し除け容積DRとの関係において補正されるように
している。すなわち、設定圧P0は基本的にアクセル踏込
量ACLの大きさに比例して増大するように定め、アクセ
ル踏込量ACLが一定の下で押し除け容積DRが変化した場
合には、DRの増大に伴って減少方向へシフトするように
定められている。また、第2領域においては、第3図中
DR=MAXの曲線上において設定圧P0を定めるようにして
おり、アクセル踏込量ACLが一定であれば結果的に一定
馬力が得られるようにしている。なお、プレッシャーコ
ンペンセータ30の具体的な構成例としては、図示しない
が、液圧ポンプ/モータ8にデューティー制御弁を接続
し、前記ECU34から設定圧信号s1がこのデューティー制
御弁に入力されることにより内部で設定圧P0を発生する
ようにしておく。そして、その設定圧P0をこの液圧ポン
プ/モータ8の操作端、たとえば内設スプールの一端側
に作用させる一方、該スプールの他端側に実際の有効差
圧ΔPを拮抗状態で作用させておくことにより、有効差
圧ΔPが設定圧P0よりも小さければスプールが一方に動
いて押し除け容積DRの増大方向にピントル駆動用コント
ロールピストンに圧液を導入し、有効差圧ΔPが設定圧
P0よりも大きければスプールが他方に動いて押し除け容
積DRの減少方向にそのコントロールピストンに圧液を導
入するようにしている。
また、アクセルモジュレータ40は、例えば特願昭61−
136968号に加速調節装置として示されているもので、ア
クセル35とスロットル弁19aを連結するワイヤを前段部4
0aと後段部40bに分断し、その分断部分にアクセル踏込
量ACLを差動分配して前記スロットル弁19a及び可変式の
固定機構に出力する差動歯車を配置している(図示省
略)。そして、固定機構の固定位置が外部からの操作で
移動されることによって、ワイヤ40aに対するワイヤ40b
の変位を減じ、その結果アクセル踏込量ACLに対するス
ロットル開度THLを減少方向にシフトさせることができ
るようになっている。一方、ECU34には前記液圧ポンプ
/モータ8に付帯した偏心センサ8cから押し除け容積DR
が検出信号s2を通じて入力されるようにしている。そし
て、取り込んだ押し除け容積DRと上記設定圧(有効差
圧)P0とを乗じることによってエンジン負荷トルクTEを
求め、このECU34に予め燃費及び/又は排ガスの見地か
らそのエンジン負荷トルクTEに対して最適値として定め
られているスロットル開度THLを取り出し(このTHLは第
6図の最適運転ラインを描く上でのパラメータになって
いる)、そのようなスロットル開度THLが得られるよう
に前記アクセルモジュレータ40の固定位置可変機構用ア
クチュエータ等に制御信号s3を出力してスロットル弁19
aを逐次フィードフォワード制御するようにしている。
このような構成であれば、既に述べた作用を通じて、
発進時にドライバーがアクセル35を踏み込んでから動き
出すまでの時間遅れを解消して応答性を高め、同時に急
激な飛び出しを防止することができる。すなわち、発進
時にドライバーがアクセル35を踏み込むと、スロットル
弁19aはアクセルモジュレータ40の挙動を通じて最適開
度THLに開き、エンジン19に過不足ない燃料を送り込
む。この場合、出力トルクTGがアクセル踏込量ACLに対
応した設定値に保持されるように液圧ポンプ/モータ8
の押し除け容積DRがエンジン速度SEの上昇を待たずして
プレッシャーコンペンセータ30の制御により変化し始め
る。すなわち、液圧ポンプ/モータ7が停止している状
態で最初液圧ポンプ/モータ8の押し除け容積DRが僅か
に増大して液圧回路31に有効差圧ΔP(P0)を生じ、こ
れにより液圧ポンプ/モータ7がモータとして回転し始
めると、該ポンプ/モータ7が圧液を呑み込むことによ
る有効差圧ΔPの低下を補償するため更に液圧ポンプ/
モータ8を押し除け容積DRが増大する。このような作用
が連鎖的に起こって、アクセル35を踏み込んだ瞬間から
車速Vの増加とともに液圧ポンプ/モータ8の押し除け
容積DRが増大していく。この場合、加速度はDR×P0に略
比例するため、アクセル35を踏み込んだ瞬間から安定か
つ有効な牽引力Fが得られ、車が動き始めることにな
る。このため、従来においてエンジン速度SEが立上るま
での「1次遅れ+無駄時間」に相当する時間を解消し、
応答性を高めることが可能になる。この場合、プレッシ
ャーコンペンセータ30の設定圧P0は、前述の如く押し除
け容積DRの増大に伴って第3図に示す如く減少方向に補
正される。その理由は次による。すなわち、HMTでは発
進当初はエンジントルクTEの大半は流体式伝動系Aを通
じて伝達され、機械式伝動系aからは差動機構4の性質
上伝達され難い。しかし、車速Vが増大するに伴って、
徐々にこの機械式伝動系aを通じた伝達トルクが増えて
くる。このため、プレッシャーコンペンセータ30の設定
圧P0を仮に一定に保持したとすると、流体式伝動系Aを
通じて伝達される一定のトルクに機械式伝動系aを通じ
て伝達されるトルクの上乗せ分が徐々に大きくなり、そ
の結果、第4図中破線で示すように速度比eの増大に伴
って加速度(すなわち牽引力F)が増大するという好ま
しくない状態を生じる。これに対して、本実施例のよう
に、その機械式伝動系aによって上乗せされるトルク分
を流体式伝動系Aのそれから差し引く形にすれば、同図
中実線および第5図に示すように第1領域で速度比e及
び車速Vが変化しても出力トルクTG、すなわち牽引力F
を一定に保つことができる。しかも、この制御によれ
ば、従来の制御のように立上った後、制御遅れを取り戻
すために液圧ポンプ/モータ8の押し除け容積を急激に
増大させることがなく、不慮の飛び出しを招くことがな
くなる。これらの結果、上記構成は無段変速機搭載車両
を安定かつスムーズに変速駆動できるものとなる。その
上、スロットル開度THLが常に最適値にフィードフォワ
ード制御されるので、上述した変速駆動制御において発
進時にエンジン19が無負荷あるいはそれに近い状態にあ
ってもオーバーシュートぎみに吹き上がることがなくな
り、上記の変速駆動制御をより適正なものにすると同時
に、余剰エネルギーの発生を防いで低燃費及び/又は低
排ガスの条件に適合させることができる。
また、本実施例は上記機能に加えて、第2領域のどこ
かにおいて従来から中速域以上で実績ある制御(アクセ
ル踏込量ACLに対して目標エンジン速度SDが得られるよ
うに速度比e、すなわち液圧ポンプ/モータ7の押し除
け容積DSを変化させる制御)に移行することができるよ
うにしている。具体的には、エンジン速度SEがアクセル
35により規制されるスロットル開度THLにおける最適値S
Dとなるように第2領域の条件を縛り、その結果とし
て、アクセル踏込量ACLとプレッシャーコンペンセータ3
0の設定圧P0との対応関係全般を第3図に示すように上
に凸となるように上方修正した形になっている。これに
より、第2領域のどこで移行しても変速ショックを回避
できることになる。この際、ある一定の位置で自動的に
移行できるようにしたい場合には、液圧ポンプ/モータ
8の押し除け容積DSが設定値よりも小となるか若しくは
速度比eが設定値よりも大となった時を基準とする考え
方や、低速モードと高速モードの境を基準とする考え方
等があり、制御の目的に応じて決定し、ECUのプログラ
ムを変更するなどして対応することができる。
なお、前記アクセルモジュレータを用いる代わりに、
スロットル弁に対して直列に補助スロットル弁を設け、
この補助スロットル弁をECUで制御し燃料供給を規制す
るようにしてもよい。また、前記実施例では有効差圧を
液圧ポンプ/モータの吐出圧−吸込圧間の差圧としてい
るが、吐出圧−大気圧間の差圧や吐出圧の絶対値(すな
わち圧力0との差圧)も有効差圧として利用することが
できる。さらに、前記実施例のスロットル制御に代え
て、おもにディーゼルエンジンに用いられるオーバース
ピードガバナーを設ける態様も考えられ、2つのポンプ
/モータの最大押し除け容積が異なったものも可能であ
り、容量可変方式も斜板式、斜軸式等自由である。ま
た、容量制御機構としては油圧アクチュエータやステッ
ピングモータを用いたサーボ機構など周知の手段が用い
られる。その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々
変形が可能である。
[発明の効果] 本発明に係る変速駆動装置を車両用無断変速機に適用
すると、応答遅れや飛び出し感を解消し、発進時の変速
駆動を安定かつスムーズに行わせることが可能になる。
また、このような構成下にあっては、発進時におけるエ
ンジンのオーバーシュートを防ぐことも容易であり、燃
費向上を図ることも可能になる。これらの結果、本発明
は発進を頻繁に行う市街地走行時などに特に実益を伴う
ものとなる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示し、第1図は回路図、第2
図は無段変速機の速度比と押し除け容積の関係を示すグ
ラフ、第3図はアクセル踏込量と設定圧の関係を示すグ
ラフ、第4図は速度比と牽引力の関係を示すグラフ、第
5図は車速と牽引力の関係を示すグラフ、第6図はエン
ジンスピードとエンジン負荷トルクの関係を示すグラ
フ、第7図はスロットル開度と目標エンジン速度の関係
を示すグラフである。 a……低速側の機械式伝動系 b……高速側の機械式伝動系 a0、b0……伝動端 A……低速側の流体式伝動系 B……高速側の流体式伝動系 CL……低速側のクラッチ CH……高速側のクラッチ ΔP……有効差圧 DR、DS……押し除け容積 P0……設定圧 ACL……アクセル角度(アクセル踏込量) TG……出力トルク TE……エンジン(負荷)トルク e……速度比 THL……スロットル開度 1……第1の入出力端 2……第2の入出力端 3……第3の入出力端 4……差動機構(遊星歯車機構) 7、8……可変容積形液圧ポンプ/モータ 7a、8a……入出力軸 13、14……回転要素(ギヤ) 30……プレッシャーコンペンセータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // F16H 59:18 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 61/38 - 61/46 F16H 47/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1、第2、第3の入出力端を有しその第
    1の入出力端と第2の入出力端との間を通過する低速側
    の機械式伝動系及び第1の入出力端と第3の入出力端と
    の間を通過する高速側の機械式伝動系を形成する差動機
    構と、この差動機構の第2の入出力端に一方の可変容積
    形液圧ポンプ/モータの入出力軸を接続するとともに前
    記第3の入出力端に他方の可変容積形液圧ポンプ/モー
    タの入出力軸を接続しこれら両液圧ポンプ/モータによ
    って可変速の流体式伝動系を形成する流体伝動機構と、
    前記低速側の機械式伝動系の伝動端を出力側に設けた回
    転要素に接離させる低速用のクラッチと、前記高速側の
    機械式伝動系の伝動端を出力側に設けた回転要素に接離
    させる高速用のクラッチとを具備してなり、前記両クラ
    ッチを切り換えることによって低速モードと高速モード
    の何れかを選択し得るように構成した流体機械式の車両
    用無段変速機に適用されるものであって、 前記低速モードにおいて、一方の液圧ポンプ/モータの
    有効差圧を、該ポンプ/モータに接続したプレッシャー
    コンペンセータの押し除け容積制御を通じて設定圧に保
    持するようにし、その際のプレッシャーコンペンセータ
    の設定圧を、前記液圧ポンプ/モータの押し除け容積が
    最大値以下に保持される第1の領域ではアクセル角度が
    一定であれば出力トルクがそのアクセル角度に対応して
    略一定値となるように押し除け容積もしくは速度比の関
    数として補正し、前記液圧ポンプ/モータの押し除け容
    積が最大で他方の液圧ポンプ/モータの押し除け容積が
    最大値以下に保持される第2の領域では前記第1領域に
    おいて一方の液圧ポンプ/モータの押し除け容積が最大
    の時に対応する補正値に保つことを特徴とする車両用無
    段変速機の変速駆動装置。
  2. 【請求項2】前記第1の領域において、一方の液圧ポン
    プ/モータの押し除け容積とプレッシャーコンペンセー
    タの設定圧との変化に起因して生じるエンジン負荷トル
    クの変化に対し、エンジン速度が各負荷トルクの下での
    最適条件を満たすよう、燃料供給をアクセル角度で規制
    される値よりも小さい値に制御することを特徴とする請
    求項1記載に係る車両用無段変速機の変速駆動装置。
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